JP3371892B2 - 内燃機関のバランサ装置 - Google Patents
内燃機関のバランサ装置Info
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F01—MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
- F01M—LUBRICATING OF MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; LUBRICATING INTERNAL COMBUSTION ENGINES; CRANKCASE VENTILATING
- F01M11/00—Component parts, details or accessories, not provided for in, or of interest apart from, groups F01M1/00 - F01M9/00
- F01M11/02—Arrangements of lubricant conduits
- F01M2011/028—Arrangements of lubricant conduits for lubricating balance shafts
Landscapes
- Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)
Description
するバランサ装置の改良に関するものである。 【0002】 【従来の技術】自動車などの内燃機関に発生する振動を
低減するバランサ装置として、アンバランスマスを備え
たバランサシャフトをクランクシャフトと同期して回転
させて、ピストンなどの慣性力を相殺するものがあり、
この種の装置としては実開昭62−24153号公報に
開示される装置が知られている。 【0003】この装置について説明すると、図6に示す
ように、エンジンブロック91の下方に配設されたオイ
ルパン92の内周には2本のバランサシャフト95、9
6が図示しないクランクシャフトと平行して設けられ
る。バランサシャフト95、96はエンジンブロック9
1とオイルパン92の間に配設されたハウジング94の
内部で軸支され、バランサシャフト95、96がオイル
パン92の潤滑油を撹拌するのを防ぐ。 【0004】バランサシャフト95は端部に形成したギ
ア97でクランクシャフトに設けられたギア93と歯合
してクランクシャフトにより駆動される。バランサシャ
フト96はハウジング94の内部で図示しないギア等を
介してバランサシャフト95と連結し、バランサシャフ
ト96はバランサシャフト95と逆方向に回転してエン
ジンの振動を抑制する。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】ところで、バランサハ
ウジング94はエンジブロック1の下方に配設されるた
め、図示しないクランクシャフトに面したバランサハウ
ジング94の上面94Aにはクランクシャフト、ピスト
ン、シリンダ内周等の摺動部を潤滑した潤滑油がオイル
パン2へ落下する途中でこの上面94Aに滞留する。こ
の上面94Aに滞留した潤滑油を図示しないクランクシ
ャフトのカウンタウェイトなどが撹拌するのを防ぐた
め、バランサハウジング94には上面94Aを貫通した
図示しない貫通孔を形成し、この貫通孔を介して上面9
4Aに落下した潤滑油をバランサハウジング94の内部
へさらに落下させ、バランサハウジング94の側方ある
いは下方に形成した図示しない開口部から内部に浸入し
た潤滑油をオイルパン92へ排出する。 【0006】しかしながら、このような従来の内燃機関
のバランサ装置にあっては、高速で回転するバランサシ
ャフト95、96が、バランサハウジング94の内部へ
浸入した潤滑油を撹拌するため、バランサシャフト9
5、96の撹拌抵抗によりエンジンの駆動損失が増大
し、さらにこの撹拌によって潤滑油の温度が上昇するだ
けでなく潤滑油へ気泡が混入することで油圧回路の誤動
作を引き起こす場合があった。 【0007】そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなさ
れたもので、バランサシャフトによる潤滑油の撹拌を抑
制可能な内燃機関のバランサ装置を提供することを目的
とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明は、エンジンブロ
ックの下方に配設されるオイルパンと、エンジンブロッ
クとオイルパンとの間に配設されたバランサハウジング
と、バランサハウジングに収装されてクランクシャフト
と平行に配置された複数のバランサシャフトと、前記バ
ランサシャフトにクランクシャフトの回転を伝達する駆
動手段とを備えた内燃機関のバランサ装置において、前
記バランサハウジングには、前記バランサシャフトを支
持する軸受を内部に形成する一方、前記バランサハウジ
ングの側面とバランサシャフトの端部は近接して配置さ
れるとともに、バランサシャフトの端部と対向するバラ
ンサハウジングの側面に貫通形成された開口部の下部
は、前記軸受内周下部よりも下方に位置するとともに、
前記バランサシャフトの最下部よりも上方に配置され
る。 【0009】 【発明の効果】本発明は、バランサハウジングの側面
で、バランサシャフトの端部と対向する位置に設けた開
口部を、その下部がバランサシャフトを支持する軸受内
周よりも下方に設定したため、内部に浸入した潤滑油を
排出でき、かつ、開口部の下部は、バランサシャフトの
最下部よりも上方に配置されるため、潤滑油の液面が上
昇した場合には、回転するバランサシャフトの端面が開
口部の下部を周期的に塞ぐことで、バランサハウジング
内へ潤滑油が浸入するのを抑制できる。 【0010】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を添付図面
に基づいて説明する。 【0011】図1〜図3に示すように、直列エンジンの
エンジンブロック1にはジャーナル部3Aを介してクラ
ンクシャフト3が軸支され、エンジンブロック1の下部
には潤滑油を貯留するオイルパン2が結合される。 【0012】エンジンブロック1とオイルパン2の間の
クランクシャフト3の下方には2つのバランサシャフト
5、6を収装したバランサハウジング4が配設され、バ
ランサシャフト5、6はバランサハウジング4の内部に
設けた2カ所の軸受4C、4Cでクランクシャフト3と
平行にそれぞれ支持される。このバランサハウジング4
は内周を外部のオイルパン2から隔離し、バランサシャ
フト5、6がオイルパン2に貯留した潤滑油の撹拌を防
ぐ。 【0013】バランサシャフト5の一端はバランサハウ
ジング4の側面に形成された開口部43から突出し、こ
のバランサシャフト5の端部にはスプロケット13が取
り付けられ、駆動手段としてのバランサチェーン7を介
してクランクシャフト3に設けたスプロケット12と連
結し、バランサシャフト5はクランクシャフト3の2倍
の速度で回転するようスプロケット12、13のギア比
が予め設定される。 【0014】一方、バランサシャフト5の他端はバラン
サハウジング4の内部に収装され、このバランサシャフ
ト5の端面に対向するバランサハウジング4の側面には
開口部44が形成されて、バランサハウジング4の内部
の潤滑油を排出可能にする。なお、バランサシャフト6
の両端面に対向するバランサハウジング4の側面にも同
様にして図示しない開口部が形成される。 【0015】開口部43側のバランサシャフト5にはバ
ランサハウジング4の内側にギア15が設けられ、バラ
ンサシャフト5と平行に軸支されたバランサシャフト6
にはギア15と歯合するギア16が設けられる。これら
ギア15、16は等しい歯数に設定されており、等しい
速度で互いに逆方向へ回転する。 【0016】バランサシャフト5は慣性力を付与するア
ンバランスマス5Aを備え、図3に示すようにバランサ
シャフト6にも同様のアンバランスマス6Aが設けら
れ、クランクシャフト3等の慣性力を相殺する。 【0017】ここで、バランサハウジング4はバランサ
シャフト5、6を内部に収装する水平方向の中心面で分
割される2つの円筒部46、47を平行に結合して構成
され、ギア15、16を収装するバランサハウジング4
の端部で円筒部46、47の内部空間は連通する。 【0018】バランサシャフト5、6を軸方向に所定の
間隔をもって軸支する軸受4C、4Cの間には円筒部4
6、47の内部空間を仕切って軸方向に伸びる隔壁4D
が縦設される。 【0019】バランサハウジング4の上面4A側には円
筒部46、47の間に挟まれるように谷部45を形成
し、この谷部45の最奥部から隔壁4Dを上下方向に貫
通して貫通孔40が設けられ、バランサハウジング4の
上面4Aから下面4Bへと連通する。 【0020】なお、軸受4C、4Cの上方に位置したバ
ランサハウジング4の上面4Aにはバランサシャフト
5、6を横断する方向にリブ41、41がそれぞれ突設
される一方、円筒部46、47の両外側にはバランサシ
ャフト5、6の軸方向に延びるリブ42、42が突設さ
れ、これらリブ41、42によってバランサハウジング
4の剛性を確保するとともに、図2の斜線部で示す凹部
4Eが画成される。 【0021】さらに、図2に示すように、バランサシャ
フト5、6を軸支する軸受4C、4Cは、バランサハウ
ジング4内に形成される。 【0022】バランサシャフト5、6の端部のうち、ス
プロケット13を設けた駆動側とは反対側の端部に面し
たバランサハウジング4の側面には、開口部44が形成
される。 【0023】バランサハウジング4の側面に貫通形成さ
れた開口部44の内周下部(図2のオイルパン2側)
は、軸受4Cの内周下部よりも図中下方に位置し、か
つ、開口部44の下部は、アンバランスマス5Aまたは
バランサシャフト5の最下部(図中下部)よりも上方に
位置しており、さらに、アンバランスマス5Aの端面
と、バランサハウジング4の側面との間隙は小さく設定
される。 【0024】以上のように構成され、次に作用について
説明する。 【0025】クランクシャフト3の回転に伴ってスプロ
ケット12、13及びバランサチェーン7を介してバラ
ンサシャフト5は2倍の速度で回転する。 【0026】このバランサシャフト5とギア15、16
を介して連結されたバランサシャフト6は、バランサシ
ャフト5と等しい速度かつ逆方向に回転し、互いに逆転
するバランサシャフト5、6に備えたアンバランスマス
によってクランクシャフト3、図示しないピストン等の
慣性力を相殺してエンジンの振動を抑制する。 【0027】エンジンの運転に伴って図示しない潤滑油
圧送手段からクランクシャフト3のジャーナル部3A、
エンジンブロック1の図示しないシリンダ内周などの摺
動部へ潤滑油が供給され、所定の摺動部を潤滑した潤滑
油はオイルパン2へ落下する。 【0028】ここで、エンジンブロック1及びクランク
シャフト3からバランサハウジング4へ落下する潤滑油
のうち、リブ41、42で画成される凹部4Eに落下し
た潤滑油は、円筒部46、47の外周曲面に沿って谷部
45へ向けて流れる。 【0029】潤滑油は谷部45に開口した貫通孔40に
流入するとともに下面4Bからオイルパン2へ向けて落
下し、バランサハウジング4の上面4Aに滞留すること
なく排出される。 【0030】このようにして、バランサハウジング4の
上面4Aに落下した潤滑油はバランサハウジング4の内
部に浸入することなく隔壁4Dの貫通孔40を通して下
面4Bに排除することができ、上面4Aに画成された凹
部4Eを通過するクランクシャフト3のカウンタウェイ
ト30は潤滑油を撹拌することがなくなって円滑に回転
することができ、また、バランサシャフト5、6は潤滑
油も撹拌することなく円滑に回転することが可能となっ
て、撹拌による駆動損失を軽減し、潤滑油の温度上昇及
び気泡の混入を防いで油圧回路の信頼性を向上させるこ
とができる。 【0031】また、図2に示したように、開口部44の
最下部を、軸受4Cの下部よりも下方に位置させること
で、内部に浸入した潤滑油を排出でき、かつ、アンバラ
ンスマス5Aの最下部よりも上方に位置させたため、潤
滑油の液面が上昇した場合に、開口部44から内部へ浸
入する潤滑油を抑制することができる。 【0032】このアンバランスマス5Aは、図3にも示
したように、半円状の断面となっているが、このアンバ
ランスマス5Aが図2、図3に示した下方に位置すると
きには、開口部44とアンバランスマス5Aの端面との
間隙によって、潤滑油の浸入を低減できる。 【0033】特に、アンバランスマス5Aの端面と、バ
ランサハウジング4の側面との間隙を小さく設定するこ
とにより、開口部44からバランサハウジング4内へ浸
入する潤滑油を低減することができ、撹拌による駆動損
失を軽減し、潤滑油の温度上昇及び気泡の混入を抑制で
きるのである。 【0034】図4は他の実施例を示し、上記第1の実施
例におけるバランサシャフト5に形成したアンバランス
マス5Aの端面、すなわち、図2において、バランサハ
ウジング4の側面の開口部44に対向するアンバランス
マス5Aの端面を、バランサシャフト5の軸と直交する
面に対して所定の角度を備えた傾斜面50で構成したも
ので、その他の構成は上記第1の実施例と同様である。 【0035】この傾斜面50は図4に示すように、半円
形のアンバランスマス5Aの端面を図中矢印で示す回転
方向へ向けて傾斜させたもので、バランサシャフト5の
回転によって傾斜面50が図4(A)、(B)において
図中右方向への旋回流を発生するもので、この旋回流の
軸方向の推力によりバランサハウジング4の開口部44
から潤滑油が浸入するのを防止するとともに、バランサ
ハウジング4の内部へ浸入した潤滑油を積極的に排出す
るものである。 【0036】図5はさらに他の実施例を示し、上記第2
の実施例におけるバランサシャフト5のアンバランスマ
ス5Aの端部に、半円形の断面を備えたアンバランスマ
ス5A′を突設して端部の断面形状を円形とする一方、
傾斜面50と同様に図5(A)、(B)において右方向
への旋回流を発生する傾斜面51を加えたもので、上記
第2の実施例に比してさらに旋回流を増大させるもの
で、バランサハウジング4の開口部44から潤滑油が浸
入するのを防止及びバランサハウジング4の内部へ潤滑
油が浸入した場合の排出をさらに積極的に行うものであ
る。
る。 【図2】図1のA−A矢視断面図である。 【図3】図2のB−B矢視断面図である。 【図4】他の実施例を示すバランサシャフトである。 【図5】さらに他の実施例を示すバランサシャフトであ
る。 【図6】従来の例を示すバランサハウジングの断面図で
ある。 【符号の説明】 1 エンジンブロック 2 オイルパン 3 クランクシャフト 4 バランサハウジング 4A 上面 4B 下面 4D 隔壁 5、6 バランサシャフト 44 開口部
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 エンジンブロックの下方に配設されるオ
イルパンと、 エンジンブロックとオイルパンとの間に配設されたバラ
ンサハウジングと、 バランサハウジングに収装されてクランクシャフトと平
行に配置された複数のバランサシャフトと、前記バラン
サシャフトにクランクシャフトの回転を伝達する駆動手
段とを備えた内燃機関のバランサ装置において、 前記バランサハウジングには、前記バランサシャフトを
支持する軸受を内部に形成する一方、前記バランサハウ
ジングの側面とバランサシャフトの端部は近接して配置
されるとともに、バランサシャフトの端部と対向するバ
ランサハウジングの側面に貫通形成された開口部の下部
は、前記軸受内周下部よりも下方に位置するとともに、
前記バランサシャフトの最下部よりも上方に配置された
ことを特徴とする内燃機関のバランサ装置。
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JP2000166987A JP3371892B2 (ja) | 1993-09-22 | 2000-06-05 | 内燃機関のバランサ装置 |
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Family Applications (1)
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2000
- 2000-06-05 JP JP2000166987A patent/JP3371892B2/ja not_active Expired - Lifetime
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