JPH0624598Y2 - 回転制限装置 - Google Patents

回転制限装置

Info

Publication number
JPH0624598Y2
JPH0624598Y2 JP1985090038U JP9003885U JPH0624598Y2 JP H0624598 Y2 JPH0624598 Y2 JP H0624598Y2 JP 1985090038 U JP1985090038 U JP 1985090038U JP 9003885 U JP9003885 U JP 9003885U JP H0624598 Y2 JPH0624598 Y2 JP H0624598Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
limiting device
rotation
rotor
rotors
meshing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1985090038U
Other languages
English (en)
Other versions
JPS61206156U (ja
Inventor
克美 秋山
Original Assignee
栃木富士産業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 栃木富士産業株式会社 filed Critical 栃木富士産業株式会社
Priority to JP1985090038U priority Critical patent/JPH0624598Y2/ja
Publication of JPS61206156U publication Critical patent/JPS61206156U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH0624598Y2 publication Critical patent/JPH0624598Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Emergency Lowering Means (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は回転運動に対する制限装置、特に車両の差動
制限装置用等に適する回転制限装置に関する。
〔技術的背景及び問題点〕
回転運動を任意の時点に制限する制限装置は種々の形式
のものがあり、夫々の用途に応じて用いられている。こ
れらのうち車両の差動制限装置に用いるものは特に条件
が厳しい。すなわち、小型軽量であることが強く要求さ
れ、騒音発生がなく、耐久性も必要である。このような
条件に対し従来多板クラッチ型の差動制限装置が多く用
いられるが異音発生やクラッチ板の摩耗等種々の問題が
あった。これを改善するものとして実開昭60−160
38号公報に開示された複数のシリンダ及びピストン
と、これを作動させる凹凸カムと、シリンダ間を連通さ
せる通路とで構成した差動制限装置がある。しかしなが
ら、この装置にあっては、回転方向の力をカムにより軸
方向に変換する構造としてあるため、制限機構は複雑化
してしまい、トラブルの原因となり、信頼性を損なうと
共にコストアップを招来する恐れがあった。また、両ピ
ストン間の容積を常に一定に保たなければ遊びが多くな
ったり、ロック状態になるなど作動が不安定となるた
め、凹凸カムの精度がきびしく要求され、加工が困難な
ものとなる。さらに、徐々に高速差動回転になった時に
ピストンのジャンピングを招き、異音、振動発生の問題
は残存する恐れがある。
〔考案の目的〕
この考案は上記の問題に鑑み創案されたもので、回転入
力をそのまま回転方向で減衰できる簡易な構造を実現す
ることにより信頼性の向上をはかると共に、差動制限装
置等として適用する場合にもその設計自由度を広げるこ
とができ、加工が容易で異音、振動発生を著しく抑制す
ることができる回転制限装置の提供を目的とする。
〔考案の構成〕
この考案は、前記目的を達成するため、ケース内に設け
られ複数の内歯を備えたアウタロータ及びこのアウタロ
ータの内歯と噛合い歯数が1個少ない外歯を備えたイン
ナロータの両ロータからなり夫々の噛合空間がポンプ室
を形成する内接ギヤ機構を有する回転制限装置であっ
て、前記いずれか一方のロータには、そのロータの各歯
底にて前記各ポンプ室に開口した放射状の複数のオリフ
ィスと、これらオリフィスの各々が連通し環状の空所と
して内部に作動流体が充填され密封されたプールとを設
け、前記内接ギヤ機構を両ロータの噛合いにて回転させ
たとき、ポンプ室出入作動流体の粘性抵抗により、前記
両ロータの相互間の回転を制限することを特徴とするも
のである。
〔考案の実施例〕
以下この考案の実施例を第1図乃至第5図に基づいて説
明する。
ケース1内にシール部材3a,3b,3c,3dを介し
て密封され、かつ回転自在に支持された一対の回転部材
としての内接ギヤ機構5がある。内接ギヤ機構5は内歯
7を持つ一方の回転部材としてのアウタロータ9と、外
歯11を持つ他方の回転部材としてのインナロータ13
とで構成されている。インナロータ13が軸15によっ
て駆動回転され、アウタロータ9が従動回転する。アウ
タロータ9の内歯7の各噛合面、実施例の場合各歯底位
置に、外周方向にオリフィスとしての小口径孔17a…
nが各歯底に1個づつ図のように放射状にあけられてい
る。アウタロータ9の外周に接するケース1の内周に環
状プール19が設けられていて、この環状プール19を
通じて小口径孔17a…nは連通している。環状プール
19空間と内接ギヤ機構5の噛合空間とには作動流体と
して適量の粘性抵抗流体、例えば高粘度の潤滑油が入れ
られている。
次にこのように構成された上記実施例の回転制限装置の
作用について述べる。今、内接ギヤ機構5のアウタロー
タ9とインナロータ13との間の1組の噛合空間21に
ついて説明する。第2図に示す噛合空間21の位置から
ここに潤滑油の吸込が始まる。つまり噛合空間21がこ
の時点から拡大し始め、ここの歯底の小口径孔17aか
ら環状プール19内の潤滑油が吸込まれ始める。第3図
の状態では噛合空間21がほぼ最大容積となり、ここに
吸込まれた潤滑油も最大量となる。引続いて第4図の段
階になると噛合空間21の容積は減少し始め、小口径孔
17aから潤滑油は吐出され始める。次の第5図の位置
でほとんど吐出されてしまう。このような順序で噛合空
間21と環状プール19との間に小口径孔17aを通じ
て潤滑油の出入が行なわれる。この時の潤滑油の粘性抵
抗がこの内接ギヤ機構5の回転に対して回転抵抗すなわ
ち回転制限力として作用する。そして内接ギヤ機構5の
各ロータの回転に伴なって各噛合面全部について次々に
連続して前記作用が行われる。このような制限作用であ
るためにインナロータ13の回転速度又は回転角加速度
が小さい場合はごく小さい制動力しか作用せず、回転速
度が大となると大きい制限力が作用する。また、大きな
回転角加速度が作用すると、ロックする。従って非常に
有効な制限特性となる。例えば後記差動制限装置や非常
脱出用降下装置には極めて好都合な特性である。又、前
記制限作用は潤滑油通路の小口径孔17a…nの口径を
変えることで大きく変化する。従って小口径孔17a…
nの口径調整でもって制限作用を極めて大幅に変更する
ことが可能となる。そしてこの考案の回転制限装置は前
記のように1組の内接ギヤ機構とその要部を包囲するケ
ースだけの外殻構成であることで極めて小型で軽量な装
置になり、かつ前記のように内接ギヤ機構の各噛合面に
よって逐次連続的に作用するために非常に滑らかな制動
作用が発揮される。さらに、従来のようにカムの設計が
不要で加工が容易となり、カムのジャンピングに伴な
う、異音、振動の発生も抑制することができる。前記実
施例においては、各噛合空間としての各ポンプ室が1回
転する間に夫々、流体抵抗を生じ、その平均値が1回転
間のトータルの流体抵抗(減衰力)としての制限機能を
発揮するので、個々のオリフィスを適切にすることによ
り、設計の思惑通り、きめこまかに対応することがで
き、良好な設計の自由度が得られる。
この考案は前記実施例に限定されず広範囲の変形、応用
が可能である。例えば第6図のように車両の差動制限装
置に適用して極めて有効に用いられる。この場合は差動
ギヤの一部の各サイドギヤ25a、25bとデフケース
27側部材との間に小断面積の内接ギヤ機構5a、5b
が2組左右に配置して組込まれている。内接ギヤ機構5
a、5bの各インナロータ13a、13bは各サイドギ
ヤ25a、25bのボス外周に同一軸心で装着される。
アウタロータ9a、9bはデフケース27内のロータケ
ース29にインナロータ13a、13bの外周付近と共
に装着される。ロータケース29の内、外周とアウタロ
ータ9a、9bの外周がデフケース27と同一軸心であ
り、アウタロータ9a、9bの内歯円が所定量偏心され
ている。各インナロータ13a、13bの両側面、各ア
ウタロータ9a、9bの両側面のロータケース29への
嵌入部は前記実施例同様シール部材3a…nで回転自在
に密封され、ロータケース29内周には環状プール19
a、19bが施こされている。アウタロータ9a、9b
の各噛合面には小口径孔が放射状に外周まで貫通してお
り、環状プール19a、19bで連通している。ロータ
ケース29は差動ギヤの一方のピニオンギヤを支持する
ピニオン軸に回転方向係止されている。環状プール19
a、19b内には前記同様潤滑油が入れられている。こ
のように構成されていることで制限作用は前記実施例と
同様に発揮され、この場合は差動制限作用として働く。
そして差動回転の角速度又は角加速度に対応した差動制
限作用を発生することでこの場合理想的な作用特性が発
揮される。しかも従来の多板式摩擦クラッチの場合のよ
うな摩耗の問題や異音発生のトラブルもない。さらに4
ピニオンタイプにも容易に適用できる。
次に別の実施例として第7図にビル火災等の場合の非常
脱出用降下器にこの考案の回転制限装置を適用したもの
を示す。主軸31にワイヤドラム33と並べてこの考案
の回転制限装置35を装着する。回転制限装置35は前
記第1実施例と同様な形状のものである。従ってこの場
合の制動特性も前記同様であり、ワイヤドラム33の回
転速度、つまり、降下速度に対応した制動力が働くこと
で非常脱出用降下器としては最適な特性であり、しかも
摩耗部品等を持たないことで安定した制動が続けられ、
確実、安全に降下できる。
この考案の回転制限装置は前記実施例の形態以外に、例
えばインナロータ13側に小口径孔17a…nを設け、
インナロータ13内周側部材に環状プール19を備える
こともできる。又、環状プール19をアウタロータ9か
インナロータ13の側面に設けて、小口径孔17a…n
をL形経路として連結させることも可能である。
更に小口径17a…nに対し半固定式調整可能としたバ
ルブ機構を装着して制動特性を調整可能にすることも容
易にできる。すなわちこの場合は内接ギヤ機構5を分解
して取出せばドライバー等で前記小口径孔17a…nに
装着したバルブ機構の調整ネジを回してあるいはプラグ
を着脱としてオイル連通量を任意に調整して組立てれば
制動特性を変更できることになり、一層便利になる。
〔考案の効果〕
以上より明らかなように、この考案の回転制限装置によ
れば回転入力をそのまま同軸上に配されたギヤ機構によ
り回転方向で減衰できるようにしたので、構造が簡易で
信頼性が向上できると共に、差動制限装置に適用する場
合にも設計自由度を広げることができる。また、カム加
工等を必要とせず、加工が極めて容易であると共に、ピ
ストンのジャンピング等に起因する異音、振動の発生等
も抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の回転制限装置の一実施例を示す要部
の縦断面図、第2図乃至第5図はこの考案の装置の内接
ギヤ機構の作用を示す要部構成図、第6図はこの考案の
回転制限装置を用いた差動制限装置の概略縦断面図、第
7図はこの考案の回転制限装置を用いた非常脱出用降下
器の要部縦断面図である。 主要な図面符号の説明 1…ケース、5…内接ギヤ機構 17…小口径孔、19…環状プール

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ケース内に設けられ複数の内歯を備えたア
    ウタロータ及びこのアウタロータの内歯と噛合い歯数が
    1個少ない外歯を備えたインナロータの両ロータからな
    り夫々の噛合空間がポンプ室を形成する内接ギヤ機構を
    有する回転制限装置であって、前記いずれか一方のロー
    タには、そのロータの各歯底にて前記各ポンプ室に開口
    した放射状の複数のオリフィスと、これらオリフィスの
    各々が連通し環状の空所として内部に作動流体が充填さ
    れ密封されたプールとを設け、前記内接ギヤ機構を両ロ
    ータの噛合いにて回転させたとき、ポンプ室出入作動流
    体の粘性抵抗により、前記両ロータの相互間の回転を制
    限することを特徴とする回転制限装置。
JP1985090038U 1985-06-17 1985-06-17 回転制限装置 Expired - Lifetime JPH0624598Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1985090038U JPH0624598Y2 (ja) 1985-06-17 1985-06-17 回転制限装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1985090038U JPH0624598Y2 (ja) 1985-06-17 1985-06-17 回転制限装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS61206156U JPS61206156U (ja) 1986-12-26
JPH0624598Y2 true JPH0624598Y2 (ja) 1994-06-29

Family

ID=30644672

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1985090038U Expired - Lifetime JPH0624598Y2 (ja) 1985-06-17 1985-06-17 回転制限装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0624598Y2 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IT946985B (it) * 1972-01-28 1973-05-21 Honeywell Inf Systems Circuito di pilotaggio a trasforma tore per transistore interruttore
JPS566020A (en) * 1979-06-25 1981-01-22 Toyota Motor Corp Power transmitting mechanism

Also Published As

Publication number Publication date
JPS61206156U (ja) 1986-12-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4976595A (en) Trochoid pump with radial clearances between the inner and outer rotors and between the outer rotor and the housing
US5090521A (en) One-way damper
JPH0238733A (ja) 差動ギアユニットおよびこのユニットを用いた駆動力分配方法
US5215165A (en) Oil pump
JPH1054443A (ja) 回転運動伝達およびねじり振動減衰用の部品
US2930256A (en) Differential
JPH0624598Y2 (ja) 回転制限装置
US7478709B2 (en) Vibration damping apparatus
JP2020060243A (ja) 内接式遊星歯車機構を組み合わせた変速装置
JP3371892B2 (ja) 内燃機関のバランサ装置
US1922797A (en) Rotary pump machine
JP3641760B2 (ja) トロコイド歯形を備えた流体機械
KR20210089649A (ko) 전자기계식 캠축 조정기용 고조파 드라이브
JP2015175410A (ja) インホイールモータ駆動装置
JPH08170718A (ja) 差動装置
CN218377605U (zh) 齿轮组件和具有其的平衡轴齿轮总成及车辆
JP6013262B2 (ja) ケーシングの構造
JP3140429B2 (ja) トルク伝動装置
JPS61119869A (ja) 動力伝達装置
JPH04255584A (ja) 液圧流体のための内接歯車ポンプ
JP3118076B2 (ja) 油圧式動力伝達継手
JP2018168960A (ja) 差動装置
JPS5936761Y2 (ja) ケ−ス回転型差動減速機
JPH051722Y2 (ja)
JPH08200449A (ja) ねじり振動減衰粘性ダンパ