JPH06246967A - 固体走査ヘッドの駆動装置および画像形成装置 - Google Patents

固体走査ヘッドの駆動装置および画像形成装置

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JPH06246967A
JPH06246967A JP3323193A JP3323193A JPH06246967A JP H06246967 A JPH06246967 A JP H06246967A JP 3323193 A JP3323193 A JP 3323193A JP 3323193 A JP3323193 A JP 3323193A JP H06246967 A JPH06246967 A JP H06246967A
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light emission
light emitting
solid
pulse
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JP3323193A
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English (en)
Inventor
Junichi Koseki
順一 小関
Hajime Nakamura
中村  元
Mamoru Mizuguchi
衛 水口
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J19/00Character- or line-spacing mechanisms
    • B41J19/18Character-spacing or back-spacing mechanisms; Carriage return or release devices therefor
    • B41J19/20Positive-feed character-spacing mechanisms

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  • Printers Or Recording Devices Using Electromagnetic And Radiation Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】電子写真式プリンタに適用した場合、印字画像
の尾引きや滲みを解消して、常に安定した幅広い中間調
印字が可能となる固体走査ヘッドの駆動装置および画像
形成装置を提供する。 【構成】端面から発光動作を行なうEL発光素子を複数
個直線状に配列してなり、これら各EL発光素子を選択
的に発光させることにより、電子写真式プリンタの感光
体ドラム上を走査露光する固体走査ヘッド12におい
て、注目画素の発光を行なうときに該当するEL発光素
子に前発光歴があるか否かを前発光歴判定回路36で判
定し、前発光歴があった場合、その前発光歴に応じて、
チャンネル駆動回路34およびコモン駆動回路35から
固体走査ヘッド12へのチャンネルパルスおよびコモン
パルスを間引き制御することにより、その前発光歴のあ
ったEL発光素子の発光量が前回と同じ発光量となるよ
うにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば、端面発光形
のEL(エレクトロ・ルミネッセンス)発光素子を光源
とした固体走査ヘッドの駆動装置、および、それを用い
た電子写真式プリンタやデジタル式複写機などの画像形
成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、ビーム光の走査技術を用いたプリ
ンタは、印字品質の良さから電子写真方式による印字技
術の中で急速に普及しており、特に、レーザビーム光を
利用したラスタ走査形が主流となり、その他にも、LE
D(発光ダイオード)アレイ、液晶シャッタアレイ、蛍
光体アレイなどを光源とした自己発光方式の固体走査ヘ
ッドが開発されている。
【0003】しかし、最近、自己発光方式の固体走査ヘ
ッドは、ヘッド構成の上で小形化できるということに着
目され、発光素子として固体発光の薄膜EL発光素子が
検討され始めた。もともと薄膜EL発光素子は、高品質
の薄型表示素子やディスプレイとして用いられていた
が、薄膜EL発光素子にみるように、通常の面発光より
は端面から発光される光の方が発光量が50〜100倍
も強いことに注目され始めてからは、電子写真式プリン
タの露光用光源として利用され始めた。
【0004】薄膜EL発光素子を光源として用いた固体
走査ヘッドは、従来のレーザビーム光を用いたものに比
べてヘッド構成や制御が容易で、LEDアレイを用いた
ものに比べて消費電力が小さくなる特徴があって、電源
の負担が軽くなり、液晶シャッタを用いたものに比べて
応答性が速く、蛍光体アレイを用いたものよりは階調印
字による制御が容易である特徴があり、さらに、液晶駆
動用ICで駆動できるといった利点があることから、そ
の良さが認められ、プリンタへの実用化が盛んになって
きた。
【0005】薄膜EL発光素子は、電子写真式プリンタ
用固体走査ヘッドの光源として利用するため、薄膜EL
発光層をディスプレイのごとく単に平面構造でなく、主
走査方向の分解能に匹敵するように、各発光素子ごとに
分離して、共通のコモン電極の上に各発光素子ごとに発
光部とチャンネル電極を設置して両電極間に交番電圧を
印加し、前記印加電圧を制御することで、外部装置から
伝送されてくる画像データを元に画像制御を施し、各E
L発光素子に発光、非発光を行ない、感光体に静電潜像
を形成し、用紙上に印字画像を再現していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の端面発光形のE
L発光素子を用いた固体走査ヘッドの駆動方式は、最初
の1パルス目の発光制御パルス(駆動パルス)でEL発
光素子を発光させ、その後の複数回の発光制御パルスを
与えることでEL発光素子の発光を飽和させていた。こ
の飽和レベルは、用紙上にトナー画像を再現するため
に、感光体に静電潜像を形成するのに必要充分なレベル
を表わし、たとえば、28個の発光制御パルス、すなわ
ち、正、負パルスを1パルスペアとして表現すると、1
4パルスペアでEL発光素子の輝度を感光体の飽和レベ
ルに達成していた前記のような制御方式を取っていたた
め、固体走査ヘッドに与える発光のための制御パルスペ
ア数を1パルスペアづつ増加させると、4パルスペアで
急激に濃度が増加し、印字された画像はほぼ真黒に飽和
してしまい、その後、制御パルスペア数を増加方向に変
化しても、印字画像には顕著な濃度変化はみられなかっ
た。
【0007】この現象は、プリンタに使用されている感
光体の感度特性によって発生するためで、このように無
制御の状態で固体走査ヘッドを露光光源として使用した
場合、中間調印字は非常に困難であった。
【0008】また、端面発光形のEL発光素子を光源と
した固体走査ヘッドを用いたプリンタにおいて、用紙に
対する印字領域の第1画素を固体走査ヘッドの第1番目
のビットに合わせる方法は、固体走査ヘッドの取付け位
置で行なっていたので、機構上において位置精度を上げ
ることは非常に困難であった。
【0009】さらに、外部装置からプリンタに対して印
字スタート信号が伝送されて、プリンタが印字動作に入
ったとき、ヘッド駆動パルスとしての発光制御パルス、
すなわち、コモンパルスとチャンネルパルスの位相制御
によって、固体走査ヘッドの各EL発光素子が発光およ
び非発光を行ない、プリンタが用紙に対して印字を完了
することで、発光制御パルスは非発光パターン位相にな
り、固体走査ヘッドは非発光状態となっていた。
【0010】ところが、発光制御パルスは、プリンタが
印字動作を行なっている、行なっていないにかかわら
ず、固体走査ヘッドに印加されているために、電源の消
費電力は増大し、大きな容量の電源が必要で、設置箇
所、コストに問題があり、また、電気エネルギの浪費で
あるといった欠点があった。
【0011】そこで、本発明は、たとえば、電子写真式
プリンタに適用した場合、印字画像の尾引きや滲みを解
消して、常に安定した幅広い中間調印字が可能となる固
体走査ヘッドの駆動装置および画像形成装置を提供する
ことを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の固体走査ヘッド
の駆動装置は、エレクトロ・ルミネッセンス現象を利用
して端面から発光動作を行なう発光素子を、移動する被
露光面の移動方向と直交する方向に複数個直線状に配列
してなり、これら各発光素子を選択的に発光させること
により前記被露光面を走査露光する固体走査ヘッドにお
いて、前記各発光素子に対して位相制御された駆動パル
スを印加することにより前記各発光素子を選択的に発光
させる駆動手段と、注目発光素子の発光を行なうとき、
その発光素子に前発光歴があるか否かを判定する前発光
歴判定手段と、この前発光歴判定手段で前発光歴があっ
たことが判定されると、その前発光歴のあった発光素子
の発光量が前回と同じ発光量となるよう前記駆動パルス
にフィードバック制御を行なう制御手段とを具備してい
る。
【0013】また、本発明の固体走査ヘッドの駆動装置
は、エレクトロ・ルミネッセンス現象を利用して端面か
ら発光動作を行なう発光素子を、移動する被露光面の移
動方向と直交する方向に複数個直線状に配列してなり、
これら各発光素子を選択的に発光させることにより前記
被露光面を走査露光する固体走査ヘッドにおいて、前記
各発光素子に対して位相制御された駆動パルスを印加す
ることにより前記各発光素子を選択的に発光させる駆動
手段と、注目発光素子の発光を行なうとき、その発光素
子に前発光歴があるか否かを判定する前発光歴判定手段
と、この前発光歴判定手段で前発光歴があったことが判
定されると、その前発光歴のあった発光素子の発光量が
前回と同じ発光量となるよう前記駆動パルスを間引き制
御する制御手段とを具備している。
【0014】また、本発明の固体走査ヘッドの駆動装置
は、エレクトロ・ルミネッセンス現象を利用して端面か
ら発光動作を行なう発光素子を、移動する被露光面の移
動方向と直交する方向に複数個直線状に配列してなり、
これら各発光素子を選択的に発光させることにより前記
被露光面を走査露光する固体走査ヘッドにおいて、前記
各発光素子に対して位相制御された駆動パルスを印加す
ることにより前記各発光素子を選択的に発光させる駆動
手段と、注目発光素子の発光を行なうとき、その発光素
子に前発光歴があるか否かを判定する前発光歴判定手段
と、この前発光歴判定手段で前発光歴があったことが判
定されると、その前発光歴のあった発光素子の発光量が
前回と同じ発光量となるよう前記駆動パルスの電圧値を
制御する制御手段とを具備している。
【0015】また、本発明の固体走査ヘッドの駆動装置
は、エレクトロ・ルミネッセンス現象を利用して端面か
ら発光動作を行なう発光素子を、移動する被露光面の移
動方向と直交する方向に複数個直線状に配列してなり、
これら各発光素子を選択的に発光させることにより前記
被露光面を走査露光する固体走査ヘッドにおいて、前記
各発光素子に対して位相制御された駆動パルスを印加す
ることにより前記各発光素子を選択的に発光させる駆動
手段と、注目発光素子の発光を行なうとき、その発光素
子に前発光歴があるか否かを判定する前発光歴判定手段
と、この前発光歴判定手段で前発光歴があったことが判
定されると、その前発光歴のあった発光素子の発光量が
前回と同じ発光量となるよう前記駆動パルスのパルス幅
を制御する制御手段とを具備している。
【0016】さらに、本発明の画像形成装置は、エレク
トロ・ルミネッセンス現象を利用して端面から発光動作
を行なう発光素子を複数個直線状に配列してなり、これ
ら各発光素子を選択的に発光させる固体走査ヘッドと、
この固体走査ヘッドの前記各発光素子に対して位相制御
された駆動パルスを印加することにより前記各発光素子
を選択的に発光させる駆動手段と、注目発光素子の発光
を行なうとき、その発光素子に前発光歴があるか否かを
判定する前発光歴判定手段と、この前発光歴判定手段で
前発光歴があったことが判定されると、その前発光歴の
あった発光素子の発光量が前回と同じ発光量となるよう
前記駆動パルスにフィードバック制御をかける制御手段
と、前記固体走査ヘッドの各発光素子の配列方向と直交
する方向に移動する像担持体上に前記固体走査ヘッドに
よって走査露光されることにより画像を形成する画像形
成手段とを具備している。
【0017】
【作用】注目画素の発光を行なうときに該当する発光素
子に前発光歴があった場合、その前発光歴に応じて駆動
パルスの間引き制御、あるいは、駆動パルスの電圧値を
可変制御、あるいは、駆動パルスのパルス幅を可変制御
して、その前発光歴のあった発光素子の発光量が前回と
同じ発光量となるようにすることにより、発光素子の残
光による印字画像の尾引きや滲みがなくなり、常に安定
した幅広い中間調印字が可能となる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0019】図2は、本発明に係る固体走査ヘッドを用
いた電子写真式プリンタの概略構成を示すものである。
図において、10は像担持体としての感光体ドラムで、
図示矢印方向に一定の速度で回転するようになってい
る。11は感光体ドラム10の表面に一様の電荷を与え
るための帯電用帯電器である。12は固体走査ヘッド
で、放射光が出力される開口部が感光体ドラム10の表
面に面していて、出力された放射光はセルフォックレン
ズアレイなどの光学手段13を介して感光体ドラム10
上に最適に集光されるように配設されている。
【0020】なお、本実施例における固体走査ヘッド1
2は、後で詳細を説明するが、たとえば、解像度300
DPIの複数の端面発光形のEL発光素子からなり、個
々の発光素子を発光−非発光制御することで、感光体ド
ラム10上を走査露光して静電潜像を形成するようにな
っている。
【0021】14は感光体ドラム10上に形成された静
電潜像の現像を行なうためにトナーを供給する現像器、
15は感光体ドラム10上に現像されたトナー像を用紙
に転写するための転写用帯電器、16は静電気力で感光
体ドラム10の表面に密着している用紙を剥離するため
の剥離用帯電器、17は用紙上に転写されたトナー像を
圧力と熱で用紙上に定着させるための定着器、18は用
紙に転写しきれないトナーおよび感光体ドラム10上の
紙粉などを除去するためのクリーナである。
【0022】19は給紙ローラ対で、給紙カセット20
から取出ローラ21で1枚ずつ取出された用紙P、ある
いは、給紙開口部22から手差しで1枚ずつ供給される
用紙を内部へ取込む。23はトナー像が定着された用紙
を外部の排紙トレイ(図示しない)へ排出する排紙開口
部である。
【0023】次に、図2のプリンタの動作を説明する。
プリント動作を開始すると、給紙ローラ対19は、給紙
カセット20から取出された用紙Pを1枚1枚分離させ
ることによって内部へ取込む。このとき、感光体ドラム
10は既に回転されており、その表面は帯電用帯電器1
1によって一様に帯電されている。
【0024】さて、図示しない外部装置などからプリン
トする画像データが入力され、その画像データに基づく
発光制御パルス(駆動パルス)が固体走査ヘッド12に
入力されると、固体走査ヘッド12は、その発光制御パ
ルスに基づき複数のEL発光素子の発光−非発光制御を
行ない、一様に帯電されている感光体ドラム10の表面
を走査露光することにより静電潜像を形成する。すなわ
ち、固体走査ヘッド12の中のEL発光素子が発光して
いる部分は感光体ドラム10上で電荷がなくなり、EL
発光素子が非発光の部分は感光体ドラム10上で電荷が
残るようになる。
【0025】こうして、感光体ドラム10上に形成され
た静電潜像が現像器14の設置箇所に達すると、電荷が
無くなっている箇所にトナーが電気的な作用で付着する
ことにより現像が起こる。トナーは徐々に供給されるの
で、感光体ドラム10上の電荷による静電潜像の部分に
トナーによる像が形成される。
【0026】一方、供給された用紙Pは、給紙ローラ対
19の搬送制御によって感光体ドラム10と転写用帯電
器15との間へ導かれ、感光体ドラム10上のトナー像
が転写用帯電器15の作用によって転写され、トナー像
が用紙上に形成される。その後、用紙Pは剥離用帯電器
16の作用によって感光体ドラム10の表面から剥離さ
れ、定着器17へと搬送される。用紙P上のトナー像
は、定着器17の加圧と熱の作用によって固定され、排
紙開口部23から外部へ送出される。
【0027】また、トナー像が転写された感光体ドラム
10は、その表面に残った余剰トナーおよび紙粉などが
クリーナ18によって除去された後、帯電用帯電器11
へ移動し、その表面に再び一様な電荷が与えられるよう
になる。以上のプロセスを繰り返すことによって、固体
走査ヘッド12を露光光源とした電子写真式プリンタの
印字動作は行なわれる。
【0028】図1は、上記のように構成された電子写真
式プリンタの制御部を示すもので、固体走査ヘッドの発
光制御パルスと副走査手段の駆動系モータの励磁パルス
との同期制御を行なう制御手段、固体走査ヘッドの発光
−非発光制御関係と、用紙先端検知後のライン同期信号
(水平同期信号)をカウントし、そのカウント値の結果
を参照し、メモリからデータを引出し、印字領域以外で
は固体走査ヘッドの発光制御パルスを停止制御する制御
手段、発光制御パルスに同期したライン同期信号入力後
の駆動パルスをカウントし、そのカウント値の結果を参
照し、メモリからデータを引出し、そのデータを基に用
紙の左端書込み基準位置およびエリア指定を行なう制御
手段、注目画素の発光を行なうときに該当するEL発光
素子に前発光歴があるか否かを判定し、前発光歴があっ
た場合、その前発光歴に応じて発光制御パルスの間引き
制御、発光制御パルスの電圧値を可変制御、発光制御パ
ルスのパルス幅を可変制御する制御手段などの部分を中
心に示してある。
【0029】図1において、CPU(セントラル・プロ
セッシング・ユニット)30は、プリンタ全体の制御を
司る。メモリ(ROM)31には、CPU30の制御プ
ログラムおよび印字領域の指定を行なうテーブルデータ
などが格納されている。インタフェイス(I/F)回路
32は、CPU30の管理下にあり、本プリンタと外部
装置33との間で行なう通信機能を有している。外部装
置33は、I/F回路32を介して本プリンタと情報の
交換、命令およびデータ転送などを行なう。
【0030】チャンネル駆動回路34は、固体走査ヘッ
ド12を発光−非発光制御するためのチャンネルパルス
を生成する。コモン駆動回路35は、固体走査ヘッド1
2を発光−非発光制御するためのコモンパルスを生成す
る。チャンネル駆動回路34およびコモン駆動回路部3
5から出力される各パルスは、それぞれ固体走査ヘッド
12に入力されることにより、固体走査ヘッド12の発
光−非発光の制御が行なわれる。
【0031】前発光歴判定回路36は、注目画素の発光
を行なうときに、第nライン目と第n+1ライン目から
該当するEL発光素子に前発光歴があるか否かのを判定
を行ない、その判定結果を基にチャンネル駆動回路34
およびコモン駆動回路部35を制御する。ラインバッフ
ァ37は、主走査1ライン分の画像データを格納するた
めのバッファである。発光−非発光制御回路38は、固
体走査ヘッド12の各EL発光素子を発光、非発光制御
するための制御信号をチャンネル駆動回路34およびコ
モン駆動回路部35へ送る。
【0032】用紙先端検知器39は、給紙カセット20
あるいは給紙開口部22から用紙Pが供給されたことを
検知するもので、その検知信号はCPU30に取込まれ
る。カウンタ40は、I/F回路32を介して外部装置
33から伝送されてきたライン同期信号(水平同期信
号)Cをカウントするもので、そのカウント値はCPU
30に取込まれる。
【0033】画像処理回路41は、I/F回路32から
転送されてくる画像データを、プリンタに合わせた性能
を最大限に引き出し、用紙上に最良に印字できるように
画像編集および画像処理作業を行なう。
【0034】駆動回路42は、制御回路43の制御に基
づき、それぞれ前記給紙ローラ対19、現像器14、感
光体ドラム10、クリーナ18、および定着器17を駆
動制御する。
【0035】タイミング発生回路44は、発光−非発光
制御回路38および制御回路43の各動作クロックを同
期制御させて生成し、発光−非発光制御回路38および
制御回路43に供給する。なお、発光−非発光制御回路
38および制御回路43は、CPU30から直接制御指
令を受けている。
【0036】制御パルス停止回路45は、カウンタ40
のカウント値を参照することにより、ROM31からテ
ーブルデータを取出し、固体走査ヘッド12への発光制
御パルスを停止制御する。制御パルス停止回路45は、
CPU30から制御信号を受取り、次段の発光−非発光
制御回路38を制御している。
【0037】次に、図1の制御部の動作を説明する。ま
ず、外部装置33から本プリンタに画像データが入力さ
れていない状態の場合、固体走査ヘッド12は待機状態
となり、ライン同期信号Cをカウントしているカウンタ
40のカウント値にかかわらず、CPU30は制御パル
ス停止回路45に固体走査ヘッド12への発光制御パル
スを停止するように指示する。
【0038】この状態で、外部装置33からI/F回路
32を介して印字開始コマンドを受取ると、CPU30
は、給紙ローラ対19を駆動することにより用紙Pを供
給する。用紙先端検知器39が用紙Pの先端を検知する
と、CPU30は、外部装置33に対して画像データの
伝送を要求する。
【0039】CPU30は、この時点で発光−非発光制
御回路38、制御回路43、および、制御パルス停止回
路45にそれぞれ指令を与えて、固体走査ヘッド12へ
の発光制御パルスの停止制御を解除する。
【0040】CPU30からの伝送要求により、外部装
置33から、ライン同期信号Cに同期して画像データが
入力されると、画像処理回路41で画像編集および画像
処理作業などが行なれた後、その処理済みの画像データ
は発光−非発光制御回路38に転送される。
【0041】このとき、CPU30は、ROM31のテ
ーブルからデータを取出し、そのデータ値によって固体
走査ヘッド12の発光制御する画素位置を確定し、発光
−非発光制御回路38内でライン同期信号C入力後の固
体走査ヘッド12の駆動パルスを制御しながら、画像デ
ータをラインバッファ37、前発光歴判定回路36、次
段のコモン駆動回路35、チャンネル駆動回路34へ転
送することにより、画像データの用紙Pに対する書込み
位置、すなわち、用紙Pの左端書込み基準位置およびエ
リア指定を行なっている。
【0042】次に、タイミング発生回路44は、内部で
発生した同期制御された基準クロックを発光−非発光制
御回路38および制御回路43にそれぞれ供給する。発
光−非発光制御回路38は、CPU30の管理下でタイ
ミング発生回路44から、副走査方向の印字位置制御を
行なう感光体ドラム駆動系モータ(パルスモータ)の励
磁パルスに同期されたタイミングクロックを入力し、画
像処理回路41から画像処理後の画像データを入力する
ことで、その画像データを重畳した信号に生成し直し、
その重畳信号をチャンネル駆動回路34およびコモン駆
動回路部35へ転送する。
【0043】チャンネル駆動回路34は、上記重畳信号
からチャンネルパルスを生成し、同様にコモン駆動回路
35は、上記重畳信号からコモンパルスを生成し、それ
ぞれ固体走査ヘッド12に供給する。固体走査ヘッド1
2は、供給されるチャンネルパルスとコモンパルスに応
じて各EL発光素子の発光−非発光制御を行なうことに
より、印字すべき画像データを忠実に再現し、印字を行
なう。
【0044】このとき、制御回路43も、CPU30の
管理下でタイミング発生回路44から、固体走査ヘッド
12の発光制御パルス、すなわち、チャンネルパルスと
コモンパルスに同期されたタイミングクロックを入力す
ることで、感光体ドラム10を中心としたプロセス周り
の制御、駆動を行なう信号を生成し、駆動回路42を介
して副走査手段の駆動系モータ、すなわち、感光体ドラ
ム10の周速を安定にする。
【0045】また、制御回路43は、駆動回路42を介
して給紙ローラ対19、現像器14、クリーナ18、定
着器17などの制御も同様に行なうことで、外部装置3
3から入力された印字すべき画像データに基づく固体走
査ヘッド12の発光−非発光制御による感光体ドラム1
0上の静電潜像の形成を安定して行なうことができ、印
字すべき画像データを忠実に再現し、印字を行なうこと
ができる。
【0046】また、外部装置33から伝送されてきた第
nライン目の画像データは、I/F回路32、画像処理
回路41、発光−非発光制御回路38を通り、ラインバ
ッファ37へ格納される。その後、引続き外部装置33
から伝送されてきた第n+1ライン目の画像データは、
I/F回路32、画像処理回路41、発光−非発光制御
回路38を通り、前発光歴判定回路36へ伝送される。
このとき、CPU30は、ラインバッファ37から第n
ライン目の画像データを読出し、前発光歴判定回路36
へ転送する。
【0047】前発光歴判定回路36では、第nライン目
の画像データと第n+1ライン目の画像データとを1画
素ごと逐一比較することにより、前発光歴の判定を行な
い、その判定結果に基づきコモン駆動回路35、チャン
ネル駆動回路34を制御することで、固体走査ヘッド1
2の発光を制御し、EL発光素子固有の発光むら、温度
特性、湿度特性、残光などによる印字画像の尾引きや滲
みなどを解消することで、多階調印字が可能となる。
【0048】図3は、固体走査ヘッド12の構成を概略
的に示すものである。図において、ガラス基板50上に
は、導電性金属からなるコモン電極51が接着されてい
て、このコモン電極51は前記コモン駆動回路35から
のコモンパルスによって駆動される。コモン電極51上
には、複数の端面発光形のEL発光素子52,…が一定
間隔で直線状に配列されている。ここに、本固体走査ヘ
ッド12の主走査方向の解像度は、EL発光素子52,
…の設置分布によって決定される。本実施例では、たと
えば、1mm当たり約12本の素子間隔で構成されてい
るため、解像度は300DPIとなっている。
【0049】EL発光素子52,…は、それぞれコモン
電極51上に蒸着形成された発光体53、および、この
発光体53上に接着されたチャンネル電極54によって
構成されている。EL発光素子52,…の各チャンネル
電極54は、前記チャンネル駆動回路34からのチャン
ネルパルスによって駆動される。
【0050】なお、図4は、前記電極の構成を逆にした
場合を示している。すなわち、EL発光素子52,…
は、各チャンネル電極54上に蒸着形成された発光体5
3、および、この発光体53上に接着されたコモン電極
51によって構成されている。EL発光素子52,…の
各チャンネル電極54は、同様に前記チャンネル駆動回
路34からのチャンネルパルスによって駆動される。
【0051】発光体53は、たとえば、ZnS:Mnか
らなる発光層をY2 O3 からなる誘電体層で両側から挟
んでサンドウィッチ構造としてあり、これをコモン電極
51とチャンネル電極54とで図示の如く挟み込み、両
電極51,54間に高電圧を印加して発光層と誘電体層
に電界を発生させることにより、光エネルギを励起させ
るようになっている。
【0052】なお、上記発光層としては、高輝度発光の
可能性があるMn、または、希土類元素付加のZnS、
および、希土類元素付加のアルカリ土類金属硫化物(C
aS:Eu,SrS:Ce)などが研究開発されている
が、本実施例ではZnS:Mnを取り上げた。また、上
記誘電体層としては、高誘電率である絶縁膜、たとえ
ば、AZ2 O3も考えられるが、本実施例ではY2 O3
を取り上げた。
【0053】本固体走査ヘッド12の成膜は、スパッタ
法や真空蒸着などによって均一に製造されるが、一般に
使われているEL発光形ディスプレイと性質および製造
などの手法は同様である。
【0054】また、EL発光素子52,…の各側壁およ
び後壁には、隣接するEL発光素子52の漏光および外
光などによる干渉を抑制するために、光遮蔽と非導電性
とさせるためのコーティング材55を施してある。コー
ティング材55は、上記性質を持っていれば特に材質な
どに制限はない。本実施例では、たとえば、アルマイト
コーティングを施してある。
【0055】EL発光素子52,…からの放射光56
は、コモン電極51に対して垂直方向に発光体53の端
面から発光する光であり、感光体ドラム10の表面に露
光させる光は、この放射光56を利用している。放射光
56の輝度は、発光体53の発光層や誘電体層の構成材
質、構成比率、および膜厚などによって変化するが、膜
厚が増すだけでも光の伝播モードの数は増えるので、光
出力は増加する傾向を示す。また、使用する感光体ドラ
ム10の分光感度特性から、固体走査ヘッド12の発光
波長を合わせるように発光材料を選択し、最適なものを
選ぶことが可能である。
【0056】なお、放射光56は、厚さが約1μmの発
光層から約70μm程度の極めて薄いビーム光が放出さ
れるので集光性に富み、レンズ系へのカップリング効率
も良く、放射光としてはロスが少ないという特徴があ
る。
【0057】また、本実施例での固体走査ヘッド12に
用いるEL発光素子52の発光層に用いる材料は、上述
したようにZnS:Mnを使用しているため、発光色は
黄橙色で、その分光特性は図5の如く中心波長は590
nmで、半値における広がりは70nm程度である。な
お、図5の横軸は波長、縦軸は相対感度を示している。
【0058】図6は、固体走査ヘッド12の印加電圧、
すなわち、コモン電極51とチャンネル電極54との電
位差に対する輝度の特性を示すグラフである。固体走査
ヘッド12は、基本的には交流形のEL発光形ディスプ
レイと駆動方法が類似しているので、動作電圧として2
00数十Vといった高い交流交番電圧を必要とし、両電
極51,54間の電位差が所定値以上になると発光、非
発光の動作が行なわれる。
【0059】図6に示す如く、両電極51,54間の電
位差がしきい値電圧(スレッショルド電圧)Vth未満
であるとき、固体走査ヘッド12は発光しないが、両電
極51,54間の電位差がスレッショルド電圧Vthよ
りも高くなると、固体走査ヘッド12は発光を初め、所
定値Vh(Vh>Vth)以上になると、固体走査ヘッ
ド12は完全飽和発光する。両電極51,54間の電位
差がスレッショルド電圧Vth付近であるとき、固体走
査ヘッド12は微小に発光するが、感光体ドラム10の
露光レベルには達しないで、この領域は使用しない。
【0060】図6から、印加電圧−輝度特性曲線は急俊
で、Vh−Vth=Vsig程度であるので、この電圧
Vsigのオン−オフ制御のみで、すなわち、チャンネ
ル電極54に印加するチャンネルパルスの電圧値Vsi
gの制御で、容易に固体走査ヘッド12の発光、非発光
の制御を行なっている。
【0061】図7は、固体走査ヘッド12を発光、非発
光制御するためのコモン電極51に印加するコモンパル
ス、および、チャンネル電極54に印加するチャンネル
パルスの波形制御条件を示している。
【0062】図7の如く、両電極51,54間の電位差
がスレッショルド電圧Vth未満であるとき、固体走査
ヘッド12は発光しないが、両電極51,54間の電位
差がVh(Vh>Vth)以上になると飽和発光する。
両電極51,54間の電位差がスレッショルド電圧Vt
h付近であるとき、固体走査ヘッド12は微小に発光す
るが、感光体ドラム10の露光レベルには達しないの
で、この領域は今回使用しない。
【0063】コモンパルスは、“H”レベル側の電位を
+Vh>+Vthとし、“L”レベル側の電位を−VL
<−Vthとした交流形矩形波を設定する。チャンネル
パルスは、“H”レベル側の電位を+Vsigとし、
“L”レベル側の電位を0Vとした矩形波を設定する。
【0064】図7の如く、コモンパルスの“H”レベル
電圧に対してチャンネルパルスを“L”レベル電圧で互
いに位相を合わせることで信号を重畳すると、電位は
「+Vh−0」となり、両電極51,54間の電位差が
+Vhとなり、固体走査ヘッド12は飽和発光する。
【0065】また、コモンパルスの“L”レベル電圧に
対してチャンネルパルスを“H”レベル電圧+Vsig
で互いに位相を合わせることで信号を重畳すると、電位
は「−VL+Vsig>−Vth」となり、固体走査ヘ
ッド12は飽和発光する。
【0066】すなわち、図7のように、コモン電極51
に+Vhの電位を印加し、チャンネル電極54に0Vの
電位を印加すると、最初の信号電圧の重畳でコモン電極
51とチャンネル電極54との間にスレッショルド電圧
Vth以上の電圧がかかるので、発光体53の発光層や
誘電体層に強電界がかかり、飽和発光する。両電極5
1,54は絶縁されているため、誘電体層の表面に電荷
が蓄積し、飽和状態後しだいに発光量は減少しはじめ
る。このときの条件を固体走査ヘッド12の発光パター
ンとする。
【0067】次に、引き続き前記とは逆に、コモン電極
51に−VLの電位を印加し、チャンネル電極54に+
Vsigの電位を印加して信号電圧の重畳を行なわせる
と、再びコモン電極51とチャンネル電極54との間に
スレッショルド電圧Vth以上の電圧がかかるので、発
光体53の発光層や誘電体層に前記とは逆向きの強電界
がかかり、前記の電荷と重畳して、前回よりも更に強く
発光する。
【0068】このように、両電極51,54の印加電圧
が逆極性になるたびに、固体走査ヘッド12の発光量を
増加させ、コモンパルスの“H”レベル電圧と“L”レ
ベル電圧とを組合わせて1パルスペアとし、それを数パ
ルスペア印加させることによって、固体走査ヘッド12
の発光量を感光体ドラム10を飽和レベルまで達成させ
ている。
【0069】また、図7の如く、コモンパルスの“H”
レベル電圧+Vhに対してチャンネルパルスを“H”レ
ベル電圧+Vsigで互いに位相を合わせることで信号
を重畳すると、電位は「+Vh−Vsig<+Vth」
となり、固体走査ヘッド12は発光しない状態になる。
コモンパルスの“L”レベル電圧−VLに対してチャン
ネルパルスを“L”レベル電圧0Vで互いに位相を合わ
せることで信号を重畳すると、電位は「−VL−0<−
Vth」となり、固体走査ヘッド12は発光しない状態
になる。
【0070】すなわち、コモン電極51に+Vhの電位
を印加し、チャンネル電極54に+Vsigの電位を印
加すると、最初の信号電圧の重畳でコモン電極51とチ
ャンネル電極54との間にスレッショルド電圧Vth未
満の電圧がかかるので、発光体53の発光層や誘電体層
にかかる電界は、固体走査ヘッド12を発光させるに充
分でないため、固体走査ヘッド12は発光しない。
【0071】また、前記とは逆に、コモン電極51に−
VLの電位を、チャンネル電極54に0Vの電位を加え
て信号電圧の重畳を行なわせると、再びコモン電極51
とチャンネル電極54との間にスレッショルド電圧Vt
h未満の電圧がかかるので、発光体53の発光層や誘電
体層にかかる電界は、固体走査ヘッド12を発光させる
に充分でないため、固体走査ヘッド12は発光しない。
【0072】そこで、以上のことをまとめると、コモン
電極51へは矩形波状の交流電圧を連続して供給した場
合、固体走査ヘッド12の発光、非発光を制御させるに
は、チャンネル電極54へのチャンネルパルスの位相を
変えることで容易に行なうことができる。
【0073】ところで、ここで特に固体走査ヘッド12
の発光および非発光に寄与するコモンパルスとチャンネ
ルパルスを総称して発光制御パルス(駆動パルス)と呼
称する。
【0074】図8は、ライン同期信号Cと印字する画像
データのタイミングチャートを示している。CPU30
は、あらかじめ用紙Pの左端書込み基準位置およびエリ
ア指定のデータをROM31のテーブルから読出すこと
により、図8の如く、ライン同期信号Cから用紙Pの左
端書込み基準信号発生までの時間TB 、ライン同期信号
Cから用紙Pの右端書込み基準信号発生までの時間TE
の算出を行なう。そして、CPU30は、ライン同期信
号(水平同期信号)Cの入力後、固体走査ヘッド12の
発光制御パルスをカウンタ40でカウントし、そのカウ
ント値と上記算出値TB ,TE とを比較することによ
り、固体走査ヘッド12において発光制御する画素位置
を用紙Pに対してどの位置から行なうかを確定し、発光
−非発光制御回路38でライン同期信号C入力後の固体
走査ヘッド12の発光制御パルス(駆動パルス)を制御
し、画像データを後段のラインバッファ37、前発光歴
判定回路36を介してコモン駆動回路35、チャンネル
駆動回路34へそれぞれ転送する。
【0075】以上によって固体走査ヘッド12におい
て、用紙Pに対する印字領域は第1画素を固体走査ヘッ
ド12の第1番目のビット、あるいは、あらかじめ規定
されたビットに合わせることが、ROM31のテーブル
データから容易に指定でき、画像印字位置精度の向上を
図ることができる。
【0076】図9は、コモンパルスとチャンネルパルス
とを1ライン周期当たり7パルスペア連続して印加させ
ることで、固体走査ヘッド12の端面発光の輝度と時間
の関係と感光体ドラム駆動系モータの励磁パルスとの関
係を表したものである。図9において、(a)は固体走
査ヘッド12の発光による輝度−時間特性を示し、最終
ラインの任意の1ドットの発光パターンを表しており、
(b)(c)(d)はそのときのコモンパルス、チャン
ネルパルス、モータ励磁パルスの関係を示している。
【0077】実際のプリンタでは、28個の発光制御パ
ルス、すなわち、正、負パルスを1ペアとして表現する
と、14パルスペアで固体走査ヘッド12の発光制御を
行なっているが、本実施例では、説明上、1ライン周期
当たり14個の発光制御パルス、すなわち、正、負パル
スを1ペアとして表現すると7パルスペアで固体走査ヘ
ッド12の発光制御を行なっている。
【0078】最初の1パルスペア、あるいは少なくとも
数パルスペアで固体走査ヘッド12の輝度を飛躍的に立
ち上げ、その後の残りの発光制御パルスで感光体ドラム
10の飽和レベルを維持しながら、3パルスペア以降の
発光制御パルスで固体走査ヘッド12の安定化を図った
駆動方式を行なっている。
【0079】モータ励磁パルスは、1ライン周期ごとに
発生し、副走査手段の感光体ドラム駆動系モータの動作
を行なっている。本実施例では、1ライン印字した後、
用紙送りを行ない、また、発光制御パルスも、7個のパ
ルスペアを1ルーチンとして、感光体ドラム駆動系モー
タの励磁パルスに同期を掛けている。
【0080】次に、固体走査ヘッド12を用いた面積、
濃度階調を行なうための説明を行なう。図9から、最初
の1パルスペア、あるいは少なくとも数パルスペアで固
体走査ヘッド12の輝度を急俊に立ち上げ、その後の残
りの数パルスペアから数十パルスペアで輝度の飽和レベ
ルの安定化を図り、この残りの発光制御パルスの数を制
御することにより面積、濃度階調を行なう。
【0081】たとえば、図9の如く、固体走査ヘッド1
2の発光制御パルスと感光体ドラム駆動系モータの励磁
パルスとを同期制御させ、安定領域の発光制御パルスペ
アの数を3パルスペアとすると、輝度−時間特性曲線の
飽和領域(すなわち、図9(a)では一点鎖線で示した
飽和レベル)に達している範囲は感光体ドラム10の露
光量となり、ちょうど3パルスペアの発光制御パルスの
数に比例した濃度で用紙Pに印字される。
【0082】ここで、たとえば、安定領域の発光制御パ
ルスの数を2パルスペアとすると、輝度−時間特性曲線
の飽和領域に達している範囲は前記の3パルスペアに比
べて狭くなり、感光体ドラム10の露光量は2パルスペ
アの発光制御パルスの数に比例した濃度で用紙Pに印字
され、前記の3パルスペアよりもパルスペアに比例して
濃度が薄くなる。
【0083】また、輝度−時間特性曲線が降下して安定
している領域は、コモンパルスとチャンネルパルスとの
位相パターンが前記発光時とは異なる非発光の位相パタ
ーンを発生すると、固体走査ヘッド12は全く発光せ
ず、勿論そのとき感光体ドラム10は露光されない。
【0084】このように、発光制御パルスの数を増減す
ることにより、感光体ドラム10の露光面積を制御する
ことができ、面積、濃度階調を行なうことができる。本
実施例では、発光制御パルスを14パルスペアとしてい
るので、最高8階調の中間調を表現できる。さらに、発
展した応用例として、1ライン周期内の発光制御パルス
の設定数を変えることにより、12階調、あるいは16
階調など、様々な階調数を実現できる。
【0085】以上によって、固体走査ヘッド12の発光
制御パルスと副走査手段の感光体ドラム駆動系モータの
励磁パルスとを同期制御させることにより、印字画像の
ドット間隔は副走査方向に対して規則的に改善でき、従
来以上の画質向上を果たすことができる。
【0086】なお、この方法は、EL発光素子を用いた
固体走査ヘッドばかりでなく、蛍光体アレイ、LEDア
レイなどを用いた固体走査ヘッドを搭載したプリンタに
おいても応用できる技術である。
【0087】次に、図9の如く用紙Pへの印字領域を完
了すると、既にライン同期信号Cをカウンタ40でカウ
ントしており、カウンタ40の出力値によって、CPU
30は、ROM31からテーブルデータを取出し、固体
走査ヘッド12の発光制御パルスを停止制御するため、
制御パルス停止回路45に発光制御パルスを停止するよ
うに指示する。そして、図9の如くコモンパルス、チャ
ンネルパルスは発生しなくなり、非印字領域を確立す
る。
【0088】以上により、マトリクス駆動方式を利用し
た、コモンパルスとチャンネルパルスとの位相制御によ
ってEL発光素子の発光、非発光制御を行なっていた固
体走査ヘッド12において、従来、発光制御パルスは印
字領域、非印字領域にかかわらず、プリンタの電源をオ
ンすれば、固体走査ヘッドを常に駆動していたために、
電源の消費電力は膨大なものだったが、本発明による方
式により、用紙Pへの印字領域以外では固体走査ヘッド
12への発光制御パルス、すなわち、コモンパルスおよ
びチャンネルパルスを停止する制御を行なうことによ
り、固体走査ヘッド12の寿命は延び、電源の負担は従
来に比べて格段に低下し、消費電力は削減した。また、
小容量の電源を搭載することで、プリンタ全体の大きさ
も小型、軽量を達成できた。
【0089】図10は、コモンパルスとチャンネルパル
スとを1ライン周期当たり7パルスペア連続して印加さ
せることで、固体走査ヘッド12の端面発光の輝度と時
間との関係を表したものである。図10において、
(a)は固体走査ヘッド12の発光による輝度−時間特
性、(b)(c)はそのときのコモンパルス、チャンネ
ルパルスの関係を示している。
【0090】EL発光素子52の発光条件は、コモンパ
ルスが+Vthよりも大の電圧パルスが印加されたとき
にチャンネルパルスが0Vとなり、両者の位相が合った
ときに発光する。また、コモンパルスが−Vthよりも
小の電圧パルスが印加されたときにチャンネルパルスが
+Vsigのパルスが発生し、両者の位相が合ったとき
に発光する。これを1パルスペアの発光条件とすると、
この過程を複数回繰り返すことによって徐々にEL発光
素子52の発光強度を増す。
【0091】一方、EL発光素子52の発光しない条件
は、コモンパルスが+Vthよりも大の電圧パルスが印
加されたときにチャンネルパルスが+Vsigのパルス
が発生し、両者の位相が合ったときに発光しない。ま
た、コモンパルスが−Vthよりも小の電圧パルスが印
加されたときにチャンネルパルスが0Vの電圧が発生
し、両者の位相が合ったときに発光しない。これを1パ
ルスペアの発光しない条件とする。
【0092】図10は、連続する第nライン目と第n+
1ライン目の任意の1ドットの発光パターンを示したも
ので、第nライン目の任意の1ドットに5パルスペアの
画像信号を与えたときの残光の特性波形を表している。
2パルスペアで固体走査ヘッド12の発光の立ち上がり
を示し、次の3パルスペア(斜線部分)で感光体ドラム
10の露光量を示し、残りの2パルスペアの領域が残光
の範囲を示す。
【0093】次に、次ラインの第n+1ライン目の前記
と同じドットに前記と同じ5パルスペアの画像信号を与
えたところ、前ライン(第nライン目)の残光の影響に
より最初の1パルスペアで感光体ドラム10を露光して
しまい、図10の如く前記と同じ5パルスペアの画像信
号を与えたにもかかわらず、斜線部分の感光体ドラム1
0の露光量が増加するという不具合が発生する。そこ
で、その対策としての本発明に係るいくつかの技術につ
いて以下に説明する。まず、EL発光素子52の前発光
歴に応じて発光制御パルスを間引き制御する実施例につ
いて説明する。
【0094】図11は、連続する第nライン目と第n+
1ライン目の任意の1ドットの発光パターンを示したも
ので、第nライン目の任意の1ドットに5パルスペアの
画像信号を与えたときの残光の特性波形を表している。
なお、(a)は発光パターンを示し、(b)(c)はそ
のときのコモンパルス、チャンネルパルスの関係を示し
ている。
【0095】図11において、まず2パルスペアで固体
走査ヘッド12の発光の立ち上がりを示し、次の3パル
スペア(斜線部分)で感光体ドラム10の露光量を示
し、残りの2パルスペアの領域が残光の範囲を示す。こ
こまでは図10と同じである。
【0096】次に、次ラインの第n+1ライン目の第n
ライン目と同じドットに対して、前発光歴に応じて発光
制御パルスを間引き制御するものである。すなわち、前
ラインの残光によって最初の1パルスペアで感光体ドラ
ム10を露光させるに充分な光量となるため、2パルス
ペアの間、固体走査ヘッド12を発光させ、次の1パル
スペアと半パルスを加えた時間の間、固体走査ヘッド1
2を消灯させ、次の2パルスペアと半パルスを加えた時
間の間、固体走査ヘッド12を発光させ、前ライン(第
nライン目)と同じ露光量となるように制御することに
より、印字画像の尾引きや滲みを削減でき、常に安定し
た中間調印字を確立することができる。
【0097】図1によれば、第nライン目の画像データ
は、まずラインバッファ37に格納され、次の第n+1
ライン目の画像データが伝送されてくると、ラインバッ
ファ37からは第nライン目の画像データが出力され、
前発光歴判定回路36へ転送される。このとき、第n+
1ライン目の画像データも、第nライン目の画像データ
の転送と同期して前発光歴判定回路36へ転送される。
前発光歴判定回路36は、上記2種類のラインの両画像
データを比較し、その比較結果に応じて発光制御パルス
を間引き制御し、コモン駆動回路35、チャンネル駆動
回路34へ送ることにより、固体走査ヘッド12の発光
量を制御する。
【0098】次に、EL発光素子52の前発光歴に応じ
て固体走査ヘッド12の印字を司る印加電圧、すなわ
ち、コモンパルスの電圧値を制御する実施例について説
明する。
【0099】図12は、連続する第nライン目と第n+
1ライン目の任意の1ドットの発光パターンを示したも
ので、第nライン目の任意の1ドットに5パルスペアの
画像信号を与えたときの残光の特性波形を表している。
なお、(a)は発光パターンを示し、(b)(c)はそ
のときのコモンパルス、チャンネルパルスの関係を示し
ている。
【0100】図12において、まず2パルスペアで固体
走査ヘッド12の発光の立ち上がりを示し、次の3パル
スペア(斜線部分)で感光体ドラム10の露光量を示
し、残りの2パルスペアの領域が残光の範囲を示す。こ
こまでは図10と同じである。
【0101】コモンパルスの正側のパルスは+VH >+
Vthで、チャンネルパルスは0Vで位相を合わせてあ
るため、固体走査ヘッド12は発光する。また、コモン
パルスの負側のパルスは−VH >−Vthで、チャンネ
ルパルスは+Vsigで位相を合わせてあるため、固体
走査ヘッド12は発光する。
【0102】次に、次ラインの第n+1ライン目の第n
ライン目と同じドットに対して、前発光歴に応じて固体
走査ヘッド12のコモンパルスの電圧値を制御するもの
である。すなわち、前ラインの残光によって最初の1パ
ルスペアで感光体ドラム10を露光させるに充分な光量
となるため、5パルスペアの間、固体走査ヘッド12を
発光させ、最後の1パルスペアの間、固体走査ヘッド1
2のコモンパルスの正側電圧を+VL <+VH の如く低
下させ、負側電圧を−VL <−VH の如く低下すること
で消灯させ、前ライン(第nライン目)と同じ露光量と
なるように制御することにより、印字画像の尾引きや滲
みを削減でき、常に安定した中間調印字を確立すること
ができる。
【0103】図1によれば、第nライン目の画像データ
は、まずラインバッファ37に格納され、次の第n+1
ライン目の画像データが伝送されてくると、ラインバッ
ファ37からは第nライン目の画像データが出力され、
前発光歴判定回路36へ転送される。このとき、第n+
1ライン目の画像データも、第nライン目の画像データ
の転送と同期して前発光歴判定回路36へ転送される。
前発光歴判定回路36は、上記2種類のラインの両画像
データを比較し、その比較結果に応じてコモン駆動回路
35、チャンネル駆動回路34を制御することにより、
固体走査ヘッド12へのコモンパルスの電圧値を制御
し、固体走査ヘッド12の発光量を制御する。次に、E
L発光素子52の前発光歴に応じて固体走査ヘッド12
への発光制御パルスのパルス幅を制御する実施例につい
て説明する。
【0104】図13は、連続する第nライン目と第n+
1ライン目の任意の1ドットの発光パターンを示したも
ので、第nライン目の任意の1ドットに5パルスペアの
画像信号を与えたときの残光の特性波形を表している。
なお、(a)は発光パターンを示し、(b)(c)はそ
のときのコモンパルス、チャンネルパルスの関係を示し
ている。
【0105】図13において、まず2パルスペアで固体
走査ヘッド12の発光の立ち上がりを示し、次の3パル
スペア(斜線部分)で感光体ドラム10の露光量を示
し、残りの2パルスペアの領域が残光の範囲を示す。こ
こまでは図10と同じである。
【0106】コモンパルスの正側のパルスは+VH >+
Vthで、チャンネルパルスは0Vで位相を合わせてあ
るため、固体走査ヘッド12は発光する。また、コモン
パルスの負側のパルスは−VH >−Vthで、チャンネ
ルパルスは+Vsigで位相を合わせてあるため、固体
走査ヘッド12は発光する。
【0107】次に、次ラインの第n+1ライン目の第n
ライン目と同じドットに対して、前発光歴に応じて固体
走査ヘッド12のコモンパルスのパルス幅を制御するも
のである。すなわち、前ラインの残光によって最初の1
パルスペアで感光体ドラム10を露光させるに充分な光
量となるため、5パルスペアの間、固体走査ヘッド12
を発光させ、最後の1パルスペアの間、固体走査ヘッド
12のコモンパルスの正側電圧をTHMAX>THMINの如く
パルス幅を低下させ、負側電圧をTLMAX>TLMINの如く
パルス幅を低下することで消灯させ、前ライン(第nラ
イン目)と同じ露光量となるように制御することによ
り、印字画像の尾引きや滲みを削減でき、常に安定した
中間調印字を確立することができる。
【0108】図1によれば、第nライン目の画像データ
は、まずラインバッファ37に格納され、次の第n+1
ライン目の画像データが伝送されてくると、ラインバッ
ファ37からは第nライン目の画像データが出力され、
前発光歴判定回路36へ転送される。このとき、第n+
1ライン目の画像データも、第nライン目の画像データ
の転送と同期して前発光歴判定回路36へ転送される。
前発光歴判定回路36は、上記2種類のラインの両画像
データを比較し、その比較結果に応じてコモン駆動回路
35、チャンネル駆動回路34を制御することにより、
固体走査ヘッド12へのコモンパルスのパルス幅を制御
し、固体走査ヘッド12の発光量を制御する。
【0109】以上により、固体走査ヘッド12を利用し
たプリンタの中間調印字に必要とされる固体走査ヘッド
12の制御例を説明した。さらに、固体走査ヘッド12
による中間調印字の制御と濃度の因果関係について詳細
に説明する。
【0110】図14は、1パルスペアごとに増加した場
合の発光パルスペア数−濃度特性を示す。横軸はコモン
パルスのうち正パルスと負パルスとを1組として発光パ
ルスペア数を1から14まで増加していった場合の各発
光パルスペア数を示し、縦軸はその発光パルスペア数で
プリンタを動作させて用紙に印字させた画像の濃度を濃
度計で測定した濃度値を示している。また、図15は、
そのときの発光パルスペア数が画像処理回路41から出
力されるデータと、そのときのEL発光素子の発光パタ
ーンをグラフにて表現したものである。すなわち、たと
えば、データ「0001H」が画像処理回路41へ入力
され、コモン駆動回路35、チャンネル駆動回路34か
ら発生される14個からなる発光制御パルスペアのう
ち、位相のあった1パルスペアの発光パルスを斜線で表
現し、位相の異なる残りの13パルスペアの非発光パル
スを白枠で表現した。2パルスペアから14パルスペア
までも前記と同様に説明できる。
【0111】図14、図15から、固体走査ヘッド12
に与える発光のための発光制御パルスペア数を1パルス
ペアずつ増加させると、4パルスペアで急激に濃度が増
加し、印字された画像はほぼ黒色に飽和してしまい、そ
の後、発光パルスペア数を増加方向に変化しても、印字
画像には顕著な濃度変化はみられなかった。この現象
は、使用されている感光体ドラム10の感度特性により
発生するため、このように無制御の状態で固体走査ヘッ
ド12を露光光源として使用した場合、中間調印字は困
難である。
【0112】そこで、本実施例では、図11の如く発光
制御パルスに間引き制御を施して固体走査ヘッド12へ
印加することにより中間調印字を実現させている。ま
た、同様にして、図12の如く発光制御パルスに与える
電圧の値を変化させて固体走査ヘッド12へ印加するこ
とでも中間調印字を実現させている。さらに、同様にし
て、図13の如く発光制御パルスに与える電圧の幅を変
化させて固体走査ヘッド12へ印加することでも中間調
印字を実現させている。
【0113】ここで、上述した中間調印字を実現する中
で、図11の如く発光制御パルスに間引き制御を施して
固体走査ヘッド12へ印加することにより中間調印字を
実現した例を説明する。
【0114】図16は、固体走査ヘッド12に印加した
発光制御パルスを間引き制御した場合の間引き発光パタ
ーン−濃度特性を示す。横軸はコモンパルスのうち正パ
ルスと負パルスとを1組として発光パルスペア数を1か
ら14までの中で下記の如く組合わせて増加していった
場合の各間引き発光パターンA〜Nを示し、縦軸はその
発光パターンでプリンタを動作させて用紙に印字させた
画像の濃度を濃度計で測定した濃度値を示している。ま
た、図17は、そのときの間引き発光パターンが画像処
理回路41から出力されるデータと、そのときのEL発
光素子の発光パターンをグラフにて表現したものであ
る。
【0115】間引き発光パターンAは、画像処理回路4
1へデータとして「0001H」を与えることにより最
低濃度を保証している。次の間引き発光パターンBは、
画像処理回路41へデータとして「0005H」の如
く、図17のように発光−非発光−発光のような1回中
休みの発光パターンを与えることにより、EL発光素子
の急激な光量の増加を抑止する効果がある。
【0116】間引き発光パターンCは、画像処理回路4
1へデータとして「0012H」の如く、図17のよう
に発光−非発光−非発光−発光のような2回中休みの発
光パターンを与えることにより、EL発光素子の急激な
光量の増加を抑止する効果がある。
【0117】間引き発光パターンDは、画像処理回路4
1へデータとして「0044H」の如く、図17のよう
に発光−非発光−非発光−非発光−発光のような3回中
休みの発光パターンを与えることにより、EL発光素子
の急激な光量の増加を抑止する効果と、光量の不足を補
う効果と、図14のように発光パターンによる急激な濃
度変化がなくなり、図16の如く発光パターンに対して
直線的な濃度変化を維持できる。
【0118】間引き発光パターンEは、画像処理回路4
1へデータとして「000CH」の如く、図17のよう
に発光−発光−非発光のような連続2回の発光パターン
を与え、残りの発光制御パルスを非発光とすることによ
り、EL発光素子の急激な光量の増加を抑止する効果
と、光量の不足を補う効果と、図14のように発光パタ
ーンに対する急激な濃度変化がなくなり、図16の如く
発光パターンに対して直線的な濃度変化を実現できる。
【0119】間引き発光パターンFは、画像処理回路4
1へデータとして「0091H」の如く、図17のよう
に発光−3回非発光−発光−2回非発光−発光のような
発光パターンを与え、残りの発光制御パルスは非発光を
繰り返すことにより、EL発光素子の急激な光量の増加
を抑止する効果と、光量の不足を補う効果と、図14の
ように画像濃度として非常に再現しにくい発光パターン
に対して急激な濃度変化がなくなり、図16の如く発光
パターンに対して直線的な濃度変化を実現できる。
【0120】間引き発光パターンGは、画像処理回路4
1へデータとして「001CH」の如く、図17のよう
に3回連続発光のような発光パターンを与え、残りの発
光制御パルスは非発光を繰り返すことにより、EL発光
素子の急激な光量の増加を抑止する効果と、光量の不足
を補う効果と、図14のように画像濃度として非常に再
現しにくい発光パターンに対して急激な濃度変化がなく
なり、図16の如く発光パターンに対して直線的な濃度
変化を実現できる。
【0121】間引き発光パターンHは、画像処理回路4
1へデータとして「0019H」の如く、図17のよう
に1回発光−2回連続非発光−2回連続発光のような発
光パターンを与え、残りの発光制御パルスは非発光を繰
り返すことにより、EL発光素子の急激な光量の増加を
抑止する効果と、光量の不足を補う効果と、図14のよ
うに画像濃度として非常に再現しにくい発光パターンに
対して急激な濃度変化がなくなり、図16の如く発光パ
ターンに対して直線的な濃度変化を実現できる。
【0122】間引き発光パターンIは、画像処理回路4
1へデータとして「001AH」の如く、図17のよう
に1回発光−1回非発光−2回連続発光のような発光パ
ターンを与え、残りの発光制御パルスは非発光を繰り返
すことにより、EL発光素子の急激な光量の増加を抑止
する効果と、光量の不足を補う効果と、図14のように
画像濃度として非常に再現しにくい発光パターンに対し
て急激な濃度変化がなくなり、図16の如く発光パター
ンに対して直線的な濃度変化を実現できる。
【0123】間引き発光パターンJは、画像処理回路4
1へデータとして「0017H」の如く、図17のよう
に3回連続発光−1回非発光−1回発光のような発光パ
ターンを与え、残りの発光制御パルスは非発光を繰り返
すことにより、EL発光素子の急激な光量の増加を抑止
する効果と、光量の不足を補う効果と、図14のように
画像濃度として非常に再現しにくい発光パターンに対し
て急激な濃度変化がなくなり、図16の如く発光パター
ンに対して直線的な濃度変化を実現できる。
【0124】間引き発光パターンKは、画像処理回路4
1へデータとして「003FH」の如く、図17のよう
に6回連続発光のような発光パターンを与え、残りの発
光制御パルスは非発光を繰り返すことにより、EL発光
素子の急激な光量の増加を抑止する効果と、光量の不足
を補う効果と、図14のように画像濃度として非常に再
現しにくい発光パターンに対して急激な濃度変化がなく
なり、図16の如く発光パターンに対して直線的な濃度
変化を実現できる。
【0125】間引き発光パターンLは、画像処理回路4
1へデータとして「017FH」の如く、図17のよう
に7回連続発光−1回非発光−1回発光のような発光パ
ターンを与え、残りの発光制御パルスは非発光を繰り返
すことにより、EL発光素子の急激な光量の増加を抑止
する効果と、光量の不足を補う効果と、図14のように
画像濃度として非常に再現しにくい発光パターンに対し
て急激な濃度変化がなくなり、図16の如く発光パター
ンに対して直線的な濃度変化を実現できる。
【0126】間引き発光パターンMは、画像処理回路4
1へデータとして「1BFFH」の如く、図17のよう
に10回連続発光−1回非発光−2回発光のような発光
パターンを与え、残りの発光制御パルスは非発光を繰り
返すことにより、EL発光素子の急激な光量の増加を抑
止する効果と、光量の不足を補う効果と、図14のよう
に画像濃度として非常に再現しにくい発光パターンに対
して急激な濃度変化がなくなり、図16の如く発光パタ
ーンに対して直線的な濃度変化を実現できる。
【0127】間引き発光パターンNは、画像処理回路4
1へデータとして「3FFFH」の如く、図17のよう
に14回連続発光のような発光パターンを与え、残りの
発光制御パルスは非発光を繰り返すことにより、EL発
光素子の急激な光量の増加を抑止する効果と、光量の不
足を補う効果と、図14のように画像濃度として非常に
再現しにくい発光パターンに対して急激な濃度変化がな
くなり、図16の如く発光パターンに対して直線的な濃
度変化を実現できる。
【0128】以上のように、図17の如く発光パターン
B,C,Dや発光パターンH,Iなどを初めとして、規
則的な発光パターンのみで組合わせたり、あるいは、発
光パターンE、G,Kなどを初めとして、不規則な発光
パターンと上記の規則的な発光パターンとを組合わせる
ことによって、図14のように画像濃度として非常に再
現しにくい発光パターンに対しても、前述の如く方式を
とれば、感光体ドラム10の感度特性の違いやプリンタ
の耐環境性にも対応でき、図16の如く固体走査ヘッド
12に印加する発光制御パルスに対して濃度特性は直線
的に変化させる制御方法を確立することができる。
【0129】以上説明したように上記実施例によれば、
注目画素の発光を行なうときに該当するEL発光素子に
前発光歴があった場合、その前発光歴に応じて発光制御
パルスの間引き制御、あるいは、発光制御パルスの電圧
値を可変制御、あるいは、発光制御パルスのパルス幅を
可変制御して、その前発光歴のあったEL発光素子の発
光量が前回と同じ発光量となるようにすることにより、
EL発光素子の残光による印字画像の尾引きや滲みを解
消でき、常に安定した幅広い階調数(中間調印字)を表
現できる。
【0130】また、固体走査ヘッドの発光制御パルスと
副走査手段としての感光体ドラム駆動系モータの励磁パ
ルスとを同期制御させることで、印字画像のドット間隔
は副走査手段に対して規則的になり、従来以上の中間調
印字の画質向上が図れる。
【0131】また、固体走査ヘッドにおいて、用紙に対
する印字領域の第1画素を固体走査ヘッドの第1番目の
ビットに合わせるのを、ライン同期信号入力後の発光制
御パルスをカウントし、そのカウント値の結果を参照す
ることにより、メモリのテーブルからデータを取出し、
そのデータを基に用紙に対する左端書込み基準位置およ
びエリア指定を行なうので、その指定が正確、かつ簡単
な方法で行なうことができる。したがって、従来以上の
中間調印字の画質向上が図れる。
【0132】また、前述したような発光制御パルスの制
御によって、固体走査ヘッドの発光量は常温からの温度
上昇に対してその変化は約5%で、非常に安定させるこ
とができ、これまで以上の中間調印字画像を再現するこ
とができる。
【0133】さらに、用紙に対して印字動作を行なって
いる印字領域以外、すなわち、非印字領域で固体走査ヘ
ッドへの発光制御パルスの印加を停止制御することによ
り、電源の消費電力の容量を低減でき、装置全体の小形
化が可能となる。また、固体走査ヘッドを構成している
EL発光素子に対して連続発光による劣化を防止でき、
EL発光素子の寿命を延ばすことができる。なお、本発
明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明の要
旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施可能なことは言
うまでもないことである。
【0134】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、た
とえば、電子写真式プリンタに適用した場合、印字画像
の尾引きや滲みを解消して、常に安定した幅広い中間調
印字が可能となる固体走査ヘッドの駆動装置および画像
形成装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る電子写真式プリンタの制
御部を示すブロック図。
【図2】電子写真式プリンタの概略構成図。
【図3】固体走査ヘッドの構成を概略的に示す斜視図。
【図4】固体走査ヘッドの構成の変形例を概略的に示す
斜視図。
【図5】固体走査ヘッドに用いるEL発光素子の発光層
の分光特性図。
【図6】固体走査ヘッドの印加電圧に対する輝度の特性
を示すグラフ。
【図7】固体走査ヘッドに印加するコモンパルスおよび
チャンネルパルスの波形制御条件を説明する図。
【図8】ライン同期信号と印字する画像データのタイミ
ングチャートを示す図。
【図9】固体走査ヘッドの端面発光の輝度と時間の関係
と感光体ドラム駆動系モータの励磁パルスとの関係を示
す図。
【図10】固体走査ヘッドの端面発光の輝度と時間との
関係を示す図。
【図11】前発光歴に応じて発光制御パルスを間引き制
御する実施例において連続する第nライン目と第n+1
ライン目の任意の1ドットの発光パターンを示す図。
【図12】前発光歴に応じて発光制御パルスの電圧値を
制御する実施例において連続する第nライン目と第n+
1ライン目の任意の1ドットの発光パターンを示す図。
【図13】前発光歴に応じて発光制御パルスのパルス幅
を制御する実施例において連続する第nライン目と第n
+1ライン目の任意の1ドットの発光パターンを示す
図。
【図14】発光パルスペア数と印字画像濃度との関係を
示す特性図。
【図15】発光パルスペア数に対応するデータとそのと
きの発光パターンを示す図。
【図16】間引き発光パターンと印字画像濃度との関係
を示す特性図。
【図17】間引き発光パターンに対応するデータとその
ときの発光パターンを示す図。
【符号の説明】
10…感光体ドラム(像担持体)、11…帯電用帯電
器、12…固体走査ヘッド、13…光学手段、14…現
像器、15…転写用帯電器、17…定着器、19…給紙
ローラ、20…給紙カセット、30…CPU、31…R
OM、33…外部装置、34…チャンネル駆動回路、3
5…コモン駆動回路、36…前発光歴判定回路、38…
発光−非発光制御回路、41…画像処理回路、44…タ
イミング発生回路、45…制御パルス停止回路、50…
ガラス基板、51…コモン電極、52…EL発光素子、
53…発光体、54…チャンネル電極。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エレクトロ・ルミネッセンス現象を利用
    して端面から発光動作を行なう発光素子を、移動する被
    露光面の移動方向と直交する方向に複数個直線状に配列
    してなり、これら各発光素子を選択的に発光させること
    により前記被露光面を走査露光する固体走査ヘッドにお
    いて、 前記各発光素子に対して位相制御された駆動パルスを印
    加することにより前記各発光素子を選択的に発光させる
    駆動手段と、 注目発光素子の発光を行なうとき、その発光素子に前発
    光歴があるか否かを判定する前発光歴判定手段と、 この前発光歴判定手段で前発光歴があったことが判定さ
    れると、その前発光歴のあった発光素子の発光量が前回
    と同じ発光量となるよう前記駆動パルスにフィードバッ
    ク制御を行なう制御手段とを具備したことを特徴とする
    固体走査ヘッドの駆動装置。
  2. 【請求項2】 エレクトロ・ルミネッセンス現象を利用
    して端面から発光動作を行なう発光素子を、移動する被
    露光面の移動方向と直交する方向に複数個直線状に配列
    してなり、これら各発光素子を選択的に発光させること
    により前記被露光面を走査露光する固体走査ヘッドにお
    いて、 前記各発光素子に対して位相制御された駆動パルスを印
    加することにより前記各発光素子を選択的に発光させる
    駆動手段と、 注目発光素子の発光を行なうとき、その発光素子に前発
    光歴があるか否かを判定する前発光歴判定手段と、 この前発光歴判定手段で前発光歴があったことが判定さ
    れると、その前発光歴のあった発光素子の発光量が前回
    と同じ発光量となるよう前記駆動パルスを間引き制御す
    る制御手段とを具備したことを特徴とする固体走査ヘッ
    ドの駆動装置。
  3. 【請求項3】 エレクトロ・ルミネッセンス現象を利用
    して端面から発光動作を行なう発光素子を、移動する被
    露光面の移動方向と直交する方向に複数個直線状に配列
    してなり、これら各発光素子を選択的に発光させること
    により前記被露光面を走査露光する固体走査ヘッドにお
    いて、 前記各発光素子に対して位相制御された駆動パルスを印
    加することにより前記各発光素子を選択的に発光させる
    駆動手段と、 注目発光素子の発光を行なうとき、その発光素子に前発
    光歴があるか否かを判定する前発光歴判定手段と、 この前発光歴判定手段で前発光歴があったことが判定さ
    れると、その前発光歴のあった発光素子の発光量が前回
    と同じ発光量となるよう前記駆動パルスの電圧値を制御
    する制御手段とを具備したことを特徴とする固体走査ヘ
    ッドの駆動装置。
  4. 【請求項4】 エレクトロ・ルミネッセンス現象を利用
    して端面から発光動作を行なう発光素子を、移動する被
    露光面の移動方向と直交する方向に複数個直線状に配列
    してなり、これら各発光素子を選択的に発光させること
    により前記被露光面を走査露光する固体走査ヘッドにお
    いて、 前記各発光素子に対して位相制御された駆動パルスを印
    加することにより前記各発光素子を選択的に発光させる
    駆動手段と、 注目発光素子の発光を行なうとき、その発光素子に前発
    光歴があるか否かを判定する前発光歴判定手段と、 この前発光歴判定手段で前発光歴があったことが判定さ
    れると、その前発光歴のあった発光素子の発光量が前回
    と同じ発光量となるよう前記駆動パルスのパルス幅を制
    御する制御手段とを具備したことを特徴とする固体走査
    ヘッドの駆動装置。
  5. 【請求項5】 エレクトロ・ルミネッセンス現象を利用
    して端面から発光動作を行なう発光素子を複数個直線状
    に配列してなり、これら各発光素子を選択的に発光させ
    る固体走査ヘッドと、 この固体走査ヘッドの前記各発光素子に対して位相制御
    された駆動パルスを印加することにより前記各発光素子
    を選択的に発光させる駆動手段と、 注目発光素子の発光を行なうとき、その発光素子に前発
    光歴があるか否かを判定する前発光歴判定手段と、 この前発光歴判定手段で前発光歴があったことが判定さ
    れると、その前発光歴のあった発光素子の発光量が前回
    と同じ発光量となるよう前記駆動パルスにフィードバッ
    ク制御をかける制御手段と、 前記固体走査ヘッドの各発光素子の配列方向と直交する
    方向に移動する像担持体上に前記固体走査ヘッドによっ
    て走査露光されることにより画像を形成する画像形成手
    段とを具備したことを特徴とする画像形成装置。
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