JPH06246841A - ポリウレタンフォームに抗菌性および抗かび性を付与する方法 - Google Patents

ポリウレタンフォームに抗菌性および抗かび性を付与する方法

Info

Publication number
JPH06246841A
JPH06246841A JP3958693A JP3958693A JPH06246841A JP H06246841 A JPH06246841 A JP H06246841A JP 3958693 A JP3958693 A JP 3958693A JP 3958693 A JP3958693 A JP 3958693A JP H06246841 A JPH06246841 A JP H06246841A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyurethane foam
water
antibacterial
silver
aqueous solution
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP3958693A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3475254B2 (ja
Inventor
Haruichiro Eguchi
晴一郎 江口
Takao Washimi
隆男 鷲見
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Satosen Co Ltd
Original Assignee
Satosen Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Satosen Co Ltd filed Critical Satosen Co Ltd
Priority to JP3958693A priority Critical patent/JP3475254B2/ja
Publication of JPH06246841A publication Critical patent/JPH06246841A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3475254B2 publication Critical patent/JP3475254B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • DTEXTILES; PAPER
    • D06TREATMENT OF TEXTILES OR THE LIKE; LAUNDERING; FLEXIBLE MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D06NWALL, FLOOR, OR LIKE COVERING MATERIALS, e.g. LINOLEUM, OILCLOTH, ARTIFICIAL LEATHER, ROOFING FELT, CONSISTING OF A FIBROUS WEB COATED WITH A LAYER OF MACROMOLECULAR MATERIAL; FLEXIBLE SHEET MATERIAL NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D06N3/00Artificial leather, oilcloth or other material obtained by covering fibrous webs with macromolecular material, e.g. resins, rubber or derivatives thereof
    • D06N3/12Artificial leather, oilcloth or other material obtained by covering fibrous webs with macromolecular material, e.g. resins, rubber or derivatives thereof with macromolecular compounds obtained otherwise than by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds, e.g. gelatine proteins
    • D06N3/14Artificial leather, oilcloth or other material obtained by covering fibrous webs with macromolecular material, e.g. resins, rubber or derivatives thereof with macromolecular compounds obtained otherwise than by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds, e.g. gelatine proteins with polyurethanes

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Dispersion Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】優れた抗菌性および抗かび性を備えたポリウレ
タンフォームを得る方法を提供することを主な目的とす
る。 【構成】1.ポリウレタンフォームを塩化錫(II)
(SnCl2 ・2H2 0)5〜40g/lと濃塩酸5〜
40ml/lとの混合水溶液に浸漬し、水洗した後、硝
酸銀の0.3〜10g/l水溶液に浸漬し、水洗し、乾
燥することを特徴とするポリウレタンフォームに抗菌性
および抗かび性を付与する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリウレタンフォーム
に抗菌性および抗かび性を付与する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、耐性黄色ぶどう球菌(MRSA)
による合併症の発生問題が契機となって、病院、老人養
護施設、一般家庭、娯楽施設などにおける衣料、寝具衣
料、カ−テン、カ−ペット、絨毯などの繊維製品類、器
具類、装置類、ポリウレタンフォームなどの有機物加工
製品などに、細菌、かびなどの微生物に対しての抗菌性
や殺菌性を付与する必要性が広く認識される様になって
きた。
【0003】特に、ポリウレタンフォームは、軽量で且
つクッション性に優れているので、天然繊維乃至天然材
料の代替物として、極めて広い分野で使用されている。
具体的には、布団寝具類の詰め物、椅子およびソファー
の詰め物、座布団の詰め物、掃除機および冷房機などに
おける集塵材、食器類および器具類のスポンジ状洗浄
具、建造物の床用スポンジ状洗浄具などの形態で広く使
用されている。
【0004】この様な各種形態のポリウレタンフォーム
製品における微生物発生および発育防止のために、従来
繊維品の処理に用いられてきた無機系の微生物発生およ
び発育防止剤である銀ゼオライト(銀ケイ酸アルミニウ
ム塩)粉末を転用することが考えられる。この銀ゼオラ
イト粉末は、比較的良好な抗菌性および抗かび性を示
す。しかしながら、この銀ゼオライト粉末は、上記のポ
リウレタンフォーム製品に対して付着性をほとんど有し
ないので、フォーム形成前の段階でポリウレタン原料へ
の混入などの前加工処理を行なわなければならない。こ
の様な処理を行なう場合にも、銀ゼオライト粉末は、樹
脂中にほぼ均一に分散混入するため、ポリウレタンフォ
ーム表面に露出する割合は極めて低く、抗菌性および抗
かび性は、十分に発揮され得ないものと推考される。
【0005】また、ポリウレタンフォーム製品に抗菌性
および抗かび性を付与し得る他の材料として、有機化合
物がある。しかしながら、有機化合物は、水洗い或いは
大気中での放置などにより、急速に効果を失うので、長
期的な抗菌性および抗かび性効果は、期待できない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、上
記の様な従来技術の問題点を解決乃至軽減し、長期にわ
たり優れた抗菌性および抗かび性を発揮するポリウレタ
ンフォーム製品を提供することを主な目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の様な
従来技術の現状に鑑みて研究を進めた結果、特定の2種
の化合物を順次使用する置換メッキの手法をポリウレタ
ンフォームに適用する場合には、ポリウレタンフォーム
製品に優れた抗菌性および抗かび性効果を付与し得るこ
とを見出した。
【0008】即ち、本発明は、下記の方法を提供するも
のである; 1. ポリウレタンフォームを塩化錫(II)(SnC
2 ・2H2 0)5〜40g/lと濃塩酸5〜40ml
/lとの混合水溶液に浸漬し、水洗した後、硝酸銀の
0.3〜10g/l水溶液に浸漬し、水洗し、乾燥する
ことを特徴とするポリウレタンフォームに抗菌性および
抗かび性を付与する方法。
【0009】本発明では、ポリウレタンフォームを塩化
錫(II)と塩酸との混合水溶液に浸漬した後、硝酸銀
水溶液に浸漬することにより、ポリウレタンフォームが
銀の酸化物と考えられる化合物で被覆される。これによ
り、ポリウレタンフォームに抗菌性および抗かび性が付
与される。この方法は、2種の水溶液に対するポリウレ
タンフォームの浸漬という簡単な工程からなっておりな
がら、ポリウレタンフォームに高度の抗菌性および抗か
び性を与え、且つその効果は長期的な持続性に優れてい
る。
【0010】以下に本発明方法について、詳細に説明す
る。まず、前処理法として、ポリウレタンフォームが汚
れている場合或いはポリウレタンフォームに後述のメッ
キ操作を阻害する物質が付着している場合などには、こ
れらを除去するために、水洗するか、或いは洗濯用乃至
食器洗い用洗剤の水溶液などにより洗浄し、水洗する。
特に油などによる汚れが著しい場合には、常法に従っ
て、油除去を行なえば良い。油の除去法は、特に限定さ
れるものではないが、例えば、ポリウレタンフォームを
炭酸ナトリウム10〜20g/l(および/または水酸
化ナトリウム10〜20g/lおよび/またはほう酸ナ
トリウム10〜20g/lおよび/または燐酸ナリウム
10〜20g/l)と非イオン界面活性剤1〜5g/l
の水溶液に、温度40〜65℃程度で浸漬した後、水洗
することにより、行なうことができる。
【0011】次いで、ポリウレタンフォームは、上記の
前処理を行なった後(或いは必要がなければ行なうこと
なく)、SnCl2 ・2H2 0 5〜40g/lと36
%塩酸5〜40ml/lとの混合水溶液(第一処理液)
に2〜5分間浸漬する。浸漬に際しては、被処理物であ
るポリウレタンフォームに空気に起因すると考えられる
気泡が付着する場合があるので、その付着を防止し、均
一な錫イオンの吸着を行なうために、被処理物および/
または第一処理液を動かすことが好ましい。第一処理液
中の塩化錫(II)(SnCl2 ・2H2 O)の濃度
は、5〜40g/lとする。錫イオンの吸着量は、通常
塩化錫(II)の濃度が15g/lを上回っても特に増
大せず、抗菌性および抗かび性の効果の改善は期待でき
ない。しかしながら、被処理物であるポリウレタンフォ
ームが多量の第一処理液を吸収して、次工程への第一処
理液の持出し量が多くなり、液の濃度管理が困難となる
場合があるので、この様な場合には、その濃度を40g
/lまで高めても良い。第一処理液の温度は、特に限定
されないが、通常5〜60℃程度であり、実用的な観点
からは、常温(20℃近傍)とすることが好ましい。液
温度が高すぎる場合には、液の耐久性が短くなる。この
原因は、おそらくSn2+イオンがSn4+イオンに酸化さ
れ易くなり、沈澱生成物が生じやすくなるためと思われ
る。なお、塩酸は、塩化錫(II)を溶解するために必
要な成分であり、塩化錫の濃度に応じて適当な濃度で使
用すれば良い。第一処理液による処理を終えた被処理物
は、水洗され、過剰の塩化錫(II)および塩酸を除去
される。
【0012】次いで、上記の処理を終えた被処理物を硝
酸銀0.5〜10g/lの水溶液(第二処理液)に20
〜60℃程度で0.5〜3分間程度浸漬する。この浸漬
に際しても、被処理物に細かい気泡が付着することがあ
るので、その付着を防止し、銀イオンの均一な吸着を行
なうために、被処理物および/または第二処理液を動か
すことが好ましい。硝酸銀の濃度は、通常1〜2g/l
を上回っても特に増大せず、抗菌性および抗かび性の効
果の改善は期待できない。しかしながら、第一処理液の
場合と同様に、被処理物であるポリウレタンフォームが
多量の液を吸収して、液の持出し量が多くなり、液の濃
度管理が困難となる場合があるので、必要ならば硝酸銀
の濃度を10g/lまで高めても良い。一方、硝酸銀の
濃度が0.3g/l程度の液であっても、温度40〜6
0℃で2〜3分間浸漬する場合には、0.5g/l以上
の濃度の液と同様の抗菌性および抗かび性を示す。しか
しながら、建浴(初めに溶液をつくる)時からこのよう
な低濃度とする場合には、液の持出しにより液の濃度管
理が困難となるために、硝酸銀濃度の下限を0.5g/
lとすることが好ましい。第二処理液の温度は、上記の
様に通常20〜60℃程度の範囲内にあるが、より好適
な温度は、吸着している錫イオにより銀イオンが還元さ
れる速度、置換された銀が成長する速度などにも大きく
依存する。従って、硝酸銀濃度、温度および浸漬時間を
総合的に考慮して、(イ)硝酸銀濃度0.5〜2g/
l;温度20〜35℃;浸漬時間1.5〜3分間、
(ロ)硝酸銀濃度0.5〜2g/l;温度40〜60
℃;浸漬時間0.5〜2分間、(ハ)硝酸銀濃度3〜1
0g/l;温度20〜35℃;浸漬時間1〜2.5分
間、(ニ)硝酸銀濃度3〜10g/l;温度40〜60
℃;浸漬時間0.5〜2分間などの組合わせを採用する
ことがより好ましい。この様な処理条件においては、特
に優れた抗菌性および抗かび性効果がポリウレタンフォ
ームに付与される。
【0013】第二処理液による処理を終えた被処理物
は、水洗され、乾燥されて、優れた抗菌性および抗かび
性を有する所望のポリウレタンフォームが得られる。
【0014】本発明により得られたポリウレタンフォー
ムにどの程度の量の銀が付与されているかは、一般にそ
の表面積を算出し難いので、単位面積当りの付与量とし
て明確に算出することはできない。このため、ポリウレ
タンフォームについて、本発明方法の各種の組成および
条件により銀を付与した後、硝酸に溶解させ、原子吸光
度分析法により定量分析したところ、平均約0.000
3mg/cm2 であり、十分な抗菌性および抗かび性を
示した。従って、この量以上の銀が被覆されていれば、
良好な抗菌性および抗かび性の効果を示すものと推測さ
れる。
【0015】また、ポリウレタンフォームに対する銀付
与量を増加させて、さらに優れた抗菌性及び抗かび性効
果を達成するためには、第一処理液および第二処理液に
よる処理を複数回繰返して行なえば良い。
【0016】例えば、上記の様にして被処理物に対して
第1回目の処理を行ない、十分に水洗した後、同様にし
て第一処理液と第二処理液とによる処理を再度行ない、
水洗後、乾燥した。その結果、銀の付与量は、第1回目
処理後の1.5〜〜2倍であった。さらに、第3回目と
しては、第2回目と同じ処理工程を繰り返した場合に
は、銀の付与量は、第1回目の2.3〜3.3倍に達し
ていた。
【0017】なお、ポリウレタンフォームに付与された
銀の化学状態および組成についての詳細は不明である
が、X線光電子分光分析の結果では、銀は金属の状態で
はなく酸化している化学的状態と考えられる。理論的に
は、吸着した錫イオンにより銀イオンが金属銀に還元さ
れると考えられる。その場合の化学反応式は Sn2++2Ag+ → Sn4++Ag0 (金属) と考えられる。しかしながら、付与される銀の成長速度
が遅く、またその厚さが非常に薄いため、溶液中および
測定までの大気中での放置により、一旦析出した金属銀
が酸化しているものと推定される。なお、ポリウレタン
フォームを肉眼で観察した限りでは、銀析出物は灰黒色
を呈していた。
【0018】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明の特徴とすると
ころをより一層明らかにする。
【0019】なお、実施例で行なった抗菌性試験および
抗かび性試験は、以下の様にして行なった。
【0020】1 抗菌性試験 殺菌性を示す試験として、大腸菌および緑膿菌を対象と
して行なった。
【0021】1−1.大腸菌 a.試験菌液の調製 大腸菌としては、エシェリヒア コリ菌(Escherichia
coli IFO3301) を用いた。
【0022】b.測定培地 標準寒天培地を使用した。
【0023】c.測定方法 抗菌加工を施した繊維製品(供試体)の細菌増殖抑制試
験法(日本防菌防黴学会抗菌加工検討委員会)を準用し
た。但し、本発明による処理に供したポリウレタンフォ
ームの厚さが大き過ぎる場合には、厚さ約3mmに切断
して、試料とした。
【0024】試験結果は、ポリウレタン片0.2g当た
りの生菌数で表わした。
【0025】1−2.緑膿菌を主体とする雑菌 a.試験菌液の調製 菌液は、腐敗したエマルジョンタイプの切削油で、Pseu
domonas sp. ( 緑膿菌) を主とし、Bacillus sp.( 枯草
菌) およびFlavobacterium sp.を混合して含んでいた。
【0026】b.菌数 供試菌株の塗抹直前の菌数は、約105 個であった。
【0027】c.判定方法 バイオチェッカー(T.T.Cタイプ;三愛石油株式会
社製)を使用して判定した。即ち、菌数約105 個を有
する水溶液にバイオチェッカーを30秒間浸漬した後、
チェッカーの上に目的の試料(抗菌処理したポリウレタ
ンフォーム)を置き、温度25〜30℃で24時間培養
して試料の周りにオリゴジナミー(試料の周りに菌が全
く発育しない領域が、試料の形状にそってコロナ的に形
成される)が現れているか否かを目視および写真撮影に
よって判定した。
【0028】2.抗かび性試験 以下の2種類の菌について、抗かび性試験を行なった。
【0029】a.供試菌数 アスペルギルス ニガー菌(Aspergillus niger IFO634
1 )とペニシリウムフニクロサム菌(Penicillium funi
culosum IFO6345 )とを用いた。
【0030】b.試験方法 各試料を5cm×5cm×3mmの大きさに裁断した
後、「かび抵抗性試験方法(JIS Z 2911−1
981)」の繊維製品の試験方法(湿式法)を準用して
試験を行なった。
【0031】c.かび発育条件 28℃で4週間発育させた。
【0032】d.判定 肉眼により観測し、発育の有無で判定した。
【0033】実施例1 1ー1 ポリウレタンフォームに対する処理 厚さ約3mmのポリウレタンフォームを水酸化ナトリウ
ム20g/lと界面活性剤(商標“ママローヤル”、ラ
イオン(株)製)3ml/lとを含む混合水溶液(温度
50℃)に時々かき混ぜながら10分間浸漬した後、良
く水洗した。
【0034】次いで上記のポリウレタンフォーム片をS
nCl2 ・2H2 0 15g/lと濃塩酸13ml/l
との混合水溶液(温度21℃)に4分間浸漬した後、よ
く水洗し、次いでAgNO3 1.2g/lの水溶液(温
度52℃)に1.5分間浸漬し、よく水洗し、乾燥し
た。
【0035】1−2 抗菌試験 a)大腸菌 菌数は300個以下であり、効果が優れていることが明
らかとなった。
【0036】b)緑濃菌を含む雑菌 図1に示す様にバイオチェッカー上には、試料1と菌の
発育を示す赤色着色部5との間に菌の発生が認められな
い白色のオリゴジナミー3が見られ、抗菌性効果がある
ことが明らかとなった。
【0037】なお、この緑濃菌を含む雑菌に対しては、
本発明による試料1に代えて、同寸法の銅板、亜鉛板
(クロメート処理を行っている)またはニッケル板を設
置した場合には、オリゴジナミーが全く形成されないこ
とから考えると、本発明により処理されたポリウレタン
フォームが優れた抗菌効果を発揮することが明らかであ
る。
【0038】1−3 かび抵抗試験 (−)であった。
【0039】実施例2 2ー1 ポリウレタンフォームに対する処理 厚さ約2mmのポリウレタンフォームを炭酸ナトリウム
10g/lと界面活性剤(商標“ママローヤル”、ライ
オン(株)製)3ml/lとを含む混合水溶液(温度5
0℃)に時々かき混ぜながら10分間浸漬した後、良く
水洗した。
【0040】次いで上記のポリウレタンフォーム片をS
nCl2 ・2H2 0 20g/lと濃塩酸15ml/l
との混合水溶液(温度17℃)に3.5分間浸漬した
後、よく水洗し、次いでAgNO3 10g/lの水溶液
(温度52℃)に1.5分間浸漬し、よく水洗した。
【0041】次いで、第2回目の処理として上記のポリ
ウレタンフォーム片をSnCl2 2H2 0 20g/l
と濃塩酸15ml/lのと混合水溶液(温度17℃)に
3分間浸漬し、十分に水洗し、次いでAgNO3 1.0
g/lの水溶液(温度52℃)に1.5分間浸漬し、十
分に水洗し、乾燥した。
【0042】2−2 抗菌試験 a)大腸菌 菌数は300個以下であり、効果に優れていることが明
らかとなった。
【0043】b)緑濃菌を含む雑菌 図1の場合と同様にオリゴジナミーが見られ、効果があ
ることが明らかとなった。
【0044】なお、この緑濃菌を含む雑菌に対しては、
本発明による上記の試料に代えて、同寸法の銅板、亜鉛
板(クロメート処理を行っている)またはニッケル板を
設置した場合には、オリゴジナミーが全く形成されない
ことから考えると、本発明により処理されたポリウレタ
ンフォームが優れた効果を発揮することが明らかであ
る。
【0045】2−3 かび抵抗試験 (−)であった。
【0046】実施例3 3ー1 ポリウレタンフォームに対する処理 厚さ約10mmのポリウレタンフォームを炭酸ナトリウ
ム10g/lの水溶液(温度約50℃)に時々ゆっくり
と攪拌しつつ10分間浸漬して、十分に汚れを除去した
後、よく水洗し、SnCl2 ・2H2 0 20g/lと
濃塩酸20ml/lとの混合水溶液(温度約25℃)に
3.5分間浸漬し、よく水洗した。次いで、AgNO3
1.5g/lの水溶液(温度約53℃)に1.5分間浸
漬し、よく水洗した。
【0047】次いで、第2回目の処理として、上記ポリ
ウレタンフォームをSnCl2 ・2H2 0 20g/l
と濃HCl20ml/lとの混合水溶液(温度25℃)
に3分間浸漬した後、よく水洗し、さらにAgNO
3 1.5g/lの水溶液(温度53℃)に1.5分間浸
漬し、よく水洗し、乾燥した。
【0048】さらに、第3回目の処理として、第2回目
の処理と同様な処理を行なった。
【0049】3−2 抗菌試験 a)大腸菌の場合 菌数は300個以下であり、効果に優れていることが明
らかとなった。
【0050】b)緑濃菌を含む雑菌の場合 図1の場合と同様にオリゴジナミーが見られ、効果があ
ることが明らかとなった。
【0051】なお、この緑濃菌を含む雑菌に対しては、
本発明による上記の試料に代えて、同寸法の銅板、亜鉛
板(クロメート処理を行っている)またはニッケル板を
設置した場合には、オリゴジナミーが全く形成されない
ことから考えると、本発明により処理されたポリウレタ
ンフォームが優れた効果を発揮することが明らかであ
る。
【0052】3−3 かび抵抗試験 (−)であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法により処理されたポリウレタンフォ
ームの抗菌性を示す模式図である。
【符号の説明】
1…抗菌処理した試料 3…オリゴジミナー(菌の発生していない白色部分) 5…赤色着色部(菌が発育して赤色に着色した部分)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリウレタンフォームを塩化錫(II)
    (SnCl2 2H2 0)5〜40g/lと濃塩酸5〜4
    0ml/lとの混合水溶液に浸漬し、水洗した後、硝酸
    銀の0.3〜10g/l水溶液に浸漬し、水洗し、乾燥
    することを特徴とするポリウレタンフォームに抗菌性お
    よび抗かび性を付与する方法。
JP3958693A 1993-03-01 1993-03-01 ポリウレタンフォームに抗菌性および抗かび性を付与する方法 Expired - Lifetime JP3475254B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3958693A JP3475254B2 (ja) 1993-03-01 1993-03-01 ポリウレタンフォームに抗菌性および抗かび性を付与する方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3958693A JP3475254B2 (ja) 1993-03-01 1993-03-01 ポリウレタンフォームに抗菌性および抗かび性を付与する方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06246841A true JPH06246841A (ja) 1994-09-06
JP3475254B2 JP3475254B2 (ja) 2003-12-08

Family

ID=12557209

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3958693A Expired - Lifetime JP3475254B2 (ja) 1993-03-01 1993-03-01 ポリウレタンフォームに抗菌性および抗かび性を付与する方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3475254B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NL9500096A (nl) * 1994-01-19 1995-09-01 Satosen Co Werkwijze voor het bereiden van een schimmeldodend/bacteriedodend materiaal voor hydrocultuurtoepassing, aldus verkregen materiaal en werkwijze voor het beschermen van gewassen tegen schimmels en/of bacteriën bij hydrocultuur.
US7232210B2 (en) 2003-12-17 2007-06-19 Samsung Electronics Co., Ltd. Foam, method of forming the foam, print cartridge including the foam, and printing apparatus including the print cartridge
CN109401277A (zh) * 2018-09-21 2019-03-01 宁波格林美孚新材料科技有限公司 一种具有抗菌功能的e-tpu复合材料及其制备方法
KR20220128125A (ko) * 2021-03-12 2022-09-20 이석성 셀룰로오스 함유 물질을 이용한 항균성 및 탈취성 화합물 및 그 제조방법

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NL9500096A (nl) * 1994-01-19 1995-09-01 Satosen Co Werkwijze voor het bereiden van een schimmeldodend/bacteriedodend materiaal voor hydrocultuurtoepassing, aldus verkregen materiaal en werkwijze voor het beschermen van gewassen tegen schimmels en/of bacteriën bij hydrocultuur.
US7232210B2 (en) 2003-12-17 2007-06-19 Samsung Electronics Co., Ltd. Foam, method of forming the foam, print cartridge including the foam, and printing apparatus including the print cartridge
CN100386209C (zh) * 2003-12-17 2008-05-07 三星电子株式会社 泡沫及其形成方法、印刷盒和印刷装置
CN109401277A (zh) * 2018-09-21 2019-03-01 宁波格林美孚新材料科技有限公司 一种具有抗菌功能的e-tpu复合材料及其制备方法
KR20220128125A (ko) * 2021-03-12 2022-09-20 이석성 셀룰로오스 함유 물질을 이용한 항균성 및 탈취성 화합물 및 그 제조방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP3475254B2 (ja) 2003-12-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1336952C (en) Method of making antimicrobially active surfaces
US10294608B2 (en) Fabric treatment method
KR20000070140A (ko) 항균성 금속 물품의 제조 방법 및 이러한 방법으로 제조된 항균성 금속 물품
KR101822576B1 (ko) 유용한 물품의 표면 상에 고농도의 용해된 구리를 유지 및 사용하는 방법
JP2010510403A (ja) ポリエステルを金属化する方法、及び金属化ポリエステル
JP5663947B2 (ja) 抗菌性ガラスとその製造方法
US20030157147A1 (en) Anti-microbial utility and kitchen wipe utilizing metallic silver as an oligodynamic agent
KR100530791B1 (ko) 항균성 금속물의 제조방법
JP2004137241A (ja) 抗菌・防黴・防藻性組成物
JPH06246841A (ja) ポリウレタンフォームに抗菌性および抗かび性を付与する方法
JP3273269B2 (ja) 繊維品に抗菌性および抗かび性を付与する方法
JP4099546B2 (ja) 殺菌性繊維材料の製造方法
Song et al. Antibacterial evaluation of cotton textile treated by trialkoxysilane compounds with antimicrobial moiety
AU597061B2 (en) Corrosion resistant coating
CN103451631B (zh) 一种抗菌不锈钢及其制备方法
JPH06346364A (ja) 繊維品およびポリウレタンフォームに抗菌性および抗かび性ならびに低温輻射機能性を付与する方法
JPH0762150A (ja) 抗菌性および抗かび性を有するプラスチックスコンパウンドおよびプラスチックス充填剤の製造方法、ならびに抗菌性および抗かび性を有するプラスチックス製品の製造方法
CN1112101C (zh) 含无机银配盐的抗菌防霉溶液及其制造方法
CN108677171A (zh) 一种抗菌铝制品的制备方法
JPH08205985A (ja) 抗菌性敷物の製造方法
JPH09208411A (ja) 抗菌防かび剤
JPH0440469B2 (ja)
JP2000061193A (ja) 抗かび性を改善した洗濯槽
JPH073631A (ja) 銀被覆により抗菌性及び抗かび性を付与した繊維品およびポリウレタンフォームの脱色方法
JPH07203787A (ja) 水耕培養栽培における抗かび性および抗菌性付与材料、その製造方法ならびに水耕栽培における抗かびおよび抗菌方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20030806

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080926

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090926

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090926

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100926

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110926

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110926

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120926

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120926

Year of fee payment: 9

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120926

Year of fee payment: 9

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130926

Year of fee payment: 10

EXPY Cancellation because of completion of term