JPH06251939A - 軟磁性薄膜 - Google Patents
軟磁性薄膜Info
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- JPH06251939A JPH06251939A JP3361893A JP3361893A JPH06251939A JP H06251939 A JPH06251939 A JP H06251939A JP 3361893 A JP3361893 A JP 3361893A JP 3361893 A JP3361893 A JP 3361893A JP H06251939 A JPH06251939 A JP H06251939A
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- thin film
- film
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- magnetic thin
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- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01F—MAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
- H01F10/00—Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure
- H01F10/08—Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure characterised by magnetic layers
- H01F10/10—Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure characterised by magnetic layers characterised by the composition
- H01F10/12—Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure characterised by magnetic layers characterised by the composition being metals or alloys
- H01F10/14—Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure characterised by magnetic layers characterised by the composition being metals or alloys containing iron or nickel
- H01F10/147—Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure characterised by magnetic layers characterised by the composition being metals or alloys containing iron or nickel with lattice under strain, e.g. expanded by interstitial nitrogen
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Power Engineering (AREA)
- Thin Magnetic Films (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】本発明は、高周波領域で使用される磁気デバイ
スに適うべく高飽和磁化、高透磁率、高比抵抗の軟磁性
薄膜を提供することを目的とする。 【構成】本発明は、鉄と窒素を主体とする磁性薄膜にお
いて、X線回折の与える構造がα−Feとγ′−Fe4
Nの二相構造から成ることを特徴とする。ここに、α−
Fe相は(110)面が膜面に平行に強く配向してい
る。γ′−Fe4 N相は(111)面または(200)
面が膜面に平行に配向し、これらのX線回折強度の総和
に対するα−Feの(110)面のX線回折強度比が
0.7〜1.3の範囲にあり、結晶粒径は150オング
ストローム以下である。
スに適うべく高飽和磁化、高透磁率、高比抵抗の軟磁性
薄膜を提供することを目的とする。 【構成】本発明は、鉄と窒素を主体とする磁性薄膜にお
いて、X線回折の与える構造がα−Feとγ′−Fe4
Nの二相構造から成ることを特徴とする。ここに、α−
Fe相は(110)面が膜面に平行に強く配向してい
る。γ′−Fe4 N相は(111)面または(200)
面が膜面に平行に配向し、これらのX線回折強度の総和
に対するα−Feの(110)面のX線回折強度比が
0.7〜1.3の範囲にあり、結晶粒径は150オング
ストローム以下である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気ヘッドや薄膜インダ
クタ、トランスなどの高周波領域において使用される軟
磁性薄膜に関するものである。
クタ、トランスなどの高周波領域において使用される軟
磁性薄膜に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、高密度磁気記録用の磁気ヘッドあ
るいはインダクタ、トランスなど磁気デバイスの薄膜化
が進められており、それらに適用される軟磁性薄膜に対
する研究が活発になっている。これらの電子部品は数M
Hz以上の高周波領域で使用され、高透磁率・高飽和磁
束密度(Bs)が要求され、センダスト合金やCo系非
晶質合金などの金属薄膜が利用されてきた。しかし、よ
り高い周波数領域で使用するためには、高Bsが必要で
あるばかりでなく、渦電流による損失を防ぐため高い電
気抵抗も要求される。高Bs磁性材料としては、僅かな
窒素を含むFe膜が提案されている(IEEE Trans.Magn.
MAG-20,1451(1984))。該Fe窒化物薄膜は、スパッタリ
ングなどにより膜形成時に窒素ガスを導入することで形
成され、Bsが20kG以上で20e以下の保磁力を有
する軟磁性が得られている。
るいはインダクタ、トランスなど磁気デバイスの薄膜化
が進められており、それらに適用される軟磁性薄膜に対
する研究が活発になっている。これらの電子部品は数M
Hz以上の高周波領域で使用され、高透磁率・高飽和磁
束密度(Bs)が要求され、センダスト合金やCo系非
晶質合金などの金属薄膜が利用されてきた。しかし、よ
り高い周波数領域で使用するためには、高Bsが必要で
あるばかりでなく、渦電流による損失を防ぐため高い電
気抵抗も要求される。高Bs磁性材料としては、僅かな
窒素を含むFe膜が提案されている(IEEE Trans.Magn.
MAG-20,1451(1984))。該Fe窒化物薄膜は、スパッタリ
ングなどにより膜形成時に窒素ガスを導入することで形
成され、Bsが20kG以上で20e以下の保磁力を有
する軟磁性が得られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記高飽和磁
化Fe窒化物薄膜は、透磁率μが2000以下と小さ
く、さらに比抵抗ρも30μΩcm以下と小さいために、
渦電流損失のため高周波での透磁率が著しく減少する。
このためZr、Hfなどの第三元素を添加し透磁率並び
に比抵抗を向上させた例も報告されている(日本応用磁
気学会誌 Vol.15,371(1991)) 。該報告の薄膜は、55
0℃の熱処理によってα−Fe相とZrN、HfNなど
の窒化物相が析出した構造を有し、周波数5MHzでは
μが約3000を示し比抵抗も若干向上するものの、B
sは16kGまで低下する。磁気デバイスを今後より高
周波領域で動作させるためには、より飽和磁化が大き
く、比抵抗の高い材料が必要である。
化Fe窒化物薄膜は、透磁率μが2000以下と小さ
く、さらに比抵抗ρも30μΩcm以下と小さいために、
渦電流損失のため高周波での透磁率が著しく減少する。
このためZr、Hfなどの第三元素を添加し透磁率並び
に比抵抗を向上させた例も報告されている(日本応用磁
気学会誌 Vol.15,371(1991)) 。該報告の薄膜は、55
0℃の熱処理によってα−Fe相とZrN、HfNなど
の窒化物相が析出した構造を有し、周波数5MHzでは
μが約3000を示し比抵抗も若干向上するものの、B
sは16kGまで低下する。磁気デバイスを今後より高
周波領域で動作させるためには、より飽和磁化が大き
く、比抵抗の高い材料が必要である。
【0004】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
で、高周波領域で使用される磁気デバイスに適うべく高
飽和磁化、高透磁率、高比抵抗の軟磁性薄膜を提供する
ことを目的とする。
で、高周波領域で使用される磁気デバイスに適うべく高
飽和磁化、高透磁率、高比抵抗の軟磁性薄膜を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、鉄と窒素を主体とする磁性薄膜において、
X線回折の与える構造がα−Feとγ′−Fe4 Nの二
相から成ることを特徴とするものである。
するために、鉄と窒素を主体とする磁性薄膜において、
X線回折の与える構造がα−Feとγ′−Fe4 Nの二
相から成ることを特徴とするものである。
【0006】又、上記α−Fe相は膜面に平行に(11
0)面が強く配向し、上記γ′−Fe4 Nは膜面に平行
に(111)面もしくは(200)面が配向しており、
この二つのX線回折強度の総和に対するα−Feの(1
10)面のX線回折強度比が、0.7〜1.3の範囲に
あることを特徴とするものである。又、上記α−Fe相
の結晶粒径は150オングストローム以下であることを
特徴とするものである。
0)面が強く配向し、上記γ′−Fe4 Nは膜面に平行
に(111)面もしくは(200)面が配向しており、
この二つのX線回折強度の総和に対するα−Feの(1
10)面のX線回折強度比が、0.7〜1.3の範囲に
あることを特徴とするものである。又、上記α−Fe相
の結晶粒径は150オングストローム以下であることを
特徴とするものである。
【0007】
【作用】本発明は上記手段により、低保磁力でかつ高透
磁率にできる。また、透磁率が高いばかりでなく、膜の
比抵抗も大きいことから、透磁率の高周波での減衰が少
なく周波数特性に優れている。
磁率にできる。また、透磁率が高いばかりでなく、膜の
比抵抗も大きいことから、透磁率の高周波での減衰が少
なく周波数特性に優れている。
【0008】
【実施例】以下図面を参照して本発明の一実施例を詳細
に説明すると、鉄と窒素を主体とする磁性薄膜におい
て、X線回折の与える構造がα−Feとγ′−Fe4 N
の二相構造から成ることを特徴とする。ここに、α−F
e相は(110)面が膜面に平行に強く配向している。
γ′−Fe4 N相は(111)面または(200)面が
膜面に平行に配向し、これらのX線回折強度の総和に対
するα−Feの(110)面のX線回折強度比が0.7
〜1.3の範囲にあり、結晶粒径は150オングストロ
ーム以下である。そして、本実施例においては膜形成直
後、既にα−Feとγ′−Fe4 Nの二相構造を有し、
熱処理によりその軟磁気特性の改善を行う。なお、本実
施例の膜の比抵抗ρは、従来技術である僅かな窒素を含
むFe膜が30μΩcm以下であるのに対し、70μΩ
cm以上と大きい。
に説明すると、鉄と窒素を主体とする磁性薄膜におい
て、X線回折の与える構造がα−Feとγ′−Fe4 N
の二相構造から成ることを特徴とする。ここに、α−F
e相は(110)面が膜面に平行に強く配向している。
γ′−Fe4 N相は(111)面または(200)面が
膜面に平行に配向し、これらのX線回折強度の総和に対
するα−Feの(110)面のX線回折強度比が0.7
〜1.3の範囲にあり、結晶粒径は150オングストロ
ーム以下である。そして、本実施例においては膜形成直
後、既にα−Feとγ′−Fe4 Nの二相構造を有し、
熱処理によりその軟磁気特性の改善を行う。なお、本実
施例の膜の比抵抗ρは、従来技術である僅かな窒素を含
むFe膜が30μΩcm以下であるのに対し、70μΩ
cm以上と大きい。
【0009】α−Feとγ′−Fe4 Nの二相構造を有
する磁性膜は、特開平4−65805号公報に報告され
ている。しかし、該公報に述べられているように第三元
素を必要とし、また日本応用磁気学会誌 Vol.15,371 (1
991)に述べられているように成膜直後ではα−Fe単相
であって、熱処理により初めて二相構造が実現されるも
のであり、本実施例とは明らかに異なる。
する磁性膜は、特開平4−65805号公報に報告され
ている。しかし、該公報に述べられているように第三元
素を必要とし、また日本応用磁気学会誌 Vol.15,371 (1
991)に述べられているように成膜直後ではα−Fe単相
であって、熱処理により初めて二相構造が実現されるも
のであり、本実施例とは明らかに異なる。
【0010】さて、本実施例の特徴を述べる。図1はC
uを線源とするX線回折パターンである。(a)は従来
知られている僅かな窒素を含むα−Fe単相構造を有す
るFe窒化物薄膜、(b),(c)は本実施例の二相構
造を持つFe−N二元系薄膜を示す特性図である。すな
わち、従来の技術の項で述べた高飽和磁化Fe窒化物の
構造は、図1(a)に示すようにα−Fe単相であり
(110)面が膜面に配向している。それに対し、本実
施例の鉄と窒素を主体とする磁性薄膜では、図1
(b),(c)に示すようにα−Feとγ′−Fe4 N
の二相構造が確認される。ここで、本実施例においても
α−Fe相は(a)と同様(110)配向している。
γ′−Fe4 N相の配向は、(b),(c)に明らかな
ように(111)または(200)のいずれかである
が、この二つの回折ピークが検出されることが必要であ
る。特開平4−65805号公報に認められるような
(200)ピークのみが検出される場合は、膜の軟磁気
特性が充分に発現されない。
uを線源とするX線回折パターンである。(a)は従来
知られている僅かな窒素を含むα−Fe単相構造を有す
るFe窒化物薄膜、(b),(c)は本実施例の二相構
造を持つFe−N二元系薄膜を示す特性図である。すな
わち、従来の技術の項で述べた高飽和磁化Fe窒化物の
構造は、図1(a)に示すようにα−Fe単相であり
(110)面が膜面に配向している。それに対し、本実
施例の鉄と窒素を主体とする磁性薄膜では、図1
(b),(c)に示すようにα−Feとγ′−Fe4 N
の二相構造が確認される。ここで、本実施例においても
α−Fe相は(a)と同様(110)配向している。
γ′−Fe4 N相の配向は、(b),(c)に明らかな
ように(111)または(200)のいずれかである
が、この二つの回折ピークが検出されることが必要であ
る。特開平4−65805号公報に認められるような
(200)ピークのみが検出される場合は、膜の軟磁気
特性が充分に発現されない。
【0011】γ′−Fe4 N相の(111)面と(20
0)面の回折強度の総和に対するα−Fe相の(11
0)面のX線回折強度比が0.7以下のときはγ′−F
e4 N相が主体となり、保磁力など膜の軟磁気特性が充
分発現されない。さらに、このときα−Fe相の結晶粒
径は150オングストローム以上となる。該強度比が
1.3以上の場合はα−Fe相が主体となり、α−Fe
相の結晶粒径が150オングストローム以下とはなるも
のの、図1(a)のような構造を有する従来の高飽和磁
化Fe窒化物薄膜の軟磁気特性を陵駕することができな
い。
0)面の回折強度の総和に対するα−Fe相の(11
0)面のX線回折強度比が0.7以下のときはγ′−F
e4 N相が主体となり、保磁力など膜の軟磁気特性が充
分発現されない。さらに、このときα−Fe相の結晶粒
径は150オングストローム以上となる。該強度比が
1.3以上の場合はα−Fe相が主体となり、α−Fe
相の結晶粒径が150オングストローム以下とはなるも
のの、図1(a)のような構造を有する従来の高飽和磁
化Fe窒化物薄膜の軟磁気特性を陵駕することができな
い。
【0012】ところで、このような二相混合の比をそれ
ぞれの相の飽和磁化Bsの値から見積もった場合、α−
Fe相のBsを21kG、γ′−Fe4 N相のそれを1
6kGとすれば、全体積中α−Fe相は20〜60%占
めることになる。以下に具体的実施例について述べる。 (具体的実施例)
ぞれの相の飽和磁化Bsの値から見積もった場合、α−
Fe相のBsを21kG、γ′−Fe4 N相のそれを1
6kGとすれば、全体積中α−Fe相は20〜60%占
めることになる。以下に具体的実施例について述べる。 (具体的実施例)
【0013】アシストビームを有するイオンビームスパ
ッタ装置を用いて、1000〜1200V、200〜4
00mAのビーム出力でFeターゲット上にビーム流を
当てスパッタする。このとき同時にアシストイオン源か
ら窒素ビーム流を100〜400V、20〜30mAで
基板に照射し、ガラス基板上に0.5〜1μmの膜を形
成する。次に、真空中370〜420℃で一時間の熱処
理を施す。得られた膜の振動式磁力計(V.S.M)か
ら求めた磁気特性、8の字コイル法で測定した透磁率、
4探針法で測定した比抵抗、X線回折から求めたγ′−
Fe4 N相の(111)と(200)の回折強度の総和
に対するα−Fe相の(110)の強度比(I(110) /
I(111) +I(200) )、および(110)回折ピークの
半値幅から求めたα−Fe相の結晶粒径を図2に示す。
ッタ装置を用いて、1000〜1200V、200〜4
00mAのビーム出力でFeターゲット上にビーム流を
当てスパッタする。このとき同時にアシストイオン源か
ら窒素ビーム流を100〜400V、20〜30mAで
基板に照射し、ガラス基板上に0.5〜1μmの膜を形
成する。次に、真空中370〜420℃で一時間の熱処
理を施す。得られた膜の振動式磁力計(V.S.M)か
ら求めた磁気特性、8の字コイル法で測定した透磁率、
4探針法で測定した比抵抗、X線回折から求めたγ′−
Fe4 N相の(111)と(200)の回折強度の総和
に対するα−Fe相の(110)の強度比(I(110) /
I(111) +I(200) )、および(110)回折ピークの
半値幅から求めたα−Fe相の結晶粒径を図2に示す。
【0014】図3は図2中の本発明の実施例No.6お
よび従来例No.11の膜の印加磁場10mOeでの透
磁率の周波数特性である。図中μ′は複素透磁率の実数
部を、μ″は虚数部を表わす。 (比較例)
よび従来例No.11の膜の印加磁場10mOeでの透
磁率の周波数特性である。図中μ′は複素透磁率の実数
部を、μ″は虚数部を表わす。 (比較例)
【0015】アシストイオン源のビーム電流を20mA
以下、または40mA以上とした以外は本発明の実施例
と同様に膜を作成した。得られた膜の諸特性を図2に示
す。 (従来例)
以下、または40mA以上とした以外は本発明の実施例
と同様に膜を作成した。得られた膜の諸特性を図2に示
す。 (従来例)
【0016】イオンビーム電流を200mA、アシスト
ビーム電流を5mAとした以外は本発明の実施例と同様
である。得られた膜の諸特性を図2に、透磁率の高周波
特性を図3に示す。
ビーム電流を5mAとした以外は本発明の実施例と同様
である。得られた膜の諸特性を図2に、透磁率の高周波
特性を図3に示す。
【0017】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、従来
知られていたα−Fe単相構造を有する僅かな窒素を含
むFe膜に比べ、低保磁力でかつ高透磁率である。ま
た、図3から明らかなように、該従来例に比較し透磁率
が高いばかりでなく、膜の比抵抗も大きいことから、透
磁率の高周波での減衰が少なく周波数特性に優れてい
る。よって、本発明は磁気ヘッド、薄膜型のインダクタ
やトランスなどの高周波用磁気デバイス材料として期待
される。
知られていたα−Fe単相構造を有する僅かな窒素を含
むFe膜に比べ、低保磁力でかつ高透磁率である。ま
た、図3から明らかなように、該従来例に比較し透磁率
が高いばかりでなく、膜の比抵抗も大きいことから、透
磁率の高周波での減衰が少なく周波数特性に優れてい
る。よって、本発明は磁気ヘッド、薄膜型のインダクタ
やトランスなどの高周波用磁気デバイス材料として期待
される。
【0018】なお、本発明の実施例ではFe−N二元系
磁性膜のみを示したが、耐蝕性などを向上させる目的で
本発明の膜の結晶構造を損なわない程度の第三元素を含
んでもよい。さらに、他の材料と組合わせて多層構造膜
としてもよいことは勿論である。
磁性膜のみを示したが、耐蝕性などを向上させる目的で
本発明の膜の結晶構造を損なわない程度の第三元素を含
んでもよい。さらに、他の材料と組合わせて多層構造膜
としてもよいことは勿論である。
【図1】Cuを線源とするX線回折パターンである。
(a)は従来知られている僅かな窒素を含むα−Fe単
相構造を有するFe窒化物薄膜、(b),(c)は本発
明の実施例に係る二相構造を持つFe−N二元系薄膜を
示す特性図である。
(a)は従来知られている僅かな窒素を含むα−Fe単
相構造を有するFe窒化物薄膜、(b),(c)は本発
明の実施例に係る二相構造を持つFe−N二元系薄膜を
示す特性図である。
【図2】本発明の具体的実施例の諸特性を従来例及び比
較例の諸特性と比較して示す説明図である。
較例の諸特性と比較して示す説明図である。
【図3】図2中の本発明の実施例No.6および従来例
No.11の膜の印加磁場10mOeでの透磁率の周波
数特性図である。
No.11の膜の印加磁場10mOeでの透磁率の周波
数特性図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大沼 繁弘 宮城県仙台市青葉区南吉成6−6−3 株 式会社アモルファス・電子デバイス研究所 内 (72)発明者 藤森 啓安 宮城県仙台市青葉区吉成2−20−3 (72)発明者 増本 健 宮城県仙台市青葉区上杉3−8−22
Claims (3)
- 【請求項1】 鉄と窒素を主体とする磁性薄膜におい
て、X線回折の与える構造がα−Feとγ′−Fe4 N
の二相から成ることを特徴とする軟磁性薄膜。 - 【請求項2】 α−Fe相は膜面に平行に(110)面
が強く配向し、γ′−Fe4 Nは膜面に平行に(11
1)面もしくは(200)面が配向しており、この二つ
のX線回折強度の総和に対するα−Feの(110)面
のX線回折強度比が、0.7〜1.3の範囲にあること
を特徴とする請求項1記載の軟磁性薄膜。 - 【請求項3】 α−Fe相の結晶粒径は150オングス
トローム以下であることを特徴とする請求項1記載の軟
磁性薄膜。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3361893A JPH06251939A (ja) | 1993-02-23 | 1993-02-23 | 軟磁性薄膜 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3361893A JPH06251939A (ja) | 1993-02-23 | 1993-02-23 | 軟磁性薄膜 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06251939A true JPH06251939A (ja) | 1994-09-09 |
Family
ID=12391446
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3361893A Pending JPH06251939A (ja) | 1993-02-23 | 1993-02-23 | 軟磁性薄膜 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06251939A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6346336B1 (en) | 1998-05-27 | 2002-02-12 | Matsushita Electrical Industrial Co., Ltd. | Soft magnetic film soft magnetic multilayer film method of manufacturing the same and magnetic device |
-
1993
- 1993-02-23 JP JP3361893A patent/JPH06251939A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6346336B1 (en) | 1998-05-27 | 2002-02-12 | Matsushita Electrical Industrial Co., Ltd. | Soft magnetic film soft magnetic multilayer film method of manufacturing the same and magnetic device |
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