JPH06241899A - エタロン駆動機構 - Google Patents

エタロン駆動機構

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JPH06241899A
JPH06241899A JP1391693A JP1391693A JPH06241899A JP H06241899 A JPH06241899 A JP H06241899A JP 1391693 A JP1391693 A JP 1391693A JP 1391693 A JP1391693 A JP 1391693A JP H06241899 A JPH06241899 A JP H06241899A
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JP
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etalon
signal
displacement
signals
target
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JP1391693A
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Koji Inoue
光二 井上
Shuji Nishibatake
周二 西畠
Yukihisa Itabashi
亨久 板橋
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Shimadzu Corp
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Shimadzu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧電素子等の電歪素子により電気的にエタロ
ンを平行移動させる機構を備えたものであって、高精度
な機械的加工や複雑な調整作業を必要とせず、駆動時に
エタロンの平行状態を保つことが可能なエタロン駆動機
構を提供する。 【構成】 第一の制御部20における歪ゲージアンプ2
3からの変位信号は、第2の制御部及び第3の制御部に
おける合成手段26’、26”に入力される。それぞれ
の合成手段26’、26”は、予め比率設定手段2
5’、25”によって設定された比率で、目標駆動信号
と前記変位信号を加算した信号を目標駆動信号としてそ
れぞれの差分供給部24’、24”に供給する。そして
差分供給部24’、24”によってPID制御回路へ供
給されたそれぞれの差分信号によって、圧電素子ドライ
バ22’、22”、圧電素子8’、8”を介してエタロ
ンが駆動される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ファブリ・ペロー型光
干渉計やスペクトルアナライザ等の光学系に応用される
エタロン駆動機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に多波干渉を利用した代表的な光学
装置にファブリ・ペロー型光干渉計等がある。このファ
ブリ・ペロー型光干渉計等は第6図に示されるように石
英ガラス等から構成される一対のエタロンを平行に配置
し、光を外部から入射させることにより隣接光波間の位
相差を利用して透過光に多波干渉を起こさせるものであ
る。この場合、これら一対のエタロンの間隔dを一定の
周期で振動させることによりスペクトルアナライザとし
ての機能をもたせることが出来る。
【0003】ここで、この種の駆動機構としては、
(1)相対エタロン間の気圧を変化させることにより屈
折率を変え光路長を変化させる機構を備えたもの、
(2)エタロンを純機械的に平行移動させる機構を備え
たもの、 (3)圧電素子等の電歪素子により電気的にエタロンを
平行移動させる機構を備えたもの、等が知られている。
【0004】しかし、(1)の相対エタロン間で気圧を
変化させる方法は、気圧の調圧装置が不可欠となること
から装置全体が大ががりになると共に、高速で気圧を変
化させることが困難なため高速掃引ができないという問
題が生じる。(2)のエタロンを純機械的に平行移動さ
せる方法は、装置全体が大型化するとともに位置精度を
正確に出すことができないため平行度の調整が困難とな
り、また準機械的であることから高速掃引も困難となる
という問題が生じる。
【0005】以上の理由から、従来においては、小型
化、高速掃引が可能であり平行度の調整も比較的容易に
なし得る(3)の圧電素子等の電歪素子による方法が多
用されている。この種の圧電素子等の電歪素子による方
法を用いる場合、エタロンを平行に動かすために駆動部
分等を複数有しているのが通常である。例えば3軸でエ
タロンを動かす場合には、エタロンの周囲を3等分した
位置に駆動機構、位置検出機構等がそれぞれ設けられ、
それぞれの駆動機構は独立して制御される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の圧電素子等の電歪素子による駆動部を複数設けた場
合、例えばエタロンを3軸で動かす場合はその3軸間に
制御定数の僅かな違い、および機構部の機械的定数の僅
かな違い等が存在するため、目標駆動信号として、例え
ば第7図a,bに示されるような鋸歯状波または三角波
等を用いた場合には、その信号の頂点部分で、3軸間の
制御定数の僅かな違いによる影響が顕著となり、第8図
aに示されるように、それぞれの軸で機械的振動による
エタロンの変位に不揃いが発生する。
【0007】かかる不揃いが発生するとエタロンは平行
状態を保てなくなるため、測定精度が極端に低下し、ス
ペクトロアナライザ等の測定装置としての機能を果たす
ことが不可能となる。したがって、機構部の機械的精度
を高めたうえで制御部に調整機能を設けることによっ
て、軸間での機械的振動が同じになるように調整する必
要が生じるが、機械加工およびその調整に必要な時間が
多大なものとなり結果としてエタロン駆動機構全体が高
価になるという問題があった。
【0008】また、各軸の制御系の調整に関しては、機
械的振動を短時間で終わらせようとすると、制御系の時
定数を下げるか、あるいは制御系のゲインを上げなけれ
ばならず、その場合には系が不安定になり、ハッチング
等が発生するため、機械的振動はある程度長いものとせ
ざるを得ない。従って、複数軸のうち機械的振動が最も
長く続くものに合わせ、機械的振動による不揃いを無く
すために第7図a,bの点線に示されるように高周波成
分をカットした鋸歯状波または三角波等の信号を目標駆
動信号として用いると、それぞれの信号の直線部分が狭
まる結果、エタロンの移動範囲が大きく制約されること
になり、光の周波数等の測定範囲が大きく制限されると
いう問題が生じる。
【0009】そこで、本発明はこれらの問題点を解消す
ることを目的として創案されたものであって、圧電素子
等の電歪素子により電気的にエタロンを平行移動させる
機構を備えたものであって、高精度な機械的加工や複雑
な調整作業を必要とせず、駆動時にエタロンの平行状態
を保つことが可能なエタロン駆動機構を提供することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ために、本発明にかかるエタロン駆動機構は、対向して
配置された一対のエタロンと、前記エタロンの少なくと
も一方を他方に対して対向方向に相対移動させる複数の
駆動機構と、前記駆動機構がそれぞれ前記エタロンに及
ぼす変位を検出する複数の検出部と、前記検出部からの
変位信号を入力し目標駆動信号との比較により前記それ
ぞれの駆動機構に所定の駆動信号を供給する複数の制御
部とを備え、第1の制御部は、目標信号発生手段からの
目標信号を目標駆動信号とし、前記第1の制御部以外の
制御部は、前記第1の制御部に供給される変位信号と前
記目標信号とを所定の比率で加算することにより合成す
る合成手段と、前記比率を設定する比率設定手段とを有
し、前記合成手段で合成された信号を目標駆動信号とす
ることを特徴とする。
【0011】
【作 用】本発明の作用を第1図を用いて説明する。
【0012】第1の制御部20における歪ゲージアンプ
23からの変位信号は、第2の制御部20’及び第3の
制御部20”における合成手段26’、26”に入力さ
れる。それぞれの合成手段26’、26”は、予め比率
設定手段25’、25”によって設定された比率で、目
標駆動信号と前記変位信号を加算した信号を目標駆動信
号としてそれぞれの差分供給部24’、24”に供給す
る。そして差分供給部24’、24”によってPID制
御回路へ供給されたそれぞれの差分信号によって、圧電
素子ドライバ22’、22”、圧電素子8’、8”を介
してエタロンが駆動される。この場合、それぞれの駆動
機構の変位が第1の制御部の変位信号と一致するよう前
記比率設定手段25’、25”によって合成手段2
6’、26”で両信号を合成するための比率を調整する
ことにより、その調整された比率によってエタロンは平
行に駆動される。
【0013】
【実施例】本発明に係るエタロン駆動機構の一実施例を
第1図、第2図を用いて説明する。本発明に係るエタロ
ン駆動機構は、第1図に示されるように第1の制御部2
0とと第1の機構部10、第2の制御部20’と第2の
機構部10’および第3の制御部20”と第3の機構部
10”のように複数の制御部と機構部とからなり、第2
図a、bは第1、第2、第3の機構部10、10’、1
0”の詳細を示す図である。ここで、第2図aは機構部
本体の縦断面図を、また第2図bはそのA−A断面図
を、第1図は本発明に係るエタロン駆動機構の信号の流
れ図を示したブロック図を示すものである。
【0014】第2図において固定側エタロン5および移
動側エタロン6は、それぞれホルダ4およびホルダ2に
光学的歪みを生じないように接着剤等の適当な方法で固
定されており、ホルダ2及びホルダ4は各々ねじ13お
よび12によりボディ1に固定されている。ボディ1は
同軸な2つの円管を薄肉な3枚の瓦状の歪発生部15で
連結した形状であり、下の円管の上面には第2図bに示
すごとく3枚の等しい形状の扇型スペーサ7がエタロン
を3等分する位置に接着されている。そして、それぞれ
の扇型スペーサ7の中央部には正方形の角穴が穿設され
ており、電歪素子である3つの圧電素子8がそれぞれ嵌
合されている。圧電素子8の他端は圧電素子8の断面よ
りやや大きいスペーサ9が接着され、設定ねじ11によ
り圧電素子8の軸方向に予圧を与えている。これによ
り、移動側エタロン6は、これを3当分する3軸位置に
配設された3つの圧電素子、すなわち第1図で示した3
つの駆動部によって駆動されることとなる。そして歪み
発生部15の外側に歪みゲージ14が取り付けられてお
り、歪発生部15を保護するために、カバー3が設けら
れている。
【0015】第1図は本発明に係るエタロン駆動機構の
信号の流れを示したブロック図であり、それぞれ第2図
の3つの軸に配設される第1の制御部20と機構部1
0、第2の制御部20’と機構部10’、及び第3の制
御部20”と機構部10”が示されている。それぞれの
機構部10、10’、10”における圧電素子8、
8’、8”は、第2図に示されるエタロンを3等分する
位置に設けられた圧電素子に該当する。
【0016】第1図の機構部10、10’、10”にお
いては第2図で示したエタロン駆動機構のうち信号の流
れに関与する圧電素子8、8’、8”と歪ゲージ14、
14’、14”が示されている。第1の制御部20は、
PID(比例積分微分)制御回路21、PID(比例積
分微分)制御回路21の出力を増幅して圧電素子8に供
給する圧電素子ドライバ22、歪ゲージ14の出力を増
幅して変位信号を出力する歪ゲージアンプ23、および
目標信号と前記変位信号の差を前記PID制御回路21
に供給する差分供給部24から構成される。第2の制御
部20’および第3の制御部20”は第1の制御部20
の構成に加え、合成手段26’、26”および比率設定
手段25’、25”をそれぞれ別途に有する。
【0017】合成手段26’、26”は第1の制御部2
0における第1軸の変位信号と目標信号発生手段30に
より出力される目標信号とを比率設定手段25’、2
5”によって設定された比率で加算することにより合成
し、これを目標駆動信号として差分供給部24’、2
4”に供給する。例えば、目標信号をD(t)、変位信
号をX(t)とし、比率設定手段25’、25”によっ
て設定された比率をaとした場合、目標駆動信号Dd
(t)は次式により求められる。 Dd(t)=(1−a)D(t)+aX(t) 次に、比率設定手段25’、25”は、合成手段2
6’、26”に対して、入力された2つの信号を加算す
るための比率を設定する。すなわち、上記の例では、a
の値を、第2、第3の制御部20’、20”の合成手段
26’、26”に対して、それぞれ別々に独立した値と
して設定する。
【0018】次にエタロン駆動機構の動作を第1図を用
いて説明する。まず、移動側エタロン6の目標駆動信号
として第7図bに実線で示される三角波を用いる。次に
目標信号発生手段30によって、三角波を第1の制御部
20に入力すると、入力された三角波はPID制御回路
21で所定の制御信号に変換され、圧電素子ドライバ2
2に供給される。そして圧電素子ドライバ22を介して
増幅された制御信号にほぼ比例した力が圧電素子8に発
生し、これにより第2図に示される歪発生部15が伸ば
されて移動側エタロン6に伝わり、結果として移動側エ
タロン6が圧電素子8への印加電圧に応じて軸方向に動
くこととなる。
【0019】一方、ボディ1の歪発生部15が伸びるこ
とによってこの歪発生部15に付着された歪ゲージ14
から伸びに比例した電圧が得られる。この歪ゲージ14
の出力は歪ゲージアンプ23で増幅され差分供給部24
によって目標駆動信号である三角波との差がPID制御
回路21に供給される。このように制御部20において
フィードバック系が構成され目標駆動信号に応じた移動
側エタロン6の駆動制御を可能としている。
【0020】また、第2の制御部20’、第3の制御部
20”の合成手段26’、26”には、第1の制御部2
0における第1軸の変位信号と目標信号発生手段30に
よる三角波が入力される。そしてこの合成手段26’、
26”はこれらの両信号を、比率設定手段25’、2
5”によって設定された比率でそれぞれ加算し、目標駆
動信号として差分供給部24’、24”に供給する。そ
して、実際の多波干渉の測定に先だって、合成手段に設
定すべき比率を比率設定手段25’、25”を用いて調
整する。
【0021】例えば、目標駆動信号として三角波を用い
た場合の第1の制御部20およびエタロン駆動部10に
よる第1軸の変位信号が、第8図aのように検出され
たとする。そして第8図a、は、第1の制御部と同
様に合成手段26’、26”を用いずに目標駆動信号と
して目標信号発生手段30による三角波をそのまま用い
た場合、すなわち、上述したように目標信号をD
(t)、変位信号をX(t)とし、比率設定手段によっ
て設定された比率をaとした場合、目標駆動信号Dd
(t) Dd(t)=(1−a)D(t)+aX(t) において、aを零に設定した場合のそれぞれの変位信号
を示すもので、これら3つの変位信号の挙動の相違は3
軸間の制御定数のわずかな相違により生ずるものであ
る。ここで比率設定手段25’、25”を用いて、第8
図bに示されるように、第1軸の変位信号に第2軸の
変位信号、及び第3軸の変位信号が一致するようa
の値をそれぞれ適宜変更し調節する。この調節された状
態では、移動側エタロン6を駆動する3軸位置の圧電素
子の変位が同期し、移動側エタロン6と固定側エタロン
5とが平行な状態で駆動されるため、第4図に示すよう
な移動側エタロン6の位置に応じた多波干渉を測定して
反復表示することにより精度の高いスペクトルアナライ
ザとして使用することが可能となる。
【0022】また、上述した合成手段26’、26”に
設定すべき比率aを自動設定することも可能である。第
3図はその過程を示したフローチャートである。まず、
S1で、変数Mmin に後で述べる評価値よりも十分に大
きい値を代入し、比率aの初期値として0を代入する。
次にS2へ進み評価値を算出する。ここで評価値は、比
率aの値に応じて評価関数によって定まる値であり、評
価関数をどのように設定するかによってその値が異な
る。評価関数は種々のものが考えられるが、例えば以下
の3つのものが考えられる。基準となる第1軸の変位信
号の時間関数をg1(t)、所定の比率aについて算出
された目標駆動信号Dd(t)によって得られた第2軸
の変位信号の時間関数をg2(t)とすると、 M=max|g1(t)−g2(t)|・・・・・・1 M=∫|g1(t)−g2(t)|dt・・・・・・2 M=∫|g1(t)−g2(t)|2 dt・・・・・3 上述の評価関数1は、第1軸の変位信号と第2軸の変位
信号の任意時刻tごとの最大値を評価値とするものであ
り、評価関数2は前記両信号の積分値を、また評価関数
3は両信号の絶対値の2乗の積分値を評価値とするもの
である。尚、第3軸についても同様に上述の評価関数を
用いて評価値が算出される。
【0023】次にS3では、S2で算出された評価値M
と変数Mmin の値とが比較され、評価値Mの方が小さい
場合はS4へ進んでMmin にMの値を代入し、また変数
Aにaの値を代入する。上述したように変数Mmin には
予想される評価値よりも十分大きい値が代入されている
ため、一回目のループでは、このS4が実行される。そ
して、Mmin の値が評価値Mと等しいか或いは大きい場
合には、直接S5へ移る。
【0024】S5においては、aに0.01が加算さ
れ、S6でaと1.00の値が比較され、aが1.OO
を越えるまで上述のS2〜S6の処理が繰り返される。
そしてこれらの処理が終了すると、変数AにはMが最小
となった時点でのaの値が代入されている。従ってS7
でaに変数Aの値を代入することによって、aが評価関
数を最小とするときの比率aとなり、合成手段26’、
26”に対して、ここで求めた比率aが設定される。こ
こでの例では0≦a≦1.00とし、aを0.01ずつ
増加させることにより、aの最適値を求めたが、本発明
はこれらに限定されるものではなく、例えば、−1.0
0≦a≦1.00とし、aを0.001ずつ増加させて
もよい。
【0025】尚、上述のS1〜S7の動作は、第2図に
おいて合成手段26’、26”及び比率設定手段2
5’、25”をマイコンによって構成することにより簡
単に実現できる。
【0026】このように、本願発明によれば目標信号と
基準となる第1軸の変位の双方を考慮して、他の軸の目
標駆動信号を算出するため、複数の駆動部によってエタ
ロンを駆動する場合であっても、それぞれの軸の変位を
同期させることが可能となる。このため、機械的精度を
それほど高めることなく、かつ複雑な制御を必要とせず
移動側エタロンと駆動側エタロンとを平行に移動させる
ことが可能となり、より高精度な測定を可能とするスペ
クトロアナライザー等の提供が可能となる。
【0027】また、目標信号として、第8図a,bの点
線で示すように、高周波成分をカットした三角波や鋸歯
状波を用いる必要がなくなるため、結果として鋸歯状波
または三角波等の信号の直線部分が広くなり、エタロン
を広い範囲で移動できるため、光の広い周波数帯での測
定等が可能となる。
【0028】なお、第4図に示される周波数表示を位置
ずれすることなく正確に行うためには移動側エタロン6
の位置制御を精度の高いものにする必要がある。したが
って、本発明に係るエタロン駆動装置においては歪ゲー
ジとして、第6図に示すように2軸直行に4パターンを
内蔵したものを使用した。この歪ゲージは変位方向と垂
直方向にパターンが張り巡らされた温度補償部42と変
位方向に沿って張り巡らされた変位検出部41とに各々
別れる。変位検出部41においては文字どうり変位方向
に沿って張り巡らされたパターンが変位方向に伸ばされ
ることにより、それに比例した電圧を発生させるもので
ある。ここでは、パターンを変位方向に直列に配列する
ことにより測定感度が2倍に高められている。一方温度
補償部42は変位方向と垂直方向にパターンが張り巡ら
されているため変位方向の変位に対しては反応せず変位
方向と垂直方向のみの変位に比例した出力を発生するこ
ととなる。この場合、図示しない信号反転部で温度補償
部42の信号が反転され、図示しない信号加算部で変位
検出部41の信号と加算され歪ゲージアンプ23に供給
される。したがって、被測定物の測定変位を一方向に限
定した場合には、温度補償部42において温度変化によ
る膨張、圧縮のみの測定が可能とり、温度補償部42の
反転信号を変位検出部41の信号に加算することにより
温度補償がなされることとなる。
【0029】このように変位測定と温度補償を1パッケ
ージ化した高精度な歪ゲージを用いることにより極めて
正確な移動側エタロン6の位置制御が可能となり、した
がって目標駆動信号として三角波あるいは鋸歯状波を用
いて、さらに相互フィードバックを用いて信号の立上り
および立下がり部分の双方において測定を行った場合で
あっても高精度な分析測定が可能となる。
【0030】
【発明の効果】本願発明によれば目標信号と基準となる
第1軸の変位の双方を考慮して、他の軸の目標駆動信号
を算出するため、複数の駆動部によってエタロンを駆動
する場合であっても、それぞれの軸の変位を同期させる
ことが可能となる。このため、機械的精度をそれほど高
めることなく、かつ複雑な制御を必要とせず移動側エタ
ロンと駆動側エタロンとを平行に移動させることが可能
となり、高精度な機械的加工や複雑な調整作業を必要と
せず、より精度の高い測定を可能とするスペクトロアナ
ライザー等の提供が可能となる。
【0031】また、目標信号として、高周波成分をカッ
トした三角波や鋸歯状波を用いる必要がなくなるため、
結果として鋸歯状波または三角波等の信号の直線部分が
広くなり、エタロンを広い範囲で移動できるため、広い
周波数帯で光の測定等が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に基づく機構部との制御部の一実施例
を示すブロック図
【図2】この発明に基づく機構部の一実施例を示す断面
【図3】本発明に係る合成手段に設定すべき比率を決定
するための手順を示したフローチャート
【図4】多波干渉により測定されたスペクトルの表示例
を示す図
【図5】この発明に用いる歪ゲージの一例を示す図
【図6】一対のエタロンにより多波干渉を起こさせる場
合の1実施例を示す図
【図7】エタロン駆動信号として従来使用されていた鋸
歯状波および三角波の1実施例を示す図
【図8】目標駆動信号として三角波を用いた場合のエタ
ロンの3軸それぞれの変位信号を示す。
【符号の説明】
5、6.........エタロン 8、8’、8”.....圧電素子 14..........歪ゲージ 10、10’、10”..機構部 20、20’、20”..制御部 25、25’、25”..比率設定手段 26、26’、26”..合成手段 41..........変位検出部 42..........温度補償部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向して配置された一対のエタロンと、
    前記エタロンの少なくとも一方を他方に対して対向方向
    に相対移動させる複数の機構部と、前記複数の機構部が
    それぞれ前記エタロンに及ぼす変位を検出する複数の検
    出部と、前記検出部からの変位信号を入力し目標駆動信
    号との比較により前記それぞれの機構部に所定の駆動信
    号を供給する複数の制御部とを備えたエタロン駆動機構
    において、 前記複数の制御部のうち第1の制御部は、目標信号発生
    手段からの目標信号を目標駆動信号とし、前記第1の制
    御部以外の制御部は、前記第1の制御部に供給される変
    位信号と前記目標信号とを所定の比率で加算することに
    より合成する合成手段と、前記比率を設定する設定手段
    とを有し、前記合成手段で合成された信号を目標駆動信
    号とすることを特徴とするエタロン駆動機構。
JP1391693A 1993-01-29 1993-01-29 エタロン駆動機構 Pending JPH06241899A (ja)

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