JPH0625713A - Cr系耐熱合金粉末の焼結法 - Google Patents
Cr系耐熱合金粉末の焼結法Info
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- JPH0625713A JPH0625713A JP4184818A JP18481892A JPH0625713A JP H0625713 A JPH0625713 A JP H0625713A JP 4184818 A JP4184818 A JP 4184818A JP 18481892 A JP18481892 A JP 18481892A JP H0625713 A JPH0625713 A JP H0625713A
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Landscapes
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- Powder Metallurgy (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 Fe5〜50重量%、残部実質的にCrからな
るFe−Cr合金粉末のHIP焼結において、金属カプ
セルを使用せずに略完全に緻密な焼結品が得られるよう
にする。 【構成】 原料粉末を調製し、該原料粉末に無電解メッ
キ処理を行ない、原料粉末100重量部に対して1〜5重
量部のNiメッキを施し、Niメッキを施した原料粉末
からグリーンコンパクトを形成し、該コンパクトを焼結
して完全緻密体に対して約94%以上の相対密度を有する
焼結体を形成し、得られた焼結体を更にHIPする工程
から構成される。
るFe−Cr合金粉末のHIP焼結において、金属カプ
セルを使用せずに略完全に緻密な焼結品が得られるよう
にする。 【構成】 原料粉末を調製し、該原料粉末に無電解メッ
キ処理を行ない、原料粉末100重量部に対して1〜5重
量部のNiメッキを施し、Niメッキを施した原料粉末
からグリーンコンパクトを形成し、該コンパクトを焼結
して完全緻密体に対して約94%以上の相対密度を有する
焼結体を形成し、得られた焼結体を更にHIPする工程
から構成される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、Cr系耐熱合金粉末の
焼結法、特に複雑形状品の製造に好適なCr系耐熱合金
粉末の焼結法に関する。
焼結法、特に複雑形状品の製造に好適なCr系耐熱合金
粉末の焼結法に関する。
【0002】
【従来技術及び問題点】出願人は、以前に、高温におけ
る強度及び耐酸化性にすぐれ、かつ焼結欠陥の生じにく
い焼結材料として、Fe5〜50重量%を含有し、残部実
質的にCrからなるFe−Cr合金粒子の焼結体を提案
した(特願平1−80872)。
る強度及び耐酸化性にすぐれ、かつ焼結欠陥の生じにく
い焼結材料として、Fe5〜50重量%を含有し、残部実
質的にCrからなるFe−Cr合金粒子の焼結体を提案
した(特願平1−80872)。
【0003】ところで、原料粉末を固化する方法とし
て、一般的には、プレス、鋳込み、射出成形、冷間静水
圧加圧(CIP)等によって所望形状のグリーンコンパク
トを形成し、該コンパクトを高温で焼結する方法が知ら
れている。
て、一般的には、プレス、鋳込み、射出成形、冷間静水
圧加圧(CIP)等によって所望形状のグリーンコンパク
トを形成し、該コンパクトを高温で焼結する方法が知ら
れている。
【0004】しかし、Crを約50%以上含むと、融点は
約1600℃以上もの高温になる。Crの含有量が多くなる
ほど、融点も高くなる。緻密な焼結体を得るには、原則
として原料成分の融点近傍の温度で焼結せねばならな
い。しかし、このための高温焼結設備は、経済的にも、
エネルギー消費量の点からも非常に不利であり、約1600
℃以上の温度での焼結は、実用的に不可能に近いという
のが現状である。
約1600℃以上もの高温になる。Crの含有量が多くなる
ほど、融点も高くなる。緻密な焼結体を得るには、原則
として原料成分の融点近傍の温度で焼結せねばならな
い。しかし、このための高温焼結設備は、経済的にも、
エネルギー消費量の点からも非常に不利であり、約1600
℃以上の温度での焼結は、実用的に不可能に近いという
のが現状である。
【0005】一方、Crを約50%以上含むグリーンコン
パクトを、鉄合金の一般的な焼結条件(約1500℃)によっ
て焼結すると、焼結品の密度は完全緻密体の約80%程度
にまでしか達しないため、所望の高温強度が得られず、
実用に供することはできない。焼結品の気孔を消失させ
て、より緻密な構造とするためには、更に熱間静水圧加
圧(HIP)を行なえばよいが、HIP前の焼結品の密度
が完全緻密体の約94%以上なければ、HIPを行なって
も圧力がかからず、HIPによる密度向上効果は殆んど
期待できない。
パクトを、鉄合金の一般的な焼結条件(約1500℃)によっ
て焼結すると、焼結品の密度は完全緻密体の約80%程度
にまでしか達しないため、所望の高温強度が得られず、
実用に供することはできない。焼結品の気孔を消失させ
て、より緻密な構造とするためには、更に熱間静水圧加
圧(HIP)を行なえばよいが、HIP前の焼結品の密度
が完全緻密体の約94%以上なければ、HIPを行なって
も圧力がかからず、HIPによる密度向上効果は殆んど
期待できない。
【0006】かかる理由から、Cr系耐熱合金粉末を焼
結する場合、原料粉末を金属カプセルに充填し、脱気密
封した後、HIPを行なう、いわゆるカプセルHIP焼
結法が広く採用されている。このカプセルHIP焼結に
よって、略完全に緻密な焼結品を製造することができ
る。
結する場合、原料粉末を金属カプセルに充填し、脱気密
封した後、HIPを行なう、いわゆるカプセルHIP焼
結法が広く採用されている。このカプセルHIP焼結に
よって、略完全に緻密な焼結品を製造することができ
る。
【0007】ウォーキングビーム式加熱炉用スキッドボ
タンの如きブロック形状の焼結品は、一般に、このカプ
セルHIP焼結によって製造されている。
タンの如きブロック形状の焼結品は、一般に、このカプ
セルHIP焼結によって製造されている。
【0008】しかし、例えばタービンブレードの如く、
複雑形状の製品を作る場合も、一旦HIPによって緻密
な焼結体ブロックを作製した後、機械加工によって所望
形状に切り出していた。このため、複雑形状の焼結品
は、材料歩留りが非常に悪く、製品コストが高くなる問
題があった。
複雑形状の製品を作る場合も、一旦HIPによって緻密
な焼結体ブロックを作製した後、機械加工によって所望
形状に切り出していた。このため、複雑形状の焼結品
は、材料歩留りが非常に悪く、製品コストが高くなる問
題があった。
【0009】複雑形状の焼結品も、このように焼結体ブ
ロックを形成してから切削等の機械加工を行なうのは、
カプセルHIP焼結の場合、複雑形状のカプセルを製作
することが非常に困難だからである。また、多大の工数
をかけて複雑形状のカプセルを製作しても、カプセル内
の全ての場所で均一密度になるように原料粉末を充填す
ることはできない。特にカプセルの隅部は、充填密度が
小さくなるため、HIP後の収縮量も多くなる。このた
め、カプセルの隅部については、その後の機械加工のた
めの加工しろを十分に考慮してカプセル設計せねばなら
ず、焼結体ブロックから切り出すのと実質的に変わらな
くなってしまう。
ロックを形成してから切削等の機械加工を行なうのは、
カプセルHIP焼結の場合、複雑形状のカプセルを製作
することが非常に困難だからである。また、多大の工数
をかけて複雑形状のカプセルを製作しても、カプセル内
の全ての場所で均一密度になるように原料粉末を充填す
ることはできない。特にカプセルの隅部は、充填密度が
小さくなるため、HIP後の収縮量も多くなる。このた
め、カプセルの隅部については、その後の機械加工のた
めの加工しろを十分に考慮してカプセル設計せねばなら
ず、焼結体ブロックから切り出すのと実質的に変わらな
くなってしまう。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、Cr系耐熱
合金粉末の焼結において、金属カプセルを使用せずにH
IP焼結することによって緻密な焼結品が得られる焼結
法を提供することを目的とする。
合金粉末の焼結において、金属カプセルを使用せずにH
IP焼結することによって緻密な焼結品が得られる焼結
法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、Fe5〜50重
量%、残部実質的にCrからなるFe−Cr合金粉末の
焼結において、グリーンコンパクトを約1500℃の温度で
焼結することによって、完全緻密体の約94%以上の密度
を有する焼結体を形成できるようにしたもので、この焼
結体をさらにHIPすることによって非常に緻密な焼結
品が得られるようにしたものである。本発明の焼結法
は、Fe5〜50重量%、残部実質的にCrのFe−Cr
合金の粒子からなる原料粉末を調製する工程、該原料粉
末に無電解メッキ処理を行ない、原料粉末100重量部に
対して、1〜5重量部のNiをメッキする工程、Niメ
ッキを施した原料粉末から所定形状のグリーンコンパク
トを形成する工程、該コンパクトを焼結する工程、得ら
れた焼結体を更にHIPする工程を有している。
量%、残部実質的にCrからなるFe−Cr合金粉末の
焼結において、グリーンコンパクトを約1500℃の温度で
焼結することによって、完全緻密体の約94%以上の密度
を有する焼結体を形成できるようにしたもので、この焼
結体をさらにHIPすることによって非常に緻密な焼結
品が得られるようにしたものである。本発明の焼結法
は、Fe5〜50重量%、残部実質的にCrのFe−Cr
合金の粒子からなる原料粉末を調製する工程、該原料粉
末に無電解メッキ処理を行ない、原料粉末100重量部に
対して、1〜5重量部のNiをメッキする工程、Niメ
ッキを施した原料粉末から所定形状のグリーンコンパク
トを形成する工程、該コンパクトを焼結する工程、得ら
れた焼結体を更にHIPする工程を有している。
【0012】なお、グリーンコンパクトの焼結体は、完
全緻密体の約94%以上の密度を具備できるようにする。
その後のHIPによって、ほぼ完全に緻密な焼結体が得
られるようにするためである。
全緻密体の約94%以上の密度を具備できるようにする。
その後のHIPによって、ほぼ完全に緻密な焼結体が得
られるようにするためである。
【0013】Cr系耐熱合金の原料粉末として、Fe5
〜50重量%、残部実質的にCrからなるFe−Cr合金
粒子を使用するのは、1300℃を超える温度域での使用に
おいて、高い圧縮変形抵抗性を有し、また酸化性雰囲気
において安定した酸化抵抗性を確保できる材料だからで
ある。
〜50重量%、残部実質的にCrからなるFe−Cr合金
粒子を使用するのは、1300℃を超える温度域での使用に
おいて、高い圧縮変形抵抗性を有し、また酸化性雰囲気
において安定した酸化抵抗性を確保できる材料だからで
ある。
【0014】原料粉末の合金粒子にNiメッキを施すの
は、粒子界面での拡散を起こり易くして、焼結性を向上
させるためである。しかし、Niメッキ量が1%に満た
ないと、粒子界面での拡散を起こり易くして焼結性を高
めるという効果は期待できない。一方、Niメッキ量が
5%を超えると、焼結時にNiが母合金に十分固溶され
ずに粒子界面に残存し、Fe−Cr合金が本来的に備え
る特性が損なわれ、高温における強度が低下する。かか
る理由から、Fe−Cr合金粒子に施すNiメッキの量
は、Fe−Ni合金100重量部に対して1〜5重量部と
する。
は、粒子界面での拡散を起こり易くして、焼結性を向上
させるためである。しかし、Niメッキ量が1%に満た
ないと、粒子界面での拡散を起こり易くして焼結性を高
めるという効果は期待できない。一方、Niメッキ量が
5%を超えると、焼結時にNiが母合金に十分固溶され
ずに粒子界面に残存し、Fe−Cr合金が本来的に備え
る特性が損なわれ、高温における強度が低下する。かか
る理由から、Fe−Cr合金粒子に施すNiメッキの量
は、Fe−Ni合金100重量部に対して1〜5重量部と
する。
【0015】
【作用】原料粉末の合金粒子に、Niメッキを施してい
るから、粒子界面で拡散が起こり易くなり、融点よりも
低温で相互拡散が起こり、焼結緻密化するものと考えら
れる。従って、Crを50%以上含有し、融点が約1600℃
を超える原料粉末であっても、約1500℃の温度での焼結
によって、完全緻密体の約94%以上の密度を備えた焼結
体を得ることができる。
るから、粒子界面で拡散が起こり易くなり、融点よりも
低温で相互拡散が起こり、焼結緻密化するものと考えら
れる。従って、Crを50%以上含有し、融点が約1600℃
を超える原料粉末であっても、約1500℃の温度での焼結
によって、完全緻密体の約94%以上の密度を備えた焼結
体を得ることができる。
【0016】この焼結体は、さらにHIPすることによ
って、気孔が取り除かれ、ほぼ完全に緻密な構造に生成
される。
って、気孔が取り除かれ、ほぼ完全に緻密な構造に生成
される。
【0017】
【実施例】Fe15%及びCr85%の合金粒子からなる供
試原料粉末Aと、Fe5%及びCr95%の合金粒子から
なる供試原料粉末Bについて、無電解Niメッキの焼結
性向上効果を調べた。
試原料粉末Aと、Fe5%及びCr95%の合金粒子から
なる供試原料粉末Bについて、無電解Niメッキの焼結
性向上効果を調べた。
【0018】原料粉末は、Fe−Cr合金をアトライタ
ーで粉砕し、粒度20〜40μmに調製した。なお、アトラ
イターによってメカニカルアロイング効果を得る場合
は、Fe−Cr合金粉末に代えて、Fe粉末とCr粉末
の混合粉末を使用することもできる。
ーで粉砕し、粒度20〜40μmに調製した。なお、アトラ
イターによってメカニカルアロイング効果を得る場合
は、Fe−Cr合金粉末に代えて、Fe粉末とCr粉末
の混合粉末を使用することもできる。
【0019】次に、この原料粉末に無電解Niメッキを
施す。無電解法を採用するのは、処理品が粉末であるた
め、電解法でのメッキは実質的に不可能だからである。
なお、無電解Niメッキの前処理として、酸エッチング
によって合金粒子表面の酸化被膜を除去し、さらに酸洗
を行なう。Niの無電解メッキは、約90℃の温度に加熱
したメッキ浴槽の中に原料粉末を浸漬し、攪拌しながら
行なう。なお、メッキ浴槽には、活性度を高めるため
に、少量のP及び/又はBを含有させることが望まし
い。合金粒子に施すNiメッキ量は、メッキ液の濃度、
原料粉末投入量及びメッキ処理時間によって適宜調整す
ることができる。供試原料粉末A及びBについて施した
種々のNiメッキ量を表1に示す。供試No.1〜No.5は
供試原料粉末Aから調製したもので、供試No.6〜No.8
は供試原料粉末Bから調製したものである。なお、表1
において、Niメッキ量とは、供試原料粉末を100重量
部としたときのNiの重量部を示している。
施す。無電解法を採用するのは、処理品が粉末であるた
め、電解法でのメッキは実質的に不可能だからである。
なお、無電解Niメッキの前処理として、酸エッチング
によって合金粒子表面の酸化被膜を除去し、さらに酸洗
を行なう。Niの無電解メッキは、約90℃の温度に加熱
したメッキ浴槽の中に原料粉末を浸漬し、攪拌しながら
行なう。なお、メッキ浴槽には、活性度を高めるため
に、少量のP及び/又はBを含有させることが望まし
い。合金粒子に施すNiメッキ量は、メッキ液の濃度、
原料粉末投入量及びメッキ処理時間によって適宜調整す
ることができる。供試原料粉末A及びBについて施した
種々のNiメッキ量を表1に示す。供試No.1〜No.5は
供試原料粉末Aから調製したもので、供試No.6〜No.8
は供試原料粉末Bから調製したものである。なお、表1
において、Niメッキ量とは、供試原料粉末を100重量
部としたときのNiの重量部を示している。
【0020】供試材No.1〜No.8を、夫々、ゴム筒に充
填し、冷間静水圧加圧(CIP)に付し、加圧力1500気
圧、加圧時間1分の条件で成形し、グリーンコンパクト
(直径30mm×長さ30mm)を作製した。
填し、冷間静水圧加圧(CIP)に付し、加圧力1500気
圧、加圧時間1分の条件で成形し、グリーンコンパクト
(直径30mm×長さ30mm)を作製した。
【0021】次に、これらのグリーンコンパクトを、電
気炉のArとH2の雰囲気ガス中にて、温度1500℃、加
熱時間4時間の条件で焼結した。焼結体の表面に付着し
た酸化被膜を除去した後、アルキメデス法に基づいて密
度測定を行なった。なお、供試原料粉末A、Bとも、完
全緻密体の密度を7.2g/cm3とみなして、相対焼結密度を
算出した。算出結果は、表1中、「HIP前」の欄に示
す。
気炉のArとH2の雰囲気ガス中にて、温度1500℃、加
熱時間4時間の条件で焼結した。焼結体の表面に付着し
た酸化被膜を除去した後、アルキメデス法に基づいて密
度測定を行なった。なお、供試原料粉末A、Bとも、完
全緻密体の密度を7.2g/cm3とみなして、相対焼結密度を
算出した。算出結果は、表1中、「HIP前」の欄に示
す。
【0022】得られた各焼結体は、温度1250℃、加圧力
1200気圧、保持時間2時間の条件にてHIPを行なっ
た。HIP後、前記と同じ要領にて密度測定を行なっ
た。HIP後の相対焼結密度の算出結果を表1に示す。
1200気圧、保持時間2時間の条件にてHIPを行なっ
た。HIP後、前記と同じ要領にて密度測定を行なっ
た。HIP後の相対焼結密度の算出結果を表1に示す。
【0023】比較例として、Niメッキなしの供試材N
o.11及びNo.12を準備し、前記と同じ要領にて、グリー
ンコンパクトを作製し、その後、焼結及びHIPを行な
い、相対焼結密度を調べた。その結果を表1に示す。な
お、供試No.11は供試原料粉末Aから調製したもので、
供試No.12は供試原料粉末Bから調製したものである。
o.11及びNo.12を準備し、前記と同じ要領にて、グリー
ンコンパクトを作製し、その後、焼結及びHIPを行な
い、相対焼結密度を調べた。その結果を表1に示す。な
お、供試No.11は供試原料粉末Aから調製したもので、
供試No.12は供試原料粉末Bから調製したものである。
【0024】
【表1】
【0025】表1の結果から明らかなように、供試原料
粉末100重量部に対して、1〜5重量部のNiをメッキ
した供試材(供試No.1〜No.8)は、HIP前の段階で、
既に完全緻密体の約94〜96%の緻密焼結体が得られてお
り、更にHIPすることによってほぼ完全に緻密な焼結
品を得られることがわかる。
粉末100重量部に対して、1〜5重量部のNiをメッキ
した供試材(供試No.1〜No.8)は、HIP前の段階で、
既に完全緻密体の約94〜96%の緻密焼結体が得られてお
り、更にHIPすることによってほぼ完全に緻密な焼結
品を得られることがわかる。
【0026】これに対し、供試No.11及びNo.12は、Ni
メッキを施していないため、HIP前の段階では、相対
密度が約75%程度の焼結体しか得られていない。この供
試材は更にHIPを行なっても、密度向上効果は殆んど
認められない。
メッキを施していないため、HIP前の段階では、相対
密度が約75%程度の焼結体しか得られていない。この供
試材は更にHIPを行なっても、密度向上効果は殆んど
認められない。
【0027】以上の結果から、Niメッキが、焼結性の
向上に極めて有効であり、融点よりもかなり低い温度で
焼結を行なっても、少なくとも約94%の相対密度を有す
る焼結体を得られることがわかる。
向上に極めて有効であり、融点よりもかなり低い温度で
焼結を行なっても、少なくとも約94%の相対密度を有す
る焼結体を得られることがわかる。
【0028】
【発明の効果】Cr系耐熱合金粉末のHIP焼結を、カ
プセルを使用せずに行なうことができるから、焼結すべ
き製品形状の自由度は大きい。従って、原料粉末からほ
ぼ任意形状の製品を成形してグリーンコンパクトを作
り、これを通常の焼結及びHIPを行なうだけで、非常
に緻密な焼結品を得ることができる。高融点のCr系耐
熱合金粉末から複雑形状の焼結品を作る場合でも、カプ
セルの製作、緻密な焼結体ブロック形成後の機械加工等
は不要となるから、その経済的効果は極めて大きい。
プセルを使用せずに行なうことができるから、焼結すべ
き製品形状の自由度は大きい。従って、原料粉末からほ
ぼ任意形状の製品を成形してグリーンコンパクトを作
り、これを通常の焼結及びHIPを行なうだけで、非常
に緻密な焼結品を得ることができる。高融点のCr系耐
熱合金粉末から複雑形状の焼結品を作る場合でも、カプ
セルの製作、緻密な焼結体ブロック形成後の機械加工等
は不要となるから、その経済的効果は極めて大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F01D 5/28 7825−3G (72)発明者 北川 貴宏 兵庫県尼崎市浜1丁目1番1号 株式会社 クボタ技術開発研究所内 (72)発明者 西 隆 兵庫県尼崎市西向島町64番地 株式会社ク ボタ尼崎工場内
Claims (1)
- 【請求項1】 Fe5〜50重量%、残部実質的にCrか
らなるFe−Cr合金を粒子とする原料粉末を調製する
工程、該原料粉末に無電解メッキ処理を行ない、原料粉
末100重量部に対してNi1〜5重量部をメッキする工
程、Niメッキを施した原料粉末から所定形状のグリー
ンコンパクトを形成する工程、該コンパクトを焼結する
工程、及び、得られた焼結体を熱間静水圧加圧する工
程、を有していることを特徴とするCr系耐熱合金粉末
の焼結法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4184818A JPH0625713A (ja) | 1992-07-13 | 1992-07-13 | Cr系耐熱合金粉末の焼結法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4184818A JPH0625713A (ja) | 1992-07-13 | 1992-07-13 | Cr系耐熱合金粉末の焼結法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0625713A true JPH0625713A (ja) | 1994-02-01 |
Family
ID=16159829
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4184818A Withdrawn JPH0625713A (ja) | 1992-07-13 | 1992-07-13 | Cr系耐熱合金粉末の焼結法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0625713A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003035103A (ja) * | 2001-07-25 | 2003-02-07 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 動・静翼におけるロー付け部の保護方法 |
JP2007064801A (ja) * | 2005-08-31 | 2007-03-15 | Daiichi Jitsugyo Viswill Co Ltd | 照明装置及びこれを備えた外観検査装置 |
-
1992
- 1992-07-13 JP JP4184818A patent/JPH0625713A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003035103A (ja) * | 2001-07-25 | 2003-02-07 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 動・静翼におけるロー付け部の保護方法 |
JP2007064801A (ja) * | 2005-08-31 | 2007-03-15 | Daiichi Jitsugyo Viswill Co Ltd | 照明装置及びこれを備えた外観検査装置 |
JP4713279B2 (ja) * | 2005-08-31 | 2011-06-29 | 第一実業ビスウィル株式会社 | 照明装置及びこれを備えた外観検査装置 |
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Legal Events
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