JPH0625762B2 - ミオシン軽鎖の測定法 - Google Patents

ミオシン軽鎖の測定法

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JPH0625762B2
JPH0625762B2 JP60129037A JP12903785A JPH0625762B2 JP H0625762 B2 JPH0625762 B2 JP H0625762B2 JP 60129037 A JP60129037 A JP 60129037A JP 12903785 A JP12903785 A JP 12903785A JP H0625762 B2 JPH0625762 B2 JP H0625762B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、血中の遊離ミオシン軽鎖を免疫学的に測定す
る方法に関するものである。
〔従来技術〕
La Dueらにより急性心筋梗塞の患者血清においてグルタ
ミン酸・オキザロ酢酸トランスアミナーゼ(GOT)活
性が上昇することが報告され(J.S.La Due et al,Scien
ce,Vol,120,p497(1954))、その後虚血
による心筋障害によつて心筋細胞から血中に流出する酵
素活性を測定することにより、心筋梗塞を生化学的に診
断する方法が次々と開発されるようになつた。
なかでも、GOT、乳酸脱水素酸素(LDH)、クレア
チニンフオスフオキナーゼ(CPK)などは活性測定が
比較的容易であり、急性心筋梗塞患者の血清の90%以
上で酵素活性が上昇することが示されている(N.S.
Sarensen,Acta.Med.Scand.,Vol.174,p725(1
963))。また、生化学的診断法は、心筋梗塞の診断
ばかりでなく、治療の評価や予後の判定の観点から梗塞
心筋量を算定する方法としても注目されるようになつ
た。
しかしながら、これらの生化学的診断法には、標的酵
素には他の臓器から流出してくるアイソザイムが存在す
るために特異性に問題がある、梗塞部心筋からの血中
への酵素の流出率と心筋梗塞の程度との相関が明らかで
ない、最近、心筋梗塞の治療に用いられるようになつ
てウロキナーゼ、テイシユプラスミノーゲンアクテイベ
ーターなどの血栓溶解剤がこれらの細胞質酵素を一度に
血流中に流い出してしまうため(ウオツシユ・アウト効
果)、これらの薬剤使用時には梗塞心筋量との相関がな
くなるなどの問題がある。
このような従来の生化学的診断法に代りうる心筋梗塞の
診断において新しい指標となりうるマーカーの1つとし
て心筋ミオシンが注目されている。心筋ミオシン分子
は、心筋細胞構成蛋白質の中で最も多量に存在し(約6
0%)、筋肉の収縮機序の中心的役割を担つている分子
量約50万の構造蛋白質であり、分子量20万の重鎖、
分子量2万7000の軽鎖I(LI)および分子量2万
の軽鎖II(LII)のサブユニツトから構成されている。
心筋ミオシン軽鎖ないしそのフラグメントは、虚血によ
る心筋障害時の細胞膜の破壊に伴い、血中に放出される
ため、虚血による心筋細胞の崩壊過程を直接反映するも
のと考えられる。このことは、心筋ミオシン軽鎖に対す
るウサギ抗血清を用いたラジオイムノアツセイにより証
明され(R.Nagai et al,Biochem.Biophys.Res.Commu
n.,Vol.86,p683(1979))、臨床的にも心
筋梗塞の特異的な診断法として応用されうることが報告
されている(永井良三ら、日本内科学雑誌,第70巻、
第16頁(1981)Katus et al,Am.J.Cardiol.,Vol.
54.pp964−970(1984))。
心筋ミオシン軽鎖は、虚血による心筋障害時に血中に流
出してくる指標物質として次のような特徴がある。
心筋ミオシンは心筋細胞内に構造蛋白質とし最も多量
に存在する。
心筋ミオシンは重鎖と軽鎖のサブユニツトからなり、
pHの変化などによりミオシン分子から容易に解離し、分
子量の小さい軽鎖は細胞外に遊離しやすい。
心筋ミオシン軽鎖はチオール基の含有量が少なく、生
化学的に安定な蛋白質であり、組織や血清に存在する蛋
白分解酵素の作用も受けにくい。
ウロキナーゼなどの血栓溶解剤を投薬した患者におい
てもCPKなどのようなウツシユ・アウト効果の影響を
受けることがなく、血中濃度の経時的変化と虚血による
心筋細胞の崩壊過程のパターンが一致する。
心筋ミオシン軽鎖の免疫学的測定法をヒト心筋ミオシン
軽鎖に対する抗血清を用いて行う方法としては、上記の
ほか次のような報告がある。
・Trahern et al,Am.J.Cardiol.,Vol.41,NO.4,pp6
41−645(1978) ・Khaw et al,Circulation,Vol.58,pp1130−11
36(1979) ・Katus et al,Circulation,Vol,60(Suppl.II)p1
39(1979) さらに、免疫学的測定法において抗体として心筋ミオシ
ンに対するモノクローナル抗体を応用した方法に関する
報告もなされている。
・Haber et al,J.Mol.Cell.Cardiol.,Vol.14,Suppl.
3,pp139−146(1982) ・Katus et al,Molecular Immunolgy,Vol.19,NO.
3,pp451−455(1982) 心筋ミオシン軽鎖の免疫学的測定法において、抗体試薬
として心筋ミオシン軽鎖に対するモノクローナル抗体を
用いる方法は、抗血清を用いる方法に比べて、抗体が
心筋ミオシン軽鎖に対して特異性が高く、骨格筋ミオシ
ン軽鎖との交叉反応が少ない、特異性の高い抗体の大
量かつ継続的供給が可能であるなどの利点を有し、心筋
ミオシン軽鎖の測定による心筋梗塞の診断の実用化によ
り適している。
一方、多発性筋炎やDuchenne型筋ジストロフイー症など
の骨格筋疾患においても心筋疾患と同様に骨格筋ミオシ
ン軽鎖が患者の血中に流出し、筋組織崩壊の指標となる
ことが骨格筋ミオシン軽鎖との交叉反応性の大きい抗心
筋ミオシン軽鎖抗体を用いたラジオイムノアツセイによ
つて判明している(日本臨牀、第40巻、秋季臨時増刊
号、第107−111頁(1982))。しかしなが
ら、その免疫学的測定法は確立されていない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
従来のモノクローナル抗体を利用した心筋ミオシン軽鎖
の免疫学的測定法においては、精製単離された心筋ミ
オシン軽鎖を用いて取得されるモノクローナル抗体は、
精製単離された心筋ミオシン軽鎖に対しては結合能を示
すが、その多くはヒト心筋梗塞患者の血中に存在する心
筋ミオシン軽鎖とは結合しないことが本発明者らの実験
により確かめられたが、このようなヒト血清中ミオシン
軽鎖における測定可能性の検討がなされていない、標
準物質または標準物質および標識心筋ミオシン軽鎖の心
筋ミオシン軽鎖としてヒト由来のものを用いているた
め、これらの免疫測定系を診断薬として実用化する場
合、心筋ミオシン軽鎖の調製が困難であるなどの問題点
を有していた。
本発明はこれらのミオシン軽鎖の免疫学的測定法を心筋
梗塞や骨格筋疾患の診断法として確立する上での問題点
を解決しようとするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、筋疾患の診断法として実用化しうるミオ
シン軽鎖の免疫学的測定法を確立すべく種々研究を重ね
た結果、抗体試薬としてヒトミオシン軽鎖および一種以
上の異種動物のミオシン軽鎖に反応し、かつヒト血清中
のミオシン軽鎖とも反応するミオシン軽鎖に対するモノ
クローナル抗体を用い、さらに抗原試薬として該モノク
ローナル抗体との反応性がヒトミオシン軽鎖と同等であ
る異種動物のミオシン軽鎖を用いることにより、従来の
モノクローナル抗体を使用したミオシン軽鎖の免疫学的
測定法の問題点を克服し、極めて実用的かつ有意義なミ
オシン軽鎖の免疫学的測定システムを組み立てることが
できることを見いだし、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、ヒト血清試料中のミオシン軽鎖を
免疫学的に測定する方法において、抗体試薬としてヒト
ミオシン軽鎖および一種以上の異種動物のミオシン軽鎖
に反応し、かつヒト血清中のミオシン軽鎖とも反応する
ミオシン軽鎖に対するモノクローナル抗体を用い、抗原
試薬として該モノクローナル抗体との反応性がヒトミオ
シン軽鎖と同等である異種動物のミオシン軽鎖を用いる
ことを特徴とするミオシン軽鎖の測定法を提供するもの
である。
なお、本明細書において、「同等に反応する」または
「反応性が同等である」とは、後述の実施例、特に図1
〜3で示されているように、ヒトミオシン軽鎖を用いて
作成した標準曲線とヒト以外の異種動物のミオシン軽鎖
を用いて作成した標準曲線とがほぼ同一になることを意
味するものである。
「ミオシン軽鎖」とは、心筋(心室筋または心房筋)ミ
オシンの軽鎖Iおよび/または軽鎖IIまたはそれらのフ
ラグメント、または骨格筋ミオシンの軽鎖I、軽鎖IIお
よび/または軽鎖IIIまたはそれらのフラグメントを指
称する。
「ミオシン軽鎖に対するモノクローナル抗体」とは、心
筋ミオシンの軽鎖Iおよび/または軽鎖IIまたはそれら
のフラグメントに結合能を有するモノクローナル抗体、
または骨格筋ミオシンの軽鎖I、軽鎖IIおよび/または
軽鎖IIIまたはそれらのフラグメントに結合能を有する
モノクローナル抗体を指称する。
また、「異種動物」とは、ヒト以外のサル、イヌ、ネ
コ、ブタ、ウシ、ウマ、ヤギ、ヒツジ、ウサギ、マウ
ス、ラツト、モルモツト、ハムスター、リスなどの主と
して哺乳動物を指称する。
さらに、本発明方法において「免疫学的測定法」とは、
その測定システムが基本的に測定すべき抗原とそれに特
異的な抗体の結合能を利用して試料中の抗原の存在量に
よる抗原−抗体複合体の生成の相違を化学的または物理
的手段によつて検出し、これを既知量の抗原を含む標準
液のものと対照させて試料中の抗原量を測定するという
原理に基づく方法を総称する。このような免疫学的測定
法は現在まで数多く開発されている。たとえば、測定シ
ステムとしては凝集反応法(免疫比濁法)、凝集阻止
法、免疫拡散法、エーザーネフロメトリー、競合反応性
(液相法、固相法など)、サンドイツチ法、イムノメト
リツク法などに大別される。また標識物質を用いる測定
システムは、標識物質の種類により、125I、131I、3H、14C
などの放射性同位元素を用いたラジオイムノアツセイ
(RIA)、β−ガラクトシダーゼ、ペルオキシダー
ゼ、アルカリホスフアターゼ、アセチルコリンエステラ
ーゼなどの酵素を用いたエンザイムノアツセイ(EI
A)、ウムベリフエロン、フルオレセイン、ローダミ
ン、フルオレセインイソシアネート、フイコエリトリン
などの蛍光色素を用いた蛍光イムノアツセイ(FI
A)、ルミノールなどの化学発光物質を用いた化学発光
イムノアツセイ、金属イムノアツセイ、スピンイムノア
ツセイなどが知られている。これらの各測定法が前述の
測定原理に基いているものであり、ミオシン軽鎖の測定
系に応用可能である限り、本発明方法の適用対象となり
うる。
これらの個々の免疫学的測定法の応用にあたつては、特
に本発明において特別の条件、操作の設定は必要とされ
ない。それぞれの方法における通常の方法、手段、条件
に当業者の通常の技術的配慮を加えて、その方法におけ
る抗体試薬として前記の性質を有するモノクローナル抗
体と、抗原試薬として前記モノクローナル抗体が認識す
る異種動物由来のミオシン軽鎖を、心筋ミオシン軽鎖測
定系または骨格筋ミオシン軽鎖測定系として適合するよ
うに選択し、測定システムを構成すればよい。これらの
一般的技術手段の詳細については、総説、成書などを参
照することができる(たとえば、入江實編、「ラジオイ
ムノアツセイ」(株式会社講談社、昭和49年4月10
日発行)、入江實編、「続ラジオイムノアツセイ」(株
式会社講談社、昭和54年5月1日発行)、石川栄治ら
編、「酵素免疫測定法」第2版(株式会社医学書院、昭
和57年12月15日発行)、日本臨牀、第42巻、春
季臨時増刊(1984)「臨床免疫hand-book」(株式
会社日本臨牀社、昭和59年3月20日発行)、第11
98〜1227頁、H.V.ブナキスや著、「Methods in E
nzymology」Vol.70、「Immunochemical Techniques Pa
rt A」(アカデミツクプレス、1980)、J.J.ランゴ
ンら著、「Methods in Enzymology」Vol.73、「Immuno
chemical Techniques Part B」同書、Vol.74「Immuno
chemical Techniques Part C」、(アカデミツクプレ
ス、1981)など参照)。
これらの免疫学的測定法の代表的な方法の測定システム
は次のとおりである。
凝集反応(免疫比濁法) 試料に、測定すべき抗原に対する抗体または赤血球や高
分子ラテツクス粒子などの担体に不溶化した抗体を加
え、抗原抗体反応により生成する抗原抗体複合体の量を
濁度の増加または光散乱の度合を測定して抗原量を測定
する。
競合反応法 試料中の抗原と一定量の標識抗原とを抗体に対して競合
反応させ、未反応の標識抗原(F)と抗体に結合した標
識抗原(B)とを分離し、(BF分離)、B、Fいずれ
かの標識量を測定し、試料中の抗原量を定量する。
抗体として可溶性抗体を用い、BF分離を硫酸アンモニ
ウム、ポリエチレングリコール、前記抗体に対する第二
抗体などを用いる液相法、抗体として固相化抗体を用い
るか、第一抗体は可溶性のものを用いて第二抗体を固相
化抗体として用いる固相法がある。
サンドイツチ法 試料中の抗原を固相化した第一抗体を反応させ、さらに
抗原の第一抗体との結合部位と別の部位を認識する標識
化第二抗体を反応させ、液相と固相とを分離し、液相ま
たは固相の標識量を測定し、試料中の抗原量を定量す
る。
変法として、第二抗体に直接標識化せずに、測定抗原と
は異なる抗原または結合子(ビオチンなどの化合物)を
第二抗体に結合させたものを用い、第二抗体と測定抗原
および第一抗体の反応終了後、第二抗体に結合された抗
原に対する第三抗体または結合子に対する結合性物質
(アビシンなど)の標識化物を反応させ、液相と固相と
を分離していずれかの標識量を測定する間接標識法もあ
る。結合子と結合性物質の組み合わせとしてビオチン−
アビジン系が広く用いられている。
イムノメトリツク法 試料中の抗原と固相化抗原とを一定量の標識化抗体に対
して競合反応させ、液相と固相とを分離し、いずれかの
相の標識量を測定し、試料中の抗原量を定量する。
本発明方法において「抗体試薬」とは、前記のような免
疫学的測定において使用される測定対象の抗原に対する
可溶性抗体、固相化抗体、標識化抗体、間接標識法に用
いられる標識体に対する結合子を有する抗体などを指称
する。
本発明方法において「抗原試薬」とは、前記のような免
疫学的測定法において使用される標準溶液用抗原、固相
化抗原、標識化抗原などの抗原試薬を指称する。
以下これらの試薬の調製について説明する。
抗原(ミオシン軽鎖)の調製 ミオシンの調製は、ヒトのミオシン軽鎖と共通抗原決定
基を有する(=免疫化学的に同等な)ミオシン軽鎖を保
有する動物の心筋(心室筋または心房筋)または骨格筋
から常法により抽出し、精製して行うことができる。ミ
オシンの抽出は、通常0.2〜0.6M塩化カリウムなどの塩
類溶液を用いてpH6.5〜7.0の条件で行う。ミオシン軽鎖
の調製は、DEAE−セフアデクスA−25、DEAD
−セフアデクスA−50などのイオン交換体を用いるイ
オン交換クロマトグラフイー、セフアデクスG−200
などのゲル充填剤を用いるゲル濾過クロマトグラフイ
ー、アフイニテイクロマトグラフイー、キレート剤によ
る沈澱化法、尿素、またはグアニジン塩酸塩処理、分画
電気泳動法、透析法、高濃度塩類溶液処理などの公知の
方法を適宜に応用して実施することができる(「生化学
実験講座15 筋肉」(株式会社東京化学同人、昭和5
0年11月25日発行)pp3−12、R.Nagai et al,Bi
ochem.Biophys.Res.Commun.,Vol.86,p638(19
79)、A.M.Katz et al,Cir.Res.,Vol.19,pp611
−621(1965)、W.T.Perrie et al,Biochem.J.V
ol.119,pp31−38(1970)など参照)。
本発明方法においては、心筋ミオシン軽鎖測定系では、
異種動物に由来する心筋ミオシン軽鎖I、心筋ミオシン
軽鎖IIおよびそれらの結合物のいずれをも抗原として利
用することができる。骨格筋ミオシン軽鎖測定系におい
ても同様である。
抗体の調製 本発明方法に使用される前記性質を有するモノクローナ
ル抗体の調製は公知の細胞融合法、EDウイルスなどに
よるトランスフオーメーシヨン法を応用して行うことが
できる。細胞融合法は抗体の大量生産により適してお
り、以下細胞融合法による本発明方法に使用される抗体
の製造工程について説明するが、細胞融合法の一般的な
技術手段のより詳細については成書、報文などの記載を
参照することができる(たとえば、岩崎辰夫ら著、「単
クローン抗体− ハイブリドーマとELISA− 」
(株式会社講談社、昭和58年2月20日発行)、G.Ko
hler et al,Eur.J.Immunol.,Vol.6、pp511−519
(1976)、M.Shulman et al,Nature,Vol.276、p
p269−270(1978)など参照)。
(a)抗体産生細胞の調製 ヒトを含む動物の心筋から前記の方法と同様に調製した
ミオシン軽鎖を異種動物に免疫し、免疫を獲得した動物
からの脾細胞、リンパ節細胞または末梢血細胞の抗体産
生細胞を常法により取得する。
(b)ミエローマ細胞の調製 ミエローマ細胞としては、マウス、ラツト、ウサギ、ヒ
トなどの種々の動物に由来し、当業者が一般に入手可能
な株化細胞を使用する。使用する細胞株としては、薬剤
抵抗性を有し、未融合の状態では選択培地では生存でき
ず、抗体産生細胞と融合した状態でのみ生存できる性質
を有するものが好ましい。通常、8−アザグアニン耐性
株が用いられ、この細胞株はヒポキサンチン−ホスホリ
ボシルトランスフエラーゼ(Hypoxanthine phosphoribos
yl transferase)を欠損し、ヒポキサンチン・アミノプ
テリン・チミジン(HAT)培地に生育できない。また
細胞の性質として免疫グロブリンを分泌しない、いわゆ
る非分泌型の細胞株であることが好ましい。
ミエローマ細胞株の具体例としては、P3x63Ag8
(ATCC TIB−9)(Nature,256,495-497(197
5))、P3x63Ag8U.1(P3U1)(ATCC
CRL−1597)(Current Topics in Microbiolo
gy and Immunology,81,1-7(1978))、P3x63Ag
8.653(ATCC CRL−1580)(J.Immuno
logy,123,1548-1550(1979))、P2/NSI/1−Ag
4−1(ATCC TIB−18)(Europian J.Immun
ology,6,511-519(1976))、Sp2/O−Ag14(A
TCC CRL−1581)(Nature,276,269-270(197
8))などのマウスミエローマ細胞株、210.RCY.
Ag1.2.3(Y3−Ag1.2.3)(A TCC
CRL−1631)(Nature,277,131-133(1979))な
どのラットミエローマ細胞株、U−266−AR1(Pr
oc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,77,5429(1980))、GM15
00(Nature,288,488(1980))、KR−4(Proc.Natl.
Acad.Sci.U.S.A.,79,6651(1982))などのヒトミエロー
マ細胞株を例示することができる。
(c)細胞融合 細胞融合にあたつては、抗体産生細胞に適合したミエロ
ーマ細胞を選定する。細胞融合はイーグル最少基本培地
(MEM)、ダルベツコ変法イーグル培地(DME
M)、RPMI1640などの動物細胞培養用培地中で
107〜108のミエローマ細胞と抗体産生細胞を混合比
1:4〜10に混合して行う。細胞融合を促進させるた
めに、融合促進剤として平均分子量1000〜6000
のポリエチレングリコール(PEG)をはじめ、ポリビ
ニールアルコール、ウイルスなどが使用される。
(d)選択培地におけるハイブリドーマの選別 細胞融合処理後の細胞から目的とするハイブリドーマを
選別する手段としては、選択的培地における細胞の選択
的増殖を利用する方法が用いられる。たとえば、細胞液
を15%ウシ胎児血清(FCS)含有RPMI1640
培地などで適当に希釈し、マイクロプレート上に105
〜106/ウエル程度まき、各ウエルに選択培地(たと
えば、HAT培地など)を加え、以後適当に選択培地を
交換して培養を行う。ミエローマ細胞として8−アザグ
アニン抵抗性株、選択培地としてHAT培地を用いた場
合は、未融合のミエローマ細胞は培養10日目ぐらいま
でに死滅し、正常細胞である抗体産生細胞もin vitroで
は長期間生育できないので、培養10〜14日目から生
育してくる細胞としてハイブリドーマを得ることができ
る。
(e)抗ミオシン軽鎖抗体産生ハイブリドーマの検索 抗ミオシン抗体産生ハイブリドーマの検索は、酵素標識
免疫定量法(Enzyme Linked Immuno Sorbent Assay,EL
ISA)、放射性同位元素免疫定量法(RIA)などに
よつて行うことができる。たとえば、ヒトまたは異種動
物のミオシン軽鎖を吸着させた96ウエルELISA用
マイクロプレートにハイブリドーマを含む培養上清を添
加して特異抗体を反応させ、次いで結合した特異抗体に
酵素標識抗免疫グロブリン抗体を反応させるか、ビチオ
ン化抗免疫グロブリン抗体を反応させた後、アビシンD
−酵素標識体を反応させ、各ウエルに酵素基質を加えて
発色させる。発色の有無により、ミオシン軽鎖と結合力
を有する抗体を産生するハイブリドーマを含む培養上清
のウエルを判別でき、ハイブリドーマの検索が行える。
本発明方法において使用されるモノクローナル抗体の特
性の有無を試験して、最終的にそのような抗体を生産す
るハイブリドーマを選択することができる。
(f)クローニング ハイブリドーマのクローニングは、限界希釈法、軟寒天
法、フイブリンゲル法、蛍光励起セルソータ法などによ
り行うことができる。
(g)抗体の生産 このようにして取得された抗ミオシン軽鎖抗体産生ハイ
ブリドーマから抗ミオシン軽鎖モノクローナル抗体を生
産する方法としては、通常の細胞培養法や腹水形成法な
どが採用されうる。
細胞培養法においては、ハイブリドーマを10〜15%
FCS含有RPMI1640培地、無血清培地などの動
物細胞培養用培地中で培養し、その培養上清液から抗体
を取得することができる。
腹水から回収する方法では、ハイブリドーマと主要組織
適合性が一致する動物に、プリスタン(2,6,10,
14−テトラメチルペンタデカン)などの鉱物を腹腔内
に投与した後、ハイブリドーマを約107個腹腔内投与
する。ハイブリドーマは10〜18日ほどで腹水腫瘍を
形成し、血清および腹水中に高濃度の抗体を生産する。
抗体の精製が必要とされる場合には、硫安塩析法、DE
AEセルロースなどの陰イオン交換体を利用するイオン
交換クロマトグラフイー、ミオシン軽鎖を結合させたセ
フアロース4BやプロテインA−セフアロースなどを用
いるアフイニテイクロマトグラフイー、分子ふるいクロ
マトグラフイーなどの方法を適宜に選択し、組合せるこ
とによつて精製を行うことができる。
本発明方法において、筋疾患一般の一次的診断法として
または心筋疾患と骨格筋疾患が併発していない症例の診
断法としてミオシン軽鎖を測定する場合は、心筋ミオシ
ン軽鎖および骨格筋ミオシン軽鎖の両者と交叉反応性を
有する抗体を使用することができる。
標識化試薬の調製 標識化ミオシン軽鎖または標識化抗ミオシン軽鎖モノク
ローナル抗体の調製は、使用する標識もしくは標識系に
おいて確立された公知の方法を応用することができる。
たとえば、放射性同位元素を標識化する場合は、クロラ
ミンT法、ラクトペルオキシダーゼ法などが適用でき
る。酵素標識する場合は、酸無水物法、カルボジイミド
法、グルタルアルデヒド架橋法、過ヨウ素酸架橋法、マ
レイミド架橋法などが適用できる。
固相化試薬の調製 ミオシン軽鎖または抗ミオシン軽鎖モノクローナル抗体
の固相化試薬の調製も、採用される測定システムに適合
した担体を選択し、公知の方法により固相化を行えばよ
い。
たとえば、担体の材質としては、多糖類(たとえば、セ
ルロース、デキストラン、デンプン、デキストリン、ヒ
ドロキシエチルセルロース、p−アミノフエノキシヒド
ロキシプロピルデキストラン、アガロース、セフアデツ
クスなど)のハロゲン化シアン活性化物(特公昭45−
38543号公報参照)、多糖類のメタ過ヨウ素酸ナト
リウム活性化物(特開昭58−756号公報参照)、セ
ルロースまたはその誘導体のアミノエチルもしくはアミ
ノプロピル化物(特開昭59−42452号公報参
照)、セルロースまたはその誘導体のメルカプト化物
(特開昭58−80558号公報参照)、多糖類のシア
ネート化物(特公昭49−28031号公報参照)、多
糖類のエピクロルヒドリン−p−アミノフエノール処理
物(特開昭54−158994号公報参照)、芳香族ア
ミノ基を含む多糖類誘導体のジアゾ化物(希塩酸、亜硝
酸ナトリウム処理)、セルロースカルボナート誘導体、
酢酸セルロース、天然繊維(綿、麻、ウールなど)など
の天然高分子誘導体担体、エチレン、プロピレン、スチ
レン、ビニルアルコール、アクリルアミド、アクリロニ
トリル、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステ
ル、メタクリル酸エステル、酢酸ビニル、無水マレイン
酸などの重合体もしくは共重合体担体、またはこれらに
公知の手段によりアミノ基、ヒドロキシル基、カルボキ
シル基、スルホン基、チオール基、アジド基、イソシア
ノ基などの反応性官能基を導入したものなどが挙げられ
る。
さらに担体の形状としては、チユーブ状、テストプレー
ト状、ビーズ状、デイスク状、球状、ステイツク状、ラ
テツクス状などが例示できる。
固相化法としては、物理的吸着法、共有結合法、架橋
法、包括法のいずれも適用することができる。このよう
な固相化法の詳細については、固定化酵素における方法
を応用すればよく、たとえば千畑一郎編、「固定化酵
素」(昭和50年3月20日、株式会社講談社発行)第
9〜75頁などの成書や総説を参照すればよい。
本発明方法を実施するにあたり、血清試料の調製には特
別の前処理は必要とされず、血清をそのままアツセイに
供することができる。抗原抗体反応の安定化や非特異的
反応を防止するなどの目的のために、たとえば最終濃度
5〜10mMのEDTAなどを添加してもよい。
〔発明の効果〕
本発明方法は、抗体試薬としてヒトミオシン軽鎖およ
び一種以上の異種動物のミオシン軽鎖と同等に反応し、
かつヒト血清中のミオシン軽鎖とも反応するミオシン軽
鎖に対するモノクローナル抗体を用い、抗原試薬とし
て該モノクローナル抗体との反応性がヒトミオシン軽鎖
と同等である異種動物のミオシン軽鎖を用いることを特
徴とするものである。
すなわち、ヒトミオシン軽鎖と異種動物のミオシン軽鎖
との交差反応性を調べることにより、ヒト血清中のミオ
シン軽鎖と反応するモノクローナル抗体を効果的にスク
リーニングすることができ、実際の心筋梗塞などの筋疾
患の診断に有用な測定系の構築を初めて可能とした。さ
らに、抗体試薬としてヒトミオシン軽鎖および一種以上
の異種動物のミオシン軽鎖と同等に反応するものを用い
ることにより、標準物質、標識ミオシン軽鎖などの従来
ヒト由来のものに限定されていた抗原試薬をヒト以外の
異種動物から調製したものに代替えすることができ、抗
原試薬の大量供給を可能とした。このような代替えは、
使用する抗体試薬がヒトミオシン軽鎖と異種動物のミオ
シン軽鎖とに単に反応するだけでは不十分であり、その
反応性がほぼ同等であることにより初めて達成されるも
のである(このことは抗原試薬にも当てはまり、異種動
物から調製した抗原試薬の抗体試薬との反応性は、ヒト
ミオシン軽鎖と同等であることが肝要である)。これら
の効果により、はじめてミオシン軽鎖の免疫学的測定に
よる実用的な心筋梗塞などの筋疾患の診断法が確立され
た。
〔実施例〕
参考例1(ミオシン軽鎖に対するモノクローナル抗体の
調製) 公知の方法(Biochem.J.,Vol.113、pp31-38(1970))によ
り調製されたヒト心室筋ミオシン軽鎖(1mg/ml)を生
理食塩水に溶解させ、完全フロインドアジユバンドと
1:1で混合してエマルジヨンとしたものをBALB/
cマウス(雌、6週令)に2週間おきに数回ミオシン軽
鎖として50μg腹腔内投与し、最後に10〜30μg
を静注した。
最終免疫から3日後にマウスの脾細胞を摘出し、MEM
で洗浄した。マウスミエローマPをMEMで洗浄
し、脾細胞とPを10:1で混合して遠心分離
し、ペレツトに50%PEG1,000MEM溶液1mを
徐々に加えて細胞融合を行つた。さらにMEM溶液を加
えて10mとし、遠心分離し、ペレツトを10%FC
S含有RPMI1640培地にPとして3×10
4cell/0.1mとなるように懸濁させ、96ウエルマイ
クロプレートに各ウエル0.1mずつ分注した。
1日後、HAT培地を0.1mずつ添加し、その後3〜
4日ごとに培地の半分量を新しいHAT培地で交換し、
ハイブリドーマの生育が認められたウエルの上清50μ
ずつをそれぞれ予めヒト心室筋ミオシン軽鎖でコート
した96ウエルマイクロプレートに添加した。アビシン
D−酵素結合体としてアビシンD−ペルオキシダーゼ
(ベクター社製)、基質および発色剤として過酸化水
素、4−アミノアンチピリン−フエノールを用いた前記
したELISA法によりヒト心室筋ミオシン軽鎖と反応
する抗体を産生するハイブリドーマを選択し、限界希釈
法によりクローニングを行つた。
取得されたハイブリドーマが生産するモノクローナルに
ついて、抗体のサブクラスを決定し、ヒト、イヌ、ブタ
およびウシから調製したミオシン軽鎖および心筋梗塞患
者血清中の心筋ミオシン軽鎖との交叉反応性を上述のハ
イブリドーマの選択と同様のELISA法を用いて試験
した。その結果を第1表および第2表に示す。
サブクラスの決定は、心室筋ミオシン軽鎖をコートした
96ウエルマイクロプレートに各モノクローナル抗体を
添加し、1%ウシ血清アルブミン(BSA)含有PBS
でブロツキングした後、MONOAB1D−EIAキツ
ト(ZYMED社製)を用いて行つた。
特異性の指標は、MLM527抗体の一定量のヒト心室
筋ミオシン軽鎖に対する結合量を100とした場合の相
対的結合量を表わし、()は100〜80%、()
は80〜50%、(+)は50〜10%、(−)は10
〜0%のランクを示す。
本発明方法に使用する上で好適な抗体例としては、ML
M−508、MLM−520、MLM−527、MLM
−536、MLM−544、MLM−582などが挙げ
られる。
参考例2(ブタ心室筋ミオシン軽鎖の調製) ブタ心臓の心室筋を細断し、10倍重量の1mMEDT
A含有50mMりん酸緩衝液(pH6.85)で洗浄した。こ
の組織片に0.6M塩化カリウム0.15Mりん酸緩衝液(pH
6.85、1mMEDTA、3mMピロりん酸カリウム含
有)を加え、15分間攪拌してミオシンを抽出後、13
倍重量の1mMEDTA溶液を加え、濾過し、濾液に2
4倍重量の1mMEDTA溶液を加えて4℃で1晩静置
した。上清を吸引除去し、沈澱を8,500r.p.m、20分、
4℃で遠心分離し、沈澱を回収し、秤量した。1M塩化
カリウム、2mMEDTA、40mMアデノシン三りん
酸、10mM塩化マグネシウム含有20mMトリス塩酸
緩衝液(pH7.5)を2倍量、蒸留水を等量加え、氷冷下
2回ホモジナイズした。100,000g、1時間超遠心分離
し、上清液に9倍量の1mMEDTA溶液を加え、メル
カプトエタノールを1滴加えて4℃で1晩静置した。沈
澱を8,500r.p.m、20分、4℃で遠心分離し、得られた
沈澱にグアニジン塩酸塩を最終濃度5Mになるように加
え、メルカプトエタノールを加えて室温で3時間攪拌
し、等量の冷水、4倍量のエタノールを加え、10,000r.
p.m、20分、4℃で遠心分離した。上清を冷え1mM
EDTA溶液に対して数回透析し、透析内液を回収して
ブタ心室筋ミオシン軽鎖100mgを得た。
参考例3(ブタ心室筋ミオシン軽鎖Iの精製) 抗心筋ミオシン軽鎖IIモノクローナル抗体MLM515
をDEAEセルロースカラムクロマトグラフイーにて精
製後、100mgの抗体をアフイゲル10(Bio Rad社製)
5mに結合させ(結合率42%)、1Mエタノールア
ミンでブロツク後、ゲルをカラムに充填し、0.2Mグリ
シン塩酸緩衝液(pH2.5)およびりん酸緩衝生理食塩水
(PBS)で洗浄した。参考例2で調製したブタ心室筋
ミオシン軽鎖11mgをカラムに負荷し、PBSで溶出
し、ブタ心室筋ミオシン軽鎖I精製標品3.7mgを得た。
実施例1 〔125I〕標識モノクローナル抗体(〔125I〕−抗体)
の作成 抗ヒト心筋ミオシン軽鎖Iモノクローナル抗体MLM5
08をマウス腹水より硫安分画、DEAEセルロースイ
オン交換カラムクロマトグラフイー、AcA44ゲルロ
過カラムクロマトグラフイーにより精製した。
この精製抗体を1mg/m溶液とし、その40μを2
00μCiのヨウ化ナトリウム(〔125I〕)でクロラミン
T法により125I標識化した(Hunter et al,Nature,Vol.
194、pp495−496(1962))。これをセフ
アデクスG25カラムクロマトグラフイーにより遊離の
放射性ヨウ化ナトリウムと分離し、〔125I〕−抗体とし
た。
抗体コートチユーブの作製 抗ヒト心筋ミオシン軽鎖Iモノクローナル抗体MLM5
44を前記と同様に精製した。精製抗体をPBS(pH7.
4)に50μg/mとなるように溶解させ、ポリスチ
レンチユーブに0.5mずつ加え、4℃で1晩放置して
コートした。チユーブから溶液を除去し、1%BSA、
0.1%ナトリウムアジド含有PBSを加え、室温で2時
間放置してブロツクした。BSA溶液を除去し、蒸留水
で2回洗浄した後、凍結乾燥し、使用時まで4℃で乾燥
状態で保存した。
測定 抗体コートチユーブに、精製ヒト心室筋ミオシン軽鎖I
および精製ブタ心室筋ミオシン軽鎖Iをそれぞれ1%B
SA含有PBSで1,000ng/mから1ng/mまで段
階希釈した標準液を200μずつ加え、次いで
125I〕−抗体を50,000c.p.m./250μとなるよう
に希釈して250μずつ加えた。
室温で16時間反応させ、上清をアスピレーターにより
吸引除去し、蒸留水で2回洗浄後、各チユーブの放射能
量をガンマ−カウンターで測定した。
その結果、第1図に示すように、1ng/mから100
ng/mまでヒト心室筋ミオシン軽鎖Iの標準液および
ブタ心室筋ミオシン軽鎖Iの標準液についてほぼ同一の
標準曲線が作成できた。
したがつて、適当なフアクターを乗じれば、ブタ心室筋
ミオシン軽鎖Iの標準曲線からヒト心室筋ミオシン軽鎖
Iの量を換算できることが明らかとなつた。
実施例2 健常人21人、急性心筋梗塞患者9人から採取して調製
した血清試料各50μを前記と同様に抗体コートチユ
ーブに加え、次に1%BSA含有PBSを加え〔125I〕
−抗体溶液250μを加えた。室温で16時間インキ
ユベーシヨンした後、上清をアスピレーターにより吸引
除去し、蒸留水で2回洗浄後、オートガンマーカウンタ
ーにて放射能を測定した。ブタ心室筋ミオシン軽鎖Iを
標準物質として作成した標準曲線に基づいて、血清中の
ミオシン軽鎖を定量した。
その結果、健常人の血清試料中のミオシン軽鎖含量は0.
62±0.67ng/mであつた。一方、急性心筋梗塞患者で
は発作当日において11.7±14.3ng/mと高く、発作後
3〜6日目にピークとなつた。ピーク時の値は23.3±1
3.8ng/mであり、その後減少して1週間から2週間
後には正常値に戻る例が多かつた。
実施例3 ビオチン化抗体の作製 抗ヒト心筋ミオシン軽鎖Iモノクローナル抗体MLM5
08を実施例1と同様にDEAEセルロースイオン交換
クロマトグラフイー、AcA44ゲルロ過カラムクロマ
トグラフイーで精製し、これを0.1M炭酸水素ナトリウ
ム水溶液に対して透析し、透析内液を同溶液で抗体濃度
が1mg/mになるように調製した。0.75ngのN−ハイ
ドロキシサクシニルビオチンをジメチルホルムアミド1
mに溶解させ、これを0.1m抗体溶液1mに加え
て混合し、室温で4時間放置した。混合液を0.1%ナト
リウムアジド含有PBSに対して透析し、0.1%BS
A、0.1%ナトリウムアジド含有PBS溶液としてビオ
チン化抗体を調製した。
測定 実施例1と同様にして調製した抗体コートチユーブにヒ
ト心筋ミオシン軽鎖Iまたはブタ心筋ミオシン軽鎖Iを
それぞれ1%BSA含有PBSで1,000ng/mから1n
g/mまで段階希釈した標準液を100μずつおよ
び1%BSA、0.1%ナトリウムアジド含有PBSを1
50μずつ加え、室温で1.5時間反応させた後、PB
Sで2回洗浄した。希釈したビオチン化抗体を250μ
ずつ各チユーブに加え、室温で1.5時間放置後、PB
Sで2回洗浄した。アビシンD−ペルオキシダーゼ(ベ
クター社製)を1%BSA、0.01%エチルマルキリチオ
サリチル酸ナトリウム含有PBS溶液で希釈して250
μずつ各チユーブに加え、室温で15分放置した後、
PBSで3回洗浄した。0−フエニレンジアミン2mgを
クエン酸緩衝液(pH5.0)10mに溶解させて発色試
薬を調製し、各チユーブに発色試薬1mおよび340
mM過酸化水素50μをそれぞれ加えて室温で20分
反応させた後、1N硫酸を1mずつ加えて反応を停止
し、各チユーブ溶液のO.D.490nmの吸光度を測定
した。
その結果、第2図に示したように、1ng/mから10
0ng/mまでヒト心室筋ミオシン軽鎖Iの標準液およ
びブタ心室筋ミオシン軽鎖Iの標準液についてほぼ同等
の標準曲線が作成できた。
実施例4 参考例2と同様にブタ、ウシ、イヌ、ラツト心室筋より
ミオシンを抽出し、5Mグアニジン塩酸塩処理によりミ
オシン軽鎖を単離した。次にこれらをそれぞれ1%BS
A含有PBSで段階希釈して標準液を作成し、実施例1
と同一の抗体コートチユーブに25μずつ加え、次い
でPBSを75μ、実施例1と同一の〔125I〕−抗体
を250μずつ加えて室温で1晩放置した。上清を除
去し、洗浄した後、各チユーブの放射能量をオートガン
マーカウンターで測定した。
その結果は第3図に示したとおりであり、ブタ、ウシ、
イヌ、ラツトの各心室筋ミオシン軽鎖の標準液による標
準曲線はヒト心室筋ミオシン軽鎖によるものとほぼ一致
し、これら異種動物の心筋ミオシン軽鎖をヒト心筋ミオ
シン軽鎖を測定する際の標準物質として使用できること
が確かめられた。
実施例5 急性心筋梗塞患者の血清を発作直後より経時的にサンプ
リングし、実施例1のRIAサンドイツチ法および実施
例3のELISA法により心筋ミオシン軽鎖の測定を行
つた。
その結果は第4図に示したとおりであり、ELISA法
により得られた測定値がRIAサンドイツチ法により得
られたものよりもやや高めであるが、両者とも良い相関
を示した(相関計数0.92)。
したがつて、両法ともに心筋梗塞の診断に有用であるこ
とが明らかになつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法の実施例1において、第2図は実施
例3において、第3図は実施例4において作成された標
準曲線である。第4図は実施例5における心筋梗塞患者
血清中の経時的な心筋ミオシン軽鎖含量の変化を示すも
のである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヒト血清試料中のミオシン軽鎖を免疫学的
    に測定する方法において、抗体試薬としてヒトミオシン
    軽鎖および一種以上の異種動物のミオシン軽鎖と同等に
    反応し、かつヒト血清中のミオシン軽鎖とも反応するミ
    オシン軽鎖に対するモノクローナル抗体を用い、抗原試
    薬として該モノクローナル抗体との反応性がヒトミオシ
    ン軽鎖と同等である異種動物のミオシン軽鎖を用いるこ
    とを特徴とするミオシン軽鎖の測定法。
  2. 【請求項2】ミオシン軽鎖が、心筋ミオシン軽鎖である
    請求項1記載のミオシン軽鎖の測定法。
  3. 【請求項3】ミオシン軽鎖が、心筋ミオシン軽鎖Iであ
    る請求項1記載のミオシン軽鎖の測定法。
  4. 【請求項4】ミオシン軽鎖が、心筋ミオシン軽鎖IIであ
    る請求項1記載のミオシン軽鎖の測定法。
  5. 【請求項5】異種動物が、サル、イヌ、ネコ、ブタ、ウ
    シ、ヤギ、ヒツジ、ウサギ、マウス、ラット、モルモッ
    ト、ハムスター及びリスよりなる群から選ばれたもので
    ある請求項1記載のミオシン軽鎖の測定法。
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