JPH0625075A - オキソカルボン酸誘導体の製造法 - Google Patents
オキソカルボン酸誘導体の製造法Info
- Publication number
- JPH0625075A JPH0625075A JP20702292A JP20702292A JPH0625075A JP H0625075 A JPH0625075 A JP H0625075A JP 20702292 A JP20702292 A JP 20702292A JP 20702292 A JP20702292 A JP 20702292A JP H0625075 A JPH0625075 A JP H0625075A
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- acid
- acid derivative
- hydrogen
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- alkyl
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【構成】 一般式1のシクロヘキセンカルボン酸誘導体
にルイス酸を作用させることを特徴とする一般式2のオ
キソシクロヘキサンカルボン酸誘導体の製造法。 (式中、Rは水素、アルキル、置換アルキル又はアリー
ル基であり、Xは水素又はメチル基である。) 【効果】 液晶や高分子化合物などの合成に有用な4−
オキソシクロヘキサン−1−カルボン酸エステルを容易
に製造できる。
にルイス酸を作用させることを特徴とする一般式2のオ
キソシクロヘキサンカルボン酸誘導体の製造法。 (式中、Rは水素、アルキル、置換アルキル又はアリー
ル基であり、Xは水素又はメチル基である。) 【効果】 液晶や高分子化合物などの合成に有用な4−
オキソシクロヘキサン−1−カルボン酸エステルを容易
に製造できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明の方法によって得られる4
−オキソシクロヘキサン−1−カルボン酸エステルは、
液晶や高分子化合物[化学, 40, 760(1985)]ならびに
芳香剤[Chem.Abstr., 104, 148376p(1986)]などの合
成に用いられる有用な化合物である。
−オキソシクロヘキサン−1−カルボン酸エステルは、
液晶や高分子化合物[化学, 40, 760(1985)]ならびに
芳香剤[Chem.Abstr., 104, 148376p(1986)]などの合
成に用いられる有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】従来、4−オキソシクロヘキサン−1−
カルボン酸エステルを合成する方法として、(1)p−
ヒドロキシ安息香酸エチルをロジウム・アルミナを触媒
として水素下で還元して4−ヒドロキシシクロヘキサン
−1−カルボン酸エチルとした後、クロム酸で酸化する
方法[J.Org.Chem., 30, 4145(1965) ]。(2)マロン
酸ジエチルと過剰のアクリル酸エチルを水素化ナトリウ
ムで縮合させてシクロヘキサノン−2,4,4−トリカ
ルボン酸トリエチルとした後、脱炭酸する方法[化学,
40, 760(1985) ]等が知られている。
カルボン酸エステルを合成する方法として、(1)p−
ヒドロキシ安息香酸エチルをロジウム・アルミナを触媒
として水素下で還元して4−ヒドロキシシクロヘキサン
−1−カルボン酸エチルとした後、クロム酸で酸化する
方法[J.Org.Chem., 30, 4145(1965) ]。(2)マロン
酸ジエチルと過剰のアクリル酸エチルを水素化ナトリウ
ムで縮合させてシクロヘキサノン−2,4,4−トリカ
ルボン酸トリエチルとした後、脱炭酸する方法[化学,
40, 760(1985) ]等が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の方法は、(1)
ロジウムのような高価な触媒やクロム酸のような重金属
を用いたり、(2)水素化ナトリウムのような高価な塩
基を用いて無水条件で行わなければならないなどの欠点
を有していた。これに対し、本発明の方法はクロロプレ
ンとアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルの反
応で容易に得られる化合物を原料として採用し、酸処理
によって目的化合物を得るものである。
ロジウムのような高価な触媒やクロム酸のような重金属
を用いたり、(2)水素化ナトリウムのような高価な塩
基を用いて無水条件で行わなければならないなどの欠点
を有していた。これに対し、本発明の方法はクロロプレ
ンとアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルの反
応で容易に得られる化合物を原料として採用し、酸処理
によって目的化合物を得るものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、一
般式〔I〕
般式〔I〕
【化3】 (Rは水素、アルキル、置換アルキル又はアリール基で
あり、Xは水素又はメチル基である。)で表されるシク
ロヘキセンカルボン酸誘導体にルイス酸を作用させるこ
とを特徴とする、一般式〔II〕
あり、Xは水素又はメチル基である。)で表されるシク
ロヘキセンカルボン酸誘導体にルイス酸を作用させるこ
とを特徴とする、一般式〔II〕
【化4】 (Rは水素、アルキル、置換アルキル又はアリール基で
あり、Xは水素又はメチル基である。)で表されるオキ
ソカルボン酸誘導体の製造法に関する。
あり、Xは水素又はメチル基である。)で表されるオキ
ソカルボン酸誘導体の製造法に関する。
【0005】以下、更に本発明について詳しく説明す
る。本発明で用いられるシクロヘキセンカルボン酸誘導
体〔I〕は、クロロプレンとアクリル酸エステル又はメ
タクリル酸エステルのディールス・アルダー反応で合成
できる[J.Org.Chem., 36, 924(1971); Bull.soc.chim.
France,610(1954)]。アクリル酸エステルの場合には、
3−及び4−クロロシクロヘキス−3−エン−1−カル
ボン酸エステルの混合物(4−クロロ体が主生成物)が
得られ、メタクリル酸エステルの場合には、3−および
4−クロロ−1−メチルシクロヘキス−3−エン−1−
カルボン酸エステルの混合物が得られる。シクロヘキセ
ンカルボン酸誘導体〔I〕のRは、水素、メチル、エチ
ル、ブチルなどのアルキル基、ベンジルなどの置換アル
キル基、フェニル、o−,m−,p−メチルフェニル、
p−クロロフェニル等のアリール基である。
る。本発明で用いられるシクロヘキセンカルボン酸誘導
体〔I〕は、クロロプレンとアクリル酸エステル又はメ
タクリル酸エステルのディールス・アルダー反応で合成
できる[J.Org.Chem., 36, 924(1971); Bull.soc.chim.
France,610(1954)]。アクリル酸エステルの場合には、
3−及び4−クロロシクロヘキス−3−エン−1−カル
ボン酸エステルの混合物(4−クロロ体が主生成物)が
得られ、メタクリル酸エステルの場合には、3−および
4−クロロ−1−メチルシクロヘキス−3−エン−1−
カルボン酸エステルの混合物が得られる。シクロヘキセ
ンカルボン酸誘導体〔I〕のRは、水素、メチル、エチ
ル、ブチルなどのアルキル基、ベンジルなどの置換アル
キル基、フェニル、o−,m−,p−メチルフェニル、
p−クロロフェニル等のアリール基である。
【0006】本発明で用いられるルイス酸としては、硫
酸、クロロスルホン酸、りん酸等の強酸、塩化水銀、塩
化アルミニウムなどの金属ハロゲン化物等を挙げること
ができるが、価格、安全性、収率などの点から濃硫酸が
好ましい。
酸、クロロスルホン酸、りん酸等の強酸、塩化水銀、塩
化アルミニウムなどの金属ハロゲン化物等を挙げること
ができるが、価格、安全性、収率などの点から濃硫酸が
好ましい。
【0007】本発明の方法は無溶媒でも行い得るが、ヘ
キサン、シクロヘキサン、トルエン等の炭化水素系溶
媒、ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化
水素系溶媒を用い得る。シクロヘキセンカルボン酸誘導
体〔I〕が固体の場合には溶媒を用いた方が結果が良い
ことが多い。ルイス酸の量は、一般的にシクロヘキセン
カルボン酸誘導体〔I〕に対し等モル以上が良い結果を
あたえるが、例えば濃硫酸の場合は、シクロヘキセンカ
ルボン酸誘導体〔I〕に対し2〜10モル、好ましくは
3〜5モルである。反応温度は0〜50℃、好ましくは
0〜30℃であり、反応時間は温度に依存し、0.2〜
2時間、好ましくは0.2〜1時間である。反応後、水
と混合してオキソカルボン酸誘導体〔II〕を得る。
キサン、シクロヘキサン、トルエン等の炭化水素系溶
媒、ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化
水素系溶媒を用い得る。シクロヘキセンカルボン酸誘導
体〔I〕が固体の場合には溶媒を用いた方が結果が良い
ことが多い。ルイス酸の量は、一般的にシクロヘキセン
カルボン酸誘導体〔I〕に対し等モル以上が良い結果を
あたえるが、例えば濃硫酸の場合は、シクロヘキセンカ
ルボン酸誘導体〔I〕に対し2〜10モル、好ましくは
3〜5モルである。反応温度は0〜50℃、好ましくは
0〜30℃であり、反応時間は温度に依存し、0.2〜
2時間、好ましくは0.2〜1時間である。反応後、水
と混合してオキソカルボン酸誘導体〔II〕を得る。
【0008】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に具体的に説
明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
【0009】実施例1 水冷下、撹拌しながら、4−クロロシクロヘキス−3−
エン−1−カルボン酸メチル(2.0g,11.5ミリ
モル)に、濃硫酸(3.0ml,5.5g,56ミリモ
ル)を滴下した。30分撹拌した後、氷水冷下で反応液
を水にゆっくり加えた後、一緒にした。酢酸エチルで2
回抽出し、抽出液を1M−NaHCO3水溶液で洗浄し
た。洗液を酢酸エチルで抽出し、先の抽出液とあわせて
硫酸ナトリウムで脱水、濃縮、蒸留(bp74℃/2T
orr)し、4−オキソシクロヘキサン−1−カルボン
酸メチル(0.97g,収率54%)を得た。 NMR(60MHz,CDCl3 )δ:1.7〜3.0
(9H,m),3.67(3H,s)。
エン−1−カルボン酸メチル(2.0g,11.5ミリ
モル)に、濃硫酸(3.0ml,5.5g,56ミリモ
ル)を滴下した。30分撹拌した後、氷水冷下で反応液
を水にゆっくり加えた後、一緒にした。酢酸エチルで2
回抽出し、抽出液を1M−NaHCO3水溶液で洗浄し
た。洗液を酢酸エチルで抽出し、先の抽出液とあわせて
硫酸ナトリウムで脱水、濃縮、蒸留(bp74℃/2T
orr)し、4−オキソシクロヘキサン−1−カルボン
酸メチル(0.97g,収率54%)を得た。 NMR(60MHz,CDCl3 )δ:1.7〜3.0
(9H,m),3.67(3H,s)。
【0010】実施例2 水冷下、撹拌しながら、4−クロロシクロヘキス−3−
エン−1−カルボン酸ブチル(2.0g,9.2ミリモ
ル)に、水冷下で濃硫酸(2.0ml,3.7g,38
ミリモル)を滴下した。1時間撹拌した後、氷水冷下で
反応液を水にゆっくり滴下した。酢酸エチルで2回抽出
し、抽出液を1M−NaHCO3 水溶液で洗浄した。洗
液を酢酸エチルで抽出し、先の抽出液とあわせて硫酸ナ
トリウムで脱水、濃縮、蒸留(bp104℃/0.8T
orr)した。4−オキソシクロヘキサン−1−カルボ
ン酸ブチル(0.9g,49%)を得た。NMR(60
MHz,CDCl3 )δ:0.93(3H,unsy
m.t,J=6Hz),1.1〜1.8(4H),1.
8〜2.6(8H),2.75(1H,m),4.1
(2H,t,J=6Hz)。IR(film):296
0,2875,1720,1170,1210cm-1。
エン−1−カルボン酸ブチル(2.0g,9.2ミリモ
ル)に、水冷下で濃硫酸(2.0ml,3.7g,38
ミリモル)を滴下した。1時間撹拌した後、氷水冷下で
反応液を水にゆっくり滴下した。酢酸エチルで2回抽出
し、抽出液を1M−NaHCO3 水溶液で洗浄した。洗
液を酢酸エチルで抽出し、先の抽出液とあわせて硫酸ナ
トリウムで脱水、濃縮、蒸留(bp104℃/0.8T
orr)した。4−オキソシクロヘキサン−1−カルボ
ン酸ブチル(0.9g,49%)を得た。NMR(60
MHz,CDCl3 )δ:0.93(3H,unsy
m.t,J=6Hz),1.1〜1.8(4H),1.
8〜2.6(8H),2.75(1H,m),4.1
(2H,t,J=6Hz)。IR(film):296
0,2875,1720,1170,1210cm-1。
【0011】
【発明の効果】本発明の方法により、液晶や高分子化合
物などの合成に有用な4−オキソシクロヘキサン−1−
カルボン酸エステルを容易に製造することができる。
物などの合成に有用な4−オキソシクロヘキサン−1−
カルボン酸エステルを容易に製造することができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 一般式〔I〕 【化1】 (Rは水素、アルキル、置換アルキル又はアリール基で
あり、Xは水素又はメチル基である。)で表されるシク
ロヘキセンカルボン酸誘導体にルイス酸を作用させるこ
とを特徴とする、一般式〔II〕 【化2】 (Rは水素、アルキル、置換アルキル又はアリール基で
あり、Xは水素又はメチル基である。)で表されるオキ
ソカルボン酸誘導体の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20702292A JPH0625075A (ja) | 1992-07-13 | 1992-07-13 | オキソカルボン酸誘導体の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20702292A JPH0625075A (ja) | 1992-07-13 | 1992-07-13 | オキソカルボン酸誘導体の製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0625075A true JPH0625075A (ja) | 1994-02-01 |
Family
ID=16532913
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20702292A Pending JPH0625075A (ja) | 1992-07-13 | 1992-07-13 | オキソカルボン酸誘導体の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0625075A (ja) |
-
1992
- 1992-07-13 JP JP20702292A patent/JPH0625075A/ja active Pending
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