JPH06249359A - 電磁弁 - Google Patents

電磁弁

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JPH06249359A
JPH06249359A JP3841393A JP3841393A JPH06249359A JP H06249359 A JPH06249359 A JP H06249359A JP 3841393 A JP3841393 A JP 3841393A JP 3841393 A JP3841393 A JP 3841393A JP H06249359 A JPH06249359 A JP H06249359A
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pole
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Tomio Hama
富夫 濱
Kiyoyasu Yamazaki
清康 山崎
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Nihon Pisco Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 消費電力を小さくし、しかも小型化を達成す
る。 【構成】 弁本体12の弁室14の第1の壁部の全体ま
たは一部を第1の磁極16で構成し、第1の壁部と対向
する弁室14の第2の壁部の全体または一部を第2の磁
極18で構成する。弁本体12には、第1の磁極16と
第2の磁極18を互いに異極に磁化する電磁石20を設
ける。弁室14内には、一方の端面が第1の壁部内面と
接触する位置と、他方の端面が第2の壁部内面と接触す
る位置との間を移動可能であり、両端部には永久磁石3
8、40が配され、両端面の磁極が同極である弁体32
を設ける。弁本体12内には、第1の壁部内面に開口す
る第1の開口部44を有し、弁体32の一方の端面が第
1の壁部内面と接触した際には第1の開口部44が弁体
32の一方の端面により閉塞される第1の流路42と、
常時弁室14内面に開口する第2の流路46とを設け
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電磁弁に関し、特に電磁
石と、永久磁石が設けられた弁体とを有する電磁弁に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、電磁弁としては実開昭60−75
780号に示されるものが知られている。まず、この電
磁弁100の構成について図6を用いて説明する。10
2は弁箱であり、弁孔104を中心としてその一方側
(図中右側方部)に入口パイプ106を、他方側(図中
下方部)に出口パイプ108をそれぞれ接続して有し、
弁座部には例えばN極の永久磁石から成るリング110
を固設して有する。112は弁箱102上に延設した電
磁石の筒状の芯体で、芯体112の内部にはプランジャ
114が配設され、一方、外部にはコイル116が設け
られ、上部には吸引座118が設けられている。なお、
プランジャ114は上部がN極で下部がS極の永久磁石
によって構成されており、その下部には球体からなる弁
体120が固着されている。
【0003】次に、動作について説明する。図6に示す
閉弁状態において、コイル116に通電して吸引座11
8にS極を生じさせると、プランジャ114はそのN極
部が吸引座118に吸引されて上方へ移動し、弁体12
0がリング110から離れ、開弁状態となる。一旦、開
弁状態となるとプランジャ114は吸引座118に吸着
することで、コイル116への通電を断っても開弁状態
を維持する。従って、開弁状態の保持に電力を要さな
い。閉弁状態とする際には、コイル116に逆方向に通
電することにより吸引座118にN極を生じさせ、N極
同志の反発力でプランジャ114を下方へ移動させるこ
とで、弁体120により弁孔104を閉塞させる。一旦
閉弁状態となった後には、コイル116への通電を停止
しても、プランジャ114のS極部がN極の永久磁石か
ら成るリング110に吸着されて閉弁状態を保持する。
従って、閉弁状態の保持にも電力を要さない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た電磁弁では、閉弁状態から開弁状態へ移行させるため
には、吸引座にS極を生じさせて弁体のN極を吸引し、
弁体を上方へ移動させなければならないが、弁体の下部
のS極とN極の永久磁石で構成されたリングとの間に弁
体を下方へ引き戻す力が常に生じている。このため、吸
引座に生ずる磁極の強さを大きくする必要があり、コイ
ルに流す電流を大きくしたり、コイルの巻き数を増やし
たりしなければならず、消費電力が増加したり、また電
磁石が大きくなるため、電磁弁の小型化も困難であると
いう課題がある。従って、本発明は上記課題を解決すべ
くなされ、その目的とするところは、消費電力が小さ
く、しかも小型化が可能な電磁弁を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため次の構成を備える。すなわち、内部に、空間形
状が柱状に形成された弁室を有する弁本体と、前記弁室
の第1の壁部の全体または一部を構成する第1の磁極
と、前記第1の壁部と対向する前記弁室の第2の壁部の
全体または一部を構成する第2の磁極と、前記弁本体へ
配設され、通電された際には、互いに異極となるよう前
記第1の磁極と第2の磁極を磁化する電磁石と、前記弁
室内に配されると共に、一方の端面が前記第1の壁部内
面と接触する位置と、他方の端面が前記第2の壁部内面
と接触する位置との間を移動可能であり、両端部には永
久磁石が配され、両端面の磁極が同極である弁体と、前
記弁本体内に形成され、前記第1の壁部内面に開口する
第1の開口部を有し、前記弁体の一方の端面が前記第1
の壁部内面と接触した際には前記第1の開口部が弁体の
一方の端面により閉塞される第1の流路と、前記弁本体
内に形成され、常時弁室内面に開口する第2の開口部を
有する第2の流路とを具備することを特徴とする。ま
た、前記第1の壁部内面上には、非磁性材料で形成され
ると共に、前記第1の開口部と前記弁室とを連通する連
通孔が設けられた規制板を配し、前記弁体の一方の端面
が該規制板と接触した際には、前記連通孔が弁体の一方
の端面により閉塞されると共に、弁体の一方の端面と前
記第1の磁極との距離が、弁体の他方の端面と前記第2
の磁極との距離より長くなるようにすると良い。また、
前記弁室の前記第2の壁部側には、前記弁体の他方の端
面と第2の壁部内面との接触を規制すべく、非磁性材料
で形成された規制手段を設け、弁体の他方の端面が該規
制手段と接触した際には、弁体の他方の端面と前記第2
の磁極との距離が、弁体の一方の端面と前記第1の磁極
との距離より長くなるようにしても良い。
【0006】
【作用】請求項1の電磁弁は、弁室内に移動可能に配さ
れた弁体の両端面の磁極が同極であるため、電磁石を作
動させて第1の磁極と第2の磁極を互いに異極となるよ
うに磁化すると、弁体の一方の端面と第1の磁極との間
に吸引力が生ずる場合には、弁体の他方の端面と第2の
磁極との間には反発力が生じ、また弁体の一方の端面と
第1の磁極との間に反発力が生ずる場合には、弁体の他
方の端面と第2の磁極との間には吸引力が生ずる。この
ため、第1の磁極および第2の磁極の強さが小さい場合
でも弁体が移動可能となり、小さい電力で流路の切り換
えが可能となる。また、請求項2の電磁弁は、第1の壁
部内面上に、非磁性材料で形成された規制板を配し、弁
体の一方の端面が規制板と接触した際には、弁体の一方
の端面と第1の磁極との距離が、弁体の他方の端面と第
2の磁極との距離より長くなるようにすると、電磁石を
作動させて弁体を規制板と接触させた状態で電磁石を停
止した場合、弁体の両端部に配された各永久磁石と、第
1の磁極および第2の磁極との間に吸引力が生ずるが、
弁体の他方の端面と第2の磁極との距離の方が短いた
め、弁体の他方の端面と第2の磁極との間の吸引力の方
が大きくなり、弁体は第2の磁極方向へ移動し、第1の
流路が弁室内に連通する。また、請求項3の電磁弁は、
弁室の第2の壁部側に、弁体の他方の端面と第2の壁部
内面との接触を規制すべく、非磁性材料で形成された規
制手段を設け、弁体の他方の端面が規制板と接触した際
には、弁体の他方の端面と第2の磁極との距離が、弁体
の一方の端面と第1の磁極との距離より長くなるように
すると、電磁石を作動させて弁体を規制手段と接触させ
た状態で電磁石を停止した場合、弁体の一方の端面と第
1の磁極との距離の方が短いため、弁体の一方の端面と
第1の磁極との間の吸引力の方が大きくなり、弁体は第
1の磁極方向へ移動し、第1の流路が閉塞される。
【0007】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基
づいて説明する。図1は、本発明にかかる電磁弁の第1
実施例としての2方弁を示す図であり、(a)は正面断
面図であり、(b)は弁体の他の実施例を示す正面断面
図である。図2は、本発明にかかる電磁弁の第2実施例
である2方弁の正面断面図である。図3は、本発明にか
かる電磁弁の第3実施例としての2方弁を示す図であ
り、(a)は弁体が第1の磁極に吸着した際の正面断面
図、(b)は弁体が第2の磁極に吸着した際の正面断面
図である。図4は、本発明にかかる電磁弁の第4実施例
としての3方弁を示す図であり、(a)は弁体が第1の
磁極に吸着した際の正面断面図、(b)は弁体が第2の
磁極に吸着した際の正面断面図である。図5は、本発明
にかかる電磁弁の第5実施例としての3方弁を示す図で
あり、(a)は弁体が第1の磁極に吸着した際の正面断
面図、(b)は弁体が第2の磁極に吸着した際の正面断
面図である。
【0008】まず、図1と共に第1実施例について説明
する。最初に、電磁弁10の構造に図1(a)を用いて
説明する。12は非磁性材料で形成された弁本体であ
り、その内部には、空間形状が円柱状に形成された弁室
14が形成されている。なお、弁室14の空間形状は角
柱状や、断面楕円の柱状等であっても良い。16は磁性
材料で形成された第1の磁極であり、弁室14の第1の
壁部の全体を構成している。18は第1の壁部と対向す
る弁室14の第2の壁部の全体を構成する第2の磁極で
ある。なお、第1の壁部や第2の壁部を非磁性材料を用
いて形成し、その一部に第1の磁極16や第2の磁極1
8を配するようにしても良い。20は電磁石であり、ボ
ビン22と、ボビン22内に挿通された鉄心24と、ボ
ビン22に形成されたコイル26とから構成されてい
る。また、鉄心24の両端には第1のヨーク28と第2
のヨーク30の各一端が密着され、さらに両ヨーク2
8、30の他端はそれぞれ、第1の磁極16と第2の磁
極18とに密着されて配されている。この構成により、
コイル26に通電すると第1の磁極16と第2の磁極1
8は互いに異極に磁化される。なお、電磁石20の鉄心
24の軸線上に弁本体12を形成するようにしても良
い。
【0009】32は円柱状の弁体であり、弁室14内に
配されている。弁体32は、ゴム等の弾性部材で形成さ
れた円柱状の弁部材34と、磁性材料を用いてリング状
に形成され、弁部材34の略中央部分に周着されたスペ
ーサ36と、弁部材34の両端部にそれぞれ周着された
リング状の永久磁石38、40とから構成されている。
2つの永久磁石38、40はスペーサ36に接着されて
弁部材34と一体と成っている。弁体32は、その一方
の端面(図中左端)が第1の壁部である第1の磁極16
内面と接触する位置と、他方の端面(図中右端)が第2
の壁部である第2の磁極18内面と接触する位置との間
を移動可能であり、また両端部に配された永久磁石3
8、40は、弁体32の両端面の磁極が同極(本実施例
ではN極であるが、S極としても良い)となるように配
されている。なお、弁体32は円柱状に代えて、弁室1
4の空間形状に合わせ、例えば角柱状等に変更しても良
い。また、スペーサ36は磁性材料に代えて、非磁性材
料を用いて形成しても良い。42は第1の流路であり、
弁本体12(本実施例では、第1のヨーク28と第1の
磁極16)内に形成され、第1の磁極16内面に開口す
る第1の開口部44を有し、弁体32の左端面が第1の
磁極16内面と接触した際には第1の開口部44が弁体
32の左端面(詳細には弁部材34の左端面)により閉
塞される。46は第2の流路であり、弁本体12内に形
成され、常時弁室14内面に開口する第2の開口部48
を有する。
【0010】次に動作について説明する。初めに、電磁
石20が非通電状態の時には、弁体32は磁性体である
第1の磁極16または第2の磁極18のいずれか一方に
吸着されている。仮に、第1の磁極16に吸着されてい
るとする(図1aの状態)。この状態では、弁体32の
弁部材34は第1の開口部44を閉塞しており、第1の
流路42と第2の流路46とは非連通状態となる。つま
り電磁弁10は閉弁状態となる。次に、電磁石20のコ
イル26に電流を流して第1の磁極16にはN極を、第
2の磁極18にはS極を生じさせると、弁体32の左端
面の永久磁石38は第1の磁極16から反発力を受け、
また弁体32の右端面の永久磁石40は第2の磁極18
から吸引力を受けるため、弁体32は右方向へ移動し、
弁体32の右端面は第2の磁極18内面と接触する。こ
の状態では、第1の開口部44は開口するため、第1の
流路42と第2の流路46は弁室14を介して連通状態
となり、電磁弁10は開弁状態となる。なお、一旦、弁
体32がいずれか一方の磁極38、40へ吸着した後に
は、電磁石20のコイル26への電流を停止しても、弁
体32の永久磁石38、40が磁性体である磁極38、
40に吸着することで状態が保持される。また再度、電
磁弁10を閉弁状態とするには、コイル26へ供給する
電流の向きを変えて、第1の磁極16にはS極を、第2
の磁極18にはN極を生じさせる。これにより弁体32
は第2の磁極18から反発力を受け、また第1の磁極1
6から吸引力を受けて右方向へ移動し、弁体32の左端
面が第1の磁極16と接触して第1の開口部44が弁部
材34により閉塞される。また、弁体32の両端部に配
された各永久磁石38、40の端面に図1(b)に示す
ように非磁性体49を取り付け、永久磁石38、40と
電磁石20の各磁極16、18の内面との距離を調整す
ると、コイル26への電流を停止した際に弁体32が磁
極38、40に吸着する吸着力を可変できたり、またコ
イル26へ通電した際の弁体32の磁極38、40から
の離脱を容易にできる。
【0011】次に、図2と共に第2実施例について説明
する。なお、第1実施例と同じ構成については同じ符号
を付し、説明は省略する。最初に、電磁弁10の構造に
ついて説明すると、本実施例では、第2の流路46は第
1の壁部である第1の磁極16に第2の開口部48を有
している。第1の磁極16内面には第2の開口部48と
連絡する溝50(本実施例では例えばリング状溝)が形
成されており、これにより第2の流路46は常時弁室1
4内面に開口する。また、第2の磁極18内面にも同様
に溝50が形成されている。なお、電磁弁10の動作は
第1実施例とほぼ同様であり、異なる動作についてのみ
説明し、同じ動作についての説明は省略する。各磁極1
6、18の内面には溝50が形成されており、これによ
り弁体32に配された永久磁石38、40と磁極16、
18とが密着する面積が可変でき、従って弁体32と磁
極16、18との間の吸着力を可変できる。
【0012】次に、図3と共に第3実施例について説明
する。なお、第1実施例と同じ構成については同じ符号
を付し、構造および動作の説明は省略する。最初に、電
磁弁10の構造について説明すると、本実施例では、第
2の壁部である第2の磁極18内面には、弁体32の右
端面と第2の磁極18内面との接触を規制すべく、非磁
性材料で形成された規制手段としての規制板52が配さ
れている。規制板52の厚みLは、弁体32の移動距離
Mより長くなるように形成されている。また、本実施例
では第1の磁極16および第2の磁極18は共通の電磁
石20で磁化されると共に、磁極内面の面積も略同じで
あるため、磁化された際の各磁極の強さは略同一とな
る。また、弁体32に取り付けられた2つの永久磁石3
8、40は、各磁極の強さが略同じものを使用する。
【0013】続いて、動作について説明する。なお、初
めに、電磁石20が非通電状態の時には、弁体32は磁
性体である第1の磁極16に吸着されているものとする
(図3aの状態)。この状態では、弁体32の弁部材3
4は第1の開口部44を閉塞しており、第1の流路42
と第2の流路46とは非連通状態となる。つまり電磁弁
10は閉弁状態となる。次に、電磁石20のコイル26
に電流を流して第1の磁極16にはN極を、第2の磁極
18にはS極を生じさせると、弁体32は右方向へ移動
し、弁体32の右端面は規制板52内面と接触する。こ
の状態では、第1の開口部44は開口するため、電磁弁
10は開弁状態となる(図3bの状態)。また再度、電
磁弁10を閉弁状態とするには、コイル26への電流の
供給を停止する。この際、弁体32の左端部の永久磁石
38と第1の磁極16との間には永久磁石38による吸
引力F1が生ずると共に、弁体32の右端部の永久磁石
40と第2の磁極18との間には規制板52を介して永
久磁石40による吸引力F2が生ずる。ここで吸引力F
1と吸引力F2は、弁体32の左端面と第1の磁極16
との距離Mが弁体32の右端面と第2の磁極18との距
離Lより短いため、F1>F2となり、弁体32は第1
の磁極16に吸着して第1の開口部44が弁部材34に
より閉塞される。上記構成により、電磁石が非作動時に
は常に第1の流路42と第2の流路46が非連通状態と
なり、第1の流路42と第2の流路46を連通する場合
にのみ電磁石20のコイル26に所定方向の電流を流せ
ば良い電磁弁が実現できる。なお、本実施例では、規制
手段を板状として第2の磁極に配したが、規制手段はリ
ング形状であっても良いし、また第2の磁極内面に突設
された凸部としても良い。また、規制板に連通孔を設
け、第2の磁極内面に代えて、第1の磁極内面上に第1
の開口部と弁室とを連通孔を介して連通するように配
し、弁体の左端面が規制板と接触した際には、連通孔が
弁体の左端面により閉塞されると共に、弁体の左端面と
第1の磁極との距離が、弁体の右端面と第2の磁極との
距離より長くなるようにすると、電磁石の非作動時に第
1の流路と第2の流路が連通する電磁弁が実現できる。
【0014】次に、図4と共に第4実施例について説明
する。なお、第1実施例と同じ構成については同じ符号
を付し、構造および動作の説明は省略する。最初に、電
磁弁10の構造について説明すると、本実施例では、弁
本体12(例えば、第2のヨーク30と第2の磁極1
8)内に、さらに第3の流路54が形成され、電磁弁1
0は3方弁に形成されている。第3の流路54は第2の
磁極18内面に第3の開口部56を有しており、この第
2の開口部48は、弁体32の右端面が第2の磁極18
内面と接触した際には弁体32の右端面(詳細には弁部
材34の右端面)により閉塞される。
【0015】次に動作について説明する。初めに、電磁
石20が非通電状態の時には、弁体32は第1の磁極1
6に吸着されているものとする(図4aの状態)。この
状態では、弁体32の弁部材34は第1の開口部44を
閉塞しており、第2の流路46は、弁室14を介して第
3の流路54とのみ連通状態となる。次に、電磁石20
のコイル26に電流を流して第1の磁極16にはN極
を、第2の磁極18にはS極を生じさせると、弁体32
は右方向へ移動し、弁体32の右端面は第2の磁極18
内面と接触する。この状態では、第1の開口部44は開
口し、第3の開口部56は弁体32の右端面により閉塞
されるため、第1の流路42と第2の流路46が弁室1
4を会して連通状態となる(図4bの状態)。なお、一
旦、弁体32がいずれか一方の磁極38、40へ吸着し
た後には、電磁石20のコイル26への電流を停止して
も、弁体32の永久磁石38、40が磁性体である磁極
38、40に吸着することで状態が保持される。また再
度、第2の流路46と第3の流路54とを連通状態(図
4aの状態)とするには、コイル26へ供給する電流の
向きを変えて、第1の磁極16にはS極を、第2の磁極
18にはN極を生じさせれば良い。
【0016】次に、図5と共に第5実施例について説明
する。なお、第4実施例と同じ構成については同じ符号
を付し、構造および動作の説明は省略する。最初に、電
磁弁10の構造について説明すると、本実施例では、第
2の磁極18の内面に、弁体32の右端面と第2の磁極
18内面との接触を規制すべく、非磁性材料で形成され
た規制手段としての規制板52が配されている。規制板
52の厚みLは、弁体32の移動距離Mより長くなるよ
うに形成され、また中央部分には第3の開口部56と弁
室14とを連通する連通孔58が設けられている。ま
た、本実施例では第1の磁極16および第2の磁極18
は共通の電磁石20で磁化されると共に、磁極内面の面
積も略同じであるため、磁化された際の各磁極の強さは
略同一となる。また、弁体32に取り付けられた2つの
永久磁石38、40は、各磁極の強さが略同じものを使
用する。
【0017】次に動作について説明する。初めに、電磁
石20が非通電状態の時には、弁体32は第1の磁極1
6に吸着されているものとする(図5aの状態)。この
状態では、弁体32の弁部材34は第1の開口部44を
閉塞しており、第2の流路46は、弁室14を介して第
3の流路54とのみ連通状態となる。次に、電磁石20
のコイル26に電流を流して第1の磁極16にはN極
を、第2の磁極18にはS極を生じさせると、弁体32
は右方向へ移動し、弁体32の右端面は規制板52内面
と接触する。この状態では、第1の開口部44は開口
し、連通孔58が弁体32の右端面により閉塞されるた
め、第1の流路42と第2の流路46のみが弁室14を
介して連通状態となる(図5bの状態)。また再度、第
2の流路46と第3の流路54とを連通状態(図4aの
状態)とするには、コイル26へ供給する電流を停止す
る。この際、弁体32の左端部の永久磁石38と第1の
磁極16との間には永久磁石38による吸引力F1が生
ずると共に、弁体32の右端部の永久磁石40と第2の
磁極18との間には規制板52を介して永久磁石40に
よる吸引力F2が生ずる。ここで吸引力F1と吸引力F
2は、弁体32の左端面と第1の磁極16との距離Mが
弁体32の右端面と第2の磁極18との距離Lより短い
ため、F1>F2となり、弁体32は第1の磁極16に
吸着して第1の開口部44が弁部材34により閉塞され
る。これにより、第2の流路46と第3の流路54のみ
が連通状態となる。上記構成により、電磁石が非作動時
には常に第2の流路46と第3の流路54のみが連通状
態となり、流路の切り換えの際に電磁石20のコイル2
6に流す電流の向きを切り換えなくとも良い電磁弁が実
現できる。
【0018】また、規制板に連通孔を設け、第2の磁極
内面に代えて、第1の磁極内面上に第1の開口部と弁室
とを連通孔を介して連通するように配し、弁体の左端面
が規制板と接触した際には、連通孔が弁体の左端面によ
り閉塞されると共に、弁体の左端面と第1の磁極との距
離が、弁体の右端面と第2の磁極との距離より長くなる
ようにすると、電磁石の非作動時に第1の流路と第2の
流路のみが連通する電磁弁が実現できる。
【0019】以上、本発明の好適な実施例について種々
述べてきたが、本発明は上述する実施例に限定されるも
のではなく、発明の精神を逸脱しない範囲で多くの改変
を施し得るのはもちろんである。
【0020】
【発明の効果】本発明に係る電磁弁を用いると、請求項
1の構成では電磁石を作動させて第1の磁極と第2の磁
極を互いに異極となるように磁化すると、弁体の一方の
端面と第1の磁極との間に吸引力が生ずる場合には、弁
体の他方の端面と第2の磁極との間には反発力が生じ、
また弁体の一方の端面と第1の磁極との間に反発力が生
ずる場合には、弁体の他方の端面と第2の磁極との間に
は吸引力が生ずる。このため、第1の磁極および第2の
磁極の強さが小さい場合でも弁体が移動可能となり、小
さい電力で流路の切り換えが可能となる。従って、電磁
石の小型化、ひいては電磁弁自体も小型化が可能とな
る。また、請求項2、または請求項3の構成を用いる
と、さらにコイルに流す電流の向きを切り換えなくと
も、流路の切り換えが可能となり、電流を切り換えるた
めの回路等を削除でき、さらなる小型化が可能となると
いう著効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる電磁弁の第1実施例としての2
方弁を示す図であり、(a)は正面断面図であり、
(b)は弁体の他の実施例を示す正面断面図である。
【図2】本発明にかかる電磁弁の第2実施例である2方
弁の正面断面図である。
【図3】本発明にかかる電磁弁の第3実施例としての2
方弁を示す図であり、(a)は弁体が第1の磁極に吸着
した際の正面断面図、(b)は弁体が第2の磁極に吸着
した際の正面断面図である。
【図4】本発明にかかる電磁弁の第4実施例としての3
方弁を示す図であり、(a)は弁体が第1の磁極に吸着
した際の正面断面図、(b)は弁体が第2の磁極に吸着
した際の正面断面図である。
【図5】本発明にかかる電磁弁の第5実施例としての3
方弁を示す図であり、(a)は弁体が第1の磁極に吸着
した際の正面断面図、(b)は弁体が第2の磁極に吸着
した際の正面断面図である。
【図6】従来の電磁弁の一例を示す正面断面図である。
【符号の説明】
10 電磁弁 12 弁本体 14 弁室 16 第1の磁極 18 第2の磁極 20 電磁石 32 弁体 38、40 永久磁石 42 第1の流路 44 第1の開口部 46 第2の流路 48 第2の開口部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に、空間形状が柱状に形成された弁
    室を有する弁本体と、 前記弁室の第1の壁部の全体または一部を構成する第1
    の磁極と、 前記第1の壁部と対向する前記弁室の第2の壁部の全体
    または一部を構成する第2の磁極と、 前記弁本体へ配設され、通電された際には、互いに異極
    となるよう前記第1の磁極と第2の磁極を磁化する電磁
    石と、 前記弁室内に配されると共に、一方の端面が前記第1の
    壁部内面と接触する位置と、他方の端面が前記第2の壁
    部内面と接触する位置との間を移動可能であり、両端部
    には永久磁石が配され、両端面の磁極が同極である弁体
    と、 前記弁本体内に形成され、前記第1の壁部内面に開口す
    る第1の開口部を有し、前記弁体の一方の端面が前記第
    1の壁部内面と接触した際には前記第1の開口部が弁体
    の一方の端面により閉塞される第1の流路と、 前記弁本体内に形成され、常時弁室内面に開口する第2
    の開口部を有する第2の流路とを具備することを特徴と
    する電磁弁。
  2. 【請求項2】 前記第1の壁部内面上には、非磁性材料
    で形成されると共に、前記第1の開口部と前記弁室とを
    連通する連通孔が設けられた規制板が配せられ、前記弁
    体の一方の端面が該規制板と接触した際には、前記連通
    孔が弁体の一方の端面により閉塞されると共に、弁体の
    一方の端面と前記第1の磁極との距離が、弁体の他方の
    端面と前記第2の磁極との距離より長くなることを特徴
    とする請求項1記載の電磁弁。
  3. 【請求項3】 前記弁室の前記第2の壁部側には、前記
    弁体の他方の端面と第2の壁部内面との接触を規制すべ
    く、非磁性材料で形成された規制手段が設けられ、弁体
    の他方の端面が該規制手段と接触した際には、弁体の他
    方の端面と前記第2の磁極との距離が、弁体の一方の端
    面と前記第1の磁極との距離より長くなることを特徴と
    する請求項1記載の電磁弁。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007232152A (ja) * 2006-03-02 2007-09-13 Eisai Machinery Co Ltd 弁装置および流路制御システム
JP2020527681A (ja) * 2017-07-26 2020-09-10 ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツングRobert Bosch Gmbh 液圧ブレーキシステムのための双安定電磁弁、そのための制御方法および組立方法、ならびにこのような種類の電磁弁を有するブレーキシステム

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