JPH06249826A - Fetセンサ - Google Patents

Fetセンサ

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JPH06249826A
JPH06249826A JP5062674A JP6267493A JPH06249826A JP H06249826 A JPH06249826 A JP H06249826A JP 5062674 A JP5062674 A JP 5062674A JP 6267493 A JP6267493 A JP 6267493A JP H06249826 A JPH06249826 A JP H06249826A
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JP
Japan
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terminal
fet
sensor
type fet
type
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JP5062674A
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English (en)
Inventor
Takahiro Morita
恭弘 森田
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Tokyo Gas Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Gas Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電流計や電圧計などの測定器や、増幅回路や
A/D変換回路などの付属回路を必要とせず、FETセ
ンサ自体で、ガスやイオンなどの濃度を検出するととも
にA/D変換を行い、検出結果を外部にデジタルデータ
として出力することができるFETセンサを提供する。 【構成】 P型FET2a〜2eのドレイン端子とN型
FET3a〜3eのドレイン端子とを接続し、検出すべ
き物質の濃度に応じたデジタルデータを端子9a〜9e
から出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液体中のイオン濃度や
気体中のガス濃度などを検出するFETセンサに関す
る。
【0002】
【従来の技術】IGFET(絶縁ゲート型FET)のゲ
ート金属を取り去りSiO2 などを感応膜として用いる
とともに参照電極を設けて、各種イオンの濃度を検出す
るイオンセンサや、IGFETのゲート金属としてPd
を用いてPd−SiO2 −Si構造を有し、各種ガスの
濃度を検出するガスセンサなどがFETセンサとして従
来から知られている。
【0003】ここでFETセンサの動作原理についてF
ETセンサの1つであるガスセンサに関して説明する。
【0004】たとえば検出すべき水素ガス(H2 )はP
d表面で吸着、解離されて原子状水素(H)となる。こ
のH原子は拡散によってPd−SiO2 界面に達して界
面電位を発生し、この結果FETの特性パラメータであ
るしきい値電圧が変化する。FETのしきい値電圧が変
化すると、FETのドレイン電流が変化し、この電流変
化を測定することにより水素ガス(H2 )の濃度を検出
することができる。
【0005】ところで、このガスの濃度の変化によるF
ETのドレイン電流の変化は微小であるためその変化を
認識することが難しく、従来では、この微小なドレイン
電流の変化を測定するために高精度の電流計を用いて精
密に測定したり、後処理のしやすさのために、微小な電
流の変化を一旦電流−電圧変換回路により電圧の変化に
変換し、この電流−電圧変換回路の出力である微小な電
圧の変化を増幅回路を用いて増幅しFETセンサによる
検出結果としていた。
【0006】FETセンサを用いてたとえばガス濃度を
検出する別の方法としては、FETのドレイン電流が一
定になるようにFETのゲートに印加する電圧を変化さ
せ、このゲートに印加する電圧の変化によりガス濃度を
検出する方法がある。この場合であってもゲートに印加
する電圧の変化は微小であるために、高精度の電圧計を
用いて精密に測定したり、微小な電圧の変化を増幅回路
を用いて増幅しFETセンサによる検出結果としてい
た。
【0007】また、最近では、マイコンが普及してきて
おり、FETセンサによる検出結果もマイコンで扱える
ようにするためにアナログデータである検出結果をデジ
タルデータに変換する必要が生じ、上述のように増幅回
路で増幅した電圧の変化をA/D変換回路を用いてデジ
タルデータに変換し外部に出力していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、たとえばガス
濃度の検出に高精度の電流計や電圧計を用いたり、増幅
回路やA/D変換回路を設けたりすることは、FETセ
ンサを用いてシステムを構築する場合システムの小型化
のネックとなってしまう。
【0009】また、FETセンサを用いたシステムを小
型化するために、微小なドレイン電流の変化を増幅する
ための増幅回路やアナログデータである検出結果をデジ
タルデータに変換するためのA/D変換回路などの回路
と、FETセンサとをワンチップ上に一体化することが
考えられるが、その場合にも次のような問題がある。
【0010】ワンチップ上に一体化するということは既
存の増幅回路やA/D変換回路などが使えず、新たにワ
ンチップ上の回路すべての設計から行うということであ
り、設計段階においては、FETセンサとは別に増幅回
路やA/D変換回路などの回路の設計やシミュレーショ
ンなどが必要になる。
【0011】次に、製作段階においては、FETセンサ
の製作工程とは別に増幅回路やA/D変換回路などの回
路の製作工程が加わる。そのため、全体の製作工程が多
くなることはもちろんであるが、単にそれだけでなく、
FETセンサの製作工程と増幅回路やA/D変換回路な
どの回路の製作工程とが互いに影響を及ぼさないような
工夫が必要になり、全体の製作工程が複雑になる。
【0012】さらに、完成した増幅回路やA/D変換回
路などの回路とFETセンサとのワンチップについて見
てみると、ワンチップ上にFETセンサ以外に増幅回路
やA/D変換回路などがあるために、ワンチップ上にF
ETセンサだけを製作した場合と比べて、FETセンサ
のチップのサイズが大きくなってしまい、狭い場所での
ガス濃度の検出やイオン濃度の検出などには不向きとな
ってしまう。
【0013】本発明は上記の点にかんがみてなされたも
ので、高精度の電流計や電圧計などの測定器や、増幅回
路やA/D変換回路などの付属回路を必要とせず、FE
Tセンサ自体で、ガスやイオンなどの濃度を検出すると
ともにA/D変換を行い、検出結果を外部にデジタルデ
ータとして出力し得るFETセンサを提供することを目
的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために、検出すべき物質に感応する感応膜を有す
るP型FETおよびN型FETのドレイン端子どうしを
接続して1つのセンサモジュールを構成し、異なる第1
の基準電位と第2の基準電位との間に複数個の前記セン
サモジュールを並列に接続し、前記各センサモジュール
のしきい値電圧を異ならせ、前記各センサモジュールを
構成するP型FETおよびN型FETのゲート端子にバ
イアス電圧を印加し、前記各センサモジュールを構成す
るP型FETおよびN型FETのドレイン端子どうしの
接続点から、前記検出すべき物質の濃度を表わすデジタ
ル信号を前記複数のセンサモジュールの数と同数のビッ
ト数で出力するようにFETセンサを構成した。
【0015】
【作用】本発明は以上の構成によって、P型FETのゲ
ート端子およびN型FETのゲート端子にバイアス電圧
を印加したとき、P型FETのドレイン端子とN型FE
Tのドレイン端子との接続点において、検出すべき物質
の濃度を表わす出力をセンサモジュールの数と同数のビ
ット数のデジタル信号として出力する。
【0016】
【実施例】以下本発明を図面に基づいて説明する。
【0017】図1は、本発明によるFETセンサをH2
ガス(水素ガス)の濃度を検出するFETガスセンサと
して用いた場合の概略構成図である。
【0018】本発明の第1の実施例に係るFETガスセ
ンサ1(一点鎖線で囲んで示す)は5個の同じ構成のセ
ンサモジュール1a、1b、1c、1d、1e(それぞ
れを破線で囲んで示す)から構成されている。以下に、
代表的にセンサモジュール1aを取り上げて詳しく説明
する。
【0019】図2は、図1に示したセンサモジュール1
aの回路構成図である。図1と同じ構成部分には同じ参
照番号を付してある。
【0020】センサモジュール1a(破線で囲んで示
す)はP型FET2aおよびN型FET3aから成り、
P型FET2aのドレイン端子とN型FET3aのドレ
イン端子とは点5aで互いに接続されるとともに端子9
aに接続されている。また、P型FET2aのソース端
子は端子6aに接続され、N型FET3aのソース端子
は端子8aに接続されている。さらに、P型FET2a
のゲート端子とN型FET3aのゲート端子とは点4a
で互いに接続されるとともに端子7aに接続されてい
る。
【0021】P型FET2aおよびN型FET3aのゲ
ート金属10aおよび11aには同一の感応物質が用い
られ、ここでは、H2 ガスに感応するPdを用いてい
る。ゲート金属10aおよび11aには、検出したいガ
スに応じてそのガスに感応する材質を用いることがで
き、たとえばPt、Ir、SnO2 などが用いられる。
【0022】端子6aには電圧VDD(たとえば5V)が
印加され、端子8aには電圧VSS(たとえば0V)が印
加され、端子7aには所定のバイアス電圧VBIASが印加
される。端子9aからはガス濃度に応じた電圧VOUTa
出力される。
【0023】P型FET2aおよびN型FET3aは一
般的によく知られているMOSプロセス(酸化、リソグ
ラフィ、エッチング、成膜等)を応用してSi単結晶基
板上に製作される。P型FET2aとN型FET3aと
はワンチップ上に製作され、基板としてN型Si単結晶
ウェハを用いる場合にはP型FET2aは直接N型Si
単結晶ウェハ上に製作され、N型FET3aはN型Si
単結晶ウェハ上に作られたPウェル上に製作される。こ
れに対して、基板としてP型Si単結晶ウェハを用いる
場合にはN型FET3aは直接P型Si単結晶ウェハ上
に製作され、P型FET2aはP型Si単結晶ウェハ上
に作られたNウェル上に製作される。またこの他に、ド
ープされた不純物濃度がきわめて薄いSi単結晶ウェハ
(N型であるかP型であるかは問わない)を基板として
用いる場合には、P型FET2aはSi単結晶ウェハ上
に作られたNウェル上に製作され、N型FET3aはS
i単結晶ウェハ上に作られたPウェル上に製作される。
【0024】図3は、図2に示したセンサモジュール1
aのチップ構造を示しており、図中図2と同じ構成部分
には同じ参照番号を付してある。
【0025】本実施例では、N型Si基板15a上にセ
ンサモジュール1aを製作しており、P型FET2a
(破線で囲んで示す)は直接N型Si基板15a上に製
作され、N型FET3a(破線で囲んで示す)はN型S
i基板15a上に作られたPウェル12a上に製作され
る。P型FET2aおよびN型FET3aの絶縁膜とし
ては、Al23 膜13aおよびSiO2 膜14aを用
いている。
【0026】ここで、図1の説明に戻る。
【0027】センサモジュール1aのP型FET2aの
ソース端子が接続された端子6aは端子6に接続され、
P型FET2aおよびN型FET3aのゲート端子が接
続された端子7aは端子7に接続され、N型FET3a
のソース端子が接続された端子8aは端子8に接続され
ている。
【0028】センサモジュール1b、1c、1d、1e
も、上記したセンサモジュール1aと同様の構造であ
り、その接続に関して言えばセンサモジュール1bにお
いては、P型FET2bのソース端子が接続された端子
6bは端子6に接続され、P型FET2bおよびN型F
ET3bのゲート端子が接続された端子7bは端子7に
接続され、N型FET3bのソース端子が接続された端
子8bは端子8に接続され、P型FET2bおよびN型
FET3bのドレイン端子は端子9bに接続されてい
る。
【0029】また、センサモジュール1cにおいては、
P型FET2cのソース端子が接続された端子6cは端
子6に接続され、P型FET2cおよびN型FET3c
のゲート端子が接続された端子7cは端子7に接続さ
れ、N型FET3cのソース端子が接続された端子8c
は端子8に接続され、P型FET2cおよびN型FET
3cのドレイン端子は端子9cに接続されている。
【0030】また、センサモジュール1dにおいては、
P型FET2dのソース端子が接続された端子6dは端
子6に接続され、P型FET2dおよびN型FET3d
のゲート端子が接続された端子7dは端子7に接続さ
れ、N型FET3dのソース端子が接続された端子8d
は端子8に接続され、P型FET2dおよびN型FET
3dのドレイン端子は端子9dに接続されている。
【0031】また、センサモジュール1eにおいては、
P型FET2eのソース端子が接続された端子6eは端
子6に接続され、P型FET2eおよびN型FET3e
のゲート端子が接続された端子7eは端子7に接続さ
れ、N型FET3eのソース端子が接続された端子8e
は端子8に接続され、P型FET2eおよびN型FET
3eのドレイン端子は端子9eに接続されている。
【0032】センサモジュール1a、1b、1c、1
d、1eは、センサモジュールごとにP型FETおよび
N型FETのW/L比を変えてP型FETおよびN型F
ETのチャネルコンダクタンス比を変えることにより、
センサモジュールとしてのしきい値電圧がセンサモジュ
ールごとに異なるようにしてあり、端子6には電圧VDD
(たとえば5V)が印加され、端子8には電圧VSS(た
とえば0V)が印加され、端子7には所定のバイアス電
圧VBIASが印加される。端子9a、9b、9c、9d、
9eからは、それぞれガス濃度に応じた電圧VOUTa、V
OUTb、VOUTc、VOUTd、VOUTeが出力される。
【0033】図4は、H2 ガスの濃度が0ppmの気体
中に図1に示したFETガスセンサ1を設置した場合の
バイアス電圧−出力電圧特性を示す。
【0034】H2 ガスの濃度が0ppmの気体中にFE
Tガスセンサ1を設置して、図1に示した端子6に電圧
DDとして5Vを印加し、端子8に電圧VSSとして0V
を印加して、端子7に印加するバイアス電圧VBIASを0
〜5Vまで変化させると、FETガスセンサ1の5つの
出力端子9a、9b、9c、9d、9eからの出力電圧
OUTa、VOUTb、VOUTc、VOUTd、VOUTeのそれぞれ
は、図4に示した曲線のように変化する。
【0035】ところで、マイコンで扱えるデジタルデー
タである2進数は、一般的に’0’が論理値LOWで、
電圧で言えば0V付近であり、’1’が論理値HIGH
で、電圧で言えば5V付近である。
【0036】ここで、端子7に印加するバイアス電圧V
BIASを1.9Vに固定すれば、図4からわかるように出
力電圧VOUTa、VOUTb、VOUTc、VOUTd、VOUTeのそれ
ぞれはすべて論理値HIGHを示す。つまり、バイアス
電圧VBIASを1.9Vに固定したとき、出力電圧
OUTa、VOUTb、VOUTc、VOUTd、VOUTeのすべてが論
理値HIGHであれば、H2 ガスの濃度が0ppmであ
ることがわかる。
【0037】図5は、H2 ガスの濃度が200ppmの
気体中に図1に示したFETガスセンサ1を設置した場
合のバイアス電圧−出力電圧特性を示す。
【0038】H2 ガスの濃度が200ppmの気体中に
FETガスセンサ1を設置し、端子6に電圧VDDとして
5Vを印加し、端子8に電圧VSSとして0Vを印加し
て、端子7に印加するバイアス電圧VBIASを0〜5Vま
で変化させると、FETガスセンサ1の5つの出力端子
9a、9b、9c、9d、9eからの出力電圧VOUTa
OUTb、VOUTc、VOUTd、VOUTeのそれぞれは、図5に
示した曲線のように変化する。
【0039】ここで、端子7に印加するバイアス電圧V
BIASを、図4の説明と同様に1.9Vに固定すれば、図
5からわかるように出力電圧VOUTa、VOUTb、のそれぞ
れは論理値LOWを示し、出力電圧VOUTc、VOUTd、V
OUTeのそれぞれは論理値HIGHを示す。つまり、バイ
アス電圧VBIASを1.9Vに固定したとき、出力電圧V
OUTa、VOUTbが論理値LOWで、出力電圧VOUTc、V
OUTd、VOUTeが論理値HIGHであれば、H2 ガスの濃
度が200ppmであることがわかる。
【0040】このように、本実施例によれば、FETガ
スセンサ1の5つの出力端子9a、9b、9c、9d、
9eからの出力電圧VOUTa、VOUTb、VOUTc、VOUTd
OUTeのそれぞれが、H2 ガスの濃度が0ppmのとき
にはすべて論理値HIGHを示し、H2 ガスの濃度が0
ppmを越えて100ppm以下のときには論理値LO
W、HIGH、HIGH、HIGH、HIGHを示し、
2 ガスの濃度が100ppmを越えて200ppm以
下のときには論理値LOW、LOW、HIGH、HIG
H、HIGHを示し、H2 ガスの濃度が200ppmを
越えて300ppm以下のときには論理値LOW、LO
W、LOW、HIGH、HIGHを示し、H2 ガスの濃
度が300ppmを越えて400ppm以下のときには
論理値LOW、LOW、LOW、LOW、HIGHを示
し、H2 ガスの濃度が400ppmを越えるときにはす
べて論理値LOWを示す。
【0041】図6は、本発明によるFETセンサをH+
イオン(水素イオン)の濃度を検出するFETイオンセ
ンサとして用いる第2の実施例の概略構成図である。
【0042】この第2の実施例に係るFETイオンセン
サ101(一点鎖線で囲んで示す)は5個の同じ構成の
センサモジュール101a、101b、101c、10
1d、101e(それぞれを破線で囲んで示す)から構
成されるとともに、バイアス電圧を印加するための参照
電極120が設けられ、この参照電極120は端子10
7に接続されている。以下に、代表的にセンサモジュー
ル101aを取り上げて詳しく説明する。
【0043】図7は、図6に示したセンサモジュール1
01aの回路構成図である。図1と同じ構成部分には同
じ参照番号を付してある。
【0044】センサモジュール101a(破線で囲んで
示す)はP型FET102aおよびN型FET103a
から成り、P型FET102aのドレイン端子とN型F
ET103aのドレイン端子とは点105aで互いに接
続されるとともに端子109aに接続されている。ま
た、P型FET102aのソース端子は端子106aに
接続され、N型FET103aのソース端子は端子10
8aに接続されている。前述の参照電極120は、P型
FET102aおよびN型FET103aにバイアス電
圧を印加する。
【0045】P型FET102aおよびN型FET10
3aのゲートは感応膜(後に図8に示す)から成り、P
型FET102aの感応膜およびN型FET103aの
感応膜には同じものが用いられ、ここでは、H+ イオン
に感応するSi34 (窒化シリコン)を用いている。
感応膜の材質は、検出したいイオンに応じて変更すれば
よく、たとえばTa25 、NASガラスを用いること
もできる。
【0046】端子106aには電圧VDD(たとえば5
V)が印加され、端子108aには電圧VSS(たとえば
0V)が印加され、端子107には所定のバイアス電圧
BIASが印加される。端子109aからはイオン濃度に
応じた電圧VOUTaが出力される。
【0047】P型FET102aおよびN型FET10
3aは、図1に示したP型FET2aおよびN型FET
3aと同様に一般的によく知られているMOSプロセス
(酸化、リソグラフィ、エッチング、成膜等)を応用し
てSi単結晶基板上に製作される。
【0048】図8は、図7に示したセンサモジュール1
01aのチップ構造を示しており、図中図7と同じ構成
部分には同じ参照番号を付してある。
【0049】本実施例では、N型Si基板115a上に
センサモジュール101aを製作しており、P型FET
102aは直接N型Si基板115a上に製作され、N
型FET103aはN型Si基板115a上に作られた
Pウェル112a上に製作される。P型FET102a
およびN型FET103aの絶縁膜としてはSiO2
114aを用い、P型FET102aおよびN型FET
103aの感応膜としてはSi34 膜121aを用い
ている。
【0050】ここで、図6の説明に戻る。
【0051】センサモジュール101aのP型FET1
02aのソース端子が接続された端子106aは端子1
06に接続され、N型FET103aのソース端子が接
続された端子108aは端子108に接続されている。
【0052】センサモジュール101b、101c、1
01d、101eも、上記したセンサモジュール101
aと同様の構造であり、その接続に関して言えばセンサ
モジュール101bにおいては、P型FET102bの
ソース端子が接続された端子106bは端子106に接
続され、N型FET103bのソース端子が接続された
端子108bは端子108に接続され、P型FET10
2bおよびN型FET103bのドレイン端子は端子1
09bに接続されている。
【0053】また、センサモジュール101cにおいて
は、P型FET102cのソース端子が接続された端子
106cは端子106に接続され、N型FET103c
のソース端子が接続された端子108cは端子108に
接続され、P型FET102cおよびN型FET103
cのドレイン端子は端子109cに接続されている。
【0054】また、センサモジュール101dにおいて
は、P型FET102dのソース端子が接続された端子
106dは端子106に接続され、N型FET103d
のソース端子が接続された端子108dは端子108に
接続され、P型FET102dおよびN型FET103
dのドレイン端子は端子109dに接続されている。
【0055】また、センサモジュール101eにおいて
は、P型FET102eのソース端子が接続された端子
106eは端子106に接続され、N型FET103e
のソース端子が接続された端子108eは端子108に
接続され、P型FET102eおよびN型FET103
eのドレイン端子は端子109eに接続されている。
【0056】センサモジュール101a、101b、1
01c、101d、101eは、センサモジュールごと
にP型FETおよびN型FETのW/L比を変えてP型
FETおよびN型FETのチャネルコンダクタンス比を
変えることにより、センサモジュールとしてのしきい値
電圧がセンサモジュールごとに異なるようにしてあり、
端子106には電圧VDD(たとえば5V)が印加され、
端子108には電圧VSS(たとえば0V)が印加され、
端子107には所定のバイアス電圧VBIASが印加され
る。端子109a、109b、109c、109d、1
09eからは、それぞれイオン濃度に応じた電圧
OUTa、VOUTb、VOUTc、VOUTd、VOUTeが出力され
る。
【0057】H+ イオンの濃度がpH3の液体中にセン
サモジュール101aを設置して、端子106に電圧V
DDとして5Vを印加し、端子108に電圧VSSとして0
Vを印加して、端子107に印加するバイアス電圧V
BIASを0〜5Vまで変化させると、端子109a、端子
109b、端子109c、端子109d、端子109e
からの出力電圧VOUTa、VOUTb、VOUTc、VOUTd、V
OUTeは、図4に示した曲線と同じように変化する。
【0058】ここで、端子107に印加するバイアス電
圧VBIASを1.9Vに固定すれば、図4からわかるよう
に出力電圧VOUTa、VOUTb、VOUTc、VOUTd、VOUTe
それぞれはすべて論理値HIGHを示す。つまり、バイ
アス電圧VBIASを1.9Vに固定したとき、出力電圧V
OUTa、VOUTb、VOUTc、VOUTd、VOUTeのすべてが論理
値HIGHであれば、H+ イオンの濃度がpH3である
ことがわかる。
【0059】次に、H+ イオンの濃度がpH5の液体中
にセンサモジュール101aを設置して、端子106に
電圧VDDとして5Vを印加し、端子108に電圧VSS
して0Vを印加して、端子107に印加するバイアス電
圧VBIASを0〜5Vまで変化させると、端子109a、
端子109b、端子109c、端子109d、端子10
9eからの出力電圧VOUTa、VOUTb、VOUTc、VOUTd
OUTeは、図5に示した曲線と同じように変化する。
【0060】ここで、端子7に印加するバイアス電圧V
BIASを、図4の説明と同様に1.9Vに固定すれば、図
5からわかるように出力電圧VOUTa、VOUTb、のそれぞ
れは論理値LOWを示し、出力電圧VOUTc、VOUTd、V
OUTeのそれぞれは論理値HIGHを示す。つまり、バイ
アス電圧VBIASを1.9Vに固定したとき、出力電圧V
OUTa、VOUTbが論理値LOWで、出力電圧VOUTc、V
OUTd、VOUTeが論理値HIGHであれば、H+ イオンの
濃度がpH5であることがわかる。
【0061】このように、本実施例によれば、FETガ
スセンサ1の5つの出力端子9a、9b、9c、9d、
9eからの出力電圧VOUTa、VOUTb、VOUTc、VOUTd
OUTeのそれぞれが、H+ イオンの濃度がpH3以下の
ときにはすべて論理値HIGHを示し、H+ イオンの濃
度がpH3を越えてpH4以下のときには論理値LO
W、HIGH、HIGH、HIGH、HIGHを示し、
+ イオンの濃度がpH4を越えてpH5以下のときに
は論理値LOW、LOW、HIGH、HIGH、HIG
Hを示し、H+ イオンの濃度がpH5を越えてpH6以
下のときには論理値LOW、LOW、LOW、HIG
H、HIGHを示し、H+ イオンの濃度がpH6を越え
てpH7以下のときには論理値LOW、LOW、LO
W、LOW、HIGHを示し、H+ イオンの濃度がpH
7を越えるときにはすべて論理値LOWを示す。
【0062】以上の第1の実施例ではFETガスセンサ
に関し、第2の実施例ではFETイオンセンサに関して
説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、た
とえばFETの感応膜に抗原、抗体反応を起すような有
機膜を用いて様々な生化学物質を検出するFETバイオ
センサなどにも適用できる。
【0063】また、第1および第2の実施例では、5個
のセンサモジュールを設けてFETセンサを構成した
が、本発明はこれに限らず複数のセンサモジュールから
FETセンサを構成すればよく、たとえば、10個のセ
ンサモジュールを備えることによりFETセンサで検出
可能なレンジ(第1の実施例で言えば、0ppmから5
00ppmまで)を2倍に広げることができる。
【0064】さらに、第1および第2の実施例では、5
個のセンサモジュールのしきい値電圧をそれぞれ等間隔
にずらした(第1の実施例で言えば、100ppmごと
にH2 ガスを検出できるようにずらした)が、これは検
出対象に合わせて任意にずらせばよく、等間隔にしなく
てもよいし、ずれ幅を狭くしてもよいし、逆に広くして
もよい。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
高精度の電流計や電圧計などの測定器や、増幅回路やA
/D変換回路などの付属回路を必要とせず、FETセン
サ自体でガスやイオンなどの濃度を検出するとともにA
/D変換を行い、検出結果を外部にデジタルデータとし
て出力し得るFETセンサを提供することができる。
【0066】また、FETセンサのチップ上に増幅回路
やA/D変換回路などが必要でないので、ワンチップ上
に増幅回路やA/D変換回路などの回路とFETセンサ
とを製作した場合と比べて、FETセンサのチップのサ
イズを小さくすることができ、狭い場所でのガス濃度検
出やイオン濃度検出などを行うこともできる。
【0067】また、従来のFETセンサにおいて、検出
可能なレンジを広げようとすると、ゲートバイアス効果
や定電流源の飽和等により線形性のよいワイドレンジの
FETセンサを得ることは困難であったが、本発明によ
るFETセンサでは、そういった制約を受けることなく
線形性のよいワイドレンジのFETセンサを得ることが
可能となる。
【0068】さらに、センサモジュール相互のしきい値
電圧のずれ幅を、より狭くすればFETセンサの分解能
を上げることができるし、逆に、より広くすればFET
センサで検出可能なレンジを広げることができる。
【0069】さらにまた、1つのFETセンサに備えた
複数のセンサモジュール相互のしきい値電圧のずれ幅を
指数的に狭めたり広げたりすれば指数的なデジタル出力
が得られ、ずれ幅を等間隔に設定すれば線形的なデジタ
ル出力が得られ、ずれ幅を対数的に狭めたり広げたりす
れば対数的なデジタル出力が得られることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるFETセンサをH2 ガス(水素ガ
ス)の濃度を検出するFETガスセンサとして用いた場
合の概略構成図である。
【図2】図1に示したセンサモジュールの回路構成図で
ある。
【図3】図2に示したセンサモジュールのチップ構造を
示す。
【図4】H2 ガスの濃度が0ppmの気体中に図1に示
したFETガスセンサを設置した場合のバイアス電圧−
出力電圧特性を示す。
【図5】H2 ガスの濃度が200ppmの気体中に図1
に示したFETガスセンサを設置した場合のバイアス電
圧−出力電圧特性を示す。
【図6】本発明によるFETセンサをH+ イオン(水素
イオン)の濃度を検出するFETイオンセンサとして用
いた場合の概略構成図である。
【図7】図6に示したセンサモジュールの回路構成図で
ある。
【図8】図7に示したセンサモジュールのチップ構造を
示す。
【符号の説明】
1 FETガスセンサ 1a、1b、1c、1d、1e センサモジュール 2a、2b、2c、2d、2e P型FET 3a、3b、3c、3d、3e N型FET

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検出すべき物質に感応する感応膜を有す
    るP型FETおよびN型FETのドレイン端子どうしを
    接続して1つのセンサモジュールを構成し、 異なる第1の基準電位と第2の基準電位との間に複数個
    の前記センサモジュールを並列に接続し、 前記各センサモジュールのしきい値電圧を異ならせ、 前記各センサモジュールを構成するP型FETおよびN
    型FETのゲート端子にバイアス電圧を印加し、 前記各センサモジュールを構成するP型FETおよびN
    型FETのドレイン端子どうしの接続点から、前記検出
    すべき物質の濃度を表わすデジタル信号を前記複数のセ
    ンサモジュールの数と同数のビット数で出力するように
    したことを特徴とするFETセンサ。
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