JP2000009530A - 信号処理装置 - Google Patents

信号処理装置

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JP2000009530A
JP2000009530A JP10176127A JP17612798A JP2000009530A JP 2000009530 A JP2000009530 A JP 2000009530A JP 10176127 A JP10176127 A JP 10176127A JP 17612798 A JP17612798 A JP 17612798A JP 2000009530 A JP2000009530 A JP 2000009530A
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knock
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Takayoshi Honda
隆芳 本多
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】構成の簡素化を図りつつ、高精度な信号処理を
実施する。 【解決手段】デジタルKCSを構成するECU20にお
いて、エンジンの振動に応じたノック信号は、フィルタ
回路21,22を介してマイコン30内のA/D変換器
36(マルチプレクサ35)に入力される。基準電圧生
成回路28では、抵抗28a,28bにより定電圧Vcc
(5V)から「4.9V」の基準電圧が生成され、ノッ
ク信号はこの基準電圧を中心に振幅する。ノック信号と
同信号の基準電圧は、A/D変換器36でそれぞれA/
D変換され、そのA/D変換値がCPU37に入力され
る。そして、A/D変換後のノック信号が同じくA/D
変換後の基準電圧でオフセット補正され、その結果から
ノック信号の振幅(ピーク値)が求められる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば内燃機関に
設けられたノックセンサの検出信号など、所定の時間周
期で振動するアナログ信号を扱うための信号処理装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】この種の従来技術として、例えば内燃機
関に発生するノックを判定するためのノック検出装置で
は、所定の時間周期で振幅するノック信号のピーク値を
ピークホールド回路で検出し、同ピークホールド回路で
検出したピーク値をA/D変換器でデジタル値に変換す
る。そして、A/D変換後のノックピーク値を用いてノ
ック判定を行うようにしていた。
【0003】これに対して、回路構成の簡素化等の要望
に応えるべく、ノックセンサの検出信号をA/D変換器
でデジタル信号に変換し、そのA/D変換値(デジタル
値)を基にノック信号のピーク値を検出する装置があ
る。特に特開平9−229823号公報では、A/D変
換器を用いたピーク検出回路を実現し、電子制御装置の
高密度化及びIC化を可能にしていた。また、同公報の
装置では、ノック信号の基準電圧を「2.5V」とする
と共に、その基準電圧と同じ電圧値をA/D変換してオ
フセット補正値としていた。そして、ノック信号のA/
D変換値からオフセット補正値を減算してノック振幅を
得るようにしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記公報の
従来技術では、ノック信号のA/D変換値に対して
「2.5〜5V」又は「0〜2.5V」の電圧範囲でハ
イ側又はロー側の波高値(ピーク値)が求められる。そ
のため、A/D変換器の信号処理範囲(ダイナミックレ
ンジ)が例えば「0〜5V」であることを考えると、そ
のダイナミックレンジが狭く、増幅回路を設けてその増
幅回路で信号増幅を行う必要があった。因みに、ノック
信号を増幅する場合、同信号に含まれるノイズも増幅さ
れてしまい、ノックの検出精度に悪影響が及ぶという不
都合が生ずる。
【0005】本発明は、上記問題に着目してなされたも
のであって、その目的とするところは、構成の簡素化を
図りつつ、高精度な信号処理を実施することができる信
号処理装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明では、所定の時間周期で振動
するアナログ信号を逐次取り込んで該アナログ信号をデ
ジタル信号に変換するA/D変換器を備えた信号処理装
置において、前記振動するアナログ信号の基準電圧を、
前記A/D変換器の処理範囲内の中心値(中心電圧)か
らずらし、その基準電圧を基に当該アナログ信号の振幅
を算出する。
【0007】要するに、前記アナログ信号の基準電圧を
A/D変換器の中心電圧からずらすと、その基準電圧と
アナログ信号との差、すなわちアナログ信号のダイナミ
ックレンジが拡大される。このとき、従来装置のように
増幅回路を必要とすることもなく、アナログ信号の振幅
が精度良く検出できる。また、ノイズが不用意に増幅さ
れるといった不都合が回避される。その結果、構成の簡
素化を図りつつ、高精度な信号処理を実施することがで
きる。
【0008】上記請求項1の発明では、請求項2に記載
したように、前記A/D変換器の電源電圧付近に前記ア
ナログ信号の基準電圧が設定されるのが望ましい。この
場合、A/D変換器の中心電圧(2.5V)をアナログ
信号の基準電圧としていた従来技術に比べて、約2倍の
ダイナミックレンジが得られる。
【0009】また、請求項3に記載の発明では、前記A
/D変換器の電源電圧よりも少し内側に前記アナログ信
号の基準電圧が設定される。具体的には、A/D変換器
の電源電圧が0V,5Vの場合、基準電圧を0.1V又
は4.9Vとするとよい。この場合、A/D変換器の0
点誤差やフルスケール誤差と呼ばれる不具合が生じるこ
とはなく、基準電圧の誤認識が抑制される。
【0010】また実際には、請求項4に記載したよう
に、前記アナログ信号の基準電圧を前記A/D変換器で
読み込み、その読み込み値でオフセット補正を行って前
記アナログ信号の振幅を求める。この場合、基準電圧の
A/D変換値によりオフセット補正を行うことで、個体
差や温度変化などが原因で基準電圧がばらついても、そ
のバラツキによるA/D変換誤差が解消される。
【0011】さらに、アナログ信号の振幅を求める手法
として、 ・請求項5に記載の発明では、アナログ信号をA/D変
換した後、所定区間内におけるA/D変換値のピーク値
を求め、さらに所定区間終了時にA/D変換値のピーク
値に対してオフセット補正を行ってアナログ信号の振幅
を求める。 ・請求項6に記載の発明では、アナログ信号をA/D変
換した後、該A/D変換値に対してその都度オフセット
補正を行い、さらにオフセット補正後のA/D変換値の
ピーク値を求めてアナログ信号の振幅を求める。
【0012】上記請求項5,6では何れも、アナログ信
号の振幅が好適に求められるが、特に請求項5の構成に
よれば、所定区間毎にオフセット補正を1回のみ実施す
ればよく、演算負荷が軽減できるという利点がある。
【0013】また、アナログ信号の基準電圧を検出する
手法として、 ・請求項7に記載の発明では、前記アナログ信号が入力
されるA/D変換器のチャンネルとは異なるチャンネル
に前記アナログ信号の基準電圧を入力し、同チャンネル
のA/D変換値により前記基準電圧を検出する。 ・請求項8に記載の発明では、前記A/D変換器の前段
にスイッチ手段を設け、該スイッチ手段の解放時に、前
記アナログ信号の基準電圧を検出する。
【0014】上記請求項7では、アナログ信号の入力チ
ャンネルと基準電圧の入力チャンネルとを別個に設ける
ことで、常に両信号を読み取ることが可能となる。ま
た、請求項8では、スイッチ手段を開閉(ON/OF
F)操作することにより、1つの入力チャンネルでアナ
ログ信号と基準電圧とを共に読み取ることが可能とな
る。
【0015】一方、請求項9に記載の発明では、内燃機
関の振動に応じたノック信号を逐次取り込んで該ノック
信号をデジタル信号に変換するA/D変換器を備え、ノ
ック信号のA/D変換値を用いて当該信号の振幅を求め
る信号処理装置において、前記ノック信号の基準電圧
を、前記A/D変換器の処理範囲内の中心値からずら
し、その基準電圧を基に当該ノック信号の振幅を算出す
る。
【0016】請求項9の信号処理装置は、いわゆる「デ
ジタルKCS(ノックコントロールシステム)」を構成
するものであって、ノック信号を逐次A/D変換した
後、そのA/D変換値(デジタル値)のピーク値から信
号振幅を求めることとしている。かかる装置では、上記
の如く高精度な信号処理が可能になる等の優れた効果が
得られる他、ノック信号(アナログ信号)のピーク値を
検出するためのピークホールド回路が不要になるといっ
た効果が得られる。
【0017】また、請求項10に記載の発明では、前記
アナログ信号が入力されるA/D変換器のチャンネルに
は、電源に対して順方向にダイオードが接続される。つ
まり、上記の如くアナログ信号の基準電圧をずらすと、
同信号の電圧レベルがA/D変換器の処理範囲を超える
ことが考えられる。しかしながら、電源(例えばVcc=
5V)に対して順方向に接続されるダイオードにより、
同信号の電圧レベルが所定電圧(例えば5.7V)で規
制される。こうして入力信号の電圧レベルが規制される
ことで、A/D変換器が保護される。
【0018】請求項11に記載の発明では、前記アナロ
グ信号をA/D変換器に入力するための信号経路の途中
に、前記ダイオードに流れる電流を制限するための抵抗
が設けられる。この場合、前記ダイオードに流れる電流
が所定の定格電流以下に抑えられ、やはりA/D変換器
が保護される。
【0019】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下、この
発明を具体化した第1の実施の形態を図面に従って説明
する。本実施の形態の信号処理装置は、車両用エンジン
のノックコントロールシステム(KCS)に適用される
ものであって、同システムの中枢をなす電子制御装置
(以下、ECUという)は、ノックセンサによるノック
信号を取り込んでそのノック信号に応じて点火時期を最
適に制御する。また、ECUは、上記点火時期制御の
他、エンジン燃焼室に噴射供給される燃料噴射量を最適
に制御する。
【0020】図2に示されるように、エンジン1は直列
6気筒エンジンで構成され、そのシリンダブロックには
ノックを検出するための2つのノックセンサ11,12
が配設されている。一方のノックセンサ11はエンジン
1の第1気筒(#1)〜第3気筒(#3)に発生するノ
ックを検出し、他方のノックセンサ12はエンジン1の
第4気筒(#4)〜第6気筒(#6)に発生するノック
を検出する。この場合、点火順序を#1→#5→#3→
#6→#2→#4→#1とすれば、両ノックセンサ1
1,12の信号が交互に用いられて各気筒のノック検出
が行われる。
【0021】図1に示されるように、ECU20には前
記ノックセンサ11,12の検出信号やその他、吸入空
気量,吸気温,水温等、エンジン運転状態を表す各種デ
ータが入力される。ノックセンサ11,12の検出信号
はそれぞれフィルタ回路21,22に入力される。
【0022】フィルタ回路21,22は共に同様の構成
を有するものであるが、ここではフィルタ回路22を例
に挙げてその構成を説明する。つまり、同フィルタ回路
22は、抵抗23a及びコンデンサ23bからなる入力
保護回路23と、抵抗24a,24bからなるゲイン調
整回路24と、カップリングコンデンサ25と、抵抗2
6と、コンデンサ27とを備える。ここで、抵抗26及
びコンデンサ27で入力波形がなまされない程度にコン
デンサ27の容量を小さくしておく。カップリングコン
デンサ25と抵抗26との間のA点には抵抗29を介し
て基準電圧生成回路28が接続される。
【0023】基準電圧生成回路28は、定電圧Vcc(5
V)を分圧するための抵抗28a,28bとバッファ2
8cとを有し、抵抗28a,28bにより「4.9V」
の基準電圧を生成し出力する。これにより、ノック信号
の振幅がない時、A点の電圧は「4.9V」となる。つ
まり、ノックセンサ11,12の検出信号のうち、交流
信号成分のみが基準電圧(4.9V)を中心に振幅す
る。そしてこの信号がマイコン30に取り込まれる。
【0024】マイコン30において、吸入空気量、吸気
温、水温等の各種検出データは保護回路31に入力さ
れ、前記フィルタ回路21,22を通過したノックセン
サ11,12の検出信号はそれぞれ、保護回路32,3
3に入力される。また、基準電圧生成回路28による基
準電圧(4.9V)は保護回路34に入力される。保護
回路31〜34は何れも同様の構成であるため保護回路
33を例に挙げてその構成を説明すれば、同保護回路3
3は2つのダイオード33a,33bを有し、一方のダ
イオード33aはカソードが定電圧Vcc(5V)に接続
され、他方のダイオード33bはアノードが接地され
る。この場合、図のB点の電圧は最大で「5.7V」程
度に制限される。
【0025】また、図のA点の電圧が5V以上となり、
保護ダイオード33aに電流が流れる時、それが抵抗2
6により所定の定格電流以下に抑えられる。例えばA点
の電圧の最大値(入力信号の最大値)が「9.8V」、
B点でクランプされる電圧が「5.7V」、定格電流が
「10mA」の場合、 (9.8V−5.7V)/10mA=410Ω という演算結果から、抵抗26の抵抗値は「410Ω」
以上とされる。なお、抵抗26の前段にバッファを設け
て構成することも可能である。
【0026】保護回路31〜34を通過した各種検出信
号は、マルチプレクサ(以下、MPXという)35を一
体に持つA/D変換器36に入力される。ここで特に、
MPX35のチャンネルch1にはノックセンサ12に
よる検出信号が入力され、チャンネルch2には基準電
圧生成回路28の基準電圧が入力される。MPX35に
入力されたアナログ信号は、A/D変換器36により随
時デジタル信号に変換される。因みに、MPX35を切
り替えた際、ノイズが発生しうるが、その発生ノイズは
前記コンデンサ27により吸収される。
【0027】マイコン30は、周知のCPU37,RO
M38,RAM39を有する。CPU37は、ノック信
号のA/D変換値を基にノック検出を行う他、エンジン
運転状態を表す各種検出データ(吸入空気量,吸気温,
水温等)のA/D変換値に基づいて点火時期信号や燃料
噴射量信号を算出する。そして、該算出した点火時期信
号や燃料噴射量信号を駆動回路41,42に出力し、イ
グナイタ43による点火時期やインジェクタ44による
燃料噴射量を各々制御する。
【0028】図3はノックセンサ11,12による信号
波形を示すタイムチャートである。同図において(a)
は前記図1のA点の電圧波形を、(b)は前記図1のB
点の電圧波形を、(c)はA/D変換後の波形を示す。
(a)のA点波形は4.9Vを基準電圧(中心電圧)と
して振幅し、A点波形に対して5.7V以上の信号成分
がカットされたものが(b)のB点波形となる。そし
て、B点波形をA/D変換することで、(c)のような
デジタル信号が得られる。(c)によれば、A/D変換
値の最大値は5Vとなるが、基準電圧(4.9V)より
下側で0〜4.9Vのダイナミックレンジが得られる。
【0029】次に、マイコン30内のCPU37により
実行されるノック判定処理について、図4〜図6のフロ
ーチャートを用いて説明する。本実施の形態では、燃焼
気筒に対応するノックセンサ11,12の検出信号につ
いて、予め設定される所定のノック判定区間(ゲートオ
ープン区間)内でA/D変換器36にて逐次A/D変換
が実施され、そのA/D変換値により最小値MINAD
(初期値=5V)が更新される。また、基準電圧(4.
9V)のA/D変換値(MPX35のch2のA/D変
換値)がオフセット補正値OFSETとしてCPU37
に読み込まれ、ノック判定区間の終了時に、OFSET
値とMINAD値との差から最終的にノック信号のピー
ク値Vpkが算出される。以下にその詳細を順を追って
説明する。
【0030】図4はノック判定区間のスタート処理であ
り、同処理はノック判定区間の立ち上がりに同期して起
動される。図4の処理において、CPU37は、先ずス
テップ101でA/D変換値の最小値MINADの初期
値を「5V」とする。
【0031】また、CPU37は、続くステップ102
でMPX35のch2の入力信号(基準電圧=4.9
V)についてそのA/D変換値をオフセット補正値OF
SETとしてRAM39に記憶する。さらに、CPU3
7は、ステップ103で後述する2μs毎のタイマ割込
み処理(図5の処理)をスタートさせた後、本ルーチン
の処理を終了する。
【0032】次に、図5に示す2μs毎のタイマ割込み
処理がスタートすると、CPU37は、先ずステップ2
01でMPX35のch1の入力信号についてそのA/
D変換値を「NEWAD」とする。但し、MPX35の
ch1の入力信号とは両ノックセンサ11,12の検出
信号を指し、図1に示すセンサ12側の信号のみなら
ず、センサ11側の検出信号を含む(燃焼気筒側の信号
が入力される)。また、CPU37は、続くステップ2
02でその時のNEWAD値が最新のMINAD値より
も小さいか否かを判別する。
【0033】NEWAD<MINADの場合、CPU3
7は、続くステップ203でその時のNEWAD値によ
りMINAD値を更新し、その後本ルーチンの処理を一
旦終了する。つまり、A/D変換値の今回値NEWAD
がMINADの初期値(5V)又は前回値よりも小さい
場合のみ、その時のNEWAD値によりMINAD値が
更新される。また、ステップ202がNOの場合、CP
U37はそのまま本ルーチンの処理を終了する。ノック
判定区間内で上記ステップ201〜203の処理が繰り
返し実施されることで、当該区間内での最小値MINA
D値が求められる。
【0034】一方、図6はノック判定区間のストップ処
理であり、同処理はノック判定区間の立ち下がりに同期
して起動される。同処理が起動されると、CPU37
は、先ずステップ301で2μs毎のタイマ割込み処理
(前記図5の処理)をストップさせる。また、CPU3
7は、続くステップ302で前記求めたOFSET値と
MINAD値との差をピーク値Vpkとして算出する
(Vpk=OFSET−MINAD)。
【0035】さらに、CPU37は、ステップ303で
ピーク値Vpkが「0」以上であるか否かを判別する。
Vpk≧0の場合、CPU37はステップ304に進
み、ピーク値Vpkに基づいて周知のノック判定処理を
実施する。また、Vpk<0の場合、CPU37はステ
ップ305に進み、エラー発生の旨を判定する。エラー
発生の旨が判定されると、例えばフェイルフラグがセッ
トされると共にそのフラグ操作に伴い点火時期が最遅角
に制御される。
【0036】以上詳述した本実施の形態によれば、以下
に示す効果が得られる。 (a)本実施の形態では、デジタルKCSを構成するE
CU20において、ノック信号の基準電圧を、A/D変
換器36の処理範囲内の中心値(中心電圧)からずら
し、その基準電圧を基に当該ノック信号の振幅(ピーク
値Vpk)を算出するようにした。かかる場合、ノック
信号と基準電圧との差、すなわちノック信号のダイナミ
ックレンジが拡大される。このとき、従来装置のように
増幅回路を必要とすることもなく、ノック信号の振幅が
精度良く検出できる。また、ノイズが不用意に増幅され
るといった不都合が回避される。その結果、構成の簡素
化を図りつつ、高精度なノック検出処理を実施すること
ができる。
【0037】(b)デジタルKCSを構成する上で、ノ
ック信号を逐次A/D変換した後、そのA/D変換値
(デジタル値)のピーク値から信号振幅を求めることと
した。従って、上記の如く高精度なノック検出処理が可
能になる他、ノック信号(アナログ信号)のピーク値を
検出するためのピークホールド回路が不要になるといっ
た効果が得られる。
【0038】(c)A/D変換器36の電源電圧付近
(4.9V)にノック信号の基準電圧を設定した。この
場合、A/D変換器の中心電圧(2.5V)をノック信
号の基準電圧としていた従来技術に比べて、約2倍のダ
イナミックレンジが得られる。また、A/D変換器36
の電源電圧(Vcc=5V)に対して内側に少しずらした
「4.9V」を基準電圧としたため、フルスケール誤差
と呼ばれる不具合が生じることはなく、基準電圧の誤認
識が抑制される。具体的には、入力4.98V→5Vと
誤認識したり、逆に入力5V→4.99Vと誤認識した
りすることはない。従って、ノック検出の信頼性が向上
する。
【0039】(d)ノック信号の基準電圧をA/D変換
器36で読み込み、その読み込み値でオフセット補正を
行ってノック信号の振幅を求めることとした。この場
合、基準電圧のA/D変換値によりオフセット補正を行
うことで、個体差や温度変化などが原因で基準電圧がば
らついても、そのバラツキによるA/D変換誤差が解消
される。つまり、前記図1に示される通り、構成の簡素
化のために抵抗28a,28bにより定電圧Vccを分圧
して基準電圧を生成する場合、抵抗28a,28bのバ
ラツキにより基準電圧が理想値からずれてしまうが、そ
のズレによるノック信号のA/D変換誤差が解消され
る。
【0040】(e)所定のノック判定区間内におけるA
/D変換値のピーク値を求めると共に、同区間終了時に
A/D変換値のピーク値に対してオフセット補正を行っ
てノック信号の振幅を求めるようにした。この場合、各
気筒の燃焼に対応するノック判定区間毎にオフセット補
正を1回のみ実施すればよく、演算負荷が軽減できる。
【0041】(f)A/D変換器36(MPX35)の
ch1にはノック信号を入力すると共に、同ch2には
基準電圧を入力した。ノック信号の入力チャンネルと基
準電圧の入力チャンネルとを別個に設けることで、常に
両信号を読み取ることが可能となる。
【0042】(g)例えばA/D変換器36(MPX2
5)のch1側には、2つのダイオード33a,33b
からなる保護回路33を設けた。この場合、定電圧Vcc
(5V)に接続されるダイオード33aによってノック
信号の電圧レベルが所定電圧(5.7V)で規制され
る。入力信号の電圧レベルが規制されることで、上記の
如くノック信号の基準電圧をずらしても同信号の電圧レ
ベルがA/D変換器36の処理範囲に応じて規制され、
A/D変換器36が保護される。
【0043】(h)ノック信号をA/D変換器36に入
力するための信号経路の途中に、前記ダイオード33a
に流れる電流を制限するための抵抗26を設けた。この
場合、ダイオード33aに流れる電流が所定の定格電流
以下に抑えられ、A/D変換器36が保護される。
【0044】ところで、ノイズ等の影響により基準電圧
(4.9V)のA/D変換値、すなわちMPX35のc
h2のA/D変換値が真値から大きく外れる場合、オフ
セット補正の信頼性が低下する。そこで、基準電圧のA
/D変換値にガードをかけるべく、図7の処理を前記図
4の処理に置き換えて実施する。
【0045】図7において、CPU37は、先ずステッ
プ111でA/D変換値の最小値MINADの初期値を
「5V」とし、続くステップ112でMPX35のch
2のA/D変換値を「SET」とする。また、CPU3
7は、ステップ113で前記SET値が基準電圧付近の
所定範囲(本実施の形態では、4.8〜5.0V)内に
あるか否かを判別する。
【0046】ステップ113がYESであれば、CPU
37はステップ114に進み、前記SET値をオフセッ
ト補正値OFSETとしてRAM39に記憶する。ま
た、ステップ113がNOであれば、CPU37はステ
ップ115に進み、予め設定された所定値をオフセット
補正値OFSETとしてRAM39に記憶する。前記所
定値としては、基準電圧(4.9V)、ガード最大値
(5.0V)、ガード最小値(4.8V)等の何れかの
値が適用できる。OFSET値の設定後、CPU37
は、ステップ116で2μs毎のタイマ割込み処理(図
5の処理)をスタートさせて本ルーチンの処理を終了す
る。
【0047】上記図7によれば、ノイズ等の影響により
基準電圧(4.9V)のA/D変換値、すなわちMPX
35のch2のA/D変換値が真値から大きく外れて
も、その基準電圧が所定値でガードされ、オフセット補
正の信頼性が著しく低下するといった不具合が未然に回
避される。
【0048】因みに、MPX35のch2のA/D変換
値(SET値)が基準電圧付近の所定範囲内にない場合
(図7のステップ113がNOの場合)、MPX35の
ch2のA/D変換値を再度取り込むようにするとよ
い。これにより、OFSET値が精度良く検出できるよ
うになる。
【0049】次に、本発明における第2〜第4の実施の
形態を説明する。但し、以下の各実施の形態の構成にお
いて、上述した第1の実施の形態と同等であるものにつ
いては図面に同一の記号を付すと共にその説明を簡略化
する。そして、以下には第1の実施の形態との相違点を
中心に説明する。
【0050】(第2の実施の形態)第2の実施の形態で
は、「0.1V」をノック信号の基準電圧とした時の動
作例を示す。図8〜図10のフローチャートはCPU3
7によるノック判定処理を示し、これら各処理は前記図
4〜図6の各処理に置き換えて実施される。
【0051】つまり本実施の形態では、所定のノック判
定区間(ゲートオープン区間)内でノック信号がA/D
変換器36にて逐次A/D変換され、そのA/D変換値
により最大値MAXAD(初期値=0V)が更新され
る。また、ノック判定区間の終了時に、基準電圧(0.
1V)のA/D変換値からなるOFSET値(オフセッ
ト補正値)とMAXAD値との差から最終的にノック信
号のピーク値Vpkが算出される。以下にその詳細を順
を追って説明する。
【0052】図8に示すノック判定区間のスタート処理
では、CPU37は、先ずステップ401でA/D変換
値の最大値MAXADの初期値を「0V」とする。ま
た、CPU37は、続くステップ402でMPX35の
ch2の入力信号(基準電圧=0.1V)についてその
A/D変換値をオフセット補正値OFSETとしてRA
M39に記憶する。さらに、CPU37は、ステップ4
03で後述する2μs毎のタイマ割込み処理(図9の処
理)をスタートさせた後、本ルーチンの処理を終了す
る。
【0053】次に、図9に示す2μs毎のタイマ割込み
処理がスタートすると、CPU37は、先ずステップ5
01でMPX35のch1の入力信号(ノック信号)に
ついてそのA/D変換値を「NEWAD」とする。ま
た、CPU37は、続くステップ502でその時のNE
WAD値が最新のMAXAD値よりも大きいか否かを判
別する。
【0054】NEWAD>MAXADの場合、CPU3
7は、続くステップ503でその時のNEWAD値によ
りMAXAD値を更新し、その後本ルーチンの処理を一
旦終了する。つまり、A/D変換値の今回値NEWAD
がMAXADの初期値(0V)又は前回値よりも大きい
場合のみ、その時のNEWAD値によりMAXAD値が
更新される。また、ステップ502がNOの場合、CP
U37はそのまま本ルーチンの処理を終了する。ノック
判定区間内で上記ステップ501〜503の処理が繰り
返し実施されることで、当該区間内での最大値MAXA
D値が求められる。
【0055】一方、図10に示すノック判定区間のスト
ップ処理では、CPU37は、先ずステップ601で2
μs毎のタイマ割込み処理(前記図9の処理)をストッ
プさせる。また、CPU37は、続くステップ602で
前記求めたMAXAD値とOFSET値との差をピーク
値Vpkとする(Vpk=MAXAD−OFSET)。
【0056】さらに、CPU37は、ステップ603で
ピーク値Vpkが「0」以上であるか否かを判別する。
Vpk≧0の場合、CPU37は、ステップ604でピ
ーク値Vpkに基づいて周知のノック判定処理を実施す
る。また、Vpk<0の場合、CPU37は、ステップ
605でエラー発生の旨を判定する。
【0057】以上第2の実施の形態によれば、上記第1
の実施の形態と同様に、ノック信号の基準電圧を、A/
D変換器36の処理範囲内の中心値(中心電圧)からず
らし、その基準電圧を基に当該ノック信号の振幅(ピー
ク値Vpk)を算出することで、ノック信号のダイナミ
ックレンジが拡大される(2.5V中心の場合の約2
倍)。このとき、構成の簡素化を図りつつ、高精度なノ
ック検出処理が実施できる。また、A/D変換器36の
電源電圧(GND=0V)に対して内側に少しずらした
「0.1V」を基準電圧としたため、0点誤差と呼ばれ
る不具合が生じることはなく、基準電圧の誤認識が抑制
される。従って、ノック検出の信頼性が向上する。
【0058】また、ノイズ等の影響により基準電圧
(0.1V)のA/D変換値、すなわちMPX35のc
h2のA/D変換値が真値から大きく外れる場合、オフ
セット補正の信頼性が低下する。そこで、基準電圧のA
/D変換値にガードをかけるべく、図11の処理を前記
図8の処理に置き換えて実施する。
【0059】図11において、CPU37は、先ずステ
ップ411でA/D変換値の最大値MAXADの初期値
を「0V」とし、続くステップ412でMPX35のc
h2のA/D変換値を「SET」とする。また、CPU
37は、ステップ413で前記SET値が基準電圧付近
の所定範囲(本実施の形態では、0〜0.2V)内にあ
るか否かを判別する。
【0060】ステップ413がYESであれば、CPU
37はステップ414に進み、前記SET値をオフセッ
ト補正値OFSETとしてRAM39に記憶する。ま
た、ステップ413がNOであれば、CPU37はステ
ップ415に進み、予め設定された所定値をオフセット
補正値OFSETとしてRAM39に記憶する。前記所
定値としては、基準電圧(0.1V)、ガード最大値
(0.2V)、ガード最小値(0V)等の何れかの値が
適用できる。OFSET値の設定後、CPU37は、ス
テップ416で2μs毎のタイマ割込み処理(図9の処
理)をスタートさせて本ルーチンの処理を終了する。
【0061】上記図11によれば、ノイズ等の影響によ
り基準電圧(0.1V)のA/D変換値、すなわちMP
X35のch2のA/D変換値が真値から大きく外れて
も、その基準電圧が所定値でガードされ、オフセット補
正の信頼性が著しく低下するといった不具合が未然に回
避される。
【0062】因みに、MPX35のch2のA/D変換
値(SET値)が基準電圧付近の所定範囲内にない場合
(図11のステップ413がNOの場合)、MPX35
のch2のA/D変換値を再度取り込むようにするとよ
い。これにより、OFSET値が精度良く検出できるよ
うになる。
【0063】(第3の実施の形態)上記第1,第2の実
施の形態では、ノック判定区間内にノック信号の最小値
又は最大値(MINAD又はMAXAD)を求め、ノッ
ク判定区間の終了時に前記最小値又は最大値に対してオ
フセット補正を行ってピーク値Vpkを算出したが、こ
の構成を変更する。本第3の実施の形態では、ノック判
定区間内におけるノック信号のA/D変換値「NEWA
D」に対してその都度オフセット補正を行い、オフセッ
ト補正後のA/D変換値「NEWAD1」についてその
ピーク値Vpkを求める。
【0064】図12〜図14のフローチャートは本実施
の形態におけるノック判定処理を示し、これら各処理は
前記図4〜図6、或いは前記図8〜図10の処理に置き
換えて実施される。以下にその詳細を順を追って説明す
る。但し本実施の形態では、前記第1の実施の形態と同
様に、基準電圧を「4.9V」とする。
【0065】図12に示すノック判定区間のスタート処
理では、CPU37は、先ずステップ701でA/D変
換値の最大値MAXADの初期値を「0V」とする。ま
た、CPU37は、続くステップ702でMPX35の
ch2の入力信号(基準電圧=4.9V)についてその
A/D変換値をオフセット補正値OFSETとしてRA
M39に記憶する。さらに、CPU37は、ステップ7
03で後述する2μs毎のタイマ割込み処理(図13の
処理)をスタートさせた後、本ルーチンの処理を終了す
る。
【0066】次に、図13に示す2μs毎のタイマ割込
み処理がスタートすると、CPU37は、先ずステップ
801でMPX35のch1の入力信号(ノック信号)
についてそのA/D変換値を「NEWAD」とする。ま
た、CPU37は、続くステップ802で前記求めたO
FSET値とNEWAD値の差を「NEWAD1」とす
る(NEWAD1=OFSET−NEWAD)。
【0067】その後、CPU37は、ステップ803で
NEWAD1値が「0」以上であるか否かを判別し、続
くステップ804で同じくNEWAD1値が最新のMA
XAD値よりも大きいか否かを判別する。
【0068】NEWAD1≧0で且つNEWAD1>M
AXADの場合、CPU37はステップ805に進み、
その時のNEWAD1値によりMAXAD値を更新し、
その後本ルーチンの処理を一旦終了する。つまり、オフ
セット補正後のNEWAD1の今回値がMAXADの初
期値(0V)又は前回値よりも大きい場合のみ、その時
のNEWAD1値によりMAXAD値が更新される。ま
た、ステップ803,804の何れかがNOの場合、C
PU37はそのまま本ルーチンの処理を終了する。
【0069】一方、図14に示すノック判定区間のスト
ップ処理では、CPU37は、先ずステップ901で2
μs毎のタイマ割込み処理(前記図13の処理)をスト
ップさせ、続くステップ902で前記求めたMAXAD
値をピーク値Vpkとする(Vpk=MAXAD)。
【0070】さらに、CPU37は、ステップ903で
ピーク値Vpkが「0」以上であるか否かを判別する。
Vpk≧0の場合、CPU37は、ステップ904でピ
ーク値Vpkに基づいてノック判定処理を実施する。ま
た、Vpk<0の場合、CPU37は、ステップ905
でエラー発生の旨を判定する。
【0071】以上第3の実施の形態によれば、上記第
1,第2の各実施の形態と同様に、構成の簡素化を図り
つつ、高精度なノック検出処理が実施できる等の優れた
効果が得られる。上記説明では、基準電圧を「4.9
V」としたが、前記第2の実施の形態のように、基準電
圧を「0.1V」として具体化することも勿論可能であ
る。
【0072】(第4の実施の形態)第4の実施の形態で
はノック検出装置の構成の一部を変更する。図15は前
記図1の一部を変更したものであって、図1との相違点
をのみを説明する。図15では、カップリングコンデン
サ25と抵抗26との間にスイッチ51が設けられ、ス
イッチ51はCPU37からの指令信号に従い開閉操作
される。
【0073】上記構成の装置では、ノック判定区間内
(ゲートオープン区間)においてスイッチ51が閉鎖さ
れ、ノック信号がMPX35のch1に入力される。そ
して、同入力信号のA/D変換値がCPU37に取り込
まれる。一方、ノック判定区間以外(ゲートクローズ区
間)ではスイッチ51が開放され、ノック信号に代えて
基準電圧生成回路28の基準電圧(4.9V又は0.1
V)がMPX35のch1に入力される。そして、同入
力信号のA/D変換値がCPU37に取り込まれる。
【0074】かかる場合、CPU37は、スイッチ51
の閉鎖時のノック信号(A/D変換値)と、同スイッチ
51の開放時の基準電圧(A/D変換値)とを用い、オ
フセット補正を行いつつノック信号のピーク値Vpkを
求める。そして、ピーク値Vpkを基にノック判定を実
施する。
【0075】以上第4の実施の形態によれば、上記各実
施の形態と同様の優れた効果が得られる他、スイッチ5
1を開閉操作することにより、MPX35(A/D変換
器36)の1つの入力チャンネルでノック信号と基準電
圧とを共に読み取ることが可能となる。
【0076】なお、本発明の実施の形態は、上記以外に
次の形態にて具体化できる。上記第1〜第3の実施の形
態では、ノック判定区間のスタート時に基準電圧からオ
フセット補正値OFSETを求めてRAM39に記憶し
たが、OFSET値を求めるタイミングをノック判定区
間の終了時に変更してもよい。
【0077】また、基準電圧は急激な温度変化等の要因
がなければ大きく変動しないことから、ノック判定区間
毎に基準電圧(OFSET値)をA/D変換してその実
測値を求めるのではなく、所定回数又は所定時間の周期
で基準電圧をA/D変換してその実測値を求めるように
してもよい(これは、第4の実施の形態についても同
じ)。この場合、OFSET値をEEPROM等の不揮
発性メモリに記憶保持するようにしてもよい。
【0078】上記図1の構成において、基準電圧生成回
路28の抵抗28a又は28bの何れかを取り除き、基
準電圧を「5V」又は「0V」にして構成する。例えば
抵抗28aを取り除いて基準電圧=5Vとする場合、図
16に示されるように、ノック信号のA/D変換値は5
V中心で振幅する。この場合、ノック判定区間内にてノ
ック信号(A/D変換値)の最小値又は最大値が求めら
れ、同判定区間終了時においては基準電圧(5V)のA
/D変換値をオフセット補正値OFSETとして、同O
FSET値とノック信号の最小値又は最大値と差から最
終的にノック信号のピーク値Vpkが算出される。そし
て、そのVpk値を基にノック判定が実施される。一
方、抵抗28bを取り除いて基準電圧=0Vとする場合
には、ノック信号のA/D変換値は0V中心で振幅し、
基準電圧(0V)のA/D変換値をオフセット補正値O
FSETとしてノック信号のピーク値Vpkが算出され
ることとなる。
【0079】前記図1,図15の構成では、一つの基準
電圧生成回路28にて生成される基準電圧をノックセン
サ11側とノックセンサ12側との各々のフィルタ回路
21,22に取り込む構成としたが、センサ毎に別個の
基準電圧生成回路を設けてもよい。
【0080】上記各実施の形態では、本発明をノック検
出装置(デジタルKCS)に具体化したが、それ以外に
も適用できる。例えば固体電解質からなるセンサ素子部
を有する酸素濃度センサ等のガス濃度センサにおいて、
当該センサ素子部の内部抵抗(素子インピーダンス)を
検出するための装置に適用する。具体的には、センサ素
子部に交流電圧を印加し、その電圧印加に伴い流れるセ
ンサ電流を電圧値に変換して検出する時、電流検出値の
基準電圧(中心電圧)を、A/D変換器の処理範囲内の
中心値(例えば2.5V)からずらし、その基準電圧を
基に電流検出値の振幅(電流変化量)を算出する。なお
この場合、電圧変化量と電流変化量とを除算し、その除
算した結果から素子インピーダンスが算出できる。本装
置では、増幅回路が省略できるなど構成の簡素化を図り
つつ、高精度なガス濃度検出が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態におけるノック検出装置の概
要を示す構成図。
【図2】2つのノックセンサの取付位置を示す図。
【図3】各種の信号波形を示すタイムチャート。
【図4】ノック判定区間スタート処理を示すフローチャ
ート。
【図5】2μs毎のタイマ割込み処理を示すフローチャ
ート。
【図6】ノック判定区間ストップ処理を示すフローチャ
ート。
【図7】ノック判定区間スタート処理を示すフローチャ
ート。
【図8】第2の実施の形態において、ノック判定区間ス
タート処理を示すフローチャート。
【図9】第2の実施の形態において、2μs毎のタイマ
割込み処理を示すフローチャート。
【図10】第2の実施の形態において、ノック判定区間
ストップ処理を示すフローチャート。
【図11】第2の実施の形態において、ノック判定区間
スタート処理を示すフローチャート。
【図12】第3の実施の形態において、ノック判定区間
スタート処理を示すフローチャート。
【図13】第3の実施の形態において、2μs毎のタイ
マ割込み処理を示すフローチャート。
【図14】第3の実施の形態において、ノック判定区間
ストップ処理を示すフローチャート。
【図15】第4の実施の形態において、ノック検出装置
の概要を示す構成図。
【図16】A/D変換後の信号波形を示すタイムチャー
ト。
【符号の説明】
1…エンジン(内燃機関)、11,12…ノックセン
サ、20…ECU(電子制御装置)、26…抵抗、28
…基準電圧生成回路、30…マイコン、33…保護回
路、33a,33b…ダイオード、36…A/D変換
器、37…CPU、51…スイッチ。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の時間周期で振動するアナログ信号を
    逐次取り込んで該アナログ信号をデジタル信号に変換す
    るA/D変換器を備えた信号処理装置において、 前記振動するアナログ信号の基準電圧を、前記A/D変
    換器の処理範囲内の中心値からずらし、その基準電圧を
    基に当該アナログ信号の振幅を算出することを特徴とす
    る信号処理装置。
  2. 【請求項2】前記A/D変換器の電源電圧付近に前記ア
    ナログ信号の基準電圧が設定される請求項1に記載の信
    号処理装置。
  3. 【請求項3】前記A/D変換器の電源電圧よりも少し内
    側に前記アナログ信号の基準電圧が設定される請求項2
    に記載の信号処理装置。
  4. 【請求項4】前記アナログ信号の基準電圧を前記A/D
    変換器で読み込み、その読み込み値でオフセット補正を
    行って前記アナログ信号の振幅を求める請求項1〜請求
    項3のいずれかに記載の信号処理装置。
  5. 【請求項5】前記アナログ信号をA/D変換した後、所
    定区間内におけるA/D変換値のピーク値を求め、さら
    に所定区間終了時にA/D変換値のピーク値に対してオ
    フセット補正を行って前記アナログ信号の振幅を求める
    請求項4に記載の信号処理装置。
  6. 【請求項6】前記アナログ信号をA/D変換した後、該
    A/D変換値に対してその都度オフセット補正を行い、
    さらにオフセット補正後のA/D変換値のピーク値を求
    めて前記アナログ信号の振幅を求める請求項4に記載の
    信号処理装置。
  7. 【請求項7】前記アナログ信号が入力されるA/D変換
    器のチャンネルとは異なるチャンネルに前記アナログ信
    号の基準電圧を入力し、同チャンネルのA/D変換値に
    より前記基準電圧を検出する請求項4に記載の信号処理
    装置。
  8. 【請求項8】前記A/D変換器の前段にスイッチ手段を
    設け、該スイッチ手段の解放時に、前記アナログ信号の
    基準電圧を検出する請求項4に記載の信号処理装置。
  9. 【請求項9】内燃機関の振動に応じたノック信号を逐次
    取り込んで該ノック信号をデジタル信号に変換するA/
    D変換器を備え、ノック信号のA/D変換値を用いて当
    該信号の振幅を求める信号処理装置において、 前記ノック信号の基準電圧を、前記A/D変換器の処理
    範囲内の中心値からずらし、その基準電圧を基に当該ノ
    ック信号の振幅を算出することを特徴とする信号処理装
    置。
  10. 【請求項10】前記アナログ信号が入力されるA/D変
    換器のチャンネルには、電源に対して順方向にダイオー
    ドが接続される請求項1〜請求項9のいずれかに記載の
    信号処理装置。
  11. 【請求項11】請求項10に記載の信号処理装置におい
    て、 前記アナログ信号をA/D変換器に入力するための信号
    経路の途中には、前記ダイオードに流れる電流を制限す
    るための抵抗が設けられる信号処理装置。
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Cited By (4)

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