JPH06254356A - 難溶性塩類を含む塩水のpH調節方法 - Google Patents

難溶性塩類を含む塩水のpH調節方法

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JPH06254356A
JPH06254356A JP5067645A JP6764593A JPH06254356A JP H06254356 A JPH06254356 A JP H06254356A JP 5067645 A JP5067645 A JP 5067645A JP 6764593 A JP6764593 A JP 6764593A JP H06254356 A JPH06254356 A JP H06254356A
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JP
Japan
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salt water
chamber
salt
acid
exchange membrane
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JP5067645A
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English (en)
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Toshikatsu Hamano
利勝 浜野
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】外部からの酸又はアルカリの調達の必要のない
海水などの塩水のpHの調整方法を提供する。 【構成】電極間に一価陽イオン選択性陽イオン交換膜
C、バイポーラ膜B及び陰イオン交換膜Aを該順序に配
列し、陽極から陰極に向かって、脱塩室I 、アルカリ室
II、酸室III を構成した電気透析槽の脱塩室I に塩水を
供給し通電することにより生成する酸又はアルカリを塩
水と混合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、難溶性塩類を含む塩水
例えば海水、地下かん水などのpH(ピーエッチ)の調
節方法に関する。
【0002】
【従来の技術】海水、地下かん水などの塩水は、イオン
交換膜を用いた電気透析法、逆浸透法などにより脱塩
し、そこに含有される塩濃度を低下させて飲料水又は工
業用水を製造することが行われている。一方、これらの
塩水を濃縮し、食料塩又は工業塩などを製造することも
行われている。
【0003】これら難溶性塩類を含む塩水の脱塩又は濃
縮においては、種々の理由により前処理、例えばpHの
調節を行うことが必要とされる。例えば、電気透析によ
り塩水を処理する場合には、処理途中において塩水中に
含まれる硫酸カルシウム、硫酸マグネシウムなどの難溶
性塩類がイオン交換膜表面乃至内部に水酸化物として沈
澱し処理の継続を困難にさせることがある。これを防止
するため、塩水のpHを予め例えば5〜6.8と酸性に
することが必要とされる。
【0004】塩水のpHを低下させて酸性にするには、
外部から酸を調達し、これを添加すればよいが、外部か
ら酸を調達することは、それなりに面倒であるととも
に、これを塩水に添加しそのpHを所定範囲に制御する
ことは、面倒な操作を伴う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のよう
に外部から酸又はアルカリなどを調達することなく、処
理される難溶性塩類を含む塩水自体の処理により生成し
た酸又はアルカリを使用し、所定範囲でのpHの制御も
比較的容易にできる塩水のpHを調節する方法を提供す
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の難溶性塩類のp
H調節方法は、陽極及び陰極間に、一価陽イオン選択性
陽イオン交換膜、バイポーラ膜及び陰イオン交換膜を該
順序に少なくとも1組以上配列し、陽極側から陰極側に
向かって、脱塩室、アルカリ室及び、酸室を該順序に構
成した電気透析槽の上記脱塩室に、難溶性塩類を含む塩
水を供給し、通電することにより上記アルカリ室又は酸
室に生成するアルカリ又は酸を上記難溶性塩類を含む塩
水に混合することを特徴とする。
【0007】以下に本発明の代表例の原理を示した図1
について詳しく説明する。図1は難溶性塩類を含む塩水
を酸性にpH調節する例であり、塩水はバイポーラ膜を
使用した電気透析槽に供給される。電気透析槽は、陽極
+及び陰極−間に、一価陽イオン選択性陽イオン交換膜
C、バイポーラ膜B及び陰イオン交換膜Aを該順序に少
なくとも1組以上配列し、陽極+側から陰極−側に向か
って、脱塩室I、アルカリ室II及び酸室III を該順序に
構成した構造を有する。
【0008】ここで、バイポーラ膜Bは、陽イオン交換
膜と陰イオン交換膜との複層構造を有し通電によりその
界面にて水が解離する機能を有する限り、いずれのバイ
ポーラ膜も使用できる。その好ましい例としては、特公
昭59−47235、特公平1−502673、特開平
2−131125などに開示されているものが使用され
る。
【0009】また、一価陽イオン選択性陽イオン交換膜
Cは、Na+ 、K+ などの一価陽イオンが、Ca2+、M
2+などの多価陽イオンに比較して大きい透過性を有す
る膜が使用できる。一価陽イオン/多価陽イオンの透過
性は、好ましくは1/5〜1/100を有するものの使
用が好ましい。例えば特公昭38−6647に開示され
ているものが使用される。一価陽イオン選択性陽イオン
交換膜は、使用条件下に、かかる性質を示せばよく、例
えば、一価及び多価陽イオンに対して選択性を有しない
通常の陽イオン交換膜を電気透析槽に組み込み、一価陽
イオンに対する選択性の発現物質を塩水中に添加し、使
用状態にて、陽イオン交換膜を一価陽イオン選択性にせ
しめる。例えば、特開昭46−23607、特開昭46
−42083に開示される方式も採用できる。
【0010】陰イオン交換膜Aは、陰イオンを選択的に
透過させる通常の陰イオン交換膜が使用されるが、場合
により、一価陰イオンが多価陰イオンに対して大きい透
過性を有する一価陰イオン選択性陰イオン交換膜を使用
することもできる。
【0011】一価陽イオン選択性陽イオン交換膜、バイ
ポーラ膜及び陰イオン交換膜を電極間に、少なくとも1
組、好ましくは5〜100組を配列して電気透析槽を構
成する手段としては、この種電気透析槽を構成する既知
の手段がいずれも採用できるが、例えば、特公昭54−
1674、特開昭54−22356、特開昭55−24
536など開示される締付型(フィルタープレス型)透
析槽が良好に使用される。
【0012】図1において、難溶性塩類を含む塩水1
は、電気透析槽の脱塩室Iに供給される。電気透析槽の
アルカリ室II及び酸室III には、通電によりそれぞれア
ルカリ及び酸が生成されるので、通常独立した電解質溶
液が供給される。図1において、アルカリ室IIには、循
環槽2を通じてアルカリ水溶液3が供給、循環される。
一方、酸室III も、場合によりアルカリ室と同様に適宜
の循環槽を通じて酸水溶液を供給、循環し、pHが2〜
4に達した酸水溶液をとり出して塩水1に添加してもよ
い。しかし、図1におけるように、塩水1を酸室III に
も供給して運転により生成した酸を直接に塩水中に受
け、これを脱塩室Iから排出した塩水と混合し、好まし
くはpH2〜6.8に酸性化された塩水4を生成させる
ようにしてもよい。
【0013】電気透析槽における運転は、バイボーラ膜
にて水分裂を通じて水素イオンと水酸イオンとが生じる
ような限界電流密度を超える電流密度にて行われるが、
かかる電流密度としては、5〜40A/dm2 、好まし
くは5〜15A/dm2 、槽温としては25〜95℃、
好ましくは25〜50℃が採用される。
【0014】図1では、難溶性塩酸を含む塩水のpHを
酸性にする例について説明したが、塩水のpHを例えば
7.2〜10のアルカリ性にすることも同様に実施でき
ることはもちろんである。また、塩水のpHを制御する
例として、上記は電気透析の例を示したが、他の用途、
例えば逆浸透装置に供給する塩水のpHの調節にも使用
できることはもちろんであり、この場合、逆浸透により
生成される脱塩水は酸性を有するので、その中和のため
に、本発明で生成したアルカリをこれに添加してpHの
中性化を行えることはもちろんである。
【0015】
【実施例】一価陽イオン選択性陽イオン交換膜として、
ポリアミンで表面処理した陽イオン交換膜“セレミオン
CMV”(旭硝子社製、イオン交換容量3.0ミリ当量
/g、一価イオン/二価イオン透過比=1/10)、バ
イポーラ膜として、陰イオン交換膜“セレミオンAM
P”と陽イオン交換膜“セレミオンCMV”を積層した
膜、陰イオン交換膜として“セレミオンAMV”(旭硝
子社製、イオン交換容量3.0ミリ当量/g)のそれぞ
れ3組を図1に示されるように室枠を用いて電極間に配
列して、脱塩室I/アルカリ室II/酸室III を該順序で
有するフィルタープレス型電気透析槽(有効面積100
cm2 /膜)を組み立てた。
【0016】該電気透析槽に対して、難溶性塩類を含む
塩水(Na+ 1637mg/l、K+ 4mg/l、Ca
2+558mg/l、Mg2+300mg/l、Cl- 25
60mg/l、SO4 2- 2300mg/l)を、脱塩室
I、酸室III 及び両極に2リットル/時間にて供給し、
アルカリ室IIには40リットル/時間にて水酸化アルカ
リ水溶液を供給、循環した。かくして、電流密度0.1
A/dm2 、槽温30℃にて通電した。
【0017】しばらく運転し安定したところで各液のp
Hを測定したところ、電気透析槽から排出される脱塩室
及び酸室の混合液のpHは酸5.0であり、アルカリ室
を循環する水酸化アルカリのpHは9であった。この状
態で約1週間運転した後、電気透析槽を解体し、組み込
まれた各イオン交換膜(特に一価陽イオン選択性陽イオ
ン交換膜)の表面状態を観察した。イオン交換膜の表面
には特に異常が見られなかったので、上記陽イオン交換
膜を裁断し膜の内部を顕微鏡で観察した。膜の内部にも
多価カチオンの水酸化物の沈殿は見られず、このまま透
析が可能であることがわかった。
【0018】
【比較例】実施例において、一価陽イオン選択性陽イオ
ン交換膜の代りに、特に選択化処理を行わず通常の陽イ
オン交換膜“セレミオンCMV”を使用した他は、全く
同様にして電気透析槽を組み立て、該電気透析槽を使用
して、実施例と同様にして電気透析を行った。
【0019】約1週間の電気透析を行ったが、2日目か
ら電気透析槽の槽電圧が12Vから18Vに上昇し、実
質上透析が不能になった。電気透析槽を解体し、イオン
交換膜の表面の観察を行ったところ、陽イオン交換膜の
アルカリ室に面する表面が凹凸になっており、沈殿物が
見られた。沈殿物を分析したところMg(OH)2 であ
ることが確認された。
【0020】
【発明の効果】電気透析又は逆浸法に供される難溶性塩
類を含む塩水のpHの調整が、外部から酸又はアルカリ
を調達することなく、バイポーラ膜を使用した上記塩水
の電気透析処理にて生成する酸又はアルカリを使用する
ことにより長時間安定して行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の代表的実施例についての原理説明
【符号の説明】
C:一価陽イオン選択性陽イオン交換膜 B:バイポーラ膜 A:陰イオン交換膜 I:脱塩室 II:アルカリ室 III:酸室 IV:脱塩室 1:難溶性塩類を含む塩水 3:水酸化アルカリ 4:pH調整塩水

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】陽極及び陰極間に、一価陽イオン選択性陽
    イオン交換膜、バイポーラ膜及び陰イオン交換膜を該順
    序に少なくとも1組以上配列し、陽極側から陰極側に向
    かって、脱塩室、アルカリ室及び酸室を該順序に構成し
    た電気透析槽の上記脱塩室に、難溶性塩類を含む塩水を
    供給し、通電することにより上記アルカリ室又は酸室に
    生成するアルカリ又は酸を上記難溶性塩類を含む塩水に
    混合することを特徴とする難溶性塩類を含む塩水のpH
    調節方法。
  2. 【請求項2】上記電気透析槽の酸室にも難溶性塩類を含
    む塩水を供給し、該塩水のpHを2〜6.8の酸性にせ
    しめる請求項1の難溶性塩類を含む塩水のpH調節方
    法。
  3. 【請求項3】上記電気透析槽のアルカリ室にも難溶性塩
    類を含む塩水を供給し、該塩水のpHを7.2〜10の
    アルカリ性にせしめる請求項1の難溶性塩類を含む塩水
    のpH調節方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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