JPH06240151A - 吸水剤 - Google Patents

吸水剤

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JPH06240151A
JPH06240151A JP32177193A JP32177193A JPH06240151A JP H06240151 A JPH06240151 A JP H06240151A JP 32177193 A JP32177193 A JP 32177193A JP 32177193 A JP32177193 A JP 32177193A JP H06240151 A JPH06240151 A JP H06240151A
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water
absorbent resin
absorbing agent
residual monomer
water absorbing
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JP32177193A
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Katsuhiro Kajikawa
勝弘 梶川
Kinya Nagasuna
欣也 長砂
Yoshihiko Masuda
善彦 増田
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Nippon Shokubai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 吸水性樹脂中の残存モノマ−量の低い吸収剤
を提供する。 【構成】 吸水性樹脂中の残存モノマ−量が5ppm以
下である吸水剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、吸水性樹脂中の残存す
るモノマー含有量の著しく少ない吸水剤に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、生理綿、紙おむつ、あるいはその
他の体液を吸収する衛生材料の一構成材料や農園芸用保
水剤として吸水性樹脂が用いられている。
【0003】このような吸水性樹脂としては、例えばポ
リアクリル酸部分中和物架橋体、デンプン−アクリロニ
トリルグラフト重合体の加水分解物、デンプン−アクリ
ル酸グラフト重合体の部分中和物、酢酸ビニル−アクリ
ル酸エステル共重合体のケン化物、アクリロニトリル共
重合体もしくはアクリルアミド共重合体の加水分解物ま
たはこれらの架橋体等が知られている。
【0004】しかしながら、これらの吸水性樹脂中に
は、通常、未重合の残存モノマーが存在し、特にこの吸
水性樹脂が衛生材料、食品分野等に使用する際には、そ
の含有量をできるだけ低減させることが好ましい。
【0005】従来重合体中の残存モノマーを低減させる
試みは、例えば高分子凝集剤等のごとき水溶性重合体等
の分野で古くから行われている。その方法としては、特
開昭56−103,207号に述べられているように、
(1)重合開始剤を増量あるいは分割添加する方法、
(2)溶媒等による抽出法、(3)残存モノマーを別の
誘導体に導く方法、といった3つに大別される。
【0006】これらの技術を吸水性樹脂の残存モノマー
の低減にも応用することができる。(1)の方法を吸水
性樹脂に応用した例としては、特開昭56−72,00
5号公報や特開平1−24,808号公報が報告されて
いるが、吸水性樹脂にこの方法を応用した場合、水溶性
重合体の場合と同じく重合体の分子量の低下、過度の自
己架橋反応に伴う吸収倍率の低下、水可溶性成分量の増
加等が認められ、残存モノマーは低減されるものの吸水
性樹脂の特性が低下する。
【0007】また、(2)の方法としては、特開平1−
292,003号公報が報告されているが、この方法も
残存モノマーの低減には有効であるが、多量の溶媒の使
用とその回収コストが非常に高く、好ましい方法とはい
い難い。
【0008】(3)の残存モノマーを別の誘導体へ導く
方法としては、水溶性重合体の場合に於てアミンまたは
アンモニア等を加えて未反応モノマーと付加物を形成さ
せる方法(特公昭33−2,646号公報)、亜硫酸水
素塩、亜硫酸塩、ピロ亜硫酸塩等を加えて未反応モノマ
ーと付加物を形成させる方法(特開昭56−103,2
07号公報)等が開示されており、これらをそのまま吸
水性樹脂に応用した例も報告されている(特開平1−6
2,317号公報および西独特許公開3724709号
公報)。しかしながら、本発明者らが行った結果によれ
ば、特開平1−62,317号公報に記載された方法で
は、残存モノマーの残存レベルは未だ高く、また西独特
許公開3724709号公報の方法においても同様で、
これは、残存モノマーと反応し得る物質を添加混合し、
含水率20〜90%に調製した後高い温度で乾燥するこ
とを特徴とする方法であるが、この方法においても残存
モノマー量は数十ppmレベルでまだ十分に低減されて
いるとはいいがたかった。
【0009】以上の如く、吸水性樹脂中の残存モノマー
は、できるだけ低減されたものが好ましいが、従来は数
十〜数百ppm残存していたのが現状であり、10pp
m以下、特に5ppm以下に低減された吸水剤は存在し
なかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記現状に鑑
みなされたものである。
【0011】従って、本発明の目的は、新規な吸水剤を
提供することにある。本発明の他の目的は吸水特性の低
下していない、吸水性樹脂中の残存モノマー含有量の著
しく少ない吸水剤を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者らは、
上記の目的を達成すべく鋭意検討を行った結果、上記目
的は、吸水性樹脂中に残存モノマーを0.01〜5pp
m含む吸水剤によって達成される。
【0013】本発明者等は、残存モノマ−量の低減され
た吸水剤を得る得るべく種々検討を重ねた結果、吸水性
樹脂に特定量の水の存在下、該吸水性樹脂中の残存モノ
マ−と反応しえる物質を添加し、その後含水率変化を可
能な限り小さくして加熱処理する新規な処理方法によ
り、吸水性樹脂中に残存モノマ−が5ppm以下の量で
含まれる新規な吸水剤が得られることを見出した。
【0014】以下、本発明の吸水剤を得るための典型的
な方法を説明する。
【0015】一例として、吸水性樹脂に、該吸水性樹脂
中の残存モノマ−と反応しえる還元性物質を添加し含水
率10〜70重量%の吸水性樹脂組成物とし、この吸水
性樹脂組成物を含水率の変化を20重量%以下に保ちな
がら100〜200℃の温度で10分間以上加熱処理す
ることによって、本発明の吸水剤が得られる。この場合
使用される吸水性樹脂とは、水中に於て多量の水を吸収
して膨潤し含水ゲル状物(ヒドロゲル)を形成するもの
であり、前述したタイプのものを挙げることができる
が、残存モノマー低減の必要性及び効果を考えると、ポ
リアクリル酸部分中和物架橋体を用いるのが好ましい。
【0016】そして、吸水性樹脂の形態としては特に制
限はなく、重合後・乾燥前のゲル状物でも、乾燥・粉砕
後の粉末状物でも更に表面部分及びその近傍が架橋処理
されたものでも何れも使用できる。
【0017】この場合の還元性物質とは、例えば亜硫酸
(塩)、亜硫酸水素塩、亜燐酸(塩)、次亜燐酸
(塩)、チオ硫酸(塩)等を挙げることができる。この
中で、残存モノマー低減の効果から考えると亜硫酸
(塩)、亜硫酸水素塩、等の還元性物質が好ましい。
【0018】吸水性樹脂に水及び還元性物質を添加し、
その後含水率の変化を小さくして加熱処理するが、その
時の含水率は10〜70重量%、好ましくは20〜60
重量%、より好ましくは30〜50重量%である。
【0019】その時の条件として、温度は何度でもよい
が実施が容易で、性能低下を起こさない温度として10
0℃〜200℃が好ましく、場合により加圧下に置くこ
とが好ましい。
【0020】上記条件の範囲であれば加熱手段は特に制
限されず、典型的な加熱方法として、密閉状態で加熱す
る方法や、開放系で伝導受熱する方法や蒸気を噴霧して
加熱する方法(露点50℃〜100℃)が例示される。
密閉状態で加熱する為に使用できる装置は、例えば、オ
ートクレーブ、(耐圧の)溝型撹拌加熱器、(耐圧の)
回転加熱器、(耐圧の)円盤加熱器、(耐圧の)流動層
加熱器、(耐圧の)気流加熱器、(耐圧の)赤外線加熱
器、(耐圧の)熱風加熱器、(耐圧の)マイクロ波加熱
器等が挙げられる。
【0021】この場合、目的と効果をより高いレベルで
達成する目的で添加剤を添加しても良い。
【0022】このような添加剤としては、水不溶性微粒
子状粉体、界面活性剤及び有機溶剤を挙げることができ
る。
【0023】水不溶性微粒子状粉体としては、例えば二
酸化珪素、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化マグ
ネシウム、酸化亜鉛、タルク、燐酸カルシウム、燐酸バ
リウム、粘土、珪藻土、ゼオライト、ベントナイト、カ
オリン、ハイドロタルサイト、活性白土等の水不溶性粉
末状無機物、セルロース粉末、パルプ粉末、エチルセル
ロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、セルロー
スアセテートブチレート、変性デンプン、キチン、レー
ヨン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ナイロン、ポリメチル
メタクリレート、メラミン樹脂、メラミンーベンゾグア
ナミン樹脂、活性炭、茶の葉等の水不溶性粉末状有機物
等が例示でき、これらのうち1種又は2種以上を使用す
ることができる。
【0024】これらの水不溶性微粒子状粉体の粒子径は
1000μm以下、更に好ましくは50μm以下、最も
好ましくは10μm以下である。
【0025】またこれら水不溶性微粒子状粉体の中でも
水不溶性粉末状無機物がより好ましく、その中でも二酸
化珪素、二酸化チタン、酸化アルミニウム、ゼオライ
ト、カオリン、ハイドロタルサイトが好ましい。また、
セピオライト等消臭機能をもつ無機物粉体等も、特に好
適に本発明に使用できる。さらに、水不溶性粉末状有機
物の中ではパルプ、セルロース粉末、5μm以下の粒子
径を有するメチルメタクリレート重合体、例えばポリメ
チルメタクリレート粉末、活性炭等が好ましい。これら
のもので一部分が疎水化処理されているものも好適に本
発明に使用できる。
【0026】また界面活性剤としてはアニオン性界面活
性剤、ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、
両性界面活性剤、高分子界面活性剤等を例示することが
でき、これらのうち1種または2種以上を用いることが
できる。
【0027】アニオン性界面活性剤としては、例えば高
級アルコール硫酸エステル塩、アルキルナフタレンスル
ホン酸塩、アルキルポリオキシエチレンサルフェート
塩、ジアルキルスルホコハク酸塩等が、ノニオン性界面
活性剤としては、例えばソルビタン脂肪酸エステル、ポ
リオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(ポリ)グ
リセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキル
エーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエー
テル、ポリオキシエチレンアシルエステル、ショ糖脂肪
酸エステル等が、カチオン性界面活性剤としては、例え
ばアルキル第4級アンモニウム塩、アルキルアミン塩類
が、両性界面活性剤としては、例えばアルキルベタイ
ン、レシチン等が、高分子界面活性剤としては、例えば
親油性のカルボキシル基を有するポリマーやエチレンオ
キサイド−プロピレンイオキサイドブロックポリマー等
がそれぞれ使用できる。
【0028】これらの界面活性剤の中でも、最終製品の
吸収性を損なわず、しかも残存モノマー量の低減効果に
も優れたものとしては、水溶性および/または水分散性
の界面活性剤が好ましく、中でもアニオン性界面活性剤
もしくはHLB3以上好ましくはHLB7以上より好ま
しくはHLB10のノニオン性界面活性剤が好適に使用
できる。
【0029】有機溶剤としては、例えばメタノール、エ
タノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレング
リコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノ
エチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエー
テル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルスルホキシド、アセトン、メチルエチルケトン等
の親水性有機溶剤、n−ペンタン、n−ヘプタン、n−
オクタン、シクロヘキサン、シクロオクタン、メチルシ
クロヘキサン、デカリン、ベンゼン、エチルベンゼン、
トルエン、キシレン等の疎水性有機溶剤を例示すること
ができるが、好ましくは親水性有機溶剤である。
【0030】本発明を実施するに際しては、特に吸水性
樹脂の形態として、乾燥粉砕後の粉末状物または表面部
分及びその近傍が架橋処理されたものを用いる場合、こ
れら水不溶性微粒子状粉体、界面活性剤、有機溶剤等の
使用は残存モノマーの低減効果を高めるのみならず、吸
水剤の特性も向上するので好ましい。一般にこれら添加
剤の使用量は広い範囲とすることができるが、有効量と
するために、処理される吸水性樹脂100重量部に対し
て、水不溶性微粒子状粉体では0.01〜5重量部、界
面活性剤では0.01〜5重量部、有機溶剤では0.0
1〜8重量部用いるのが好ましい。
【0031】更に同様に、吸水性樹脂に消臭剤、香料、
薬剤、植物生育助剤、殺菌剤、発泡剤、顔料、染料、親
水性短繊維、肥料等を介在させることにより、得られる
吸水性樹脂に新たな機能を付与することもできる。
【0032】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに説明す
るが、本発明の範囲がこれらの実施例にのみ限定される
ものではない。尚、下記実施例において「部」は特にこ
とわらない限り重量による。
【0033】また、残存モノマー量及び含水率の変化率
は以下のようにして求めた。
【0034】(1)残存モノマー 200mlのビーカーに脱イオン水100mlを加え、
そこに吸水性樹脂1.0gを撹拌下加えて脱イオン水を
全量ゲル化させた。1時間後、リン酸水溶液を5ml添
加することによりゲルを収縮させ、撹拌後、吸水性樹脂
分散液を濾紙を用いて濾過し、濾過液を高速液体クロマ
トグラフィーで分析した。
【0035】一方、既知の濃度を示すモノマー標準液を
同様に分析して得た検量線を外部標準となし、濾過液の
希釈倍率を考慮して、吸水性樹脂中の残存モノマー量を
求めた。(残存モノマー量はすべて対固形分換算値であ
る。) (2)含水率 吸水性樹脂組成物中の含水率は180℃の乾燥器中3時
間放置後の乾燥減量でもって含水率とした。
【0036】
【参考例】 アクリル酸ナトリウム141部、アクリル
酸36.1部及びN,N’’−メチレンビスアクリルア
ミド0.093部を脱イオン水329部に溶解し、これ
に窒素ガスを吹き込んで溶存酸素を追い出した。このモ
ノマーの水溶液を30℃に保った。次いで過硫酸ナトリ
ウム0.6部およびl−アスコルビン酸0.01部を加
えて静置重合し、ゲル状の含水重合体を得た。
【0037】これを150℃で熱風乾燥を行った後、ハ
ンマー型粉砕機にて粉砕し、20メッシュ金網で篩分け
して20メッシュ通過物の吸水性樹脂(a)を得た。吸
水性樹脂中(a)の残存モノマーは223ppmであっ
た。
【0038】さらに、この吸水性樹脂粉末(a)100
重量部にグリセリン1重量部、水4重量部およびエタノ
ール4重量部からなる水性液を混合し、180℃で30
分間加熱処理することにより表面部分および近傍が架橋
処理された吸水性樹脂(b)を得た。吸水性樹脂(b)
中の残存モノマーは230ppmであった。
【0039】
【実施例1】 参考例で得た吸水性樹脂(b)100部
に、二酸化ケイ素(日本アエロジル(株)製、アエロジ
ル200)1.0部を混合した。還元性物質として亜硫
酸水素ナトリウム1部を水70部イソプロパノール8部
に溶解し、還元性物質の水性液を調整した。この水性液
を上記吸水性樹脂(b)と二酸化ケイ素の混合物に高速
パドル型混合機を用いて添加混合した。なお、この時の
吸水性樹脂組成物の含水率は41.3重量%であった。
【0040】次にこの吸水性樹脂組成物を内径10c
m、長さ10cmの円筒容器に入れ密閉状態にした後1
50℃の加熱炉の中、1時間加熱処理を行った。加熱処
理後の吸水性樹脂組成物の含水率は40.2重量%、残
存モノマー0.62ppmであった。その後、容器から
吸水性樹脂組成物を取り出し、60℃で4時間熱風乾燥
し、20メッシュ金網で篩分けして20メッシュ通過物
の吸水剤を得た。この吸水剤の残存モノマーは0.63
ppmであった。
【0041】
【実施例2】 参考例で得た吸水性樹脂(b)100部
に、界面活性剤であるジアルキルスルホコハク酸ナトリ
ウム(花王(株)製、ペレックスOT−P)0.7部を
混合した。還元性物質として亜硫酸水素ナトリウム1部
を水25部に溶解し、上記吸水性樹脂(b)と界面活性
剤の混合物に高速パドル型混合機を用いて添加混合し
た。なお、この時の吸水性樹脂組成物の含水率は20.
5重量%であった。
【0042】次にこの吸水性樹脂組成物を内径10c
m、長さ10cmの円筒容器に入れ密閉状態にした後1
20℃の加熱炉の中、1時間加熱処理を行った。加熱処
理後の吸水性樹脂組成物の含水率は20.2重量%、残
存モノマー3.81ppmであった。その後、容器から
吸水性樹脂組成物を取り出し、流動床乾燥機を用いて9
0℃の温度で2時間加熱し、20メッシュ金網で篩分け
して20メッシュ通過物の吸水剤を得た。この吸水剤の
残存モノマーは4.21ppmであった。
【0043】
【実施例3】 参考例で得た吸水性樹脂(b)100部
に、疎水化処理二酸化ケイ素(日本アエロジル(株)
製、アエロジルR972)1.0部を混合した。還元性
物質としてチオ硫酸ナトリウム2部を水50部に溶解
し、還元性物質の水性液を調整した。この水性液を上記
吸水性樹脂(b)と疎水化処理二酸化ケイ素の混合物に
高速パドル型混合機を用いて添加混合した。なお、この
時の吸水性樹脂組成物の含水率は33.5重量%であっ
た。
【0044】次にこの吸水性樹脂組成物をジャケットを
160℃に加熱したパドルドライヤーに投入し、10分
後、この吸水性樹脂組成物の一部を取りだした。この時
の吸水性樹脂組成物の含水率は27.2重量%、残存モ
ノマ−0.80ppmであった。その後、続けて乾燥さ
せながら2時間加熱した。加熱処理後の吸水剤の含水率
は7.2重量%、残存モノマー1.82ppmであっ
た。
【0045】
【実施例4】 参考例で得た吸水性樹脂(b)100部
に、酸化アルミニウム(デグサ(株)製、アルミニウム
オキサイドC)2.0部を混合した。還元性物質として
亜硫酸ナトリウム1部を水120部、エタノール2部に
溶解し、還元性物質の水性液を調整した。この水性液を
上記吸水性樹脂(b)と酸化アルミニウムの混合物に高
速パドル型混合機を用いて添加混合した。なお、この時
の吸水性樹脂組成物の含水率は51.2重量%であっ
た。
【0046】次にこの吸水性樹脂組成物を内径10c
m、長さ10cmの円筒容器に入れ密閉状態にした後1
00℃の加熱炉の中、10時間加熱処理を行った。加熱
処理後の吸水性樹脂組成物の含水率は50.3重量%、
残存モノマー1.25ppmであった。その後、容器か
ら吸水性樹脂組成物を取り出し、流動床乾燥機を用いて
80℃の温度で3時間加熱し、20メッシュ金網で篩分
けして20メッシュ通過物の吸水剤を得た。この吸水剤
の残存モノマーは2.05ppmであった。
【0047】
【実施例5】 参考例で得た吸水性樹脂(b)100部
に、活性炭2.0部を混合した。還元性物質として亜硫
酸ナトリウム1部を水60部、イソプロパノール2部に
溶解し、還元性物質の水性液を調整した。この水性液を
上記吸水性樹脂(b)と活性炭の混合物に高速パドル型
混合機を用いて添加混合した。なお、この時の吸水性樹
脂組成物の含水率は38.1重量%であった。
【0048】次にこの吸水性樹脂組成物を蒸気を吹き込
める形式の加熱炉にいれ180℃の蒸気を吹き込みなが
ら2時間加熱処理を行った。加熱処理後の吸水性樹脂組
成物の含水率は37.1重量%、残存モノマー0.05
ppmであった。その後、容器から吸水性樹脂組成物を
取り出し、50℃で10時間熱風乾燥し、20メッシュ
金網で篩分けして20メッシュ通過物の吸水剤を得た。
この吸水剤の残存モノマーは0.08ppmであった。
【0049】
【実施例6】 参考例で得た吸水性樹脂(b)100部
に、ポリメチルメタクリレート微粉末2.0部を混合し
た。還元性物質として亜硫酸水素ナトリウム1部を水1
20部に溶解し、上記吸水性樹脂(b)とポリメチルメ
タクリレートの混合物に高速パドル型混合機を用いて添
加混合した。なお、この時の吸水性樹脂組成物の含水率
は55.2重量%であった。
【0050】次にこの吸水性樹脂組成物を内径10c
m、長さ10cmの円筒容器に入れ密閉状態にした後2
00℃の加熱炉の中、1時間加熱処理を行った。加熱処
理後の吸水性樹脂組成物の含水率は53.8重量%、残
存モノマー0.21ppmであった。その後、容器から
吸水性樹脂組成物を取り出し、流動床乾燥機を用いて9
0℃の温度で2時間加熱し、20メッシュ金網で篩分け
して20メッシュ通過物の吸水剤を得た。この吸水剤の
残存モノマーは0.73ppmであった。
【0051】
【発明の効果】本発明の吸収剤は吸水性樹脂中に残存モ
ノマー量の殆ど検出されないもので、従来の技術では存
在しなかったものである。従って、本発明により得られ
る吸水剤は、その特徴を生かして使い捨ておむつや生理
用ナプキン等の衛生材料の吸収剤、医療用保水剤、農園
芸用保水剤、その他諸工業用脱水剤等の吸水性や保水性
を必要とする用途に好適に利用することができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸水性樹脂中に残存モノマーが5ppm
    以下の量で含まれる吸水剤。
  2. 【請求項2】 残存モノマーが0.01〜5ppmの量
    で含まれる請求項1記載の吸水剤。
  3. 【請求項3】 吸水性樹脂が、ポリアクリル酸部分中和
    物架橋体である請求項1記載の吸水剤。
  4. 【請求項4】 更に、水不溶性微粒子粉体、界面活性剤
    及び有機溶剤よりなる群から選ばれた少なくとも一種の
    添加剤が配合されてなる請求項1記載の吸水剤。
JP32177193A 1992-12-25 1993-12-21 吸水剤 Pending JPH06240151A (ja)

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