JPH06247915A - アセトアミド誘導体の製造方法 - Google Patents
アセトアミド誘導体の製造方法Info
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- JPH06247915A JPH06247915A JP5055239A JP5523993A JPH06247915A JP H06247915 A JPH06247915 A JP H06247915A JP 5055239 A JP5055239 A JP 5055239A JP 5523993 A JP5523993 A JP 5523993A JP H06247915 A JPH06247915 A JP H06247915A
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- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】HNR1 R2 (式中、R1 及びR2 は水素原子
又は炭素数1〜5のアルキル基を表す)で表されるアミ
ン化合物および/またはその無機酸塩とXCH2 CO
X’(式中、Xは水素原子又はハロゲン原子を,X’は
ハロゲン原子を表す)で表される酢酸ハロゲン化物とを
脱酸剤の存在下で反応させてXCH2 CONR1 R
2 (式中、X、R1 およびR2 は前記と同意義である)
で表されるアセトアミド誘導体を製造する方法におい
て、該反応を水−有機溶媒系で相間移動触媒を用いて行
うことを特徴とするアセトアミド誘導体の製造方法。 【効果】本発明の製造方法により、従来法では高収率で
製造することが困難であったアセトアミド誘導体を、極
めて高い収率で製造することができる。
又は炭素数1〜5のアルキル基を表す)で表されるアミ
ン化合物および/またはその無機酸塩とXCH2 CO
X’(式中、Xは水素原子又はハロゲン原子を,X’は
ハロゲン原子を表す)で表される酢酸ハロゲン化物とを
脱酸剤の存在下で反応させてXCH2 CONR1 R
2 (式中、X、R1 およびR2 は前記と同意義である)
で表されるアセトアミド誘導体を製造する方法におい
て、該反応を水−有機溶媒系で相間移動触媒を用いて行
うことを特徴とするアセトアミド誘導体の製造方法。 【効果】本発明の製造方法により、従来法では高収率で
製造することが困難であったアセトアミド誘導体を、極
めて高い収率で製造することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アセトアミド誘導体の
製造方法に関するものである。より詳しくは、アミン化
合物と酢酸ハロゲン化物を反応させてアセトアミド誘導
体を製造するに際し、水−有機溶媒系で相間移動触媒を
使用することにより高収率で目的のアセトアミド誘導体
を製造する方法に関する。
製造方法に関するものである。より詳しくは、アミン化
合物と酢酸ハロゲン化物を反応させてアセトアミド誘導
体を製造するに際し、水−有機溶媒系で相間移動触媒を
使用することにより高収率で目的のアセトアミド誘導体
を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術・発明が解決しようとする課題】アセトア
ミド誘導体は、抗カビ剤や殺菌剤として有用なものが多
いが、その製造方法には工業的に優れたものは見当たら
ない。一般的には、次の3方法が知られている(Weaver
とWhaley, J. Am. Chem. Soc., 69, 515〜516 (194
7))。 (1)第一の方法は、目的化合物に相当するアミン化合
物を脱酸剤として用いて有機溶媒系で反応させる方法で
ある。この方法は、高級アルキル置換アセトアミド誘導
体の合成法としては優れているが、低級アルキル置換ア
セトアミド誘導体の合成法としては低収率で劣る。一般
的に低級アルキルアミン化合物は気体であり、水溶液と
して用いるがため、一方の酢酸ハロゲン化物の加水分解
を招き、低収率の原因となっている。 (2)第二の方法としては、ピリジンを脱酸剤として用
いて、有機溶媒系で反応させる方法がある。この方法で
は低収率であるうえ、ピリジンの使用は工業的に有利で
あるとはいえない。 (3)第三の方法は、水酸化ナトリウム水溶液を脱酸剤
として用いて、水−有機溶媒系で反応させる方法である
が、例えばα−ブロモ−N,N−ジメチルアセトアミド
の収率は23〜32%と非常に低収率である。
ミド誘導体は、抗カビ剤や殺菌剤として有用なものが多
いが、その製造方法には工業的に優れたものは見当たら
ない。一般的には、次の3方法が知られている(Weaver
とWhaley, J. Am. Chem. Soc., 69, 515〜516 (194
7))。 (1)第一の方法は、目的化合物に相当するアミン化合
物を脱酸剤として用いて有機溶媒系で反応させる方法で
ある。この方法は、高級アルキル置換アセトアミド誘導
体の合成法としては優れているが、低級アルキル置換ア
セトアミド誘導体の合成法としては低収率で劣る。一般
的に低級アルキルアミン化合物は気体であり、水溶液と
して用いるがため、一方の酢酸ハロゲン化物の加水分解
を招き、低収率の原因となっている。 (2)第二の方法としては、ピリジンを脱酸剤として用
いて、有機溶媒系で反応させる方法がある。この方法で
は低収率であるうえ、ピリジンの使用は工業的に有利で
あるとはいえない。 (3)第三の方法は、水酸化ナトリウム水溶液を脱酸剤
として用いて、水−有機溶媒系で反応させる方法である
が、例えばα−ブロモ−N,N−ジメチルアセトアミド
の収率は23〜32%と非常に低収率である。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らはアセトアミ
ド誘導体を高収率で製造し得る方法について鋭意研究を
進めた結果、アミン化合物と酢酸ハロゲン化物との水−
有機溶媒系での反応において、ベンジルトリエチルアン
モニウムクロリド等の相間移動触媒を使用するとアセト
アミド誘導体の収率が劇的に向上することを見出し、さ
らに研究を進めて本発明を完成するに至った。
ド誘導体を高収率で製造し得る方法について鋭意研究を
進めた結果、アミン化合物と酢酸ハロゲン化物との水−
有機溶媒系での反応において、ベンジルトリエチルアン
モニウムクロリド等の相間移動触媒を使用するとアセト
アミド誘導体の収率が劇的に向上することを見出し、さ
らに研究を進めて本発明を完成するに至った。
【0004】即ち、本発明の要旨は、一般式(1) HNR1 R2 (式中、R1 及びR2 は水素原子又は炭素数1〜5のア
ルキル基を表す)で表されるアミン化合物および/また
はその無機酸塩と一般式(2) XCH2 COX’ (式中、Xは水素原子又はハロゲン原子を,X’はハロ
ゲン原子を表す)で表される酢酸ハロゲン化物とを脱酸
剤の存在下で反応させて一般式(3) XCH2 CONR1 R2 (式中、X、R1 およびR2 は前記と同意義である)で
表されるアセトアミド誘導体を製造する方法において、
該反応を水−有機溶媒系で相間移動触媒を用いて行うこ
とを特徴とする一般式(3)で表されるアセトアミド誘
導体の製造方法に関する。ここで使用する相間移動触媒
としては、一般式(4)で表される置換アンモニウムハ
ロゲン化物が好適である。
ルキル基を表す)で表されるアミン化合物および/また
はその無機酸塩と一般式(2) XCH2 COX’ (式中、Xは水素原子又はハロゲン原子を,X’はハロ
ゲン原子を表す)で表される酢酸ハロゲン化物とを脱酸
剤の存在下で反応させて一般式(3) XCH2 CONR1 R2 (式中、X、R1 およびR2 は前記と同意義である)で
表されるアセトアミド誘導体を製造する方法において、
該反応を水−有機溶媒系で相間移動触媒を用いて行うこ
とを特徴とする一般式(3)で表されるアセトアミド誘
導体の製造方法に関する。ここで使用する相間移動触媒
としては、一般式(4)で表される置換アンモニウムハ
ロゲン化物が好適である。
【0005】
【化2】
【0006】(式中、R3 ,R4 ,R5 及びR6 はそれ
ぞれ水素原子、同一又は異なる炭素数1〜4のアルキル
基、又はベンジル基を表し、Yはハロゲン原子を表
す。)
ぞれ水素原子、同一又は異なる炭素数1〜4のアルキル
基、又はベンジル基を表し、Yはハロゲン原子を表
す。)
【0007】本発明に用いられるアミン化合物として
は、一般式(1) HNR1 R2 (式中、R1 及びR2 は水素原子又は炭素数1〜5のア
ルキル基を表す)で表されるものである。具体的には例
えばアンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、エチ
ルアミン、ジエチルアミン、アリルアミン、n−プロピ
ルアミン、ジ−n−プロピルアミン、イソプロピルアミ
ン、ジ−イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、ジ−
n−ブチルアミン、イソブチルアミン、ジ−イソブチル
アミン、n−ペンチルアミン、ジ−n−ペンチルアミン
などが用いられ、特に制限されるものではないが従来法
に比し、効果的なものとしてメチルアミン、ジメチルア
ミン、エチルアミン、ジエチルアミン等が挙げられ、特
に好ましくはそれらの塩酸塩等が挙げられる。
は、一般式(1) HNR1 R2 (式中、R1 及びR2 は水素原子又は炭素数1〜5のア
ルキル基を表す)で表されるものである。具体的には例
えばアンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、エチ
ルアミン、ジエチルアミン、アリルアミン、n−プロピ
ルアミン、ジ−n−プロピルアミン、イソプロピルアミ
ン、ジ−イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、ジ−
n−ブチルアミン、イソブチルアミン、ジ−イソブチル
アミン、n−ペンチルアミン、ジ−n−ペンチルアミン
などが用いられ、特に制限されるものではないが従来法
に比し、効果的なものとしてメチルアミン、ジメチルア
ミン、エチルアミン、ジエチルアミン等が挙げられ、特
に好ましくはそれらの塩酸塩等が挙げられる。
【0008】これらのアミン化合物は遊離の塩基として
用いることもできるが、通常は市販の塩酸塩等の無機酸
塩としてそのまま本発明に用いるのが好ましい。反応中
pHが中性付近に保たれ、酢酸ハロゲン化物の加水分解
を抑制するからである。これらのアミン化合物の使用量
は、一般式(2)で表される酢酸ハロゲン化物に対して
通常1〜5倍モルであり、工業的、反応的な効率からみ
て好ましくは2〜3倍モルである。1倍モルより少ない
と当然収率が低下し、5倍モルを越えると収率、品質面
に問題はないが経済的ではない。
用いることもできるが、通常は市販の塩酸塩等の無機酸
塩としてそのまま本発明に用いるのが好ましい。反応中
pHが中性付近に保たれ、酢酸ハロゲン化物の加水分解
を抑制するからである。これらのアミン化合物の使用量
は、一般式(2)で表される酢酸ハロゲン化物に対して
通常1〜5倍モルであり、工業的、反応的な効率からみ
て好ましくは2〜3倍モルである。1倍モルより少ない
と当然収率が低下し、5倍モルを越えると収率、品質面
に問題はないが経済的ではない。
【0009】本発明に用いられる酢酸ハロゲン化物とし
ては、一般式(2) XCH2 COX’ (式中、Xは水素原子又はハロゲン原子を,X’はハロ
ゲン原子を表す)で表される化合物である。具体的に
は、例えばブロモアセチルブロミド、クロロアセチルク
ロリド、ヨードアセチルヨージド、アセチルクロリド、
アセチルブロミド等であり、好ましくはアセチルクロリ
ドまたはハロゲノアセチルクロリドである。
ては、一般式(2) XCH2 COX’ (式中、Xは水素原子又はハロゲン原子を,X’はハロ
ゲン原子を表す)で表される化合物である。具体的に
は、例えばブロモアセチルブロミド、クロロアセチルク
ロリド、ヨードアセチルヨージド、アセチルクロリド、
アセチルブロミド等であり、好ましくはアセチルクロリ
ドまたはハロゲノアセチルクロリドである。
【0010】本発明に用いられる有機溶媒としては、特
に制限されるものではないが、ハロゲン系溶媒例えば、
ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、モノ
クロロベンゼンなどが抽出の面で効果的に用いられる。
なかでも工業的、反応的に特に好ましいのはジクロロエ
タンである。
に制限されるものではないが、ハロゲン系溶媒例えば、
ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、モノ
クロロベンゼンなどが抽出の面で効果的に用いられる。
なかでも工業的、反応的に特に好ましいのはジクロロエ
タンである。
【0011】本発明に用いられる脱酸剤としては、通常
の無機塩基が挙げられる。例えば、水酸化カリウム、水
酸化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸
水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、アンモニア、炭酸
水素アンモニウム、リン酸一水素カリウム、リン酸一水
素ナトリウム、リン酸一水素アンモニウムなどがいずれ
も用いられる。またピリジンなどの有機塩基も脱酸剤と
して使用することができる。なお、本発明に用いられる
アミン化合物も脱酸剤として機能する。脱酸剤の使用量
は酢酸ハロゲン化物に対して通常1〜10倍モルであ
り、工業的、反応的に好ましくは4〜5倍モルである。
の無機塩基が挙げられる。例えば、水酸化カリウム、水
酸化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸
水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、アンモニア、炭酸
水素アンモニウム、リン酸一水素カリウム、リン酸一水
素ナトリウム、リン酸一水素アンモニウムなどがいずれ
も用いられる。またピリジンなどの有機塩基も脱酸剤と
して使用することができる。なお、本発明に用いられる
アミン化合物も脱酸剤として機能する。脱酸剤の使用量
は酢酸ハロゲン化物に対して通常1〜10倍モルであ
り、工業的、反応的に好ましくは4〜5倍モルである。
【0012】本発明に用いられる相間移動触媒として
は、一般式(4)で表される置換アンモニウムハロゲン
化物であれば特に制限されることなく使用可能である。
は、一般式(4)で表される置換アンモニウムハロゲン
化物であれば特に制限されることなく使用可能である。
【0013】
【化3】
【0014】(式中、R3 ,R4 ,R5 及びR6 はそれ
ぞれ水素原子、同一又は異なる炭素数1〜4のアルキル
基、又はベンジル基を表し、Yはハロゲン原子を表
す。)
ぞれ水素原子、同一又は異なる炭素数1〜4のアルキル
基、又はベンジル基を表し、Yはハロゲン原子を表
す。)
【0015】具体的には、例えばテトラメチルアンモニ
ウムブロミド、テトラメチルアンモニウムクロリド、テ
トラエチルアンモニウムブロミド、テトラエチルアンモ
ニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムブロミド、
テトラブチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリメチ
ルアンモニウムブロミド、ベンジルトリメチルアンモニ
ウムクロリド、ベンジルトリエチルアンモニウムブロミ
ド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド、ベンジ
ルトリブチルアンモニウムブロミド及びベンジルトリブ
チルアンモニウムクロリド等が挙げられ、好ましくは、
ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド、テトラブチ
ルアンモニウムブロミド等である。これらの触媒は1種
又は2種以上を併用して用いることができる。
ウムブロミド、テトラメチルアンモニウムクロリド、テ
トラエチルアンモニウムブロミド、テトラエチルアンモ
ニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムブロミド、
テトラブチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリメチ
ルアンモニウムブロミド、ベンジルトリメチルアンモニ
ウムクロリド、ベンジルトリエチルアンモニウムブロミ
ド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド、ベンジ
ルトリブチルアンモニウムブロミド及びベンジルトリブ
チルアンモニウムクロリド等が挙げられ、好ましくは、
ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド、テトラブチ
ルアンモニウムブロミド等である。これらの触媒は1種
又は2種以上を併用して用いることができる。
【0016】これらの相間移動触媒は有機溶媒層と水層
の双方に溶解し、効率的に触媒活性を発揮するため、目
的物であるアセトアミド誘導体を高収率で得ることがで
きる。このような相間移動触媒の使用量は、酢酸ハロゲ
ン化物に対して通常0.01〜1倍モル、好ましくは
0.03〜0.5倍モルであり、さらに好ましくは0.
05〜0.15倍モルである。0.01倍モル未満では
反応速度が遅くなり、酢酸ハロゲン化物の加水分解を招
き、1倍モルを越えても問題はないが、高価なものであ
り経済的ではない。
の双方に溶解し、効率的に触媒活性を発揮するため、目
的物であるアセトアミド誘導体を高収率で得ることがで
きる。このような相間移動触媒の使用量は、酢酸ハロゲ
ン化物に対して通常0.01〜1倍モル、好ましくは
0.03〜0.5倍モルであり、さらに好ましくは0.
05〜0.15倍モルである。0.01倍モル未満では
反応速度が遅くなり、酢酸ハロゲン化物の加水分解を招
き、1倍モルを越えても問題はないが、高価なものであ
り経済的ではない。
【0017】本発明におけるアセトアミド誘導体の製造
方法においては、酢酸ハロゲン化物とアミン化合物の反
応方法に特に制限はなく、通常の方法に従って例えば、
以下のように行うことができる。即ち、アミン化合物を
脱酸剤および相間移動触媒と共に水に溶解し、これに有
機溶媒を添加して−20〜0℃に冷却したのち、有機溶
媒に溶かした酢酸ハロゲン化物を滴下し、さらに撹拌し
て反応を完了させる。反応時間は、通常1〜4時間であ
る。
方法においては、酢酸ハロゲン化物とアミン化合物の反
応方法に特に制限はなく、通常の方法に従って例えば、
以下のように行うことができる。即ち、アミン化合物を
脱酸剤および相間移動触媒と共に水に溶解し、これに有
機溶媒を添加して−20〜0℃に冷却したのち、有機溶
媒に溶かした酢酸ハロゲン化物を滴下し、さらに撹拌し
て反応を完了させる。反応時間は、通常1〜4時間であ
る。
【0018】反応液からの目的物であるアセトアミド誘
導体の単離は、常法に従い反応液を有機層と水層とに分
離し、水層については有機溶媒で抽出し、この水層抽出
液と有機層とを合わせ、脱水後、溶媒を留去し、減圧蒸
留により、目的物たる反応精製物を高収率で単離するこ
とができる。
導体の単離は、常法に従い反応液を有機層と水層とに分
離し、水層については有機溶媒で抽出し、この水層抽出
液と有機層とを合わせ、脱水後、溶媒を留去し、減圧蒸
留により、目的物たる反応精製物を高収率で単離するこ
とができる。
【0019】
【実施例】以下、実施例および比較例により本発明をさ
らに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例等によ
りなんら限定されるものではない。
らに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例等によ
りなんら限定されるものではない。
【0020】実施例1 α−ブロモ−N,N−ジメチルアセトアミドの合成 水100mlにジメチルアミン塩酸塩101.9g
(1.25モル)、炭酸水素ナトリウム168g(2モ
ル)及びベンジルトリエチルアンモニウムクロリド1
4.2g(0.0625モル)を溶解し、この溶液にジ
クロロエタン300mlを加え、−10℃に冷却した。
ついでこの溶液にブロモアセチルブロミド100.9g
(0.5モル)とジクロロエタン50mlの混合溶液を
滴下し、そのまま2時間撹拌した。反応終了後、無機物
を濾別し、有機層を分取した。水層はさらにジクロロエ
タン150mlで抽出したのち、有機層を合わせて無水
硫酸マグネシウム20gで脱水した。有機層のジクロロ
エタンを減圧下に留去したのち、蒸留してb.p.11
3〜114℃/15mmHgのα−ブロモ−N,N−ジ
メチルアセトアミド70.6g(0.425モル)を得
た。得られたアセトアミド誘導体の収率は、ブロモアセ
チルブロミドに対して85%であった。
(1.25モル)、炭酸水素ナトリウム168g(2モ
ル)及びベンジルトリエチルアンモニウムクロリド1
4.2g(0.0625モル)を溶解し、この溶液にジ
クロロエタン300mlを加え、−10℃に冷却した。
ついでこの溶液にブロモアセチルブロミド100.9g
(0.5モル)とジクロロエタン50mlの混合溶液を
滴下し、そのまま2時間撹拌した。反応終了後、無機物
を濾別し、有機層を分取した。水層はさらにジクロロエ
タン150mlで抽出したのち、有機層を合わせて無水
硫酸マグネシウム20gで脱水した。有機層のジクロロ
エタンを減圧下に留去したのち、蒸留してb.p.11
3〜114℃/15mmHgのα−ブロモ−N,N−ジ
メチルアセトアミド70.6g(0.425モル)を得
た。得られたアセトアミド誘導体の収率は、ブロモアセ
チルブロミドに対して85%であった。
【0021】実施例2 α−クロロ−N,N−ジメチルアセトアミドの合成 水100mlにジメチルアミン塩酸塩101.9g
(1.25モル)、炭酸水素ナトリウム168g(2モ
ル)及びテトラブチルアンモニウムブロミド20.1g
(0.0625モル)を溶解し、この水溶液にジクロロ
エタン300mlを加え、−10℃に冷却した。ついで
この溶液にクロロアセチルクロリド56.5g(0.5
モル)とジクロロエタン50mlの混合溶液を滴下し、
そのまま2時間撹拌した。反応終了後、実施例1記載の
方法に従ってb.p.104〜105℃/15mmHg
のα−クロロ−N,N−ジメチルアセトアミド54.7
g(0.45モル)を得た。得られたアセトアミド誘導
体の収率は、クロロアセチルクロリドに対して90%で
あった。
(1.25モル)、炭酸水素ナトリウム168g(2モ
ル)及びテトラブチルアンモニウムブロミド20.1g
(0.0625モル)を溶解し、この水溶液にジクロロ
エタン300mlを加え、−10℃に冷却した。ついで
この溶液にクロロアセチルクロリド56.5g(0.5
モル)とジクロロエタン50mlの混合溶液を滴下し、
そのまま2時間撹拌した。反応終了後、実施例1記載の
方法に従ってb.p.104〜105℃/15mmHg
のα−クロロ−N,N−ジメチルアセトアミド54.7
g(0.45モル)を得た。得られたアセトアミド誘導
体の収率は、クロロアセチルクロリドに対して90%で
あった。
【0022】比較例1 α−ブロモ−N,N−ジメチルアセトアミドの合成 J. Am. Chem. Soc, 69, 515 〜516 (1947)に記載の方法
に従い、ジメチルアミン塩酸塩16.3g(0.2モ
ル)、20%水酸化ナトリウム100g(0.2モル)
をジクロロエタン150mlに加え、−10℃に冷却し
たのち、ブロモアセチルブロミド40.4g(0.2モ
ル)とジクロロエタン25mlの混合溶液を滴下し、そ
のまま1時間撹拌した。反応終了後、実施例1記載の方
法に従ってb.p.115〜117℃/19mmHgの
α−ブロモ−N,N−ジメチルアセトアミド5.3g
(0.032モル)を得た。得られたアセトアミド誘導
体の収率は、ブロモアセチルブロミドに対して16%で
あった。
に従い、ジメチルアミン塩酸塩16.3g(0.2モ
ル)、20%水酸化ナトリウム100g(0.2モル)
をジクロロエタン150mlに加え、−10℃に冷却し
たのち、ブロモアセチルブロミド40.4g(0.2モ
ル)とジクロロエタン25mlの混合溶液を滴下し、そ
のまま1時間撹拌した。反応終了後、実施例1記載の方
法に従ってb.p.115〜117℃/19mmHgの
α−ブロモ−N,N−ジメチルアセトアミド5.3g
(0.032モル)を得た。得られたアセトアミド誘導
体の収率は、ブロモアセチルブロミドに対して16%で
あった。
【0023】比較例2 α−ブロモ−N,N−ジメチルアセトアミドの合成 相間移動触媒を添加しないこと以外は、実施例1と同様
にしてα−ブロモ−N,N−ジメチルアセトアミドの合
成を行った。即ち、水100mlにジメチルアミン塩酸
塩101.9g(1.25モル)及び炭酸水素ナトリウ
ム168g(2モル)を溶解し、これにジクロロエタン
300mlを加え、−10℃に冷却した。この溶液にブ
ロモアセチルブロミド100.9g(0.5モル)とジ
クロロエタン50mlの混合溶液を滴下し、そのまま2
時間撹拌した。反応終了後、実施例1記載の方法に従っ
てb.p.113〜114℃/15mmHgのα−ブロ
モ−N,N−ジメチルアセトアミド24.8g(0.1
5モル)を得た。得られたアセトアミド誘導体の収率
は、ブロモアセチルブロミドに対して30%であった。
にしてα−ブロモ−N,N−ジメチルアセトアミドの合
成を行った。即ち、水100mlにジメチルアミン塩酸
塩101.9g(1.25モル)及び炭酸水素ナトリウ
ム168g(2モル)を溶解し、これにジクロロエタン
300mlを加え、−10℃に冷却した。この溶液にブ
ロモアセチルブロミド100.9g(0.5モル)とジ
クロロエタン50mlの混合溶液を滴下し、そのまま2
時間撹拌した。反応終了後、実施例1記載の方法に従っ
てb.p.113〜114℃/15mmHgのα−ブロ
モ−N,N−ジメチルアセトアミド24.8g(0.1
5モル)を得た。得られたアセトアミド誘導体の収率
は、ブロモアセチルブロミドに対して30%であった。
【0024】
【発明の効果】本発明の製造方法により、従来法では高
収率で製造することが困難であったアセトアミド誘導体
を、極めて高い収率で製造することができる。
収率で製造することが困難であったアセトアミド誘導体
を、極めて高い収率で製造することができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 一般式(1) HNR1 R2 (式中、R1 及びR2 は水素原子又は炭素数1〜5のア
ルキル基を表す)で表されるアミン化合物および/また
はその無機酸塩と一般式(2) XCH2 COX’ (式中、Xは水素原子又はハロゲン原子を,X’はハロ
ゲン原子を表す)で表される酢酸ハロゲン化物とを脱酸
剤の存在下で反応させて一般式(3) XCH2 CONR1 R2 (式中、X、R1 およびR2 は前記と同意義である)で
表されるアセトアミド誘導体を製造する方法において、
該反応を水−有機溶媒系で相間移動触媒を用いて行うこ
とを特徴とする一般式(3)で表されるアセトアミド誘
導体の製造方法。 - 【請求項2】 相間移動触媒が一般式(4)で表される
置換アンモニウムハロゲン化物であることを特徴とする
請求項1記載の製造方法。 【化1】 (式中、R3 ,R4 ,R5 及びR6 はそれぞれ水素原
子、同一又は異なる炭素数1〜4のアルキル基、又はベ
ンジル基を表し、Yはハロゲン原子を表す。) - 【請求項3】 相間移動触媒が、テトラメチルアンモニ
ウムブロミド、テトラメチルアンモニウムクロリド、テ
トラエチルアンモニウムブロミド、テトラエチルアンモ
ニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムブロミド、
テトラブチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリメチ
ルアンモニウムブロミド、ベンジルトリメチルアンモニ
ウムクロリド、ベンジルトリエチルアンモニウムブロミ
ド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド、ベンジ
ルトリブチルアンモニウムブロミド及びベンジルトリブ
チルアンモニウムクロリドよりなる群から選ばれる1種
以上の触媒であることを特徴とする請求項1記載の製造
方法。 - 【請求項4】 相間移動触媒の使用量が、一般式(2)
で表される酢酸ハロゲン化物に対して0.01〜1倍モ
ルであることを特徴とする請求項1記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5055239A JPH06247915A (ja) | 1993-02-19 | 1993-02-19 | アセトアミド誘導体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5055239A JPH06247915A (ja) | 1993-02-19 | 1993-02-19 | アセトアミド誘導体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06247915A true JPH06247915A (ja) | 1994-09-06 |
Family
ID=12993057
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5055239A Pending JPH06247915A (ja) | 1993-02-19 | 1993-02-19 | アセトアミド誘導体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06247915A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9372101B2 (en) | 2013-10-02 | 2016-06-21 | Fanuc Corporation | Transmissive optical encoder having optical waveguide |
JP6072329B1 (ja) * | 2016-03-24 | 2017-02-01 | タマ化学工業株式会社 | アセトアミド誘導体の製造方法 |
-
1993
- 1993-02-19 JP JP5055239A patent/JPH06247915A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9372101B2 (en) | 2013-10-02 | 2016-06-21 | Fanuc Corporation | Transmissive optical encoder having optical waveguide |
JP6072329B1 (ja) * | 2016-03-24 | 2017-02-01 | タマ化学工業株式会社 | アセトアミド誘導体の製造方法 |
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