JPH06244613A - マイクロストリップアンテナの取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車室内に安価で簡便に取付けることができる
マイクロストリップアンテナの取付構造を提供する。 【構成】 マイクロストリップアンテナ１が内装された
アンテナレドーム２の、放射導体板１ｃと対向する面に
吸盤３が設置されている。これにより、マイクロストリ
ップアンテナユニット４は、車室内から窓ガラス５等に
吸着させて取付けることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明はマイクロストリップア
ンテナに係り、特に自動車やその他の被取付部材に内側
から取付けるのに好適なマイクロストリップアンテナの
取付構造に関する。

【０００２】

【従来技術】図５は従来例でマイクロストリップアンテ
ナを自動車の屋根に取付けた状態を示す斜視図である。

【０００３】従来のマイクロストリップアンテナ１１に
は、底部１１ａにマグネット（図示せず）が設置されて
いるものが一般的で、マイクロストリップアンテナを自
動車に取付ける場合は、図５に示すような取付方がなさ
れていた。

【０００４】これを詳述すると、鉄材等の磁性体で造ら
れた屋根１３にマグネットで吸着させることにより取付
け、ケーブル１４はクランパー１５で適宜固定して自動
車のリヤウインドウに沿わせ、更にトランクリッド１６
の内側に配線し、雨水等の侵入を防止するため防水パッ
ド１７によりケーブル１４を押えていた。

【０００５】また、マイクロストリップアンテナ１１の
底部１１ａにマグネットが設置されていないものは、ト
ランクリッド１６等に取付金具（図示せず）を取付け、
この金具にマイクロストリップアンテナ１１と取付けて
いた。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
のマイクロストリップアンテナの取付構造では、車外の
屋根等に取付けられていたので、底部にマグネットが設
置されているマイクロストリップアンテナは、アンテナ
レドームの防水処理加工を必要とし、それに加えてマグ
ネットが高価でコスト高となり、防水パッドやクランパ
ーも必要であることから全体としてコスト高になってい
た。

【０００７】また、マグネットを有しないマイクロスト
リップアンテナの車室外取付けには、取付金具や防水パ
ッドが必要で取付作業に時間がかかると共に、コスト高
になっていた。

【０００８】また、上記のようにマイクロストリップア
ンテナユニットを車室外に取付けると、盗難に会った
り、自動車の美観を損うという問題があった。

【０００９】更に、車室内に取付けるには取付金具等が
必要で、車室内の安全性や居住性を損なわずに安価に取
付けることは困難であった。

【００１０】この発明は上記した点に鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは従来例の欠点を解消
し、車室内に安価で簡便に取付けることができるマイク
ロストリップアンテナの取付構造を提供するところにあ
る。

【００１１】

【課題を解決するための手段】この発明のマイクロスト
リップアンテナの取付構造は、アンテナレドームに内装
され放射導体板と接地導体板の間に誘電体板を配置した
マイクロストリップアンテナにおいて、前記マイクロス
トリップアンテナを構成する放射導体板側のアンテナレ
ドームの外周部に吸着手段を設け、この吸着手段により
前記アンテナレドームを被取付部材に吸着するよう構成
したものである。

【００１２】また、マイクロストリップアンテナの取付
構造において、放射導体板と接地導体板の間に誘電体板
を配置したマイクロストリップアンテナを内装したアン
テナレドームの外周で且つ前記マイクロストリップアン
テナを構成する放射導体板の側面方向に突出部を設け、
この突出部の前記放射導体板側に前記吸着手段を設けた
ものである。

【００１３】更に、マイクロストリップアンテナの取付
構造において、前記吸着手段は前記アンテナレドームに
一体に形成されたものである。

【００１４】

【作用】この発明によれば、マイクロストリップアンテ
ナを構成する放射導体板と対向するアンテナレドームの
外周部に、吸着手段が設けられているので、この吸着手
段によりアンテナレドームを非磁性体であるガラス等の
被取付部材の内側に吸着し、電波を送受信することがで
きる。

【００１５】また、アンテナレドームの外周で且つマイ
クロストリップアンテナを構成する放射導体板の側面方
向に突出部を設け、この突出部の放射導体板側に吸着手
段を複数個設置しているので、複数の吸着手段による吸
着作用によって、強力で且つ安定した吸着力が得られ
る。

【００１６】更に、吸着手段はアンテナレドームと一体
に形成されているので、製造コストが安価になる。

【００１７】

【実施例】この発明に係るマイクロストリップアンテナ
の取付構造の実施例を図１乃至図４に基づき説明する。

【００１８】本実施例はマイクロストリップアンテナを
自動車の室内に取付けた一実施例である。

【００１９】図１は本発明の第１実施例を示す側面から
見た断面図である。図２は本発明における第１実施例の
正面図であり図１の矢印ｘ方向から見た図である。

【００２０】図３は本発明の第２実施例を示す側面から
見た断面図である。図４は本発明における第２実施例の
正面図であり図３の矢印ｘ方向から見た図である。

【００２１】図１および図２に示す第１実施例におい
て、１はマイクロストリップアンテナ（素子）であり、
誘電体板１ａ、接地導体板１ｂおよび放射導体板（スト
リップ）１ｃで構成されている。

【００２２】２はアンテナを収納して保護するためのア
ンテナレドームであり、非導電材で形成され、マイクロ
ストリップアンテナ１が図示しない手段によって内装固
定され、アンテナケース２ａが取外し可能に取付けられ
ている。

【００２３】３は吸着手段である吸盤であり、軟質樹脂
で杯状に形成され、アンテナレドーム２の放射導体板１
ｃと対向する面に固着されている。

【００２４】４はマイクロストリップアンテナユニット
であり、マイクロストリップアンテナ１が内装されたア
ンテナレドーム２と吸盤３により構成され、例えばリヤ
ウインドウのガラス等の平滑な面を有する被取付部材５
に吸着させている。

【００２５】以上のように構成された本発明の第１実施
例では、自動車に取付ける場合、マイクロストリップア
ンテナユニット４は、吸盤３が電波を受信する放射導体
板１ｃ側に設置されているので、マイクロストリップア
ンテナユニット４は、車室内で例えばリヤウインドウの
ガラス５に、内側から吸盤３により吸着させて取付け、
電波を受信することができる。この受信信号は図示しな
いケーブルによって車室内に設置された所定の受信器
（図示せず）に送られる。

【００２６】図３および図４に示す第２実施例におい
て、２ｂは突出部であり、アンテナレドーム２の全周に
亘って平板状に形成され放射導体板１ｃの平面と平行に
設置されている。

【００２７】６は吸着手段である吸盤であり、第１実施
例の吸盤３と同様に軟質樹脂で形成され、突出部２ｂに
マイクロストリップアンテナ１を挟んで対称に２個設置
されている。

【００２８】７はマイクロストリップアンテナユニット
を示している。

【００２９】以上のように構成された本発明の第２実施
例では、図５に示す自動車１２に取付ける場合、マイク
ロストリップアンテナユニット７は、２個の吸盤６が電
波を受信する放射導体板１ｃ側の突出部２ｂに設置され
ているので、マイクロストリップアンテナ７は、車室内
で例えばリヤウインドウのガラス５等の平滑面を有し且
つ電波を通す構造物に、内側から２個の吸盤６により吸
着させてより強力に取付けることができ、電波を受信す
ることができる。

【００３０】この第２実施例ではアンテナレドーム２に
吸盤６を２個設置したが、本発明はこれに限らず、何個
設置してもよい。

【００３１】また、第１および第２実施例共吸盤３、６
は個別に製作してアンテナレドーム２に固着したが、吸
盤３、６とアンテナレドーム２を一体成形してもよい。

【００３２】また、本発明によるマイクロストリップア
ンテナユニット４、７は車室内に限らず、被取付部材が
非導電体であれば何処に取付けてもよい。

【００３３】

【発明の効果】この発明に係るマイクロストリップアン
テナの取付構造によれば、上述のように構成したので、
マイクロストリップアンテナユニットは車室内に取付け
ることができるため、アンテナレドームの防水処理、底
部のマグネット、配線処理用の防水パッド等が不要とな
り、その分のコストが低減できる。

【００３４】また、自動車の窓ガラスやガラス製のサン
ルーフに何ら加工すること無しに取付けることができる
ため、取付の作業性が非常によい。

【００３５】更に、上記のように車室内に取付けるた
め、車外には何も取付けるものは無いので、自動車の美
観を損うことなく、また盗難に会うことも無くなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例を示す側面断面図である。

【図２】本発明の第１実施例を示す正面図である。

【図３】本発明の第２実施例を示す側面断面図である。

【図４】本発明の第２実施例を示す正面図である。

【図５】従来例におけるマイクロストリップアンテナの
取付構造を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ ：マイクロストリップアンテナ １ａ：誘電体板 １ｂ：接地導体板 １ｃ：放射導体板 ２ ：アンテナレドーム ２ａ：アンテナケース ２ｂ：突出部 ３、６：吸盤 ４、７：マイクロストリップアンテナユニット ５ ：ガラス（被取付部材）

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 アンテナレドームに内装され放射導体板
   と接地導体板の間に誘電体板を配置したマイクロストリ
   ップアンテナにおいて、 前記マイクロストリップアンテナを構成する放射導体板
   側のアンテナレドームの外周部に吸着手段を設け、この
   吸着手段により前記アンテナレドームを被取付部材に吸
   着するよう構成したことを特徴とするマイクロストリッ
   プアンテナの取付構造。
2. 【請求項２】 放射導体板と接地導体板の間に誘電体板
   を配置したマイクロストリップアンテナを内装したアン
   テナレドームの外周で且つ前記マイクロストリップアン
   テナを構成する放射導体板の側面方向に突出部を設け、
   この突出部の前記放射導体板側に前記吸着手段を設けた
   ことを特徴とするマイクロストリップアンテナの取付構
   造。
3. 【請求項３】 前記吸着手段は前記アンテナレドームに
   一体に形成されたことを特徴とする請求項１または２記
   載のマイクロストリップアンテナの取付構造。