JPH0625774A - TiB2 分散TiAl基複合材料の製造方法 - Google Patents
TiB2 分散TiAl基複合材料の製造方法Info
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- JPH0625774A JPH0625774A JP4200334A JP20033492A JPH0625774A JP H0625774 A JPH0625774 A JP H0625774A JP 4200334 A JP4200334 A JP 4200334A JP 20033492 A JP20033492 A JP 20033492A JP H0625774 A JPH0625774 A JP H0625774A
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- tial
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- C22—METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
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- C22C1/10—Alloys containing non-metals
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- C22C32/0073—Non-ferrous alloys containing at least 5% by weight but less than 50% by weight of oxides, carbides, borides, nitrides, silicides or other metal compounds, e.g. oxynitrides, sulfides, whether added as such or formed in situ with carbides, nitrides, borides or silicides as the main non-metallic constituents only borides
-
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 延性の低下を少なくし、TiB2 を分散させ
たTiAl金属間化合物を製造する方法。 【構成】 TiAl金属間化合物原材料とTiB2 より
不安定なホウ化物が混合された、加熱溶融体を形成する
工程と、前記加熱溶融体を凝固する工程を含み、TiA
l基複合材料中に、反応により生成されたTiB2 を
0.3〜10vol%分散させることを特徴とする、T
iB2 分散TiAl基複合材料の製造方法。
たTiAl金属間化合物を製造する方法。 【構成】 TiAl金属間化合物原材料とTiB2 より
不安定なホウ化物が混合された、加熱溶融体を形成する
工程と、前記加熱溶融体を凝固する工程を含み、TiA
l基複合材料中に、反応により生成されたTiB2 を
0.3〜10vol%分散させることを特徴とする、T
iB2 分散TiAl基複合材料の製造方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、TiAl金属間化合物
中に、TiB2 を分散させたTiAl基複合材料の製造
方法に関する。
中に、TiB2 を分散させたTiAl基複合材料の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】TiAl金属間化合物は、金属とセラミ
ックの性質をあわせもち、比重が小さく、高温比強度に
優れ、軽量の耐熱構造材料として有望視されている。し
かし、このTiAl金属間化合物は、通常の金属や合金
に比べて硬度が低いために、用途が限られてしまう。そ
こで、硬度を向上させるのに最も効果があるとされる、
TiB2 をTiAl金属間化合物中に分散させたTiA
l基複合材料が開発されている。前記TiAl基複合材
料の製造方法として例えば、特開平3−193842号
公報には、Al中にTiB2 を分散させた粉末、金属A
lおよび金属Tiを混合し溶解させた後、冷却凝固し、
TiAl金属間化合物中にTiB2 粒子を分散させる方
法が開示されている。
ックの性質をあわせもち、比重が小さく、高温比強度に
優れ、軽量の耐熱構造材料として有望視されている。し
かし、このTiAl金属間化合物は、通常の金属や合金
に比べて硬度が低いために、用途が限られてしまう。そ
こで、硬度を向上させるのに最も効果があるとされる、
TiB2 をTiAl金属間化合物中に分散させたTiA
l基複合材料が開発されている。前記TiAl基複合材
料の製造方法として例えば、特開平3−193842号
公報には、Al中にTiB2 を分散させた粉末、金属A
lおよび金属Tiを混合し溶解させた後、冷却凝固し、
TiAl金属間化合物中にTiB2 粒子を分散させる方
法が開示されている。
【0003】
【発明が解決する課題】一般に、TiAl金属間化合物
は、TiB2 粒子が分散されると、硬度が向上する反
面、延性が低下するため、より微細なTiB2 粒子が分
散されることが必要とされる。基材は、変形する時亀裂
を起こしながら変形する。基材に分散されるTiB2 が
大きければ、亀裂がTiB2 によって阻害され、基材は
変形できずに割れる。しかし、分散されるTiB2 が微
細であれば、亀裂は粒子間を縫うようにして起こるた
め、基材は変形できる。以上より、微細なTiB2 を分
散させることにより、延性の低下をおさえることができ
ると推測される。しかし、上述したTiB2 分散TiA
l基複合材料の製造方法においては、Al中にTiB2
を分散させた粉末、金属Alおよび金属Tiを混合し溶
解させた時に、TiB2粒子が凝集するため、微細なT
iB2 をTiAl金属間化合物中に分散させることがで
きない。本発明はこのような問題点に鑑み、溶融Tiの
存在下で、最も安定な状態のホウ化物であるTiB2 を
反応過程で生成することにより、延性の低下をおさえ、
優れた硬度を有する、TiB2 分散TiAl基複合材料
を製造する方法を提供することを目的とする。
は、TiB2 粒子が分散されると、硬度が向上する反
面、延性が低下するため、より微細なTiB2 粒子が分
散されることが必要とされる。基材は、変形する時亀裂
を起こしながら変形する。基材に分散されるTiB2 が
大きければ、亀裂がTiB2 によって阻害され、基材は
変形できずに割れる。しかし、分散されるTiB2 が微
細であれば、亀裂は粒子間を縫うようにして起こるた
め、基材は変形できる。以上より、微細なTiB2 を分
散させることにより、延性の低下をおさえることができ
ると推測される。しかし、上述したTiB2 分散TiA
l基複合材料の製造方法においては、Al中にTiB2
を分散させた粉末、金属Alおよび金属Tiを混合し溶
解させた時に、TiB2粒子が凝集するため、微細なT
iB2 をTiAl金属間化合物中に分散させることがで
きない。本発明はこのような問題点に鑑み、溶融Tiの
存在下で、最も安定な状態のホウ化物であるTiB2 を
反応過程で生成することにより、延性の低下をおさえ、
優れた硬度を有する、TiB2 分散TiAl基複合材料
を製造する方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明のTiB2 分散T
iAl基複合材料の製造方法は、TiAl金属間化合物
原材料とTiB2 より不安定なホウ化物が溶解された加
熱溶融体を形成する工程と、前記加熱溶融体を凝固する
工程を含み、TiAl基複合材料中に反応により生成さ
れたTiB2 を0.3〜10vol%分散させることを
特徴とする。
iAl基複合材料の製造方法は、TiAl金属間化合物
原材料とTiB2 より不安定なホウ化物が溶解された加
熱溶融体を形成する工程と、前記加熱溶融体を凝固する
工程を含み、TiAl基複合材料中に反応により生成さ
れたTiB2 を0.3〜10vol%分散させることを
特徴とする。
【0005】TiAl金属間化合物原材料には、組成
が、Ti−31〜37wt%AlとなるTiとAl、も
しくはTiAl金属間化合物を用いることができる。T
iB2 を除くホウ化物には、例えば、ZrB2 、NbB
2 、TaB2 、MoB2 、CrB等がある。TiAl金
属間化合物中にTiB2 を分散させることにより、Ti
Al基複合材料の硬度は向上される。しかし、TiAl
基複合材料は、分散されるTiB2の量を0.3vol
%より少なくすると、十分な硬度を得ることができず、
また、10vol%より多くすると、延性を大きく低下
してしまうことから、TiB2 の量を0.3〜10vo
l%とする。
が、Ti−31〜37wt%AlとなるTiとAl、も
しくはTiAl金属間化合物を用いることができる。T
iB2 を除くホウ化物には、例えば、ZrB2 、NbB
2 、TaB2 、MoB2 、CrB等がある。TiAl金
属間化合物中にTiB2 を分散させることにより、Ti
Al基複合材料の硬度は向上される。しかし、TiAl
基複合材料は、分散されるTiB2の量を0.3vol
%より少なくすると、十分な硬度を得ることができず、
また、10vol%より多くすると、延性を大きく低下
してしまうことから、TiB2 の量を0.3〜10vo
l%とする。
【0006】
【作用】Ti−Al溶湯中で、ホウ化物は溶解し拡散す
る。Tiの存在下では、TiB2 が最も安定なホウ化物
であることから、ホウ化物の溶解により拡散し微細とな
ったBはTiと反応し、TiB2 を晶出もしくは析出す
ると考えられる。このような、TiB2 を生成する反応
が溶融体中で偏りなくおこるため、微細なTiB2 がT
iAl金属間化合物中に、均一に生成すると推測され
る。
る。Tiの存在下では、TiB2 が最も安定なホウ化物
であることから、ホウ化物の溶解により拡散し微細とな
ったBはTiと反応し、TiB2 を晶出もしくは析出す
ると考えられる。このような、TiB2 を生成する反応
が溶融体中で偏りなくおこるため、微細なTiB2 がT
iAl金属間化合物中に、均一に生成すると推測され
る。
【0007】
【実施例】本発明の実施例を比較例および従来例と比較
することにより、本発明の効果を明らかにする。 (実施例1)Al/(Ti+Al)=34wt%の割合
からなるスポンジTiとAlインゴットと、平均粒径3
μmのZrB2 粉末を、Ti−Alの体積に対し3vo
l%混合し、アーク溶解炉中の水冷銅るつぼに装入し
た。同炉内でアルゴン雰囲気下、1600〜1700℃
で10分間アーク溶解を行った後、そのままるつぼ中で
凝固させ、TiAl金属間化合物のマトリクス中に、
2.52vol%のTiB2 粒子が分散されたボタンイ
ンゴットを製造した。 (実施例2〜8)Al/(Ti+Al)=34wt%の
割合からなるスポンジTiとAlインゴットに混合する
ホウ化物と、その平均粒径と混合量を表1に示すように
変えること以外は、実施例1と同様の手順により、Ti
Al金属間化合物のマトリクス中に、表1に示す量のT
iB2 粒子が分散されたボタンインゴットを製造した。 (比較例1)Al/(Ti+Al)=34wt%の割合
からなるスポンジTiとAlインゴットと、平均粒径3
0μmのCrB粉末を、Ti−Alの体積に対し0.2
vol%混合し、実施例1と同様の手順により、TiA
l金属間化合物のマトリクス中に0.15vol%のT
iB2 粒子が分散されたボタンインゴットを製造した。 (比較例2)混合するCrB粉末の量を、Ti−Alの
体積に対し15vol%にする以外は比較例1と同様の
手順により、TiAl金属間化合物のマトリクス中に1
1.4vol%のTiB2 粒子が分散されたボタンイン
ゴットを製造した。 (従来例1)混合するホウ化物をTiB2 粉末とし、そ
の平均粒径を7μmにすること以外は実施例1と同様の
手順により、TiAl金属間化合物のマトリクス中に
2.5vol%のTiB2 粒子が分散されたボタンイン
ゴットを製造した。 (従来例2)Al/(Ti+Al)=34wt%の割合
からなるスポンジTiとAlインゴットとB粉末を混合
し、実施例1と同様の手順により、TiAl金属間化合
物のマトリクス中に2.4vol%のTiB2 粒子が分
散されたボタンインゴットを製造した。 (従来例3)Al/(Ti+Al)=34wt%の割合
からなるスポンジTiとAlインゴットを混合し、アー
ク溶解炉中の水冷銅るつぼに装入した。同炉内でアルゴ
ン雰囲気下、1600〜1700℃で10分間アーク溶
解を行った後、そのままるつぼ中で凝固させ、TiAl
金属間化合物のボタンインゴットを製造した。 (評価)実施例1〜8、比較例1、2、および従来例1
〜3で製造されたボタンインゴットから、試験片を切り
出し、ビッカース硬さ試験および曲げ試験を行い、硬
度、伸び、曲げ強さを測定した結果を表1に示す。
することにより、本発明の効果を明らかにする。 (実施例1)Al/(Ti+Al)=34wt%の割合
からなるスポンジTiとAlインゴットと、平均粒径3
μmのZrB2 粉末を、Ti−Alの体積に対し3vo
l%混合し、アーク溶解炉中の水冷銅るつぼに装入し
た。同炉内でアルゴン雰囲気下、1600〜1700℃
で10分間アーク溶解を行った後、そのままるつぼ中で
凝固させ、TiAl金属間化合物のマトリクス中に、
2.52vol%のTiB2 粒子が分散されたボタンイ
ンゴットを製造した。 (実施例2〜8)Al/(Ti+Al)=34wt%の
割合からなるスポンジTiとAlインゴットに混合する
ホウ化物と、その平均粒径と混合量を表1に示すように
変えること以外は、実施例1と同様の手順により、Ti
Al金属間化合物のマトリクス中に、表1に示す量のT
iB2 粒子が分散されたボタンインゴットを製造した。 (比較例1)Al/(Ti+Al)=34wt%の割合
からなるスポンジTiとAlインゴットと、平均粒径3
0μmのCrB粉末を、Ti−Alの体積に対し0.2
vol%混合し、実施例1と同様の手順により、TiA
l金属間化合物のマトリクス中に0.15vol%のT
iB2 粒子が分散されたボタンインゴットを製造した。 (比較例2)混合するCrB粉末の量を、Ti−Alの
体積に対し15vol%にする以外は比較例1と同様の
手順により、TiAl金属間化合物のマトリクス中に1
1.4vol%のTiB2 粒子が分散されたボタンイン
ゴットを製造した。 (従来例1)混合するホウ化物をTiB2 粉末とし、そ
の平均粒径を7μmにすること以外は実施例1と同様の
手順により、TiAl金属間化合物のマトリクス中に
2.5vol%のTiB2 粒子が分散されたボタンイン
ゴットを製造した。 (従来例2)Al/(Ti+Al)=34wt%の割合
からなるスポンジTiとAlインゴットとB粉末を混合
し、実施例1と同様の手順により、TiAl金属間化合
物のマトリクス中に2.4vol%のTiB2 粒子が分
散されたボタンインゴットを製造した。 (従来例3)Al/(Ti+Al)=34wt%の割合
からなるスポンジTiとAlインゴットを混合し、アー
ク溶解炉中の水冷銅るつぼに装入した。同炉内でアルゴ
ン雰囲気下、1600〜1700℃で10分間アーク溶
解を行った後、そのままるつぼ中で凝固させ、TiAl
金属間化合物のボタンインゴットを製造した。 (評価)実施例1〜8、比較例1、2、および従来例1
〜3で製造されたボタンインゴットから、試験片を切り
出し、ビッカース硬さ試験および曲げ試験を行い、硬
度、伸び、曲げ強さを測定した結果を表1に示す。
【0008】
【表1】
【0009】TiAl金属間化合物のマトリクス中にT
iB2 粒子が分散された従来例1、2の試験片とTiA
l金属間化合物の従来例3の試験片を比較すると、硬度
は、従来例1、2のほうが優れていることがわかる。し
かし、伸びと曲げ強さは、従来例3のほうが優れる。こ
れは、従来例1、2により製造された複合材料中のTi
B2 の粒子が微細でないためと考えられ、顕微鏡下で従
来例1、2の試験片の組織観察を行った。図2に従来例
1の顕微鏡写真を示し、図3に従来例1の混合材として
用いたTiB2 の顕微鏡写真(×100)を示す。その
結果、従来例1の複合後のTiB2 の粒径が、混合時の
粒径の7μmより大きくなっていることがわかった。ま
た、従来例2のTiB2 も、従来例1とほぼ同等の粒径
を示していた。TiB2 の粒径が、添加時に比べ複合後
のほうが大きくなっているのは、TiB2 が凝集したた
めと考えられる。
iB2 粒子が分散された従来例1、2の試験片とTiA
l金属間化合物の従来例3の試験片を比較すると、硬度
は、従来例1、2のほうが優れていることがわかる。し
かし、伸びと曲げ強さは、従来例3のほうが優れる。こ
れは、従来例1、2により製造された複合材料中のTi
B2 の粒子が微細でないためと考えられ、顕微鏡下で従
来例1、2の試験片の組織観察を行った。図2に従来例
1の顕微鏡写真を示し、図3に従来例1の混合材として
用いたTiB2 の顕微鏡写真(×100)を示す。その
結果、従来例1の複合後のTiB2 の粒径が、混合時の
粒径の7μmより大きくなっていることがわかった。ま
た、従来例2のTiB2 も、従来例1とほぼ同等の粒径
を示していた。TiB2 の粒径が、添加時に比べ複合後
のほうが大きくなっているのは、TiB2 が凝集したた
めと考えられる。
【0010】実施例1〜8は、本発明方法により製造さ
れたTiB2 分散TiAl基複合材料であるが、従来例
1、2に比べ、伸びおよび曲げ強さが向上しており、従
来例3に匹敵する値を示していることがわかる。また、
硬度も優れた値を示していることがわかる。従来例1、
2より本実施例の伸びおよび曲げ強さが向上したのは、
TiAl金属間化合物のマトリクス中の、TiB2 粒子
の粒径が微細になったためであると考えられる。本発明
方法によると、ホウ化物はTi−Al溶湯中で溶解し拡
散され、拡散されたホウ化物を構成する元素のうち微細
化されたBが、Tiの存在下、ホウ化物中で最も安定な
状態であるTiB2 となるべく、Ti−Al溶湯中のT
iと反応し、微細なTiB2 を晶出もしくは析出すると
考えられる。顕微鏡下で本実施例の試験片の組織観察を
行った。図1は実施例6の試験片の顕微鏡写真(×10
0)を示したものであり、TiB2 の粒径がサブミクロ
ン〜数μmと、極めて微細化されていることがわかる。
また、他の実施例の試験片ついても、TiB2 の粒径
が、サブミクロン〜数μmと微細化されていることが確
認された。B以外のホウ化物の構成元素(例えば、Z
r、Nb、Ta、Mo、Cr等)は、TiAl金属間化
合物中に固溶し、TiAl基複合材料の延性および硬度
の向上に寄与していることも考えられる。
れたTiB2 分散TiAl基複合材料であるが、従来例
1、2に比べ、伸びおよび曲げ強さが向上しており、従
来例3に匹敵する値を示していることがわかる。また、
硬度も優れた値を示していることがわかる。従来例1、
2より本実施例の伸びおよび曲げ強さが向上したのは、
TiAl金属間化合物のマトリクス中の、TiB2 粒子
の粒径が微細になったためであると考えられる。本発明
方法によると、ホウ化物はTi−Al溶湯中で溶解し拡
散され、拡散されたホウ化物を構成する元素のうち微細
化されたBが、Tiの存在下、ホウ化物中で最も安定な
状態であるTiB2 となるべく、Ti−Al溶湯中のT
iと反応し、微細なTiB2 を晶出もしくは析出すると
考えられる。顕微鏡下で本実施例の試験片の組織観察を
行った。図1は実施例6の試験片の顕微鏡写真(×10
0)を示したものであり、TiB2 の粒径がサブミクロ
ン〜数μmと、極めて微細化されていることがわかる。
また、他の実施例の試験片ついても、TiB2 の粒径
が、サブミクロン〜数μmと微細化されていることが確
認された。B以外のホウ化物の構成元素(例えば、Z
r、Nb、Ta、Mo、Cr等)は、TiAl金属間化
合物中に固溶し、TiAl基複合材料の延性および硬度
の向上に寄与していることも考えられる。
【0011】比較例1より、TiAl基複合材料は、分
散させるTiB2 量を0.3vol%より少なくする
と、高い硬度が得られず、TiB2 を分散させる効果が
期待できない。また、比較例2より、TiB2 量が10
vol%より多いと、高い硬度は得られるが、伸びおよ
び曲げ強さが急減してしまう。伸びおよび曲げ強さが急
減してしまうのは、ホウ化物の粒子が一部溶けきれず、
大きな粒子として残るためであると推測される。以上よ
り、本発明方法により製造されるTiB2 分散TiAl
基複合材料は、TiB2 量を0.3〜10vol%とす
ることが必要であることがわかる。
散させるTiB2 量を0.3vol%より少なくする
と、高い硬度が得られず、TiB2 を分散させる効果が
期待できない。また、比較例2より、TiB2 量が10
vol%より多いと、高い硬度は得られるが、伸びおよ
び曲げ強さが急減してしまう。伸びおよび曲げ強さが急
減してしまうのは、ホウ化物の粒子が一部溶けきれず、
大きな粒子として残るためであると推測される。以上よ
り、本発明方法により製造されるTiB2 分散TiAl
基複合材料は、TiB2 量を0.3〜10vol%とす
ることが必要であることがわかる。
【0012】
【発明の効果】本発明方法により、非常に微細なTiB
2 が均一に分散したTiAl基複合材料が得られ、Ti
Al金属間化合物の延性を低下させることなく、硬度を
向上させることができる。
2 が均一に分散したTiAl基複合材料が得られ、Ti
Al金属間化合物の延性を低下させることなく、硬度を
向上させることができる。
【図1】 実施例6におけるTiB2 分散TiAl複合
材料の組織を示す顕微鏡写真(×100)。
材料の組織を示す顕微鏡写真(×100)。
【図2】 従来例1におけるTiB2 分散TiAl複合
材料の組織を示す顕微鏡写真(×100)。
材料の組織を示す顕微鏡写真(×100)。
【図3】 従来例1におけるTiB2 の組織を示す顕微
鏡写真(×100)。
鏡写真(×100)。
Claims (1)
- 【請求項1】 TiAl金属間化合物原材料とTiB2
より不安定なホウ化物が混合された、加熱溶融体を形成
する工程と、 前記加熱溶融体を凝固する工程とを含み、 TiAl基複合材料中に、反応により生成されたTiB
2 を0.3〜10vol%分散させることを特徴とする
TiB2 分散TiAl基複合材料の製造方法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4200334A JP2743720B2 (ja) | 1992-07-03 | 1992-07-03 | TiB2 分散TiAl基複合材料の製造方法 |
EP93110479A EP0577116B1 (en) | 1992-07-03 | 1993-06-30 | Process for producing a composite material consisting of gamma titanium aluminide as matrix with titanium diboride as perserdoid therein |
DE69316273T DE69316273T2 (de) | 1992-07-03 | 1993-06-30 | Verfahren zur Herstellung einer Verbundwerkstoff, bestehend aus einem Matrix aus beta-Titanaluminid mit einer Dispersion von Titandiborid als Verstärkungsphase |
US08/085,080 US5397533A (en) | 1992-07-03 | 1993-07-02 | Process for producing TiB2 -dispersed TiAl-based composite material |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4200334A JP2743720B2 (ja) | 1992-07-03 | 1992-07-03 | TiB2 分散TiAl基複合材料の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0625774A true JPH0625774A (ja) | 1994-02-01 |
JP2743720B2 JP2743720B2 (ja) | 1998-04-22 |
Family
ID=16422571
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4200334A Expired - Lifetime JP2743720B2 (ja) | 1992-07-03 | 1992-07-03 | TiB2 分散TiAl基複合材料の製造方法 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5397533A (ja) |
EP (1) | EP0577116B1 (ja) |
JP (1) | JP2743720B2 (ja) |
DE (1) | DE69316273T2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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