JPH06245353A - 電気配線埋設床板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 電子計算機、通信機器、情報処理装置等を設
置する室内において床板の上部又は下部に配線の敷設や
各機器の移動をすることなく多種多様な電気的回路を的
確且つ短時間に形成する床板を提供する。 【構成】 方形に形成した床板１部材の辺と平行に該床
板１部材と絶縁されて埋設された複数の導電体３と、該
導電体３と直交する方向に床板１部材と絶縁されて埋設
された複数の導電体３とを有し、２方向に埋設する導電
体３はいずれも直接接触しないレベル差を保持させ、２
方向の導電体３が床板１部材の表面と垂直方向で交差す
る位置において床板１部材の表面から両導電体３を切断
する孔を穿設し、該孔の内面に露出する導電体３の内の
少なくとも２本を選択的に導通させて電気的回路を形成
するプラグ５を孔内に挿入し得る構造を有し、各床板部
材の各端部には隣接して配設される床板１部材に埋設し
た導電体３間を電気的に接続するコネクタ４を配設す
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、電子計算機、通信機器
或いは情報処理装置等を設置する部屋の床に、配線、配
管等を配設するために広く用いられているフリーアクセ
スフロアと称せられている二重床構造に使用される床板
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、電子計算機、通信機器或いは情報
処理装置等を設置する部屋は、床下に上記の機器或いは
装置の配線、配管等を配設するために、建物のコンクリ
ートスラブ等の基盤上に高さを調節し得る支柱を持った
床板を載置するか、或いはまた前記のコンクリートスラ
ブ等の基盤上に同じく高さを調節し得る支柱を配置した
のち該支柱上に床板を載置してフリーアクセスフロアと
称される二重構造の床を形成し、該床板とコンクリート
スラブとによって形成される空間部分に、部屋内に設置
される機器間の配線とともに一般コンセント、通信機器
配線等の電気配線を行っていた。

【０００３】しかしながら上記構造においてはフリーア
クセスフロアの床板とコンクリートスラブ等の基盤との
間に必要な配線を敷設するのに、一度完成した床板を再
度取り外して工事を行い、配線敷設完了後再び床板を取
り付ける必要があった。この不具合を解消するために、
例えば予めコンセントとプラグと配線等を取設した床板
を製作して敷設する構造が提案されている。図４〜５は
前記従来技術の一例を示すもので、図４はその要部平面
図、図５は図４におけるｂ−ｂ線矢視断面図である。図
４〜５において、５１は床板、５２内部用コンセント、
５３はプラグ、５４は電気配線、５５は外部用コンセン
ト、５６は支柱、５７は基盤である。

【０００４】該従来技術においては、フリーアクセスフ
ロア工事で支柱５６上に床板５１を載置する際に、床板
５１の内部用コンセント５２を設けた端部と、隣接する
床板５１に取設した出入自在のプラグ５３側の端部とを
対向させ、それまで床板５１内に格納させていたプラグ
５３を突出させて内部用コンセント５２に差し込み、順
次床板５１を配設することにより電気配線５４の敷設工
事が床板５１の配設工事と同時進行で容易に行うことが
できるとするものである。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】このように上記従来の
技術においても、床板に予め電気配線を埋設し、それを
順次接続するように床板を配設して工事期間の短縮或い
は作業工数の節減を図ることが可能であった。しかしな
がら上記従来の技術においては、配線のルート或いは位
置を変更する場合に電気配線或いはプラグ、コンセント
等を取設した床板全体を移動させる必要があるほか、近
年の著しいＯＡ機器の発達に伴なう電子計算機、通信機
器或いは情報処理装置等を設置する部屋に必要な、電源
配線を始めとする、通信線、アラーム線或いは制御線
等、非常に多種類の配線の敷設には対応し得ないという
不具合を有するものであった。本願発明はこのような情
勢に鑑みてなされたもので、床板の移動を行うことなく
容易に商用電源配線、通信線、制御線等の組み換えを行
い得るフリーアクセスフロアの床板を提供することを目
的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記の目的は前記特許請
求の範囲に記載された床板によって達成される。すなわ
ち、「方形に形成した床板部材の辺と平行に該床板部材
と絶縁されて埋設された複数の導電体を有するととも
に、該導電体と直交する方向に床板部材と絶縁されて埋
設された複数の導電体を有し、前記２方向に埋設する導
電体はいずれも直接接触しないレベル差を保持させ、前
記２方向の導電体が床板部材の表面と垂直方向で交差す
る位置において床板部材の表面から交差する両導電体を
切断する孔を穿設し、該孔の内面に露出する導電体の内
の少なくとも２本を選択的に導通させて電気的回路を形
成するプラグを前記孔内に挿入し得る構造を有し、各床
板部材の各端部には隣接して配設される床板部材に埋設
した導電体間を電気的に接続するコネクタを配設した電
気配線埋設床板」である。以下本発明の作用等につい
て、実施例に基づいて説明する。

【０００７】

【実施例】図１〜３は、本発明に基づく実施例を示す図
で、図１は第１の実施例における床板の平面図、図２は
図１におけるａ・ａ線矢視断面図、図３は第２の実施例
における床板の平面図である。図１〜３において、１は
床板、２は導電体（Ａ列）、３は導電体（Ｂ列）、４は
コネクタ、５はプラグ、６は支柱、７は基盤である。

【０００８】先ず図１〜２において、コンクリートスラ
ブ等の基盤７上に支柱６を有する床板１を順次配設す
る。該床板１は方形に形成されており、対向する端部間
に外部に電気絶縁物を有する複数の導電体（Ａ列）２
と、上記端部と直角方向に位置した対向する端部間に同
じく外部に電気絶縁物を有する複数の導電体（Ｂ列）３
とを埋設してある。導電体（Ａ列）２と導電体（Ｂ列）
３とは図２に示すように床板１の表面と垂直な方向にず
らせて埋設してあり、両列の導電体が床板１内において
直接には接触しないようにしてある。

【０００９】導電体（Ａ列）２と導電体（Ｂ列）３の床
板１の各端部には、それぞれコネクタ４が取設され隣接
して配設される各床板部材間を電気的に接続している。
また、床板１の表面と垂直な方向で導電体（Ａ列）２と
導電体（Ｂ列）３とが交差する位置においては床板１の
表面から交差する両導電体を切断する孔を穿設してあ
り、それによって穿設された孔には（Ａ列）の導電体２
の切断面と（Ｂ列）の導電体３の切断面とが露出した状
態になっている。

【００１０】上記の孔には、（Ａ列）の導電体同士また
は（Ｂ列）の導電体同士を接続するＩ字型回路形成用プ
ラグ、（Ａ列）の導電体と（Ｂ列）の導電体とを接続す
るＬ字型回路形成用プラグ、或いは孔の位置において各
電導体間を電気的に絶縁するものである電気絶縁用プラ
グ等を選択して挿入することによって自在に電気的回路
を形成させる。

【００１１】一般に、室内に電子計算機、通信機器或い
は情報処理装置等を設置する場合、商用電源配線、電話
等の通信線、アラーム線或いは制御線等、多種類の配線
を敷設する必要があるが、本願発明における床板を使用
し、前記の各導電体交差部に穿設した孔に上記各種プラ
グの中から選択したプラグを挿入したのち、形成された
回路上のコネクタ部を接続することにより、床板の上部
或いは床板の下部空間部に何らの配線を敷設することな
く複雑な各種の電気回路を的確かつ迅速に形成し得る。

【００１２】それによって室内に設置した機器の種類を
変更する場合、或いは設置した各機器の配置を変更する
必要が生じた際には、床板自体を移動させることなく、
前記の機器設置時と同様に適宜選択したプラグを各導電
体の交差部に形成した孔内に挿入して電気的回路を形成
し、コネクタ部を接続することにより短期間に所要の電
気的回路を形成することが可能になる。

【００１３】図３は第２の実施例を示す図で、図１に示
した第１の実施例においては導電体（Ａ列）２および導
電体（Ｂ列）３ともに各導電体を切断して穿設される孔
は１箇所であったが、該第２の実施例においては、（Ａ
列）２と（Ｂ列）３の各導電体の交差するすべての位置
において両導電体を切断する孔が穿設されている。これ
によって適宜プラグを選択して各孔内に挿入することに
より、床板に形成される電気的回路の数を飛躍的に増加
させ、前記の多種多様な用途に対応することが可能にな
る。

【００１４】

【発明の効果】このように本願発明によれば、上記実施
例において詳述したように、電子計算機、通信機器或い
は情報処理装置等を設置する室内において、敷設された
床板の各導電体交差部に穿設した孔部に選択したプラグ
を挿入し、必要な回路上のコネクタ部を接続することに
より、床板の上或いは床下の空間部に何らの配線を敷設
することなく商用電源配線、電話等の通信線、アラーム
線或いは制御線等、多種類の複雑な電気回路を的確かつ
迅速に形成することが可能になるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１の実施例における床板の平面図である。

【図２】図１におけるａ・ａ線矢視断面図である。

【図３】第２の実施例における床板の平面図である。

【図４】従来技術の例を示す要部平面図である。

【図５】図４におけるｂ−ｂ線矢視断面図である。

【符合の説明】

１ 床板 ２ 導電体（Ａ列） ３ 導電体（Ｂ列） ４ コネクタ ５ プラグ ６ 支柱 ７ 基盤 ５１ 床板 ５２ 内部用コンセント ５３ プラグ ５４ 電気配線 ５５ 外部用コンセント ５６ 支柱 ５７ 基盤

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 方形に形成した床板部材の辺と平行に該
   床板部材と絶縁されて埋設された複数の導電体を有する
   とともに、該導電体と直交する方向に床板部材と絶縁さ
   れて埋設された複数の導電体を有し、 前記２方向に埋設する導電体はいずれも直接接触しない
   レベル差を保持させ、前記２方向の導電体が床板部材の
   表面と垂直方向で交差する位置において床板部材の表面
   から交差する両導電体を切断する孔を穿設し、該孔の内
   面に露出する導電体の内の少なくとも２本を選択的に導
   通させて電気的回路を形成するプラグを前記孔内に挿入
   し得る構造を有し、 各床板部材の各端部には隣接して配設される同種の床板
   部材に埋設した導電体間を電気的に接続するコネクタを
   配設したことを特徴とする電気配線埋設床板。