JPH0624925A - 土壌病害の防除剤 - Google Patents
土壌病害の防除剤Info
- Publication number
- JPH0624925A JPH0624925A JP4206243A JP20624392A JPH0624925A JP H0624925 A JPH0624925 A JP H0624925A JP 4206243 A JP4206243 A JP 4206243A JP 20624392 A JP20624392 A JP 20624392A JP H0624925 A JPH0624925 A JP H0624925A
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- Japan
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- soil
- trichoderma
- microbes
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 トリコデルマ属菌を土壌崩壊性材料からなる
容器に収容してなる土壌病害の防除剤。 【効果】 土壌中でも効力が消失することなくしかも長
期間効力が持続する、安全性の高い微生物農薬が提供さ
れる。
容器に収容してなる土壌病害の防除剤。 【効果】 土壌中でも効力が消失することなくしかも長
期間効力が持続する、安全性の高い微生物農薬が提供さ
れる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トリコデルマ属菌によ
る土壌病害防除剤に関する。更に詳しくいえば、本発明
は、土壌病原菌に拮抗作用があるトリコデルマ属菌を土
壌中で安定させ、増殖を容易にさせることで土壌での病
害の発生を防除する製剤に関する。
る土壌病害防除剤に関する。更に詳しくいえば、本発明
は、土壌病原菌に拮抗作用があるトリコデルマ属菌を土
壌中で安定させ、増殖を容易にさせることで土壌での病
害の発生を防除する製剤に関する。
【0002】
【従来の技術】作物栽培における病害虫防除には多量の
化学農薬が使用されていて、人の健康に対する有害性や
環境汚染の原因となり、社会問題となっていて、無農薬
農法の開発が望まれているが、遅々として進んでいない
のが実情である。
化学農薬が使用されていて、人の健康に対する有害性や
環境汚染の原因となり、社会問題となっていて、無農薬
農法の開発が望まれているが、遅々として進んでいない
のが実情である。
【0003】その中でも、有望視されているものに、自
然界に存在する植物に有用無害な生物を利用する、生物
的防除法が農薬に代わる安全で有効な防除法として挙げ
られる。
然界に存在する植物に有用無害な生物を利用する、生物
的防除法が農薬に代わる安全で有効な防除法として挙げ
られる。
【0004】土壌微生物の一種であるトリコデルマ属菌
は、それ自体は、植物の各種病原菌に対して強い拮抗作
用を有していることはすでに広く知られており、それを
主成分とする殺菌剤が農薬登録されている(農林水産省
登録7023号)。さらにトリコデルマ属菌を増殖する
方法(特公昭60−22911、特開昭60−2379
86など)や、芝草病害防除剤(特開平3−23630
4)などが開発されている。
は、それ自体は、植物の各種病原菌に対して強い拮抗作
用を有していることはすでに広く知られており、それを
主成分とする殺菌剤が農薬登録されている(農林水産省
登録7023号)。さらにトリコデルマ属菌を増殖する
方法(特公昭60−22911、特開昭60−2379
86など)や、芝草病害防除剤(特開平3−23630
4)などが開発されている。
【0005】しかしトリコデルマ菌製剤については実用
に供されているものが少なく、効能の評価も上がってい
ないのが実情である。このことは、トリコデルマ属菌の
ように効果のある拮抗微生物を農場に投入しても、土壌
中の各種微生物が競合している中では生存競争に負け
て、期待した発病抑制効果が出ないのではないかと一般
にいわれている。
に供されているものが少なく、効能の評価も上がってい
ないのが実情である。このことは、トリコデルマ属菌の
ように効果のある拮抗微生物を農場に投入しても、土壌
中の各種微生物が競合している中では生存競争に負け
て、期待した発病抑制効果が出ないのではないかと一般
にいわれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】土壌中においては、同
一微生物が大量に投与されても先住している微生物に抑
制され、広範囲の微生物相を変化させるのは困難であ
り、一度変化させたとしても土壌の静菌作用により同一
微生物を永く維持させるのは難しい。このために、有用
拮抗微生物を、土壌に速やかにかつ永続的に定着させる
方法が要求される。
一微生物が大量に投与されても先住している微生物に抑
制され、広範囲の微生物相を変化させるのは困難であ
り、一度変化させたとしても土壌の静菌作用により同一
微生物を永く維持させるのは難しい。このために、有用
拮抗微生物を、土壌に速やかにかつ永続的に定着させる
方法が要求される。
【0007】そこで、微生物菌体を高分子物質で固定化
した方法(特開昭62−234005)や、菌体を疎水
性物質で被覆した方法(特開平2−212406)な
ど、土壌中での菌体の安定化をめざしたものが報告され
ている。また、菌体と共に栄養剤(米ヌカ、フスマな
ど)と混合して施用する方法(農薬登録7023号の使
用方法)や、栄養剤や増殖剤をトリコデルマ属菌と懸濁
して潅注、散布する防除法(特開平4−29905)な
ど効果を増強させる方法が開発されている。
した方法(特開昭62−234005)や、菌体を疎水
性物質で被覆した方法(特開平2−212406)な
ど、土壌中での菌体の安定化をめざしたものが報告され
ている。また、菌体と共に栄養剤(米ヌカ、フスマな
ど)と混合して施用する方法(農薬登録7023号の使
用方法)や、栄養剤や増殖剤をトリコデルマ属菌と懸濁
して潅注、散布する防除法(特開平4−29905)な
ど効果を増強させる方法が開発されている。
【0008】しかしながら、これらの既知の方法はいず
れも満足できるものではなく、実際の圃場に適用しても
所期の目的を達することができない。トリコデルマ属菌
体や製剤を圃場に施用すると、どんなに多量に入れて
も、広い圃場においては微量であり、土壌に拡散されて
しまうし、農家の使用方法、技術力の差がでてくるし、
また気象条件に影響されやすく、土壌中の微生物と競合
して菌体のみが増殖しにくく、しかるに効果に安定性を
欠く結果が推測されるからである。
れも満足できるものではなく、実際の圃場に適用しても
所期の目的を達することができない。トリコデルマ属菌
体や製剤を圃場に施用すると、どんなに多量に入れて
も、広い圃場においては微量であり、土壌に拡散されて
しまうし、農家の使用方法、技術力の差がでてくるし、
また気象条件に影響されやすく、土壌中の微生物と競合
して菌体のみが増殖しにくく、しかるに効果に安定性を
欠く結果が推測されるからである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者はトリコデルマ
属菌を土壌中で安定的に増殖させ、永続的に定着しやす
い方法を研究した結果、次のような手段を採ることで問
題点を解決することができた。
属菌を土壌中で安定的に増殖させ、永続的に定着しやす
い方法を研究した結果、次のような手段を採ることで問
題点を解決することができた。
【0010】(1)トリコデルマ属菌を圃場または作物
の周囲に多量に施用することで他の微生物の影響を小さ
くし、トリコデルマ属菌がその周囲に拡散しやすくし、
病原菌を抑制する。 (2)トリコデルマ属菌を多量に施用する手段として、
菌体製剤を容器に充填して土壌に挿入することにより土
壌からの他の微生物の直接的影響を防ぐと共に、その容
器からトリコデルマ属菌体が増殖拡散できるようにす
る。 (3)容器は取り扱いが簡便で、土壌に施用しやすくか
つ土壌中で徐々に崩壊することができ、トリコデルマ属
菌の増殖の手助けになる資材で構成する。 (4)容器としては、例えば筒状成型物が好適である。
の周囲に多量に施用することで他の微生物の影響を小さ
くし、トリコデルマ属菌がその周囲に拡散しやすくし、
病原菌を抑制する。 (2)トリコデルマ属菌を多量に施用する手段として、
菌体製剤を容器に充填して土壌に挿入することにより土
壌からの他の微生物の直接的影響を防ぐと共に、その容
器からトリコデルマ属菌体が増殖拡散できるようにす
る。 (3)容器は取り扱いが簡便で、土壌に施用しやすくか
つ土壌中で徐々に崩壊することができ、トリコデルマ属
菌の増殖の手助けになる資材で構成する。 (4)容器としては、例えば筒状成型物が好適である。
【0011】以上のような知見に基づいて、トリコデル
マ属菌体を容器に充填収容した土壌病害の防除剤を作製
するのである。
マ属菌体を容器に充填収容した土壌病害の防除剤を作製
するのである。
【0012】以下、本発明の土壌病害防除剤について具
体的に説明する。
体的に説明する。
【0013】本発明に用いられるトリコデルマ属菌は、
土壌病害の病原菌であるリゾクトニア属菌、ビシウム属
菌、フザリウム属菌、白紋羽菌に対して、対じ培養方法
でスクリーニングしていずれの病原菌に対しても拮抗力
のあるものを選択して使用すればよい。例えば、トリコ
デルマ・ビリデ(Trichoderma virid
e)IFO9066、同ポリスポラム(T.polys
porum)IFO9322、同ロンギブラギアツム
(T.longibrachiatum)IFO484
7、同コニンギイ(T.koningii)IFO90
65等トリコデルマ属菌を培養して、病原菌に対して拮
抗力を有する菌株をスクリーニングし、これを単用又は
2株以上併用すればよい。本発明において使用するトリ
コデルマ属菌としては、通常、上記したように各種の病
原菌に対して広く拮抗力を有する微生物を使用するが、
特定の病害が強く発生した場合等には、特定の病原菌に
対して特異的に拮抗力を有する微生物を選択、使用して
もよい。
土壌病害の病原菌であるリゾクトニア属菌、ビシウム属
菌、フザリウム属菌、白紋羽菌に対して、対じ培養方法
でスクリーニングしていずれの病原菌に対しても拮抗力
のあるものを選択して使用すればよい。例えば、トリコ
デルマ・ビリデ(Trichoderma virid
e)IFO9066、同ポリスポラム(T.polys
porum)IFO9322、同ロンギブラギアツム
(T.longibrachiatum)IFO484
7、同コニンギイ(T.koningii)IFO90
65等トリコデルマ属菌を培養して、病原菌に対して拮
抗力を有する菌株をスクリーニングし、これを単用又は
2株以上併用すればよい。本発明において使用するトリ
コデルマ属菌としては、通常、上記したように各種の病
原菌に対して広く拮抗力を有する微生物を使用するが、
特定の病害が強く発生した場合等には、特定の病原菌に
対して特異的に拮抗力を有する微生物を選択、使用して
もよい。
【0014】本発明においては、このようにして選択し
たトリコデルマ属菌を大量に培養し、培養物から菌体の
みを分離し、得られた菌体、胞子、菌糸自体を使用する
ほか、その製剤も使用することができる。例えば、上記
により選択したトリコデルマ属菌をオオムギやライムギ
などの穀粒培地もしくはオガクズ、米ヌカ、ふすまなど
の固体培地で大量に培養したものから、胞子、菌糸を得
た生菌はもちろんのこと、これを濃縮したもの、ペース
ト状にしたもの、凍結乾燥したもの、更には簡便でかつ
安定性良好な培地ごと乾燥させたものなどの製剤が使用
できる。
たトリコデルマ属菌を大量に培養し、培養物から菌体の
みを分離し、得られた菌体、胞子、菌糸自体を使用する
ほか、その製剤も使用することができる。例えば、上記
により選択したトリコデルマ属菌をオオムギやライムギ
などの穀粒培地もしくはオガクズ、米ヌカ、ふすまなど
の固体培地で大量に培養したものから、胞子、菌糸を得
た生菌はもちろんのこと、これを濃縮したもの、ペース
ト状にしたもの、凍結乾燥したもの、更には簡便でかつ
安定性良好な培地ごと乾燥させたものなどの製剤が使用
できる。
【0015】また、これらの菌体混合物に栄養剤として
のデンプン、乳糖などの糖質そして無機塩類を混合し
て、土壌中での定着、増殖を容易ならしめる基剤を配合
しても良い。更には粒状に成型可能ならしめるような基
剤(有機質資材、鉱物質資材など)を配合して成型し、
取り扱いやすいような粒状のものも、本発明の微生物製
剤として使用できる。
のデンプン、乳糖などの糖質そして無機塩類を混合し
て、土壌中での定着、増殖を容易ならしめる基剤を配合
しても良い。更には粒状に成型可能ならしめるような基
剤(有機質資材、鉱物質資材など)を配合して成型し、
取り扱いやすいような粒状のものも、本発明の微生物製
剤として使用できる。
【0016】本発明においては、このようにして選択し
たトリコデルマ属菌及び/又はその製剤を容器に収容す
る。容器の大きさ、形状は適宜でよく、直方体、立方
体、球形、楕円形、筒状、その他不定形としてもよい。
筒状体としては、円筒状、角筒状のいずれもが使用可能
であるが、封筒状に筒を作製し、これに微生物(製剤)
を充填し、両端部をシールするようにすれば、低コスト
で容器を作製することができ、しかも土壌中での病害防
除性も良好である。その大きさも格別の限定はないけれ
ども、直径0.5〜5cm、長さ5〜30cm程度が一
応の目安として指摘できる。
たトリコデルマ属菌及び/又はその製剤を容器に収容す
る。容器の大きさ、形状は適宜でよく、直方体、立方
体、球形、楕円形、筒状、その他不定形としてもよい。
筒状体としては、円筒状、角筒状のいずれもが使用可能
であるが、封筒状に筒を作製し、これに微生物(製剤)
を充填し、両端部をシールするようにすれば、低コスト
で容器を作製することができ、しかも土壌中での病害防
除性も良好である。その大きさも格別の限定はないけれ
ども、直径0.5〜5cm、長さ5〜30cm程度が一
応の目安として指摘できる。
【0017】本発明で使用する微生物収容用容器を構成
する材料としては、土壌崩壊性を有する材料が使用され
る。つまり、土壌に施用した直後は、土壌中の他の微生
物の侵入を防止し、容器中のトリコデルマ属菌の活力が
高まって増殖するとともに徐々に崩壊し中のトリコデル
マ属菌が容器外に菌糸を伸ばすことができる材料が望ま
しい。
する材料としては、土壌崩壊性を有する材料が使用され
る。つまり、土壌に施用した直後は、土壌中の他の微生
物の侵入を防止し、容器中のトリコデルマ属菌の活力が
高まって増殖するとともに徐々に崩壊し中のトリコデル
マ属菌が容器外に菌糸を伸ばすことができる材料が望ま
しい。
【0018】材料としては紙質資材が挙げられ、クラフ
ト紙、奉書紙、障子紙、更紙、和紙など成形裁断性があ
り水中で崩壊するものが望ましく、コート紙など樹脂を
使用したものや一部をプラスチックでコーティングした
ものは水蒸気や空気が通りにくく、土壌中でも崩壊しな
いため、トリコデルマ属菌の菌糸伸長ができないので望
ましくない。
ト紙、奉書紙、障子紙、更紙、和紙など成形裁断性があ
り水中で崩壊するものが望ましく、コート紙など樹脂を
使用したものや一部をプラスチックでコーティングした
ものは水蒸気や空気が通りにくく、土壌中でも崩壊しな
いため、トリコデルマ属菌の菌糸伸長ができないので望
ましくない。
【0019】プラスチック系の紙でも水溶性のもの(水
溶紙という)は土壌中で徐々に崩壊するためトリコデル
マ属菌の増殖、定着が可能である。不織布は孔げきが大
きく土壌中の他の微生物が筒中に侵入する恐れがあり、
また土壌中で崩壊しないため使用できない。微生物分解
性ポリフィルムなども使用できる。
溶紙という)は土壌中で徐々に崩壊するためトリコデル
マ属菌の増殖、定着が可能である。不織布は孔げきが大
きく土壌中の他の微生物が筒中に侵入する恐れがあり、
また土壌中で崩壊しないため使用できない。微生物分解
性ポリフィルムなども使用できる。
【0020】トリコデルマ属菌はセルロースを栄養分と
することができるため、セルロース系の紙質資材が最も
望ましい。
することができるため、セルロース系の紙質資材が最も
望ましい。
【0021】
【実施例】次に、下記実施例に基づいて本発明を更に詳
細に説明する。
細に説明する。
【0022】
【実施例1】トリコデルマ・ビリデ(Trichode
rma viride)IFO9066に属し、リゾク
トニア、ピシウム、フザリウム、白紋羽の各土壌病害菌
に対して拮抗力を有する菌株をスクリーニングした。
rma viride)IFO9066に属し、リゾク
トニア、ピシウム、フザリウム、白紋羽の各土壌病害菌
に対して拮抗力を有する菌株をスクリーニングした。
【0023】このようにして得たトリコデルマ菌をライ
麦培地で10日間培養したトリコデルマ菌培養物を30
℃にて乾燥し、粉砕機で粉にしてトリコデルマ菌製剤を
作成した。これにはトリコデルマ菌(Trichode
rma viride)胞子が108/g以上含まれて
いた。
麦培地で10日間培養したトリコデルマ菌培養物を30
℃にて乾燥し、粉砕機で粉にしてトリコデルマ菌製剤を
作成した。これにはトリコデルマ菌(Trichode
rma viride)胞子が108/g以上含まれて
いた。
【0024】奉書紙(厚手の習字紙)を直径2cm、長
さ20cmになるよう封筒状に筒を作り、上記トリコデ
ルマ製剤を40g充填して上下をシールして筒状製剤を
得た。
さ20cmになるよう封筒状に筒を作り、上記トリコデ
ルマ製剤を40g充填して上下をシールして筒状製剤を
得た。
【0025】
【実施例2】前記トリコデルマ菌製剤を実施例1と同様
にしてクラフト紙を成型したものに充填して筒状成型物
を得た。
にしてクラフト紙を成型したものに充填して筒状成型物
を得た。
【0026】
【実施例3】同様に障子紙で作成した。
【0027】
【実施例4】同様にコピー用紙で作成した。
【0028】
【実施例5】同様に水溶紙(三島製紙商品名ディソルボ
30MDP)で作成した。
30MDP)で作成した。
【0029】以上の実施例で作成したトリコデルマ菌の
筒状製剤を土壌中に埋め込み、菌の増殖状態、崩壊性さ
らに成型裁断性など品質を評価し、下記表1の結果を得
た。
筒状製剤を土壌中に埋め込み、菌の増殖状態、崩壊性さ
らに成型裁断性など品質を評価し、下記表1の結果を得
た。
【0030】
【表1】
【0031】
【実施例6】使用微生物として、トリコデルマ・ポリス
ポラム(Trichodermapolysporu
m)IFO9322を使用する点及び容器を1辺3cm
の立方体とする点のほかは実施例1と同様の操作をくり
返して、トリコデルマ菌の立方体成型物を得た。
ポラム(Trichodermapolysporu
m)IFO9322を使用する点及び容器を1辺3cm
の立方体とする点のほかは実施例1と同様の操作をくり
返して、トリコデルマ菌の立方体成型物を得た。
【0032】
【実施例7】「そさい床土」にホウレンソウ苗立ち枯れ
病の土壌病原菌であるリゾクトニア菌を0.5%混和
し、前記実施例1のトリコデルマ菌筒状製剤を床土中に
埋め込んだ。2日後にホウレンソウの種子を播種し2週
間栽培後発病調査を行った結果、製剤を埋め込んだ付近
の発病が少ないことが確認された。
病の土壌病原菌であるリゾクトニア菌を0.5%混和
し、前記実施例1のトリコデルマ菌筒状製剤を床土中に
埋め込んだ。2日後にホウレンソウの種子を播種し2週
間栽培後発病調査を行った結果、製剤を埋め込んだ付近
の発病が少ないことが確認された。
【0033】
【実施例8】側面をガラス板にした箱(根箱)に土を入
れ、これに実施例1の筒状成型製剤を埋め込んだ。同じ
箱に直径2cm、深さ20cmの穴を開けて、筒に充填
したものと同じトリコデルマ菌製剤をそのまま40g注
ぎ入れ、地温28℃の条件で、トリコデルマ菌が土中で
増殖するのを調査した。埋め込んだ場所からの菌糸の伸
びを測定し、下記表2の結果を得た。この結果からも明
らかなように、筒状製剤の方が菌糸は良く増殖している
ことが確認された。
れ、これに実施例1の筒状成型製剤を埋め込んだ。同じ
箱に直径2cm、深さ20cmの穴を開けて、筒に充填
したものと同じトリコデルマ菌製剤をそのまま40g注
ぎ入れ、地温28℃の条件で、トリコデルマ菌が土中で
増殖するのを調査した。埋め込んだ場所からの菌糸の伸
びを測定し、下記表2の結果を得た。この結果からも明
らかなように、筒状製剤の方が菌糸は良く増殖している
ことが確認された。
【0034】
【表2】
【0035】
【発明の効果】土壌に施用したトリコデルマ属菌を安定
的に増殖させ、定着させることにより、今まで不安定で
あった拮抗微生物製剤の効果を最大限に発揮させること
が可能となる。
的に増殖させ、定着させることにより、今まで不安定で
あった拮抗微生物製剤の効果を最大限に発揮させること
が可能となる。
Claims (3)
- 【請求項1】 トリコデルマ属に属する微生物を土壌崩
壊性を有する材料で製造した容器に収容してなることを
特徴とする、土壌病害の防除剤。 - 【請求項2】 該容器が紙または水溶性プラスチックか
らなる筒状成型物であることを特徴とする、請求項1に
記載の防除剤。 - 【請求項3】 トリコデルマ属に属する微生物がトリコ
デルマ・ビリデであることを特徴とする、請求項1又は
請求項2に記載の防除剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4206243A JPH0624925A (ja) | 1992-07-10 | 1992-07-10 | 土壌病害の防除剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4206243A JPH0624925A (ja) | 1992-07-10 | 1992-07-10 | 土壌病害の防除剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0624925A true JPH0624925A (ja) | 1994-02-01 |
Family
ID=16520115
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4206243A Pending JPH0624925A (ja) | 1992-07-10 | 1992-07-10 | 土壌病害の防除剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0624925A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006182773A (ja) * | 2004-12-01 | 2006-07-13 | Kureha Corp | イネ科植物病害を防除するための生物資材または防除剤の製造方法 |
CN109042742A (zh) * | 2018-08-18 | 2018-12-21 | 杭州渔森农业技术开发有限公司 | 复合制剂用于防治土传害病的用途 |
JP2021193968A (ja) * | 2020-06-17 | 2021-12-27 | 株式会社大石物産 | 土壌改良資材およびその製造方法ならびに土壌改良方法 |
-
1992
- 1992-07-10 JP JP4206243A patent/JPH0624925A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006182773A (ja) * | 2004-12-01 | 2006-07-13 | Kureha Corp | イネ科植物病害を防除するための生物資材または防除剤の製造方法 |
CN109042742A (zh) * | 2018-08-18 | 2018-12-21 | 杭州渔森农业技术开发有限公司 | 复合制剂用于防治土传害病的用途 |
JP2021193968A (ja) * | 2020-06-17 | 2021-12-27 | 株式会社大石物産 | 土壌改良資材およびその製造方法ならびに土壌改良方法 |
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