JPH0625209A - α−D−ノイラミン酸の抗ウイルス性4−置換−2−デオキシ−2,3−ジデヒドロ誘導体 - Google Patents

α−D−ノイラミン酸の抗ウイルス性4−置換−2−デオキシ−2,3−ジデヒドロ誘導体

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JPH0625209A
JPH0625209A JP4309626A JP30962692A JPH0625209A JP H0625209 A JPH0625209 A JP H0625209A JP 4309626 A JP4309626 A JP 4309626A JP 30962692 A JP30962692 A JP 30962692A JP H0625209 A JPH0625209 A JP H0625209A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 下記式(I)の化合物、その製造方法、及び
医薬処方物。 〔式中、Rは水素、C1〜6アルキル及びアリール、R
,R,R及びRは水素、C1〜6アルキル、C
3〜8シクロアルキル、C1〜6アルコキシなどを示
す〕 【効果】 上記の化合物は、医学での、特に抗ウイルス
薬としての用途を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】〔発明の背景〕産業上の利用分野 本発明は、新規な化学物質および医学における用途に関
する。詳細には、本発明は、α−D−ノイラミン酸の新
規な4−置換−2−デオキシ−2,3−ジデヒドロ誘導
体、それらの製法、それらの医薬処方物および抗ウイル
ス薬としての用途に関する。
【0002】従来の技術 他の糖類からシアル酸としても既知のN−アセチルノイ
ラミン酸(NANA)を切断する能力を有する酵素は、
多くの微生物に存在する。例えば、コレラ菌、ガス壊疽
菌、肺炎レンサ球菌、アースロバクター・シアロフィラ
ス(Arthrobacter sialophilus)などの細菌、インフル
エンザウイルス、パラインフルエンザウイルス、流行性
耳下腺炎ウイルス、ニューカッスル病ウイルス、家禽ペ
ストウイルス、センダイウイルスなどのウイルスが挙げ
られる。これらのウイルスの大部分は、オルソミクソウ
イルスまたはパラミクソウイルス属に属しかつウイルス
粒子の表面上でノイラミニダーゼ活性を担持する。
【0003】ノイラミニダーゼ保有微生物の多くは、ヒ
トおよび/または動物の主要な病原体でありかついくつ
かの、例えば、インフルエンザウイルス、ニューカッス
ル病ウイルスおよび家禽ペストウイルスは、経済的に莫
大な疾患を引き起こす。
【0004】ノイラミニダーゼ活性の阻害剤は、ノイラ
ミニダーゼを含んだウイルスによる感染を防止すると以
前から考えられてきた。既知のノイラミニダーゼ阻害剤
の大部分は、ノイラミン酸の類似体、例えば、2−デオ
キシ−2,3−ジデヒドロ−N−アセチルノイラミン酸
(DANA)およびその誘導体である。例えば、Meindl
ら,Virology 1974 58 457-63参照。これらのうち、
2−デオキシ−2,3−デヒドロ−N−トリフルオロア
セチル−ノイラミン酸(FANA)が最も活性であり、
これはインビトロでインフルエンザおよびパラインフル
エンザウイルスの多サイクル複製を阻害する。Palese
ら,Virology 1974 59 490-498 参照。
【0005】多数の2−デオキシ−2,3−ジデヒドロ
−N−アセチルノイラミン酸誘導体は、既知である(例
えば、P.Meindlら,Virology,58457-463 (197
4);P.MeindlおよびH.Toppy ,Mh. Chem, 100
(4) ,1295-1306 (1969);M.Flashnerら,Carboh
ydrateResearch 103 ,2810785 (1982);E.Zbiral
ら,Leibigs Ann Chem 1989,159-165; T.Ogawa およ
びY.Ito ,TetrahedronLetters 28(49),6221-6224
(1987);T.Gotoら,Tetrahedron Letters 27(4
3),5229-5232 (1986);H.Ogura ら,Chem. Phar
m. Bull 36(12) 4807-4813)1988);独国特許公報
P第1439249号参照)。これらの化合物の多く
は、コレラ菌またはニューカッスル病ウイルス並びにイ
ンフルエンザウイルスからのノイラミニダーゼに対して
活性である。インフルエンザまたはパラインフルエンザ
イウイルスの少なくともいくつかの菌株中のノイラミニ
ダーゼも、3−アザ−2,3,4−トリデオキシ−4−
オキソ−D−アラビノオクトン酸δ−ラクトンおよびO
−α−N−アセチル−D−ノイラミノシル−)2-->
3)−2−アセトアミド−2−デオキシ−D−グルコー
スにより阻害されると報告されている(Zakstelskaya
ら,Vop. Virol. 1972 17223-28)。
【0006】アースロバクター・シアロフィラスからの
ノイラミニダーゼは、グリコール類2,3−デヒドロ−
4−エピ−N−アセチル−ノイラミン酸、2,3−デヒ
ドロ−2−デオキシ−N−アセチルノイラミン酸および
5−アセトアミド−2,6−アンヒドロ−2,3,5−
トリデオキシ−D−マンノノン−2−エン−4−ウロソ
ネートにより、そしてそれらのメチルエステルにより阻
害される。Kumar ら,Carbohydrate Res. 1981 94 12
3-130 ;Carbohydrate Res. 1982 103 281−285 参
照。ノイラミニダーゼの種類は同定されなかったが、チ
オ類似体2−α−アジド−6−チオ−ノイラミン酸およ
び2,3−デヒドロ−6−チオノイラミン酸(Mack & B
rossmer ,Tetrahedron Letters 1987 28 191-194 )
およびフッ素化類似体N−アセチル−2,3−ジフルオ
ロ−α−D−ノイラミン酸(Nakajimaら,Agric. Biol.
Chem. 1988 52 1209-1215 )は、ノイラミニダー
ゼを阻害すると報告された。Schmidら,Tetrahedron Le
tters 1958 29 3643-3646 は、2−デオキシ−N−
アセチル−α−D−ノイラミン酸の合成を記載したが、
ノイラミニダーゼに対する活性などを報告しなかった。
【0007】既知のインビトロでのノイラミニダーゼ活
性阻害剤で、インビボで抗ウイルス活性を有するものは
なく、事実、いくつかのもの、例えば、FANAは特に
生体内で不活性であることが示されている。通常は、従
って、ウイルス性ノイラミニダーゼのインビトロ阻害を
示す化合物はウイルス感染のインビボ遮断を生じないで
あろうとみなされてきた。
【0008】MeindlおよびTuppy は、Hoppe-Seylers Z.
Physiol. Chem. 1969 350 1088で2−デオキシ−
2,3−デヒドロ−N−アセチルノイラミン酸のオレフ
ィン二重結合を水素添加して2−デオキシ−N−アセチ
ルノイラミン酸のβ−アノマーを製造することを示し
た。このβ−アノマーは、コレラ菌ノイラミニダーゼを
阻害しなかった。
【0009】ウイルス性ノイラミニダーゼの最も効力の
あるインビトロ阻害剤は、このようにノイラミン酸骨格
をベースとする化合物と同定されておりかつこれらは転
位類似体であると考えられている(Millerら,Biochem.
Biophys. Res. Comm. 197883 1479)。しかし、前記
ノイラミン酸類似体の多くはノイラミニダーゼの競合阻
害剤であるが、今日まで、インビボで抗ウイルス活性を
示すとは報告されていない。例えば、半分平らな不飽和
6員環システムは阻害活性に重要であることが主張され
ているが(Dernick ら,ANTIVIRAL CHEMOTHERAPY
(K.K.Gauri編)Academic press,1981,第3
27頁〜第336頁参照)、このようなシステムによっ
て特徴づけられるいくつかの化合物、特にFANAは、
インビボ抗ウイルス活性を有していないと報告されてき
た。PaleseおよびSchulman,CHEMOPROPHYLAXIS AND VIR
US INFECTION OF THE UPPER RESPIRATORY TRACT ,Vo
l.1(J.S.Oxford編)CRCPress ,1977,第
189頁〜第205頁参照。
【0010】〔発明の概要〕本発明者等は、予想外に対
応する4−ヒドロキシ類似体よりも活性でありかつイン
ビボで活性である新規なα−D−ノイラミン酸の4−置
換2,3−ジデヒドロ誘導体を今般見出した。
【0011】すなわち、本発明は、第一の態様におい
て、式(I)で表わされる化合物および式(I)の化合
物の薬学上許容される塩およびそれらの薬学上許容され
る誘導体を提供する。
【0012】
【化4】 〔式中、Rは水素または置換または非置換C1 〜6 アル
キル(例えば、メチル、エチル)またはアリール(例え
ば、フェニル)であり、R1 、R2 、R3 およびR4
同一であっても異なっていてもよく、水素、置換または
非置換C1 〜6 アルキル(例えば、メチル、エチル)、
3 〜8 シクロアルキル(例えば、シクロペンチル)ま
たはC1 〜6 アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキ
シ)、置換または非置換アリール(例えば、フェニル)
またはアラルキル(例えば、ベンジルなどのフェンC
1 〜3 アルキル)、置換または非置換アリールオキシ
(例えば、フェノキシ)またはアラルキルオキシ(例え
ば、ベンジルオキシなどのフェンC1 〜3 アルコキ
シ)、アミノ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、CO
5 、CO2 5 またはSO2 5 (式中、R5 は水素
または置換または非置換C1 〜6 アルキルまたはアラル
キルである)またはCONR6 7(式中、R6 および
7 は同一であっても異なっていてもよく、水素または
置換または非置換C1 〜6 アルキルまたはアラルキルで
ある)であり、またはR3 およびR4 はそれらが結合し
ている窒素原子と一緒になって飽和または不飽和単環式
5〜7員環(例えば、ピペリジン、ピロリジン)(場合
によって更にヘテロ原子(窒素、酸素、硫黄など)を含
有してもよい)を形成し、またはR1 と、R3 およびR
4 の少なくとも1つとは、それらが結合しているN−C
−N鎖と一緒になって飽和または不飽和単環式5〜7員
環(例えば、イミダゾール)(場合によって更にヘテロ
原子(窒素、酸素、硫黄など)を含有してもよい)を形
成し、またはR2 と、R3 およびR4 の少なくとも1つ
とは、それらが結合しているN=C−N鎖と一緒になっ
て不飽和単環式5〜7員環(例えば、イミダゾール)
(場合によって更にヘテロ原子(窒素、酸素、硫黄な
ど)を含有してもよい)を形成してよく、〔但し、
1 、R2 、R3 およびR4 の少なくとも1つは水素以
外である〕。
【0013】〔発明の具体的説明〕式(I)の化合物に
おいて置換基は、薬学的化学技術上、このような置換基
と通常関連づけられる置換基をそれら自体に有していて
もよい。
【0014】ここでC1 〜6 アルキルおよびアルコキシ
とは、直鎖アルキルおよびアルコキシ基(例えば、メチ
ル、メトキシ、エチル、エトキシ)と分枝鎖アルキルお
よびアルコキシ基(例えば、イソプロピル、イソプロポ
キシ、t−ブチル)との両方を含むものである。
【0015】好ましくは、Rは、メチルまたはハロゲン
置換メチル(例えば、FCH2 、F2 CH−、F3 C)
である。
【0016】好ましくは、R1 、R2 、R3 およびR4
は同一であっても異なっていてもよく、水素、C1 〜4
アルキル(例えば、メチル)、アミノ、ヒドロキシ、シ
アノ、C1 〜4 アルコキシカルボニルまたはニトロであ
り、但しR1 、R2 、R3 およびR4 の少なくとも1つ
は水素以外である。
【0017】式Iの特に好ましい化合物群においては、
Rはメチルであり;R1 は水素であり;R2 、R3 およ
びR4 の1つはメチル、アミノ、ヒドロキシ、シアノま
たはニトロであり、他のものは水素である。この群で、
1 、R3 およびR4 は、好ましくはすべて水素であ
る。
【0018】式(I)の化合物は互変異性体形で存在し
てもよいことが当業者によって認識されるであろう。本
発明は、式(I)の化合物およびそれらの互変異性体を
包含する。
【0019】式(I)中、立体化学はC4、C5および
C6位で絶対であるがC7およびC8位の2個のOH基
相対立体化学だけを示すことが当業者によって認識さ
れるであろう。
【0020】薬学上許容される誘導体とは、式(I)の
化合物または受容者への投与時に式(I)の化合物また
はそれらの抗ウイルス活性代謝生成物または残基を(直
接または間接に)与えることができる他の化合物の薬学
上許容されるエステルまたはこのようなエステルの塩を
意味する。
【0021】式(I)の化合物は、化合物中の官能基の
いずれかで薬学上許容される誘導体を与えるために修飾
してもよいことが当業者によって認識されるであろう。
C−1カルボキシル官能、C−7またはC−9ヒドロキ
シル官能またはアミノ基において修飾された化合物が、
このような化合物として特に興味がもたれる。例えば、
式(I)の化合物のC−1アルキル(例えば、メチル、
エチルまたはプロピル、例えば、イソプロピル)または
アリール(例えば、フェニル、ベンゾイル)エステル、
式(I)の化合物のC−7またはC−9エステル、例え
ば、それらのアセチルエステル、C−7またはC−9エ
ーテル、例えば、フェニルエーテル、ベンジルエーテ
ル、p−トリルエーテルおよびアシル化アミノ誘導体、
例えば、ホルミル、アセトアミドが挙げられる。
【0022】式(I)の化合物の薬学上許容される誘導
体は1よりも多い位置で誘導体化されてもよいことが認
識されるであろう。
【0023】また、例えば、R3 およびR4 が両方とも
ヒドロキシである場合には、置換基R1 、R2 、R3
よびR4 の或る組み合わせを含有する式(I)の化合物
は、不安定であるか合成することが困難であることがあ
ることが当業者によって認識されるであろう。このよう
な化合物の薬学上許容される誘導体は、より安定である
かより容易に合成でき、好ましい。
【0024】式(I)の薬学上許容される塩としては、
薬学上許容される無機および有機酸および塩基から誘導
されるものが挙げられる。好適な酸の例としては、塩
酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、過塩素酸、フマル酸、マ
レイン酸、リン酸、グリコール酸、乳酸、サリチル酸、
コハク酸、トルエン−p−スルホン酸、酒石酸、酢酸、
クエン酸、メタンスルホン酸、ギ酸、安息香酸、マロン
酸、ナフタレン−2−スルホン酸およびベンゼンスルホ
ン酸が挙げられる。シュウなどの他の酸は、それ自体薬
学上許容されるものではないが、本発明の化合物および
それらの薬学上許容される酸付加塩を得る際に中間体と
して有用な塩であることがある。
【0025】適当な塩基から誘導される塩としては、ア
ルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩)、アルカリ土類
金属塩(例えば、マグネシウム塩)、アンモニウム塩お
よびNR4 + (式中、RはC1 〜4 アルキルである)塩
が挙げられる。
【0026】下記の本発明の化合物は、式(I)の化合
物およびそれらの薬学上許容される塩および誘導体を包
含する。
【0027】式の化合物の命名法は、多数の方法で定義
できることが当業者によって認識されるであろう。式
(I)の化合物は、属的に、2−デオキシ−2,3−ジ
デヒドロ−N−アセチルノイラミン酸の4−置換類似体
である。このように、下記名前は同意語である: 5−(アセチルアミノ)−4−置換基−2,6−アンヒ
ドロ−3,4,5−トリデオキシ−D−グリセロ−D−
ガラクト−ノン−2−エノン酸(non-2-enonicacid) 5−アセトアミド−4−置換基−2,3,4,5−テト
ラデオキシ−D−グリセロ−D−ガラクト−ノン−2−
エノピラノソン酸(eno-pyranosonic acid)。
【0028】本発明の好ましい化合物としては、5−
(アセチルアミノ)−4−〔〔アミノ(メチルイミノ)
メチル〕アミノ〕−2,6−アンヒドロ−3,4,5−
トリデオキシ−D−グリセロ−D−ガラクト−ノン−2
−エノン酸;5−(アセチルアミノ)−4−〔〔アミノ
(アミノイミノ)メチル〕アミノ〕−2,6−アンヒド
ロ−3,4,5−トリデオキシ−D−グリセロ−D−ガ
ラクト−ノン−2−エノン酸;5−(アセチルアミノ)
−4−〔〔アミノ(ニトロイミノ)メチル〕アミノ〕−
2,6−アンヒドロ−3,4,5−トリデオキシ−D−
グリセロ−D−ガラクト−ノン−2−エノン酸;5−
(アセチルアミノ)−4−〔〔アミノ(ヒドロキシイミ
ノ)メチル〕アミノ〕−2,6−アンヒドロ−3,4,
5−トリデオキシ−D−グリセロ−D−ガラクト−ノン
−2−エノン酸;および5−(アセチルアミノ)−4−
〔〔アミノ(エトキシカルボニルイミノ)メチル〕アミ
ノ〕−2,6−アンヒドロ−3,4,5−トリデオキシ
−D−グリセロ−D−ガラクト−ノン−2−エノン酸;
それらの互変異性体およびそれらの薬学上許容される塩
および誘導体が挙げられる。
【0029】式(I)の化合物は抗ウイルス活性を有す
る。特に、これらの化合物はオルソミクソウイルスおよ
びパラミクソウイルスのウイルス性ノイラミニダーゼ、
特にノイラミニダーゼ、例えばインフルエンザAおよび
B、パラインフルエンザ、流行性耳下腺炎およびニュー
カッスル病のウイルス性ノイラミニダーゼの阻害剤であ
る。
【0030】このように、本発明の更に他の態様におい
ては、例えばオルソミクソウイルスおよびパラミクソウ
イルス感染症の治療で活性治療薬として、特に抗ウイル
ス薬として使用するための式(I)の化合物またはその
薬学上許容される塩または誘導体が提供される。
【0031】更に他のまたは別の態様においては、有効
量の式(I)の化合物またはその薬学上許容される塩ま
たは誘導体を投与することを特徴とするヒトを含めた哺
乳動物におけるウイルス感染症、例えばオルソミクソウ
イルスおよびパラミクソウイルス感染症の治療法が提供
される。
【0032】また、更に他のまたは別の態様において
は、ウイルス感染症の治療用薬物の製造のための本発明
の化合物の用途が提供される。
【0033】治療に関するここでの言及は、予防並びに
確立された感染症または症状の治療に拡張することが当
業者に認識されるであろう。
【0034】治療で使用するのに必要とされる本発明の
化合物の量は、選ばれる特定の化合物に応じて変化する
だけではなく、投与ルート、治療すべき状態の性状およ
び患者の年齢および状態にも応じて変化するであろう
し、かつ、最後に主治医または獣医の裁量の範囲内であ
ろうことが更に認識されるであろう。しかしながら、一
般に好適な投与量は約0.1〜750mg/体重kg/日の
範囲内、好ましくは0.5〜60mg/kg/日の範囲内、
最も好ましくは1〜20mg/kg/日の範囲内であろう。
【0035】治療は、好ましくは、感染前または感染時
に開始し、ウイルスが気道にもはや存在しなくなるまで
続ける。しかしながら、化合物は、所定の後感染時、例
えば確立された症状の出現後にも有効である。
【0036】好適には、治療は1日1〜4回施し、使用
する特定の化合物に応じて感染後3〜7日間、例えば5
日間続ける。
【0037】所望の投与量は、1回の投薬で、または適
当な間隔で投与される分けられた投薬として、例えば
2、3、4またはそれ以上のサブ投薬/日とされてもよ
い。
【0038】化合物は、単位剤形当たり例えば10〜1
500mg、より好ましくは20〜1000mg、最も好ま
しくは50〜700mgの有効成分を含有する単位剤形で
投与されるのが好ましい。
【0039】治療で使用するために本発明の化合物はそ
のまま投与することが可能であるが、医薬処方物の有効
成分とされるのが好ましい。
【0040】本発明は、このように更に式(I)の化合
物またはその薬学上許容される塩または誘導体並びに1
種以上の薬学上許容される担体および場合によって他の
治療成分および/または予防成分を含んでなる医薬処方
物を提供する。1種以上の担体は、処方物の他の成分と
相容性であるという意味で許容されるものでなければな
らず、その受容者に有害であってはならない。
【0041】医薬処方物としては、経口投与、直腸投
与、鼻投与、局所投与(頬投与および舌下投与を含め
て)、腟投与または非経口投与(筋肉内投与、皮下投与
および静脈内投与を含めて)に好適なもの、または吸入
または注入による投与に好適な形のものが挙げられる。
処方物は、適宜、好都合には個別の投薬単位で提示して
もよく、薬学分野で周知の方法のいずれかによって調製
してもよい。すべての方法は、有効化合物を液体担体ま
たは微粉砕固体担体または両方と関連させ、次いで、必
要ならば、製品を所望の処方物に成形する工程を包含す
る。
【0042】経口投与に好適な医薬処方物は、好都合に
は、個別の単位、例えばカプセル、カシェ剤または錠剤
(各々は所定量の有効成分を含有)として;散剤または
顆粒として;溶液、懸濁液として、または乳濁液とされ
てもよい。また、有効成分は、巨丸剤、舐剤またはペー
ストとされてもよい。経口投与用錠剤およびカプセル
は、結合剤、充填剤、潤滑剤、崩壊剤、湿潤剤などの通
常の賦形剤を含有してもよい。錠剤は、技術上周知の方
法に従って被覆してもよい。経口用液体製剤は、例え
ば、水性または油性懸濁液、溶液、乳濁液、シロップま
たはエリキシルの形であってもよく、または使用前に水
または他の好適なビヒクルでの構成用乾燥製品とされて
もよい。このような液体製剤は、沈殿防止剤、乳化剤、
非水性ビヒクル(食用油を包含してもよい)、防腐剤な
どの通常の添加剤を含有してもよい。
【0043】また、本発明に係る化合物は、非経口投与
用に処方してもよく(例えば、注射、例えば、巨丸剤注
射または連続注入により)、アンプル、予備充填注射
器、小容量浸剤中で単位剤形で、または防腐剤が添加さ
れた多回投薬容器とされてもよい。組成物は、油性また
は水性ビヒクル中の懸濁液、溶液、乳濁液などの形を取
ってもよく、処方剤、例えば、沈殿防止剤、安定剤およ
び/または分散剤を含有してもよい。或いは、有効成分
は、滅菌固体の無菌単離により、または好適なビヒク
ル、例えば、発熱物質を含まない滅菌水で使用前に構成
用の溶液からの凍結乾燥により得られる粉末形であって
もよい。
【0044】表皮への局所投与の場合には、本発明に係
る化合物は、軟膏、クリームまたはローションとして、
または経皮性パッチとして処方してもよい。軟膏および
クリームは、例えば、好適な増粘剤および/またはゲル
化剤を添加して水性または油性ベースで処方してもよ
い。ローションは、水性または油性ベースで処方しても
よく、一般に、1種以上の乳化剤、安定剤、分散剤、沈
殿防止剤、増粘剤または着色剤を含有するであろう。
【0045】口での局所投与に好適な処方物としては、
フレーバー入りベース、通常スクロースおよびアラビア
ゴムまたはトラガカント中の有効成分を含むロゼンジ;
不活性ベース、例えば、ゼラチンおよびグリセリンまた
はスクロースおよびアラビアゴム中に有効成分を含む錠
剤;および好適な液体担体中に有効成分を含む洗口料が
挙げられる。
【0046】担体が固体である直腸投与に好適な医薬処
方物は、最も好ましくは単位投薬坐剤とされる。好適な
担体としては、ココアバターおよび技術上常用されてい
る他の物質が挙げられ、坐剤は好都合には有効化合物を
1種以上の軟化または溶融担体と混合した後、冷却し、
型内で成形することによって調製してもよい。
【0047】腟投与に好適な処方物は、有効成分に加え
て適当であることが技術上既知であるような担体を含有
するペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペース
ト、フォームまたはスプレーとされてもよい。
【0048】本発明の方法に係る鼻腔内投与の場合に
は、ノイラミニダーゼ阻害剤は、鼻腔内投与の技術上使
用されている方法および処方物のいずれかによって投与
してもよい。
【0049】このように、一般に化合物は溶液または懸
濁液の形または乾燥粉末として投与してもよい。
【0050】溶液および懸濁液は、一般に、例えば水単
独(例えば、滅菌水または発熱物質を含まない水)また
は水と生理学的に許容可能な補助溶媒(例えば、エタノ
ール、プロピレングリコール、PEG400などのポリ
エチレングリコール)とから調製される水性であってよ
い。
【0051】このような溶液または懸濁液は、他の賦形
剤、例えば防腐剤(塩化ベンザルコニウム)、可溶化剤
および/または界面活性剤、例えばポリソルベート(例
えば、Tween 80、Span80、塩化ベンザルコニウ
ム)、緩衝剤、等張性調整剤(例えば、塩化ナトリウ
ム)、吸収エンハンサーおよび粘度エンハンサーを追加
的に含有してもよい。懸濁液は、沈殿防止剤(例えば、
ミクロクリスタリンセルロース、カルボキシメチルセル
ロースナトリウム)を追加的に含有してもよい。
【0052】溶液または懸濁液は、通常の手段、例え
ば、スポイト、ピペットまたはスプレーを使用して鼻腔
に直接適用する。処方物は、1回または多回投薬形で提
供されてもよい。後者の場合には、投与量計量手段を望
ましくは設ける。スポイトまたはピペットの場合には、
適当な所定容量の溶液または懸濁液を患者に投与するこ
とによって達成してもよい。スプレーの場合には、例え
ば計量微粒化スプレーポンプによって達成してもよい。
【0053】また、鼻腔内投与は、化合物を好適な噴射
剤、例えばクロロフルオロカーボン(CFC)、例えば
ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン
またはジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素また
は他の好適なガスと共に加圧パック内に入れられたエア
ゾール処方物によって達成されてもよい。エアゾールは
好都合にはレシチンなどの界面活性剤も含有してもよ
い。薬剤の投与量は計量弁の提供によって制御してもよ
い。
【0054】或いは、化合物は、乾燥粉末、例えばラク
トース、デンプン、ヒドロキシプロピルメチルセルロー
スなどのデンプン誘導体、ポリビニルピロリジン(PV
P)などの好適な粉末ベース中の化合物の粉末ミックス
の形とされてもよい。好都合には、粉末担体は鼻腔内で
ゲルを形成する。粉末組成物は、例えばゼラチンのカプ
セルまたはカートリッジまたはブリスターパック(それ
から粉末を吸入器によって投与してもよい)中で単位剤
形とされてもよい。
【0055】鼻腔内処方物においては、化合物は、一般
に、例えば5μ以下の程度の小さい粒径を有する。この
ような粒径は、技術上既知の手段により、例えば微小化
により得てもよい。
【0056】場合によっては、有効成分の徐放性を与え
るのに適した処方物とされてもよい。
【0057】また、本発明の化合物は、他の治療薬、例
えば他の抗感染薬と併用してもよい。特に、本発明の化
合物は他の抗ウイルス薬と併用してもよい。本発明は、
更に他の態様において、別の治療上有効な薬剤、特に抗
ウイルス薬と一緒に式(I)の化合物またはその薬学上
許容される塩または誘導体を含む組み合わせを提供す
る。
【0058】前記組み合わせは、好都合には医薬処方物
の形とされてもよく、従って薬学上許容される担体との
組み合わせを含むこのような処方物は、本発明の更に他
の態様を構成する。
【0059】このような組み合わせで使用するのに好適
な治療薬としては、他の抗感染薬、特に抗菌剤および抗
ウイルス薬、例えば呼吸感染症を治療するために使用す
るものが挙げられる。例えば、インフルエンザウイルス
に対して有効な他の化合物、例えばアマンタジン、リマ
ンタジンおよびリバビリンが挙げられる。
【0060】このような組み合わせの個々の成分は別個
または組み合わされた医薬処方物で逐次または同時に投
与されてもよい。
【0061】本発明の化合物を同じウイルスに対して有
効な第二治療薬と併用する時には、各化合物の投与量は
各化合物を単独で使用する時に使用する投与量と同じで
あっても異なっていてもよい。適当な投与量は、当業者
によって容易に認識されるであろう。
【0062】式(I)の化合物およびそれらの薬学上許
容される塩および誘導体は、以下に説明する方法(これ
らの方法は本発明の更に他の態様を構成する)によって
製造される。下記方法において、R、R1 、R2 、R3
およびR4 は、特に断らない限り、式(I)に定義の通
りである。
【0063】第一の一般的な方法によれば、式(I)の
化合物は、式(II):
【0064】
【化5】 の化合物と式(III):
【0065】
【化6】 (式中、Lは脱離基、例えば、SO3 H、SCH3 、ピ
ラゾール、3,5−ジメチルピラゾールまたはシアナミ
ドである)の化合物との反応によって製造される。反応
は、一般に、水性媒体中で塩基、例えば炭酸ナトリウム
などのアルカリ金属炭酸塩の存在下で行なわれる。或い
は、式(I)の化合物は、R1 がシアノである式(II)
の化合物とアミンR2 NH2との反応によって製造して
もよい。
【0066】式(II)の化合物は、式(IV):
【0067】
【化7】 の化合物の誘導化により、例えばEschweiler-Clarkアル
キル化(例えば、メチル化)により製造してもよい。
【0068】式(IV)の化合物は、技術上既知であるか
(例えばLiebigs ,Ann. Chem.1991,129-134 参照)、
既知の化合物の製法に類似の方法によって得てもよい。
【0069】LがSO3 Hである式(III)の化合物は、
式(V):
【0070】
【化8】 の化合物の酸化により、例えばペルオキシ酸(例えば、
過酢酸)などの酸化剤の存在下で無水酢酸などの好適な
無水溶媒中で加熱することにより製造してもよい。
【0071】式(V)の化合物は既知の化合物である
か、既知の化合物の製法に類似の方法によって既知の化
合物から製造してもよい。
【0072】当業者によって認識されるように、前記方
法のいかなる段階でも望ましくない副反応を防止するた
めに分子中の1個以上の感受性基を保護することが必要
であるか望ましいことがある。保護基は反応順序で好都
合な段階で除去されてよい。
【0073】式(I)の化合物の製造で使用する保護基
は、常法で使用してもよい。例えば、J.F.W.McOm
ieの「Protective Groups in Organic Chemistry」(1
973)またはTheodora W Greene の「Protective Gro
ups in Organic Synthesis」(Jhon Wiley and Sons 1
981)参照。
【0074】通常のアミノ保護基としては、例えばベン
ジル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル基などの
アラルキル基;およびN−ベンジルオキシカルボニル、
t−ブトキシカルボニルなどのアシル基が挙げてもよ
い。このように、基 R3 およびR4 の一方または両方
が水素を表わす一般式(I)の化合物は、対応保護化合
物の脱保護によって製造してもよい。
【0075】ヒドロキシ基は、例えばベンジル、ジフェ
ニルメチル、トリフェニルメチル基などのアラルキル
基、アセチルなどのアシル基、トリメチルシリル基など
のケイ素保護基により、またはテトラヒドロピラン誘導
体として保護してもよい。
【0076】存在する保護基の除去は、常法によって達
成してもよい。すなわち、ベンジルなどのアラルキル基
は、触媒(例えば、木炭上のパラジウム)の存在下での
水素化分解によって開裂してよく;N−ベンジルオキシ
カルボニルなどのアシル基は、例えば酢酸中の臭化水素
での加水分解により、または還元により、例えば接触水
素添加により除去してよく;ケイ素保護基は、例えばフ
ッ化物イオンでの処理によって除去してよく;テトラヒ
ドロピラン基は酸性条件下での加水分解によって開裂し
てよい。
【0077】本発明の化合物を塩として、例えば、酸付
加塩として単離することが望まれる場合には、一般式
(I)の遊離塩基を適当な酸、好ましくは当量で処理す
るか、好適な溶媒(例えば、水性エタノール)中の硫酸
クレアチニンで処理することによって達成してもよい。
【0078】
【実施例】例示目的のためだけであって本発明の限定と
は解釈すべきではない下記例によって本発明を更に説明
する。
【0079】例1 5−(アセチルアミノ)−4−〔〔アミノ(アミノイミ
ノ)メチル〕アミノ〕−2,6−アンヒドロ−3,4,
5−トリデオキシ−D−グリセロ−D−ガラクト−ノン
−2−エノン酸 (i)5−(アセチルアミノ)−4−シアノアミノ−
2,6−アンヒドロ−3,4,5−トリデオキシ−D−
グリセロ−D−ガラクト−ノン−2−エノン酸 5−(アセチルアミノ)−4−アミノ−2,6−アンヒ
ドロ−3,4,5−トリデオキシ−D−グリセロ−D−
ガラクト−ノン−2−エノン酸(3g、10.35ミリ
モル)をメタノール(37.5ml)に懸濁し、酢酸ナト
リウム(1.89g、23.1ミリモル)を加えて、懸
濁液の「ケーキング」を生じかつ攪拌を困難にさせた。
水分を除きながら、これに21℃でメタノール(150
ml)中の臭化ジシアン(1.14g、10.8ミリモ
ル)の溶液を滴下して加えた。攪拌は徐々に容易にな
り、容易に攪拌できる懸濁液が得られた。添加は、3.
5時間で完了した。次いで、水分を除きながら、混合物
を21℃で44時間攪拌した。少量の残りの固体を濾別
し、溶媒を真空中で蒸発してオレンジ褐色の泡状物とし
た。泡状物をメタノール(125ml)に取り上げ、迅速
攪拌下に21℃でプロパン−2−オール(130ml)で
滴下処理した。沈殿を濾別し、iPrOH:MeOH
3:2で洗浄し、まとめた濾液および洗液を蒸発して淡
黄色の泡状物(3.48g)としてタイトル化合物を得
た。 分析データ:1H NMR:(D2 O)δ5.65(1
H,sH3),4.30(1H,d,H4),4.18
(1H,d,H6),4.07(1H,t,H5),
3.90(2H,m,H7,H8),3.65(2H,
m,H9),2.08(3H,s,アセチル)ppm IR:(KBr)v3300(bd),2224(C
N)cm-1
【0080】(ii)5−(アセチルアミノ)−4−
〔〔アミノ(アミノイミノ)メチル〕アミノ〕−2,6
−アンヒドロ−3,4,5−トリデオキシ−D−グリセ
ロ−D−ガラクト−ノン−2−エノン酸 工程(i)の生成物(500mg、1.59ミリモル)を
乾燥(3Aモレキュラーシーブ上で)メタノール(20
ml)に溶解し、無水ヒドラジン(0.5ml、15.9ミ
リモル)を加えた。次いで、これを21℃で18時間攪
拌した。白色の沈殿を濾別し、メタノールで洗浄し、風
乾した(0.172g、31%)。固体を水(3.2m
l)に取り上げ、加温および渦巻き下に、プロパン−2
−オール(8.1ml)を加えた。結晶化した物質を濾別
し、風乾し、次いで、高真空下で乾燥して白色の固体
(0.127g)としてタイトル化合物を得た。 分析データ:1H NMR:(D2 O)δ:5.62
(1H,d,H3),4.47(1H,dd,H4),
4.39(1H,d,H6),4.25(1H,dd,
H5),3.99〜3.85(2H,m,H7,H
8),3.69〜3.60(2H,m,H9),2.0
3(3H,s,アセチル)ppm IR:(ヌジョール法)v3234,2952,168
5,1667,1653,1619,1571,145
6,1411,1372,1321,1275cm-1 UV:(H2 O):λmax =234,E1 1 =206.
2 MA:C12215 7 ・0.2H2 Oの計算値:C
41.06,H 6.15,N 19.96% 実測値:C 40.8
2,H 5.80,N19.76% CZE:純度>97% 融点:(M2 60)>180°。
【0081】例2 5−(アセチルアミノ)−4−〔〔アミノ(ヒドロキシ
イミノ)メチル〕アミノ〕−2,6−アンヒドロ−3,
4,5−トリデオキシ−D−グリセロ−D−ガラクト−
ノン−2−エノン酸 塩酸ヒドロキシルアミン(1.1g、15.85ミリモ
ル)(真空下でP2 5 上で乾燥)を乾燥(3Aモレキ
ュラーシーブ上で)メタノール(20ml)に溶解し、炭
酸ナトリウム(0.835g、7.9ミリモル)を加え
た。これを21℃でN2 下に15分間攪拌し、次いで、
固体を濾別した。次いで、濾液に例1、工程(i)の生
成物(500mg、1.585ミリモル)を加え、N2
21℃での攪拌を16時間続けた。白色の固体を濾別
し、風乾し、次いで、高真空下で乾燥して、タイトル化
合物(収量180mg)を得た。 分析データ:1 H NMR:(D2 O)δ:5.62(1H,d,H
3),4.48(1H,dd,H4),4.38(1
H,d,H6),4.27(1H,dd,H5),3.
98〜3.86(2H,m,H7,H8),3.70〜
3.60(2H,m,H9),2.02(3H,s,ア
セチル)ppm IR:(ヌジョール法)v3238,3088,392
4,1626,1554,1457,1402,137
6,1322cm-1 UV:(H2 O)λmax =234nm,E1 1 =154.
1 MA:C12204 8 ・1.6NaCl・0.5H2
Oの計算値:C31.97,H 4.69,N 12.
43,Cl12.58% 実測値:C31.60,H
4.84,N 12.40,Cl 12.40%。 CZE:純度97.9% 融点:(M2 60)>180°。
【0082】例3 5−(アセチルアミノ)−4−〔〔アミノ(メチルイミ
ノ)メチル〕アミノ〕−2,6−アンヒドロ−3,4,
5−トリデオキシ−D−グリセロ−D−ガラクト−ノン
−2−エノン酸 5−(アセチルアミノ)−4−シアノアミノ−2,6−
アンヒドロ−3,4,5−トリデオキシ−D−グリセロ
−D−ガラクト−ノン−2−エノピラノソン酸(500
mg、1.585ミリモル)を乾燥(3Aモレキュラーシ
ーブ上で)メタノール(12ml)に溶解し、メチルアミ
ン(エタノール中の33wt%溶液、1.93ml、15.
85ミリモル)を加えた。これを21℃で18時間攪拌
した。沈殿を濾別し、風乾して白色の固体(127mg、
23%)とした。これを水(1.4ml)およびプロパン
−2−オール(6.9ml)から再結晶した。生成物を濾
別し、高真空下で乾燥して、白色の固体(56mg、1
0.2%)としてタイトル化合物を得た。母液を濃縮し
て、更に21.3mg(4%)の生成物を得た。分析デー
タ:1 H NMR:(D2 O)δ:5.62(1H,d,H
3),4.46(1H,dd,H4),4.38(1
H,d,H6),4.24(1H,dd,H5),3.
98〜3.90(2H,m,H7+H8),3.70〜
3.60(2H,m,H9),2.83(3H,s,N
HMe),2.01(3H,s,NHCOMe)ppm 。 IR:(ヌジョール法)v2953,2923,285
3,1633,1463,1376cm-1 UV:(H2 O):λmax =235nm,E1 1 =19
7.8 MA:C13224 7 ・0.6H2 Oの計算値:C
43.72,H 6.54,N 15.69% 実測
値:C 43.71,H 6.59,N 15.51% CZE:純度97.7%。 融点:(M2 60)>180℃。
【0083】例4 5−(アセチルアミノ)−4−〔〔アミノ(ニトロイミ
ノ)メチル〕アミノ〕−2,6−アンヒドロ−3,4,
5−トリデオキシ−D−グリセロ−D−ガラクト−ノン
−2−エノン酸 (i)2−メチル−1−ニトロ−2−チオプソイド尿素 硫酸2−メチル−2−チオプソイドウロニウム(1)
(2g、7.18ミリモル)を発煙硝酸2mlと98%硫
酸6mlとの硝酸化混合物に10分かけて少しずつ加え
た。硝酸化を反応性物質の半分の添加の場合に−10℃
で、次いで残部の場合に0℃〜+5℃で行った。次い
で、溶液を0℃に再冷却し、氷(85g)上に注いだ。
沈殿を濾別し、水(15ml)で洗浄し、次いで風乾し
た。これをエタノール/水1:2(50ml)から再結晶
して、白色の結晶性固体(1.18g)としてタイトル
化合物を得た。 分析データ:1 H NMR:(DMSO):δ:9.12(2H,s
(bd),NH2 ),2.40(3H,s,CH3 )pp
m IR:(DMSO):v1647,1528,148
7,1455,1294,1254cm-1 UV:(エタノール):λmax =279nm,E1 1 =9
68 MA:C2 5 3 2 Sの計算値:C 17.77,
H 3.73,N 31.10,S 23.72% 実
測値:C 17.31,H 3.60,N 30.7
0,S 23.57% 融点:(M2 80)164.5℃。
【0084】(ii)5−(アセチルアミノ)−4−
〔〔アミノ(ニトロイミノ)メチル〕アミノ〕−2,6
−アンヒドロ−3,4,5−トリデオキシ−D−グリセ
ロ−D−ガラクト−ノン−2−エノン酸 5−(アセチルアミノ)−4−アミノ−2,6−アンヒ
ドロ−3,4,5−トリデオキシ−D−グリセロ−D−
ガラクト−ノン−2−エノン酸(200mg、0.689
ミリモル)をトリエチルアミン(0.098ml、0.6
90ミリモル)の添加によって無水メタノール(2.7
ml)に溶解した。次いで、2−メチル−1−ニトロ−2
−チオプソイド尿素(103mg、0.757ミリモル)
を加えた。混合物を攪拌下に窒素下で2時間40℃に加
温し、次いで、21℃で16時間攪拌した。試薬の添加
および加熱および攪拌をもう2回繰り返した。次いで、
冷却された混合物を濾過し、白色の固体をメタノールで
洗浄した。まとめた濾液および洗液を蒸発し、残渣を水
で溶離するイオン交換クロマトグラフィー(Dowex50
Wx8(H+))樹脂によって精製した。適当な画分を
合わせ、凍結乾燥した。残渣を温水(4ml)でこすり、
灰白色の固体を濾過し、高真空下で乾燥してタイトル生
成物(収量50mg)を得た。 分析データ:1 H NMR:(D2 O):δ:5.95(1H,d,
H3),4.80(1H,m,H4),4.45(1
H,d,H6),4.25(1H,t,H5),3.8
5〜4.00(2H,m,0.5H9+H8),3.6
0〜3.75(2H,m,0.5H9+H7),2.0
0(3H,s,Ac)ppm13 C NMR:(D2 O):21.8(AcCH3 ),
47.5(C5),50.0(C4),63.0(C
9),67.9(C7),69.9(C8),75.9
(C3),144(C2),159.4(グアニジ
ノ),174.5(C1),188.9(AcC=
O)。 IR:(DMSO):v1260cm-1(NO2 )。 UV:λmax =272nm,E1 1 =404.9。 MA:C12195 9 ・2H2 Oの計算値:C 3
4.86,H 5.61,N 16.95% 実測値:
C 34.84,H 5.11,N 17.00% CZE:純度>91% 融点:>230℃(分解)。
【0085】例5 5−(アセチルアミノ)−4−〔〔アミノ(エトキシカ
ルボニルイミノ)メチル〕アミノ〕−2,6−アンヒド
ロ−3,4,5−トリデオキシ−D−グリセロ−D−ガ
ラクト−ノン−2−エノン酸 (i)2−メチル−1−エトキシカルボニル−2−チオ
プソイド尿素 エタノール中のナトリウムエトキシドの溶液〔ナトリウ
ム(0.155g、6.7ミリモル)の乾燥エタノール
(15ml)への添加によって調製〕にヨウ化メチル
(1.47ml、23.6ミリモル)を加えた後、N−カ
ルベトキシチオ尿素(1.0g、6.7ミリモル)を加
えた。得られた溶液を21℃で窒素下で1時間攪拌し
た。次いで、これをエーテル(32ml)で処理し、得ら
れた沈殿を濾別した。濾液を蒸発して透明なシロップと
し、このシロップは0〜4℃で結晶化し、白色の固体
(0.815g)としてタイトル化合物を得た。 分析データ:1 H NMR:(DMSO):δ8.62(2H,s,
NH2 ),4.0(2H,q,J=7Hz,CH2 ),
2.32(3H,s,SCH3 ),1.18(3H,
t,J=7Hz,CH3 )ppm IR:(ヌジョール法):v:3338,1663,1
593cm-1
【0086】(ii)5−(アセチルアミノ)−4−
〔〔アミノ(エトキシカルボニルイミノ)メチル〕アミ
ノ〕−2,6−アンヒドロ−3,4,5−トリデオキシ
−D−グリセロ−D−ガラクト−ノン−2−エノン酸 5−(アセチルアミノ)−4−アミノ−2,6−アンヒ
ドロ−3,4,5−トリデオキシ−D−グリセロ−D−
ガラクト−ノン−2−エノン酸(200mg、0.69ミ
リモル)をトリエチルアミン(0.098ml、0.69
ミリモル)の添加によってメタノール(2.7ml)に溶
解した。これに2−メチル−1−エトキシカルボニル−
2−チオプソイド尿素(112mg、0.69ミリモル)
を加え、得られた溶液を50℃で5時間加熱し、次い
で、21℃で16時間攪拌した。このプロセスをもう3
回繰り返し、次いで、50℃でもう3日間攪拌した。次
いで、全体を蒸発乾固し、メタノール(4ml)に再溶解
し、n−ブタノール/酢酸/水3:1:1で溶離する分
取TLCによって精製した。適当な画分(Rf=約0.
3)をメタノール中での攪拌によってシリカから除去し
た。懸濁液を濾過してシリカを除去し、次いで、蒸発し
てゴム状物とした。これを酢酸エチルでこすり、1時間
強く攪拌し、灰白色の固体を濾過し、高真空下で乾燥し
てタイトル生成物(85mg、31%)を得た。 分析データ:1 H NMR:(D2 O):δ5.62(1H,d,H
3),4.62(1H,m,H4),4.45〜4.2
5(4H,m,H5+H6+EtCH2 ),3.99〜
3.87(2H,m,0.5H9+H8),3.69〜
3.60(2H,m,0.5H9+H7),1.95
(3H,s,Ac),1.30(3H,t,EtC
3 )ppm MS:m/z:405(MH+ ),427(MNa+ ) IR:(ヌジョール法):v2953,2924,28
53,1581,1461,1377cm-1 UV:(EtOH):λmax =227nm,E1 1 =24
4 CZE:純度>92% 〔α〕D20:+19.3° 融点:(M2 60):232℃(分解)。
【0087】例6 生物学的活性 例1〜5の化合物は、N2インフルエンザノイラミニダ
ーゼおよびインフルエンザウイルス複製をインビトロで
阻害する能力について調べた。結果は表1に示されると
おりである。
【0088】試験法は、次の通りであった。(a)N2インフルエンザノイラミニダーゼに対するイ
ンビトロ検定50の値は、Meyersら,Anal. Biochem. 1980
01 166− 174に記載のようにフルオロジェニ
ック(fluorogenic)基質4−メチルウンベリフェリルN
−アセチルノイラミン酸(MUN)を使用する分光蛍光
測定技術によって測定した。両方の酵素について、酵素
源としてビリオン(X31)を用い、検定混合物は緩衝
液(N2の場合にMES 32.5mM、CaCl2
mM、pH6.5)中の0〜200μml-1の数種の濃度の
試験化合物を含んでいた。
【0089】反応を、75または40μMの最終濃度と
なるまでMUNを添加することによって開始した。37
℃で15分後、停止混合物(EtOH:0.5M Na
OH5:1)15μl を反応容量5μl に加えて反応を
停止した。蛍光を励起365nm、発光450nmで読み、
適当なMUNブランク(酵素含有せず)をその値から引
いた。
【0090】K50を log10〔阻害剤〕に対する阻害率の
プロットから算定した。
【0091】(b)インフルエンザウイルス複製のイン
ビトロでの阻害 インフルエンザA/シンガポール/1/57(H2N
2)およびインフルエンザB/ビクトリア/102/8
5複製のインビトロにおける阻害をMadin Darbyイヌ腎
臓(MDCK)細胞中のウイルス性プラーク形成の減少
によって測定した。
【0092】6穴組織培養プレート中で増殖された集密
MDCK細胞の単層に、約50〜100個のプラーク/
穴を与えるように希釈されたウイルス0.3mlを接種し
た。ウイルスを2μg/mlのN−トシル−1−フェニル
アラニンクロロメチルケトン(TPCK)処理トリプシ
ン(Worthington Enzymes )と試験化合物とを含有する
無血清最少必須培地(MEM)中に希釈した。
【0093】ウイルスを室温で1時間吸着し、次いで細
胞を所定の細胞培地、すなわち試験化合物4ml/ウェル
を含有するバージョン1(DCCM−1)/寒天オーバ
ーレイを上に載せた。DCCM−1は無血清完全細胞増
殖培地(Biological Industries)であり、これにはそ
れぞれ2μg/mlおよび0.001%の最終濃度となる
までTPCK処理トリプシンおよびDEAE−デキスト
ランを加えた。寒天(5%)(Indubios)をプレートへ
の添加前に前記オーバーレイ中で1:10に希釈した。
【0094】オーバーレイを載せて、プレートを37
℃、CO2 5%で3日間培養した。次いで、細胞を5%
グルタルアルデヒドで固定し、カルボールフクシンで染
色してウイルス性プラークを計数した。
【0095】 表1 50プラーク検定(μg/ml) 化合物例番号 NA1(μg/ml) Flu A Flu B 1 1.3 2.9 3.0 2 0.6 0.1 <0.1 3 4.2 3.0 NT 4 1.0 30.0 24.0 5 6.9 1.7 0.6
【0096】例7 医薬処方物 鼻腔内処方物 (i)水溶液 %w/w 式(I)の化合物 10.00 塩化ベンザルコニウム 0.04 フェニルエチルアルコール 0.40 精製水 残部 100%w/w (ii)水性補助溶媒溶液 %w/w 式(I)の化合物 10.0 塩化ベンザルコニウム 0.04 ポリエチレングリコール400 10.0 プロピレングリコール 30.0 精製水 残部 100%w/w (iii)エアゾール処方物 %w/w 式(I)の化合物 7.5 レシチン 0.4 噴射剤11 25.6 噴射剤12 66.5 (iv)乾燥粉末処方物 %w/w 式(I)の化合物 40.0 ラクトース 60.0 これらの処方物は、通常の製薬方法によって有効成分と
賦形剤とを混合して調製する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ローレンス、マーク、フォン、イツシュタ イン オーストラリア連邦ビクトリア州、ノース コート、ジェンキンズ、ストリート、2 /18 (72)発明者 ウェン‐ヤン、ウ オーストラリア連邦ビクトリア州、マウン ト、ウェイバリー、マンロ、ストリート、 34 (72)発明者 ト、バン、ファン オーストラリア連邦ビクトリア州、カーネ ギー、グレンハントリー、ロード、1306 (72)発明者 バジル、ダニーレック オーストラリア連邦ビクトリア州、ボック ス、ヒル、リンドハースト、クレッセン ト、10 (72)発明者 ベティー、ジン オーストラリア連邦ビクトリア州、マウン ト、ウェイバリー、マンロ、ストリート、 34

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(I)で表わされる化合物およびその薬
    学上許容される塩および薬学上許容される誘導体。 【化1】 〔式中、Rは水素または置換または非置換C1 〜6 アル
    キルまたはアリールであり、 R1 、R2 、R3 およびR4 は同一であっても異なって
    いてもよく、水素、置換または非置換C1 〜6 アルキ
    ル、C3 〜8 シクロアルキル、C1 〜6 アルコキシ、置
    換または非置換アリールまたはアラルキル、置換または
    非置換アリールオキシまたはアラルキルオキシ、アミ
    ノ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、COR5、CO2
    5 またはSO2 5 (式中、R5 は水素または置換また
    は非置換C1 〜6 アルキルまたはアラルキルである)ま
    たはCONR6 7 (式中、R6 およびR7 は同じであ
    っても異なっていてもよく、水素または置換または非置
    換C1 〜6 アルキルまたはアラルキルである)であり、 またはR3 およびR4 はそれらが結合している窒素原子
    と一緒になって飽和または不飽和単環式5〜7員環(場
    合によって更なるヘテロ原子を含有してよい)を形成
    し、 またはR1 と、R3 およびR4 の少なくとも1つとは、
    それらが結合しているN−C−N鎖と一緒になって飽和
    または不飽和単環式5〜7員環(場合によって更なるヘ
    テロ原子を含有してよい)を形成し、 またはR2 と、R3 およびR4 の少なくとも1つとは、
    それらが結合しているN=C−N鎖と一緒になって不飽
    和単環式5〜7員環(場合によって更なるヘテロ原子を
    含有してよい)を形成していてもよく、但し、R1 、R
    2 、R3 およびR4 の少なくとも1つは水素以外であ
    る〕
  2. 【請求項2】Rが水素または置換または非置換C1 〜4
    アルキルであり、R1 、R2 、R3およびR4 は同一で
    あるか異なって、水素、C1 〜4 アルキル、アミノ、ヒ
    ドロキシ、シアノ、C1 〜4 アルコキシカルボニルまた
    はニトロである、請求項1に記載の化合物。
  3. 【請求項3】Rがメチルまたはハロゲン置換メチルであ
    る、請求項1または2に記載の化合物。
  4. 【請求項4】R1 が水素であり、R2 、R3 およびR4
    の1つがC1 〜4 アルキル、アミノ、ヒドロキシ、シア
    ノ、ニトロまたはC1 〜4 アルコキシカルボニルであ
    り、他のものが水素である、請求項1ないし3のいずれ
    か一項に記載の化合物。
  5. 【請求項5】R1 、R3 およびR4 が水素であり、R2
    がC1 〜4 アルキル、アミノ、ヒドロキシ、シアノ、ニ
    トロまたはC1 〜4 アルコキシカルボニルである、請求
    項1ないし4のいずれか一項に記載の化合物。
  6. 【請求項6】5−(アセチルアミノ)−4−〔〔アミノ
    (メチルイミノ)メチル〕アミノ〕−2,6−アンヒド
    ロ−3,4,5−トリデオキシ−D−グリセロ−D−ガ
    ラクト−ノン−2−エノン酸;5−(アセチルアミノ)
    −4−〔〔アミノ(アミノイミノ)メチル〕アミノ〕−
    2,6−アンヒドロ−3,4,5−トリデオキシ−D−
    グリセロ−D−ガラクト−ノン−2−エノン酸;5−
    (アセチルアミノ)−4−〔〔アミノ(ニトロイミノ)
    メチル〕アミノ〕−2,6−アンヒドロ−3,4,5−
    トリデオキシ−D−グリセロ−D−ガラクト−ノン−2
    −エノン酸;5−(アセチルアミノ)−4−〔〔アミノ
    (ヒドロキシイミノ)メチル〕アミノ〕−2,6−アン
    ヒドロ−3,4,5−トリデオキシ−D−グリセロ−D
    −ガラクト−ノン−2−エノン酸;および5−(アセチ
    ルアミノ)−4−〔〔アミノ(エトキシカルボニルイミ
    ノ)メチル〕アミノ〕−2,6−アンヒドロ−3,4,
    5−トリデオキシ−D−グリセロ−D−ガラクト−ノン
    −2−エノン酸;およびそれらの薬学上許容される塩お
    よび誘導体から選ばれる化合物。
  7. 【請求項7】医薬として使用される、請求項1ないし6
    のいずれか一項に記載の化合物。
  8. 【請求項8】ウイルス感染症に罹患したヒトを含めた哺
    乳動物の治療用薬物の製造のための、請求項1ないし7
    のいずれか一項に記載の化合物。
  9. 【請求項9】請求項1ないし7のいずれか一項に記載の
    式(I)の化合物および薬学上許容される担体を含んで
    なる、医薬処方物。
  10. 【請求項10】請求項1ないし7のいずれか一項に記載
    の式(I)の化合物の製法であって、式(II): 【化2】 (式中、R5 およびR1 は式(I)に定義の通りであ
    る)の化合物を(A)式(III): 【化3】 (式中、R2 、R3 およびR4 は式(I)に定義の通り
    であり、Lは脱離基である)の化合物と反応させ、また
    は(B)Rが式(I)に定義の通りでありかつR1 がシ
    アノである場合には、式R2 NH2 の化合物と反応させ
    ることからなる、方法。
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