JPH0625678A - 低硫黄ディーゼル軽油の製造方法 - Google Patents

低硫黄ディーゼル軽油の製造方法

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JPH0625678A
JPH0625678A JP19028892A JP19028892A JPH0625678A JP H0625678 A JPH0625678 A JP H0625678A JP 19028892 A JP19028892 A JP 19028892A JP 19028892 A JP19028892 A JP 19028892A JP H0625678 A JPH0625678 A JP H0625678A
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賢 牛尾
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多美男 中野
Minoru Hatayama
実 畑山
Katsuhiko Ishikawa
勝彦 石川
Masaru Sato
勝 佐藤
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  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 色相および酸化安定性が不良で硫黄分が0.
1〜2.0重量%の範囲にある石油蒸留留出油から硫黄
分0.05重量%以下で、かつ色相もセーボルト色値で
−10以上であるディーゼル軽油を製造する方法を提供
すること。 【構成】 硫黄分0.1〜2.0重量%、沸点150〜
400℃の範囲にある石油蒸留留出油を、多孔性担体に
水素化活性金属を担持させた水素化処理触媒の存在下、
温度330℃〜375℃未満、圧力45〜100Kg/
cm2 の条件で水素と接触させて硫黄分を0.05重量
%以下にする第一工程と、多孔性担体に水素化活性金属
を担持させた水素化処理触媒の存在下、温度200〜3
00℃、圧力45〜100Kg/cm2 の条件で第一工
程で生成した物質を水素と接触させて、色相をセーボル
ト色値で−10以上にする第二工程とからなる低硫黄デ
ィーゼル軽油の製造方法により目的を達成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は石油蒸留留出油から低硫
黄分で、かつ色相も良好なディーゼル軽油を製造する方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、我国でのディーゼル軽油は、主に
直留軽油を一般的脱硫反応装置で処理した脱硫軽油留分
に直留軽油留分、直留灯油留分、分解装置から得られる
軽油留分等を調合して硫黄分0.4〜0.5重量%の範
囲に調節して製造している。しかし、昨今の国内環境問
題に端を発し、ディーゼル車排ガス中のNOxおよび粒
子状物質の削減が要求されている。
【0003】このため、ディーゼル軽油中の硫黄分を現
行の0.4〜0.5重量%から先ず0.2重量%(第一
段階脱硫目標値)へ、さらにその後0.05重量%(第
二段階脱硫目標値)へ段階的に引き下げることが石油業
界に要求されている。また、色相の規格は規定されてい
ないが、石油会社各社は独自にセーボルト色、ASTM
色、APHA色等による一定の色相基準値を定め品質管
理をしている。とくに、軽油基材としての需要が今後大
幅に増加する見込みの分解軽油は色相が著しく悪いた
め、色相の改善も要求される。
【0004】ディーゼル軽油中の硫黄分の第一段階脱硫
目標値の0.2重量%以下を達成するための一つの方法
として、2段階水素化処理方法が提案されている(方法
−1:特開平3−86793号公報)。しかしながら、
この方法の反応条件(第1段の圧力10〜40kg/c
2 、温度280〜370℃、LHSV 0.5〜5.
0h-1、第2段の圧力10〜40kg/cm2 、温度1
50〜325℃、LHSV 0.5〜5.0h-1)では
第二段階脱硫目標値の硫黄分0.05重量%を達成する
ことは困難である。さらに、色相が不良な分解軽油を原
料油に使用した場合特に顕著であるが、第二反応塔圧力
40kg/cm2 以下では第一反応塔において、硫黄分
0.05重量%を達成するために、より高温度で処理さ
れた脱硫油の色相改善は極めて困難である。
【0005】炭化水素化合物の色相や酸化安定性を改善
するための一つの方法として、二段階水素化処理方法が
提案されてる(方法−2:US PAT. 4,75
5,280)。しかしながら、この方法は炭化水素化合
物の色相および酸化安定性を改善する目的の第二反応塔
触媒にFe系触媒を用いており、Fe系触媒の水素化活
性は硫化水素等により容易に被毒されるため(特開昭6
2−84182号公報)、第二反応塔供給物中の硫化水
素等の硫黄化合物やアンモニア等の窒素化合物を第二反
応塔供給以前に10ppm以下に低減させる必要があ
る。この方法のように、第二反応塔供給物中の硫化水素
等の硫黄化合物やアンモニア等の窒素化合物を第二反応
塔供給以前に除去するためには、たとえば、気液分離の
セパレーターや液状物質中に溶存する硫化水素/アンモ
ニア除去のためのストリッパーおよびガス状物質中に存
在する硫化水素/アンモニア除去のための洗浄塔などの
設備が必要である。そのため、この方法では商業上非常
に好ましくない設備投資額の増大およびランニングコス
トの増加を余儀なくされる。
【0006】炭化水素化合物の色相および臭気を改善す
るための一つの方法として、二段階水素化処理方法が提
案されている(方法−3:US PAT. 3,84
1,995)。しかしながら、この方法は炭化水素化合
物の色相および臭気を改善する目的の第二反応塔触媒に
Pt等の貴金属系触媒を用いており、Pt等の貴金属系
触媒の水素化活性は硫化水素等により容易に被毒される
ため、第二反応塔供給物中の硫化水素等の硫黄化合物や
アンモニア等の窒素化合物を第二反応塔供給以前に事実
上硫化水素フリー/アンモニアフリーにする必要があ
る。このことは上記方法−2と同様に商業上非常に好ま
しくない設備投資額の増大およびランニングコストの増
加を余儀なくされる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は色相お
よび酸化安定性が不良で、硫黄分0.1〜2.0重量%
の範囲にある石油蒸留留出油から硫黄分0.05重量%
以下(脱硫目標値)で、かつ色相もセーボルト色値−1
0以上(色相基準値)であるディーゼル軽油を製造する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記の問題
を解決するため鋭意研究した結果、石油蒸留留出油を特
定の条件で2段水素化処理することにより低硫黄分で、
かつ色相も良好なディーゼル軽油を製造できることを知
見し本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち、本発明は硫黄分0.1〜2.0
重量%、沸点150〜400℃の範囲にある石油蒸留留
出油を、多孔性担体に水素化活性金属を担持させた水素
化処理触媒の存在下、温度330〜375℃未満、圧力
45〜100Kg/cm2 の条件で水素と接触させて硫
黄分を0.05重量%以下にする第一工程と、多孔性担
体に水素化活性金属を担持させた水素化処理触媒の存在
下、温度200〜300℃、圧力45〜100Kg/c
2 の条件で第一工程で生成した物質を水素と接触させ
て、色相をセーボルト色値で−10以上にする第二工程
とからなる低硫黄ディーゼル軽油の製造方法に関する。
【0010】本発明で用いる石油蒸留留出油は硫黄分
0.1〜2.0重量%、沸点150〜400℃の範囲に
ある石油蒸留留出油である。石油蒸留留出油としては、
例えば原油の常圧あるいは減圧蒸留により得られる留出
油、流動接触分解(FCC)油の蒸留により得られる留
出油、熱分解油の蒸留により得られる留出油等が挙げら
れる。これらの石油蒸留留出油は単独または混合物の形
で用いることができる。本発明では流動接触分解(FC
C)油の蒸留により得られる留出油あるいは熱分解油の
蒸留により得られる留出油と原油の常圧蒸留あるいは減
圧蒸留により得られる留出油の混合物が好ましく用いら
れる。流動接触分解(FCC)油の蒸留により得られる
留出油あるいは熱分解油の蒸留により得られる留出油と
原油の常圧あるいは減圧蒸留により得られる留出油を混
合する場合の混合比率は1:99〜99:1で、好まし
くは10:90〜50:50である。本発明では流動接
触分解(FCC)により得られる留出油と原油の常圧蒸
留により得られる留出油の混合物で、硫黄分0.1〜
2.0重量%、沸点150〜400℃の範囲にある留出
油が好ましく用いられる。
【0011】本発明において、第一工程では主として石
油蒸留留出油の水素化脱硫が行われ、第二工程では主と
して脱硫油の色相改善が行われる。
【0012】第一工程の水素化処理温度は330〜37
5℃未満、好ましくは340〜375℃未満の範囲であ
る。330℃より低い場合には第二段階脱硫目標値の硫
黄分0.05重量%を達成することは困難である。第一
工程の水素化処理温度とは触媒層出口の温度のことであ
る。
【0013】第一工程の水素化処理圧力は45〜100
Kg/cm2 、好ましくは50〜70Kg/cm2 の範
囲である。第一工程の水素化処理圧力とは水素分圧のこ
とである。
【0014】第一工程の石油蒸留留出油の供給量(液空
間速度)(LHSV)は2〜6h-1が好ましく、特に2
〜4h-1が好ましい範囲である。第一工程の水素/油比
は200〜5000scf/bblが好ましく、特に5
00〜2000scf/bblが好ましい範囲である。
【0015】第一工程の水素化処理触媒としては多孔性
無機酸化物担体に水素化活性金属を担持した通常石油蒸
留留出油の水素化精製に用いられている触媒を用いるこ
とができる。多孔性無機酸化物担体としては、例えばア
ルミナ、シリカ、チタニア、ボリア、ジルコニア、シリ
カ−アルミナ、シリカ−マグネシア、アルミナ−マグネ
シア、アルミナ−チタニア、シリカ−チタニア、アルミ
ナ−ボリア、アルミナ−ジルコニア等が挙げられる。特
にアルミナ、シリカ−アルミナが好ましい。
【0016】水素化活性金属としては周期律表第6族金
属および第8族鉄族金属が好ましく、より好ましくはク
ロム、モリブデン、タングステン、コバルト、ニッケ
ル、鉄が挙げられる。これらの活性金属は単独または混
合物の形で用いられる。特にコバルト−モリブデンある
いはニッケル−モリブデンが好ましい。これらの金属は
担体上に金属状、酸化物、硫化物またはそれらの混合物
の形態で存在できる。本発明では、第一工程の触媒には
特にアルミナ担体にコバルト−モリブデン、ニッケル−
モリブデンの活性金属を担持した触媒を用いることが好
ましい。活性金属の担持方法としては含浸法、共沈法等
の公知の方法を用いることができる。
【0017】該活性金属の担持量はそれぞれ酸化物とし
て1〜30重量%が好ましく、特に3〜20重量%の範
囲が好ましい。
【0018】該触媒の形状は粒状、錠剤状、円柱形のい
ずれでもよい。第一工程の水素化処理触媒は水素化処理
に用いる前に公知の方法で予備硫化して用いてもよい。
【0019】第一工程の水素化処理反応塔の形式は固定
床、流動床、膨張床のいずれでもよいが、特に固定床が
好ましい。第一工程の水素、石油蒸留留出油および触媒
の接触は並流上昇流、並流下降流、向流のいずれの方式
を採用してもよい。本発明の第一工程では石油蒸留留出
油の硫黄分を0.05重量%以下になるように水素化脱
硫処理をする。
【0020】本発明では第一工程で水素化処理した後、
第一工程で生成した液状物質およびガス状物質の実質全
部を第二工程に供給し水素化処理を行う。つまり生成し
た液状物質およびガス状物質中に含有する硫化水素等の
硫黄化合物やアンモニア等の窒素化合物等の軽質分を、
ストリッピン等の操作で除去しないで、第二工程に供給
し水素化処理を行う。
【0021】本発明の第二工程の水素化処理温度は20
0〜300℃、好ましくは220〜275℃、特に好ま
しくは230〜250℃の範囲である。200℃より低
い場合には第二工程で色相がセーボルト色値で−10以
上(色相基準値)を達成することは困難である。300
℃を越える場合には第二工程で色相がセーボルト色値で
−10以上(色相基準値)を達成することは困難であ
る。
【0022】第二工程の水素化処理温度とは触媒層出口
の温度のことである。
【0023】第二工程の水素化処理圧力は45〜100
Kg/cm2 、好ましくは50〜70Kg/cm2 の範
囲である。さらに第二工程の圧力は第一工程と同等ある
いは高い圧力が好ましい。第二工程の水素化処理圧力と
は水素分圧のことである。第二工程の水素分圧は第一工
程と同等あるいは高い水素分圧が好ましい。第二工程の
石油蒸留留出油の供給量(液空間速度)(LHSV)は
2〜12h-1が好ましく、特に4〜10h-1が好ましい
範囲である。第二工程の水素/油比は200〜5000
scf/bblが好ましく、特に500〜3000sc
f/bblが好ましい範囲である。
【0024】第二工程の水素化処理触媒としては通常第
一工程で用いたものと同様の触媒を用いることができ
る。また、第二工程の触媒には第一工程で用いたものと
異種の触媒を用いることができる。例えば、第一工程で
活性金属としてコバルト−モリブデンを用いた場合に
は、第二工程ではニッケル−モリブデンを用い、第一工
程で活性金属としてニッケル−モリブデンをもちいた場
合には、第二工程ではコバルト−モリブデンを用いる場
合を例示することができる。第二工程の水素化処理触媒
は水素化処理に用いる前に公知の方法で予備硫化して用
いてもよい。
【0025】第二工程の水素化処理反応塔の形式は固定
床、流動床、膨張床のいずれでもよいが、特に固定床が
好ましい。第二工程の水素、石油蒸留留出油および触媒
の接触は並流上昇流、並流下降流、向流のいずれの方式
を採用してもよい。本発明は第一工程と第二工程を直列
に使用するが、連続的操作に限定したものではなく、第
一工程相当の操作と第二工程相当の操作を個別に実施す
ることもできる。
【0026】本発明の第二工程で硫黄分0.05重量%
以下を保持し、かつセーボルト色値で−10以上、好ま
しくは0以上になるように水素化処理する。第二工程で
水素化処理した後、生成油はセパレーターで気液分離
し、液状物質はストリッピングして、硫化水素等の硫黄
化合物やアンモニア等の窒素化合物等の軽質分を分離し
て製品とする。
【0027】
【実施例】本発明を実施例によりさらに詳細に説明す
る。 (実施例−1)石油蒸留留出油として、硫黄分1.2重
量%、沸点150〜400℃の範囲にある流動接触分解
(FCC)により得られる留出油と原油の常圧蒸留によ
り得られる留出油の混合品(混合比率30:70)を用
いて表1に示す反応条件で2段水素化処理を行った。第
一工程の水素化処理触媒にはアルミナ担体に5重量%C
oOと15重量%MoO3 を担持した市販触媒を用い
た。第二工程の水素化処理触媒にはアルミナ担体に5重
量%CoOと15重量%MoO3 を担持した市販触媒を
用いた。該触媒は公知の方法で予備硫化した。第一工程
と第二工程の反応塔は直列に配し連続的に水素化処理を
行った。この際、第一工程で水素化処理した後、生成し
た液状物質およびガス状物質はそのまま第二工程に供給
し水素化処理を行った。この結果を表1に示す。
【0028】(実施例−2)石油蒸留留出油として、硫
黄分1.2重量%、沸点150〜400℃の範囲にある
流動接触分解(FCC)により得られる留出油と原油の
常圧蒸留により得られる留出油の混合品(混合比率3
0:70)を用いて表1に示す反応条件で2段水素化処
理を行った。第一工程および第二工程の水素化処理触媒
にはアルミナ担体に5重量%NiOと15重量%MoO
3 を担持した市販触媒を用いた。該触媒は公知の方法で
予備硫化した。第一工程と第二工程の反応塔は直列に配
し連続的に水素化処理を行った。この際、第一工程で水
素化処理した後、生成した液状物質およびガス状物質は
そのまま第二工程に供給し水素化処理を行った。この結
果を併せて表1に示す。
【0029】(実施例−3)石油蒸留留出油として、硫
黄分1.2重量%、沸点150〜400℃の範囲にある
流動接触分解(FCC)により得られる留出油と原油の
常圧蒸留により得られる留出油の混合品(混合比率3
0:70)を用いて表1に示す反応条件で2段水素化処
理を行った。第一工程の水素化処理触媒にはアルミナ担
体に5重量%CoOと15重量%MoO3 を担持した市
販触媒を用いた。第二工程の水素化処理触媒にはアルミ
ナ担体に5重量%NiOと15重量%MoO3 を担持し
た市販触媒を用いた。該触媒は公知の方法で予備硫化し
た。第一工程と第二工程の反応塔は直列に配し連続的に
水素化処理を行った。この際、第一工程で水素化処理し
た後、生成した液状物質およびガス状物質はそのまま第
二工程に供給し水素化処理を行った。この結果を併せて
表1に示す。
【0030】(実施例−4)石油蒸留留出油として、硫
黄分1.2重量%、沸点150〜400℃の範囲にある
流動接触分解(FCC)により得られる留出油と原油の
常圧蒸留により得られる留出油の混合品(混合比率3
0:70)を用いて表1に示す反応条件で2段水素化処
理を行った。第一工程の水素化処理触媒にはアルミナ担
体に5重量%NiOと15重量%MoO3 を担持した市
販触媒を用いた。第二工程の水素化処理触媒にはアルミ
ナ担体に5重量%CoOと15重量%MoO3 を担持し
た市販触媒を用いた。該触媒は公知の方法で予備硫化し
た。第一工程と第二工程の反応塔は直列に配し連続的に
水素化処理を行った。この際、第一工程で水素化処理し
た後、生成した液状物質およびガス状物質はそのまま第
二工程に供給し水素化処理を行った。この結果を併せて
表1に示す。
【0031】(比較例−1)比較例−1では本発明の第
二工程の低温処理効果を明確にするために一段水素化処
理を行った。この結果を併せて表1に示す。その結果、
得られた製品軽油の硫黄分は脱硫目標値に合格であった
が、色相は基準値に不合格であった。60kg/cm2
の圧力で硫黄分・色相ともに目標値に合格させるために
は、製品軽油の着色を防止するため脱硫反応に不利な低
温で実施せねばならない。この結果、石油蒸留留出油の
供給量(液空間速度)LHSVを極端に小さくする必要
性が生じ、商業装置にとっては非常に好ましくないこと
である。
【0032】(比較例−2)比較例−2では本発明の第
二工程の低温処理効果を明確にするために一段水素化処
理を行った。この結果を併せて表1に示す。その結果、
得られた製品軽油の硫黄分は脱硫目標値に合格であった
が、色相は基準値に不合格であった。
【0033】(比較例−3)比較例−3では第二工程の
低温処理効果を明確にするために一段水素化処理を行っ
た。この結果を併せて表1に示す。その結果、得られた
製品軽油の硫黄分・色相ともに目標値に不合格であっ
た。100kg/cm2 の圧力で硫黄分・色相ともに目
標値に合格させるためには、製品軽油の着色を防止する
ため脱硫反応に不利な低温で実施せねばならない。この
結果、石油蒸留留出油の供給量(液空間速度)LHSV
を極端に小さくさせる必要性が生じ、商業装置にとって
は非常に好ましくないことである。
【0034】(比較例−4)比較例−4では第一工程の
圧力および温度が共に本発明の条件を満たさない場合の
比較実験を行った。この結果を併せて表1に示す。その
結果、得られた製品軽油の硫黄分・色相ともに目標値に
不合格であった。二段水素化処理法の圧力が30kg/
cm2 では色相改善効果は認められず、二段水素化処理
の色相改善効果を十分発揮させるには45kg/cm2
以上の圧力が必要である。
【0035】(比較例−5)比較例−5では貴金属系の
Pt触媒を第二反応塔の水素化処理触媒に使用するには
硫化水素を除去する必要があることを明確にすめために
行った。この結果を併せて表1に示す。その結果、第二
反応塔の水素化処理触媒が貴金属系触媒では、第二反応
塔供給物質中に硫化水素(ガス中に硫化水素2vol%
存在)が存在すると色相改善効果は認められず、二段階
水素化処理法の効果が発揮できない。
【0036】(比較例−6)比較例−6では第一工程の
温度が本発明の条件を満たさない場合の比較実験を行っ
た。この結果を併せて表1に示す。その結果、得られた
製品軽油の色相は合格であるが、硫黄分が目標値に不合
格てあった。二段水素化処理法で硫黄分が目標値に達成
されるには第一工程の温度が330℃以上必要である。
なお、比較例1〜6では原料油は実施例1と同じものを
使用した。
【0037】
【表1】
【0038】実施例および比較例から明らかなように、
商業ベースの石油蒸留留出油の供給量(液空間速度)L
HSVで硫黄分と色相ともに目標値に合格させるために
は本発明の二段水素化処理法が効果的である。
【0039】
【発明の効果】本発明により、色相および酸化安定性が
不良で、硫黄分が0.1〜2.0重量%の範囲にある留
出油を含む石油蒸留留出油から硫黄分0.05重量%以
下(脱硫目標値)で、かつ色相もセーボルト色値で−1
0以上(色相基準値)であるディーゼル軽油を製造する
ことができる。また、本発明により、第二工程の反応塔
水素化処理触媒に多孔性担体にクロム、モリブデン、タ
ングステン、コバルトおよびニッケルよりなる群から選
ばれる少なくとも1種類以上の水素化活性金属種を担持
させた触媒を使用するため、従来の一段法に比べより大
きな液空間速度で処理することができる。つまりより小
さな反応塔容量で処理できる。また従来の鉄、Pt等の
触媒を用いた二段階水素化処理に比べて硫化水素等によ
る触媒被毒を考慮する必要がないので、セパレーター、
ストリッパーおよび洗浄塔などの除去設備が不必要であ
る。したがってより簡素な設備でもって製造することが
できる。これは設備投資額の低減およびランニングコス
トの減少となり商業上非常に好ましい事である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 畑山 実 神奈川県横浜市中区千鳥町8番地 日本石 油株式会社中央技術研究所内 (72)発明者 石川 勝彦 神奈川県横浜市中区千鳥町8番地 日本石 油株式会社中央技術研究所内 (72)発明者 佐藤 勝 神奈川県横浜市中区千鳥町8番地 日本石 油株式会社中央技術研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硫黄分0.1〜2.0重量%、沸点15
    0〜400℃の範囲にある石油蒸留留出油を、多孔性担
    体に水素化活性金属を担持させた水素化処理触媒の存在
    下、温度330℃〜375℃未満、圧力45〜100K
    g/cm2 の条件で水素と接触させて硫黄分を0.05
    重量%以下にする第一工程と、多孔性担体に水素化活性
    金属を担持させた水素化処理触媒の存在下、温度200
    〜300℃、圧力45〜100Kg/cm2 の条件で第
    一工程で生成した物質を水素と接触させて、色相をセー
    ボルト色値で−10以上にする第二工程とからなる低硫
    黄ディーゼル軽油の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記の石油蒸留留出油が流動接触分解
    (FCC)油の蒸留により得られる留出油あるいは該F
    CC油に熱分解油の蒸留により得られる留出油を10%
    以上含有する特許請求の範囲第1項に記載の方法
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WO2002010314A1 (fr) * 2000-07-28 2002-02-07 Japan Energy Corporation Procede de desulfuration super profonde d'une fraction d'huile legere
KR101245470B1 (ko) * 2005-02-25 2013-03-25 에스케이에너지 주식회사 색상 특성이 개선된 초저유황 경유의 제조방법

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