JPH06328779A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

Info

Publication number
JPH06328779A
JPH06328779A JP12116193A JP12116193A JPH06328779A JP H06328779 A JPH06328779 A JP H06328779A JP 12116193 A JP12116193 A JP 12116193A JP 12116193 A JP12116193 A JP 12116193A JP H06328779 A JPH06328779 A JP H06328779A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light emitting
light
pulse
scanning head
solid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP12116193A
Other languages
English (en)
Inventor
Junichi Koseki
順一 小関
Mamoru Mizuguchi
衛 水口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP12116193A priority Critical patent/JPH06328779A/ja
Publication of JPH06328779A publication Critical patent/JPH06328779A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Printers Or Recording Devices Using Electromagnetic And Radiation Means (AREA)
  • Facsimile Heads (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】電子写真式プリンタに適用した場合、固体走査
ヘッドの主走査ラインでの発光輝度のばらつきを抑制
し、常に安定した一定の発光輝度が得られる画像形成装
置を提供する。 【構成】端面発光形のEL発光素子を光源とした固体走
査ヘッド12を露光手段として用いた電子写真式プリン
タにおいて、固体走査ヘッド12の各EL発光素子の発
光輝度の補正を、輝度ばらつき補正・階調メモリ部40
内の輝度補正データを利用して行なうことによって、固
体走査ヘッド12の各EL発光素子の発光輝度ばらつき
をそれぞれEL発光素子ごとに独立して補正する。ま
た、固体走査ヘッド12の各EL発光素子の階調データ
による輝度補正を、輝度ばらつき補正・階調メモリ部4
0内の階調補正データを利用して行なうことによって、
固体走査ヘッド12による階調印字を可能としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば、端面発光形
のEL(エレクトロ・ルミネッセンス)発光素子を光源
とした固体走査ヘッドを露光手段として用いた電子写真
式プリンタやデジタル式複写機などの画像形成装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】最近、ビーム光の走査技術を用いたプリ
ンタは、印字品質の良さから電子写真方式による印字技
術の中で急速に普及しており、特に、レーザビーム光を
利用したラスタ走査形が主流となり、その他にも、LE
D(発光ダイオード)アレイ、液晶シャッタアレイ、蛍
光体アレイなどを光源とした自己発光方式の固体走査ヘ
ッドが開発されている。
【0003】しかし、最近、自己発光方式の固体走査ヘ
ッドは、ヘッド構成の上で小形化できるということに着
目され、発光素子として固体発光の薄膜EL発光素子が
検討され始めた。もともと薄膜EL発光素子は、高品質
の薄型表示素子やディスプレイとして用いられていた
が、薄膜EL発光素子にみるように、通常の面発光より
は端面から発光される光の方が発光量が50〜100倍
も強いことに注目され始めてからは、電子写真式プリン
タの露光用光源として利用され始めた。
【0004】薄膜EL発光素子を光源として用いた固体
走査ヘッドは、従来のレーザビーム光を用いたものに比
べてヘッド構成や制御が容易で、LEDアレイを用いた
ものに比べて消費電力が小さくなる特徴があって、電源
の負担が軽くなり、液晶シャッタを用いたものに比べて
応答性が速く、蛍光体アレイを用いたものよりは階調印
字による制御が容易である特徴があり、さらに、液晶駆
動用ICで駆動できるといった利点があることから、そ
の良さが認められ、プリンタへの実用化が盛んになって
きた。
【0005】薄膜EL発光素子は、電子写真式プリンタ
用固体走査ヘッドの光源として利用するため、薄膜EL
発光層をディスプレイのごとく単に平面構造でなく、主
走査方向の分解能に匹敵するように、各発光素子ごとに
分離して、共通のコモン電極の上に各発光素子ごとに発
光部と信号電極を設置して両電極間に交番電圧を印加
し、前記印加電圧を制御することで、外部装置から伝送
されてくる画像データを元に画像制御を施し、各EL発
光素子に発光、非発光を行ない、感光体に静電潜像を形
成し、用紙上に印字画像を再現していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の端面発光形のE
L発光素子を用いた固体走査ヘッドにあっては、たとえ
ば、ガラス基板上にストライプ状に信号電極を設置し、
その信号電極上に誘電体層−発光層−誘電体層の順にス
パッタ法や真空蒸着などの方法で成膜することにより発
光体を形成し、さらに、その発光体の上に共通電極を接
着した構成を採用していた。
【0007】ところが、薄膜形成工程においては、誘電
体層および発光層の構成材料、構成比率、膜厚などのば
らつき、あるいは、エッチング工程においては、電極な
どの形成ばらつきなどが固体走査ヘッドの製造工程で発
生していた。
【0008】このようなばらつきのある固体走査ヘッド
を発光動作させると、各EL発光素子は発光輝度のばら
つきが発生し、また、固体走査ヘッドと露光させる感光
体との間に設置してある光学系(レンズなど)に起因す
る輝度むらとの相乗効果で主走査ラインでの発光輝度ば
らつきが非常に大きくなる。
【0009】このような発光輝度ばらつきを持っている
固体走査ヘッドを電子写真式プリンタに搭載して印字を
行なうと、印字濃度は濃度むらを発生し、画質の低下と
なり、ましてや階調印字の制御は非常に困難であるとい
った欠点があった。
【0010】そこで、本発明は、たとえば、電子写真式
プリンタに適用した場合、固体走査ヘッドの主走査ライ
ンでの発光輝度のばらつきを抑制し、常に安定した一定
の発光輝度が得られる画像形成装置を提供することを目
的とする。
【0011】また、本発明は、固体走査ヘッドの発光量
をリニアに変化させ、階調データに対応した階調補正を
行なうことができる画像形成装置を提供することを目的
とする。さらに、本発明は、常に安定した幅広い階調数
(中間調印字)を表現できる画像形成装置を提供するこ
とを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の画像形成装置
は、エレクトロ・ルミネッセンス現象を利用して端面か
ら発光動作を行なう発光素子を複数個直線状に配列して
なる固体走査ヘッドと、この固体走査ヘッドの前記各発
光素子に対して駆動パルスを印加することにより前記各
発光素子を選択的に発光させる駆動手段と、前記各発光
素子の発光輝度ばらつきを補正するための補正データを
前記各発光素子にそれぞれ対応して記憶している記憶手
段と、この記憶手段に記憶されている補正データに基づ
き前記駆動パルスを制御することにより前記各発光素子
の発光輝度ばらつきをそれぞれ補正する補正手段と、前
記固体走査ヘッドの各発光素子と像担持体とを相対的に
移動させることによって露光し画像を形成する画像形成
手段とを具備している。
【0013】また、本発明の画像形成装置は、2つの電
極間にエレクトロ・ルミネッセンス現象を利用して端面
から発光動作を行なう発光体を介在させてなる発光素子
を複数個直線状に配列してなる固体走査ヘッドと、この
固体走査ヘッドを構成する前記各発光素子の発光輝度ば
らつきを補正するための補正データを前記各発光素子に
それぞれ対応して記憶している記憶手段と、前記発光素
子を構成する一方の電極には交流パルスを印加し、相対
する他方の電極には前記記憶手段に記憶されている補正
データに基づきパルス幅が制御された信号パルスを印加
し、これら交流パルスおよび信号パルスの位相を制御す
ることにより、前記各発光素子をそれらの発光輝度を制
御しながら選択的に発光させる発光制御手段と、前記固
体走査ヘッドの各発光素子と像担持体とを相対的に移動
させることによって露光し画像を形成する画像形成手段
とを具備している。
【0014】また、本発明の画像形成装置は、2つの電
極間にエレクトロ・ルミネッセンス現象を利用して端面
から発光動作を行なう発光体を介在させてなる発光素子
を複数個直線状に配列してなる固体走査ヘッドと、この
固体走査ヘッドを構成する前記各発光素子の発光輝度ば
らつきを補正するための輝度補正データ、および、階調
補正を行なうための階調補正データを前記各発光素子に
それぞれ対応して記憶している記憶手段と、前記発光素
子を構成する一方の電極には交流パルスを印加し、相対
する他方の電極には前記記憶手段に記憶されている各補
正データに基づきパルス幅が制御された信号パルスを印
加し、前記交流パルスのパルス幅に対する前記信号パル
スのパルス幅のデューティ比を可変することにより、前
記各発光素子をそれらの発光輝度を制御しながら選択的
に発光させる発光制御手段と、前記固体走査ヘッドの各
発光素子と像担持体とを相対的に移動させることによっ
て露光し画像を形成する画像形成手段とを具備してい
る。
【0015】さらに、本発明の画像形成装置は、2つの
電極間にエレクトロ・ルミネッセンス現象を利用して端
面から発光動作を行なう発光体を介在させてなる発光素
子を複数個直線状に配列してなる固体走査ヘッドと、こ
の固体走査ヘッドを構成する前記各発光素子の発光輝度
ばらつきを補正するための輝度補正データ、および、階
調補正を行なうための階調補正データを前記各発光素子
にそれぞれ対応して記憶している記憶手段と、前記発光
素子を構成する一方の電極には交流パルスを印加し、相
対する他方の電極には前記記憶手段に記憶されている各
補正データに基づきパルス幅が制御された信号パルスを
印加することにより、前記各発光素子を選択的に発光さ
せる駆動手段と、前記交流パルスが正側電圧値となる間
に前記信号パルスがロウレベルとなる時間幅の積分量、
あるいは、前記交流パルスが負側電圧値となる間に前記
信号パルスがハイレベルとなる時間幅の積分量で前記各
発光素子の発光強度を制御する発光強度制御手段と、前
記固体走査ヘッドの各発光素子と像担持体とを相対的に
移動させることによって露光し画像を形成する画像形成
手段とを具備している。
【0016】
【作用】本発明によれば、あらかじめ設定記憶される発
光輝度ばらつき補正データに応じて固体走査ヘッドの各
発光素子をそれぞれ独立に制御することで、固体走査ヘ
ッドの発光量を制御し、各発光素子の発光輝度ばらつき
を補正することができる。これにより、固体走査ヘッド
の主走査ラインでの発光輝度のばらつきを抑制し、常に
安定した一定の発光輝度が得られる。
【0017】また、本発明によれば、あらかじめ設定記
憶される階調補正データに応じて固体走査ヘッドの各発
光素子をそれぞれ独立に制御することで、固体走査ヘッ
ドの発光量をリニアに変化させ、階調データに対応した
階調補正を行なうことができる。
【0018】さらに、本発明によれば、上記階調補正デ
ータに応じて固体走査ヘッドの各発光素子の発光制御パ
ルス幅を可変制御することで、固体走査ヘッドの常に安
定した幅広い階調数(中間調印字)を表現できる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図2は、本発明に係る画像形成装置、たと
えば、端面発光形のEL発光素子を光源とした固体走査
ヘッドを露光手段として用いた電子写真式プリンタの概
略構成を示すものである。図において、10は像担持体
としての感光体ドラムで、図示矢印方向に一定の速度で
回転するようになっている。11は感光体ドラム10の
表面に一様の電荷を与えるための帯電用帯電器である。
12は固体走査ヘッドで、放射光が出力される開口部が
感光体ドラム10の表面に面していて、出力された放射
光はセルフォックレンズアレイなどの光学手段13を介
して感光体ドラム10上に最適に集光されるように配設
されている。
【0020】なお、本実施例における固体走査ヘッド1
2は、後で詳細を説明するが、たとえば、解像度が30
0DPIの複数の端面発光形のEL発光素子からなり、
個々の発光素子を発光−非発光制御することで、感光体
ドラム10上を走査露光して静電潜像を形成するように
なっている。
【0021】14は感光体ドラム10上に形成された静
電潜像の現像を行なうためにトナーを供給する現像器、
15は感光体ドラム10上に現像されたトナー像を用紙
に転写するための転写用帯電器、16は静電気力で感光
体ドラム10の表面に密着している用紙を剥離するため
の剥離用帯電器、17は用紙上に転写されたトナー像を
圧力と熱で用紙上に定着させるための定着器、18は用
紙に転写しきれないトナーおよび感光体ドラム10上の
紙粉などを除去するためのクリーナである。
【0022】19は給紙ローラ対で、給紙カセット20
から取出ローラ21で1枚ずつ取出された用紙P、ある
いは、給紙開口部22から手差しで1枚ずつ供給される
用紙を内部へ取込む。23はトナー像が定着された用紙
を外部の排紙トレイ(図示しない)へ排出する排紙開口
部である。
【0023】24は制御回路基板で、図示しない外部装
置から入力される画像データを受信して、その画像デー
タに対して後述する輝度ばらつきの補正をかけることに
よって、固体走査ヘッド12の発光輝度ばらつきを抑制
する制御を行なったり、また、プリンタ全体の駆動制御
などを行なっている制御部が組込まれている。
【0024】次に、図2のプリンタの動作を説明する。
たとえば、図示しない外部装置の制御によってプリント
動作を開始すると、給紙ローラ対19は、給紙カセット
20から取出された用紙Pを1枚1枚分離させることに
よって内部へ取込む。このとき、感光体ドラム10は既
に回転されており、その表面は帯電用帯電器11によっ
て一様に帯電されている。
【0025】さて、図示しない外部装置からプリントす
る画像データが入力され、その画像データに基づく発光
制御パルス(駆動パルス)が固体走査ヘッド12に入力
されると、固体走査ヘッド12は、その発光制御パルス
に基づき複数のEL発光素子の発光−非発光制御を行な
い、一様に帯電されている感光体ドラム10の表面を走
査露光することにより静電潜像を形成する。すなわち、
固体走査ヘッド12の中のEL発光素子が発光している
部分は感光体ドラム10上で電荷がなくなり、EL発光
素子が非発光の部分は感光体ドラム10上で電荷が残る
ようになる。
【0026】こうして、感光体ドラム10上に形成され
た静電潜像が現像器14の設置箇所に達すると、電荷が
無くなっている箇所にトナーが電気的な作用で付着する
ことにより現像が起こる。トナーは徐々に供給されるの
で、感光体ドラム10上の電荷による静電潜像の部分に
トナーによる像が形成される。
【0027】一方、供給された用紙Pは、給紙ローラ対
19の搬送制御によって感光体ドラム10と転写用帯電
器15との間へ導かれ、感光体ドラム10上のトナー像
が転写用帯電器15の作用によって転写され、トナー像
が用紙上に形成される。その後、用紙Pは剥離用帯電器
16の作用によって感光体ドラム10の表面から剥離さ
れ、定着器17へと搬送される。用紙P上のトナー像
は、定着器17の加圧と熱の作用によって固定され、排
紙開口部23から外部へ送出される。
【0028】また、トナー像が転写された感光体ドラム
10は、その表面に残った余剰トナーおよび紙粉などが
クリーナ18によって除去された後、帯電用帯電器11
へ移動し、その表面に再び一様な電荷が与えられるよう
になる。
【0029】以上のプロセスを繰り返すことによって、
固体走査ヘッド12を露光光源とした電子写真式プリン
タの印字動作は行なわれる。図1は、上記のように構成
された電子写真式プリンタの制御部を示すもので、固体
走査ヘッドの発光制御パルスと副走査手段としての感光
体ドラム駆動系モータの励磁パルスとの同期制御を行な
う制御手段、固体走査ヘッドの発光−非発光制御関係
と、用紙先端検知後のライン同期信号(水平同期信号)
をカウントし、そのカウント値の結果を参照し、メモリ
からデータを引出し、印字領域以外では固体走査ヘッド
の発光制御パルスを停止制御する制御手段、発光制御パ
ルスに同期したライン同期信号入力後の駆動パルスをカ
ウントし、そのカウント値の結果を参照し、メモリから
データを引出し、そのデータを基に用紙の左端書込み基
準位置およびエリア指定を行なう制御手段、図示しない
外部装置から入力される画像データを受信し、この受信
した画像データに輝度ばらつきの補正をかけることによ
って、固体走査ヘッドの発光輝度のばらつきを抑制して
安定した中間調印字を行なうための制御を行なう制御手
段、固体走査ヘッドを構成するEL発光素子の放電電流
をモニタし、EL発光素子の劣化検出および異常検出を
行なう制御手段などの部分を中心に示してある。
【0030】図1において、CPU(セントラル・プロ
セッシング・ユニット)30は、プリンタ全体の制御を
司る。メモリ(ROM)31には、CPU30の制御プ
ログラム(プリンタ全体の演算、制御、駆動などを司る
制御プログラム)、および、印字領域の指定を行なうテ
ーブルデータなどが格納されている。インタフェイス
(I/F)回路32は、CPU30の管理下にあり、本
プリンタと外部装置33との間で行なう通信機能を有し
ている。外部装置33は、I/F回路32を介して本プ
リンタと情報の交換、命令、および、データ転送などを
行なう。
【0031】信号電極駆動回路34は、固体走査ヘッド
12を発光−非発光制御するための信号パルスを生成す
る。コモン電極駆動回路35は、固体走査ヘッド12を
発光−非発光制御するためのコモンパルスを生成する。
信号電極駆動回路34およびコモン電極駆動回路35か
ら出力される各パルスは、それぞれ固体走査ヘッド12
に入力されることにより、固体走査ヘッド12の発光−
非発光の制御が行なわれる。
【0032】カウンタ36は、I/F回路32を介して
外部装置33から伝送されてきたライン同期信号(水平
同期信号)Cをカウントし、かつ、後述するタイミング
パルス発生回路39で生成された発光制御パルスをカウ
ントする。カウンタ36のカウント値は、バス37を介
してCPU30に取込まれ、ライン数の管理および画素
数の管理用などに処理される。
【0033】画像処理回路38は、I/F回路32から
の画像信号とその画像信号に同期したクロックパルスと
を受取り、画像処理および画像編集作業を行なう。タイ
ミングパルス発生回路39は、画像処理回路38から出
力された多値の画像データを固体走査ヘッド12へ転送
するための転送クロックパルス、固体走査ヘッド12の
制御信号作成用クロックパルス、および、プリンタの各
駆動系の動作クロックパルスなどをそれぞれ同期させて
生成し、出力する。
【0034】輝度ばらつき補正・階調メモリ部40は、
タイミングパルス発生回路39からのクロックパルスに
同期して画像処理回路38から転送されてきた多値デー
タに該当するEL発光素子の発光輝度ばらつきを補正す
るEL発光素子制御データを格納した補正用メモリ、お
よび、画像処理回路38から転送されてきた多値データ
をEL発光素子の階調制御信号に変換するデータを格納
した階調変換用メモリから構成されている。
【0035】ゲート回路41は、必要に応じてCPU3
0から制御信号STBを受け、輝度ばらつき補正・階調
メモリ部40へのデータバスの開閉を行なう。これによ
り、輝度ばらつき補正・階調メモリ部40は、CPU3
0からゲート回路41を介してメモリデータの更新を行
なえるようになっている。
【0036】パルス停止制御回路42は、カウンタ36
のカウント値を参照することにより、ROM31からテ
ーブルデータを取出し、固体走査ヘッド12への発光制
御パルスを停止制御する。
【0037】コモンパルス発生回路43は、タイミング
パルス発生回路39からのクロックパルスに応じて固体
走査ヘッド12へのコモンパルスを生成し、かつ、パル
ス停止制御回路42からの制御信号によってコモンパル
スの出力を停止制御している。
【0038】用紙先端検知器44は、給紙カセット20
あるいは給紙開口部22から用紙Pが供給されたことを
検知するもので、その検知信号はCPU30に取込ま
れ、処理される。
【0039】駆動回路45は、制御回路46の制御に基
づき、それぞれ前記給紙ローラ対19、現像器14、感
光体ドラム10、クリーナ18、および、定着器17を
駆動制御する。
【0040】放電電流検出回路47は、固体走査ヘッド
12を構成する少なくとも2個以上のEL発光素子から
出力される放電電流を検出するもので、その検出値はバ
ス37を介してCPU30に取込まれる。なお、放電電
流の検出は、上記目的のため用紙Pの画像形成に寄与す
る画素(EL発光素子)直接が最良であるが、画像形成
に寄与しない画素(EL発光素子)、すなわちダミー画
素で行なってもよい。
【0041】次に、図1の制御部の動作を説明する。ま
ず、外部装置33から本プリンタに画像データが入力さ
れていない状態の場合、固体走査ヘッド12は待機状態
となり、外部装置33が出力するライン同期信号Cをカ
ウントしているカウンタ36のカウント値にかかわら
ず、CPU30はパルス停止制御回路42に固体走査ヘ
ッド12へ発光制御パルスを送ること停止するように指
示する。
【0042】この状態で、外部装置33からI/F回路
32を介して印字開始コマンドを受取ると、CPU30
は、給紙ローラ対19を駆動することにより用紙Pを供
給する。用紙先端検知器44が用紙Pの先端を検知する
と、CPU30は、外部装置33に対して画像データの
伝送を要求する。
【0043】CPU30は、この時点でパルス停止制御
回路42に指令を与えて、固体走査ヘッド12への発光
制御パルスの停止を解除する。CPU30からの伝送要
求により、外部装置33から、ライン同期信号Cに同期
して画像データが入力されると、画像処理回路38で画
像処理および画像編集作業などが行なわれた後、その処
理済みの画像データは、タイミングパルス発生回路39
からのクロックパルスに同期して輝度ばらつき補正・階
調メモリ部40に転送される。
【0044】輝度ばらつき補正・階調メモリ部40で
は、画像処理回路38からの多値画像データを基にEL
発光素子の発光輝度ばらつき補正および階調変換処理を
行ない、その処理後のデータは信号電極駆動回路34へ
送られる。この場合、多値の画像データに発光輝度ばら
つきの補正を行なった後に階調変換を行なうので、固体
走査ヘッド12の発光輝度ばらつきは抑制され、かつ、
安定した中間調印字を行なうことが可能となる。
【0045】このとき、CPU30は、ROM31のテ
ーブルからデータを取出し、そのデータ値によって固体
走査ヘッド12の発光制御する画素位置を確定する。そ
して、ライン同期信号C入力後に固体走査ヘッド12の
駆動パルスを制御しながら、画像データを転送すること
により、画像データの用紙Pに対する書込み位置、すな
わち、用紙Pの左端書込み基準位置およびエリア指定を
行なっている。
【0046】タイミングパルス発生回路39は、内部で
生成し同期制御された基準クロックパルスを輝度ばらつ
き補正・階調メモリ部40、コモンパルス発生回路4
3、および、制御回路46にそれぞれ供給する。
【0047】輝度ばらつき補正・階調メモリ部40は、
タイミングパルス発生回路39からの副走査手段として
の駆動系モータの励磁パルスに同期したタイミングクロ
ックで画像処理回路38から多値の画像データを入力
し、輝度ばらつきの補正を行なった後に階調変換を行な
い、EL発光素子に印加可能な制御信号に変換し、信号
パルスを信号電極駆動回路34へ出力する。
【0048】このとき、コモンパルス発生回路43は、
タイミングパルス発生回路39から輝度ばらつき補正・
階調メモリ部40へ入力されたクロックパルスと同期し
たタイミングクロックパルスが入力されることで、前記
信号パルスと同期されたコモンパルスをコモン電極駆動
回路35へ出力する。
【0049】固体走査ヘッド12は、信号電極駆動回路
34から出力される信号パルスと、コモン電極駆動回路
35から出力されるコモンパルスをそれぞれ入力するこ
とで、EL発光素子の発光−非発光の制御を行なう。こ
れにより、EL発光素子の発光輝度ばらつきの補正と階
調印字の双方を同時に実施できる。
【0050】制御回路46は、CPU30の管理下でタ
イミングパルス発生回路39から固体走査ヘッド12の
発光制御パルス、すなわち、信号パルスとコモンパルス
に同期されたタイミングクロックパルスを入力すること
で、感光体ドラム10を中心としたプロセス周りの制
御、駆動を行なう信号が生成され、駆動回路45を介し
て副走査手段としての駆動系モータ、すなわち、感光体
ドラム10の周速を安定にし、駆動する。
【0051】また、制御回路46は、駆動回路45を介
して給紙ローラ対19、現像器14、クリーナ18、定
着器17などの各制御も同様に行なうことで、外部装置
33から入力された印字すべき画像データの固体走査ヘ
ッド12へ転送されるタイミングと前記副走査手段の駆
動タイミングとは同期がとれ、感光体ドラム10上の静
電潜像の形成を安定して行なうことができ、用紙Pへ忠
実に再現し、印字を行なうことができる。
【0052】ところで、固体走査ヘッド12は、複数の
EL発光素子から構成されていて、その発光源は独立で
あるために、発光する頻度が高いEL発光素子と発光す
る頻度が極端に低いEL発光素子とでは発光輝度に差が
発生するため(経時変化)、照射する光の輝度のばらつ
き、すなわち、照射分布をフラットに安定した軌線に描
く必要がある。また、EL発光素子の劣化検出と異常検
出を行なう必要がある。
【0053】そこで、固体走査ヘッド12を構成するE
L発光素子からの放電電流を放電電流検出回路47で逐
次モニタし、CPU30は、その検出値の結果を取込ん
で参照することにより、ROM31からテーブルデータ
を取出して、タイミングパルス発生回路39を制御し、
コモンパルス発生回路43から出力されるコモンパルス
を波形制御することにより、固体走査ヘッド12の発光
量の制御を行なっている。
【0054】このように、固体走査ヘッド12から直接
モニタおよび間接モニタし、そのモニタデータをCPU
30で演算処理を行なうことで、固体走査ヘッド12か
ら照射する光の輝度のばらつき、すなわち、感光体ドラ
ム10面での照度分布をフラットに安定させることがで
き、かつ、EL発光素子の劣化検出とEL発光素子の異
常検出が可能となる。
【0055】上記したような閉ループ制御方式は、非常
に応用面が広く利用でき、端面発光形のEL発光素子を
用いた固体走査ヘッドをはじめ、蛍光体アレイ、LED
アレイなどを用いた固体走査ヘッド全般に同様な制御を
応用することができる。
【0056】図3は、固体走査ヘッド12の構成を概略
的に示すものである。図において、ガラス基板50上に
は、導電性金属からなるコモン電極51が接着されてい
て、このコモン電極51は前記コモン電極駆動回路35
からのコモンパルスによって駆動される。コモン電極5
1上には、複数の端面発光形のEL発光素子52,…が
一定間隔で直線状に配列されている。ここに、本固体走
査ヘッド12の主走査方向の解像度は、EL発光素子5
2,…の設置分布によって決定される。本実施例では、
たとえば、1mm当たり約12本の素子間隔で構成され
ているため、解像度は300DPIとなっている。
【0057】EL発光素子52,…は、それぞれコモン
電極51上に蒸着形成された発光体53、および、この
発光体53上に接着された信号電極54によって構成さ
れている。EL発光素子52,…の各信号電極54は、
前記信号電極駆動回路34からの信号パルスによって駆
動される。
【0058】発光体53は、たとえば、ZnS:Mnか
らなる発光層をY2 O5 からなる誘電体層で両側から挟
んでサンドウィッチ構造とし、それを更にコモン電極5
1と信号電極54とで図示の如く挟み込み、両電極5
1,54間に高電圧を印加して発光層と誘電体層に電界
を発生させることにより、光エネルギを励起させるよう
になっている。
【0059】なお、上記発光層としては、高輝度発光の
可能性があるMn、または、希土類元素付加のZnS、
および、希土類元素付加のアルカリ土類金属硫化物(C
aS:Eu,SrS:Ce)などが研究開発されている
が、本実施例ではZnS:Mnを取り上げた。
【0060】また、上記誘電体層としては、高誘電率で
低電圧駆動の絶縁膜、たとえば、SiO,SiN,Al
N,TaO−SiOなどが考えられるが、本実施例では
上記したようにY2 O5 を取り上げた。
【0061】本固体走査ヘッド12の成膜は、スパッタ
法や真空蒸着などによって均一に製造されるが、一般に
使われているEL発光形ディスプレイと性質および製造
などの手法は同様である。
【0062】また、EL発光素子52,…の各側壁およ
び後壁には、隣接するEL発光素子52の漏光および外
光などによる干渉を抑制するために、光遮蔽と非導電性
とさせるためのコーティング材55を施してある。コー
ティング材55は、上記性質を持っていれば特に材質な
どに制限はない。本実施例では、たとえば、アルマイト
コーティングを施してある。
【0063】EL発光素子52,…からの放射光56
は、コモン電極51に対して垂直方向に発光体53の端
面から発光する光であり、感光体ドラム10の表面に露
光させる光は、この放射光56を利用している。放射光
56の輝度は、発光体53の発光層や誘電体層の構成材
料、構成比率、および、膜厚などによって変化するが、
膜厚が増すだけでも光の伝播モードの数は増えるので、
光出力は増加する傾向を示す。また、使用する感光体ド
ラム10の分光感度特性から、固体走査ヘッド12の発
光波長を合わせるように発光材料を選択し、最適なもの
を選ぶことが可能である。
【0064】なお、放射光56は、厚さが約1μmの発
光層から約70μm程度の極めて薄い帯状のビーム光が
放出されるので集光性に富み、レンズ系へのカップリン
グ効率もよく、放射光としてはロスが少ないという特徴
がある。
【0065】図4は、図3で示した固体走査ヘッド12
の変形例を示す。この例は、各電極51,52の構成位
置を逆にした場合を示している。すなわち、ガラス基板
50上に、ストライプ状の導電性金属電極を各EL発光
素子52,…ごとに分離するように信号電極54を設置
し、その各信号電極54上にそれぞれ発光体53を形成
し、その上に更に各EL発光素子52,…を共通に接続
するコモン電極51を接着して構成される。各信号電極
54は、それぞれ信号パルスを発生する信号電極駆動回
路34に接続され、コモン電極51は、コモンパルスを
発生するコモン電極駆動回路35に接続されている。
【0066】図5は、図3で示した固体走査ヘッド12
の他の変形例を示す。この例は、コモン電極51を信号
電極54と同様に各EL発光素子52,…ごとに分離形
成した場合を示している。すなわち、ガラス基板50上
に、ストライプ状の導電性金属電極を各EL発光素子5
2,…ごとに分離するようにコモン電極51を設置し、
その各コモン電極51上にそれぞれ発光体53を形成
し、その上に更にストライプ状の導電性金属電極を各E
L発光素子52,…ごとに分離するように信号電極54
を接着して構成される。各信号電極54は、それぞれ信
号パルスを発生する信号電極駆動回路34に接続され、
各コモン電極51は、それぞれコモンパルスを発生する
コモン電極駆動回路35に接続されている。
【0067】なお、本実施例での固体走査ヘッド12に
用いるEL発光素子52の発光層に用いる材料は、前述
したようにZnS:Mnを使用しているため、EL発光
素子52からの放射光の発光色は黄橙色で、その分光特
性は図6に示す如く中心波長は590nmで、半値にお
ける広がりは70nm程度である。ここに、図6の横軸
は波長を、縦軸は相対感度をそれぞれ示している。
【0068】図7は、固体走査ヘッド12の印加電圧、
すなわち、コモン電極51と信号電極54との電位差に
対する発光輝度の特性を示すグラフである。固体走査ヘ
ッド12は、基本的には交流形のEL発光形ディスプレ
イと駆動方法が類似しているので、動作電圧として20
0数十V(ボルト)といった高い交流交番電圧を使用し
ている。
【0069】しかし、この動作電圧は発光体53を構成
する発光層および誘電体層で使用されている材料の変更
によって低下していく傾向にある。EL発光素子52の
両電極51,54間の電位差が所定値以上になると、発
光、非発光の動作が行なわれる。
【0070】図7に示す如く、両電極51,54間の電
位差がしきい値電圧(スレッショルド電圧)Vth未満
であるとき、固体走査ヘッド12は発光しないが、両電
極51,54間の電位差がスレッショルド電圧Vthよ
りも高くなると、固体走査ヘッド12は発光を初め、所
定値Vh(Vh>Vth)以上になると、固体走査ヘッ
ド12は完全飽和発光する。両電極51,54間の電位
差がスレッショルド電圧Vth付近であるとき、固体走
査ヘッド12は微小に発光するが、感光体ドラム10の
露光レベルには達しないで、この領域は使用しない。
【0071】図7から、印加電圧−輝度特性曲線は急俊
で、Vh−Vth=Vsig程度であるので、この電圧
Vsigのオン−オフ制御のみで、すなわち、信号電極
54に印加する信号パルスの電圧値Vsigの制御で、
容易に固体走査ヘッド12の発光、非発光の制御を行な
っている。
【0072】図8は、外部装置33から伝送されてきた
画像データ転送同期用ライン同期信号C(水平同期信
号)と印字画像データのタイミングチャートを示してい
る。CPU30は、あらかじめ用紙Pの左端書込み基準
位置およびエリア指定のデータをROM31のテーブル
から読出すことにより、図8のごとく、ライン同期信号
Cから用紙Pの左端書込み基準信号発生までの時間TB
、ライン同期信号Cから用紙Pの右端書込み基準信号
発生までの時間TE の算出を行なう。
【0073】そして、CPU30は、ライン同期信号C
の入力後、固体走査ヘッド12への発光制御パルスをカ
ウンタ36でカウントし、そのカウント値と上記算出値
とを比較することにより、固体走査ヘッド12において
発光制御する画素位置を用紙Pに対してどの位置から行
なうかを確定し、タイミングパルス発生回路39でライ
ン同期信号C入力後の発光制御パルス(駆動パルス)を
制御し、画像データを画像処理回路38、輝度ばらつき
補正・階調メモリ部40を介して信号電極駆動回路34
へ送る。
【0074】同時に、タイミングパルス発生回路39か
ら発生したクロックパルスは、コモンパルス発生回路4
3へ出力されてコモンパルスを発生し、コモン電極駆動
回路35へ送る。固体走査ヘッド12は、信号電極駆動
回路34から発生された信号パルスとコモン電極駆動回
路35から発生されたコモンパルスとによって発光−非
発光の制御が行なわれる。
【0075】以上により、固体走査ヘッド12におい
て、用紙Pに対する印字領域は第1画素を固体走査ヘッ
ド12の第1番目の画素、あるいは、あらかじめ規定さ
れた画素に合わせることが、ROM31のテーブルデー
タから容易に指定でき、画像印字位置精度の向上を図る
ことができる。
【0076】図9は、図3に示した固体走査ヘッド12
を等価回路で表したものである。信号電極54はそれぞ
れ独立に設置され、1画素は1個の信号電極54から構
成されている。信号電極54の各画素は、信号電極駆動
回路34へ直接接続されているので、EL発光素子52
の発光制御をダイレクトに行なうことができる。信号電
極駆動回路34は、画像データに応じた信号をEL発光
素子52の発光レベルまで上げる機能を持つ。信号電極
駆動回路34から発生する信号は、画像データを含んで
いるので、コモン電極51に印加する電圧よりも低く設
定している。
【0077】一方、コモン電極51は、たとえば、25
6画素を1グループとし、256画素は1個のコモン電
極を共有している。コモン電極51は、コモン電極駆動
回路35へ直接に接続されているので、EL発光素子5
2の発光制御をダイレクトに行なうことができる。コモ
ン電極駆動回路35から発生する信号は、画像データに
関係なくEL発光素子52の発光レベルまで上げる機能
を持つ。コモン電極駆動回路35は、画像データを含ん
でいないので、信号電極駆動回路34に印加する電圧よ
りも高く設定している。
【0078】1番目のコモン電極51は、図9に示す如
くコモン電極駆動回路35のAに接続され、2番目のコ
モン電極51はコモン電極駆動回路35のBに接続され
る。以降、256画素ごとをブロックとして連続的にコ
モン電極駆動回路35に接続されている。
【0079】ところで、本実施例では、256画素を1
グループとしているが、これは信号電極駆動回路34の
回路構成とコモン電極駆動回路35の駆動容量とで制約
されるものであるから、256画素を限定するものでは
ない。ただし、図9では、便宜上、固体走査ヘッド12
の1画素目のことを第1画素目、2画素目のことを第2
画素目、N画素目のことを第N画素目とする。
【0080】図10は、図9で示した固体走査ヘッド1
2の発光−非発光制御を行なうタイミングチャートを表
したものである。ここでは、第1画素目に印加する信号
パルス、第2画素目に印加する信号パルス、第256画
素目に印加する信号パルス、第257画素目に印加する
信号パルスを信号電極54側に印加するタイミングチャ
ートを示す。また、同時にコモン電極51側に印加する
コモンパルスを、コモンパルスA、コモンパルスB、コ
モンパルスC、コモンパルスDとして示す。
【0081】コモンパルスは、任意のパルス設定幅と任
意のパルス間休止時間幅とを交互に発生する交流電圧波
形をEL発光素子52の一方側の電極51へ印加する。
信号パルスは、コモンパルスに位相を合わせ、信号電極
駆動回路34内で画像データに応じて信号パルスのパル
ス幅を生成し、EL発光素子52の他方側の電極54へ
印加する。EL発光素子52を発光−非発光させるため
には、信号パルスとコモンパルスの互いの波形位相で決
定される。
【0082】図11は、図9および図10で示した固体
走査ヘッド12の発光−非発光制御を示したタイミング
チャートの中で、任意のEL発光素子52における発光
させないモードの1パターンのタイミングチャートを表
したものである。
【0083】コモンパルスは、コモンパルス発生回路4
3で生成され、コモン電極駆動回路35で昇圧される。
コモンパルスは、図11の如く設定電圧Vsを基準とし
て、正電圧側のスレッショルドレベル+Vthを越える
正電圧Vpを設定時間Tの幅に持つ正のパルス波形と、
負電圧側のスレッショルドレベル−Vthを越えない負
電圧−Vnを設定時間Tの幅に持つ負のパルス波形とを
交互に出力する。
【0084】なお、正電圧側のパルス波形と負電圧側の
パルス波形との間の休止区間は、上記正電圧Vpおよび
負電圧−Vnの上記設定時間Tよりも長い休止時間を有
している。
【0085】また、信号パルスは、輝度ばらつき補正・
階調メモリ部40で生成され、信号電極駆動回路34で
昇圧される。信号パルスは、図11の如くコモンパルス
の波形と位相を合わせて出力される。信号パルスは、0
V(ボルト)を基準として正電圧側にパルスを出力す
る。信号パルスは、上記設定時間Tを最大とし、スレッ
ショルドタイムTthを基準として、スレッショルドタ
イムTthよりも小さい時間方向をTaと表わし、スレ
ッショルドタイムTthよりも大きい時間方向をTkと
表わすと、コモンパルス波形と信号パルス波形の共有す
るエリアTaの部分の時間幅がEL発光素子52から放
射する光の輝度に比例する。
【0086】ところで、第1のEL発光素子を発光させ
ないパルス位相条件は、コモンパルスが正電圧Vpのと
き、図示したように発光に寄与するエリアの部分Taが
Ta<Tthの条件が成立するような休止区間を前記設
定時間Tの内部で発生したときである。コモンパルスと
信号パルスとの共有するエリアTaの部分の時間幅は、
スレッショルドタイムTthよりも小さいので、EL発
光素子52からの放射光は微小となり、感光体ドラム1
0上に露光現像は発生しない。
【0087】また、第2のEL発光素子を発光させない
パルス位相条件は、コモンパルスが負電圧−Vnのと
き、図示したように発光に寄与するエリアの部分Taが
Ta<Tthの条件が成立するようなパルスを前記設定
時間Tの内部で発生したときである。コモンパルスと信
号パルスとの共有するエリアTaの部分の時間幅は、ス
レッショルドタイムTthよりも小さいので、EL発光
素子52からの放射光は微小となり、感光体ドラム10
上に露光現像は発生しない。
【0088】そして、さらにEL発光素子52の発光効
率および発光量を上げるために、正電圧側のパルス波形
と負電圧側のパルス波形を印加する間に前記設定時間T
よりも長い休止区間を与え、これらを交互に、しかも、
正電圧側のパルス波形と負電圧側のパルス波形とが必ず
1ペアで発生し、完了するように制御する条件を加える
ことで、EL発光素子52の寿命を延ばしている。しか
し、このときの制御方式では、EL発光素子52からの
放射光は感光体ドラム10上に露光現象は発生しない。
【0089】図12は、図9および図10で示した固体
走査ヘッド12の発光−非発光制御を示したタイミング
チャートの中で、任意のEL発光素子52における発光
させるモードの1パターンのタイミングチャートを表し
たものである。
【0090】コモンパルスは、コモンパルス発生回路4
3で生成され、コモン電極駆動回路35で昇圧される。
コモンパルスは、図12の如く設定電圧Vsを基準とし
て、正電圧側のスレッショルドレベル+Vthを越える
正電圧Vpを設定時間Tの幅に持つ正のパルス波形と、
負電圧側のスレッショルドレベル−Vthを越えない負
電圧−Vnを設定時間Tの幅に持つ負のパルス波形とを
交互に出力する。
【0091】なお、正電圧側のパルス波形と負電圧側の
パルス波形との間の休止区間は、上記正電圧Vpおよび
負電圧−Vnの上記設定時間Tよりも長い休止時間を有
している。
【0092】また、信号パルスは、輝度ばらつき補正・
階調メモリ部40で生成され、信号電極駆動回路34で
昇圧される。信号パルスは、図12の如くコモンパルス
の波形と位相を合わせて出力される。信号パルスは、0
Vを基準として正電圧側にパルスを出力する。信号パル
スは、上記設定時間Tを最大とし、スレッショルドタイ
ムTthを基準として、スレッショルドタイムTthよ
りも大きい時間方向をTbと表わすと、コモンパルス波
形と信号パルス波形の共有するエリアTbの部分の時間
幅がEL発光素子52から放射する光の輝度に比例す
る。
【0093】ところで、第1のEL発光素子を発光させ
るパルス位相条件は、コモンパルスが正電圧Vpのと
き、図示したように発光に寄与するエリアの部分Tbが
Tth<Tbの条件が成立するような休止区間を前記設
定時間Tの内部で発生したときである。コモンパルスと
信号パルスとの共有するエリアTbの部分の時間幅は、
スレッショルドタイムTthよりも大きいので、EL発
光素子52からの放射光は増大となり、感光体ドラム1
0上に露光現像は発生する。
【0094】また、第2のEL発光素子を発光させるパ
ルス位相条件は、コモンパルスが負電圧−Vnのとき、
図示したように発光に寄与するエリアの部分TbがTt
h<Tbの条件が成立するようなパルスを前記設定時間
Tの内部で発生したときである。コモンパルスと信号パ
ルスとの共有するエリアTbの部分の時間幅は、スレッ
ショルドタイムTthよりも大きいので、EL発光素子
52からの放射光は増大となり、感光体ドラム10上に
露光現像は発生する。
【0095】そして、さらにEL発光素子52の発光効
率および発光量を上げるために、前記設定時間Tよりも
長い休止区間を与え、これらを交互に、しかも、正電圧
側のパルス波形と負電圧側のパルス波形とが必ず1ペア
で発生し、完了するように制御する条件を加えること
で、EL発光素子52の寿命を延ばしている。したがっ
て、このときの制御方式では、EL発光素子52からの
放射光は感光体ドラム10上に露光現象を発生させる。
【0096】次に、図12を用いて固体走査ヘッド12
の発光輝度ばらつき補正の方法について説明する。固体
走査ヘッド12は、コモンパルス発生回路43で生成さ
れ、コモン電極駆動回路35で昇圧されたコモンパルス
をEL発光素子52の一方の電極51へダイレクトに印
加し、かつ、輝度ばらつき補正・階調メモリ部40で生
成され、信号電極駆動回路34で昇圧された信号パルス
をEL発光素子52の他方の電極54へダイレクトに印
加し、しかも、それら両方のパルスの位相条件でEL発
光素子52の発光輝度量の制御を行なう。
【0097】このとき、固体走査ヘッド12の任意のE
L発光素子Nに注目すると、EL発光素子Nの発光輝度
量は、タイミングパルス発生回路39の制御を受けた輝
度ばらつき補正・階調メモリ部40で生成されるデータ
Dnによって制御される。すなわち、信号電極駆動回路
34は、輝度ばらつき補正・階調メモリ部40からのデ
ータDnを受取り、Tth<Tb<Tk(輝度ばらつき
補正区間)の条件を満たす信号パルス幅Tbnを発生さ
せる。感光体ドラム10上には、上記Tbnのパルス幅
に比例した露光量が発生する。
【0098】同様に、EL発光素子Nの隣接するEL発
光素子N+1に注目すると、EL発光素子N+1の発光
輝度量は,タイミングパルス発生回路39の制御を受け
た輝度ばらつき補正・階調メモリ部40で生成されるデ
ータDn+1によって制御される。すなわち、信号電極
駆動回路34は、輝度ばらつき補正・階調メモリ部40
からのデータDn+1を受取り、Tth<Tb<Tk
(輝度ばらつき補正区間)の条件を満たす信号パルス幅
Tbn+1を発生させる。感光体ドラム10上には、上
記Tbn+1のパルス幅に比例した露光量が発生する。
【0099】このように、固体走査ヘッド12の各EL
発光素子52の輝度補正を、記憶手段(メモリ)内の輝
度補正データを利用して行なうことによって、固体走査
ヘッド12の各EL発光素子52の発光輝度ばらつき
を、それぞれEL発光素子52ごとに独立して補正する
ことができる。
【0100】次に、図12を用いて固体走査ヘッド12
の階調補正の方法について説明する。固体走査ヘッド1
2は、コモンパルス発生回路43で生成され、コモン電
極駆動回路35で昇圧されたコモンパルスをEL発光素
子52の一方の電極51へダイレクトに印加し、かつ、
輝度ばらつき補正・階調メモリ部40で生成され、信号
電極駆動回路34で昇圧された信号パルスをEL発光素
子52の他方の電極54へダイレクトに印加し、しか
も、それら両方のパルスの位相条件でEL発光素子52
の発光輝度量の制御を行なう。
【0101】このとき、固体走査ヘッド12の任意のE
L発光素子Mに注目すると、EL発光素子Mの階調デー
タによる発光輝度量は、タイミングパルス発生回路39
の制御を受けた輝度ばらつき補正・階調メモリ部40で
生成されるデータDmによって制御される。すなわち、
信号電極駆動回路34は、輝度ばらつき補正・階調メモ
リ部40からのデータDmを受取り、Tth<Tb<T
(階調補正区間)の条件を満たす信号パルス幅Tbmを
発生させる。感光体ドラム10上には、上記Tbmのパ
ルス幅に比例した露光量が発生する。
【0102】なお、上記Tbmのパルス幅は、階調数に
応じて時間を設定することで、図12の斜線で示した面
積に対応して感光体ドラム10上の露光量が決定され
る。同様に、EL発光素子Mの隣接するEL発光素子M
+1に注目すると、EL発光素子M+1の発光輝度量
は、タイミングパルス発生回路39の制御を受けた輝度
ばらつき補正・階調メモリ部40で生成されるデータD
m+1によって制御される。すなわち、信号電極駆動回
路34は、輝度ばらつき補正・階調メモリ部40からの
データDm+1を受取り、Tth<Tb<T(階調補正
区間)の条件を満たす信号パルス幅Tbm+1を発生さ
せる。感光体ドラム10上には、上記Tbm+1のパル
ス幅に比例した露光量が発生する。
【0103】なお、上記Tbm+1のパルス幅は、階調
数に応じて時間を設定することで、前記時間に比例した
面積に対応して感光体ドラム10上の露光量が決定され
る。このように、固体走査ヘッド12の各EL発光素子
52の階調データによる輝度補正を、記憶手段(メモ
リ)内の階調補正データを利用して行なうことによっ
て、固体走査ヘッド12による階調印字が可能となる。
【0104】これらの制御は、固体走査ヘッド12を2
値印字出力の用途に利用する場合は、少なくとも前記輝
度ばらつき補正方式を採用する必要があり、固体走査ヘ
ッド12を多値印字および中間調印字出力の用途に利用
する場合は、前記輝度ばらつき補正方式と階調補正方式
とを併用して採用することにより、その効果は最大限に
発揮される。
【0105】図13は、画像処理回路38から送られて
きた多値データを輝度ばらつき補正データおよび階調補
正データに変換する輝度ばらつき補正・階調メモリ部4
0の構成を示す。図において、61は補正値変換カウン
タで、タイミングパルス発生回路39からのクロックパ
ルスをカウントすることにより、後述する補正用メモリ
62の下位アドレスを生成する。62は補正用メモリ
(たとえばROM)で、あらかじめ輝度ばらつき補正デ
ータおよび階調補正データがそれぞれ記憶されており、
画像処理回路38からの多値データを上位アドレスとし
て入力し、かつ、補正値変換カウンタ61のカウント出
力を下位アドレスとして入力することにより、該当する
EL発光素子に対して輝度ばらつき補正データおよび階
調補正データに変換を施し、その変換データを次段の信
号電極駆動回路34へ送る。
【0106】このとき、タイミングパルス発生回路39
からのクロックパルスはコモンパルス発生回路43へ入
力されることにより、タイミングパルス発生回路39か
ら、輝度ばらつき補正・階調メモリ部40から出力され
る信号パルスに同期したコモンパルスが発生される。固
体走査ヘッド12は、信号電極駆動回路34からの信号
パルスと、コモンパルス発生回路43からのコモンパル
スが同期して入力される。
【0107】ここで、図13の回路の動作を図14に示
すタイミングチャートを参照して説明する。CPU30
の制御を受け、タイミングパルス発生回路39から出力
されたクロックパルスは補正値変換カウンタ61へ入力
され、図14に示す如く、上記クロックパルスに同期し
て下位のアドレスが生成される。そして、生成されたア
ドレスデータは、補正用メモリ62のアドレスの下位領
域を制御する。
【0108】一方、画像処理回路38から出力された多
値データは、そのまま補正用メモリ62のアドレスの上
位領域を制御する。アドレスの上位は、EL発光素子5
2の任意の画素に対して多値データを補正データに変換
する期間TH の間、そのアドレス値を保持し続ける。補
正用メモリ62には、あらかじめ輝度ばらつき補正デー
タおよび階調補正データがそれぞれ設定記憶されている
ので、画像処理回路38からの多値データの入力値によ
って、該当するEL発光素子の輝度ばらつき補正および
階調補正するデータの先頭アドレスが選択される。
【0109】また、タイミングパルス発生回路39から
のクロックパルスに同期して補正値変換カウンタ61か
ら出力される下位アドレスは、図14の如く、上記期間
THの間カウントアップされ、補正用メモリ62から
は、該当するEL発光素子に対して輝度ばらつき補正お
よび階調補正するための変換データが出力される。変換
されたデータは信号電極駆動回路34へ入力され、図1
4に示すような信号パルスが生成される。すなわち、信
号電極駆動回路34で生成される信号パルスの幅によっ
て、各EL発光素子52の輝度ばらつき補正および階調
補正の制御が行なわれる。
【0110】ところで、コモンパルス発生回路43から
出力されるコモンパルスは、多値データを補正データに
変換する期間TH を基準に図14に示す如く正側のパル
スおよび負側のパルスを発生する。
【0111】固体走査ヘッド12には、信号電極駆動回
路34から出力される信号パルスと,コモン電極駆動回
路35から出力されるコモンパルスが入力され、図14
のように信号パルスとコモンパルスとの相互のパルス幅
(位相)によってEL発光素子52の発光輝度量が設定
される。固体走査ヘッド12は、このパルス幅を制御す
ることで隣接するEL発光素子の輝度ばらつきを補正
し、階調データに対応したリニアな階調補正を施すこと
ができ、感光体ドラム10上に静電潜像を形成すること
が可能となる。
【0112】図15は、EL発光素子52の等価回路お
よび放電電流検出回路47周辺の構成を示すものであ
る。図において、71はEL発光素子52の等価回路、
C1,C3は誘電体層の分極によって発生する容量、C
2は発光層の分極によって発生する容量である。72は
放電電流検出用のスイッチで、閉じることによりEL発
光素子52の放電電流を等価回路71から放電電流検出
回路47へ導き、放電電流の検出を行なうようになって
いる。
【0113】一般的に、端面発光形のEL発光素子52
は、図15に示したように、3個の容量C1,C2,C
3を直列に接続したような等価回路71で表すことがで
きる。スイッチ72が開いているとき、コモン電極51
と信号電極54との間に前記発光パターンの位相制御信
号の電圧を印加すると、前記誘電体層と発光層との間に
強電界がかかり、発光層が発光する。
【0114】しかし、発光層は絶縁されているため、前
記信号電圧がなくなると、次第に発光量の輝度は減少す
る。そこで、さらに前記発光パターンの位相制御信号の
電圧を印加すると、前記誘電体層と発光層との間には強
電界がかかり、発光量は増加する。
【0115】また、図14の如くスイッチ72を閉じて
いる間にEL発光素子52からの放電電流を放電電流検
出回路47でモニタし、CPU30はコモン電極駆動回
路35から情報を受取ることで、ROM31に格納され
ているプリンタおよび固体走査ヘッド12の輝度情報、
すなわち、固体走査ヘッド12のロットばらつき情報お
よびプリンタ個体差ばらつき情報などのデータを参照
し、EL発光素子52の置かれた環境に即した発光強度
を算出し、タイミングパルス発生回路39を制御し、コ
モンパルス発生回路43を介してEL発光素子52のコ
モン電極駆動回路35を制御し、光を照射する。
【0116】これによって、EL発光素子52の発光輝
度のばらつき、すなわち、照度分布をフラットに安定さ
せることが可能となる。また、同時にEL発光素子52
の劣化とEL発光素子52の異常検出が可能となる。
【0117】以上説明したように上記実施例によれば、
EL発光素子を複数個並べることで固体走査ヘッドを構
成するものに対して、輝度ばらつき補正データを格納し
た記憶手段(たとえばROM)内の輝度ばらつき補正デ
ータに応じて各EL発光素子を独立に制御することで、
固体走査ヘッドの発光量を制御し、感光体ドラム上の露
光量のばらつきを補正することができる。
【0118】また、EL発光素子を複数個並べることで
固体走査ヘッドを構成するものに対して、階調補正デー
タを格納した記憶手段(たとえばROM)内の階調補正
データに応じて各EL発光素子を独立に制御すること
で、固体走査ヘッドの発光量をリニアに変化させ、感光
体ドラム上に階調データに対応した露光量を補正するこ
とができる。
【0119】また、上記階調補正データに応じてEL発
光素子の発光制御パルス幅を可変制御することで、幅広
い階調数(中間調印字)を表現できることが可能とな
る。また、端面発光形のEL発光素子を用いた固体走査
ヘッドの発光制御パルスと副走査手段としての感光体ド
ラム駆動系モータの励磁パルスとを同期制御させること
で、印字画像のドット間隔は副走査手段に対して規則的
になり、従来以上に中間調印字の画質が向上する。
【0120】また、端面発光形のEL発光素子を用いた
固体走査ヘッドにおいて、用紙に対する印字領域の第1
画素を固体走査ヘッドの第1番目の画素に合わせるの
を、ライン同期信号入力後の駆動パルスをカウントし、
そのカウント値の結果を参照し、記憶手段からデータを
取出し、そのデータに応じて用紙に対する左端書込み基
準位置、エリア指定を確実に、しかも、簡単な方法で行
なうことができるために、従来以上の中間調印字画質の
向上が図れる。
【0121】また、用紙に対して印字動作を行なってい
る印字領域以外、すなわち、非印字領域で固体走査ヘッ
ドの発光制御パルスの印加を停止することで、プリンタ
に搭載した電源の消費電力を低減でき、電源の容量小形
化によって装置全体の小形化が可能となる。
【0122】さらに、用紙に対して印字動作を行なって
いる印字領域以外、すなわち、非印字領域で固体走査ヘ
ッドの発光制御パルスの印加を停止することで、固体走
査ヘッドのEL発光素子に対して連続発光による発光層
材料の劣化を防止でき、EL発光素子の寿命を延ばすこ
とができる。なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形
して実施可能なことは言うまでもないことである。
【0123】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、た
とえば、電子写真式プリンタに適用した場合、固体走査
ヘッドの主走査ラインでの発光輝度のばらつきを抑制
し、常に安定した一定の発光輝度が得られる画像形成装
置を提供できる。
【0124】また、本発明によれば、固体走査ヘッドの
発光量をリニアに変化させ、階調データに対応した階調
補正を行なうことができる画像形成装置を提供できる。
さらに、本発明によれば、常に安定した幅広い階調数
(中間調印字)を表現できる画像形成装置を提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る電子写真式プリンタの制
御部を示すブロック図。
【図2】電子写真式プリンタの概略構成図。
【図3】固体走査ヘッドの構成を概略的に示す斜視図。
【図4】固体走査ヘッドの構成の変形例を概略的に示す
斜視図。
【図5】固体走査ヘッドの構成の他の変形例を概略的に
示す斜視図。
【図6】固体走査ヘッドに用いるEL発光素子の発光層
の分光特性図。
【図7】固体走査ヘッドの印加電圧に対する輝度の特性
を示すグラフ。
【図8】ライン同期信号と印字する画像データのタイミ
ングチャートを示す図。
【図9】固体走査ヘッドの等価回路を概略的に示す図。
【図10】固体走査ヘッドの発光−非発光制御を行なう
タイミングチャートを示す図。
【図11】任意のEL発光素子における発光させないモ
ードの1パターンのタイミングチャートを示す図。
【図12】任意のEL発光素子における発光させるモー
ドの1パターンのタイミングチャートを示す図。
【図13】輝度ばらつき補正・階調メモリ部の構成を示
すブロック図。
【図14】輝度ばらつき補正・階調メモリ部の動作を説
明するタイミングチャートを示す図。
【図15】EL発光素子の等価回路と放電電流検出回路
周辺の構成を示すブロック図。
【符号の説明】 10……感光体ドラム(像担持体)、11……帯電用帯
電器、12……固体走査ヘッド、13……光学手段、1
4……現像器、15……転写用帯電器、17……定着
器、20……給紙カセット、30……CPU、31……
ROM、33……外部装置、34……信号電極駆動回
路、35……コモン電極駆動回路、38……画像処理回
路、39……タイミングパルス発生回路、40……輝度
ばらつき補正・階調メモリ部、42……パルス停止制御
回路、43……コモンパルス発生回路、45……駆動回
路、46……制御回路、47……放電電流検出回路、5
0……ガラス基板、51……コモン電極、52……EL
発光素子、53……発光体、54……信号電極、61…
…補正値変換カウンタ、62……補正用メモリ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エレクトロ・ルミネッセンス現象を利用
    して端面から発光動作を行なう発光素子を複数個直線状
    に配列してなる固体走査ヘッドと、 この固体走査ヘッドの前記各発光素子に対して駆動パル
    スを印加することにより前記各発光素子を選択的に発光
    させる駆動手段と、 前記各発光素子の発光輝度ばらつきを補正するための補
    正データを前記各発光素子にそれぞれ対応して記憶して
    いる記憶手段と、 この記憶手段に記憶されている補正データに基づき前記
    駆動パルスを制御することにより前記各発光素子の発光
    輝度ばらつきをそれぞれ補正する補正手段と、 前記固体走査ヘッドの各発光素子と像担持体とを相対的
    に移動させることによって露光し画像を形成する画像形
    成手段とを具備したことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 2つの電極間にエレクトロ・ルミネッセ
    ンス現象を利用して端面から発光動作を行なう発光体を
    介在させてなる発光素子を複数個直線状に配列してなる
    固体走査ヘッドと、 この固体走査ヘッドを構成する前記各発光素子の発光輝
    度ばらつきを補正するための補正データを前記各発光素
    子にそれぞれ対応して記憶している記憶手段と、 前記発光素子を構成する一方の電極には交流パルスを印
    加し、相対する他方の電極には前記記憶手段に記憶され
    ている補正データに基づきパルス幅が制御された信号パ
    ルスを印加し、これら交流パルスおよび信号パルスの位
    相を制御することにより、前記各発光素子をそれらの発
    光輝度を制御しながら選択的に発光させる発光制御手段
    と、 前記固体走査ヘッドの各発光素子と像担持体とを相対的
    に移動させることによって露光し画像を形成する画像形
    成手段とを具備したことを特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】 2つの電極間にエレクトロ・ルミネッセ
    ンス現象を利用して端面から発光動作を行なう発光体を
    介在させてなる発光素子を複数個直線状に配列してなる
    固体走査ヘッドと、 この固体走査ヘッドを構成する前記各発光素子の発光輝
    度ばらつきを補正するための輝度補正データ、および、
    階調補正を行なうための階調補正データを前記各発光素
    子にそれぞれ対応して記憶している記憶手段と、 前記発光素子を構成する一方の電極には交流パルスを印
    加し、相対する他方の電極には前記記憶手段に記憶され
    ている各補正データに基づきパルス幅が制御された信号
    パルスを印加し、前記交流パルスのパルス幅に対する前
    記信号パルスのパルス幅のデューティ比を可変すること
    により、前記各発光素子をそれらの発光輝度を制御しな
    がら選択的に発光させる発光制御手段と、 前記固体走査ヘッドの各発光素子と像担持体とを相対的
    に移動させることによって露光し画像を形成する画像形
    成手段とを具備したことを特徴とする画像形成装置。
  4. 【請求項4】 2つの電極間にエレクトロ・ルミネッセ
    ンス現象を利用して端面から発光動作を行なう発光体を
    介在させてなる発光素子を複数個直線状に配列してなる
    固体走査ヘッドと、 この固体走査ヘッドを構成する前記各発光素子の発光輝
    度ばらつきを補正するための輝度補正データ、および、
    階調補正を行なうための階調補正データを前記各発光素
    子にそれぞれ対応して記憶している記憶手段と、 前記発光素子を構成する一方の電極には交流パルスを印
    加し、相対する他方の電極には前記記憶手段に記憶され
    ている各補正データに基づきパルス幅が制御された信号
    パルスを印加することにより、前記各発光素子を選択的
    に発光させる駆動手段と、 前記交流パルスが正側電圧値となる間に前記信号パルス
    がロウレベルとなる時間幅の積分量、あるいは、前記交
    流パルスが負側電圧値となる間に前記信号パルスがハイ
    レベルとなる時間幅の積分量で前記各発光素子の発光強
    度を制御する発光強度制御手段と、 前記固体走査ヘッドの各発光素子と像担持体とを相対的
    に移動させることによって露光し画像を形成する画像形
    成手段とを具備したことを特徴とする画像形成装置。
JP12116193A 1993-05-24 1993-05-24 画像形成装置 Pending JPH06328779A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12116193A JPH06328779A (ja) 1993-05-24 1993-05-24 画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12116193A JPH06328779A (ja) 1993-05-24 1993-05-24 画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06328779A true JPH06328779A (ja) 1994-11-29

Family

ID=14804359

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12116193A Pending JPH06328779A (ja) 1993-05-24 1993-05-24 画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06328779A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003011425A (ja) * 2001-05-30 2003-01-15 Nexpress Solutions Llc 書込器のための電子的撓み補正における粗調整および微調整
JP2005103816A (ja) * 2003-09-29 2005-04-21 Fuji Photo Film Co Ltd 画像記録装置およびその光量補正方法
JP2006130804A (ja) * 2004-11-08 2006-05-25 Seiko Epson Corp ラインヘッドモジュール及び画像形成装置
US11194265B2 (en) 2020-03-20 2021-12-07 Toshiba Tec Kabushiki Kaisha Image forming apparatus

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003011425A (ja) * 2001-05-30 2003-01-15 Nexpress Solutions Llc 書込器のための電子的撓み補正における粗調整および微調整
JP2005103816A (ja) * 2003-09-29 2005-04-21 Fuji Photo Film Co Ltd 画像記録装置およびその光量補正方法
JP4532091B2 (ja) * 2003-09-29 2010-08-25 富士フイルム株式会社 画像記録装置およびその光量補正方法
JP2006130804A (ja) * 2004-11-08 2006-05-25 Seiko Epson Corp ラインヘッドモジュール及び画像形成装置
JP4513510B2 (ja) * 2004-11-08 2010-07-28 セイコーエプソン株式会社 ラインヘッドモジュール及び画像形成装置
US11194265B2 (en) 2020-03-20 2021-12-07 Toshiba Tec Kabushiki Kaisha Image forming apparatus

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7643043B2 (en) Image forming apparatus and image forming method
US20190302639A1 (en) Color image forming apparatus
JP4432920B2 (ja) 信号伝送方法、駆動回路、電気光学装置及び電子機器
US20070097040A1 (en) Light-emitting device, driving circuit, driving method, and electronic apparatus
US20230324826A1 (en) Exposure head and image forming apparatus
US20140042928A1 (en) Light-emitting device
CN108572526B (zh) 发光基板、打印头以及图像形成装置
US7283149B2 (en) Optical head and image forming apparatus employing the same
JPH06328779A (ja) 画像形成装置
US11687014B2 (en) Image forming apparatus
US11592759B2 (en) Image forming apparatus
US5138338A (en) Edge emission type electroluminescent (el) printer
JPH06246969A (ja) 固体走査ヘッドの駆動装置および画像形成装置
US4796093A (en) Method and system of driving light source
JPH06246967A (ja) 固体走査ヘッドの駆動装置および画像形成装置
JP4257505B2 (ja) 画像形成装置および画像形成方法
KR930011660B1 (ko) 라인 프린터
JPH1127459A (ja) 画像形成装置
JP2000094741A (ja) 発光装置、露光装置及び画像形成装置
US20060209159A1 (en) Image forming apparatus
JP2000094742A (ja) 発光装置、露光装置及び画像形成装置
US5568178A (en) Method and apparatus for driving edge-emission type electroluminescent elements, method and apparatus for driving a line head having a plurality of edge-emission type electroluminescent elements and image forming apparatus for forming image data on
JP2716908B2 (ja) 端面発光型elヘッド
US20100060709A1 (en) Line light source, line printer head, and image forming apparatus including the line printer head
JPH03259274A (ja) 画像形成装置