JPH06239878A - 加水分解に対して安定な有機ホスフアイトの製造方法 - Google Patents

加水分解に対して安定な有機ホスフアイトの製造方法

Info

Publication number
JPH06239878A
JPH06239878A JP2402868A JP40286890A JPH06239878A JP H06239878 A JPH06239878 A JP H06239878A JP 2402868 A JP2402868 A JP 2402868A JP 40286890 A JP40286890 A JP 40286890A JP H06239878 A JPH06239878 A JP H06239878A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phosphite
acid
water
amine
organic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2402868A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07110868B2 (ja
Inventor
Helmut Dr Bahrmann
ヘルムート・バールマン
Bernhard Fell
ベルンハルト・フエル
Georgios Papadogianakis
ゲオルジス・パーパドギアナキス
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hoechst AG
Original Assignee
Hoechst AG
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hoechst AG filed Critical Hoechst AG
Publication of JPH06239878A publication Critical patent/JPH06239878A/ja
Publication of JPH07110868B2 publication Critical patent/JPH07110868B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F9/00Compounds containing elements of Groups 5 or 15 of the Periodic Table
    • C07F9/02Phosphorus compounds
    • C07F9/547Heterocyclic compounds, e.g. containing phosphorus as a ring hetero atom
    • C07F9/6564Heterocyclic compounds, e.g. containing phosphorus as a ring hetero atom having phosphorus atoms, with or without nitrogen, oxygen, sulfur, selenium or tellurium atoms, as ring hetero atoms
    • C07F9/6571Heterocyclic compounds, e.g. containing phosphorus as a ring hetero atom having phosphorus atoms, with or without nitrogen, oxygen, sulfur, selenium or tellurium atoms, as ring hetero atoms having phosphorus and oxygen atoms as the only ring hetero atoms
    • C07F9/6574Esters of oxyacids of phosphorus
    • C07F9/65744Esters of oxyacids of phosphorus condensed with carbocyclic or heterocyclic rings or ring systems
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F9/00Compounds containing elements of Groups 5 or 15 of the Periodic Table
    • C07F9/02Phosphorus compounds
    • C07F9/06Phosphorus compounds without P—C bonds
    • C07F9/08Esters of oxyacids of phosphorus
    • C07F9/141Esters of phosphorous acids
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F9/00Compounds containing elements of Groups 5 or 15 of the Periodic Table
    • C07F9/02Phosphorus compounds
    • C07F9/547Heterocyclic compounds, e.g. containing phosphorus as a ring hetero atom
    • C07F9/6564Heterocyclic compounds, e.g. containing phosphorus as a ring hetero atom having phosphorus atoms, with or without nitrogen, oxygen, sulfur, selenium or tellurium atoms, as ring hetero atoms
    • C07F9/6571Heterocyclic compounds, e.g. containing phosphorus as a ring hetero atom having phosphorus atoms, with or without nitrogen, oxygen, sulfur, selenium or tellurium atoms, as ring hetero atoms having phosphorus and oxygen atoms as the only ring hetero atoms
    • C07F9/6574Esters of oxyacids of phosphorus
    • C07F9/65746Esters of oxyacids of phosphorus the molecule containing more than one cyclic phosphorus atom

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Lubricants (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 有機ホスフアイトまたはリン- ハロゲン化合
物および水に不溶性で、有機溶剤に可溶性のヒドロキシ
スルホン酸のアンモニウム塩より加水分解に対して安定
なホスフアイトを製造する方法を提供する。 【構成】 一般式PXまたは(RO)PX(ここ
にXは塩素、臭素またはヨウ素であり、Rは場合によ
り置換された脂肪族、環状脂肪族または芳香族炭化水素
基である)の有機ホスフアイトまたはリン- ハロゲン化
合物を、水に不溶性でありそして有機溶剤に可溶性であ
るヒドロキシスルホン酸のアンモニウム塩の当量または
過剰量と反応せしめる、加水分解に対して安定なホスフ
アイトの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機媒質中で可溶性ア
ンモニウム塩を形成する、加水分解に対して安定な有機
ホスフアイトの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】亜リン酸トリエステル(有機ホスフアイ
ト)は、酸化に対して敏感でありそして容易に加水分解
されうる化合物である。それらは、潤滑剤中で酸化防止
剤として使用され、そこで酸素を吸収しそしてホスフエ
ートまで酸化される。ポリ塩化ビニル用の安定剤として
は、それらの作用は、空気、UV光および/または熱の
影響下にそれらは上記重合体から遊離された塩化水素を
結合する能力があるという事実に基づいている(例え
ば、英国特許第803,557号および米国特許第3,
516,963号参照)。
【0003】潤滑剤中の酸化防止剤および有機重合体中
の安定剤として使用されるほか、有機ホスフアイトは、
ヒドロホルミル化における共触媒として使用される。ロ
ジウム/ホスフアイト触媒系は、この反応において高度
に活性であり、そしてまたn−ブテン−(2)、2−メ
チルプロペン、酢酸ビニル、シクロヘキセン、アクロレ
インおよびアクリロニトリルのようなヒドロホルミル化
することの困難なオレフインの反応にも好適である。
【0004】有機ホスフアイトは、加水分解に対して極
めて敏感な物質である。それらは水で(塩基の存在下で
はより急速に、そして水性酸によって更に急速に)加水
分解されて亜リン酸ジエステル(第二ホスフアイト)、
および更にモノエステル(第一ホスフアイト)または遊
離の亜リン酸をもたらす。かくして時間の経過につれて
痕跡の水さえもヒドロホルミル化触媒として使用される
Rh/ホスフアイト系を不活性化する。
【0005】加水分解の速度は、エステル基の性質に非
常に左右される。トリメチルホスフアイトが最も不安定
である;鎖長が長くなればなるほどホスフアイトは、加
水分解の影響に対してより安定である。アルブソフ(A.
E. Arbusov)およびイマエフ(M. G. Imaev) 〔ケミカル
・アブストラクツ(C.A.51,13741g(19
57)参照〕によれば、トリフエニルホスフアイトの加
水分解の速度は、トリエチルホスフアイトのそれとトリ
プロピルホスフアイトのそれとの間である。
【0006】イマエフ(M. G. Imaev)〔ケミカル・アブ
ストラクツ(C.A.55,24531f(1961)
参照〕は、有機および無機の塩基の添加によってトリア
ルキルホスフアイトの加水分解の速度が遅くなり、そし
てトリエチルアミンがピリジンよりもより効果があるこ
とを見出した。この著者は、塩の形成によって塩基が最
初に生成した第二ホスフアイトを捕捉し、それによって
更に加水分解が遅延せしめられると推定する。
【0007】ヨーロッパ特許公開第285,136号公
報には、第二および第三ホスフアイトの分離方法が記載
されている。この目的で有機溶剤中の上記の両方のホス
フアイトの溶液に水および1種のアミンが添加される。
第二ホスフアイトから第一ホスフアイトの塩が形成さ
れ、そのものから第三ホスフアイトが分離される。
【0008】ヨーロッパ特許公開第149,894号公
報は、触媒として一酸化炭素およびその他のリガンドと
して環状ホスフアイトを含有するロジウム錯化合物を使
用するヒドロホルミル化法に関する。ホスフアイトを安
定化するために、上記の触媒に更に第三アミンもまた添
加される。ヒドロホルミル化の間にこれらの環状ホスフ
アイトの酸性加水分解によって形成された酸分解生成物
を捕捉し、そして触媒を不活性化するという課題があ
る。更に、上記分解生成物もまた接触作用を行ってホス
フアイトを更に加水分解する。ヨーロッパ特許公開第1
49,894号に記載によれば、環状ホスフアイトを安
定化すべき第三アミンの能力は、非環状(開放鎖)ホス
フアイトではなく環状ホスフアイトにまで及ぶといわれ
る。
【0009】マツイ(Y. Matsui)によれば〔日本石油協
会誌(Bulletin of the JapanPetroleum Institute)第
19巻第1号第62−67頁(1977年)参照〕、ヒ
ドロホルミル化触媒として RhH(CO)(PPh3)3/P(OPh3) が
使用された。この触媒の寿命は4時間にすぎなかった。
トリ−n−オクチルアミンの添加後は、この寿命を10
時間以上に延長させることができた。アミンの作用はホ
スフアイトの酸分解生成物が捕捉されるという事実に基
づくといわれる。更に、それらはホスフアイトの分解生
成物がロジウムとの配位錯体を形成するのを防ぐことに
より触媒を安定化せしめるといわれる。
【0010】ヨーロッパ特許公開第167,962号お
よび同第143,464号においては、アミンを添加し
たホスフアイトは、アミンを添加されていない同じホス
フアイトに比較して水に対してより大きな安定性を有す
ることが記載されている。
【0011】特願昭56−113790号には、ジステ
アリルペンタエリトリットジホスフアイトの加水分解に
及ぼすジエタノールドデシルアミンの影響について記載
されている。上記ホスフアイト100重量部と上記アミ
ンの5重量部との混合物は、20℃および90%の相対
大気湿度において96時間内に水7.1%を吸収する。
その他の点では同じ条件下に、ただしアミンを添加しな
い場合には、ホスフアイトは、水21.4%を吸収す
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従って、加水分解に対
して安定な有機ホスフアイトの製造を可能にする方法を
開発するという課題があった。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、加水分解に対
して安定な有機ホスフアイトの製造方法よりなる。それ
は、一般式PX3 または(R3O)PX2 (ここにXは
塩素、臭素またはヨウ素であり、そしてR3 は場合によ
っては置換された脂肪族、環状脂肪族または芳香族炭化
水素基である)で表される有機ホスフアイトまたはリン
−ハロゲン化合物を、水に不溶性でありそして有機溶剤
に可溶性であるヒドロキシスルホン酸のアンモニウム塩
の当量または過剰量と反応せしめることを特徴とする。
【0014】本発明の意味におけるヒドロキシスルホン
酸とは、同時に少なくとも1種のヒドロキシル−(O
H)および少なくとも1種のスルホン酸基(−SO
3 H)を含有する有機化合物を意味するものとする。こ
れらの化合物は、一般式(I) (HO3 S)n −Y−(OH)m (I) で表され、ここにYは有機の基を意味する。従って、そ
れらは脂肪族、環状脂肪族、芳香族および複素環の基本
構造から誘導されるスルホン化ヒドロキシル化合物が包
含される。脂肪族化合物は、直鎖状または分枝鎖状でよ
く、そして環状脂肪族化合物と同様に飽和または不飽和
でありうる。環状脂肪族および芳香族化合物には、単核
ならびに多核構造が包含される。同様に、本発明による
ヒドロキシルスルホン酸には、脂肪族−芳香族ならびに
芳香族−脂肪族化合物が包含される。複素環化合物とし
ては、窒素、酸素または硫黄をヘテロ原子として有する
飽和または不飽和の5員または6員環が可能である。分
子中に1個または2個の同一または相異なるヘテロ原子
を有することができる。更に、複素環式基は、もう一つ
の複素環式5員または6員環に、あるいはベンゼン環に
融合されていてもよい。すべてのこれらの化合物は、更
に当該技術分野の技術者に公知の、反応において不活性
の他の置換基を有していてもよい。
【0015】上記の式において、Yは特に、2ないし2
0個の炭素原子を有する直鎖状または分枝鎖状の、飽和
脂肪族基、5ないし12個の炭素原子を有する単核およ
び二核の環状脂肪族基、および単核および二核の芳香族
基を表す。これらの芳香族基は、好ましくはベンゼン、
ビフエニル、ナフタレンおよびビナフチルから誘導され
る。アルキルアリール基としては、なかんずく、容易に
入手しうるベンジル基が特に好適である。アリールアル
キル基は、好ましくは、トルエン、エチルベンゼンおよ
び異性体キシレンに基づく。複素環のうちで、窒素を含
有する飽和または不飽和の5員−または6員環、特にピ
リジンが重要である。最後に、mは1ないし3の整数を
意味しそしてnは1ないし4の整数を意味する。
【0016】本発明による新規な方法に従って加水分解
に対して安定な有機ホスフアイトを製造するためには、
例えば、それらの塩からイオン交換によって得られる遊
離のヒドロキシルスルホン酸を使用することができる。
しかしながら、一般式(MO3 S)n −Y−(OH)m
の水溶性のヒドロキシルスルホン酸塩から出発し、酸を
用いる反応によって遊離のヒドロキシルスルホン酸に変
換することも可能である。この一般式において、Mは水
素イオン、アルカリ金属イオンまたは式〔NR4
+ (ここにRはそれぞれ水素および/または同一または
相異なる直鎖状または分枝鎖状のC1 −ないしC4 −ア
ルキル基である)を表す。Mは更に、アルカリ土類金属
イオン、鉛イオンまたは銅イオンの当量であってもよ
い。Y、mおよびnは、上記の意味を有する。上記の酸
は、通常スルホネートを基準にして化学量論的量で使用
される。しかしながら、多少の酸過剰量または不足量も
妨げない。金属1当量あたり0.8ないし1.2当量を
使用することが好適であることが判明した。すべての強
酸、特にH2 SO4 、HCl、HNO3 、H3 PO 4
HFおよびHBF4 のような鉱酸が上記の反応にとって
好適であり、H2 SO4 が好ましい。これらの酸は、水
溶液の形で使用される。
【0017】ヒドロキシルスルホネートを遊離のヒドロ
キシルスルホン酸に変換するために、ヒドロキシルスル
ホネート溶液に、0ないし90℃、特に20ないし40
℃の温度に保ちながら、反応混合物が上記溶液を基準に
してヒドロキシルスルホネート0.5ないし80重量
%、好ましくは25ないし35重量%含有するまで、水
および水性酸を添加する。水性酸の濃度は、0.1ない
し5モル/l、好ましくは1ないし2モル/lである。
【0018】上記のようにして得られたヒドロキシスル
ホン酸の水溶液は、直接に更に処理、すなわちアミンと
反応されうる。
【0019】本発明に従って使用される水不溶性アミン
は、脂肪族、環状脂肪族、芳香族、芳香脂肪族または複
素環式化合物、好ましくは全部で10ないし60個、特
に12ないし36個の炭素原子を有する直鎖状または分
枝鎖状の脂肪族アミンである。それらのヒドロキシスル
ホネートが有機溶剤に不溶性であるかまたは極めて僅か
な溶解性しか有しないアミンは、あまり適当でない。特
に好適なアミンの例としては、トリ−n−オクチルアミ
ン、トリ−イソ−オクチルアミン、トリ−2−エチルヘ
キシルアミン、メチル−ジ−オクチルアミンおよびトリ
ドデシルアミンが挙げられる。
【0020】上記のアミンは、水不溶性の有機溶剤中に
溶解される。特に脂肪族または芳香族炭化水素または炭
化水素混合物、例えばトルエンまたはケロシン様の留
分、更にまたC8 −ないしC20−エーテルが好適であ
る。
【0021】溶液中のアミンの濃度は、溶液に関して
0.5ないし35重量%、好ましくは10ないし30重
量%そして特に15ないし25重量%である。スルホン
酸1当量あたりアミン0.5ないし1.5モル、好まし
くは0.8ないし1.2モルが使用される。過剰のアミ
ンの使用は、収量の僅少の低下しか生じないことが確か
められている。規定量より高いアミンの過剰量も使用さ
れうるが、それは分離または精製操作あるいは収量の改
善をもたらさない。
【0022】ヒドロキシスルホン酸とアミンとの反応
は、水性酸溶液をアミンの溶液を有機溶剤中で室温にお
いて強力に混合することによって実施される;より高い
温度を使用することは必ずしも必要ではないが、ある場
合には、有利である。反応の終了後、相の分離が行われ
る。アミン塩を含有するより比重の低い有機相は、乾燥
される。適当な乾燥剤は、例えば、MgSO4 またはN
aSO4 であり、水の残留痕跡量は、水分離器内での処
理によって除去されうる。
【0023】多段階合成の最後の工程においては、有機
溶剤中に溶解されたヒドロキシスルホン酸のアンモニウ
ム塩が有機ホスフアイトまたはリン−ハロゲン化合物と
反応せしめられる。ホスフアイトのエステル交換(アル
コーリシス)は、20ないし200℃、特に80ないし
160℃の温度においてそして常圧または減圧下に行わ
れる。両方の反応成分の一方を過剰に使用することも可
能であるが、ヒドロキシスルホネートおよびホスフアイ
トは、一般に当量で反応せしめられる。ホスフアイト中
のアルコール基は、このようにしてヒドロキシスルホネ
ートによって順次置換することによって混合エステルを
形成することもできる。この反応は、触媒、例えばアミ
ン、ナトリウム、ナトリウムアルコレート、三塩化アル
ミニウム、チタン酸エステルまたは亜リン酸ジアルキル
エステルによって促進される。ヒドロキシスルホン酸と
の塩形成のために使用されるアミンは、好ましくは触媒
として使用される。従って、ヒドロキシスルホン酸を、
化学量論的に必要とされるアミン量より1〜10%過剰
量と反応せしめることが推奨される。実際上、反応成分
ヒドロキシスルホネート、有機ホスフアイトおよび触媒
が混合され、そして有機ホスフアイトから遊離されたア
ルコールおよび遊離されたフエノールが平衡から留去さ
れる。蒸留を流下フイルム型蒸発器内で強力な減圧下に
実施することが特に有利であることが立証された。
【0024】アルコーリシスによってヒドロキシスルホ
ネートのエステルに変換される有機ホスフアイトとして
は、一般式(R2 O)3 P(ここにR2 は同一かまたは
相異なるものであり、そして場合によっては置換され
た、好ましくは1ないし12個の炭素原子を有する、脂
肪族または芳香族の炭化水素基を表す)で表される化合
物を使用しうる。そのようなホスフアイトの例は、トリ
メチルホスフアイト、トリエチルホスフアイト、n−ブ
チルジエチルホスフアイト、トリ−n−プロピルホスフ
アイト、トリ−n−ブチルホスフアイト、トリ−2−エ
チルヘキシルホスフアイト、トリ−n−オクチルホスフ
アイト、トリ−n−ドデシルホスフアイト、ジメチルフ
エニルホスフアイト、ジエチルフエニルホスフアイト、
トリフエニルホスフアイトである。好ましい有機ホスフ
アイトは、トリフエニルホスフアイトである。
【0025】上記の手法に対する二者択一的な手段は、
加水分解に対して安定なホスフアイトを製造するため
に、リン−ハロゲン化合物をヒドロキシスルホン酸のア
ンモニウムと反応させることもできる。特に好適なリン
−ハロゲン化合物は、三ハロゲン化リンPCl3 、PB
3 およびPI3 、これらのうちで特にPCl3 、なら
びに一般式(R3 O)PX2 で表される亜リン酸のエス
テルハライドである。上式中、R3 は場合によっては置
換された脂肪族、環状脂肪族または芳香族炭化水素を表
し、そしてXは塩素、臭素またはヨウ素を表す。上記の
炭化水素基は、好ましくは1ないし12個の炭素原子を
有する。上記の亜リン酸エステルハライド中の炭化水素
基R3 の例は、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブ
チル、i−ブチル、2−エチルヘキシル、n−オクチ
ル、n−ドデシルおよびフエニル基である。フエニル基
が特に好適である。
【0026】有機溶媒中に溶解されたヒドロキシスルホ
ン酸のアンモニウム塩とリン−ハロゲン化合物との反応
は、20ないし200℃、好ましくは80ないし160
℃の温度において行われる。上記の反応成分は、通常常
圧において互いに反応せしめられるが、過圧ならびに減
圧を適用することもできる。リン−ハロゲン化合物を溶
剤、好ましくはヒドロキシスルホン酸のために使用され
た溶剤中に溶解して使用することが有利である。出発物
質は、一般に、当モル量で互いに反応せしめる;すなわ
ちハロゲン原子1個あたり1個のOH基を反応せしめ
る。亜リン酸エステルハライドの場合には、R3 O基の
エステル交換もまた可能である。両方の反応成分の一方
の過剰量も問題はないが、ヒドロキシスルホン酸のアン
モニウム塩の精製の費用が比較的高くなることもある。
【0027】反応の終了後、反応の進行中に生成したハ
ロゲン化水素および場合によってはアルコールまたはフ
エノール類ならびに有機溶剤およびおそらく存在する過
剰の出発物質を完全に除去するために反応混合物を蒸留
する。所望の化合物は、概ね蒸留の残渣として高い純度
で得られる。
【0028】後記の式で表される加水分解に対して安定
な有機ホスフアイトが特に重要である。それらは、ある
場合には、染料分子の構成成分を含有し、従ってそれら
の製造のための出発物質は、染料合成の中間生成物、例
えば、シエツフアー酸およびネビル−ウインター酸のよ
うなナフトールスルホン酸、G−酸およびR−酸のよう
なナフトールジスルホン酸ならびにクロモトロプ酸のよ
うなジナフトールジスルホン酸のうちから選択される。
【0029】加水分解に対して安定な有機ホスフアイト
の重要な一群は、一般式(2)に相当する:
【0030】
【化1】
【0031】上式中、Yは式(1)について規定された
意味を有し、そして同一かまたは相異なる。n1 は0な
いし4の整数であり、そして少なくとも1個のn1 は1
であるという条件の下に同様に同一かまたは相異なるも
のである。Rもまた同一かまたは相異なるものであっ
て、脂肪族、芳香族、芳香脂肪族、単素環式または複素
環式基である。好ましくは、Rは直鎖状または分枝鎖状
のアルキル基であり、その際窒素原子を介してスルホン
酸基に結合している3個の基Rは一緒で10ないし60
個、好ましくは12ないし36個の炭素原子を有する。
【0032】一般式(2)に相当する化合物は、トリア
ルキルホスフアイトのアンモニウムスルホネート、例え
ばトリメチルホスフアイト、トリエチルホスフアイト、
ブチルジエチルホスフアイト、トリ−n−プロピルホス
フアイト、トリ−n−ブチルホスフアイト、トリ−2−
エチル−ヘキシルホスフアイト、トリ−n−オクチルホ
スフアイト、およびトリ−n−ドデシルホスフアイト
の、ジアルキルアリールホスフアイト、例えばジメチル
フエニルホスフアイトおよびジエチルフエニルホスフア
イトの、アルキルジアリールホスフアイト、例えば、メ
チルジフエニルホスフアイト、エチルジフエニルホスフ
アイト、およびトリアリールホスフアイト、例えばトリ
フエニルホスフアイトおよびトリナフチルホスフアイト
のそれぞれアンモニウムスルホネートである。この群の
うちの好ましいホスフアイトは、トリフエニルホスフア
イトトリスルホン酸−トリイソオクチルアンモニウム塩
である。
【0033】加水分解に対して安定な重要な有機ホスフ
アイトのもう一つの群は、一般式(3)に従う:
【0034】
【化2】
【0035】上式において、Yは式(1)について規定
された意味を有し、そして好ましくはベンゼン、ビフエ
ニル、ナフタレンまたはビナフチルから誘導された基で
ある。n1 は式(2)について規定された整数である。
Rの意味もまた式(2)について規定されている。
【0036】式(3)によるホスファイトの好ましいア
ンモニウムスルホネートは、次のとおりである:
【0037】
【化3】
【0038】
【化4】
【0039】
【化5】
【0040】
【化6】
【0041】
【化7】
【0042】
【化8】
【0043】
【化9】
【0044】更に重要なホスフアイトは、一般式(4)
で表されるものである:
【0045】
【化10】
【0046】上式中、Yは式(1)について規定された
意味を有し、Y1 は同一または相異なるものであって、
アリールアルキル−、アルキルアリール−、アリール
−、ビアリール−、ナフチル−またはビナフチル基、特
にベンゼン残基を表す。Zは−CH2 −、−(CH2
2 −または−(CH2 3 −であり、そしてn1 は式
(2)において規定された定義に相当する。
【0047】式(4)による好ましいホスフアイトのア
ンモニウムスルホネートは、次のとおりである:
【0048】
【化11】
【0049】最後に、本発明に従う方法によって製造さ
れる一般式(5)で表されるホスフアイトもまた極めて
重要である:
【0050】
【化12】
【0051】上記の一般式に含まれた符号のうち、Yは
式(1)において示された有機の基、特にベンゼン、ビ
フエニルおよびナフタレンならびに2ないし6個のC原
子を有するアルカンから誘導されたものである。n1
よびRは、式(3)において規定された意味を有する。
【0052】式(5)に相当するホスフアイトの好まし
いアンモニウムスルホネートは下記のとおりである:
【0053】
【化13】
【0054】
【化14】
【0055】
【化15】
【0056】
【化16】
【0057】
【化17】
【0058】
【実施例】以下の例は本発明を例示するものであるが、
それを限定するものではない:以下の略語が使用され
る: TPPpTS トリフエニルホスフアイトトリスルホン
酸 TPPpDS トリフエニルホスフアイトジスルホン酸 TPPpMS トリフエニルホスフアイトモノスルホン
酸 TICA トリイソオクチルアミン例1: TPPpTS−TIOA、TPPpDS−TIOAおよ
びTPPpMS−TIOAの製造 予め加熱されそしてアルゴンを満たした、撹拌機、温度
計、滴下漏斗および還流冷却器を装備された2lの三つ
首フラスコ内に、4−ヒドロキシベンゼンスルホン酸の
68%水溶液160.7g(4−ヒドロキシベンゼンス
ルホン酸104.5g(=0.6モル)に相当する)お
よび蒸留水150mlを装入する。この溶液にトルエン
500ml中TIOA211.8g(0.6モル)の溶
液を滴加しそして3時間撹拌する。下方の無色の水性相
を分離しそして廃棄する。オレンジ色に着色したTIO
A/トルエン層を活性化されたNa2 SO4 を用いて一
夜乾燥し、次いで上記の乾燥剤を濾別し、そして水分離
器で12時間加熱する;水8.5gが分離される。
【0059】乾燥されたTIOA/トルエン溶液に、1
時間以内に140℃の油浴温度においてそして還流冷却
下に、無水トルエン150ml中トリフエニルホスフア
イト62.5g(0.2モル)およびTIOA5g
(0.01モル)の溶液を滴加する。次いで蒸留する。
まずトルエンを110℃において通過せしめ、次いで7
8℃/2.27kPa(17トール)においてフエノー
ル29gを16時間内に、そして30℃/133.3P
a(1トール)においてフエノール14gを8時間以内
に通過せしめる。最後に、65℃/1.3Pa(0.0
1トール)において未反応のトリフエニルホスフアイト
を留去する。このものは31P−NMR−、1 H−NMR
−およびIR−スペクトルならびにHPLCによって特
性づけられる。収量:245.6g=理論量の76%。
この反応生成物は、31P−NMR−スペクトルによれば
次のような組成を有する: TPPpTS−TIOA:33% TPPpDS−TIOA:46% TPPpMS−TIOA:21%分析 A. 31P−NMR(200MHz、溶媒としてCDCl
3 、外部標準として85重量%のリン酸)。
【0060】 δTPPpTS−TIOA=+127.5ppm δTPPpDS−TIOA=+128.0ppm δTPPpMS−TIOA=+128.4ppm δ(トリフエニルホスフアイト)=+128.8ppm
(痕跡) B. 1 H−NMR(80MH2 、CDCl) δ/ppm スプリット 積分/cm プロトン 7.85 d 0.55 Ha 7.3 −7.05 m 1.9 Hb 3.01 m 2.1 Hc 1.83−0.7 m 17.7 Hd
【0061】
【化18】
【0062】C.IR−スペクトル(KBr−成形体) 2960−2840cm-1vCH 1590−1485cm-1vC=C 1465cm-1δ−CH3 1240−1160cm-1および1030cm-1−SO
3 1240−1160cm-1P−O−Q D.HPLC−分析(RP8−カラム、溶媒比メタノー
ル/H2 O=90/10) RT=2.22および2.55min.,RT=4.7
8においてトリフエニルホスフアイトの痕跡を認める
(RT=保持時間)。TPPpTS−TIOA、TPPpDS−TIOAおよ
びTPPpMS−TIOAの加水分解 56℃においてアセトン中におけるTPPpTS−TI
OA、TPPpDS−TIOAおよびTPPpMS−T
IOAの加水分解の経過を、同じ条件下のトリフエニル
ホスフアイトの加水分解に比較して31P−NMR−分光
法によって検査する。A.溶剤の存在下の加水分解 (a)トリフエニルホスフアイト アセトン10ml中トリフエニルホスフアイト0.96
2g(3.10ミリモル)(CaCl2 上で乾燥)の溶
液に蒸留水1.675g(93.06ミリモル)を添加
する。この混合物を還流および強力な撹拌下に56℃に
加熱する。それぞれ1時間の間隔を置いて試料を採取し
そして31P−NMR分光法によって加水分解の経過を検
査する。結果: 時間 1 2 3 加水分解生成物(%) 19.8 97.0 100 (b)TPPpTS−TIOA、TPPpDS−TIO
A、TPPpMS−TIOA アセトン10g中TPPpTS−TIOA(TPPpD
S−およびTPPpMS−TIOAと混合して)5.0
g(3.10ミリモル(CaCl2 上で乾燥)の溶液
に、蒸留水1.675g(93.06ミリモル)を添加
し、そして(a)に記載されたように更に処理する。結果: 時間 1 2 3 4 5 24 加水分解生成物(%)2.5 6.5 7.4 15.7 19.1 100 B.25℃において溶剤を用いないトリフエニルホスフ
アイトおよびトリフエニルホスフアイトトリスルホン酸
−トリイソオクチルアンモニウム塩の加水分解 (a)トリフエニルホスフアイト10g(32.2ミリ
モル)をガラス製ビーカー内で蒸留水20g(1.11
モル)と共に25℃において約半時間撹拌する。 31P−
NMR−スペクトルが示しているように、トリフエニル
ホスフアイトは、18時間後に加水分解されている。 (b)TPPpTS−TIOA、TPPpDS−TIO
A、TPPpMS−TIOA TPPpTS−TIOA(TPPpDS−およびTPP
pMS−TIOAと混合して)10g(6.2モル)を
ガラス製ビーカー内で蒸留水20g(1.11モル)と
共に25℃において約半時間撹拌する。31P−NMR−
スペクトルが示すように、TPPpTS−TIOAは、
18時間の間に6.3%までしか加水分解されない。例2: O−フエニレンホスフアイトヘキサスルホン酸−ヘキサ
(トリイソオクチルアンモニウム)塩の製造 撹拌機、温度計および還流冷却器を装備した4lの三つ
首フラスコに、蒸留水600ml中ピロカテコール−
3,5−ジスルホン酸ジナトリウム塩モノヒドレート
(テイロン−モノヒドレート)332.22g(1.0
モル)を装入する。この溶液に2mのH2 SO4 450
mlを滴加し、そして冷却下に2時間激しく撹拌する。
次いでトルエン900mlトリイソオクチルアミン70
7.36g(2モル)よりなる混合物を撹拌下に滴加
し、そして一夜撹拌を続ける。下方の水性層を分離し、
そして廃棄する。次いでテイロン/トリイソオクチルア
ミン−/トルエン層を次にNa2 SO4 上で乾燥し、ト
ルエン200mlを添加し、そして水分離器で還流下に
一夜加熱する。水14gが分離される。無水トルエン6
00ml中トリフエニルホスフアイト206.8g
(0.666モル)およびTIOA10g(0.028
モル)の溶液を150℃の油浴温度において3時間の間
に上記混合物に滴加する。添加の終了後、還流下に更に
1時間煮沸する。次いで蒸留する。まず、トルエンを通
過させ、次いで30℃/133.3Pa(1トール)に
おいて70時間内にフエノール124gを通過させる。
過剰のトリフエニルホスフアイトは、留去できない。黄
色の極めて粘稠な物質が残留し、このものは、31P−N
MR−分光法で特性づけられる。収量:672g=理論
量の66%(留去されたフエノールに関して)。分析 31P−NMR (200MHz、CDCl3 、外部標準と
して85重量%のリン酸) δ(o−フエニレンホスフアイト−ヘキサスルホン酸−
トリイソオクチルアンモニウム塩)=+130.6pp
m δ(トリフエニルホスフアイト)=+128.9ppm
(痕跡)例3: o−フエニレンホスフアイト−ヘキサスルホン酸−トリ
イソオクチルアンモニウム塩の製造 撹拌機、温度計および還流冷却器を備えた1lの三つ首
フラスコ内で、ピロカテコール−3,5−ジスルホン三
ジナトリウム塩ヒドレート(テイロン−モノヒドレー
ト)20g(=60.2ミリモル)に2mのH2 SO4
200mlを強力な冷却下に2h以内に滴加する。得ら
れた溶液にトルエン175g中TIOA42.52g
(=120.4ミリモル)の溶液を滴加しそして3時間
撹拌する。水性硫酸を含有する層(下方層)を分離しそ
して廃棄する。次いでテイロン/TIOA−トルエン層
をMgSO4 上で乾燥し、トルエン200mlを添加し
そして水分離器を用いて一夜加熱する。H2 O1.1g
(=0.06モルが分離される。トルエン100ml中
PCl3 5.51g(=40.13ミリモル)の溶液を
1時間以内に混合物に滴加する。油浴温度は140℃で
ある。HClの発生を3時間にわたって観察する。溶液
の色は、黄色から赤褐色へと変化する。還流下に全部で
4時間加熱する。室温まで冷却した後、強力な撹拌下に
アルゴンを上記溶液に1時間導入し、最後の残存HCl
を除去する。次いでトルエンを留去する。赤褐色の極め
て粘稠な油状物が残留する。分析: 31 P−NMR(200MHz、CDCl3 、外部標準と
して85重量%のリン酸) δ(o−フエニレンホスフアイトヘキサスルホン酸トリ
イソオクチルアンモニウム塩)=+130.7ppm δ=+72.7ppm、δ=+13.1ppm、δ=−
10.5ppmにおいてなお不純物から生ずるシグナル
が認められる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年11月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0062
【補正方法】変更
【補正内容】
【0062】C.IR−スペクトル(KBr−成形体) 2960−2840cm−1vCH 1590−1485cm−1vC=C 1465cm−1δ−CH 1240−1160cm−1および1030cm−1
SO 1240−1160cm−1P−O−Q D.HPLC−分析(RP8−カラム、溶媒比メタノー
ル/HO=90/10) RT=2.22および2.55min.,RT=4.7
8においてトリフエニルホスフアイトの痕跡を認める
(RT=保持時間)。TPPpTS−TIOA、TPPpDS−TIOAおよ
びTPPpMS−TIOAの加水分解 56℃においてアセトン中におけるTPPpTS−TI
OA、TPPpDS−TIOAおよびTPPpMS−T
IOAの加水分解の経過を、同じ条件下のトリフエニル
ホスフアイトの加水分解に比較して31P−NMR−分
光法によって検査する。A.溶剤の存在下の加水分解 (a)トリフエニルホスフアイト アセトン10ml中トリフエニルホスフアイト0.96
2g(3.10ミリモル)(CaCl上で乾燥)の溶
液に蒸留水1.675g(93.06ミリモル)を添加
する。この混合物を還流および強力な撹拌下に56℃に
加熱する。それぞれ1時間の間隔を置いて試料を採取し
そして31P−NMR分光法によって加水分解の経過を
検査する。結果: 時間 1 2 3 加水分解生成物(%) 19.8 97.0 100 (b)TPPpTS−TIOA、TPPpDS−TIO
A、TPPpMS−TIOA アセトン10g中TPPpTS−TIOA(TPPpD
S−およびTPPpMS−TIOAと混合して)5.0
g(3.10ミリモル(CaCl上で乾燥)の溶液
に、蒸留水1.675g(93.06ミリモル)を添加
し、そして(a)に記載されたように更に処理する。結果: 時間 1 2 3 4 5 24 加水分解生成物(%)2.5 6.5 7.4 15.7 19.1 100 B.25℃において溶剤を用いないトリフエニルホスフ
アイトおよびトリフエニルホスフアイトトリスルホン酸
−トリイソオクチルアンモニウム塩の加水分解 (a)トリフエニルホスフアイト10g(32.2ミリ
モル)をガラス製ビーカー内で蒸留水20g(1.11
モル)と共に25℃において約半時間撹拌する。31
−NMR−スペクトルが示しているように、トリフエニ
ルホスフアイトは、18時間後に加水分解されている。 (b)TPPpTS−TIOA、TPPpDS−TIO
A、TPPpMS−TIOA TPPpTS−TIOA(TPPpDS−およびTPP
pMS−TIOAと混合して)10g(6.2モル)を
ガラス製ビーカー内で蒸留水20g(1.11モル)と
共に25℃において約半時間撹拌する。31P−NMR
−スペクトルが示すように、TPPpTS−TIOA
は、18時間の間に6.3%までしか加水分解されな
い。例2: O−フエニレンホスフアイトヘキサスルホン酸−ヘキサ
(トリイソオクチルアンモニウム)塩の製造 撹拌機、温度計および還流冷却器を装備した41の三つ
首フラスコに、蒸留水600ml中ピロカテコール−
3,5−ジスルホン酸ジナトリウム塩モノヒドレート
(テイロン−モノヒドレート)332.22g(1.0
モル)を装入する。この溶液に2mのHSO450
mlを滴加し、そして冷却下に2時間激しく撹拌する。
次いでトルエン900mlトリイソオクチルアミン70
7.36g(2モル)よりなる混合物を撹拌下に滴加
し、そして一夜撹拌を続ける。下方の水性層を分離し、
そして廃棄する。次いでテイロン/トリイソオクチルア
ミン−/トルエン層を次にNaSO上で乾燥し、ト
ルエン200mlを添加し、そして水分離器で還流下に
一夜加熱する。水14gが分離される。無水トルエン6
00ml中トリフエニルホスフアイト206.8g
(0.666モル)およびTIOA10g(0.028
モル)の溶液を150℃の油浴温度において3時間の間
に上記混合物に滴加する。添加の終了後、還流下に更に
1時間煮沸する。次いで蒸留する。まず、トルエンを通
過させ、次いで30℃/133.3Pa(1トール)に
おいて70時間内にフエノール124gを通過させる。
過剰のトリフエニルホスフアイトは、留去できない。黄
色の極めて粘稠な物質が残留し、このものは、31P−
NMR−分光法で特性づけられる。収量:672g=理
論量の66%(留去されたフエノールに関して)。分析 31P−NMR (200MHz、CDCl、外部標準
として85重量%のリン酸) δ(o−フエニレンホスフアイト−ヘキサスルホン酸−
トリイソオクチルアンモニウム塩)=+130.6pp
m δ(トリフエニルホスフアイト)=+128.9ppm
(痕跡)例3: o−フエニレンホスフアイト−ヘキサスルホン酸−トリ
イソオクチルアンモニウム塩の製造 撹拌機、温度計および還流冷却器を備えた11の三つ首
フラスコ内で、ピロカテコール−3,5−ジスルホン三
ジナトリウム塩ヒドレート(テイロン−モノヒドレー
ト)20g(=60.2ミリモル)に2mのHSO
200mlを強力な冷却下に2h以内に滴加する。得ら
れた溶液にトルエン175g中TIOA42.52g
(=120.4ミリモル)の溶液を滴加しそして3時間
撹拌する。水性硫酸を含有する層(下方層)を分離しそ
して廃棄する。次いでテイロン/TIOA−トルエン層
をMgSO上で乾燥し、トルエン200mlを添加し
そして水分離器を用いて一夜加熱する。HO1.1g
(=0.06モルが分離される。トルエン100ml中
PCl5.51g(=40.13ミリモル)の溶液を
1時間以内に混合物に滴加する。油浴温度は140℃で
ある。HClの発生を3時間にわたって観察する。溶液
の色は、黄色から赤褐色へと変化する。還流下に全部で
4時間加熱する。室温まで冷却した後、強力な撹拌下に
アルゴンを上記溶液に1時間導入し、最後の残存HCl
を除去する。次いでトルエンを留去する。赤褐色の極め
て粘稠な油状物が残留する。分析: 31P−NMR (200MHz、CDCl、外部標準
として85重量%のリン酸) δ(o−フエニレンホスフアイトヘキサスルホン酸トリ
イソオクチルアンモニウム塩)=+130.7ppm δ=+72.7ppm、d=+13.1ppm、δ=−
10.5ppmにおいてなお不純物から生ずるシグナル
が認められる。本発明は、特許請求の範囲の記載を発明
の要旨とするものであるが、その実施の態様として下記
事項をも包含する(1)一般式(MOS)−Y−(OH)におい
て、Yが2ないし20個の炭素原子を有する直鎖状また
は分枝鎖状の、飽和脂肪族基、5ないし12個の炭素原
子を有する単核または二核の環状脂肪族基、ベンゼン、
ビフエニル、ナフタレンまたはビナフチルから誘導され
た基、ベンジル基、トルエン、エチルベンゼンまたは異
性体キシレンから誘導された基、または飽和または不飽
和の窒素を含有する5員または6員環、特にピリジンか
ら誘導された基を意味する請求項2に記載の方法。 (2)ヒドロキシスルホン酸の塩の水溶液がH
、HCl、HNO、HPO、HFまたはHB
で酸性化されている請求項2または3に記載の方
法。 (3)スルホン酸1当量あたりアミン0.8ないし1.
2モルを使用する請求項2または3に記載の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07B 61/00 300 C10M 137/02 9159−4H C10N 30:10 70:00

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式PX3 または(R3O)PX
    2 (ここにXは塩素、臭素またはヨウ素であり、そして
    3 は場合によっては置換された脂肪族、環状脂肪族ま
    たは芳香族炭化水素基である)で表される有機ホスフア
    イトまたはリン−ハロゲン化合物を、水に不溶性であり
    そして有機溶剤に可溶性であるヒドロキシスルホン酸の
    アンモニウム塩の当量または過剰量と反応せしめること
    を特徴とする、加水分解に対して安定なホスフアイトの
    製造方法。
  2. 【請求項2】 ヒドロキシスルホン酸のアンモニウム塩
    を、ヒドロキシスルホン酸の水溶液またはヒドロキシス
    ルホン酸の水溶性塩の酸性化された溶液と水不溶性のア
    ミンの溶液との水不溶性の有機溶剤中での反応において
    得られた生成物の形で使用する請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 ヒドロキシスルホン酸またはその水溶性
    塩が一般式 (MO3 S)n −Y−(OH)m 〔上式中、Yは有機の基であり、Mは水素イオン、アル
    カリ金属イオンまたは式〔NR4 + (ここにRは水素
    および/または同一または相異なる直鎖状または分枝鎖
    状のC1 −ないしC4 −アルキル基を表すかまたはアル
    カリ土類金属イオン、鉛イオンまたは銅イオンの当量を
    意味する)であり、mは1ないし3の整数でありそして
    nは1ないし4の整数である〕で表される化合物である
    請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 一般式(MO3 S)n −Y−(OH)m
    において、Yが2ないし20個の炭素原子を有する直鎖
    状または分枝鎖状の、飽和脂肪族基、5ないし12個の
    炭素原子を有する単核または二核の環状脂肪族基、ベン
    ゼン、ビフエニル、ナフタレンまたはビナフチルから誘
    導された基、ベンジル基、トルエン、エチルベンゼンま
    たは異性体キシレンから誘導された基、または飽和また
    は不飽和の窒素を含有する5員または6員環、特にピリ
    ジンから誘導された基を意味する請求項2に記載の方
    法。
  5. 【請求項5】 ヒドロキシスルホン酸の塩の水溶液がH
    2SO4 、HCl、HNO3 、H3PO4 、HFまたはH
    BF4 で酸性化されている請求項2ないし4のうちのい
    ずれかに記載の方法。
  6. 【請求項6】 スルホン酸1当量あたりアミン0.8な
    いし1.2モルを使用する請求項2ないし5のうちのい
    ずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】 有機溶剤に可溶性のアンモニウム塩が全
    部で10ないし60個、好ましくは12ないし36個の
    炭素原子を有する水不溶性の直鎖状または分枝鎖状の脂
    肪族アミンから誘導されたものである請求項1ないし6
    のうちのいずれかに記載の方法。
  8. 【請求項8】 アミン用の溶剤としてトルエンまたはケ
    ロシン様の炭化水素留分が使用される請求項2ないし7
    のうちのいずれかに記載の方法。
  9. 【請求項9】 有機ホスフアイトの反応が触媒としての
    ナトリウム、アミン、ナトリウムアルコート、塩化アル
    ミニウム、チタン酸エステルまたは亜リン酸ジアルキル
    エステルの存在下に行われる請求項1ないし8のうちの
    いずれかに記載の方法。
  10. 【請求項10】 エステル交換によって遊離されたフエ
    ノールが薄膜フイルム蒸発器を使用して真空下に連続的
    に脱離される請求項1ないし9のいずれかに記載の方
    法。
JP2402868A 1989-12-23 1990-12-17 加水分解に対して安定な有機ホスフアイトの製造方法 Expired - Lifetime JPH07110868B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE39427870 1989-12-23
DE3942787A DE3942787A1 (de) 1989-12-23 1989-12-23 Verfahren zur herstellung hydrolysestabiler organischer phosphite

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06239878A true JPH06239878A (ja) 1994-08-30
JPH07110868B2 JPH07110868B2 (ja) 1995-11-29

Family

ID=6396314

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2402868A Expired - Lifetime JPH07110868B2 (ja) 1989-12-23 1990-12-17 加水分解に対して安定な有機ホスフアイトの製造方法

Country Status (10)

Country Link
US (1) US5126475A (ja)
EP (1) EP0435071B1 (ja)
JP (1) JPH07110868B2 (ja)
KR (1) KR940001061B1 (ja)
AT (1) ATE114314T1 (ja)
AU (1) AU629079B2 (ja)
BR (1) BR9006501A (ja)
CA (1) CA2032371C (ja)
DE (2) DE3942787A1 (ja)
ES (1) ES2066945T3 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5391799A (en) * 1992-05-05 1995-02-21 Ciba-Geigy Corporation Process for the preparation 6-chloro-2,4,8,10-tetra-butyldibenzo[d,f][1,3,2]dioxaphoshepin
US5292785A (en) * 1992-05-05 1994-03-08 Ciba-Geigy Corporation Bis-phosphite stabilized compositions
US5786497A (en) * 1997-08-29 1998-07-28 General Electric Company Process for the preparation of phosphites
US5919966A (en) * 1998-03-26 1999-07-06 General Electric Company Process for the preparation of spiro bis-phosphites
US5917076A (en) * 1998-04-16 1999-06-29 General Electric Company Process for the preparation of spiro bis-phosphites using finely ground pentaerythritol
US6426429B1 (en) 2000-08-11 2002-07-30 General Electric Company Process for the preparation of hindered phosphites
US6504065B1 (en) 2000-09-29 2003-01-07 General Electric Company Method of making metal salts of 2,4,6-tri-t-butylphenol
DE10240050B3 (de) * 2002-08-30 2004-01-22 Bayer Ag Verfahren zur kombinierten Herstellung von Diethylphosphit und Ethylchlorid
EP2014752A1 (en) 2007-06-23 2009-01-14 Cognis IP Management GmbH Process for the manufacture of saturated fatty acid esters in the presence of a homogeneous complex of a Group VIII metal and a sulfonated phosphite

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0000757B1 (de) * 1977-08-08 1981-08-05 Ciba-Geigy Ag Verfahren zur Herstellung von Triarylphosphiten
FR2465740A1 (fr) * 1978-05-31 1981-03-27 Cellophane Sa Nouveaux derives du naphtalene diol-2,3

Also Published As

Publication number Publication date
DE3942787A1 (de) 1991-06-27
EP0435071A2 (de) 1991-07-03
EP0435071B1 (de) 1994-11-23
AU629079B2 (en) 1992-09-24
ES2066945T3 (es) 1995-03-16
ATE114314T1 (de) 1994-12-15
BR9006501A (pt) 1991-10-01
AU6836890A (en) 1991-06-27
KR910011873A (ko) 1991-08-07
KR940001061B1 (ko) 1994-02-12
DE59007762D1 (de) 1995-01-05
JPH07110868B2 (ja) 1995-11-29
US5126475A (en) 1992-06-30
CA2032371C (en) 1995-04-04
EP0435071A3 (en) 1991-09-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN109456362B (zh) 一种以p(o)-h化合物高效制备含二芳基甲基取代有机膦酸酯的新方法
SG191953A1 (en) Method for producing biphephos
JPH06239878A (ja) 加水分解に対して安定な有機ホスフアイトの製造方法
Michalski et al. Chemistry of thiono-and selenonophosphoranes. A mechanistic study of chlorination reactions of phosphorus thionoesters> P (S) OR: reactive intermediates and stereochemistry
US3238248A (en) Preparation of organophosphorus compounds
TWI630211B (zh) 減少有機四亞磷酸酯之氯含量的方法
JPS62273987A (ja) 液状混合トリアリ−ルチオホスフェ−トの製法
US3642960A (en) Method of producing thiono- or dithio-phosphonic acid esters
JPS603317B2 (ja) 塩化ホスフアイトの製造方法
Mukaiyama et al. A Selective Phosphorylation by Means of Dibromomalonamide and Trialkyl Phosphites
US3332987A (en) Aminoalkylphosphinic acids
Burg et al. Alkoxybis (trifluoromethyl) arsines1
CN109096331B (zh) 一种制备邻二芳基磷酰基取代酚类衍生物的方法
US2495799A (en) Chloroalkyl phosphorous oxy and sulfodichlorides
SU999976A3 (ru) Способ стабилизации комплексов триарилфосфитов с галоидами
SU1209695A1 (ru) Способ получени диарилалкилфосфиноксидов
US2899456A (en) Alkene phosphates
WO2023054663A1 (ja) ビニルホスホン酸モノエステルの製造方法
Pinkus et al. The Structure of Couper's Compound. Chemical Studies and P31 Nuclear Magnetic Resonance Spectra on Couper's Compound and Related Structures1
JP4084095B2 (ja) ペンタエリスリトールジホスホネートの製造方法
JPH09183786A (ja) ハロゲン不含の環状リン酸エステルおよびその製造方法
JP2004018387A (ja) ペンタエリスリトールジホスホネートの製造方法
JP2004083537A (ja) ペンタエリスリトールジホスホネートの製造方法
Cavell et al. Some reactions of bis (trifluoromethyl) phosphines,-phosphine oxides, and-phosphine sulfides with alcohols and mercaptans. Preparation, characterization, and NMR spectra of a homologous series of esters and thioesters
SU596594A1 (ru) Способ получени ди/2,2,2-тригалоидэтил/ -1-окси-2,2,2-трихлорэтилфосфонатов

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19960820