JPH06252474A - レーザー装置 - Google Patents

レーザー装置

Info

Publication number
JPH06252474A
JPH06252474A JP5931793A JP5931793A JPH06252474A JP H06252474 A JPH06252474 A JP H06252474A JP 5931793 A JP5931793 A JP 5931793A JP 5931793 A JP5931793 A JP 5931793A JP H06252474 A JPH06252474 A JP H06252474A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mirror
laser
laser beam
rear mirror
extraction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP5931793A
Other languages
English (en)
Inventor
Shunichi Sato
俊一 佐藤
Koki Shimizu
幸喜 清水
Kunimitsu Takahashi
邦充 高橋
Shigenori Imatake
滋典 今竹
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SANGYO SOUZOU KENKYUSHO
Original Assignee
SANGYO SOUZOU KENKYUSHO
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SANGYO SOUZOU KENKYUSHO filed Critical SANGYO SOUZOU KENKYUSHO
Priority to JP5931793A priority Critical patent/JPH06252474A/ja
Publication of JPH06252474A publication Critical patent/JPH06252474A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lasers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 レーザービームの品質劣化やビームトラッピ
ングによる効率の低下を防止して、伝播特性や集光特性
の優れたレーザービームを得ると共にレーザービームの
発振効率の向上を図る。 【構成】 レーザー装置の不安定共振器は、レーザー活
性媒質60で増幅されると共に取出ミラー10及びリア
ミラー12で拡径されたリング状のレーザービームを取
り出す。また、この不安定共振器は、取出ミラー10及
びリアミラー12の各々の曲率半径と取出ミラー、リア
ミラー間の距離Lとを、取り出されたレーザービーム6
4,70が平行なリング状のレーザービームとなるよう
に共焦点条件を満足させて設定した。さらに、不安定共
振器は補正光学系として取出ミラー54及びリアミラー
56、凹レンズ66等を有し、この補正光学系はレーザ
ー活性媒質60で屈折されたレーザービームを拡散する
方向に補正する。従って、レーザービームがレーザー活
性媒質60で屈折された場合でも、平行なリング状のレ
ーザービームを取り出すことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はレーザー装置に係り、
特に取出ミラー及びリアミラー間のレーザー活性媒質で
増幅されると共に、取出ミラー及びリアミラーで拡径さ
れたリング状のレーザービームを取り出す不安定共振器
を備えたレーザー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、被加工物の切断、溶接、表面処理
等のレーザー加工、薄膜や微粉末の生成及びエネルギー
伝送等に高出力(5kW以上)のCO2 レーザー装置や
COレーザー装置が使用されている。これらのレーザー
装置はレーザー加工、材料生成及びエネルギー伝送に使
用するために、出力されたレーザービームの品質が良い
ことや、レーザービームの発振効率が高いことが要求さ
れている。
【0003】これらのレーザー装置に使用されているレ
ーザー共振器は、一般に安定共振器と不安定共振器とが
知られている。そして、高出力のレーザービームを必要
とする場合には不安定共振器が使用される場合が多い。
不安定共振器は図6(A)に示すように、取出ミラー1
0及びリアミラー12を備えている。この場合、取出ミ
ラー10及びリアミラー12の曲率半径をそれぞれR
1 ,R2 とし、さらに取出ミラー10とリアミラー12
間の間隔(すなわち共振器長)をLとすると、一般に不
安定共振器は次式(1)の条件下で使用される。
【0004】R2 −R1 =2L ・・・・・(1)
【0005】このように構成されている不安定共振器で
CO2 レーザービームを出力させる場合、CO2 混合ガ
ス流中に放電を発生させてレーザー活性媒質14を得
る。レーザー活性媒質14のCO2 分子は、放電により
励起されて誘導放出を起こす。従って、レーザービーム
はミラー10,12で反射を繰り返しながら増幅される
ので、ビーム径が拡大されてリング状のレーザービーム
16として出力される。
【0006】ここで、レーザービーム16の内径は取出
ミラー10の外径2Aで設定され、レーザービーム16
の外径はM×2Aになる(図6(A),(B)参照)。
なお、Mは拡大率であり、次式(2)で表わされる。
【0007】M=R2 /R1 ・・・・・(2) ただし、R2 :リアミラー12の曲率半径 R1 :取出ミラー10の曲率半径
【0008】そして、不安定共振器が(1)式の条件を
満たしている場合、レーザービーム16は平行なリング
状のレーザービームとして出力される。レーザービーム
16を平行に出力することは、レーザービーム16をレ
ーザー加工、材料生成及びエネルギー伝送に使用する上
で重要である。すなわち、平行なリング状のレーザービ
ーム16を、自由空間中を長距離伝播させるか、レンズ
等の集光光学系で集光させることにより、中心部に鋭い
ピークを有する実用的な強度分布のレーザービームを得
ることができる。
【0009】以上、図6(A),(B)に基づいて説明
した不安定共振器は正枝共焦点型として知られている。
さらに、不安定共振器には負枝共焦点型があり、負枝共
焦点型は図7(A)に示されている。同図に示すように
負枝共焦点型の不安定共振器は、取出ミラー20に凹型
ミラーを使用した点で図6(A)に示す正枝共焦点型の
不安定共振器と異なる。従って、図7(A)上で取出ミ
ラー20及びリアミラー12の曲率半径をそれぞれR
1 ,R2 とし、さらに取出ミラー20とリアミラー12
間の間隔をLとすると、負枝共焦点型の不安定共振器は
(3)式の条件下で使用される。
【0010】R1 +R2 =2L ・・・・・(3)
【0011】この場合、負枝共焦点型の不安定共振器は
正枝共焦点型と同様にリング状の略平行なレーザービー
ム16を出力する(図7(B)参照)。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述したように不安定
共振器は、理論上同心円状で軸対称の平行なリング状の
レーザービーム16が得られるはずであるが、実際はレ
ーザー活性媒質14が空間内で光学的に均一でないため
に以下の問題が発生する。すなわち、図8に示すよう
に、CO2 混合ガス流22が光軸24に対して直交する
方向に発生している横方向流気体レーザー装置27の場
合、レーザー活性媒質14の気体温度分布25は上下の
電極部材等26からの熱侵入により、中心部で低くな
る。これに伴いレーザー活性媒質14の屈折率分布28
は、中心部で高くなる。従って、レーザー活性媒質14
中を光軸24の方向にレーザービームが進行すると、レ
ーザービームは光軸24の方向に曲げられる(すなわち
屈折する)ので、図9に示すように取出ビーム30が光
軸24の方向に偏ったり、レーザービーム32が取出ミ
ラー10とリアミラー12間で捕捉(トラッピング)さ
れる。
【0013】そして、取出ビーム30が光軸24の方向
に偏ると、出力されるレーザービームが同心円状のリン
グビームではなくなるので、レーザービームの伝播特性
や集光特性が劣化するという問題がある。また、レーザ
ービーム32にトラッピングが発生するとレーザービー
ムの取出効率が低下するという問題がある。そして、こ
の問題は低温の混合ガス流を使用するCOレーザー等に
おいて特に顕著に表われる。なお、図9上で34はレー
ザー活性媒質14に屈折率分布を考慮しない場合の理論
上のレーザービームである。
【0014】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、レーザービームの伝播特性や集光特性の劣化を
防止して高品質のレーザービームを取出すことができ、
かつレーザービームの取出効率の低下を防止することが
できるレーザー装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1は、前
記目的を達成するために、取出ミラー及びリアミラー間
のレーザー活性媒質で増幅されると共に、取出ミラー及
びリアミラーで拡径されたリング状のレーザービームを
取り出す不安定共振器であって、取出ミラー及びリアミ
ラーの各々の曲率半径と取出ミラー、リアミラー間の距
離とは前記取り出されたレーザービームが平行なリング
状のレーザービームとなる共焦点条件を満足するように
設定された不安定共振器を備えたレーザー装置におい
て、前記平行なリング状のレーザービームを取り出すた
めに、前記レーザー活性媒質で取出ミラー及びリアミラ
ーの光軸方向に屈折されたレーザービームを拡散する方
向に補正する補正光学系を備えたことを特徴とする。
【0016】また、本発明の請求項2は、前記目的を達
成するために、前記補正光学系は、前記共焦点条件を満
足する取出ミラー及びリアミラーの各々の曲率半径をレ
ーザービームの拡散性が大きくなるように変更したこと
を特徴とする。
【0017】さらに、本発明の請求項3は、前記目的を
達成するために、前記補正光学系は、前記共焦点条件を
満足する取出ミラー又はリアミラーの各々の曲率半径の
いずれか一方をレーザービームの拡散性が大きくなるよ
うに変更したことを特徴とする。
【0018】そして、本発明の請求項4は、前記目的を
達成するために、前記補正光学系は、前記取出ミラーと
リアミラー間の光軸上に配設された凹レンズであること
を特徴とする。
【0019】また、本発明の請求項5は、前記目的を達
成するために、前記補正光学系は、前記取出ミラーとリ
アミラー間の光軸上に配設された一対の凸状の折返しミ
ラーであることを特徴とする。
【0020】さらに、本発明の請求項6は、前記目的を
達成するために、前記補正光学系は、前記レーザー活性
媒質でレーザービームが屈折される方向に対応させて、
レーザービームの拡散方向に異方性を持たせたことを特
徴とする。
【0021】
【作用】本発明の請求項1によれば、レーザー装置の不
安定共振器は、取出ミラー及びリアミラー間のレーザー
活性媒質で増幅されると共に取出ミラー及びリアミラー
で拡径されたリング状のレーザービームを取り出す。ま
た、レーザー装置の不安定共振器は、取出ミラー及びリ
アミラーの各々の曲率半径と取出ミラー、リアミラー間
の距離とを、取り出されたレーザービームが平行なリン
グ状のレーザービームとなる共焦点条件を満足するよう
に設定した。そして、レーザー活性媒質で取出ミラー及
びリアミラーの光軸方向に屈折されたレーザービームを
補正光学系で拡散する方向に補正する。従って、レーザ
ー装置の不安定共振器は、レーザービームがレーザー活
性媒質で取出ミラー及びリアミラーの光軸方向に屈折さ
れた場合でも、平行なリング状のレーザービームを取り
出すことができる。
【0022】また、本発明の請求項2によれば、補正光
学系として、共焦点条件を満足する曲率半径を備えた取
出ミラー及びリアミラーに代えて、レーザービームの拡
散性が大きくなるように変更した曲率半径の取出ミラー
及びリアミラーを使用した。これにより、レーザー活性
媒質で屈折されたレーザービームを補正して、平行なリ
ング状のレーザービームを取り出すことができる。
【0023】さらに、本発明の請求項3によれば、請求
項2で使用した取出ミラー又はリアミラーのいずれか一
方を使用した。この場合も請求項2と同様にレーザー活
性媒質で屈折されたレーザービームを補正して、平行な
リング状のレーザービームを取り出すことができる。
【0024】そして、本発明の請求項4によれば、補正
光学系として、凹レンズを取出ミラーとリアミラー間の
光軸上に配設した。これにより、レーザー活性媒質で屈
折されたレーザービームを拡散する方向に補正して、平
行なリング状のレーザービームを取り出すことができ
る。
【0025】また、本発明の請求項5によれば、補正光
学系として、一対の凸状の折返しミラーを取出ミラーと
リアミラー間の光軸上に配設した。この場合も一対の凸
状の折返しミラーがレーザービームを拡散する方向に補
正するので、平行なリング状のレーザービームを取り出
すことができる。
【0026】さらに、本発明の請求項6によれば、レー
ザー活性媒質でレーザービームが屈折される方向のみに
レーザービームを拡散する方向を限定するように、補正
光学系に異方性を持たせた。従って、レーザー活性媒質
でレーザービームが屈折される方向のみを拡散する方向
に補正して、平行なリング状のレーザービームを取り出
す。
【0027】
【実施例】第1実施例.以下、添付図面に従って本発明
に係るレーザー装置について詳述する。図1は本発明に
係るレーザー装置50の第1実施例の正面図であり、同
図に示すようにレーザー装置50は正枝共焦点型の不安
定共振器52を備えている。不安定共振器52は取出ミ
ラー54及びリアミラー56を備えていて、これらのミ
ラー54,56は光軸58に同軸上に配設されている。
取出ミラー54は凸面状に形成されていて、その曲率半
径R3 は、図1に示す従来の不安定共振器の取出ミラー
10の曲率半径R1 より小さく設定されている(破線5
4Aは従来の取出ミラーの凸面を示す)。
【0028】また、取出ミラー54の右側にはリアミラ
ー56が配設されていて、取出ミラー54の凸面とリア
ミラー56の凹面とは互いに対向して配置されている。
リアミラー56の凹面の曲率半径R4 は、図1に示す従
来の不安定共振器のリアミラー12の曲率半径R2 より
大きく設定されている(破線56Aは従来のリアミラー
12の凹面を示す)。この場合、取出ミラー54とリア
ミラー56間の間隔(すなわち共振器長)をLとする
と、Lは次式(4)で表わされる。
【0029】 2L=R2 −R1 ・・・・・(4) ただし、R1 :従来の取出ミラー10の曲率半径 R2 :従来のリアミラー12の曲率半径
【0030】すなわち、本発明に係る不安定共振器52
は、従来の不安定共振器の共振器長Lを変化させずに、
取出ミラー54の曲率半径R3 を小さくしてリアミラー
56の曲率半径R4 を大きく設定したものである。な
お、図上で65はCO2 混合ガス等の気体流である。
【0031】前記の如く構成された本発明に係るレーザ
ー装置の作用について説明する。まず、気体流65中に
放電を発生させてレーザー活性媒質60を得る。これに
より放電で励起されたCO2 分子が誘導放出を起こして
レーザービーム径が拡大される。この場合、レーザー活
性媒質60の屈折率分布は中心部で高くなっているの
で、レーザービームは光軸58の方向に偏る。従って、
取出ミラーとリアミラーが従来の曲率半径の場合、レー
ザービームは破線62で示すように進行する。
【0032】しかしながら、本発明の不安定共振器52
の取出ミラー54は曲率半径R3 を小さく、リアミラー
56は曲率半径R4 を大きく設定しているので、これら
のミラー54,56はレーザービームを拡散する方向に
反射する。従って、これらのミラー54,56で反射さ
れたレーザービーム64は、レーザー活性媒質60の屈
折率分布による偏りが補正されて、平行なレーザービー
ム64として出力される。これにより同心円状で軸対称
の平行なリング状のレーザービームを得ることができ
る。
【0033】また、レーザー活性媒質60の屈折率分布
によるレーザービームのトラッピングも、同様に取出ミ
ラー54及びリアミラー56による補正で低減を図るこ
とができる。なお、図1においては取出ミラー54の曲
率半径R3 及びリアミラー56の曲率半径R4 を変更し
た場合について説明したが、これに限らず、取出ミラー
54またはリアミラー56の一方の曲率半径を変更して
も同様の効果を得ることができる。
【0034】第2実施例.前記本発明に係る第1実施例
のレーザー装置50においては、取出ミラー54、リア
ミラー56の曲率半径を変更してレーザービームの進行
方向を補正したが、これに限らず、図2に示す第2実施
例のように取出ミラーとリアミラー間に同軸上に凹レン
ズ66を配設してもよい。以下、図2に基づいて第2実
施例のレーザー装置68について説明する。なお、第1
実施例と同一類似部材については同一符号を付して説明
を省略する。レーザー装置68の取出ミラー10及びリ
アミラー12には従来のレーザー装置のものが使用さ
れ、これらのミラー10,12間の間隔Lは式(4)で
表わされる。
【0035】第2実施例の場合、レーザービーム70は
凹レンズを透過する際に拡散される方向に屈折される。
従って、レーザービーム70は第1実施例と同様に、レ
ーザー活性媒質60の屈折率分布による偏りが補正され
て、平行なリング状のレーザービーム70として出力さ
れる。
【0036】第3実施例.前記第2実施例では取出ミラ
ー10とリアミラー12間の同軸上に凹レンズ66を配
設したが、これに限らず、図3に示す第3の実施例のレ
ーザー装置72のように取出ミラー10とリアミラー1
2間の光軸74上に一対の折返し凸面ミラーを配設して
光軸を折返し多光路としてもよい。以下、図3に基づい
て第3実施例のレーザー装置72について説明する。な
お、第1,第2実施例と同一類似部材については同一符
号を付し説明を省略する。
【0037】第3実施例のレーザー装置72の一方の折
返し凸面ミラー76Aは凸面を図で下向きにして傾斜し
た状態で、取出ミラー10の右側に同軸上に配設されて
いる。また、他方の折返し凸面ミラー76Bは凸面を図
で上向きにして傾斜した状態で、リアミラー12の右側
に同軸上に配設されている。この場合、一方の折返し凸
面ミラー76Aは他方の折返し凸面ミラー76Bの図で
上方に配置される。従って、レーザービームは一対の折
返し凸面ミラー76A,76Bで反射される時に拡散さ
れるので、第1,第2実施例と同様にレーザー活性媒質
60の屈折率分布による偏りが補正されて、平行なリン
グ状のレーザービームとして取り出される。
【0038】ところで、図8に示すように屈折率分布2
8は、例えば横方向流気体レーザー装置27の場合、放
電ギャップ方向(Y−Y方向)と気体流方向(X−X方
向)で異なる。従って、屈折率分布28を考慮して第1
乃至第3実施例のレーザー装置50,68,72に使用
されている補正光学手段のレーザービーム拡散機能に異
方性を持たせることが可能である。すなわち、図1に示
す第1実施例のリアミラー56の場合、例えば気体流方
向(X−X方向)の曲率半径を共焦点条件(1)式を満
たすR2 と設定し、放電ギャップ方向(Y−Y方向)の
曲率半径を共焦点条件(1)式を満たすR2 の値より大
きなR4 と設定する。これにより、リアミラー56はレ
ーザービームを放電ギャップ方向(Y−Y方向)のみ補
正して、第1実施例と同様に同心円状で軸対称のレーザ
ービームを取り出すことができる。
【0039】なお、前記実施例ではリアミラー56に異
方性を持たせて曲率半径を変更させたが、これに限ら
ず、取出ミラー54に異方性を持たせて曲率半径を変更
させてもよく、さらにリアミラー56及び取出ミラー5
4の各々の曲率半径を対で異方性を持たせて変更させて
もよい。
【0040】また、図4には第2実施例(図2参照)の
凹レンズ66を、放電ギャップ方向(Y−Y方向)のみ
に補正機能を有するシリンドリカル凹レンズ80に変え
た場合が示されている。この場合も前記実施例と同様
に、レーザービームを放電ギャップ方向(Y−Y方向)
のみ補正することができる。
【0041】第4実施例.さらに、図5には第3実施例
(図3参照)の一対の折返し凸面ミラー76A,76B
を、放電ギャップ方向(Y−Y方向)のみに補正機能を
有するシリンドリカル折返しミラー82A,82Bに変
えた場合が示されている。この場合も前記実施例と同様
に、レーザービームを放電ギャップ方向(Y−Y方向)
のみ補正することができる。
【0042】前記実施例においては正枝共焦点型のレー
ザー共振器を備えたレーザー装置について述べたが、本
発明に係るレーザー装置はこれに限らず、負枝共焦点型
のレーザー共振器にも適用することができる。
【0043】第5実施例.また、前記実施例ではCO2
レーザー装置について説明したが、これに限らず、CO
レーザーや同様の屈折率分布を有する活性特性を使用し
たエキシマレーザー及び化学レーザー等の他の気体レー
ザー装置にも適用することができる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
に係るレーザー装置によれば、レーザー活性媒質で取出
ミラー及びリアミラーの光軸方向に屈折されたレーザー
ビームを補正光学系で拡散する方向に補正するので、平
行なリング状のレーザービームを取り出すことができ
る。従って、補正光学系を使用することにより、レーザ
ー活性媒質中に発生する屈折率分布に起因するレーザー
ビームの品質劣化や、ビームトラッピングによる効率の
低下を防止することができる。これにより、伝播特性や
集光特性の優れたレーザービームを得ることができ、被
加工物の加工や材料生成、エネルギー伝播等の応用をよ
り効率的に実施することができる。また、レーザービー
ムの発振効率の向上を図ることができるので、レーザー
の運転コストの低減を図ると共に、レーザー装置の経済
性、実用性の向上を図ることができる。
【0045】また、本発明の請求項2に係るレーザー装
置によれば、補正光学系として、共焦点条件を満足する
曲率半径を備えた取出ミラー及びリアミラーに代えて、
レーザービームの拡散性が大きくなるように変更した曲
率半径の取出ミラー及びリアミラーを使用した。これに
より、部材数を増加することなくレーザー活性媒質で屈
折されたレーザービームを補正して、平行なリング状の
レーザービームを取り出すことができる。
【0046】さらに、本発明の請求項3に係るレーザー
装置によれば、請求項2で使用した取出ミラー又はリア
ミラーのいずれか一方を使用し、平行なリング状のレー
ザービームを取り出すことができる。従って、コスト低
減を図ることができる。
【0047】さらに、本発明の請求項4に係るレーザー
装置によれば、補正光学系として、凹レンズを取出ミラ
ーとリアミラー間の光軸上に配設した。これにより、従
来のレーザー装置の不安定共振器に凹レンズを追加する
だけで、平行なリング状のレーザービームを取り出すこ
とができる。
【0048】また、本発明の請求項5に係るレーザー装
置によれば、補正光学系として、一対の凸状の折返しミ
ラーを取出ミラーとリアミラー間の光軸上に配設した。
これにより、レーザー装置の不安定共振器の光軸を折返
し多光路とすることができる。
【0049】さらに、本発明の請求項6に係るレーザー
装置によれば、レーザー活性媒質でレーザービームが屈
折される方向のみにレーザービームを拡散する方向を限
定するように、補正光学系に異方性を持たせた。これに
より、特定方向のみにビームの屈折が起きるレーザー媒
質より平行なリング状のレーザービームを取り出すこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るレーザー装置の不安定共振器の第
1実施例の断面図である。
【図2】本発明に係るレーザー装置の不安定共振器の第
2実施例の断面図である。
【図3】本発明に係るレーザー装置の不安定共振器の第
3実施例の断面図である。
【図4】本発明に係るレーザー装置の不安定共振器の第
2実施例に異方性の凹レンズを使用した状態を示す断面
図である。
【図5】本発明に係るレーザー装置の不安定共振器の第
3実施例に異方性の一対の凸状の折返しミラーを使用し
た状態を示す断面図である。
【図6】図6(A)は従来のレーザー装置の不安定共振
器の正枝共焦点型を示した断面図、図6(B)はレーザ
ー装置の不安定共振器から取り出されたリング状のレー
ザービームを示す図である。
【図7】図7(A)は従来のレーザー装置の不安定共振
器の負枝共焦点型を示した断面図、図7(B)はレーザ
ー装置の不安定共振器から取り出されたリング状のレー
ザービームを示す図である。
【図8】レーザー装置の不安定共振器のレーザー活性媒
質中の屈折率分布の説明図である。
【図9】レーザー装置の不安定共振器のレーザービーム
の品質劣化及びビームトラッピングの説明図である。
【符号の説明】
10,54 取出ミラー 12,56 リアミラー 16 リング状のレーザービーム 50,68,72 レーザー装置 52 不安定共振器 60 レーザー活性媒質 64,70 レーザービーム 66 凹レンズ 76A,76B 凸状の折返しミラー 80 シリンドリカル凹レンズ 82A,82B シリンドリカル凸状の折返しミラー L 取出ミラー、リアミラー間の距離 R1 ,R3 取出ミラーの曲率半径 R2 ,R4 リアミラーの曲率半径
フロントページの続き (72)発明者 今竹 滋典 兵庫県神戸市兵庫区和田崎町1丁目1番1 号 三菱重工業株式会社神戸造船所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 取出ミラー及びリアミラー間のレーザー
    活性媒質で増幅されると共に、取出ミラー及びリアミラ
    ーで拡径されたリング状のレーザービームを取り出す不
    安定共振器であって、取出ミラー及びリアミラーの各々
    の曲率半径と取出ミラー、リアミラー間の距離とは前記
    取り出されたレーザービームが平行なリング状のレーザ
    ービームとなる共焦点条件を満足するように設定された
    不安定共振器を備えたレーザー装置において、前記平行
    なリング状のレーザービームを取り出すために、前記レ
    ーザー活性媒質で取出ミラー及びリアミラーの光軸方向
    に屈折されたレーザービームを拡散する方向に補正する
    補正光学系を備えたことを特徴とするレーザー装置。
  2. 【請求項2】 前記補正光学系は、前記共焦点条件を満
    足する取出ミラー及びリアミラーの各々の曲率半径をレ
    ーザービームの拡散性が大きくなるように変更したこと
    を特徴とする請求項1記載のレーザー装置。
  3. 【請求項3】 前記補正光学系は、前記共焦点条件を満
    足する取出ミラー又はリアミラーの各々の曲率半径のい
    ずれか一方をレーザービームの拡散性が大きくなるよう
    に変更したことを特徴とする請求項1記載のレーザー装
    置。
  4. 【請求項4】 前記補正光学系は、前記取出ミラーとリ
    アミラー間の光軸上に配設された凹レンズであることを
    特徴とする請求項1記載のレーザー装置。
  5. 【請求項5】 前記補正光学系は、前記取出ミラーとリ
    アミラー間の光軸上に配設された一対の凸状の折返しミ
    ラーであることを特徴とする請求項1記載のレーザー装
    置。
  6. 【請求項6】 前記補正光学系は、前記レーザー活性媒
    質でレーザービームが屈折される方向に対応させて、レ
    ーザービームの拡散方向に異方性を持たせたことを特徴
    とする請求項1〜5いずれか1項記載のレーザー装置。
JP5931793A 1993-02-25 1993-02-25 レーザー装置 Withdrawn JPH06252474A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5931793A JPH06252474A (ja) 1993-02-25 1993-02-25 レーザー装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5931793A JPH06252474A (ja) 1993-02-25 1993-02-25 レーザー装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06252474A true JPH06252474A (ja) 1994-09-09

Family

ID=13109870

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5931793A Withdrawn JPH06252474A (ja) 1993-02-25 1993-02-25 レーザー装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06252474A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7847213B1 (en) * 2007-09-11 2010-12-07 Ultratech, Inc. Method and apparatus for modifying an intensity profile of a coherent photonic beam

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7847213B1 (en) * 2007-09-11 2010-12-07 Ultratech, Inc. Method and apparatus for modifying an intensity profile of a coherent photonic beam

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3265173B2 (ja) 固体レーザ装置
US6512781B1 (en) Gas laser with mode control
Lim et al. > 50 MW peak power, high brightness Nd: YAG/Cr 4+: YAG microchip laser with unstable resonator
Yasui et al. Unstable resonator with phase‐unifying coupler for high‐power lasers
US4429400A (en) Lasers
WO1997034344A1 (en) Optical resonator with spiral optical elements
JPH06252474A (ja) レーザー装置
US5151916A (en) Electric discharge tube for gas laser
US4255718A (en) Transversely pumped dye laser having improved conversion efficiency
JPS6028288A (ja) 直交型ガスレ−ザ発振器
Schellhorn et al. Improvement of the beam quality of a gasdynamically cooled CO laser with an unstable resonator by use of a cylindrical mirror
JP2757198B2 (ja) ガスレーザ装置
JP2749369B2 (ja) レーザビームのモード可変方法およびレーザ発振器
JPS61186187A (ja) レ−ザビ−ム加工装置
JPH0637368A (ja) レーザ装置およびビームエキスパンダ
RU2113332C1 (ru) Установка для лазерной обработки
JP2001015837A (ja) 固体レーザ発振器
JPS5968983A (ja) レ−ザ発生装置
JP2903817B2 (ja) 固体レーザ装置
Wang et al. Three-mirror stable resonator for high power and single-mode lasers
JP2001007421A (ja) 固体レーザ光伝搬装置
JP2550693B2 (ja) 固体レーザ装置
JPH10118781A (ja) レーザ加工装置
JPH10294511A (ja) 固体レーザ共振器
JPH1154816A (ja) ガスレーザ発振装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20000509