JPH10294511A - 固体レーザ共振器 - Google Patents

固体レーザ共振器

Info

Publication number
JPH10294511A
JPH10294511A JP9101523A JP10152397A JPH10294511A JP H10294511 A JPH10294511 A JP H10294511A JP 9101523 A JP9101523 A JP 9101523A JP 10152397 A JP10152397 A JP 10152397A JP H10294511 A JPH10294511 A JP H10294511A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solid
state laser
mirror
output
laser
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9101523A
Other languages
English (en)
Inventor
Minoru Kojima
実 小島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Amada Co Ltd
Amada Engineering Center Co Ltd
Original Assignee
Amada Co Ltd
Amada Engineering Center Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Amada Co Ltd, Amada Engineering Center Co Ltd filed Critical Amada Co Ltd
Priority to JP9101523A priority Critical patent/JPH10294511A/ja
Publication of JPH10294511A publication Critical patent/JPH10294511A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lasers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンパクトで高品質のレーザビームを発し、
レーザビーム径および発散角の発振出力への依存性が小
さく、高出力に適する固体レーザ共振器を提供する。 【解決手段】 凸レンズ7が基本モード径を拡大してビ
ーム品質を向上する。また、凸レンズ7は、その両側に
あって熱レンズ効果を生じる一対の固体レーザ媒質9
A,9Bと共にケプラー型のテレスコープを構成する。
このようなユニット1を複数連結すると、1組のユニッ
ト1の場合と同じビーム品質で且つユニットの数に比例
した出力を発生する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は固体レーザ共振器
に係り、さらに詳しくは、高出力かつ高集光性を必要と
するレーザ加工に好適なレーザビームを発生する固体レ
ーザ共振器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6を参照するに、従来の固体レーザ共
振器101においては、共振器ミラーとして平面状のリ
アミラー103と出力ミラー105を用い、そのリアミ
ラー103と出力ミラー105の間にレーザ媒質としY
AGロッド107を光軸(レーザビームLBと一致する
ので以下においてLBで示す)上に一直線に配置されて
いる。
【0003】具体的な例を以下に示す。すなわち、YA
Gロッド107のリア側主平面から350mmの位置に
平面ミラーであるリアミラー103が配置されている。
また、YAGロッド107の出射側主平面から350m
mの位置に平面ミラーである出力ミラー105が配置さ
れている。
【0004】前記YAGロッド107は、φ8×152
mmのものであり、両端面は共に平面である。
【0005】このような共振器101における緒量の値
は以下のとおりである。安定レーザ発振領域は1〜10
kWであり、発振出力は最大で380Wである。また、
全レーザ発振領域において、出射ビーム径は8mmから
7mmまで変化し、ビーム発散角は6.5mrad以下
であった。このようなレーザビームを焦点距離20mm
の図示省略の集光レンズで集光すると、集光径は240
μm以下となり、コア径が600μmの光ファイバを用
いれば損失なく入射できる。このとき、全レーザ発振領
域における焦点位置のずれは0.3mm以下である。
【0006】一方、以上のような固体レーザ共振器10
1において特にレーザ加工点におけるパワー密度を上げ
る必要がある場合には、レーザの集光性能(ビーム品
質)を向上させて、細径の光ファイバに入射するか、も
しくはビーム品質を維持して出力を増加させる必要があ
る。後者の場合、図5に示すように、固体レーザ共振器
102におけるリアミラー103と出力ミラー105の
間に、等間隔で複数本(図5においては2本)のレーザ
ロッドである第一YAGロッド107Aおよび第二YA
Gロッド107Bを配置している。一般に、レーザロッ
ド107をN本(N≧2)用いることにより発振出力を
N倍とすることができ、且つレーザのビーム品質は図6
の場合の1本のレーザロッド107を用いた場合と同一
であることが知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般に
固体レーザ共振器においては、励起光による加熱と冷却
水による冷却によってレーザロッドに温度勾配が生じ、
これにより屈折率分布が発生して凸レンズと同じ効果を
生じることがわかっている。これは熱レンズ効果と呼ば
れている。この熱レンズ効果は発振出力(または励起ラ
ンプへの投入電力)によって変化するため、ビーム径や
ビーム発散角が出力によって変化したり、レーザ発振領
域が限定される等の固体レーザ特有の現象が発生する。
そして、図5および図6のような固体レーザ共振器では
単純な平面型ミラーであるリアミラー103と出力ミラ
ー105を組合わせて使用しているため、レーザロッド
107の熱レンズ効果がそのままレーザビームLBに反
映され、ビーム径や発散角が発振出力に大きく依存する
ことになり、出力が大きくなるとビーム径や焦点位置が
変化して高精度で安定したレーザ加工を行うことができ
ないという問題がある。また、2枚の平面ミラーを用い
ているため基本モード径を大きくすることができず、レ
ーザビームLBの品質を向上させることが困難であリ、
例えばφ8mmのロッドを使用した場合、通常入射可能
な光ファイバのコア径は600μmが限界となる。
【0008】この発明の目的は、以上のような課題を解
決するためになされたものであり、コンパクトで高品質
のレーザビームを発し、レーザビーム径および発散角の
発振出力への依存性が小さく、高出力に適する固体レー
ザ共振器を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1による発明の固体レーザ共振器は、光軸
に対して直交する一つの凸レンズと、この凸レンズを中
心として対称位置に設けられた一対の固体レーザ媒質
と、から構成されるユニットを1組または2組以上連結
せしめると共に、最外側にある固体レーザ媒質から外側
に等間隔をおいて対向して設けられた平面ミラーまたは
凹面ミラーからなる一対のミラーと、を備えてなること
を特徴とするものである。
【0010】従って、中央に設けられている凸レンズが
基本モード径を拡大してビーム品質を向上する。また、
凸レンズはその両側にあって熱レンズ効果を生じる一対
の固体レーザ媒質と共にケプラー型のテレスコープを構
成する。このようなユニットを複数組連結すると、1組
のユニットの場合と同じビーム品質で且つユニットの数
に比例した出力を発生する。
【0011】請求項2による発明の固体レーザ共振器
は、光軸に対して直交する一つの凹レンズと、この凹レ
ンズを中心として対称位置に設けられた一対の固体レー
ザ媒質と、から構成されるユニットを1組または2組以
上連結せしめると共に、最外側にある固体レーザ媒質か
ら外側に等間隔をおいて対向して設けられた平面ミラー
または凹面ミラーからなる一対のミラーと、を備えてな
ることを特徴とするものである。
【0012】従って、中央に設けられた凹レンズが基本
モード径を拡大してビーム品質を向上する。また、凹レ
ンズはその両側にあって熱レンズ効果を生じる一対の固
体レーザ媒質と共にガリレオ型のテレスコープを構成す
る。このようなユニットを複数組連結すると、1組のユ
ニットの場合と同じビーム品質で且つユニットの数に比
例した出力を発生する。
【0013】請求項3による発明の固体レーザ共振器
は、請求項1または2記載の一対のミラーが、曲率半径
が1m以上の凹面ミラーまたは平面ミラーであること、
を特徴とするものである。
【0014】従って、レーザ発振領域を広くでき、ビー
ム発散角をも小さくすることができる。
【0015】請求項4による発明の固体レーザ共振器
は、請求項1または2記載の固体レーザ媒質の両端面が
外側に凸面加工されていること、を特徴とするものであ
る。
【0016】従って、レーザ発振しきい値が高い場合、
凸面の曲率を最適化することによってしきい値を低減す
ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。
【0018】図1(A)、(B)には、この発明にかか
る固体レーザ共振器1の一例が示されている。図1
(A)を参照するに、この共振器1においては、凹面状
のリアミラー3と出力ミラー5の間の中心位置に凸レン
ズ7が配され、この凸レンズ7から対称位置に固体レー
ザ媒質である第一YAGロッド9Aおよび第二YAGロ
ッド9Bが配されている。
【0019】第一YAGロッド9Aおよび第二YAGロ
ッド9Bは同じものを使用しており、両端面は一定の曲
率半径の球面状に凸面加工が施されている。さらに、リ
アミラー3および出力ミラー5の中心、凸レンズ7の中
心、第一YAGロッド9Aおよび第二YAGロッド9B
の軸芯は光軸LB上に一直線に配置されている。
【0020】図1(B)には、前述の共振器1の概念図
が示されている。すなわち、第一YAGロッド9Aおよ
び第二YAGロッド9Bは共に凸レンズ9C、9Dと全
く同様の作用をするものであり、いわゆるケプラー型の
テレスコープを構成することがわかる。
【0021】図1(A)に示される場合の具体例として
は以下のものが考えられる。すなわち、第一YAGロッ
ド9Aのリア側(図1中左側)主平面から200mmの
位置に曲率半径4000mmの凹面ミラーであるリアミ
ラー3を配置する。また、第一YAGロッド9Aの出射
側(図1中右側)主平面より750mmで且つ第二YA
Gロッド9Bのリア側主平面から750mmの位置に焦
点距離175mmの凸レンズ7が位置するように配置す
る。さらに、第二YAGロッド9Bの出射側主平面から
200mmの位置に曲率半径4000mmの凹面ミラー
である出力ミラー5を配置する。
【0022】前記第一YAGロッド9Aおよび第二YA
Gロッド9Bは共に、φ8×152mmのものであり、
両端面は各々曲率半径2.7mの球面状に凸面加工が施
されている。
【0023】このような共振器1における緒量の値は以
下のとおりであった。安定レーザ発振領域はYAGロッ
ド1本当たり2.5〜10kWであり、発振出力は最大
で700Wであった。また、全レーザ発振領域におい
て、出射ビーム径の変化は0.2mm以下で、ビーム発
散角は2.6mrad以下であった。このようなレーザ
ビームを焦点距離22mmの図示省略の集光レンズで集
光すると、集光径は100μm以下となり、コア径20
0μmの光ファイバに損失なく入射できることがわかっ
た。このとき、全レーザ発振領域における焦点位置のず
れは50μm以下であった。
【0024】なお、前述のリアミラー3および出力ミラ
ー5を平面ミラーとすることも、第一および第二YAG
ロッド9A、9Bの端面を平面にすることも可能であ
る。但し、この場合には、リアミラー3、第一YAGロ
ッド9A、凸レンズ7、第二YAGロッド9B、出力ミ
ラー5の間隔および凸レンズの焦点距離を適宜変更する
必要がある。
【0025】以上の結果から、中央の凸レンズ7は基本
モード径を拡大する役割を果たすのでビーム品質を向上
することができる。さらに、第一YAGロッド9Aおよ
び第二YAGロッド9Bに生じる熱レンズと、中央にあ
る凸レンズ7によりケプラー型のテレスコープを構成す
るので、発散角を小さくすると共に熱レンズ効果を軽減
する。これにより、モード品質がよく、レーザ発振領域
が広く、出力依存性の小さい高集光性のレーザビームを
出力することができる。
【0026】次に、図2には、この発明にかかる固体レ
ーザ共振器11の別の例が示されている。この共振器1
1においては、凸レンズ13を中心としてその両側に対
称に配置された第一YAGロッド15Aおよび第二YA
Gロッド15Bを単位ユニット17とし、このユニット
17をリアミラー19と出力ミラー21の間に二つ(三
つ以上でも可能)配したものである。
【0027】リアミラー19および出力ミラー21は共
に平面ミラーである。また、第一YAGロッド15Aお
よび第二YAGロッド15Bは同じものを使用してお
り、両端面は一定の曲率半径の球面状に凸面加工が施さ
れている。さらに、リアミラー19および出力ミラー2
1の中心、凸レンズ13の中心、第一YAGロッド15
Aおよび第二YAGロッド15Bの軸芯は光軸LB上に
一直線に配置されている。
【0028】図2に示される場合の具体例としては以下
のものが考えられる。すなわち、第一YAGロッド15
Aのリア側(図2中左側)主平面から200mmの位置
にリアミラー19を配置する。このリアミラー19は平
面ミラーである。また、第一YAGロッド15Aの出射
側(図2中右側)主平面より700mmで且つ第二YA
Gロッド15Bのリア側主平面から700mmの位置に
焦点距離150mmの凸レンズ13が位置するように配
置する。さらに、第二YAGロッド15Bの出射側主平
面から200mmの位置に出力ミラー21を配置する。
この出力ミラー21も平面ミラーである。また、第一Y
AGロッド15Aおよび第二YAGロッド15Bは共
に、φ8×152mmのものであり、両端面は各々曲率
半径1.8mの球面状に凸面加工が施されている。
【0029】このような共振器11における緒量の値は
以下のとおりであった。安定レーザ発振領域はYAGロ
ッド1本当たり3.5〜10kWであり、発振出力は最
大で1400Wであった。また、全レーザ発振領域にお
いて、出射ビーム径の変化は0.3mm以下で、ビーム
発散角は2.3mrad以下であった。このようなレー
ザビームを焦点距離20mmの図示省略の集光レンズで
集光すると、集光径は100μm以下となり、コア径2
00μmの光ファイバに損失なく入射できることがわか
った。このとき、全レーザ発振領域における焦点位置の
ずれは50μm以下であった。
【0030】以上の結果から、中央の凸レンズ13とこ
れを挟んだ2本のYAGロッド15を単位ユニット17
とし、このユニット17をN個つなぐことにより、先に
示した共振器11と同様の効果を得ることができると共
に、1個のユニット17の場合と同様のビーム品質を保
持しながらN倍の出力を得ることができる。
【0031】次に、図3(A)、(B)にはこの発明に
かかる固体レーザ共振器23の別の実施の形態の例が示
されている。図3(B)を参照するに、この共振器23
においては、凹面ミラーであるリアミラー25と出力ミ
ラー27の間の中心位置に凹レンズ29が配され、この
凹レンズ29から対称位置に第一YAGロッド31Aお
よび第二YAGロッド31Bが配されている。
【0032】第一YAGロッド31Aおよび第二YAG
ロッド31Bは同じものを使用している。さらに、リア
ミラー25および出力ミラー27の中心、凹レンズ29
の中心、第一YAGロッド31Aおよび第二YAGロッ
ド31Bの軸芯は光軸LB上に一直線に配置されてい
る。
【0033】図3(B)には、前述の共振器23の概念
図が示されている。すなわち、第一YAGロッド31A
および第二YAGロッド31Bは共に凸レンズ31C、
31Dと全く同様の作用をするものであり、いわゆるガ
リレオ型のテレスコープを構成することがわかる。
【0034】図3(A)に示される場合の具体例として
は以下のものが考えられる。すなわち、第一YAGロッ
ド31Aのリア側(図3中左側)主平面から200mm
の位置にリアミラー25を配置する。このリアミラー2
5は曲率半径4000mmの凹面ミラーである。また、
第一YAGロッド31Aの出射側(図3中右側)主平面
より500mmで且つ第二YAGロッド31Bのリア側
主平面から500mmの位置に焦点距離500mmの凹
レンズ29が位置するように配置する。さらに、第二Y
AGロッド31Bの出射側主平面から200mmの位置
に出力ミラー27を配置する。この出力ミラー27も曲
率半径4000mmの凹面ミラーである。
【0035】前記第一YAGロッド31Aおよび第二Y
AGロッド31Bは共に、φ8×152mmのものであ
り、両端面は共に平面である。
【0036】このような共振器23における緒量の値は
以下のとおりであった。安定レーザ発振領域はYAGロ
ッド1本当たり2.5〜10kWであり、発振出力は最
大で700Wであった。また、全レーザ発振領域におい
て、出射ビーム径の変化は0.2mm以下で、ビーム発
散角は3.0mrad以下であった。このようなレーザ
ビームを焦点距離23mmの図示省略の集光レンズで集
光すると、集光径は110μm以下となり、コア径20
0μmの光ファイバに損失なく入射できることがわかっ
た。このとき、全レーザ発振領域における焦点位置のず
れは50μm以下であった。
【0037】なお、前述のリアミラー25および出力ミ
ラー27を平面ミラーとすることも可能である。但し、
この場合には、リアミラー25、第一YAGロッド31
A、凹レンズ29、第二YAGロッド31B、出力ミラ
ー27の間隔、凹レンズ29の焦点距離および第一、第
二YAGロッド31A、31Bの端面形状を適宜変更す
る必要がある。
【0038】以上の結果から、中央の凹レンズ29は基
本モード径を拡大する役割を果たすのでビーム品質を向
上することができる。さらに、第一YAGロッド31A
および第二YAGロッド31Bに生じる熱レンズと、中
央にある凹レンズ29によりガリレオ型のテレスコープ
を構成するので、発散角を小さくすると共に熱レンズ効
果を軽減する。これにより、モード品質がよく、レーザ
発振領域が広く、出力依存性の小さい高集光性のレーザ
ビームを出力することができる。
【0039】次に、図4には、この発明にかかる固体レ
ーザ共振器33の別の例が示されている。この共振器3
3においては、凹レンズ35を中心としてその両側に対
称に配置された第一YAGロッド37Aおよび第二YA
Gロッド37Bを単位ユニット39とし、このユニット
39をリアミラー41と出力ミラー43の間に二つ(三
つ以上でも可能)配したものである。
【0040】リアミラー41および出力ミラー43は共
に平面ミラーである。また、第一YAGロッド37Aお
よび第二YAGロッド37Bは同じものを使用してお
り、両端面は一定の曲率半径の球面状に凸面加工が施さ
れている。さらに、リアミラー41および出力ミラー4
3の中心、凹レンズ35の中心、第一YAGロッド37
Aおよび第二YAGロッド37Bの軸芯は一直線上に配
置されている。
【0041】図4に示される場合の具体例としては以下
のものが考えられる。すなわち、第一YAGロッド37
Aのリア側(図4中左側)主平面から200mmの位置
にリアミラー41を配置する。また、第一YAGロッド
37Aの出射側(図4中右側)主平面より500mmで
且つ第二YAGロッド37Bのリア側主平面から500
mmの位置に焦点距離300mmの凹レンズ35が位置
するように配置する。さらに、第二YAGロッド37B
の出射側主平面から200mmの位置に出力ミラー43
を配置する。また、第一YAGロッド37Aおよび第二
YAGロッド37Bは共に、φ8×152mmのもので
あり、両端面は各々曲率半径5.5mの球面状に凸面加
工が施されている。なお、前述のリアミラー41および
出力ミラー43を平面ミラーとすることも可能である。
但し、この場合には、各要素の間隔を適宜変更する必要
がある。
【0042】このような共振器33における緒量の値は
以下のとおりであった。安定レーザ発振領域はYAGロ
ッド1本当たり3.5〜10kWであり、発振出力は最
大で700Wであった。また、全レーザ発振領域におい
て、出射ビーム径の変化は0.3mm以下で、ビーム発
散角は2.3mrad以下であった。このようなレーザ
ビームを焦点距離20mmの図示省略の集光レンズで集
光すると、集光径は100μm以下となり、コア径20
0μmの光ファイバに損失なく入射できることがわかっ
た。このとき、全レーザ発振領域における焦点位置のず
れは50μm以下であった。
【0043】以上の結果から、中央の凹レンズ35とこ
れを挟んだ2本のYAGロッド37を単位ユニット39
とし、このユニット39をN個つなぐことにより、先に
示した共振器33と同様の効果を得ることができると共
に、1個のユニット39の場合と同様のビーム品質を保
持しながらN倍の出力を得ることができる。
【0044】なお、この発明は前述の実施の形態に限定
されることなく、適宜な変更を行なうことにより、その
他の態様で実施し得るものである。すなわち、前述の実
施の形態においては、固体レーザロッドとしてNd:Y
AGレーザロッドを使用したが、この他、CTH:YA
G、アレキサンドライト、ルビー、Nd:YLF等の固
体レーザロッドを使用することもできる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よる固体レーザ共振器では、中央に設けられている凸レ
ンズにより基本モード径を拡大してビーム品質を向上す
ることができる。また、凸レンズは、その両側にあって
熱レンズ効果を生じる一対の固体レーザ媒質と共にケプ
ラー型のテレスコープを構成するので、発散角を小さく
すると共に熱レンズ効果を軽減することができる。これ
により、レーザ発振領域が広く、ビーム径および発散角
の出力依存性を小さくして高集光性のレーザビームを得
ることができる。また、このようなユニットを複数連結
すると、1組のユニットの場合と同じビーム品質で且つ
ユニットの数に比例した出力を発生することができるの
で、高出力を必要とする加工が可能になる。
【0046】請求項2の発明による固体レーザ共振器で
は、中央に設けられている凹レンズにより基本モード径
を拡大してビーム品質を向上することができる。また、
凹レンズは、その両側にあって熱レンズ効果を生じる一
対の固体レーザ媒質と共にガリレオ型のテレスコープを
構成するので、発散角を小さくすると共に熱レンズ効果
を軽減することができる。これにより、レーザ発振領域
が広く、ビーム径および発散角の出力依存性を小さくし
て高集光性のレーザビームを得ることができる。また、
このようなユニットを複数連結すると、1組のユニット
の場合と同じビーム品質で且つユニットの数に比例した
出力を発生することができるので、高出力を必要とする
加工が可能になる。
【0047】請求項3の発明による固体レーザ共振器で
は、レーザ発振領域を広くでき、ビーム発散角も小さく
することができる。
【0048】請求項4の発明による固体レーザ共振器で
は、凸面の曲率半径を最適化することによってしきい値
を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)、(B)はこの発明に係る固体レーザ共
振器の一例を示す構成図および概念図である。
【図2】この発明に係る固体レーザ共振器の一例を示す
構成図である。
【図3】(A)、(B)はこの発明に係る固体レーザ共
振器の一例を示す構成図および概念図である。
【図4】この発明に係る固体レーザ共振器の一例を示す
構成図である。
【図5】従来の固体レーザ共振器を示す構成図である。
【図6】従来の固体レーザ共振器を示す構成図である。
【符号の説明】 1、11、23、33 共振器 3、19、25、41 リアミラー(ミラー) 5、21、27、43 出力ミラー(ミラー) 7 凸レンズ 9、15、31、37 YAGロッド(固体レーザ媒
質) 17、39 ユニット 29、35 凹レンズ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光軸に対して直交する一つの凸レンズ
    と、この凸レンズを中心として対称位置に設けられた一
    対の固体レーザ媒質と、から構成されるユニットを1組
    または2組以上連結せしめると共に、最外側にある固体
    レーザ媒質から外側に等間隔をおいて対向して平面ミラ
    ーまたは凹面ミラーからなる一対のミラーを設けてなる
    ことを特徴とする固体レーザ共振器。
  2. 【請求項2】 光軸に対して直交する一つの凹レンズ
    と、この凹レンズを中心として対称位置に設けられた一
    対の固体レーザ媒質と、から構成されるユニットを1組
    または2組以上連結せしめると共に、最外側にある固体
    レーザ媒質から外側に等間隔をおいて対向して平面ミラ
    ーまたは凹面ミラーからなる一対のミラーを設けてなる
    ことを特徴とする固体レーザ共振器。
  3. 【請求項3】 前記一対のミラーが、曲率半径が1m以
    上の凹面ミラーまたは平面ミラーであること、を特徴と
    する請求項1または2記載の固体レーザ共振器。
  4. 【請求項4】 前記固体レーザ媒質の両端面が外側に凸
    面加工されていること、を特徴とする請求項1または2
    記載の固体レーザ共振器。
JP9101523A 1997-04-18 1997-04-18 固体レーザ共振器 Pending JPH10294511A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9101523A JPH10294511A (ja) 1997-04-18 1997-04-18 固体レーザ共振器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9101523A JPH10294511A (ja) 1997-04-18 1997-04-18 固体レーザ共振器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10294511A true JPH10294511A (ja) 1998-11-04

Family

ID=14302860

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9101523A Pending JPH10294511A (ja) 1997-04-18 1997-04-18 固体レーザ共振器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10294511A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006225181A (ja) * 2005-02-15 2006-08-31 Konica Minolta Opto Inc ガラス基板、ガラス基板の製造方法、磁気記録媒体用ガラス基板及び磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法
US7936804B2 (en) 2006-12-11 2011-05-03 Mitsubishi Electric Corporation Solid state laser and wavelength conversion laser

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0428274A (ja) * 1990-05-23 1992-01-30 Sony Corp 固体レーザー発振器
JPH06112559A (ja) * 1992-09-30 1994-04-22 Shimadzu Corp 端面励起型固体レーザ
JPH08250797A (ja) * 1995-01-10 1996-09-27 Mitsubishi Electric Corp 固体レーザ装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0428274A (ja) * 1990-05-23 1992-01-30 Sony Corp 固体レーザー発振器
JPH06112559A (ja) * 1992-09-30 1994-04-22 Shimadzu Corp 端面励起型固体レーザ
JPH08250797A (ja) * 1995-01-10 1996-09-27 Mitsubishi Electric Corp 固体レーザ装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006225181A (ja) * 2005-02-15 2006-08-31 Konica Minolta Opto Inc ガラス基板、ガラス基板の製造方法、磁気記録媒体用ガラス基板及び磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法
US7936804B2 (en) 2006-12-11 2011-05-03 Mitsubishi Electric Corporation Solid state laser and wavelength conversion laser

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3265173B2 (ja) 固体レーザ装置
US5410559A (en) Diode pumped laser with strong thermal lens crystal
US4803694A (en) Laser resonator
JP3073022B2 (ja) 共焦点ダイオード励起型レーザ装置
US5125001A (en) Solid laser device
JP2000022253A (ja) 光の位相歪み補償用の2つのジグザグ状スラブ媒体を備えたレ―ザ
JP3427442B2 (ja) 固体レーザ装置
JPH10303480A (ja) 固体レーザー発振器
JPH10294511A (ja) 固体レーザ共振器
JP2725648B2 (ja) 固体レーザ励起方法及び固体レーザ装置
US6327294B1 (en) Solid-state laser apparatus
JPH08148739A (ja) レーザ共振器及び該レーザ共振器を備えたレーザ装置
GB2276031A (en) Solid laser device
JP2001007427A (ja) 固体レーザ光伝搬装置
JPH10284775A (ja) 固体レーザ装置
JPH0799358A (ja) 固体レーザ装置
JPH0637368A (ja) レーザ装置およびビームエキスパンダ
JPS61212078A (ja) スラブ形レ−ザ装置
JP2903817B2 (ja) 固体レーザ装置
JP2550693B2 (ja) 固体レーザ装置
JP2673303B2 (ja) ネガテイブブランチ不安定型レーザ共振器
JP2001015837A (ja) 固体レーザ発振器
JP2001007421A (ja) 固体レーザ光伝搬装置
JPH05297253A (ja) 結合レンズ装置
JPS5968983A (ja) レ−ザ発生装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040324

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060704

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20061114