JPH06256418A - 水溶性活性エネルギー線硬化型樹脂の製造方法 - Google Patents

水溶性活性エネルギー線硬化型樹脂の製造方法

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JPH06256418A
JPH06256418A JP5047957A JP4795793A JPH06256418A JP H06256418 A JPH06256418 A JP H06256418A JP 5047957 A JP5047957 A JP 5047957A JP 4795793 A JP4795793 A JP 4795793A JP H06256418 A JPH06256418 A JP H06256418A
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energy ray
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meth
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JP5047957A
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Kiyoshi Ueda
喜代司 上田
Masanori Takase
正則 高瀬
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コーティング剤、印刷インキ等種々の用途分
野での水性化において有用である、有機溶剤を含まな
い、水溶性活性エネルギー線硬化型樹脂を提供する。 【構成】 遊離イソシアネート基を有する重合体に、活
性水素原子とラジカル重合性不飽和基とを有する化合物
及び活性水素原子と第三級アミノ基とを有する化合物を
反応させ、さらに第三級アミノ基を酸で中和し、第四級
アンモニウム塩化することを特徴とする水溶性活性エネ
ルギー線硬化型樹脂の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規にして有用なる水
溶性活性エネルギー線硬化型樹脂の製造方法に関する。
さらに詳細には、本発明の水溶性活性エネルギー線硬化
型樹脂は、水により任意に希釈可能であって、コーティ
ング剤、印刷インキ、フォトレジスト、接着剤ならびに
製版材などの広範な用途に適した極めて有用な、電子線
や紫外線などの、いわゆる活性エネルギー線により硬化
可能な樹脂である。
【0002】
【従来の技術】環境汚染の低減や作業環境の改良を目的
に、コーティング剤、印刷インキなど各用途分野におい
て、水性化要求は強く、一部の分野において熱硬化型水
性コーティング剤の実用化が始まっている。しかし、そ
れぞれの用途分野において、性能を劣化させることな
く、さらに省エネルギーである、水性化された活性エネ
ルギー線硬化型樹脂は、未だに、ほとんど見い出されて
いない。特に、食品包装フィルムや飲料罐のコーティン
グ剤には、レトルト工程における耐熱水性が要求される
ものも少なくないが、この要求を満たしていないのが現
状である。また、フォトレジスト及び製版材用途におい
ては、画像処理工程、廃液処理工程ならびに各種作業上
の安全性の面からも、有機溶剤を含まない水溶性のタイ
プへの要求が強いが、満足すべき水溶性の活性エネルギ
ー線硬化型樹脂はほとんどない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、前述し
たような状況に鑑み、既存の水性樹脂では満足できない
ような用途に対しても用いることができ、しかも、耐熱
水性ならびに硬化性に優れた、水溶化された、活性エネ
ルギー線硬化型樹脂について、鋭意検討し、本発明を完
成するに至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、遊
離イソシアネート基を有する(メタ)アクリル系重合物
の遊離イソシアネート基に、活性水素原子とラジカル重
合性不飽和基とを有する化合物及び活性水素原子と第三
級アミノ基とを有する化合物を反応させ、第三級アミノ
基を酸で中和し、第四級アンモニウム塩化することを特
徴とする水溶性活性エネルギー線硬化型樹脂の製造方法
に関するものである。
【0005】ここにおいて、水溶性活性エネルギー線硬
化型樹脂の製造において中間体となる、遊離イソシアネ
ート基を有する(メタ)アクリル系重合体は、ラジカル
重合性二重結合とイソシアネート基とを有するモノマー
と、(メタ)アクリル系モノマー及び必要に応じて他の
モノマーとを従来公知の方法によって重合することによ
って得られる。ここで用いられるラジカル重合性二重結
合とイソシアネート基とを有するモノマーとしては、メ
タアクリロイルオキシエチルイソシアネート、メタアク
リロイルオキシプロピルイソシアネート、m−イソプロ
ペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート及び
メタアクリロイルイソシアネート等があり、(メタ)ア
クリレート系モノマーとして、(メタ)アクリル酸メチ
ル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プ
ロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル
酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、
(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステ
アリル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、
(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル
酸フェノキシエチル等があり、他のモノマーとして、ス
チレン、メチルスチレン、ビニルトルエン、クロロスチ
レン、(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニル、酪酸ビ
ニル、クロトン酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデ
ン、ビニルプロピオネート、ビニルピバレート、マレイ
ン酸ジメチル、マレイン酸ジ−2−エチルヘキシル、フ
マル酸ジブチル、フマル酸ジオクチル、イタコン酸ジブ
チルなどがある。
【0006】上記のようにして製造した重合体の遊離イ
ソシアネート基に反応させる、活性水素原子とラジカル
重合性不飽和基を有する化合物としては、一つには、不
飽和モノヒドロキシ化合物があり、例えば、2−ヒドロ
キシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロ
ピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メ
タ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アク
リレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、
ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレ
ート、ステアリン酸変性ペンタエリスリトールジアクリ
レート、エチレンオキサイドプロピレンオキサイド変性
フタル酸モノメタクリレート、トリス(2−ヒドロキシ
エチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、グ
リセロールジ(メタ)アクリレート、グリセロールメタ
クリレートアクリレート、グリセロール(メタ)アクリ
レートアルキレート、グリセロール(メタ)アクリレー
トアルケニレートなどがある。
【0007】また、一つには、(メタ)アクリル酸とモ
ノエポキシ化合物を付加することにより、あるいは、
(メタ)アクリル酸を開始種としてエポキシモノマーを
開環重合させることによっても活性水素原子とラジカル
重合性不飽和基を有する化合物を得ることができる。モ
ノエポキシ化合物としては、メチルグリシジルエーテ
ル、ブチルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエー
テル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、フェニ
ルグリシジルエーテル、バーサチック酸10のグリシジ
ルエステル(シェル化学製カージュラE10)などがあ
り、エポキシモノマーとしては、エチレンオキサイド、
プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなどを挙げ
ることができる。エポキシモノマーの開環重合物の例と
しては、ポリオキシエチレングリコール(n=2〜9)
モノ(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレングリ
コール(n=5〜12)モノ(メタ)アクリレート、ポ
リオキシエチレングリコール(n=7)ポリオキシプロ
ピレングリコール(m=3)モノメタアクリレート、ポ
リオキシエチレングリコール(n=10)ポリオキシテ
トラメチレングリコール(m=5)モノメタアクリレー
ト、ポリオキシプロピレングリコール(n=15〜1
8)ポリオキシテトラメチレングリコール(m=5〜
8)モノメタアクリレート等を挙げることができる。
【0008】また、不飽和モノヒドロキシ化合物を開始
種としてε−カプロラクトン、β−メチル−δ−バレロ
ラクトン等のラクトンモノマーを開環重合させることに
よっても水酸基とラジカル重合性不飽和基を有する化合
物を得ることができ、その例として、ダイセル化学工業
(株)製のプラクセルFMシリーズ(ラクトン変性ヒド
ロキシエチルメタアクリレート)、及びプラクセルFA
シリーズ(ラクトン変性ヒドロキシエチルアクリレー
ト)を挙げることができる。以上、活性水素原子とラジ
カル重合性不飽和基を併せ有する化合物の例において
は、1分子中に1つの活性水素原子を含む場合、すなわ
ち、上記の例では1つの水酸基を有する化合物を挙げ
た。これは、2つ以上の活性水素原子を有する場合は、
遊離イソシアネート基を有する共重合体を架橋させてゲ
ル化が起こる確率が高くなるためであり、1分子中に1
つの活性水素原子を有する化合物が好ましい。また、こ
れらの化合物は、単独の使用でも2種以上の併用でもよ
い。
【0009】また、一方、重合体の遊離イソシアネート
基に反応させる活性水素原子と第三級アミノ基とを有す
る化合物としては、N,N−ジメチルエタノールアミ
ン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N,N−ジプ
ロピルエタノールアミン、N,N−ジブチルエタノール
アミン、N,N−ジメチルプロパノールアミン、N,N
−ジエチルプロパノールアミン、N,N−ジシクロヘキ
シルエタノールアミン、N,N−ジフェニルエタノール
アミン、N,N−ジアリルエタノールアミン、3−ジメ
チルアミノ−2,2−ジメチル−1−プロパノール、2
−ヒドロキシエチルモルフォリン、N−メチル−3−ピ
ペリジンメタノール、N−メチル−2−ヒドロキシエチ
ルピロリドン、ピリジンメタノール、ピリジンエタノー
ル、メチルピリジンエタノール、エチルピリジンエタノ
ール、ビス−2−ピコリルアミン、2−メチルアミノエ
チルピリジン、2−(4−ピリジル)−アリルアルコー
ル、ピペリジノエタノールなどがある。ここでも、上述
の活性水素原子とラジカル重合性不飽和基を併せ有する
化合物の例と同様に、1分子中に1つの活性水素原子を
有する化合物が好ましい。また、これらの化合物は、単
独の使用でも2種以上の併用でもよい。
【0010】上記第三級アミノ基を導入した重合体のア
ミノ基を中和する酸として、無機酸としては、塩酸、硝
酸などが挙げられ、有機酸としては、蟻酸、酢酸、プロ
ピオン酸、酪酸、乳酸などが挙げられる。これらの酸は
目的とする樹脂組成物の性質に併せて、単独の使用でも
2種以上の併用でもよい。
【0011】本発明の水溶性活性エネルギー線硬化型樹
脂においては、中和した重合体を水中に添加し、その
後、本発明の水溶性活性エネルギー線硬化型樹脂の中間
体となる遊離イソシアネート基を有する重合体の製造の
際に有機溶剤を使用した場合はこれを除去する。また、
樹脂濃度は、希釈する水の量により各用途分野に適した
値となるように調節する。
【0012】本発明の水溶性活性エネルギー線硬化型樹
脂のラジカル重合性不飽和基の濃度は、ラジカル重合性
不飽和基1グラム当量当たり、該樹脂の重量が1000
0グラム以下、好ましくは7000グラム以下であるこ
とが望ましい。この重量が10000グラムを越えると
活性エネルギー線を照射しても充分な硬化が得られな
い。
【0013】また、本発明の水溶性活性エネルギー線硬
化型樹脂の第四アンモニウム塩の濃度は、第四アンモニ
ウム塩1グラム当量当たり、該樹脂の重量が250〜2
000グラムの範囲にあることが好ましい。第四アンモ
ニウム塩の濃度がこの範囲を越えると、該樹脂の水溶性
が低下し安定な水溶液が得られず、一方、第四アンモニ
ウム塩の濃度がこの範囲未満であると、充分な耐熱水性
が得られなくなる。
【0014】このようにして得られる本発明の水溶性活
性エネルギー線硬化型樹脂に、さらに必要に応じて、本
発明の目的を逸脱しない範囲、とりわけ、水溶性、耐熱
水性、保存安定性などを保持できる範囲内で、各種の機
能を付与するため、着色剤、体質顔料、滑剤、可塑剤、
消泡剤、酸化防止剤、カップリング剤及びキレート剤な
どの添加剤や他の水溶性樹脂などを添加することができ
る。
【0015】本発明で言う活性エネルギー線とは、電子
線、紫外線あるいはγ線の如き、電離性放射線や電磁波
などを総称するものである。また、紫外線を照射して硬
化させる場合には、必要に応じて、紫外線の照射により
ラジカルを発生する光(重合)開始剤を樹脂100重量
部に対して0.1〜15重量部程度添加するとよい。光
(重合)開始剤としては、2−ヒドロキシ−2−メチル
−1−フェニルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロ
キシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロ
ピル)ケトン、4−ベンゾイル−N,N−ジメチル−N
−(2−(1−オキソ−2−プロペニルオキシ)エチ
ル)ベンゼンメタマミニウムブロマイド、(4−ベンゾ
イルベンジル)トリメチルアンモニウムクロライド、2
−ヒドロキシ−3−(4−ベンゾイルフェノキシ)−
N,N,N−トリメチル−1−プロペンアミニウムクロ
ライド、2−ヒドロキシ−3−(3,4−ジメチル−9
−オキソ−9H−チオキサンテン−2−イロキシ)−
N,N,N−トリメチル−1−プロパナミニウムクロラ
イドの如き、水溶性、あるいは樹脂水溶液に溶解可能
な、ラジカル重合開始剤が好ましい。
【0016】また、このような光(重合)開始剤に、公
知慣用の光増感剤をも併用することができる。かかる光
増感剤もまた、アミン類、尿素類、硫黄化合物、燐化合
物及び塩素化合物等のうち、水溶性、あるいは樹脂水溶
液に溶解可能なものが好ましい。
【0017】本発明の水溶性活性エネルギー線硬化型樹
脂及びその組成物は、共重合体の遊離イソシアネート基
を利用して導入した第四級アンモニウム塩により水溶化
が可能で、且つ、同時に遊離イソシアネート基を利用し
て導入したラジカル重合性不飽和基により、活性エネル
ギー線硬化が可能である。
【0018】
【実施例】次に、本発明を実施例ならびに応用例を挙げ
てさらに具体的に説明するが、以下において、部および
%は特に断りのない限り、全て重量基準であるものとす
る。
【0019】実施例1 加熱装置、攪拌機、温度計及び還流冷却器を備えた1リ
ットル4つ口フラスコに、トルエン125部、酢酸エチ
ル25部を仕込み、攪拌下、窒素を吹き込みながら10
0℃に加熱し、m−イソプロペニル−α,α−ジメチル
ベンジルイソシアネート(武田薬品工業製m−TMI)
130部、エチルアクリレート150部、2−エチルヘ
キシルアクリレート50部及びtert−ブチルパーオ
クテート26部の混合物を3時間かけて滴下した。さら
に、2時間、100℃で反応を続けた後、ジメチルエタ
ノールアミン28.7部添加した。次に、100℃で1
時間反応したした後、60℃とし、窒素吹き込みから空
気雰囲気下に変え、ハイドロキノンモノメチルエーテル
0.15部、ジブチル錫ジラウレート0.1部、ヒドロ
キシプロピルアクリレート42部を添加し、5時間反応
を続け、赤外吸収スペクトルにおいてイソシアネート基
の吸収ピーク(2250cm-1)が消失していることを
確認して反応を終了した。
【0020】冷却後、酢酸15.5部を添加、攪拌し、
均一になった後、50℃に加熱した脱イオン水1000
部の入った2リットル4つ口フラスコ(加熱装置、攪拌
機、デカンター、還流冷却器、温度計及びアスピレータ
ー付属)に、上記樹脂溶液を加え水溶化を行った。次
に、減圧下、脱溶媒(酢酸エチル)を行い、淡黄色透明
の水溶性活性エネルギー線硬化型樹脂(A−1)を得
た。この樹脂の不揮発分は30.2%、ガードナー粘度
はYであった。また、ラジカル重合性不飽和基1グラム
当量当たりの該樹脂の重量は1320グラム、第四級ア
ンモニウム塩1グラム当量当たりの該樹脂の重量は16
50グラムであった。
【0021】実施例2 加熱装置、攪拌機、温度計及び還流冷却器を備えた1リ
ットル4つ口フラスコに、トルエン110部、酢酸エチ
ル20部を仕込み、攪拌下、窒素を吹き込みながら10
0℃に加熱し、メタクリロイルオキシエチルイソシアネ
ート(昭和電工(株)製カレンズMOI)100部、エ
チルアクリレート60部、メチルメタクリレート60
部、スチレン60部及びtert−ブチルパーオクテー
ト26部の混合物を3時間かけて滴下した。さらに、2
時間、100℃で反応を続けた後、ジメチルエタノール
アミン34.4部添加した。次に、100℃で1時間反
応した後、60℃とし、窒素吹き込みから空気雰囲気下
に変え、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.15
部、ジブチル錫ジラウレート0.1部、ヒドロキシエチ
ルアクリレート30部を添加し、5時間反応を続け、赤
外吸収スペクトルにおいてイソシアネート基の吸収ピー
ク(2250cm-1)が消失していることを確認して反
応を終了した。
【0022】冷却後、酢酸23.2部を添加、攪拌し、
均一になった後、50℃に加熱した脱イオン水865部
の入った2リットル4つ口フラスコ(加熱装置、攪拌
機、デカンター、還流冷却器、温度計及びアスピレータ
ー付属)に、上記樹脂溶液を加え水溶化を行った。次
に、減圧下、脱溶媒(酢酸エチル)を行い、淡黄色透明
の水溶性活性エネルギー線硬化型樹脂(A−2)を得
た。この樹脂の不揮発分は30.8%、ガードナー粘度
はMであった。また、ラジカル重合性不飽和基1グラム
当量当たりの該樹脂の重量は1430グラム、第四級ア
ンモニウム塩1グラム当量当たりの該樹脂の重量は96
0グラムであった。
【0023】比較例1 加熱装置、攪拌機、温度計及び還流冷却器を備えた1リ
ットル4つ口フラスコに、トルエン110部、酢酸エチ
ル20部を仕込み、攪拌下、窒素を吹き込みながら10
0℃に加熱し、メタクリロイルオキシエチルイソシアネ
ート(昭和電工(株)製カレンズMOI)100部、エ
チルアクリレート60部、メチルメタクリレート60
部、スチレン60部及びtert−ブチルパーオクテー
ト26部の混合物を3時間かけて滴下した。さらに、2
時間、100℃で反応を続けた後、ジメチルエタノール
アミン55.1部添加した。次に、100℃で1時間反
応したした後、赤外吸収スペクトルにおいてイソシアネ
ート基の吸収ピーク(2250cm-1)が消失している
ことを確認して反応を終了した。
【0024】冷却後、酢酸38.7部を添加、攪拌し、
均一になった後、50℃に加熱した脱イオン水850部
の入った2リットル4つ口フラスコ(加熱装置、攪拌
機、デカンター、還流冷却器、温度計及びアスピレータ
ー付属)に、上記樹脂溶液を加え水溶化を行った。次
に、減圧下、脱溶媒(酢酸エチル)を行い、淡黄色透明
の水溶性樹脂(A−3)を得た。この樹脂の不揮発分は
31.0%、ガードナー粘度はKであった。また、第四
級アンモニウム塩1グラム当量当たりの該樹脂の重量は
560グラムであった。
【0025】応用例1 実施例1で得られた樹脂(A−1)に対して、下記の各
成分を配合し充分に混合し、攪拌して、淡黄色透明の水
性塗料を調製した。
【0026】 樹脂(A−1) 100部 2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル 4部 プロパン−1−オン
【0027】得られた上記塗料をアルミニウム板に、ド
ローダウンロッド#8を用いて塗布し、200℃、30
秒間乾燥した後、100mJの紫外線を照射し、硬化さ
せ、およそ5μmの厚さの塗膜を得た。
【0028】応用例2 樹脂(A−1)に替えて、実施例2で得られた樹脂(A
−2)の同量を用いるように変更した以外は、応用例1
と同様にして、塗料を得て、塗布し硬化させた。下記の
各成分を配合したものは、応用例1と同様、淡黄色透明
であった。
【0029】 樹脂(A−2) 100部 2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル 4部 プロパン−1−オン
【0030】応用例3 実施例1で得られた樹脂(A−1)をアルミニウム板
に、ドローダウンロッド#8を用いて塗布し、200
℃、30秒間乾燥した後、アメリカESI社製電子線照
射装置エレクトロカーテンを用い、165kV−2mA
の電子線、照射線量30kGyを照射し、硬化させ、お
よそ5μmの厚さの塗膜を得た。
【0031】比較応用例1 樹脂(A−1)に替えて、比較例1で得られた樹脂(A
−3)の同量を用いるように変更した以外は、応用例3
と同様にして、塗料を得て、塗布し電子線を照射した。
【0032】それぞれの塗装板について性能評価試験を
行い、その結果を表1に示した。なお、各性能の評価
は、以下にような方法で行った。
【0033】硬化性 :指触によりべたつきを
評価。 ○:べたつきがない △:べたつきがすこしある ×:べたつきがひどい
【0034】密着性 :碁盤目状傷つけ後のセ
ロテープによる塗膜の剥離度合い(%)。
【0035】硬度 :鉛筆硬度による。
【0036】耐衝撃性 :デュポン衝撃試験によ
る条件、300gw−30cm。 ○:全く塗膜の破壊(ひび割れ)がない △:塗膜の破壊している部分が少しある ×:塗膜の破壊が激しい
【0037】耐レトルト性 :130℃、2kgw/
cm2の水蒸気中及び水中に、30分間、暴露した後の
塗膜の状態を観察。 ○:全く塗膜が変化していない △:塗膜の変化がやや見られる(白化、発泡など) ×:塗膜の変化が激しい
【0038】
【表1】
【0039】
【発明の効果】本発明の水溶性活性エネルギー線硬化型
樹脂は、有機溶剤を含有せず、水溶性であり、活性エネ
ルギー線の照射により良好な硬化性を示し、加えて耐熱
水性はじめ優れた諸性質を有し、とりわけ、コーティン
グ剤、印刷インキならびに製版材などの用途に極めて有
用なものである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊離イソシアネート基を有する(メタ)
    アクリル系重合物の遊離イソシアネート基に、活性水素
    原子とラジカル重合性不飽和基とを有する化合物及び活
    性水素原子と第三級アミノ基とを有する化合物を反応さ
    せ、第三級アミノ基を酸で中和し、第四級アンモニウム
    塩化することを特徴とする水溶性活性エネルギー線硬化
    型樹脂の製造方法。
  2. 【請求項2】 活性水素原子とラジカル重合性不飽和基
    とを有する化合物がヒドロキシアルキル(メタ)アクリ
    レートである請求項1記載の水溶性活性エネルギー線硬
    化型樹脂の製造方法。
  3. 【請求項3】 活性水素原子と第三級アミノ基とを有す
    る化合物がN、N−ジアルキルエタノールアミンである
    請求項1又は請求項2記載の水溶性活性エネルギー線硬
    化型樹脂の製造方法。
  4. 【請求項4】 ラジカル重合性不飽和基1グラム当量当
    たりの重量が10000グラム以下である請求項1、請
    求項2又は請求項3記載の水溶性活性エネルギー線硬化
    型樹脂の製造方法。
  5. 【請求項5】 第四アンモニウム塩1グラム当量当たり
    の重量が250〜2000グラムである請求項1、請求
    項2、請求項3又は請求項4記載の水溶性活性エネルギ
    ー線硬化型樹脂の製造方法。
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