JPH06253815A - バッフル付培養容器 - Google Patents
バッフル付培養容器Info
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- JPH06253815A JPH06253815A JP4134193A JP4134193A JPH06253815A JP H06253815 A JPH06253815 A JP H06253815A JP 4134193 A JP4134193 A JP 4134193A JP 4134193 A JP4134193 A JP 4134193A JP H06253815 A JPH06253815 A JP H06253815A
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- baffle
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12M—APPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
- C12M23/00—Constructional details, e.g. recesses, hinges
- C12M23/02—Form or structure of the vessel
- C12M23/08—Flask, bottle or test tube
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12M—APPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
- C12M27/00—Means for mixing, agitating or circulating fluids in the vessel
- C12M27/18—Flow directing inserts
- C12M27/20—Baffles; Ribs; Ribbons; Auger vanes
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- Genetics & Genomics (AREA)
- Clinical Laboratory Science (AREA)
- Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 バッフルを具備しない培養容器の欠点（酸素
供給、物質移動が不十分）を改良し、また同時に従来の
バッフル付培養容器の欠点（培養液の発泡、飛沫の飛
散）を低減した通気撹拌培養用のバッフル付培養容器を
提供する。 【構成】 バッフルが容器の側面上の母線に対して傾斜
して存在する培養容器。
供給、物質移動が不十分）を改良し、また同時に従来の
バッフル付培養容器の欠点（培養液の発泡、飛沫の飛
散）を低減した通気撹拌培養用のバッフル付培養容器を
提供する。 【構成】 バッフルが容器の側面上の母線に対して傾斜
して存在する培養容器。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、通気撹拌培養に使用す
るバッフル付培養容器に関し、更に詳しくは、通気撹拌
培養に使用した場合、酸素供給、物質移動が良好で、培
養液の発泡や飛沫の飛散が著しく少ないバッフル付培養
容器に関する。
るバッフル付培養容器に関し、更に詳しくは、通気撹拌
培養に使用した場合、酸素供給、物質移動が良好で、培
養液の発泡や飛沫の飛散が著しく少ないバッフル付培養
容器に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来から好気性のバクテリア等の菌類の
通気撹拌培養に使われている容器には、バッフルを具備
しない培養容器、容器の側面上の母線に対して傾斜して
いないバッフル、いわゆる縦型バッフルを具備するバッ
フル付培養容器がある。
通気撹拌培養に使われている容器には、バッフルを具備
しない培養容器、容器の側面上の母線に対して傾斜して
いないバッフル、いわゆる縦型バッフルを具備するバッ
フル付培養容器がある。
【０００３】ここでいう培養容器としては、例えば、三
角フラスコ、ビーカー、ジャーファーメンター、エアリ
フト型ファーメンター、タンク等があげられる。
角フラスコ、ビーカー、ジャーファーメンター、エアリ
フト型ファーメンター、タンク等があげられる。
【０００４】しかしながら、バッフルを具備しない培養
容器では、通気撹拌培養中に、培養液流において乱流が
できにくいため酸素供給、物質移動が不十分となった
り、また培養生産物が培養液中で大きな塊になり易かっ
た。特に、培養生産物が繊維状である場合には繊維がか
らまりあってこの傾向が著しくなる。培養中に培養生産
物が大きな塊になると酸素供給、物質移動が更に不十分
となり、培養生産物の生産性が悪くなるという欠点があ
った。
容器では、通気撹拌培養中に、培養液流において乱流が
できにくいため酸素供給、物質移動が不十分となった
り、また培養生産物が培養液中で大きな塊になり易かっ
た。特に、培養生産物が繊維状である場合には繊維がか
らまりあってこの傾向が著しくなる。培養中に培養生産
物が大きな塊になると酸素供給、物質移動が更に不十分
となり、培養生産物の生産性が悪くなるという欠点があ
った。
【０００５】そこで、上記の欠点を改良するため、培養
液流において乱流が起こりやすいようにしたバッフル付
培養容器が出現したわけであるが、いわゆる縦型バッフ
ルを具備する従来のバッフル付培養容器には、別の問題
点が存在する。例えば、通気撹拌培養中に発泡や飛沫に
より培養液が気相部分の容器壁、綿栓等に付着しやすい
ことである。培養液が付着した容器壁部分等で菌類が成
長し培養生産物が産出され、更にこの生産物が培養液中
の菌体、培養生産物を吸着し、気相部分の容器壁等にお
いて培養生産物が大きな塊になる。このような現象のた
め、従来のバッフル付培養容器を使用した通気撹拌培養
においては、培養結果がばらつき（培養の再現性が悪
く）、振盪培養における生産性の評価を正確に行うこと
が困難であった。特に、培地の粘性が高い場合あるいは
培養時間とともに培養液の粘性が高くなるような場合に
はこの欠点が著しくなる。
液流において乱流が起こりやすいようにしたバッフル付
培養容器が出現したわけであるが、いわゆる縦型バッフ
ルを具備する従来のバッフル付培養容器には、別の問題
点が存在する。例えば、通気撹拌培養中に発泡や飛沫に
より培養液が気相部分の容器壁、綿栓等に付着しやすい
ことである。培養液が付着した容器壁部分等で菌類が成
長し培養生産物が産出され、更にこの生産物が培養液中
の菌体、培養生産物を吸着し、気相部分の容器壁等にお
いて培養生産物が大きな塊になる。このような現象のた
め、従来のバッフル付培養容器を使用した通気撹拌培養
においては、培養結果がばらつき（培養の再現性が悪
く）、振盪培養における生産性の評価を正確に行うこと
が困難であった。特に、培地の粘性が高い場合あるいは
培養時間とともに培養液の粘性が高くなるような場合に
はこの欠点が著しくなる。
【０００６】培養液の発泡は消泡剤の添加で抑制するこ
とが可能な場合もある。しかし、余分な試薬の添加は避
けたほうが望ましく、また消泡剤の多くが添加により酸
素移動速度を低下させるという性質をもっており、別の
問題を生じるため、培養液の発泡を消泡剤の添加で抑制
することは好ましくない。
とが可能な場合もある。しかし、余分な試薬の添加は避
けたほうが望ましく、また消泡剤の多くが添加により酸
素移動速度を低下させるという性質をもっており、別の
問題を生じるため、培養液の発泡を消泡剤の添加で抑制
することは好ましくない。
【０００７】また、培養液の飛沫の飛散は撹拌速度を下
げることによりある程度避けられるが、培養液流の剪断
力が弱くなり、酸素供給や物質移動が悪くなるという問
題が生じ、本質的な解決策にはならない。
げることによりある程度避けられるが、培養液流の剪断
力が弱くなり、酸素供給や物質移動が悪くなるという問
題が生じ、本質的な解決策にはならない。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、バッフルを具備しない培養容器の欠点（酸素供給、
物質移動が不十分なため培養生産物の生産性が悪い）を
より改善し、かつ、いわゆる縦型バッフルを具備する従
来のバッフル付培養容器の欠点（培養液の発泡、飛沫の
飛散）をも解消した通気撹拌培養用のバッフル付培養容
器を提供することにある。
は、バッフルを具備しない培養容器の欠点（酸素供給、
物質移動が不十分なため培養生産物の生産性が悪い）を
より改善し、かつ、いわゆる縦型バッフルを具備する従
来のバッフル付培養容器の欠点（培養液の発泡、飛沫の
飛散）をも解消した通気撹拌培養用のバッフル付培養容
器を提供することにある。
【０００９】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の培養
容器は、バッフルが容器の側面上の母線に対して傾斜し
て存在することを特徴とする容器である。
容器は、バッフルが容器の側面上の母線に対して傾斜し
て存在することを特徴とする容器である。
【００１０】本発明でバッフルは培養容器の側面上の母
線に対して傾斜して存在するが、その傾斜は培養液流方
向に前傾していても、後傾していても本発明の目的を達
成できる。しかしながら、より望ましいのはその傾斜が
培養液流方向に前傾して存在する場合である。
線に対して傾斜して存在するが、その傾斜は培養液流方
向に前傾していても、後傾していても本発明の目的を達
成できる。しかしながら、より望ましいのはその傾斜が
培養液流方向に前傾して存在する場合である。
【００１１】本発明のバッフルは培養容器の側面上の母
線に対して傾斜して存在するが、バッフルの該母線に対
する傾斜角度を小さくすると酸素供給、物質移動は増大
するが、培養液の発泡や飛沫の飛散は増加する。また、
傾斜角度を大きくすると酸素供給、物質移動は減少する
が、培養液の発泡や飛沫の飛散は低下する。
線に対して傾斜して存在するが、バッフルの該母線に対
する傾斜角度を小さくすると酸素供給、物質移動は増大
するが、培養液の発泡や飛沫の飛散は増加する。また、
傾斜角度を大きくすると酸素供給、物質移動は減少する
が、培養液の発泡や飛沫の飛散は低下する。
【００１２】したがって、前記の傾斜角度は培養容器の
使用目的等に合わせ適宜決定し得るものであるが、酸素
供給及び物質移動の確保と培養液の発泡や飛沫の飛散の
抑制との両面において、同時に優れた効果を発揮するた
めには、傾斜角度は１５°〜７５°が好ましく、更に好
ましくは３０°〜６０°、最も好ましくは約４５°であ
る。
使用目的等に合わせ適宜決定し得るものであるが、酸素
供給及び物質移動の確保と培養液の発泡や飛沫の飛散の
抑制との両面において、同時に優れた効果を発揮するた
めには、傾斜角度は１５°〜７５°が好ましく、更に好
ましくは３０°〜６０°、最も好ましくは約４５°であ
る。
【００１３】本発明において、１つの培養容器当たりの
バッフルの数は、培養容器の容量や培養条件等により適
宜選択し得るが、２個〜４個であるのが好ましい。特に
好ましいバッフルの数は３個である。
バッフルの数は、培養容器の容量や培養条件等により適
宜選択し得るが、２個〜４個であるのが好ましい。特に
好ましいバッフルの数は３個である。
【００１４】本発明のバッフルの短方向の断面の形状及
びバッフルの高さは適宜選択し得る。例えば、先端の角
が丸まった三角形状、半円形状、半楕円形状、薄板状等
をとり得るが、本発明の効果や加工の点で先端の角が丸
まった三角形状又は薄板状であるのが望ましい。
びバッフルの高さは適宜選択し得る。例えば、先端の角
が丸まった三角形状、半円形状、半楕円形状、薄板状等
をとり得るが、本発明の効果や加工の点で先端の角が丸
まった三角形状又は薄板状であるのが望ましい。
【００１５】また、バッフルはその長方向に沿って、直
線状、又は下向き若しくは上向きのゆるやかな曲線状を
とりうる。
線状、又は下向き若しくは上向きのゆるやかな曲線状を
とりうる。
【００１６】本発明のバッフル付培養容器は、当業者に
周知の種々の方法により、特に従来のいわゆる縦型バッ
フル付培養容器をつくる加工技術を用いて加工できる。
例えば、ガラス製三角フラスコ製造加工時に、所定の型
を三角フラスコの外部方向から三角フラスコの円錐側表
面に押し付け、三角フラスコの内部方向にへこんだ溝を
設けることによりバッフルを形成することもできる。ま
た、例えばジャーファーメンターの内側に所定の形状の
バッフルを溶接あるいはボルトナット等による締付けに
より固定して形成することもできる。
周知の種々の方法により、特に従来のいわゆる縦型バッ
フル付培養容器をつくる加工技術を用いて加工できる。
例えば、ガラス製三角フラスコ製造加工時に、所定の型
を三角フラスコの外部方向から三角フラスコの円錐側表
面に押し付け、三角フラスコの内部方向にへこんだ溝を
設けることによりバッフルを形成することもできる。ま
た、例えばジャーファーメンターの内側に所定の形状の
バッフルを溶接あるいはボルトナット等による締付けに
より固定して形成することもできる。
【００１７】以下、図１〜図３を用いて本発明の機能を
説明する。図１は本発明の実施態様の１つである三角フ
ラスコの正面図、図２は本発明の三角フラスコの右側面
図、図３は本発明の三角フラスコの平面図を示す。本発
明の三角フラスコ１は、三角フラスコの円錐側面上の母
線３に対して傾斜しないで存在する従来の縦型バッフル
の代わりに、該母線３に対して傾斜して存在するバッフ
ル２を具備することにより、回転振盪培養中に培養液が
バッフル２に対して直角ではなく斜めに衝突するように
なり、衝突の強度が弱まり発泡や飛沫の飛散が抑制でき
るのである。更に、培養液が適度な乱流状態となるの
で、酸素供給や物質移動が十分に行われ培養生産物の生
産性が改良されるのである。このような機能は、本発明
の容器の全てにあてはまるものである。
説明する。図１は本発明の実施態様の１つである三角フ
ラスコの正面図、図２は本発明の三角フラスコの右側面
図、図３は本発明の三角フラスコの平面図を示す。本発
明の三角フラスコ１は、三角フラスコの円錐側面上の母
線３に対して傾斜しないで存在する従来の縦型バッフル
の代わりに、該母線３に対して傾斜して存在するバッフ
ル２を具備することにより、回転振盪培養中に培養液が
バッフル２に対して直角ではなく斜めに衝突するように
なり、衝突の強度が弱まり発泡や飛沫の飛散が抑制でき
るのである。更に、培養液が適度な乱流状態となるの
で、酸素供給や物質移動が十分に行われ培養生産物の生
産性が改良されるのである。このような機能は、本発明
の容器の全てにあてはまるものである。
【００１８】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明を実施例に限定するものではない。
するが、本発明を実施例に限定するものではない。
【００１９】本発明及びその効果を、酢酸菌の回転振盪
培養によるバクテリアセルロース（ＢＣ）の生産により
例示する。ＢＣは繊維状の培養生産物であり、大きな塊
ができやすく、また培養中に培養液の発泡、飛沫の飛散
が起きやすく、そして酢酸菌は好気性であることから、
本発明の説明に適しているからである。
培養によるバクテリアセルロース（ＢＣ）の生産により
例示する。ＢＣは繊維状の培養生産物であり、大きな塊
ができやすく、また培養中に培養液の発泡、飛沫の飛散
が起きやすく、そして酢酸菌は好気性であることから、
本発明の説明に適しているからである。
【００２０】１．培地組成 酢酸菌によるＢＣ生産には以下の成分を有する培地を用
いた。
いた。
【００２１】 シュクロース ４０．０ ｇ／ｌ ＫＨ2 ＰＯ4 ３．０ ｇ／ｌ ＭｇＳＯ4 ・７Ｈ2 Ｏ ２．４ ｇ／ｌ （ＮＨ4 ）2 ＳＯ4 １．０ ｇ／ｌ コーンスティープリカー ２．０ ％ 消泡剤 ０．０１ ％ ２．酢酸菌によるＢＣの生産方法 （１） シード培養 前記培地１００ｍｌを張り込んだ７５０ｍｌ容Ｒｏｕｘ
フラスコに保存菌液１ｍｌを植菌し、２８℃で３日間、
静置によるシード培養を行った。
フラスコに保存菌液１ｍｌを植菌し、２８℃で３日間、
静置によるシード培養を行った。
【００２２】（２） メイン培養 シード培養後、Ｒｏｕｘフラスコをよくシェーキングし
た後、無菌条件下で内容物をガーゼ濾過し、濾液７．５
ｍｌを前記培地６７．５ｍｌを張り込んだ３００ｍｌ容
バッフル付三角フラスコに植菌した。振盪培養機（タイ
テック製ＢＲ−３０００Ｌ）を用い、振幅２．５ｃｍ、
回転速度１８０ｒｐｍ、温度２８℃の条件で回転振盪し
ながら４日間培養を行った。
た後、無菌条件下で内容物をガーゼ濾過し、濾液７．５
ｍｌを前記培地６７．５ｍｌを張り込んだ３００ｍｌ容
バッフル付三角フラスコに植菌した。振盪培養機（タイ
テック製ＢＲ−３０００Ｌ）を用い、振幅２．５ｃｍ、
回転速度１８０ｒｐｍ、温度２８℃の条件で回転振盪し
ながら４日間培養を行った。
【００２３】３．ＢＣの定量方法 各フラスコ内の固形物を、水洗して培地成分を除いた
後、１％ＮａＯＨ溶液中で１１０℃、２０分間処理して
菌体を除去した。更に、洗浄液が中性付近になるまでセ
ルロースを水洗した後、８０℃で真空乾燥して乾燥重量
を測定した。
後、１％ＮａＯＨ溶液中で１１０℃、２０分間処理して
菌体を除去した。更に、洗浄液が中性付近になるまでセ
ルロースを水洗した後、８０℃で真空乾燥して乾燥重量
を測定した。
【００２４】４．使用した本発明のバッフル付三角フラ
スコ 図１〜３に示した容量３００ｍｌのバッフル付三角フラ
スコを使用した。バッフルのフラスコの円錐側面上の母
線に対する傾斜角度Ａは約４５°であり、バッフルの短
方向の断面は先端の角が丸まった三角形状、またバッフ
ルはその長方向に沿ってほぼ直線状を示し、その長さは
８０ｍｍである。一つの三角フラスコは３個のバッフル
をもつ。
スコ 図１〜３に示した容量３００ｍｌのバッフル付三角フラ
スコを使用した。バッフルのフラスコの円錐側面上の母
線に対する傾斜角度Ａは約４５°であり、バッフルの短
方向の断面は先端の角が丸まった三角形状、またバッフ
ルはその長方向に沿ってほぼ直線状を示し、その長さは
８０ｍｍである。一つの三角フラスコは３個のバッフル
をもつ。
【００２５】５．培養例 上記の条件により以下の実施例を行った。
【００２６】実施例１． ［目的］Ａ．ｘｙｌｉｎｕｍ ＡＴＣＣ ２３７６９、
Ａ．ｐａｓｔｅｕｒｉａｎｕｓ ＦＥＲＭ Ｐ−１２８
８４の２株について回転振盪培養を行い、従来型バッフ
ル付三角フラスコと本発明のバッフル付三角フラスコ
で、ＢＣのフラスコ壁面への付着、及び培養中の培養液
の発泡に差があるかどうかを調べた。
Ａ．ｐａｓｔｅｕｒｉａｎｕｓ ＦＥＲＭ Ｐ−１２８
８４の２株について回転振盪培養を行い、従来型バッフ
ル付三角フラスコと本発明のバッフル付三角フラスコ
で、ＢＣのフラスコ壁面への付着、及び培養中の培養液
の発泡に差があるかどうかを調べた。
【００２７】［結果］表−１に示す通り、本発明のバッ
フル付三角フラスコではＢＣのフラスコ壁面への付着が
まったく起こらないことが明らかになった。従来型バッ
フル付三角フラスコにおいては培養中に培養液の発泡、
飛沫の飛散が著しかったが、本発明のバッフル付三角フ
ラスコではまったく起こらなかったためと考えられる。
フル付三角フラスコではＢＣのフラスコ壁面への付着が
まったく起こらないことが明らかになった。従来型バッ
フル付三角フラスコにおいては培養中に培養液の発泡、
飛沫の飛散が著しかったが、本発明のバッフル付三角フ
ラスコではまったく起こらなかったためと考えられる。
【００２８】
【表１】
【００２９】実施例２． ［目的］Ａ．ｘｙｌｉｎｕｍ ＡＴＣＣ ２３７６９、
Ａ．ｐａｓｔｅｕｒｉａｎｕｓ ＦＥＲＭ Ｐ−１２８
８４、Ａ．ｓｐ．ＢＰＲ ２００１の３株について回転
振盪培養を行い、従来型バッフル付三角フラスコと本発
明のバッフル付三角フラスコで、ＢＣ生産性に差がある
かどうかを調べた。
Ａ．ｐａｓｔｅｕｒｉａｎｕｓ ＦＥＲＭ Ｐ−１２８
８４、Ａ．ｓｐ．ＢＰＲ ２００１の３株について回転
振盪培養を行い、従来型バッフル付三角フラスコと本発
明のバッフル付三角フラスコで、ＢＣ生産性に差がある
かどうかを調べた。
【００３０】［結果］図−４に示す通り、本発明のバッ
フル付培養容器では、従来型バッフル付培養容器に比べ
ＢＣ生産性が大きく向上していた。
フル付培養容器では、従来型バッフル付培養容器に比べ
ＢＣ生産性が大きく向上していた。
【００３１】実施例３． ［目的］バッフルが三角フラスコ側面上の母線に対して
種々の傾斜角度（培養液流に対して前傾）をもつ３００
ｍｌ容バッフル付三角フラスコで、Ａ．ｐａｓｔｅｕｒ
ｉａｎｕｓ ＦＥＲＭ Ｐ−１２８８４株を用いて、実
施例２．と同様にして４日間回転振盪培養を行ない、該
傾斜角度がＢＣ生産性にどのような影響を及ぼすか調べ
た。
種々の傾斜角度（培養液流に対して前傾）をもつ３００
ｍｌ容バッフル付三角フラスコで、Ａ．ｐａｓｔｅｕｒ
ｉａｎｕｓ ＦＥＲＭ Ｐ−１２８８４株を用いて、実
施例２．と同様にして４日間回転振盪培養を行ない、該
傾斜角度がＢＣ生産性にどのような影響を及ぼすか調べ
た。
【００３２】［結果］
【００３３】
【表２】
【００３４】表−２にみられるように、従来型のバッフ
ル付三角フラスコに比べ、本発明のバッフル付三角フラ
スコ、特に傾斜角度４５°のバッフル付三角フラスコで
はＢＣ生産性が大きく向上していた。
ル付三角フラスコに比べ、本発明のバッフル付三角フラ
スコ、特に傾斜角度４５°のバッフル付三角フラスコで
はＢＣ生産性が大きく向上していた。
【００３５】実施例４． ［目的］バッフルが三角フラスコ側面上の母線に対して
種々の傾斜角度をもつ３００ｍｌ容バッフル付三角フラ
スコで、Ａ．ｘｙｌｉｕｍ ＡＴＣＣ ２３７６９株を
用いて実施例１と同様にして１週間回転振盪培養を行な
い、該傾斜角度が培養中でのＢＣの三角フラスコ壁面へ
の付着、ＢＣの生産性にどのような影響を及ぼすか調べ
た。
種々の傾斜角度をもつ３００ｍｌ容バッフル付三角フラ
スコで、Ａ．ｘｙｌｉｕｍ ＡＴＣＣ ２３７６９株を
用いて実施例１と同様にして１週間回転振盪培養を行な
い、該傾斜角度が培養中でのＢＣの三角フラスコ壁面へ
の付着、ＢＣの生産性にどのような影響を及ぼすか調べ
た。
【００３６】［結果］表−３からわかるように本発明の
バッフル付三角フラスコは、バッフルを具備しない三角
フラスコ、傾斜角度が０°である従来型のバッフル付フ
ラスコにに比べＢＣの生産性が大きく向上しており、ま
たＢＣの三角フラスコ壁面への付着も従来型のバッフル
付三角フラスコにに比べ大きく改善されていた。
バッフル付三角フラスコは、バッフルを具備しない三角
フラスコ、傾斜角度が０°である従来型のバッフル付フ
ラスコにに比べＢＣの生産性が大きく向上しており、ま
たＢＣの三角フラスコ壁面への付着も従来型のバッフル
付三角フラスコにに比べ大きく改善されていた。
【００３７】
【表３】
【００３８】
【発明の効果】本発明のバッフル付培養容器を通気撹拌
培養に使うことにより、従来のバッフル付培養容器の欠
点（培養液の発泡、飛沫の飛散）を低減し、且つバッフ
ルを具備しない培養容器の欠点（酸素供給、物質移動が
不十分なため培養生産物の生産性が悪い）を改良するこ
とを同時に達成できる。
培養に使うことにより、従来のバッフル付培養容器の欠
点（培養液の発泡、飛沫の飛散）を低減し、且つバッフ
ルを具備しない培養容器の欠点（酸素供給、物質移動が
不十分なため培養生産物の生産性が悪い）を改良するこ
とを同時に達成できる。
【図１】本発明の一態様であるバッフル付三角フラスコ
の正面図を示す。
の正面図を示す。
【図２】本発明の一態様であるバッフル付三角フラスコ
の右側面図を示す。
の右側面図を示す。
【図３】本発明の一態様であるバッフル付三角フラスコ
の平面図を示す。
の平面図を示す。
【図４】Ａ．ｘｙｌｉｎｕｍ ＡＴＣＣ ２３７６９、
ＦＥＲＭ Ｐ−１２８８４、ＢＰＲ ２００１の３株に
ついて従来型バッフル付三角フラスコと本発明のバッフ
ル付三角フラスコを用い振盪培養を行い、培養日数とセ
ルロース蓄積量の関係をプロットしたものである。
ＦＥＲＭ Ｐ−１２８８４、ＢＰＲ ２００１の３株に
ついて従来型バッフル付三角フラスコと本発明のバッフ
ル付三角フラスコを用い振盪培養を行い、培養日数とセ
ルロース蓄積量の関係をプロットしたものである。
１：バッフル付三角フラスコ ２：バッフル ３：フラスコの円錐側面上の母線 Ａ：バッフルの円錐側面上の母線に対する傾斜角度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 幸田 徹 神奈川県川崎市中原区今井仲町309 味の 素株式会社今井寮１−110 (72)発明者 土田 隆康 神奈川県横浜市戸塚区上倉田町1730−13
Claims (8)
- 【請求項１】 バッフルが容器の側面上の母線に対して
傾斜して存在することを特徴とする培養容器。 - 【請求項２】 培養容器が三角フラスコであることを特
徴とする請求項１に記載の容器。 - 【請求項３】 バッフルが容器の側面上の母線に対して
培養液流方向に前傾して存在することを特徴とする請求
項１又は２に記載の容器。 - 【請求項４】 バッフルの母線に対する傾斜角度が１５
〜７５°であることを特徴とする請求項１〜３のいずれ
か一項に記載の容器。 - 【請求項５】 バッフルの母線に対する傾斜角度が３０
〜６０°であることを特徴とする請求項４に記載の容
器。 - 【請求項６】 バッフルの母線に対する傾斜角度が約４
５°であることを特徴とする請求項５に記載の容器。 - 【請求項７】 容器１個当たりのバッフルの数が２〜４
個であり、かつバッフルが容器の側面上に等間隔で配置
されていることを特徴とする請求項１から６のいずれか
一項に記載の容器。 - 【請求項８】 容器１個当たりのバッフルの数が３個で
あり、かつバッフルが容器の側面上に等間隔で配置され
ていることを特徴とする請求項７に記載の容器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4134193A JP2853950B2 (ja) | 1993-03-02 | 1993-03-02 | バッフル付回転振盪培養容器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4134193A JP2853950B2 (ja) | 1993-03-02 | 1993-03-02 | バッフル付回転振盪培養容器 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06253815A true JPH06253815A (ja) | 1994-09-13 |
| JP2853950B2 JP2853950B2 (ja) | 1999-02-03 |
Family
ID=12605822
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4134193A Expired - Lifetime JP2853950B2 (ja) | 1993-03-02 | 1993-03-02 | バッフル付回転振盪培養容器 |
Country Status (1)
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|---|---|
| JP (1) | JP2853950B2 (ja) |
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-
1993
- 1993-03-02 JP JP4134193A patent/JP2853950B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2853950B2 (ja) | 1999-02-03 |
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