JPH06247132A - 車両用空気調和装置の吹出温度演算方法 - Google Patents
車両用空気調和装置の吹出温度演算方法Info
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- JPH06247132A JPH06247132A JP5945993A JP5945993A JPH06247132A JP H06247132 A JPH06247132 A JP H06247132A JP 5945993 A JP5945993 A JP 5945993A JP 5945993 A JP5945993 A JP 5945993A JP H06247132 A JPH06247132 A JP H06247132A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 車両用空調装置において、適切な吹出温度制
御ができるよう、吹出温度の左右のばらつきやＢ／Ｌモ
ードにおける上下配風比の変化を考慮にいれた改良され
た吹出温度演算方法を提供すること。 【構成】 吹出モードがＶＥＮＴモードまたはＦＯＯＴ
モードの場合は、左右の吹出口の一方の吹出温度Ｔvent
またはＴfootを検出し、且つ、ミックスドア開度θｘに
応じて左右の吹出温度のばらつきに応じた温度修正値β
またはγを決定し、これらの値から制御に利用する吹出
温度Ｔa-act を演算する。また、Ｂ／Ｌモードの場合
は、上下吹出口の温度Ｔvent及びＴfootを検出し、且
つ、ミックスドア開度θｘまたはモードドア位置に応じ
て上下の配風比を求め、これらの値から制御に利用する
吹出温度Ｔa-act を演算する。
御ができるよう、吹出温度の左右のばらつきやＢ／Ｌモ
ードにおける上下配風比の変化を考慮にいれた改良され
た吹出温度演算方法を提供すること。 【構成】 吹出モードがＶＥＮＴモードまたはＦＯＯＴ
モードの場合は、左右の吹出口の一方の吹出温度Ｔvent
またはＴfootを検出し、且つ、ミックスドア開度θｘに
応じて左右の吹出温度のばらつきに応じた温度修正値β
またはγを決定し、これらの値から制御に利用する吹出
温度Ｔa-act を演算する。また、Ｂ／Ｌモードの場合
は、上下吹出口の温度Ｔvent及びＴfootを検出し、且
つ、ミックスドア開度θｘまたはモードドア位置に応じ
て上下の配風比を求め、これらの値から制御に利用する
吹出温度Ｔa-act を演算する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用空気調和装置の
吹出温度制御に関わり、特に吹出温度の検出値を制御に
反映させるための演算方法に関する。
吹出温度制御に関わり、特に吹出温度の検出値を制御に
反映させるための演算方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来技術である特開昭５９−７０２１８
号の自動車用空調機は、車室内の温度センサに加えて、
送風吹出口にも温度センサを備え、このセンサにより送
風吹出温度を測定して吹出温度の急変が生じないよう制
御を行なうと共に、熱負荷の変化に対しては吹出温度基
準値を修正するよう動作する。これにより、車室内温度
を安定に維持し、且つ、吹出温度の急変もなくして、快
適な空調環境を提供することができる。
号の自動車用空調機は、車室内の温度センサに加えて、
送風吹出口にも温度センサを備え、このセンサにより送
風吹出温度を測定して吹出温度の急変が生じないよう制
御を行なうと共に、熱負荷の変化に対しては吹出温度基
準値を修正するよう動作する。これにより、車室内温度
を安定に維持し、且つ、吹出温度の急変もなくして、快
適な空調環境を提供することができる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】車両用空調装置は、乗
員に対して送風するための吹出口として、通常、ＶＥＮ
Ｔ（ベンチレーション）吹出口とＦＯＯＴ（足下）吹出
口とを備え、吹出モードをＶＥＮＴモードかＦＯＯＴモ
ードのいずれかに自動又は手動で切換えられるようにな
っている。又、このＶＥＮＴモードとＦＯＯＴモードに
加え、ＶＥＮＴ吹出口から冷風を吹き出すと共にＦＯＯ
Ｔ吹出口からは温風を吹き出すバイレベル（Ｂ／Ｌ）モ
ードを持つ空調装置もある。
員に対して送風するための吹出口として、通常、ＶＥＮ
Ｔ（ベンチレーション）吹出口とＦＯＯＴ（足下）吹出
口とを備え、吹出モードをＶＥＮＴモードかＦＯＯＴモ
ードのいずれかに自動又は手動で切換えられるようにな
っている。又、このＶＥＮＴモードとＦＯＯＴモードに
加え、ＶＥＮＴ吹出口から冷風を吹き出すと共にＦＯＯ
Ｔ吹出口からは温風を吹き出すバイレベル（Ｂ／Ｌ）モ
ードを持つ空調装置もある。
【０００４】このような空調装置に上記従来技術を適用
した場合、ＶＥＮＴ及びＦＯＯＴ吹出口のそれぞれに温
度センサを設置することになる。しかし、この場合、少
なくとも次の２つの問題が生じる。
した場合、ＶＥＮＴ及びＦＯＯＴ吹出口のそれぞれに温
度センサを設置することになる。しかし、この場合、少
なくとも次の２つの問題が生じる。
【０００５】１つは、左右の吹出温度のばらつきの問題
である。即ち、ＶＥＮＴ吹出口及びＦＯＯＴ吹出口は、
それぞれ運転席側と助手席側とに吹出口がわかれるが、
この左右の吹出口へ風を分けるダクトの構造等の関係
で、この左右の吹出温度は一致しないのが通常であり、
しかも、両者の温度差はミックスドアの開度によって変
化する。そのため、左右いずれか一方の吹出口にのみ温
度センサを設けた場合には、温度センサのない側の吹出
温度が適性でなくなる可能性がある。このことは、特
に、自動モード切換えにおいてＶＥＮＴモードからＢ／
Ｌモードへ切換える場合等に、顕著な問題となって現れ
る。
である。即ち、ＶＥＮＴ吹出口及びＦＯＯＴ吹出口は、
それぞれ運転席側と助手席側とに吹出口がわかれるが、
この左右の吹出口へ風を分けるダクトの構造等の関係
で、この左右の吹出温度は一致しないのが通常であり、
しかも、両者の温度差はミックスドアの開度によって変
化する。そのため、左右いずれか一方の吹出口にのみ温
度センサを設けた場合には、温度センサのない側の吹出
温度が適性でなくなる可能性がある。このことは、特
に、自動モード切換えにおいてＶＥＮＴモードからＢ／
Ｌモードへ切換える場合等に、顕著な問題となって現れ
る。
【０００６】即ち、この場合、ＶＥＮＴ吹出温度が例え
ば３０℃以上となるとＢ／Ｌモードへ自動的に切換わる
とすると、Ｂ／Ｌモードへ切換わる直前、温度センサの
設置されていない側のＶＥＮＴ吹出口から例えば３５℃
というような温度の高すぎる不快風が吹き出す可能性が
ある。
ば３０℃以上となるとＢ／Ｌモードへ自動的に切換わる
とすると、Ｂ／Ｌモードへ切換わる直前、温度センサの
設置されていない側のＶＥＮＴ吹出口から例えば３５℃
というような温度の高すぎる不快風が吹き出す可能性が
ある。
【０００７】もう１つの問題は、Ｂ／Ｌモードにおける
上下の吹出温度制御の困難性である。即ち、上下の吹出
温度をそれぞれ独立の温調ユニットで制御する場合は別
として、単一の温調ユニットで制御する場合は、ミック
スドアの開度によってＢ／Ｌモードにおける上下の配風
比が変化する。そのため、上下の吹出温度センサからの
検出値を温度制御に利用する場合、例えば上下吹出温度
の平均値を求めてこれを制御に利用するといった単純な
方法では適切な吹出温度を得ることが困難である。特
に、Ｂ／Ｌモードの配風比を無段階的に調節できるよう
にしたシステムでは、この困難性はより顕著である。
上下の吹出温度制御の困難性である。即ち、上下の吹出
温度をそれぞれ独立の温調ユニットで制御する場合は別
として、単一の温調ユニットで制御する場合は、ミック
スドアの開度によってＢ／Ｌモードにおける上下の配風
比が変化する。そのため、上下の吹出温度センサからの
検出値を温度制御に利用する場合、例えば上下吹出温度
の平均値を求めてこれを制御に利用するといった単純な
方法では適切な吹出温度を得ることが困難である。特
に、Ｂ／Ｌモードの配風比を無段階的に調節できるよう
にしたシステムでは、この困難性はより顕著である。
【０００８】従って、本発明の目的は、車両用空調装置
において、適切な吹出温度制御ができるよう、吹出温度
の左右のばらつきやＢ／Ｌモードにおける上下配風比の
変化を考慮にいれた改良された吹出温度演算方法を提供
することにある。
において、適切な吹出温度制御ができるよう、吹出温度
の左右のばらつきやＢ／Ｌモードにおける上下配風比の
変化を考慮にいれた改良された吹出温度演算方法を提供
することにある。
【０００９】
【課題を解決するための手段】本発明は、左右の吹出口
を有する車両用空気調和装置における吹出温度の演算方
法において、前記左右の吹出口のいずれか一方において
吹出温度を検出する過程と、ミックスドア開度に応じ
て、左右の吹出温度の差に関連する温度補正値を決定す
る過程と、前記温度補正値と前記検出した吹出温度とか
ら空調制御に利用される吹出温度を演算する過程とを有
する吹出温度演算方法を提供する。
を有する車両用空気調和装置における吹出温度の演算方
法において、前記左右の吹出口のいずれか一方において
吹出温度を検出する過程と、ミックスドア開度に応じ
て、左右の吹出温度の差に関連する温度補正値を決定す
る過程と、前記温度補正値と前記検出した吹出温度とか
ら空調制御に利用される吹出温度を演算する過程とを有
する吹出温度演算方法を提供する。
【００１０】本発明はまた、車両用空気調和装置におけ
る固定バイレベルモードでの吹出温度の演算方法におい
て、バイレベルモードでの上下の吹出温度をそれぞれ検
出する過程と、ミックスドア開度に応じて、上下配風比
を算出する過程と、前記配風比と前記上下の吹出温度と
から、空調制御に利用される吹出温度を演算する過程と
を有する吹出温度演算方法を提供する。
る固定バイレベルモードでの吹出温度の演算方法におい
て、バイレベルモードでの上下の吹出温度をそれぞれ検
出する過程と、ミックスドア開度に応じて、上下配風比
を算出する過程と、前記配風比と前記上下の吹出温度と
から、空調制御に利用される吹出温度を演算する過程と
を有する吹出温度演算方法を提供する。
【００１１】本発明はさらに、車両用空気調和装置にお
けるリニアＢ／Ｌモードでの吹出温度の演算方法におい
て、バイレベルモードでの上下の吹出温度をそれぞれ検
出する過程と、モードドア位置に応じて、上下の配風比
を算出する過程と、前記配風比と前記上下の吹出温度と
から空調制御に利用される吹出温度を演算する過程とを
有する吹出温度演算方法を提供する。
けるリニアＢ／Ｌモードでの吹出温度の演算方法におい
て、バイレベルモードでの上下の吹出温度をそれぞれ検
出する過程と、モードドア位置に応じて、上下の配風比
を算出する過程と、前記配風比と前記上下の吹出温度と
から空調制御に利用される吹出温度を演算する過程とを
有する吹出温度演算方法を提供する。
【００１２】
【作用】ＶＥＮＴモードやＦＯＯＴモードでの左右の吹
出温度のばらつきを考慮するために、ミックスドア開度
に応じた左右吹出温度の差に関連した温度修正値が求め
られ、この修正値と左右吹出口のいずれか一方で検出し
た吹出温度とから、制御に利用される吹出温度が演算さ
れる。
出温度のばらつきを考慮するために、ミックスドア開度
に応じた左右吹出温度の差に関連した温度修正値が求め
られ、この修正値と左右吹出口のいずれか一方で検出し
た吹出温度とから、制御に利用される吹出温度が演算さ
れる。
【００１３】また、Ｂ／Ｌモードでの上下配風比の変化
を考慮にいれるために、ミックスドア開度またはモード
ドア位置に応じて配風比が求められ、この配風比を上下
吹出口でそれぞれ検出した吹出温度とに基づいて、制御
に利用される吹出温度が演算される。
を考慮にいれるために、ミックスドア開度またはモード
ドア位置に応じて配風比が求められ、この配風比を上下
吹出口でそれぞれ検出した吹出温度とに基づいて、制御
に利用される吹出温度が演算される。
【００１４】
【実施例】図１は本発明に係る吹出温度演算方法が適用
される車両用空調装置の要部の概略構成例を示す。
される車両用空調装置の要部の概略構成例を示す。
【００１５】図１において、ミックスドア１の開度によ
りヒータコア３を通る風量とバイパスする風量との比が
調節されて吹出温度が制御される。吹出モードは、ＦＯ
ＯＴドア５、ＶＥＮＴドア７及びバイパスドア９の開閉
により選択される。これらのドア５，７，９をここでは
モードドアと総称する。
りヒータコア３を通る風量とバイパスする風量との比が
調節されて吹出温度が制御される。吹出モードは、ＦＯ
ＯＴドア５、ＶＥＮＴドア７及びバイパスドア９の開閉
により選択される。これらのドア５，７，９をここでは
モードドアと総称する。
【００１６】ＶＥＮＴモードでは、ＶＥＮＴドア７が開
き、他のモードドア５，９は閉じられる。ＦＯＯＴモー
ドでは、ＦＯＯＴドア５が開き、他のモードドア７，９
は閉じられる。
き、他のモードドア５，９は閉じられる。ＦＯＯＴモー
ドでは、ＦＯＯＴドア５が開き、他のモードドア７，９
は閉じられる。
【００１７】また、Ｂ／Ｌモードでは３つのモードドア
５，７，９は全て開かれる。これにより、冷風の一部が
バイパスダクト１１を通過してＶＥＮＴ吹出口へ送られ
るため、ＶＥＮＴ吹出口からは冷風が、ＦＯＯＴ吹出口
からは温風が吹き出される。このＢ／Ｌモードは、モー
ドドア５，７，９の開度を固定として上下の配風比を故
意に変化させない方法（以下、固定Ｂ／Ｌモードとい
う）が一般的であるが、これらモードドア５，７，９の
開度を変化させて上下配風比を故意に無段階に変化させ
る方法（以下、リニアＢ／Ｌモードという）も可能であ
る。
５，７，９は全て開かれる。これにより、冷風の一部が
バイパスダクト１１を通過してＶＥＮＴ吹出口へ送られ
るため、ＶＥＮＴ吹出口からは冷風が、ＦＯＯＴ吹出口
からは温風が吹き出される。このＢ／Ｌモードは、モー
ドドア５，７，９の開度を固定として上下の配風比を故
意に変化させない方法（以下、固定Ｂ／Ｌモードとい
う）が一般的であるが、これらモードドア５，７，９の
開度を変化させて上下配風比を故意に無段階に変化させ
る方法（以下、リニアＢ／Ｌモードという）も可能であ
る。
【００１８】このような空調装置では、すでに述べたよ
うに、ＶＥＮＴモードやＦＯＯＴモードでは、左右（つ
まり、運転席側と助手席側）の吹出温度のばらつきが問
題となる。このばらつきは、ミックスドア１の開度によ
って変化する。また、Ｂ／Ｌモードでは、左右の吹出温
度のばらつきも問題であるが、それ以上に、上下の配風
比の変化が問題となる。この配風比は、固定Ｂ／Ｌモー
ドではミックスドア１の開度によって変化し、また、リ
ニアＢ／Ｌモードでは主としてモードドア５，７，９の
位置によって変化する。
うに、ＶＥＮＴモードやＦＯＯＴモードでは、左右（つ
まり、運転席側と助手席側）の吹出温度のばらつきが問
題となる。このばらつきは、ミックスドア１の開度によ
って変化する。また、Ｂ／Ｌモードでは、左右の吹出温
度のばらつきも問題であるが、それ以上に、上下の配風
比の変化が問題となる。この配風比は、固定Ｂ／Ｌモー
ドではミックスドア１の開度によって変化し、また、リ
ニアＢ／Ｌモードでは主としてモードドア５，７，９の
位置によって変化する。
【００１９】このような問題を考慮してなる本発明に従
う制御装置の一実施例のブロック構成を図２に示す。
う制御装置の一実施例のブロック構成を図２に示す。
【００２０】図２において、基準吹出温度演算部１３で
演算された基準吹出温度Ｔa-ref と、実吹出温度演算部
１５で演算された実吹出温度Ｔa-act とは、加算器１７
に加えられ、両吹出温度の偏差ΔＴa がミックスドア開
度演算部１９に入力される。ミックスドア開度演算部１
９では、吹出温度偏差ΔＴa に基づいてミックスドアの
目標開度が演算される。この目標開度を受けてミックス
ドア制御部２１がミックスドアアクチュエータを制御
し、それにより吹出温度が制御される。
演算された基準吹出温度Ｔa-ref と、実吹出温度演算部
１５で演算された実吹出温度Ｔa-act とは、加算器１７
に加えられ、両吹出温度の偏差ΔＴa がミックスドア開
度演算部１９に入力される。ミックスドア開度演算部１
９では、吹出温度偏差ΔＴa に基づいてミックスドアの
目標開度が演算される。この目標開度を受けてミックス
ドア制御部２１がミックスドアアクチュエータを制御
し、それにより吹出温度が制御される。
【００２１】また、吹出モード選択部２３が、乗員によ
るモード選択スイッチ操作または自動的な選択ルールに
従って吹出モードとＶＥＮＴ、ＦＯＯＴまたはＢ／Ｌモ
ードに選択する。この選択結果を受けてモードドア制御
部２５がモードドア５，７，９のアクチュエータを制御
する。
るモード選択スイッチ操作または自動的な選択ルールに
従って吹出モードとＶＥＮＴ、ＦＯＯＴまたはＢ／Ｌモ
ードに選択する。この選択結果を受けてモードドア制御
部２５がモードドア５，７，９のアクチュエータを制御
する。
【００２２】以上の構成のうち、実吹出温度演算部１５
以外の部分については、公知のものが採用できるためそ
の詳述を省略する。
以外の部分については、公知のものが採用できるためそ
の詳述を省略する。
【００２３】本発明が直接反映されるのは実吹出温度演
算部１５である。この演算部１５はＶＥＮＴ吹出温度セ
ンサ２７からＶＥＮＴ吹出温度Ｔventを受け、且つＦＯ
ＯＴ吹出温度センサ２９からＦＯＯＴ吹出温度Ｔfootを
受ける。ここで、ＶＥＮＴ吹出温度センサ２７及びＦＯ
ＯＴ吹出温度センサ２９は、ＶＥＮＴ吹出口及びＦＯＯ
Ｔ吹出口の各々の左右の吹出口のうちの一方側、例えば
右側の吹出口だけに設置されている。さらに、この実吹
出温度演算部１５は、ミックスドア開度センサ３１から
のミックスドア開度θｘ、モードドア位置センサ３３か
らのモードドア５，７，９の各開度、及び吹出モード選
択部２３からの吹出モード情報を受ける。なお、Ｂ／Ｌ
モードが固定Ｂ／Ｌモードである場合には、モードドア
位置センサ３３からの信号入力は必要でない。
算部１５である。この演算部１５はＶＥＮＴ吹出温度セ
ンサ２７からＶＥＮＴ吹出温度Ｔventを受け、且つＦＯ
ＯＴ吹出温度センサ２９からＦＯＯＴ吹出温度Ｔfootを
受ける。ここで、ＶＥＮＴ吹出温度センサ２７及びＦＯ
ＯＴ吹出温度センサ２９は、ＶＥＮＴ吹出口及びＦＯＯ
Ｔ吹出口の各々の左右の吹出口のうちの一方側、例えば
右側の吹出口だけに設置されている。さらに、この実吹
出温度演算部１５は、ミックスドア開度センサ３１から
のミックスドア開度θｘ、モードドア位置センサ３３か
らのモードドア５，７，９の各開度、及び吹出モード選
択部２３からの吹出モード情報を受ける。なお、Ｂ／Ｌ
モードが固定Ｂ／Ｌモードである場合には、モードドア
位置センサ３３からの信号入力は必要でない。
【００２４】実吹出温度演算部１５は、これらの入力情
報に基づき、図３に示す手順に従って実吹出温度Ｔ
a-act を演算する。
報に基づき、図３に示す手順に従って実吹出温度Ｔ
a-act を演算する。
【００２５】図３において、まず、どの吹出モードが選
択されたかをチェックする（Ｓ１）。ＶＥＮＴモードで
ある場合には、次式 Ｔa-act ＝Ｔvent＋β…（１） に従って実吹出温度Ｔa-act を演算する（Ｓ２）。ここ
で、βは予め実験的に求められたＶＥＮＴ側左右吹出口
の吹出温度差から割出された温度修正値であり、ミック
スドア開度θｘの関数である。このＶＥＮＴ側温度修正
値βの具体的な値はダクトの形状やサイズなどによって
決まるが、例えば図４に示すようなものである。
択されたかをチェックする（Ｓ１）。ＶＥＮＴモードで
ある場合には、次式 Ｔa-act ＝Ｔvent＋β…（１） に従って実吹出温度Ｔa-act を演算する（Ｓ２）。ここ
で、βは予め実験的に求められたＶＥＮＴ側左右吹出口
の吹出温度差から割出された温度修正値であり、ミック
スドア開度θｘの関数である。このＶＥＮＴ側温度修正
値βの具体的な値はダクトの形状やサイズなどによって
決まるが、例えば図４に示すようなものである。
【００２６】また、ＦＯＯＴモードの場合には、次式 Ｔa-act ＝Ｔfoot＋γ…（２） に従って実吹出温度Ｔa-act を演算する（Ｓ４）。ここ
で、γは、予め実験的に求められたＦＯＯＴ側左右吹出
口の吹出温度の差から割出された温度修正値であり、こ
れはミックスドア開度θｘの関数である。このＦＯＯＴ
側温度修正値γの具体的な値はダクトの形状やサイズな
どによって決まるが、例えば図５に示すようなものであ
る。
で、γは、予め実験的に求められたＦＯＯＴ側左右吹出
口の吹出温度の差から割出された温度修正値であり、こ
れはミックスドア開度θｘの関数である。このＦＯＯＴ
側温度修正値γの具体的な値はダクトの形状やサイズな
どによって決まるが、例えば図５に示すようなものであ
る。
【００２７】ここで注目すべき点は、（１）式によって
求められたＶＥＮＴモードの実吹出温度Ｔa-act は、Ｖ
ＥＮＴ側左右吹出温度のうちの高い方の側の実吹出温度
を示すものであり、これに対し、（２）式によって求め
られたＦＯＯＴモードの実吹出温度Ｔa-act は、ＦＯＯ
Ｔ側左右吹出温度のうちの低い方の側の実吹出温度を示
すものである点である。これは、ＶＥＮＴモードでは高
い方の吹出温度に基づいて制御し、ＦＯＯＴモードでは
低い方の吹出温度に基づいて制御することを意味する。
このように制御する理由は、乗員の不快の原因がＶＥＮ
Ｔモードでは高すぎる吹出温度であり、ＦＯＯＴモード
では低すぎる吹出温度であるため、この不快の原因とな
る吹出温度を制御するように制御を行なうことが望まし
いからである。
求められたＶＥＮＴモードの実吹出温度Ｔa-act は、Ｖ
ＥＮＴ側左右吹出温度のうちの高い方の側の実吹出温度
を示すものであり、これに対し、（２）式によって求め
られたＦＯＯＴモードの実吹出温度Ｔa-act は、ＦＯＯ
Ｔ側左右吹出温度のうちの低い方の側の実吹出温度を示
すものである点である。これは、ＶＥＮＴモードでは高
い方の吹出温度に基づいて制御し、ＦＯＯＴモードでは
低い方の吹出温度に基づいて制御することを意味する。
このように制御する理由は、乗員の不快の原因がＶＥＮ
Ｔモードでは高すぎる吹出温度であり、ＦＯＯＴモード
では低すぎる吹出温度であるため、この不快の原因とな
る吹出温度を制御するように制御を行なうことが望まし
いからである。
【００２８】一方、ステップＳ１でＢ／Ｌモードと判断
された場合は、次式 Ｔa-act ＝α・Ｔvent＋（１−α）・Ｔfoot…（３） に従って、実吹出温度Ｔa-act を求める（Ｓ３）。ここ
で、α及び（１−α）は予め実験的に求められたＶＥＮ
Ｔ吹出口及びＦＯＯＴ吹出口への配風比を示すものであ
り、これは固定Ｂ／Ｌモードではミックスドア開度θｘ
の関数であり、リニアＢ／Ｌモードではモードドア位置
の関数である。この配風比αもダクトのデザインなどに
よって決まるものであるが、例えば、固定Ｂ／Ｌモード
では図６に示すようなもの、リニアＢ／Ｌモードでは図
７に示すようなものである。
された場合は、次式 Ｔa-act ＝α・Ｔvent＋（１−α）・Ｔfoot…（３） に従って、実吹出温度Ｔa-act を求める（Ｓ３）。ここ
で、α及び（１−α）は予め実験的に求められたＶＥＮ
Ｔ吹出口及びＦＯＯＴ吹出口への配風比を示すものであ
り、これは固定Ｂ／Ｌモードではミックスドア開度θｘ
の関数であり、リニアＢ／Ｌモードではモードドア位置
の関数である。この配風比αもダクトのデザインなどに
よって決まるものであるが、例えば、固定Ｂ／Ｌモード
では図６に示すようなもの、リニアＢ／Ｌモードでは図
７に示すようなものである。
【００２９】この（３）式による演算により、配風比α
に応じて変化する制御への利用に適した実吹出温度Ｔ
a-act が得られる。
に応じて変化する制御への利用に適した実吹出温度Ｔ
a-act が得られる。
【００３０】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
左右吹出口の吹出温度のばらつき、またはＢ／Ｌモード
における上下配風比の変化を考慮に入れて実吹出温度を
演算して制御に利用するようにしているので、適切な吹
出温度制御が可能である。
左右吹出口の吹出温度のばらつき、またはＢ／Ｌモード
における上下配風比の変化を考慮に入れて実吹出温度を
演算して制御に利用するようにしているので、適切な吹
出温度制御が可能である。
【図１】本発明が適用される車両用空調装置の要部構造
の一例を示す図。
の一例を示す図。
【図２】本発明に従う空調装置の制御装置の一実施例を
示すブロック図。
示すブロック図。
【図３】図２の制御装置における、実吹出温度演算部の
動作を示すフローチャート。
動作を示すフローチャート。
【図４】ＶＥＮＴ側左右吹出温度の差を反映した温度修
正値βの一例をミックスドア開度θｘの関数として示し
た図。
正値βの一例をミックスドア開度θｘの関数として示し
た図。
【図５】ＦＯＯＴ側左右吹出温度の差を反映した温度修
正値γの一例をミックスドア開度θｘの関数として示し
た図。
正値γの一例をミックスドア開度θｘの関数として示し
た図。
【図６】固定Ｂ／Ｌモードでの上下配風比αの一例をミ
ックスドア開度θｘの関数として示した図。
ックスドア開度θｘの関数として示した図。
【図７】リニアＢ／Ｌモードでの上下配風比αをモード
ドア位置の関数として示した図。
ドア位置の関数として示した図。
１ ミックスドア ５ ＦＯＯＴドア ７ ＶＥＮＴドア ９ バイパスドア １５ 実吹出温度演算部 ２３ 吹出モード選択部 ２７ ＶＥＮＴ吹出温度センサ ２９ ＦＯＯＴ吹出温度センサ ３１ ミックスドア開度センサ ３３ モードドア位置センサ
フロントページの続き (72)発明者 藤森 恭一 埼玉県東松山市箭弓町３丁目13番26号 株 式会社ゼクセル東松山工場内 (72)発明者 佐々木 陽子 埼玉県東松山市箭弓町３丁目13番26号 株 式会社ゼクセル東松山工場内
Claims (3)
- 【請求項１】 左右の吹出口を有する車両用空気調和装
置における吹出温度の演算方法において、 前記左右の吹出口のいずれか一方において吹出温度を検
出する過程と、 ミックスドア開度に応じて、左右の吹出温度の差に関連
する温度補正値を決定する過程と、 前記温度補正値と前記検出した吹出温度とから空調制御
に利用される吹出温度を演算する過程とを有する吹出温
度演算方法。 - 【請求項２】 車両用空気調和装置における固定バイレ
ベルモードでの吹出温度の演算方法において、 バイレベルモードでの上下の吹出温度をそれぞれ検出す
る過程と、 ミックスドア開度に応じて、上下配風比を算出する過程
と、 前記配風比と前記上下の吹出温度とから、空調制御に利
用される吹出温度を演算する過程とを有する吹出温度演
算方法。 - 【請求項３】 車両用空気調和装置におけるリニアＢ／
Ｌモードでの吹出温度の演算方法において、 バイレベルモードでの上下の吹出温度をそれぞれ検出す
る過程と、 モードドア位置に応じて、上下の配風比を算出する過程
と、 前記配風比と前記上下の吹出温度とから空調制御に利用
される吹出温度を演算する過程とを有する吹出温度演算
方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5945993A JPH06247132A (ja) | 1993-02-24 | 1993-02-24 | 車両用空気調和装置の吹出温度演算方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5945993A JPH06247132A (ja) | 1993-02-24 | 1993-02-24 | 車両用空気調和装置の吹出温度演算方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06247132A true JPH06247132A (ja) | 1994-09-06 |
Family
ID=13113917
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5945993A Pending JPH06247132A (ja) | 1993-02-24 | 1993-02-24 | 車両用空気調和装置の吹出温度演算方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06247132A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6192698B1 (en) | 1998-03-12 | 2001-02-27 | Denso Corporation | Vehicle-air-conditioning system with cooling degree estimator for left/right temperature control |
-
1993
- 1993-02-24 JP JP5945993A patent/JPH06247132A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6192698B1 (en) | 1998-03-12 | 2001-02-27 | Denso Corporation | Vehicle-air-conditioning system with cooling degree estimator for left/right temperature control |
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