JPH06249305A - 車輛のエネルギ回生装置 - Google Patents

車輛のエネルギ回生装置

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JPH06249305A
JPH06249305A JP5064715A JP6471593A JPH06249305A JP H06249305 A JPH06249305 A JP H06249305A JP 5064715 A JP5064715 A JP 5064715A JP 6471593 A JP6471593 A JP 6471593A JP H06249305 A JPH06249305 A JP H06249305A
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JP
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engine
rotor
vehicle
planetary gear
energy
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JP5064715A
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Inventor
Kenichi Omori
謙一 大森
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Hino Motors Ltd
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Hino Motors Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 2基のエンジンと遊星歯車装置とから構成さ
れた無段変速装置に運動エネルギと電気エネルギとを交
互に変換自在としたエネルギ変換装置を装着することに
より、構造が極めて簡易でありながら大型車輛にも搭載
できる無段変速装置を提供し、しかも車輛の制動性能の
向上を図ると共にエネルギの無駄な消費を抑え、燃料の
消費量を軽減し、更には車輛の加速時における黒煙やN
Oxを抑制する。 【構成】 2基のエンジンと遊星歯車装置とから構成さ
れた無段変速装置の夫々のエンジンのクランク軸に、又
は遊星歯車装置の出力側にロータとステータとからなる
エネルギ変換装置を装着して車輛の減速時の運動エネル
ギを電気エネルギに変換してバッテリ装置に蓄積し、車
輛の加速時にはバッテリ装置から電気エネルギを放出し
てロータを回転させて車輛の加速に寄与するようにした
構成を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車輛のエネルギ回生装
置に係り、特に2基のエンジンと遊星歯車装置とから構
成された全く新規な無段変速装置に運動エネルギと電気
エネルギとを交互に変換自在としたエネルギ変換装置を
装着して、構造が極めて簡易な無段変速装置を実現しな
がら、しかも車輛の制動性能の向上を図ると共にエネル
ギの無駄な消費を抑え、燃料の消費量を軽減させ、かつ
制動時に運動エネルギを変換して蓄えておいた電力を、
車輛の加速時に車輛の駆動力として使用することにより
該加速時における排気ガス中の黒煙の量を減少させるこ
とができるようにした画期的な車輛のエネルギ回生装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】2基のエンジンを車輛に使用した従来例
としては、大出力を得るために比較的小型の2基のエン
ジンを搭載したものが知られており、該2基のエンジン
のクランク軸をギヤ等により出力軸に連結し、変速装置
を該出力軸に配設するように構成していたが、該従来例
では、2基のエンジンの合計出力に見合う強度を持たせ
るために変速装置が大型となってしまう欠点があった。
【0003】また低負荷時でも2基のエンジンを同一速
度で回転させなければならないので燃費の向上が望めな
い点で不利であった。
【0004】一方、車輛用の無段変速装置としては、乗
用車等に主とし用いられているトルクコンバータと遊星
歯車を組み合わせたものと、大型トラックやバス等に最
近搭載されるようになった、トルクコンバータを使用せ
ず手動変速式のトランスミッションやクラッチをそのま
ま自動化したもの等が実用化されているが、いずれの無
段変速装置も構造が非常に複雑で高価に付くという不具
合があった。特に前者は大型車輛にはコスト及び床下ス
ペース等の面から搭載が無理であり、後者は電気的制御
系統や油圧、空圧系統及び機械的構造が非常に複雑とな
り、コストが極めて高く付く点で不利であった。
【0005】一方車輛のエネルギ回生装置としては、単
一のエンジンのクランク軸にエネルギ変換装置を装着し
て車輛の減速時の運動エネルギを電気エネルギに変換し
てバッテリ装置に蓄積するものが採用されているが、2
基のエンジンを搭載した車輛、特に2基のエンジンと遊
星歯車装置とから構成された無段変速装置にエネルギ変
換装置を装着したものは従来存在しなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は,上記した従
来技術の欠点を除くためになされたものであって、その
目的とするところは、2基のエンジンと遊星歯車装置と
から構成された無段変速装置のエンジンのクランク軸に
ロータとステータとからなるエネルギ変換装置を装着す
ることにより、非常に構造が簡易で低コストで実現でき
るにもかかわらず大型車輛にも搭載可能な車輛用の無段
変速装置を提供すると共に、車輛の減速時の運動エネル
ギを電気エネルギに変換してバッテリ装置に蓄積し、車
輛の加速時にはバッテリ装置から電気エネルギを放出し
てロータを回転させて車輛の加速に寄与できるようにす
ることであり、またこれによってエネルギを無駄なく有
効に利用できるようにして燃費の向上を図ることができ
るようにすることであり、更には車輛の発進時に黒煙及
びNOX の発生を抑制できるようにすることである。
【0007】また他の目的は、2基のエンジンと遊星歯
車装置とから構成された無段変速装置の2基のエンジン
の夫々のクランク軸にロータとステータとからなるエネ
ルギ変換装置を装着することにより、小型のエネルギ変
換装置により車輛の減速時の運動エネルギを電気エネル
ギに変換できるようにすることであり、またこれによっ
てエネルギ回生装置が装着された新型の無段変速装置全
体を小型化して容易に車輛に搭載できるようにすること
である。
【0008】更に他の目的は、2基のエンジンと遊星歯
車装置とから構成された無段変速装置において、遊星歯
車装置の出力側の回転軸にロータとステータとからなる
一台のエネルギ変換装置を装着することにより、差動機
構としての遊星歯車装置の影響を受けることなく、安定
して容易に運動エネルギと電気エネルギとを交互に変換
できるようにすることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】要するに本発明(請求項
1)は、クランク軸が遊星歯車装置の太陽ギヤに連結さ
れた第1エンジンと、クランク軸が前記遊星歯車装置の
遊星ギヤに連結された第2エンジンとを設け前記第1エ
ンジンの回転速度を定速回転させ前記第2エンジンの回
転速度を変化させることにより、又は前記第2エンジン
の回転速度を定速回転させ前記第1エンジンの回転速度
を変化させることにより前記遊星歯車装置の出力軸の回
転速度を無段階に制御するように構成された2基のエン
ジンを備えた無段変速装置と、コイル状に巻かれた電線
を回転軸に固定したロータとコイル状に巻かれた電線を
前記ロータと対向させてハウジングに固定したステータ
とからなり車輛の減速時には該車輛の運動エネルギを電
気エネルギに変換してバッテリ装置に蓄積し、車輛の加
速時には前記バッテリ装置から前記電気エネルギを放出
して前記ロータを回転させるように構成されたエネルギ
変換装置とを備えたことを特徴とするものである。
【0010】また本発明(請求項2)は、クランク軸が
遊星歯車装置の太陽ギヤに連結された第1エンジンと、
クランク軸が前記遊星歯車装置の遊星ギヤに連結された
第2エンジンとを設け前記第1エンジンの回転速度を定
速回転させ前記第2エンジンの回転速度を変化させるこ
とにより、又は前記第2エンジンの回転速度を定速回転
させ前記第1エンジンの回転速度を変化させることによ
り前記遊星歯車装置の出力軸の回転速度を無段階に制御
するように構成された2基のエンジンを備えた無段変速
装置と、前記第1エンジンのクランク軸に固定され電線
がコイル状に巻かれた第1ロータと該第1ロータに対向
してハウジングに固定され電線がコイル状に巻かれた第
1ステータとからなる第1エネルギ変換装置と、前記第
2エンジンのクランク軸に固定され電線がコイル状に巻
かれた第2ロータと該第2ロータに対向してハウジング
に固定され電線がコイル状に巻かれた第2ステータとか
らなる第2エネルギ変換装置とを備えたことを特徴とす
るものである。
【0011】また本発明(請求項3)は、クランク軸が
遊星歯車装置の太陽ギヤに連結された第1エンジンと、
クランク軸が前記遊星歯車装置の遊星ギヤに連結された
第2エンジンとを設け前記第1エンジンの回転速度を定
速回転させ前記第2エンジンの回転速度を変化させるこ
とにより、又は前記第2エンジンの回転速度を定速回転
させ前記第1エンジンの回転速度を変化させることによ
り前記遊星歯車装置の出力軸の回転速度を無段階に制御
するように構成された2基のエンジンを備えた無段変速
装置と、前記遊星歯車装置の出力側の回転軸に固定され
電線がコイル状に巻かれたロータと該ロータに対向して
ハウジングに固定され電線がコイル状に巻かれたステー
タとからなるエネルギ変換装置とを備えたことを特徴と
するものである。
【0012】
【実施例】以下本発明を図面に示す実施例に基いて説明
する。図1及び図2において、本発明に係る車輛のエネ
ルギ回生装置1は、第1エンジン100と、第2エンジ
ン200と、無段変速装置2と、エネルギ変換装置3
(第1エネルギ変換装置3A、第2エネルギ変換装置3
B)とを備えている。
【0013】本発明は、2つの実施例を包含するが、ま
ず2つの実施例に共通した構造を持つ無段変速装置2の
構成について説明する。
【0014】無段変速装置2は、第1エンジン100又
は第2エンジン200のクランク軸101,201の回
転速度を無段階に変速して出力軸4に伝達するためのも
のであって、大型トラック等の車輛(図示せず)に小型
で同一の大きさを持つ第1エンジン100及び第2エン
ジン200が搭載されている。
【0015】第1エンジン100のクランク軸101に
は遊星歯車装置5を介して前後進切換えギヤユニット6
が接続され、第2エンジン200のクランク軸201に
はクラッチ装置8を介して駆動ギヤ9が接続されてい
る。
【0016】遊星歯車装置5は、クランク軸101に固
定された太陽ギヤ10と、該太陽ギヤ10と同一軸上に
設けられ内歯歯車が形成されたリングギヤ11と、太陽
ギヤ10及びリングギヤ11に噛合する複数の遊星ギヤ
12と、該複数の遊星ギヤ12を支軸13によって支持
すると共に外周部にギヤ14aが形成されたキャリヤ1
4とから構成されている。
【0017】リングギヤ11には出力軸4が固定され、
該出力軸4の他端には前後進切換えギヤユニット6の前
進用ギヤ15及び後進用ギヤ16が回動自在に嵌合して
いる。
【0018】キャリヤ14の外周部に形成されたギヤ1
4aは、アイドルギヤ19を介してクラッチ装置8の出
力軸18に固定されている駆動ギヤ9と噛合している。
【0019】駆動ギヤ9の歯数は、キャリヤ14の外周
部に形成されたギヤ14aの歯数と同一の歯数とされ、
太陽ギヤ10の歯数をZ1 、リングギヤ11の歯数をZ
2 、第1エンジン100のクランク軸101の回転数を
1 とすると、第2エンジン200のクランク軸201
の回転数N2 を下記の数式1によって求まる値とすると
リングギヤ11の回転数が0となるように構成されてい
る。
【0020】
【数1】
【0021】また第2エンジン200のクランク軸20
1の回転数N2 を大きくするとリングギヤ11の回転数
も増大し、また第1エンジン100のクランク軸101
の回転数をN1 と同じにするとリングギヤ11の回転数
は、第1エンジン100の回転数N1 と同一となるよう
になっている。
【0022】第1エンジン100及び第2エンジン20
0には、夫々第1燃料噴射ポンプ102及び第2燃料噴
射ポンプ202と、該第1燃料噴射ポンプ102及び第
2燃料噴射ポンプ202の燃料噴射量を調節する第1コ
ントロールレバ−103及び第2コントロールレバ−2
03と、該第1コントロールレバ−103及び第2コン
トロールレバ−203を駆動する第1アクチュエータ1
04及び第2アクチュエータ204が設けられ、第1エ
ンジン100及び第2エンジン200の回転速度を調節
するように構成されている。
【0023】運転席(図示せず)に設けられたアクセル
ペタル20には、踏込み量を検出して制御装置21に検
出信号を送出するアクセルセンサ22が装着され、第1
コントロールレバ−103及び第2コントロールレバ−
203には該第1コントロールレバ−103及び第2コ
ントロールレバ−203の移動量を検出する第1レバ−
センサ105及び第2レバ−センサ205が配設されて
いる。
【0024】また第1エンジン100のクランク軸10
1及び第2エンジン200のクランク軸201には回転
速度を検出する第1回転計106及び第2回転計206
が、前後進切換えギヤユニット6の主軸23には車速を
検出する車速センサ24が装着されている。
【0025】制御装置21は、中央演算処理装置21
a、外部記憶装置21b及び入出力ポート21cからな
る公知のコンピュータであり、入出力ポート21cがア
クセルセンサ22、第1レバ−センサ105及び第2レ
バ−センサ205、第1回転計106及び第2回転計2
06、車速センサ24、第1アクチュエータ104及び
第2アクチュエータ204と信号線25,26,28,
29,30,31,32及び33によって電気的に接続
され、検出信号を制御装置21に送出し、或いは制御装
置21から制御信号を受信してアクセルペタル20の踏
込み量に応じて第1エンジン100及び第2エンジン2
00の回転速度を調節するように構成されている。
【0026】前後進切換えギヤユニット6は、車輛の前
進又は後進を切り換えるためのものであって、出力軸4
の他端に前進用ギヤ15及び後進用ギヤ16が回動自在
に嵌合し、該出力軸4と平行に配設された主軸23に
は、前進用ギヤ15と噛合する第1ギヤ34及びアイド
ルギヤ35を介して後進用ギヤ16と噛合する第2ギヤ
36が固定されている。
【0027】出力軸4の前進用ギヤ15及び後進用ギヤ
16の間には、外周に歯車が形成されたハブギヤ38が
スプライン嵌合し、該ハブギヤ38には、シフトレバー
40の操作によって出力軸4の軸方向に摺動自在とされ
たスリーブ39が噛合している。
【0028】そしてシフトレバー40を操作してスリー
ブ39を出力軸4の軸方向に摺動させ、ハブギヤ38と
前進用ギヤ15又は後進用ギヤ16のいずれかとを選択
的に噛合させて前進又は後進を選択できるように構成さ
れている。
【0029】クラッチ装置8は、第2エンジン200の
回転を遊星歯車装置5に対して伝達又は遮断するための
ものであって、第2エンジン200のクランク軸102
の後端に固定されたフライホィール41と、出力軸18
に軸方向に摺動自在に嵌合し、かつフライホィール41
中に收容されたクラッチディスク42と、該クラッチデ
ィスク42を圧縮ばね44の作用によってフライホィー
ル41に押圧するプレッシャプレート43と、クラッチ
ディスク42を圧縮ばね44のばね力に抗してフライホ
ィール41から離脱させる方向に移動させるシフトフォ
ーク機構45とから構成されている。
【0030】シフトフォーク機構45は、マスタシリン
ダ48、油圧管路49及び倍力装置50により運転席に
配設されたクラッチペタル46と接続されている。
【0031】エネルギ変換装置3は、運動エネルギと電
気エネルギとを交互に変換するためのものであって、ま
ず本発明の第1実施例を図1により説明する。
【0032】第1エネルギ変換装置3Aは、第1エンジ
ン100のクランク軸101にコイル状に巻かれた電線
である第1ロータ108が固定され、該第1ロータ10
8と対向させてハウジング109にコイル状に巻かれた
電線である第1ステータ110が固定されて構成されて
いる。
【0033】また第2エネルギ変換装置3Bは、第2エ
ンジン200のクランク軸201にコイル状に巻かれた
電線である第2ロータ208が固定され、該第2ロータ
208と対向させてハウジング209にコイル状に巻か
れた電線である第2ステータ210が固定されて構成さ
れている。
【0034】第1ステータ110及び第2ステータ21
0は、電気コード111,211によってインバータ5
1に、更に電気コード52によってバッテリ装置53に
電気的に接続されており、車輛の減速時には該車輛の運
動エネルギを電気エネルギに変換してバッテリ装置53
に蓄積し、車輛の加速時にはバッテリ装置53から蓄積
した電気エネルギを放出して第1ロータ108及び第2
ロータ208を回転させ車輛の加速に寄与できるように
構成されている。
【0035】第2実施例のエネルギ変換装置3は、図2
において、リングギヤ11の外周にコイル状に巻かれた
電線であるロータ60が固定され、該ロータ60と対向
させてハウジング61にコイル状に巻かれた電線である
ステータ62が固定されて構成されている。
【0036】ステータ62は、電気コード63によって
インバータ51に、更に電気コード52によってバッテ
リ装置53に電気的に接続されており、車輛の減速時に
は該車輛の運動エネルギを電気エネルギに変換してバッ
テリ装置53に蓄積し、車輛の加速時にはバッテリ装置
53から蓄積した電気エネルギを放出してロータ60を
回転させて車輛の加速に寄与できるようになっている。
【0037】本発明は、上記のように構成されており、
以下その作用について説明する。図1及び図2におい
て、前後進切換えギヤユニット6のシフトレバー40を
ニュートラル位置にし、クラッチ装置8を切った状態で
キースイッチ(図示せず)を操作して第1エンジン10
0及び第2エンジン200を始動させる。
【0038】このときクラッチ装置8が遮断状態とされ
ているため、クラッチディスク42の負荷は出力軸4の
負荷に比較して極めて軽くなっており、第1エンジン1
00の回転はクラッチディスク42にのみ伝達されて該
クラッチディスク42を回転させ、また第2エンジン2
00は、フライホィール41を回転させる。
【0039】車輛を発進させるには、まずシフトレバー
40を操作してスリーブ39を前進用ギヤ15と噛合さ
せた後、アクセルペタル20を踏み込むと制御装置21
が第1エンジン100の回転数を最も運転効率の良い所
定の回転数N1 となるように第1アクチュエータ104
を作動させ、第2エンジン200の回転数をアクセルペ
タル20の踏込み量に対応する車速となるように第2ア
クチュエータ204を作動させて夫々第1エンジン10
0及び第2エンジン200の回転数を増大させる。
【0040】ここでクラッチ装置8を徐々に接続する
と、第2エンジン200のトルクがクラッチ装置8、駆
動ギヤ9、アイドルギヤ19を介してキャリヤ14に伝
達され、遊星歯車装置5によって第1エンジン100及
び第2エンジン200の回転数に応じて変速された回転
数がリングギヤ11に伝達され、該リングギヤ11を介
して前後進切換えギヤユニット6の出力軸4を回転さ
せ、車輛はアクセルペタル20の踏込み量に対応する車
速に達する。
【0041】アクセルペタル20の踏込み量が変化する
と、制御装置21は第1エンジン100の回転数は所定
の回転数N1 に保持したまま、第2エンジン200の回
転数のみを増減することによって遊星歯車装置5を介し
て変速して車輛が所望の車速となるように制御する。
【0042】次にエネルギ変換装置3の作用について説
明する。本発明の第1実施例では、図1において、アク
セルペタル20を踏み込むとアクセルセンサ22から踏
込み量に応じた検出信号が制御装置21に伝達される。
【0043】制御装置21は、アクセルペタル20の踏
込み量に応じて回転させるべき第1エンジン100及び
第2エンジン200の回転数を演算し、該回転数に応じ
た電力をバッテリ装置53から電気コード52、インバ
ータ51、電気コード111及び211を介して夫々第
1ステータ110及び第2ステータ210に供給して公
知のモータの原理によって第1ロータ108及び第2ロ
ータ208を回転させる。
【0044】第1ロータ108及び第2ロータ208に
発生したトルクは、第1エンジン100及び第2エンジ
ン200によって発生したトルクと夫々合計されてクラ
ンク軸101及びクランク軸201に伝達され、上記し
た如く遊星歯車装置5によって変速され、車輛を所望の
車速で走行させる。
【0045】またアクセルペタル20の踏込みを解除し
て車輛を減速させると、制御装置21はアクセルセンサ
22からの検出信号によってこれを検出し、バッテリ装
置53からの電力の供給を停止すると共に第2エンジン
200の回転数を低下させる。
【0046】車輛は慣性によって走行するので車輪、即
ち主軸23の回転は前後進切換えギヤユニット6、遊星
歯車装置5を介して第1ロータ108を、また更にアイ
ドルギヤ19、駆動ギヤ9、クラッチ装置8を介して第
2ロータ208に伝達されてこれらを夫々回転させ、第
1ステータ110及び第2ステータ210には第1ロー
タ108及び第2ロータ208の回転数に比例して運動
エネルギが電気エネルギに変換されて電力が発生する。
【0047】第1ステータ110及び第2ステータ21
0に発生した電力は、電気コード111及び211、イ
ンバータ51、電気コード52を介してバッテリ装置5
3に蓄積されて次の電力供給に備える。
【0048】第1ロータ108及び第2ロータ208の
回転数は、夫々のエネルギ変換装置3A,3Bで回収さ
れるエネルギ、即ち負荷により遊星歯車装置5で決まる
こととなる。
【0049】ここで第1実施例においては、2台のエネ
ルギ変換装置3A,3Bが第1エンジン100及び第2
エンジン200に個別に配設されているので、夫々のエ
ネルギ変換装置3A,3Bを比較的小型の装置とするこ
とができる利点がある。
【0050】次に本発明の第2実施例の作用について説
明すると、図2において、アクセルペタル20を踏み込
むとアクセルセンサ22から踏込み量に応じた検出信号
が制御装置21に伝達される。
【0051】制御装置21は、アクセルペタル20の踏
込み量に応じて回転させるべき出力軸4の回転数を演算
し、該回転数に応じた電力をバッテリ装置53から電気
コード52、インバータ51、電気コード63を介して
ステータ62に供給して公知のモータの原理によってロ
ータ60を回転させる。
【0052】ロータ60に発生したトルクは、第1エン
ジン100及び第2エンジン200から遊星歯車装置5
に伝達されたトルクとリングギヤ11を介して合計さ
れ、前後進切換えギヤユニット6を介して主軸23を回
転して車輛を加速させる。
【0053】またアクセルペタル20の踏込みを解除し
て車輛を減速させると、制御装置21はアクセルセンサ
22からの検出信号によってこれを検出してバッテリー
装置53からの電力の供給を停止する。
【0054】車輛は慣性によって走行するので車輪、即
ち主軸23の回転は前後進切換えギヤユニット6を介し
てリングギヤ11に伝達され、該リングギヤ11に固定
されたロータ60を回転させる。そして公知の発電機の
原理により運動エネルギを電気エネルギに変換してステ
ータ62にロータ60の回転数に比例した電力が発生す
る。
【0055】ステータ62に発生した電力は、電気コー
ド63、インバータ51、電気コード52を介してバッ
テリ装置53に蓄積されて次の電力供給に備える。
【0056】第2実施例においては、遊星歯車装置5の
出力側であるリングギヤ11に比較的大型のエネルギ変
換装置3が1台装着された構成とされているので、エネ
ルギを回生するときに遊星歯車装置5の差動機構の影響
を受けることがなく、従って第1実施例の如く2台のエ
ネルギ変換装置3A,3Bの各々を最適回転数となるよ
うに制御する必要がなく、制御装置21を簡単な構造と
することができ、また安定してエネルギ変換装置3を作
動させることができる。
【0057】なお、上記実施例においては、遊星歯車装
置は入力ギヤとして太陽ギヤをまた出力ギヤとしてリン
グギヤを用いた構造としたが、入力ギヤ及び出力ギヤは
太陽ギヤ及びリングギヤに限定されるものではなく、入
力ギヤとして太陽ギヤを出力ギヤとしてキャリヤを用い
てもよく、更には又入力ギヤとしてキャリヤを出力ギヤ
として太陽ギヤを用いるように構成したものであっても
よい。
【0058】
【発明の効果】本発明は、上記のように2基のエンジン
と遊星歯車装置とから構成された無段変速装置のエンジ
ンのクランク軸にロータとステータとからなるエネルギ
変換装置を装着したので、非常に構造が簡易で低コスト
で実現できるにもかかわらず大型車輛にも搭載可能な車
輛用の無段変速装置を提供できると共に、車輛の減速時
の運動エネルギを電気エネルギに変換してバッテリ装置
に蓄積し、車輛の加速時にはバッテリ装置から電気エネ
ルギを放出してロータを回転させて車輛の加速に寄与で
きる効果があり、またこの結果エネルギを無駄なく有効
に利用できるから燃費の向上を図ることができ、更には
車輛の発進時に黒煙及びNOX の発生を抑制できるとい
う優れた効果がある。
【0059】また2基のエンジンと遊星歯車装置とから
構成された無段変速装置の2基のエンジンの夫々のクラ
ンク軸にロータとステータとからなるエネルギ変換装置
を装着したので、小型のエネルギ変換装置により車輛の
減速時の運動エネルギを電気エネルギに変換できる効果
があり、またこの結果エネルギ回生装置が装着された新
型の無段変速装置全体を小型化して容易に車輛に搭載で
きるという効果がある。
【0060】更には、2基のエンジンと遊星歯車装置と
から構成された無段変速装置において、遊星歯車装置の
出力側の回転軸にロータとステータとからなる1台のエ
ネルギ変換装置を装着したので、差動機構としての遊星
歯車装置の影響を受けることなく、安定して容易に運動
エネルギと電気エネルギとを交互に変換できるという効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】車輛のエネルギ回生装置の第1実施例の全体を
示し、ブロック図を含む部分縦断面図である。
【図2】車輛のエネルギ回生装置の第2実施例の全体を
示し、ブロック図を含む部分縦断面図である。
【符号の説明】
1 車輛のエネルギ回生装置 2 無段変速装置 3 エネルギ変換装置 3A 第1エネルギ変換装置 3B 第2エネルギ変換装置 4 遊星歯車装置の出力軸 5 遊星歯車装置 10 太陽ギヤ 12 遊星ギヤ 53 バッテリ装置 60 ロータ 61 ハウジング 62 ステータ 100 第1エンジン 101 クランク軸 108 第1ロータ 110 第1ステータ 200 第2エンジン 201 クランク軸 208 第2ロータ 210 第2ステータ
【数1】 N2 =N1 /(1+Z2 /Z1

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランク軸が遊星歯車装置の太陽ギヤに
    連結された第1エンジンと、クランク軸が前記遊星歯車
    装置の遊星ギヤに連結された第2エンジンとを設け前記
    第1エンジンの回転速度を定速回転させ前記第2エンジ
    ンの回転速度を変化させることにより、又は前記第2エ
    ンジンの回転速度を定速回転させ前記第1エンジンの回
    転速度を変化させることにより前記遊星歯車装置の出力
    軸の回転速度を無段階に制御するように構成された2基
    のエンジンを備えた無段変速装置と、コイル状に巻かれ
    た電線を回転軸に固定したロータとコイル状に巻かれた
    電線を前記ロータと対向させてハウジングに固定したス
    テータとからなり車輛の減速時には該車輛の運動エネル
    ギを電気エネルギに変換してバッテリ装置に蓄積し、車
    輛の加速時には前記バッテリ装置から前記電気エネルギ
    を放出して前記ロータを回転させるように構成されたエ
    ネルギ変換装置とを備えたことを特徴とする車輛のエネ
    ルギ回生装置。
  2. 【請求項2】 クランク軸が遊星歯車装置の太陽ギヤに
    連結された第1エンジンと、クランク軸が前記遊星歯車
    装置の遊星ギヤに連結された第2エンジンとを設け前記
    第1エンジンの回転速度を定速回転させ前記第2エンジ
    ンの回転速度を変化させることにより、又は前記第2エ
    ンジンの回転速度を定速回転させ前記第1エンジンの回
    転速度を変化させることにより前記遊星歯車装置の出力
    軸の回転速度を無段階に制御するように構成された2基
    のエンジンを備えた無段変速装置と、前記第1エンジン
    のクランク軸に固定され電線がコイル状に巻かれた第1
    ロータと該第1ロータに対向してハウジングに固定され
    電線がコイル状に巻かれた第1ステータとからなる第1
    エネルギ変換装置と、前記第2エンジンのクランク軸に
    固定され電線がコイル状に巻かれた第2ロータと該第2
    ロータに対向してハウジングに固定され電線がコイル状
    に巻かれた第2ステータとからなる第2エネルギ変換装
    置とを備えたことを特徴とする車輛のエネルギ回生装
    置。
  3. 【請求項3】 クランク軸が遊星歯車装置の太陽ギヤに
    連結された第1エンジンと、クランク軸が前記遊星歯車
    装置の遊星ギヤに連結された第2エンジンとを設け前記
    第1エンジンの回転速度を定速回転させ前記第2エンジ
    ンの回転速度を変化させることにより、又は前記第2エ
    ンジンの回転速度を定速回転させ前記第1エンジンの回
    転速度を変化させることにより前記遊星歯車装置の出力
    軸の回転速度を無段階に制御するように構成された2基
    のエンジンを備えた無段変速装置と、前記遊星歯車装置
    の出力側の回転軸に固定され電線がコイル状に巻かれた
    ロータと該ロータに対向してハウジングに固定され電線
    がコイル状に巻かれたステータとからなるエネルギ変換
    装置とを備えたことを特徴とする車輛のエネルギ回生装
    置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2003071160A1 (fr) * 2002-02-21 2003-08-28 Ebara Corporation Dispositif de train planetaire de differentiel, element et procede de mise en marche de dispositif de train planetaire de differentiel

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