JPH06249115A - 内燃機関用ノック制御装置 - Google Patents

内燃機関用ノック制御装置

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JPH06249115A
JPH06249115A JP3178593A JP3178593A JPH06249115A JP H06249115 A JPH06249115 A JP H06249115A JP 3178593 A JP3178593 A JP 3178593A JP 3178593 A JP3178593 A JP 3178593A JP H06249115 A JPH06249115 A JP H06249115A
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JP
Japan
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logarithmic conversion
value
amplification factor
knock
amplifier
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Withdrawn
Application number
JP3178593A
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English (en)
Inventor
Koji Sakakibara
榊原  浩二
Hirohiko Yamada
裕彦 山田
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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  • Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ログアンプ5の増幅率を算出して、これによ
り、ログアンプ5の出力値とログアンプ5の増幅率との
少なくとも一方を補正し、ログアンプ5を用いたノック
制御を実現すること。 【構成】 マイクロコンピュータ7は、ログアンプ5に
通した所定の基準電圧の値を、この基準電圧の対数変換
値で割ることにより、ログアンプ5の増幅率を逐次算出
する。そして、この増幅率を用いて、マイクロコンピュ
ータ7はこの値をログアンプ5に通したピークホールド
回路3の値と、ログアンプ5の増幅率との少なくとも一
方を補正する。さらに、マイクロコンピュータ7は、こ
の補正された値とノック判定値とを比較することによ
り、ノックが発生しているかを検出し、検出結果に応じ
たノック制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に対数変換増幅器
(ログアンプ)を用いてノックセンサからの信号を対数
変換することにより内燃機関のノック現象の有無を検出
し、点火時期を制御する内燃機関用ノック制御装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ノックコントロールシステム
(以下、KCSとする)とは、エンジンの振動を検出す
るノックセンサからの出力信号が、ある定められたレベ
ルを越えるとノック現象(以下、ノックとする)が発生
したものとして点火時期を遅角させ、逆に所定時間ノッ
クが検出されないときには点火時期を進角させることに
より、点火時期を常にノック限界付近に制御し、エンジ
ンの燃費を向上し、出力特性を最大限に引き出すもので
ある。
【0003】このようなKCSにおいて、ノック判定レ
ベルは重要な意味を持つ。つまり、ノック判定レベルが
大きすぎる場合には、ノックが発生しているにもかかわ
らず、ノックが検出されないので点火時期は進角し、ノ
ックが多発する。このようにノックが多発すると、エン
ジンの破損につながる恐れがある。また、ノック判定レ
ベルが小さすぎるときには、ノックが発生していないに
もかかわらず、ノックが発生していると誤検出して点火
時期を遅角し、エンジンの出力を十分に引き出せなくな
る。
【0004】そこで、従来技術として、適切なノック判
定レベルを設定するために、例えば、ノックセンサ信号
の積分回路を通したのちの出力に、エンジン回転数ごと
にあらかじめ綿密に適合した定数Kを乗じて、さらにオ
フセット電圧を加える等の工夫をしている。しかしなが
ら、同じエンジン機種においても製造上の誤差があるた
めにK値を綿密に適合しても正確なノック制御ができな
くなる場合がある。
【0005】ここで、綿密なK値適合を必要とせず正確
なノック検出が可能な方法として、特開昭61−201
882号公報に示されているようなものがある。これ
は、エンジン燃焼時のノックセンサ出力信号から得られ
るノック検出に有効な代表値(最大値)を対数変換した
値の頻度分布が、ノックが発生していないときには正規
分布となる性質を利用してノックの発生状態を判断する
ことができるというものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】先に述べた、特開昭6
1−201882号公報ではノックセンサ出力信号を対
数変換する手段として、対数変換増幅器を用いている。
この対数変換増幅器の入出力特性は、
【0007】
【数1】VOUT =A(R,T)×ln(VIN) であらわされる。ここで、A(R,T)は増幅率であ
り、Rは抵抗、Tは絶対温度である。つまり、増幅率A
は抵抗Rにのみならず、温度Tによっても変化する。こ
の温度Tによる増幅率Aの変化の補正は対数変換増幅器
内の抵抗に温度特性をもたせることにより行っている
が、これだけではまだ増幅率を一定にすることができ
ず、固体間のばらつきも補正できない。
【0008】ところで、対数変換せずにノック判定をす
る方法では、ノックの判定値VKDとして、ノックセンサ
からの最大出力値の中央値VMED に定数Kを乗じたもの
を用いているのであるが、対数変換を用いたノック判定
では、ノックセンサ出力を対数変換した値からノック判
定をするので、ノック判定値も当然のことながら対数変
換する必要がある。ノック判定値を対数変換すると、
【0009】
【数2】lnVKD=ln(K×VMED ) =lnK+lnVMED =KVAL+lnVMED となる。ここで、KVAL(=lnK)はエンジン回転
数に応じて気筒毎に設定されている定数である。このと
き、対数変換増幅器の増幅率Aに変化が生じると、それ
にともないlnVMED は変化するが、KVALは定数で
あるので変化しないという不具合を生じる。このため、
実際には対数変換増幅器を用いたノック制御を行うこと
ができなかった。
【0010】本発明は、対数変換増幅器の増幅率が変化
しても、正確に制御できることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は、図1に
示すような、内燃機関に発生するノック現象を検出する
ノックセンサと、 前記ノックセンサの出力信号を対数
変換増幅する対数変換増幅器と、前記対数変換増幅器を
通した信号からノック現象が発生しているかを判定する
ノック判定手段と、前記ノック判定手段の判定結果に応
じて点火時期、空燃比等のノック制御要因を制御するノ
ック制御手段と、所定の基準電圧を前記対数変換増幅器
に通した値に基づいて、前記対数変換増幅器の増幅率を
逐次算出する増幅率算出手段と、前記増幅率算出手段の
算出結果により、前記対数変換増幅器の増幅率と、前記
対数変換増幅器により対数変換した値との少なくとも一
方を補正する補正手段とを備えることを特徴とする内燃
機関用ノック制御装置を提供するものである。
【0012】また、前記基準電圧を前記対数変換増幅器
の対数の底に等しい電圧に設定し、前記増幅率算出手段
は、前記基準電圧を前記対数変換増幅器に通した値を前
記対数変換増幅器の増幅率として算出するようにしても
よい。
【0013】さらに、前記増幅率算出手段は、特定の底
の対数変換値をあらかじめ記憶している記憶手段と、前
記基準電圧を読み込み、前記記憶手段から前記基準電圧
に対応する対数変換値を読み出す対数変換手段とを備
え、前記増幅率算出手段は前記対数変換増幅器を通した
値を前記対数変換値で除算して、前記対数変換増幅器の
増幅率を算出するようにしてもよい。
【0014】
【作用】増幅率算出手段は、所定の基準電圧を対数変換
増幅器に通した値に基づいて前記対数変換増幅器の増幅
率を逐次算出する。この算出した増幅率に基づいて、補
正手段は、ノックセンサの出力信号を前記対数変換増幅
器に通した値と、前記対数変換増幅器の増幅率との少な
くとも一方を補正する。そして、この補正された結果に
基づいて、ノック検出手段はノック現象が発生している
かを検出する。また、ノック現象の検出結果に基づい
て、ノック制御手段は点火時期、空燃比等の制御を行
う。
【0015】さらに、前記基準電圧を前記対数変換増幅
器の対数の底に等しい電圧に設定し、前記増幅率算出手
段は、前記基準電圧を前記対数変換増幅器に通した値を
前記対数変換増幅器の増幅率とするようにしてもよい。
【0016】その他にも、ある特定の底の対数変換値を
あらかじめ記憶している記憶手段を設け、前記基準電圧
を読み込み、対数変換手段により、前記記憶手段から前
記基準電圧に対応する対数変換値を読み出すようにし、
前記増幅率算出手段は前記対数変換増幅器を通した値を
前記対数変換値で除算することにより増幅率を算出する
ようにしてもよい。
【0017】
【実施例】図2に本発明を用いた第1実施例の構成図を
示し、以下、この図に従って説明する。
【0018】第1実施例では、基準電圧発生回路の電圧
が多少変化しても正確に増幅率が求められ、さらに求め
た増幅率にしたがってログアンプを通した対数変換値の
みを補正するものである。
【0019】エンジンのシリンダブロックにねじ止めさ
れたノックセンサ1は圧電素子式(ピエゾ素子式)、電
磁式(マグネット、コイル)等の方法によってエンジン
のノックに対応してエンジンブロックの振動を検出す
る。このノックセンサ1の信号をバンドパスフィルタ2
を通すことにより7〜8 kHzの信号のみにする。
【0020】ピークホールド回路3はバンドパスフィル
タ2を通った信号の最大値を検出する回路で、マイクロ
コンピュータ7によって制御されている。マイクロコン
ピュータ7は図示しない回転角センサからの信号をもと
に、各気筒の燃焼区間であるATDC(上死点後)10
°CA(クランク角)でピークホールド回路3の作動を
開始し、ATDC90°CAでマルチプレクサ4にピー
クホールド回路3の出力を取り入れて、その出力が対数
増幅変換器(ログアンプ)5を通った値のA/D変換値
を記憶してからピークホールド回路3をリセットする。
また、マイクロコンピュータ7は、各気筒のATDC1
20°CA毎にマルチプレクサ4が基準電圧信号を読み
込むように制御している。そして、この読み込んだ信号
をログアンプ5に入力する。ログアンプ5はこの信号を
対数変換増幅しマイクロコンピュータ7に内蔵されてい
るA/D変換器7aに入力する。A/D変換器7aにA
/D変換された値はマイクロコンピュータ7に記憶され
る。詳細は後述する。
【0021】ここで、ログアンプ5の構成図を図3に示
す。この図において、演算増幅器8とダイオード9で対
数変換を行う。しかしながら、この出力が負となるた
め、演算増幅器10と第1、第2の抵抗11、12でこ
の出力を反転増幅する。このとき、第2の抵抗12に温
度特性をもたせて温度補償も行っている。ここで、13
はダイオード9と特性の揃ったダイオード、14は定電
流源、15は入力抵抗である。
【0022】マイクロコンピュータ7はA/D変換器7
aにより基準電圧信号と、ログアンプ5を通した基準電
圧信号と、ノックセンサ1から出力されログアンプ5を
通った信号とをディジタル信号に変換する。そして、基
準電圧信号からこの基準電圧信号に対応する対数変換値
を図4に示したマップより読み出し、その値とログアン
プ5を通した基準電圧信号の値とを比較し、増幅率を算
出するとともに、この増幅率を用いてログアンプ5を通
したノックセンサ出力信号よりノック検出を行う。
【0023】マイクロコンピュータ7に記憶されている
マップを図4に示す。この図において、横軸はマイクロ
コンピュータ7へ入力される基準電圧信号の電圧値を、
横軸はその入力電圧に対する対数変換値をそれぞれ表し
ている。また、基準電圧信号を2.5Vとしたとき最大
±0.2V変動するものとすると、この範囲の値を自然
対数еの底で対数変換した値は0.84から0.99ま
で変化するので、この対数変換値を0.01刻みで16
段階の出力ができるように、基準電圧の方を対数変換値
に合わせて不等間隔で分割して、このマップが設定され
ている。例えば入力値の範囲が2.44V以上2.47
V未満であれば出力は0.90となるようにしている。
これにより、基準電圧が変動してもその変動に応じた対
数変換値が得られる。
【0024】ここで、以上に述べたマイクロコンピュー
タ7の作動を図5に示したフローチャートにしたがって
説明する。このフローチャートは10°CA毎の角度割
り込みで実施され、増幅率A=0が初期設定されてい
る。
【0025】ステップ1において、エンジン始動後にク
ランク角信号がマイクロコンピュータ7に入力されると
このフローチャートが開始する。まず、ステップ2で各
気筒のクランク角がATDC10°CAであるかを判定
する。そうであれば、ステップ3に進み、ピークホール
ド回路(PHC)3の作動を開始して、このルーチンを
抜ける。ATDC10°CAでなければ、ステップ4に
進む。
【0026】ステップ4では各気筒のクランク角がAT
DC90°CAであるかを判定する。そうであれば、ス
テップ5に進む。ステップ5ではマルチプレクサ(MP
X)4のスイッチをピークホールド回路3に切り換え
て、ピークホールド回路3の出力がログアンプ5に入力
するようににする。そして、ステップ6でピークホール
ド回路3の出力のログアンプ5を通った値がA/D変換
器7aでA/D変換された値をマイクロコンピュータ7
にLN(VPEAK)として逐次記憶する。その後、ステッ
プ7でピークホールド回路3をリセットし、さらに、ス
テップ8において、マルチプレクサ4のスイッチをオフ
にする。
【0027】次に、ステップ9において、増幅率Aが初
期値0であるか、つまり、まだエンジンが始動してから
1度も増幅率を算出していないかを判定する。増幅率A
が0でなければステップ10に進む。ステップ10では
ノックセンサ出力のログアンプ5を通した値を増幅率A
を用いて補正する。詳細は後述する。ステップ11では
ステップ10で補正されたノックセンサ出力値を用いて
ノック判定を行う。これも詳細は後述する。ステップ9
で、増幅率Aが0のときは何も実行せずにこのルーチン
を抜ける。つまり、増幅率Aがエンジン始動後に検出さ
れるまでは増幅率補正は行わない。
【0028】ステップ4でATDC90°CAでなけれ
ば、ステップ12に進む。ステップ12では、各気筒の
クランク角がATDC120°CAであるかを判定す
る。そうであれば、ステップ13に進む。ステップ13
では、マルチプレクサ4のスイッチを基準電圧発生回路
6に切り換えて、基準電圧発生回路6の出力VREF がロ
グアンプ5に入力するようにする。そして、ステップ1
4で出力VREF のログアンプ5を通った値がA/D変換
器7aでA/D変換された値をマイクロコンピュータ7
にLN(VREF )として逐次記憶する。ステップ15で
は増幅率算出フラグCALA=1とする。また、ステッ
プ16でマルチプレクサ4のスイッチをオフにしてこの
ルーチンを抜ける。
【0029】ステップ12において、ATDC120°
CAでなければこのルーチンを抜ける。次に、図6にロ
グアンプ5の増幅率を検出するフローチャートを示す。
以下、このフローチャートにしたがって説明する。この
フローチャートは、メインルーチンにて行われる。
【0030】ステップ17でログアンプ5の増幅率検出
を開始する。始めに、ステップ18で、増幅率算出フラ
グCALA=1であるかを判定する。CALA=1でな
ければ何も行わずにこのルーチンを抜ける。CALA=
1であれば、ステップ19に進む。ステップ19でマイ
クロコンピュータ7に内蔵されているるA/D変換器7
aにより基準電圧をA/D変換し、このA/D変換した
基準電圧をVREF とする。次にステップ20で、図4に
示しているマイクロコンピュータ7に記憶されている対
数変換値からこの基準電圧に対応するものを読み込む。
この値をln(VREF )とする。ステップ21ではマイ
クロコンピュータに記憶されているセンサ出力の対数変
換値LN(VREF )を読み込む。そして、ステップ22
でログアンプ5の増幅率を次式より求める。
【0031】
【数3】A=LN(VREF )/ln(VREF ) 次に、ステップ23で、増幅率算出フラグCALAを0
としてこのルーチンを終了する。以上の処理によって求
めた増幅率Aに従って、ノックセンサ1からの信号を補
正する。
【0032】次に、図5のステップ10で実行される出
力補正処理について図7に示したフローチャートにした
がって説明する。ステップ10でこの処理をスタートす
る。次に、ステップ24において、マイクロコンピュー
タ7に記憶されているピークホールド回路3の出力のロ
グアンプ5を通った値LN(VPEAK)を読み込む。次に
ステップ25で、ログアンプ5の増幅率Aを読み込む。
そして、ステップ23ではこのLN(VPEAK)の値を次
式により補正し、この補正した値をVとし、この処理を
終える。
【0033】
【数4】補正値V=B×LN(VPEAK)/A ここで、Bはノックセンサからの信号をマイクロコンピ
ュータ7のA/D変換器7aのダイナミックレンジを十
分活用できる範囲に増幅する係数で、本実施例では3.
1とする。ここで、Bを3.1としたのは、本実施例の
マイクロコンピュータ7内のA/D変換器7aのダイナ
ミックレンジを5V、ノックセンサ出力値の最大値を5
Vとしたとき、A/D変換器7aのダイナミックレンジ
を最大限活用しようとすると、ログアンプ5を通ったノ
ックセンサ出力が、ln5=1.61となるため、これ
が、A/D変換器7aのダイナミックレンジとなるまで
増幅すればよい。補正値Vは数4で与えられるので、以
上のことからB/Aを3.1にすればよいことがわか
る。いま、増幅率Aの最小値が1となるように調節して
いるとするとBを3.1とすれば補正値Vの最大値が5
Vとなるので、A/D変換器7aのダイナミックレンジ
を最大限活用することができるようになる。
【0034】以上の結果をもとにして、図5のステップ
11で実行されるノック判定および制御する方法を図8
に示したフローチャートにしたがって説明する。ステッ
プ11にてこのフローチャートが始まると、ステップ2
7にてログアンプ5を通したノックセンサ出力の最大値
Vと、このVの頻度分布の中央値VMEDとを比較し、V
<VMED ならばステップ28へ、V>VMED ならばステ
ップ29へV=VMED ならばステップ30に進む。ステ
ップ28ではVMED を所定量ΔV(本実施例では1カウ
ント)小さくする。ステップ29ではVMED を所定量Δ
V(本実施例では1カウント)大きくする。このステッ
プ27からステップ29までの処理により、VMED がV
の中央値に収束される。次に、ステップ30ではノック
判定レベルを作成する。ノック判定レベルVKDは次式に
より作成される。
【0035】
【数5】VKD=VMED +KVAL ここで、KVALはエンジン回転数、気筒毎に設定され
る適合定数である。このノック判定レベルVKDは、ノッ
クが発生していないときには現れない値となるように設
定されている(図9参照)。そして、ステップ31にお
いてノック判定を行う。ノック判定はログアンプ5を通
したノックセンサ出力の最大値Vとノック判定レベルV
KDとを比較し、その結果、V≧VKDであればノックが発
生したとしステップ32へ、V≦VKDであればノックが
発生していないとしてステップ33に進む。ステップ3
2では点火時期を1°CAだけ遅らせる。ステップ33
ではノックが検出されなくなってから1秒経過したかを
判定し、経過していればステップ34に進み点火時期を
1°CAだけ進めてこのルーチンを抜ける。経過してい
なければ点火時期制御を行わずにこのルーチンを抜け
る。
【0036】本実施例において、ログアンプ5が対数変
換増幅器に、ステップ20が対数変換手段に、ステップ
22が増幅率算出手段に、ステップ26が補正手段に、
ステップ31がノック検出手段に、ステップ32とステ
ップ34とがノック制御手段にそれぞれ相当し機能す
る。
【0037】また、第2実施例としてログアンプ5の増
幅率を補正できるようにしてもよい。これは、先に数1
に示したようにログアンプ5の入出力特性は抵抗Rで変
化するので、この抵抗を可変抵抗として、目標とする増
幅率となるようにこの値を調節するようにすればよい。
例えば、図3に示したようなログアンプの入出力特性
は、第1の抵抗11をR1 、第2の抵抗12をR2 とす
ると、
【0038】
【数6】 となる。ただし、kはボルツマン定数、Tは絶対温度、
qは電荷量、IF1、IF2はそれぞれダイオード9、13
に流れる電流である。ここで、R1 (第1の抵抗11)
を図9に示したような可変抵抗として、マイクロコンピ
ュータ7がスイッチ16を切り換えることにより第1の
抵抗11の値を制御するようにする。この制御のフロー
チャートを示したものが図10である。以下、このフロ
ーチャートにしたがって説明する。なお、このフローチ
ャートは図6に示したフローチャートのステップ22と
ステップ23の間に実行される。
【0039】ステップ35でこのフローチャートが始ま
ると、ステップ36でログアンプ5の増幅率Aを読み込
み、この値が所定値(A+0.1)以上であるかを判定
する。所定値(A+0.1)以上であればステップ37
に進み、可変抵抗の値を一つ大きいものに上げるべくス
イッチ16を切り換えてこの処理を終える。所定値(A
+0.1)未満であればステップ38に進む。ステップ
38では増幅率Aが所定値(A−0.1)以下であるか
を判定する。所定値(A−0.1)以下であればステッ
プ39に進み、可変抵抗の値を一つ小さいものに下げる
べくスイッチ16を切り換えてこの処理を終える。所定
値(A−0.1)より大きければなにも行わずにこの処
理を終える。
【0040】以上の処理を行うことにより、ログアンプ
5の増幅率を補正することができる。また、ログアンプ
5の増幅率補正のための増幅器をログアンプ5の前後の
どちらかに設けて、この増幅器の増幅率を可変抵抗によ
り変化させ、間接的にログアンプの増幅率を補正する用
にしてもよい。さらに、この新たに設けた増幅器と、ロ
グアンプ5との両方をもちいることにより可変抵抗の数
を増やし、より正確な補正をするようにしてもよい。
【0041】また、第3の実施例として、基準電圧の変
動が増幅率に影響しないぐらい小さいときには、基準電
圧の変動による補正を行わずに、基準電圧をログアンプ
5の底となっている電圧値とし、この基準電圧がログア
ンプ5を通った値をこのログアンプ5の増幅率とするよ
うにしてもよい。
【0042】詳しく説明すると、いまこのログアンプ5
の底を自然対数еとすると、基準電圧はログアンプ5の
底の値としているのでе〔V〕に設定する。基準電圧の
ログアンプ5を通した値LN(VREF )は、ログアンプ
5の増幅率をAとすると、
【0043】
【数7】LN(VREF )=Aln(VREF ) =Aln(е) =A となり、これはログアンプ5の増幅率となるので、基準
電圧のログアンプ5を通した値をそのまま増幅率Aとす
ることができる。
【0044】これにより、図2において、基準電圧発生
回路6からマイクロコンピュータ7に直接信号を送る必
要がなくなり、また、図6のフローチャートにおいてス
テップ19とステップ20とステップ22をなくして、
ステップ21において基準電圧信号のログアンプ5を通
した値をA/D変換して、これを増幅率とすることがで
き、マイクロコンピュータ7の負荷を減らすことができ
る。さらに、図4に示したマップを記憶させる必要もな
い。
【0045】また、この実施例において、基準電圧値を
ログアンプ5の底にできなくとも、所定の値として、こ
の値に対する対数変換値のみをマイクロコンピュータ7
に記憶しておけば、増幅率を求めることができる。この
とき、マイクロコンピュータ7で行われる計算は図6に
示したフローチャートからステップ19をなくした処理
で行われる。このとき、図2において、基準電圧増幅回
路6からマイクロコンピュータ7に信号を直接送る必要
がなくなる。また、マイクロコンピュータ7に図4に示
したマップを記憶させる代わりに、所定の基準電圧の対
数変換値のみを記憶させるだけでよい。
【0046】その他にも、図4に示したマイクロコンピ
ュータ7に記憶するマップを、入力電圧の最低値とその
出力値、入力電圧の最大値とその出力値との2点の値を
記憶し、これらの値をもとに1次直線で近似することに
より、その他の値は計算で求めるようにしてもよい。
【0047】また、以上の実施例ではノックセンサ出力
信号の代表値として、所定区間の最大値としたが、これ
に限るものでなく、例えばノックセンサ出力信号の積分
値としてもよい。このとき、ログアンプの出力値は正規
分布とならないが、ログアンプを用いることによりノッ
クセンサ出力最大値を、対数変換しないときより小さく
抑えることができるので、A/D変換器のダイナミック
レンジを有効に活用することができる。
【0048】
【発明の効果】本発明の構成をとることにより、温度変
化により変わりやすいログアンプの増幅率を正確に知る
ことができ、この結果よりログアンプ出力値と対数変換
増幅器の増幅率との少なくとも一方の補正ができるの
で、今まで不可能であったログアンプを用いたノック制
御を可能とすることができる。また、A/D変換器のダ
イナミックレンジを有効に活用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクレーム対応図である。
【図2】第1実施例のシステム構成図である。
【図3】第1実施例に用いるログアンプの電気回路図で
ある。
【図4】第1実施例のマイクロコンピュータに記憶され
ている対数変換のマップである。
【図5】第1実施例のマイクロコンピュータが実施する
処理を示したフローチャートである。
【図6】第1実施例の増幅率を求める処理を示したフロ
ーチャートである。
【図7】第1実施例のノックセンサ出力値の補正処理を
示したフローチャートである。
【図8】第1実施例のノック判定処理を示したフローチ
ャートである。
【図9】第1実施例のノックセンサ出力の最大値を対数
変換したときの頻度分布をあらわした図である。
【図10】第2実施例に用いるログアンプの増幅率を補
正する可変抵抗の電気回路図である。
【図11】第2実施例において、ログアンプの増幅率を
補正する処理を示したフローチャートである。
【符号の説明】
1 ノックセンサ 5 ログアンプ 6 基準電圧発生回路 7 マイクロコンピュータ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関に発生するノック現象を検出す
    るノックセンサと、 前記ノックセンサの出力信号を対数変換増幅する対数変
    換増幅器と、 前記対数変換増幅器を通した信号からノック現象が発生
    しているかを判定するノック判定手段と、 前記ノック判定手段の判定結果に応じて点火時期、空燃
    比等のノック制御要因を制御するノック制御手段と、 所定の基準電圧を前記対数変換増幅器に通した値に基づ
    いて、前記対数変換増幅器の増幅率を逐次算出する増幅
    率算出手段と、 前記増幅率算出手段の算出結果により、前記対数変換増
    幅器の増幅率と、前記対数変換増幅器により対数変換し
    た値との少なくとも一方を補正する補正手段とを備える
    ことを特徴とする内燃機関用ノック制御装置。
  2. 【請求項2】 前記基準電圧を前記対数変換増幅器の対
    数の底に等しい電圧に設定し、前記増幅率算出手段は、
    前記基準電圧を前記対数変換増幅器に通した値を前記対
    数変換増幅器の増幅率として算出することを特徴とする
    請求項1記載の内燃機関用ノック制御装置。
  3. 【請求項3】 前記増幅率算出手段は、特定の底の対数
    変換値をあらかじめ記憶している記憶手段と、 前記基準電圧を読み込み、前記記憶手段から前記基準電
    圧に対応する対数変換値を読み出す対数変換手段とを備
    え、前記増幅率算出手段は前記対数変換増幅器を通した
    値を前記対数変換値で除算して、前記対数変換増幅器の
    増幅率を算出することを特徴とする請求項1記載の内燃
    機関用ノック制御装置。
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