JPH06248547A - 微生物崩壊性の繊維集合物 - Google Patents

微生物崩壊性の繊維集合物

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Publication number
JPH06248547A
JPH06248547A JP5057838A JP5783893A JPH06248547A JP H06248547 A JPH06248547 A JP H06248547A JP 5057838 A JP5057838 A JP 5057838A JP 5783893 A JP5783893 A JP 5783893A JP H06248547 A JPH06248547 A JP H06248547A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
microorganism
fibers
degradable
fiber
melting point
Prior art date
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Pending
Application number
JP5057838A
Other languages
English (en)
Inventor
Yosuke Takai
庸輔 高井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daiwa Boseki KK
Daiwabo Co Ltd
Original Assignee
Daiwa Boseki KK
Daiwabo Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Daiwa Boseki KK, Daiwabo Co Ltd filed Critical Daiwa Boseki KK
Priority to JP5057838A priority Critical patent/JPH06248547A/ja
Publication of JPH06248547A publication Critical patent/JPH06248547A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Nonwoven Fabrics (AREA)
  • Absorbent Articles And Supports Therefor (AREA)
  • Biological Depolymerization Polymers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 自然界の放置しておくと微生物により分解し
てばらばらになり、後の焼却処理が容易になる不織布や
紙を提供する。 【構成】 微生物により産出された脂肪族ポリエステル
等の微生物分解性の熱接着性樹脂をバインダーに使用
し、構成繊維を熱接着する。構成繊維にもレーヨンのよ
うな微生物分解性繊維を使うと不織布は土中で完全に分
解する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定の熱可塑性樹脂を
用いて構成繊維群を熱接着してなる微生物によって崩壊
する不織布や紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】家庭用品や日常生活に大量に消費される
不織布製品や紙は、使用後は大部分を焼却により処理さ
れているが、その消費量が増大するに従い処理が間に合
わずおおきな問題になっている。このため近年は自然界
に放置しておいても微生物によって崩壊するようなし品
も知られている。たとえばキトサンを主成分とする繊維
結合剤を使いセルロース系繊維を結合した不織布(特開
平3−27165号、特開平3−241050号)があ
る。また水溶性高分子をバインダーとして用い、使用後
は繊維がばらばらになって後処理が容易であるようにし
た水離解性の不織布(特開昭61−296159号、特
開平1−306661号)等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記従来
技術は、キトサンを使用すると価格が高くなり好ましく
ない。水溶性高分子を用いたものは使用にあたり耐水性
を要求される用途、たとえばウェットティッシュや植木
用の根巻きシート、ポット等には不適当であった。
【0004】本発明は、前記従来技術の課題を解決する
ためなされたものであり、微生物により崩壊可能な熱可
塑性樹脂を接着剤として使用することにより、土壌中で
分解するかもしくは構成繊維がばらばらになり後処理が
容易になった安価な不織布や紙を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の繊維集合物は、融点(Tm℃)が、50<
Tm<200の温度範囲にある微生物によって分解可能
な熱可塑性樹脂によって、構成繊維群が熱接着されて一
体化している微生物崩壊性の繊維集合物である。
【0006】前記構成において、構成繊維群は微生物に
よって分解可能な繊維であることが好ましい。
【0007】本発明に用いる微生物によって分解可能な
熱可塑性樹脂は例えば、脂肪族ポリエステル樹脂が好ま
しく用いられる。脂肪族ポリエステル樹脂には脂肪族の
2価カルボン酸を含む多価カルボン酸と脂肪族系ジオー
ルを含む多価アルコールとの重縮合物、ヒドロキシ脂肪
族カルボン酸の重縮合物、ラクトンの開環重合物が包含
される。これらは例えばエチレンジアジペート、プロピ
オラクトン、β−ヒドロキシ酪酸等から誘導される単独
重合体や共重合体がある。脂肪族ポリエステルに低分子
量のポリアミドをブロック重合させたものも用いれる。
これらの内から融点(Tm℃)が90<Tm<170の
微生物によって生産された脂肪族ポリエステル、50<
Tmの人工的に合成された脂肪族ポリエステルを選択し
て使用する。また100<Tm<160の、変性澱粉と
変性ポリビニルアルコールからなるポリマーアロイ、熱
可塑性の変性リグニンなど動植物由来の熱可塑性樹脂も
用いることができる。
【0008】本発明の繊維集合物の構成繊維はレーヨ
ン、木綿およびパルプなどのセルロース繊維、ポリエチ
レンテレフタレートやポリブチレンテレフテレート等の
ポリエステル、ナイロン−6、ナイロン−66、ナイロ
ン−12、ナイロン−46ナドのポリアミド、ポリアク
リロニトリル、ポリプロピレン、及びポリビニルアルコ
ールのホルマール化物等の繊維が用いられる。また上記
構成繊維は目的物が紙のように湿式で製造されるとき
は、パルプ、SWT等の繊維状物を用いる。これらの融
点または分解温度は160℃以上、好ましくは200℃
以上、さらに好ましくは220℃以上である。もし使用
する繊維の融点が220℃未満のときは、熱可塑性樹脂
はその融点が繊維の融点より少なくとも20℃低い樹脂
をえらぶのが望ましい。
【0009】なお本発明の繊維集合物は完全に微生物に
より分解されることを要求される場合は構成繊維も微生
物で分解されるものを選ぶ。このような繊維は上記セル
ロース系繊維のほかに大豆蛋白繊維等の蛋白質繊維が特
に好ましい。
【0010】本発明の繊維集合物は、繊維ウェブに粉末
状の熱可塑性樹脂を散布し熱風化工機、熱ロール化工機
で加熱し熱可塑性樹脂を融点以上に加熱し溶融して、構
成繊維間を接着することにより得られる。また湿式抄紙
により製造する場合はスラリーに熱可塑性樹脂を分散さ
せて抄紙し、乾燥後さらに加熱して熱可塑性樹脂を溶融
し構成繊維間を接着する。
【0011】
【作用】本発明による繊維集合物は、その接着剤が微生
物によって分解されるから、消費されたあと構成繊維群
が自然にばらばらになり焼却処理がきわめて容易にな
る。また構成繊維群にセルロース系繊維や蛋白質繊維を
使用すれば、構成繊維も微生物によって分解されるか
ら、消費後自然界に放置されても消滅し、環境を汚染す
ることがない。
【0012】
【実施例】
実施例1 構成繊維として、繊度2デニール、繊維長51mmのレ
ーヨンステープルをローラーカードで10g/m2 のフ
リースとし、これを直径30cmの円筒に巻き上げなが
ら若干量の水の噴霧と、微生物分解性ポリエステルのパ
ウダー「バイオポール」(商品名、ICI社製、PHV
含有率15%、融点約160℃)を構成繊維に対し3重
量%散布した。つぎに上記ウェブを170℃の平熱ロー
ルで50kg/cmの押し圧をかけて熱接着加工し不織
布とした。
【0013】実施例2 バイオポールの量を構成繊維に対して2重量%としたほ
かは実施例1と同様にして不織布を製造した。
【0014】実施例3 バイオポールの量を構成繊維に対して1重量%としたほ
かは実施例1と同様にして不織布を製造した。
【0015】実施例4 実施例3と同じウェブを表面に微細な突起(上面が0.
8mmの円形、28個/1cm2 )を持つスポットボン
ド熱ロールで押し圧50kg/cm、170℃で熱接着
加工し不織布とした。
【0016】実施例5 実施例3と同じウェブを熱風乾燥機中で180℃、20
分間加熱したのち直ちにロールで押し圧し不織布とし
た。
【0017】上記実施例1〜5の不織布の強度等を表1
に示す。
【0018】
【表1】
【0019】比較例 実施例1に使用したものと同じレーヨンを構成繊維とし
て用いて50g/m2のウェブを作りこれをネットには
さんで澱粉水溶液を含浸させ、澱粉を繊維に対して10
重量%した。これを110℃のコンベヤー式熱風貫通型
乾燥機で乾燥し不織布とした。
【0020】上記実施例1〜5及び比較例により得られ
た不織布で野菜苗の根を土と共にくるみ地中に埋め3ケ
月後、根を掘り起こしたところ、いずれも構成繊維が消
滅していた。なお比較例の不織布は湿潤状態の土と共に
根をくるむとき極めて破れやすく手早く作業しなければ
ならなかった。
【0021】上記実施例1〜5及び比較例の不織布を無
菌水に1昼夜浸漬したところ、実施例の不織布はなんら
変化はなかった、比較例の不織布は繊維がばらばらにな
り、形態を保っていなかった。なお、上記実施例の不織
布はいずれも熱接着不織布のため、嵩高い不織布であ
り、比較例の不織布は含浸不織布のため、薄い不織布だ
あった。
【0022】
【発明の効果】本発明による不織布は接着成分が微生物
によって分解可能な熱接着性樹脂であるため、不織布と
して湿潤状態での使用に耐えると共に、使用後は自然に
繊維がばらばらになり、後の処理が容易である。また構
成繊維もレーヨンのような微生物分解性の繊維を使用す
れば土中で完全に消滅する。このような不織布は使用後
土中に埋めるだけで処理でき、環境を汚染することがな
い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D04H 1/54 Z 7199−3B 1/58 A 7199−3B

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 融点(Tm℃)が、50<Tm<200
    の温度範囲にある微生物によって分解可能な熱可塑性樹
    脂によって、構成繊維群が熱接着されて一体化している
    微生物崩壊性の繊維集合物。
  2. 【請求項2】 構成繊維群が微生物によって分解可能な
    繊維であることを特徴とする請求項1に記載の繊維集合
    物。
JP5057838A 1993-02-23 1993-02-23 微生物崩壊性の繊維集合物 Pending JPH06248547A (ja)

Priority Applications (1)

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JP5057838A JPH06248547A (ja) 1993-02-23 1993-02-23 微生物崩壊性の繊維集合物

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JP5057838A JPH06248547A (ja) 1993-02-23 1993-02-23 微生物崩壊性の繊維集合物

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JPH06248547A true JPH06248547A (ja) 1994-09-06

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ID=13067109

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JP5057838A Pending JPH06248547A (ja) 1993-02-23 1993-02-23 微生物崩壊性の繊維集合物

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