JPH06240531A - ポリアルキレンナフタレート撚糸コードの製造方法 - Google Patents

ポリアルキレンナフタレート撚糸コードの製造方法

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JPH06240531A JP2906793A JP2906793A JPH06240531A JP H06240531 A JPH06240531 A JP H06240531A JP 2906793 A JP2906793 A JP 2906793A JP 2906793 A JP2906793 A JP 2906793A JP H06240531 A JPH06240531 A JP H06240531A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、高強力または高弾性率のポ
リアルキレンナフタレート繊維を用いて撚糸コードを作
成する場合、従来にない高い強力または弾性率を有する
撚糸コードを得ることができる製造方法を提供すること
にある。 【構成】 強度5g/d以上のポリアルキレンナフタレ
ート繊維からなる撚糸コードの製造方法において、撚係
数が2以上で撚糸し、撚糸した後に100〜350℃の
温度下で伸長率4〜30%で緊張熱処理することを特徴
とするポリアルキレンナフタレート撚糸コードの製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高強力、高弾性率を有す
るポリアルキレンナフタレート撚糸コードの製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】ポリアルキレンナフタレート繊維は本
来、分子骨格が剛直であるため強力、弾性率が高く、ま
た優れた耐熱性と寸法安定性とを有する。これらの繊維
は産業用途や一般用途に広く応用されロープ、漁網ある
いは防護衣料などに使用されている。しかしポリアルキ
レンナフタレート繊維は強力、弾性率が高い反面、切断
伸度はかなり低く取扱は必ずしも容易ではない。特にタ
イヤコードやベルトなどのゴム補強材として使用する場
合は伸度が低いと疲労性が悪化するので通常は撚糸コー
ドとして疲労性の改善を図るが、この撚糸の役割は熱可
塑性高分子からなる繊維と比べはるかに重要である。な
ぜならばポリアルキレンナフタレート繊維は剛性が高い
ため撚糸が技術的に困難であるというだけでなく撚糸後
のコード強力やコード弾性率が著しく低下するという問
題がある。特に撚数が高くなるほど撚糸コードの強力や
弾性率の低下の割合が大きい。
【0003】ポリアルキレンテレフタレートからなる撚
糸コードを緊張熱処理する従来技術としては特公昭56
−15321号公報或いは特開昭50−55004号公
報等が知られている。特公昭56−15321号公報に
はポリエチレン−2,6−ナフタレート撚糸コードから
なる簾織物をマイナス6%からプラス10%までのスト
レッチ下で150〜240℃で接着熱処理することが記
載されている。ただし好ましい態様として実施例に示さ
れた伸長率は1%である。また特開昭50−55004
号公報にもポリエチレン−2,6−ナフタレート撚糸コ
ードからなる簾織物の接着熱処理時に伸長処理を施すこ
とが記載されている。ただし実施例に示された伸長率は
1%である。これは簾織物に織成された経糸撚糸コード
は緯糸によって拘束されており、高い伸長率で緊張熱処
理を施してもそれが必ずしもそのまま撚糸コード物性向
上に結び付かないことを示している。例えば上記のポリ
エチレン−2,6−ナフタレート撚糸コードからなる簾
織物に対し伸長率10%で緊張熱処理を施すと緯糸によ
る拘束のため経糸撚糸コードの伸長は不均一となり、緯
糸が経糸に対して直角とならず斜めに傾き、いわゆる斜
行という実用上甚はだ好ましくない現象を生じる。また
伸長時の状態或いは応力を受けるときの状態が不均一で
あるため得られた経糸撚糸コードの平均強力も充分満足
できる程度まで到達することができない。現にポリエチ
レン−2,6−ナフタレート撚糸コードからなる簾織物
の接着熱処理時に伸長処理を施すときの伸長率は通常1
%前後が用いられるが、これはポリエチレン−2,6−
ナフタレート撚糸コードからなる簾織物に伸長熱処理を
施すときの伸長率の実用上の限界を示している。本発明
はかかる従来技術における問題を解決するためになされ
たものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は高強
力、高弾性率のポリアルキレンナフタレート繊維を用い
て撚糸コードを作成する場合、従来にない高い強力また
は弾性率を有する撚糸コードを得ることができる製造方
法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】ポリアルキレンナフタレ
ート繊維の撚糸コードの強力が低下し易いのは繊維自身
の剛性が高いために捩りに対してヤーンあるいは単繊維
が均一に引き揃えられ難いためである。しかもポリアル
キレンナフタレート繊維の伸度は3〜5%と著しく低い
ためにますます引き揃えが困難となる。従来はこの撚糸
強力を改善する手段として原糸の単繊維の引き揃えを良
くしたり原糸にポリエチレンワックス系油剤を付与して
繊維同士の摩擦を少なくしたり撚糸操作を2回に分けて
できるだけ均斉な撚糸が行われるように工夫したりして
いたが撚糸コードの強力やモジュラスは満足できる程度
には至らなかった。
【0006】我々はポリアルキレンナフタレート繊維の
撚糸強力改善を鋭意検討した結果、撚糸後のコードに高
緊張下で熱処理を施すことによって撚糸コード内の残存
歪を除去しヤーンおよび単繊維を再配列させることによ
って著しく高い撚糸強力あるいは高弾性率が得られるこ
とを見出し本発明に到達した。
【0007】即ち本発明は「(請求項1)強度5g/d
e以上のポリアルキレンナフタレート繊維からなる撚糸
コードの製造方法において、撚係数が2以上で撚糸し、
撚糸した後に100〜350℃の温度下で伸長率4〜3
0%で緊張熱処理することを特徴とするポリアルキレン
ナフタレート撚糸コードの製造方法」である。
【0008】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明のポリアルキレンナフタレート繊維は下記繰返し単
位(化2)からなる。特に好ましくはポリエチレン−
2、6−ナフタレート繊維である。これに15モル%未
満の第3成分が含まれた共重合体であっても差し支えな
い。また該ポリアルキレンナフタレートに不活性な艶消
剤が3%未満含まれていてもよい。
【0009】
【化2】
【0010】アルキル基は脂肪族でも脂環族でもよいが
炭素数2〜4の直鎖状アルキル基が好ましい。特にポリ
エチレン−2,6−ナフタレートが好ましい。
【0011】原糸の強度は5g/de以上が必要であ
る。5g/de未満の場合は高強度繊維としての価値が
低下し通常の熱溶融合成繊維とあまり変らなくなる。好
ましくは7g/de以上である。撚係数(TM)は2以
上である。撚係数(TM)は次式(1)にて定義され
る。
【0012】TM=0.00323×(ヤーンのデニー
ル)1/2 ×(撚数/10cm)……………(1) 撚係数TMが2以上の高撚数でないと本発明の効果が十
分発揮できない。特にTMが3以上で本発明の効果が著
しい(一般的に撚糸強力は撚数が高くなるほど低下の度
合いが著しくなる)。使用されるヤーンの全繊度は凡そ
500〜10000デニールが好ましい。撚糸コードと
して使用されるのは500〜3000デニールのマルチ
フィラメントヤーンが一般的である。作成されるコード
は1000〜18000デニールの範囲が通常である。
撚糸コードの作成方法は1本のヤーンを1方向のみに撚
糸する片撚の場合と2本以上のヤーンを縄のように撚合
わせる場合があり、いずれの方法でもよい。2本以上の
ヤーンを撚り合わせる場合は予め各々のヤーンに同じ撚
数の下撚を施した後、これらのヤーンを揃えて逆方向に
ほぼ下撚と同じ撚数の上撚をかける。この場合撚係数の
計算には全繊度として合糸されたヤーンの全繊度を用い
撚数としては下撚または上撚の多い方の値を用いて算出
する。
【0013】本発明の特徴は撚糸コードを作成した後に
100〜350℃の温度下で伸長率4〜30%で緊張熱
処理を行って剛直なポリアルキレンナフタレートの分子
を緩和させると同時に撚糸の際に生じたヤーン間および
単糸間の歪を除去することにある。これは剛直なポリア
ルキレンナフタレート繊維にのみ有効であって、従来の
熱溶融性高分子、例えばポリエチレンテレフタレートや
ナイロン6或いはナイロン66には殆んど効果がない。
何故ならポリエチレンテレフタレートやナイロン6或い
はナイロン66は分子骨格が十分柔軟であるので撚係数
の高い撚糸を行っても単糸もヤーンも柔軟に追従でき、
またヤーンの伸度も10〜20%と高いので撚糸時の歪
を吸収できるからである。高弾性率のポリアルキレンナ
フタレート繊維のヤーン伸度は5〜12%であるから上
記緊張熱処理は極めて高い張力下での加工処理となる。
撚糸コードを緊張するときの熱処理温度は100〜35
0℃である。好ましくは150〜300℃である。温度
が100℃未満では撚糸コードの強力の増分が少ない。
また温度が350℃を超えると繊維が劣化する。加熱ヒ
ーターは接触式の熱板でも非接触式の円筒型またはスリ
ット型のヒーターでも使用可能である。
【0014】伸長率は4〜30%である。本発明の伸長
率は以下のように定義する。撚糸されたコードがボビン
から解舒される引き出し速度をV0 とし該撚糸コードが
緊張熱処理を終了して引き出されるロールの速度をVh
とするとき伸長率を次式(2)で求める。
【0015】 伸長率=(Vh −V0 )/V0 ×100………(2) 伸長は1段で行っても良いし2段以上に分けて行っても
かまわない。また緊張熱処理する方法は撚糸コードを伸
長した後に熱処理する方法と実質的に伸長を掛けつつ同
時に熱処理を行う方法とがあるが両者いずれでも差し支
えない。但し後者の方法が伸長率を大きくとることがで
きて好ましい。緊張熱処理が終了した撚糸コードはその
まま自然冷却しながら巻き取っても良いし一旦冷却ロー
ルで冷却をした後に巻き取っても良い。
【0016】伸長率が4%未満では緊張不十分で撚糸コ
ードの強力があまり改善されない。また伸長率が30%
を超えるとポリアルキレンナフタレート繊維としては緊
張過多となり断糸などのトラブルが発生する。伸長率の
最適化は撚係数や処理温度によっても影響を受けるが撚
係数が高い場合あるいは処理温度が高い場合は、伸長率
を高くすると撚糸コードの強力およびモジュラスが増加
しやすい。なお本発明の緊張熱処理は独立した工程とし
て実施しても良いし他の加工工程で薬液処理を行いつつ
連続的に緊張熱処理を実施してもよい。
【0017】
【発明の効果】以上のように本発明によればポリアルキ
レンナフタレート繊維を撚糸した後に緊張熱処理を施す
ことにより強力および弾性率が著しく改善された撚糸コ
ードを得ることができる。本発明の撚糸コードはタイ
ヤ、ベルトなどのゴム補強材およびロープ、紐などの産
業資材等に使用できる。
【0018】以下に本発明を実施例をもって説明する。
なお実施例における各特性値は以下の方法で測定した。 (1)強度、伸度 繊維の強度、伸度はJIS−L−1017に準拠した。
サンプル長25cm、伸長速度30cm/min.撚糸
コードの強度、伸度もJIS−L−1017に準拠し
た。 (2)初期弾性率 繊維の初期弾性率はJIS−L−1017の初期引張抵
抗度に準拠して測定した。 (3)極限粘度 チップ又は繊維をフエノールと2、4、6−トリクロロ
フエノールとの混合溶媒(重量比6:4)に溶解し35
℃での流下時間から求めた。 (4)乾熱収縮率 JIS−L−1017B法(乾熱収縮率)に準拠し18
0℃で30分間熱処理後の乾熱収縮率を求めた。ただし
コードには50gの初期荷重をかけた。
【0019】
【実施例1】ナフタレン−2、6−ジカルボン酸とエチ
レングリコールとを縮重合反応させてポリエチレンナフ
タレートを得た。該ポリエチレンナフタレートの極限粘
度[η]は0.6であった。該ポリエチレンナフタレー
トをカットしたチップを230℃の窒素雰囲気中で30
時間固相重合して極限粘度[η]0.9のポリエチレン
ナフタレートとした。該固相重合チップを300℃で溶
融し320孔の紡糸口金から315℃で紡糸した。紡糸
口金の下50cmに雰囲気温度350℃の加熱領域を設
けその後25℃の冷却風で冷却固化させて500m/分
で巻き取った。
【0020】捲き取った未延伸糸を155℃で6.5倍
に延伸し更に220℃の熱板上で1.15倍に延伸し2
00℃の加熱ロール上で定長熱処理して1500デニー
ル/250フィラメント(以下1500de/250f
と略す)のマルチフィラメントヤーンを得た。
【0021】ヤーンの強度は10.8g/de、切断伸
度は6.3%、初期弾性率は290g/deであった。
該ヤーンを2本準備し各々のヤーンに10cmあたり40
回の下撚を入れた後に、この2本のヤーンを揃えて逆方
向に10cmあたり40回の上撚を付与して撚糸コードを
作成した。この撚糸操作は一般に双撚と呼ばれ常用の撚
糸機にて実施できる。得られた撚糸コードを長さ3mの
筒型ヒーター中に毎分20m/分の速度で通過させなが
ら緊張熱処理を行った。筒型ヒーターの内温を85℃か
ら380℃まで変化させ伸長率は一定値10%で熱処理
を行った結果を表1に記す。なお該撚糸コードの撚係数
は式(1)によりTM=0.00323×(3000)
0.5 ×40=7.1である。
【0022】
【表1】
【0023】表1から明らかなように撚糸直後のコード
強力は21.6kgにすぎなかったが温度120〜330
℃の範囲で緊張熱処理を施すとコード強力が23.1〜
24.1kgに改善される。処理温度が80℃ではコード
強力の改善が少なく、また原コードの保有する解撚トル
クが残存して取扱性がよくなかった。本発明の撚糸コー
ド(実験NO3〜6)はいずれも十分熱セットされ解撚
トルクは殆んど発生しなかった。また温度が380℃に
なると撚糸コードの強力が低下してしまった。
【0024】
【実施例2】実施例1で作成した原撚糸コード(実験N
O1;ブランク)を用い長さ3mの筒型ヒータ中を毎分
20m/分で通過させた。ヒーター温度は250℃に固
定し伸長率を種々変更した結果を表2に示す。伸長率が
40%未満の場合(実験NO8)、撚糸コードの強力は
ブランク(実験NO1)に比べて若干改善されるものの
効果が少ない。伸長率が6〜25%の範囲では撚糸コー
ド強力が23kg以上に改善され処理時の断糸も殆んど発
生しない。しかし伸長率が30%を超えると断糸が頻発
し満足なサンプルが得られなかった。
【0025】
【表2】
【0026】
【実施例3】実施例1で作成したポリエチレンナフタレ
ート原糸1500de/250fのヤーンを2本準備し
下撚10cmあたり30回および上撚10cmあたり30回
の撚糸コードを作成した。該コードの撚係数は5.3で
あった。これを長さ1mの熱板に接触させつつ緊張熱処
理した。伸長率は一定値6%とし熱板温度を80℃から
380℃まで変化させた。この緊張熱処理で得られた撚
糸コード強力の結果を表3に示す。本実施例では撚係数
が若干低いので原コード自身の強力(ブランク)もかな
り高いが、それでも本発明の緊張熱処理により撚糸コー
ドの強力が約3kg向上している。本実施例の場合も熱板
温度が100℃未満ではコード強力があまり改善され
ず、350℃を超えるとコード強力がブランクと大差な
くなった。
【0027】
【表3】
【0028】
【実施例4】実施例1で作成したポリエチレンナフタレ
ートヤーン1500de/250fのヤーン1本に一方
向の片撚を付与した。撚係数を種々変化させて撚糸コー
ドを作成し、それぞれのコードを実施例3の熱板を用い
て緊張熱処理した。伸長率は6%で熱板温度は250℃
であった。緊張熱処理後のコード強力を処理前のコード
強力と比較して表4に示す。撚係数が2未満では緊張熱
処理の効果が発現しない。撚係数が2以上で本発明の効
果が得られる。
【0029】
【表4】
【0030】
【実施例5】実施例1で重合した[η]0.6のポリエ
チレンナフタレートを(そのまま固相重合せずに)30
5℃で溶融紡糸した。紡糸口金は320孔で紡糸口金下
20cmを350℃に加熱し、ついで20℃の冷却風で紡
出糸を冷却固化し紡速4500m/分、表面温度150
℃の第1ロールに15ターン捲回し続いて延伸速度54
00m/分、温度200℃の延伸ロールに導き該ロール
に15回捲回して熱処理し1500de/320fのマ
ルチフィラメントヤーンとし、これを高速ワインダーで
巻取った。得られたヤーンの強度は6.8g/de、伸
度は9%で初期弾性率は220g/deであった。該ヤ
ーンを2本用意し各々のヤーンに10cmあたり40回の
下撚を入れた後に2本揃えて逆方向に10cmあたり40
回の上撚を付与して撚糸コードを作成した。該撚糸コー
ドをゴム接着性向上のために濃度13%のエポキシ水溶
液に浸漬し続いて濃度25%のレゾルシン・ホルマリン
・ラテックス(RFL)の混合溶液に浸漬した後、27
0℃の非接触式ヒーターで乾燥した。レゾルシン:ホル
マリン:ラテックスの配合重量比は5:5:90とし
た。この乾燥中に撚糸コードを種々の伸長率で緊張し得
られたディップコードの強力を測定した。その結果を表
5に示す。
【0031】
【表5】
【0032】高速紡糸と直接延伸とで得られた上記ヤー
ンは実施例に比べ強力の絶対値が低いが、それでも本発
明の熱処理によって効果的に強力が上昇する。また高速
製糸で得られた本発明のディップコード(実験NO.2
6〜28)は伸長率が高いにもかかわらず180℃に於
ける乾熱収縮率は2%以下であり熱安定性に優れた性能
を示した。伸長率が30%を越えると処理中にコードが
破断しサンプルが採取できなかった。
【0033】
【実施例6】本実施例では簾織物の熱接着処理と撚糸コ
ードの熱接着処理とを比較した。実施例1で作成した撚
糸コード(実験NO1;ブランクテスト)を100本用
意し、これを経糸として簾織物を作成した。緯糸には1
00デニール24フイラメントのポリエチレンテレフタ
レート延伸繊維を用い1インチあたり2本の密度で打ち
込んだ。得られた簾織物に実施例5に記載した方法に従
って熱接着処理を施した。すなわち濃度13%のエポキ
シ水溶液に浸漬し、ついで濃度25%のレゾルシン・ホ
ルマリン・ラテックス(RFL)の混合液に浸漬したの
ち270℃の非接触ヒーターで乾燥しながら伸長率10
%で緊張熱処理を施した。処理後の簾織物から緯糸を取
り除き100本の経糸撚糸コードの強力を測定し、その
平均値を求めた。一方、実施例1で作成した撚糸コード
(実験NO1;ブランクテスト)を100本そのまま引
き揃えて同様に熱接着処理を施し、得られた熱接着処理
後の撚糸コード100本の強力を測定し、その平均値を
求めた。結果を表6に示した。また熱接着処理後の簾織
物から取り出した緯糸には斜行が生じており、正常な緯
方向に対し約10度の傾斜が随所に観察された。
【0034】
【表6】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強度5g/de以上のポリアルキレンナ
    フタレート繊維からなる撚糸コードの製造方法におい
    て、撚係数が2以上で撚糸し、撚糸した後に100〜3
    50℃の温度下で伸長率4〜30%で緊張熱処理するこ
    とを特徴とするポリアルキレンナフタレート撚糸コード
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 ポリアルキレンナフタレートの繰返し単
    位の85モル%以上が下記の繰返し単位(化1)からな
    る請求項1に記載のポリアルキレンナフタレート撚糸コ
    ードの製造方法。 【化1】
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006322082A (ja) * 2005-05-17 2006-11-30 Teijin Techno Products Ltd ポリエチレンナフタレート繊維の製造方法

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JP2006322082A (ja) * 2005-05-17 2006-11-30 Teijin Techno Products Ltd ポリエチレンナフタレート繊維の製造方法
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