JPH06239850A - 2−オキシテトラヒドロフラン誘導体およびそれから誘導されるデカリン誘導体 - Google Patents

2−オキシテトラヒドロフラン誘導体およびそれから誘導されるデカリン誘導体

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JPH06239850A
JPH06239850A JP5129093A JP5129093A JPH06239850A JP H06239850 A JPH06239850 A JP H06239850A JP 5129093 A JP5129093 A JP 5129093A JP 5129093 A JP5129093 A JP 5129093A JP H06239850 A JPH06239850 A JP H06239850A
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JP5129093A
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English (en)
Inventor
Kunikazu Sakai
邦和 酒井
Kikuo Sugimoto
貴久男 杉本
Takayuki Inaba
隆之 稲葉
Atsuro Terajima
孜郎 寺島
Makoto Shiozaki
真 塩崎
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Sagami Chemical Research Institute
Original Assignee
Sagami Chemical Research Institute
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 デカリン骨格を有するHMG-CoA還元酵素阻害物
質の重要合成中間体である(1S,2S,4aR,6S,8aS)-1-エト
キシカルボニル-1,2,4a,5,6,7,8,8a-オクタヒドロ-2-メ
チル-6,8-ナフタレンカルボラクトンの簡便合成法にお
ける中間体の提供。 【構成】 (3S,5S)-3-[(2E,4E)-2,4-ヘキサジエニル]-5
-ヒドロキシメチル-3,4-ジヒドロ-5H-2-フラノンを原料
として合成される、(2RS,3S,5S)-2-アルコキシー3-[(2E,
4E)-2,4-ヘキサジエニル]-5-ヒドロキシメチルテトラヒ
ドロフラン誘導体、(2RS,3S,5S)-3-[(2E,4E)-ヘキサジ
エニル]-5-[2-(アルコキシカルボニル)-(E)-エテニル]-
テトラヒドロフラン誘導体、および(1S,2S,4aR,6S,8aS)
-1-アルコキシカルボニル-6-ホルミル-8-ヒドロキシ-1,
2,4a,5,6,7,8,8a-オクタヒドロ-2-メチルナフタレン誘
導体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明の2−オキシテトラヒドロ
フラン誘導体およびデカリン誘導体はいずれも下記一般
式(1)
【0002】
【化5】
【0003】で表されるHMG-CoA還元酵素阻害剤の合成
における下記式(2a)
【0004】
【化6】
【0005】で表される鍵合成中間体[(+)-(1S,2S,4a
R,6S,8S,8aS)-1-(エトキシカルボニル)-1,2,4a,5,6,7,
8,8a-オクタヒドロ-2-メチル-6,8-ナフタレンカルボラ
クトン](C.M.Blackwell, et al., J.Org.Chem.,57,559
6(1992)、A.H.Davidson, et al.,J.Chem.Soc.,Chem.Com
mun.,1786(1987)およびA.H.Davidson, et al., J.Chem.
Soc.,Chem.Commun.,1662(1985)参照)の直接の製造原料
としての用途を有する。
【0006】
【従来技術】従来、前記式(2a)で表わされるHMG-Co
A還元酵素阻害物質化合物の鍵合成中間体は、L-グルタ
ミン酸から数工程を経て合成された(3S,5S)-3-[(2E,4E)
-2,4-ヘキサジエニル]-5-ヒドロキシメチル-3,4-ジヒド
ロ-5H-2-フラノンを低温で酸化し、生成したエピメリ化
しやすい不安定なアルデヒドを(カルボエトキシメチレ
ン)トリフェニルホスホランで捕捉して(3S,5S)-3-[(2E,
4E)-ヘキサジエニル]-5-[2-(エトキシカルボニル)-(E)-
エテニル]-3,4-ジヒドロー5H-2-フラノンとし、これをDi
els-Alder反応に付すことにより製造されていた(C.M.B
lackwell, et al., J.Org.Chem.,57,5596(1992)、A.H.D
avidson, et al., J.Chem.Soc.,Chemm.Commun.,1786(19
87)およびA.H.Davidson, et al., J.Chem.Soc.,Chemm.C
ommun.,1662(1985))。しかしながら、この合成法は(3
S,5S)-3-[(2E,4E)-2,4-ヘキサジエニル]-5-ヒドロキシ
メチル-3,4-ジヒドロ-5H-2-フラノンを酸化することに
より得られるアルデヒドのエピメリ化を避けるために-7
8℃という低温での反応条件に加えて、高価な(カルボエ
トキシメチレン)トリフェニルホスホランが必要であ
り、さらに、異性体分離のためのカラムクロマトグラフ
ィーが用いられており、工業的に到底実施し得ないもの
であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】本発明は、前記式(2a)で表される鍵合
成中間体のより簡便で、工業的に実施可能な製造法を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意検討
を加えた結果下記一般式
【0010】
【化7】
【0011】[式中、R1は水素原子または炭素数1〜
5の直鎖状もしくは分枝状低級アルキル基、置換もしく
は未置換のアラルキル基、または置換もしくは未置換の
アリール基を表し、R4はヒドロキシメチル基またはホ
ルミル基を表す]で表される2−オキシテトラヒドロフ
ラン誘導体、下記一般式
【0012】
【化8】
【0013】[式中、R1およびR3は水素原子または炭
素数1〜5の直鎖状もしくは分枝状低級アルキル基、置
換もしくは未置換のアラルキル基、または置換もしくは
未置換のアリール基を表す]で表される2−オキシテト
ラヒドロフラン誘導体、下記一般式
【0014】
【化9】
【0015】[式中、R1'は炭素数1〜5の直鎖状もし
くは分枝状低級アルキル基、置換もしくは未置換のアラ
ルキル基、または置換もしくは未置換のアリール基を表
し、R3は水素または炭素数1〜5の直鎖状もしくは分
枝状低級アルキル基、置換もしくは未置換のアラルキル
基、または置換もしくは未置換のアリール基を表す]で
表されるデカリン誘導体、並びに下記一般式
【0016】
【化10】
【0017】および
【0018】
【化11】
【0019】[式中、R3は水素原子または炭素数1〜
5の直鎖状もしくは分枝状低級アルキル基、置換もしく
は未置換のアラルキル基、または置換もしくは未置換の
アリール基を表す]で表されるデカリン誘導体が前記式
(2a)で表されるHMG-CoA還元酵素阻害物質の製造原
料として大変有用であることを見い出し本発明を完成し
た。
【0020】上記式中、低級アルキル基としてはメチル
基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−
ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル
基、イソアミル基、ネオペンチル基が例示される。アラ
ルキル基としては、ベンジル基、4−メチルベンジル
基、3−メチルベンジル基、2−メチルベンジル基、4
−クロロベンジル基、3−クロロベンジル基、2−クロ
ロベンジル基、4−メトキシベンジル基、3−メトキシ
ベンジル基、2−メトキシベンジル基を例示刷ることが
できる。アリール基としてはフェニル基、1−ナフチル
基、2−ナフチル基を例示することができ、アリール基
上の置換基としては、メチル基、メトキシ基、塩素原
子、フッ素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ニトロ基、ア
ミノ基が例示される。
【0021】前記一般式(6a)もしくは(6b)で表
されるデカリン誘導体は下記の合成工程によって、前記
一般式(3)および(4)で表される2−オキシテトラ
ヒドロフラン誘導体および前記一般式(5)で表される
デカリン誘導体を経ることによって、(3S,5S)-3-[(2E,4
E)-2,4-ヘキサジエニル]-5-ヒドロキシメチル-3,4-ジヒ
ドロ-5H-2-フラノンから容易に製造できる。
【0022】
【化12】
【0023】
【化13】
【0024】[式中、R1'は炭素数1〜5の直鎖状もし
くは分枝状低級アルキル基、置換もしくは未置換のアラ
ルキル基、または置換もしくは未置換のアリール基を表
し、R2はヒドロキシメチル基またはホルミル基を表
し、R3は水素原子または炭素数1〜5の直鎖状もしく
は分枝状低級アルキル基、置換もしくは未置換のアラル
キル基、または置換もしくは未置換のアリール基を表
し、R4は炭素数1〜5の直鎖状もしくは分枝状低級ア
ルキル基、置換もしくは未置換のアラルキル基、または
置換もしくは未置換のアリール基を表す。]
【0025】[第一工程]本工程は(3S,5S)-3-[(2E,4E)
-2,4-ヘキサジエニル]-5-ヒドロキシメチル-3,4-ジヒド
ロ-5H-2-フラノン(C.M.Blackwell, et al., J.Org.Che
m.,57,5596(1992)、A.H.Davidson, et al., J.Chem.So
c.,Chem.Commun.,1786(1987)およびA.H.Davidson, et a
l., J.Chem.Soc.,Chem.Commun.,1662(1985)を参照)を
還元して、本発明化合物である式(3a)で表される(2
RS,3S,5S)-3-[(2E,4E)-2,4-ヘキサジエニル]-2-ヒドロ
キシ-5-ヒドロキシメチルテトラヒドロフランを製造す
るものである。
【0026】本工程に用いられる還元剤としては、リチ
ウム トリエチルボロヒドリド、リチウム トリ-s-ブチ
ルボロヒドリド、ナトリウム トリ-s-ブチルボロヒドリ
ド、カリウム トリ-s-ブチルボロヒドリド、カリウム
トリシアミルボロヒドリド、ナトリウム ビス(2-メトキ
シエトキシ)アルミニウムヒドリド、ジイソブチルアル
ミニウムヒドリドなどを例示することができ、好適には
ジイソブチルアルミニウムヒドリドが用いられる。反応
は溶媒中行われ、用いられる溶媒としてはベンゼン、ト
ルエン、p-キシレン、o-キシレン、m-キシレン、メシチ
レン、クロロベンゼンなどの芳香族系溶媒、エーテル、
テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2-ジエトキシエタ
ンなどのエーテル系溶媒、クロロホルム、ジクロロメタ
ン、四塩化炭素、ジクロロエタンなどのハロゲン系溶媒
を例示することができる。好適にはジクロロメタン中で
行われる。反応は-90℃から100℃で行われるが、好適に
は-40℃から-20℃で行われる。
【0027】本反応により得られる式(3a)で表され
る(2RS,3S,5S)-3-[(2E,4E)-2,4-ヘキサジエニル]-2-ヒ
ドロキシ-5-ヒドロキシメチルテトラヒドロフランは不
安定なため精製することなく第二工程に用いられる。
【0028】[第二工程]本工程は式(3a)で表され
る(2RS,3S,5S)-3-[(2E,4E)-2,4-ヘキサジエニル]-2-ヒ
ドロキシ-5-ヒドロキシメチルテトラヒドロフランを触
媒量の酸の存在下に一般式(7)で表されるアルコール
と反応させてエーテル化を行うことにより、本発明化合
物である一般式(3b)で表される(2RS,3S,5S)-2-アル
コキシー3-[(2E,4E)-2,4-ヘキサジエニル]-5-ヒドロキシ
メチルテトラヒドロフラン誘導体を製造するものであ
る。
【0029】本反応に用いられる一般式(7)で表され
るアルコールとしては、メタノール、エタノール、プロ
パノール、イソプロピルアルコール、t-ブタノール、ベ
ンジルアルコール、フェノール、クレゾールなどが例示
することができ、好適にはメタノールが用いられる。反
応は酸触媒を用い溶媒中行われるが、用いられる酸とし
ては塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、p-ト
ルエンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸ピリジニウム
などを例示することができ、溶媒としては、ベンゼン、
トルエン、p-キシレン、o-キシレン、m-キシレン、メシ
チレン、クロロベンゼンなどの芳香族系溶媒、エーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2-ジエトキシ
エタンなどのエーテル系溶媒、クロロホルム、ジクロロ
メタン、四塩化炭素、ジクロロエタンなどのハロゲン系
溶媒、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプ
ロピルアルコール、t-ブタノールなどのアルコール系溶
媒を例示することができる。好適には、メタノール中、
p-トルエンスルホン酸を用いて行われる。反応は-90℃
から100℃で行われるが、好適には0℃から30℃で行われ
る。
【0030】[第三工程]本工程は前記一般式(3b)
で表される(2RS,3S,5S)-2-アルコキシー3-[(2E,4E)-2,4-
ヘキサジエニル]-5-ヒドロキシメチルテトラヒドロフラ
ン誘導体を酸化して前記一般式(3c)で表される(2R
S,3S,5S)-2-アルコキシー3-[(2E,4E)-2,4-ヘキサジエニ
ル]-5-ホルミルテトラヒドロフラン誘導体を製造するも
のである。
【0031】本工程においては、例えばピリジニウムジ
クロメート、クロロクロム酸ピリジニウムなどのクロム
酸誘導体を用いる方法、ジメチルスルホキシドと有機塩
基の存在下、ジシクロヘキシルカルボジイミド、無水酢
酸、塩化アセチル、塩化オキザリル、三酸化硫黄ピリジ
ンコンプレックスなどの求電子試薬を用いる方法を例示
することができる。好適にはジメチルスルホキシドとト
リエチルアミン存在下に三酸化硫黄ピリジンコンプレッ
クスを用いる方法で酸化が行われる。反応は溶媒中行わ
れ、溶媒としてベンゼン、トルエン、p-キシレン、o-キ
シレン、m-キシレン、メシチレン、クロロベンゼンなど
の芳香族系溶媒、エーテル、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン、1,2-ジエトキシエタンなどのエーテル系溶媒、
クロロホルム、ジクロロメタン、四塩化炭素、ジクロロ
エタンなどのハロゲン系溶媒を例示することができる
が、好適には酸化剤であるジメチルスルホキシドが溶媒
として用いられる。反応は-90℃から100℃で行われる
が、好適には10℃から30℃で行われる。
【0032】本反応により得られる前記一般式(3c)
で表される(2RS,3S,5S)-2-アルコキシー3-[(2E,4E)-2,4-
ヘキサジエニル]-5-ホルミルテトラヒドロフラン誘導体
は不安定なため精製することなく第四工程に用いられ
る。
【0033】[第四工程]本工程は前記一般式(3c)
で表される(2RS,3S,5S)-2-アルコキシー3-[(2E,4E)-2,4-
ヘキサジエニル]-5-ホルミルテトラヒドロフラン誘導体
と前記一般式(8)で表されるホスホノ酢酸誘導体を塩
基の存在下で反応させることにより前記一般式(4)で
表される(2RS,3S,5S)-3-[(2E,4E)-ヘキサジエニル]-5-
[2-(アルコキシカルボニル)-(E)-エテニル]-テトラヒド
ロフラン誘導体を製造するものである。
【0034】本反応に用いられる前記一般式(8)で表
されるホスホノ酢酸誘導体としては、ホスホノ酢酸トリ
エチル、ジエチルホスホノ酢酸t-ブチル、ホスホノ酢酸
トリメチル、ジエチルホスホノ酢酸メチルなどを例示す
ることができ、好適にはホスホノ酢酸トリエチルが用い
られる。本反応は塩基を用い溶媒中行われるが、塩基と
してはリチウムメチラート、リチウムエチラート、リチ
ウムイソプロポキシド、リチウムt-ブトキシド、ナトリ
ウムメチラート、ナトリウムエチラート、ナトリウムイ
ソプロポキシド、ナトリウムt-ブトキシド、カリウムメ
チラート、カリウムエチラート、カリウムイソプロポキ
シド、カリウムt-ブトキシド、などのアルカリ金属アル
コキシド、リチウムアミド、ナトリウムアミド、カリウ
ムアミド、リチウムジイソプロイルアミド、ナトリウム
ジイソプロピルアミド、カリウムジイソプロピルアミド
などのアルカリ金属アミド、水素化リチウム、水素化ナ
トリウム、水素化カリウムなどのアルカリ金属水素化
物、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウ
ムなどのアルカリ金属水酸化物、炭酸カリウム、炭酸ナ
トリウム、炭酸水素ナトリウムなどのアルカリ金属炭酸
塩が例示でき、また、反応溶媒としては、反応に関与し
ないものであれば如何なるものも使用できるが、メタノ
ール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコ
ール、t-ブタノールなどのアルコール系溶媒、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサン、1,2-ジエトキシエタンなどの
エーテル系溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセ
トアミドなどの極性溶媒が例示できる。好適には、反応
は水とジメチルスルホキシドの混合溶媒中で炭酸カリウ
ムを塩基として用いて行われる。反応は-90℃から100℃
で行われるが、好適には10℃から30℃で行われる。
【0035】本反応により得られる前記一般式(4)で
表される(2RS,3S,5S)-3-[(2E,4E)-ヘキサジエニル]-5-
[2-(アルコキシカルボニル)-(E)-エテニル]-テトラヒド
ロフラン誘導体は精製して、あるいは精製することなく
第五工程に用いることができる。
【0036】[第五工程]本工程は前記一般式(4)で
表される(2RS,3S,5S)-3-[(2E,4E)-ヘキサジエニル]-5-
[2-(アルコキシカルボニル)-(E)-エテニル]-テトラヒド
ロフラン誘導体を加熱することにより分子内Diels-Alde
r反応を行い、前記一般式(5)で表されるデカリン誘
導体を製造するものである。
【0037】本反応は溶媒中で行われ、溶媒としてはベ
ンゼン、トルエン、p-キシレン、o-キシレン、m-キシレ
ン、メシチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、
ニトロベンゼンなどの芳香族系溶媒、モノグリム、ジグ
リム、トリグリムなどのエーテル系溶媒、ジメチルホル
ムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシ
ドなどの高極性溶媒などを例示することができるが、好
適にはメシチレン中で行われる。反応は30℃から200℃
で行われるが、好適には130℃から170℃で行われる。
【0038】本反応により得られる前記一般式(5)で
表されるデカリン誘導体は精製して、あるいは精製する
ことなく第六工程に用いることができる。
【0039】[第六工程]本工程は前記一般式(5)で
表されるデカリン誘導体のアセタール部分を酸により加
水分解して前記一般式(6a)もしくは(6b)で表さ
れるホルミル基を有するデカリン誘導体を製造するもの
である。
【0040】本反応に用いられる酸としては塩酸、硫
酸、硝酸、酢酸、p-トルエンスルホン酸、トリフルオロ
酢酸などを例示することができるが、好適には塩酸が用
いられる。反応は溶媒中行われ、用いられる溶媒として
は、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、モノグリムなどのエーテル系溶媒、メタノール、エ
タノール、プロパノール、t-ブタノールなどのアルコー
ル系溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド、ジメチルスルホキシドなどの高極性溶媒を例示する
ことができ、用いる酸により適宜選択して用いられる。
好適にはテトラヒドロフラン中、塩酸を用いて反応を行
う。
【0041】本工程により生成する一般式(6a)で表
される誘導体はγ-ヒドロキシアルデヒド構造を有する
ために、溶液中では一般式(6b)で表されるヘミアセ
タール体との平衡混合物として存在する。
【0042】[第七工程]本工程は前記一般式(6a)
もしくは(6b)で表されるホルミル基を有するデカリ
ン誘導体を酸化して前記一般式(2)で表されるラクト
ン環を有するデカリン誘導体を製造するものである。
【0043】本工程においては、例えば、ピリジニウム
ジクロメート、クロロクロム酸ピリジニウムなどのクロ
ム酸誘導体を用いる方法、ジメチルスルホキシドと有機
塩基の存在下、ジシクロヘキシルカルボジイミド、無水
酢酸、塩化アセチル、塩化オキザリル、三酸化硫黄ピリ
ジンコンプレックスなどの求電子試薬を用いる方法を例
示することができる。好適にはジメチルスルホキシドと
トリエチルアミン存在下に三酸化硫黄ピリジンコンプレ
ックスを用いる方法で酸化が行われる。
【0044】反応は溶媒中行われ、溶媒としてベンゼ
ン、トルエン、p-キシレン、o-キシレン、m-キシレン、
メシチレン、クロルベンゼンなどの芳香族系溶媒、エー
テル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2-ジエトキ
シエタンなどのエーテル系溶媒、クロロホルム、ジクロ
ロメタン、四塩化炭素、ジクロロエタンなどのハロゲン
系溶媒を例示することができるが、好適には酸化剤であ
るジメチルスルホキシドが溶媒として用いられる。反応
は-90℃から100℃で行われるが、好適には10℃から30℃
で行われる。
【0045】
【実施例】以下に実施例、参考例を用いて本発明を詳細
に説明するが、本発明はこれらに限定されるものでない
ことは言うまでもない。
【0046】実施例1
【0047】
【化14】
【0048】(3S,5S)-3-[2'(E),4'(E)-ヘキサジエニル]
-5-ヒドロキシメチルテトラヒドロフラン-2-オン(1.57
g, 8.01 mmol)のCH2Cl2(16 mL)溶液に1.0 M DIBALのヘ
キサン溶液(17.6 mL)を-35 ℃で加えた。同温度で20分
間攪拌の後に反応混合物を2 Mの塩酸(40 mL)にあけて反
応を終了させた。有機層を分離し、CH2Cl2(20 mL)で2回
抽出し、有機層を合わせ硫酸マグネシウムで乾燥した。
乾燥剤をろ別して溶媒を留去した後、残渣をメタノー
ル(14 mL)に溶解して、P-トルエンスルホン酸の1水和物
(50 mg)を加えて室温で1時間攪拌した。 反応混合物を
減圧濃縮し、酢酸エチル50 mLを加え飽和重曹水(30 mL)
と飽和食塩水(30 mL)で順次洗浄した。有機層を硫酸マ
グネシウムで乾燥し、乾燥剤をろ別し減圧濃縮して得ら
れた残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エ
チル,3:1-2:1)により精製し、(2RS,3S,5S)-3-[2'(E),4'
(E)-ヘキサジエニル]-5-ヒドロキシメチル-2-メトキシ
テトラヒドロフラン(1.32 g, 78%)を無色油状物質とし
て得た。このものは2位の立体異性に基づく2:1のジアス
テレオマー混合物であった。
【0049】沸点 120-130℃/0.75 mmHg1 H NMR (2種類のジアステレオマー混合物,CDCl3, 200 M
Hz) δ 1.36 (0.67x1H,m), 1.66 (0.33x1H, m), 1.74
(3H, d, J = 6.2 Hz), 1.82-2.34 (5H, m), 3.34 (0.67
x3H, s), 3.39 (0.33x3H, s), 3.44-3.61 (2H, m), 3.6
8-3.85 (2H, m),4.15-4.38 (1H, s), 4.69 (0.67x1H,
d, J = 1.4 Hz), 4.75 (0.33x1H, d, J =3.8 Hz), 5.40
-5.69 (2H, m), 5.93-6.12 (2H, m) IR(neat) 3430, 2900, 1445, 1100, 1060, 1020, 980
cm-1 MS(低分解能) 212(M+), 180, 143 MS(高分解能)測定値 212.1433, 計算値(C12H20O3) 21
2.1411 [α]20 D +27.01 o (c 1.140, CHCl3)
【0050】実施例2
【0051】
【化15】
【0052】2位の立体異性に基づく2対1の異性体の混
合物より成る(2RS,3S,5S)-3-[2'(E),4'(E)-ヘキサジエ
ニル]-5-ヒドロキシメチル-2-メトキシテトラヒドロフ
ラン(1.06 g, 5.00 mmol)をトリエチルアミン(5.3 mL)
に溶解し、 これに三酸化硫黄ピリジンコンプレックス
(2.38 g, 15.0 mmol)のジメチルスルホキシド(10.6 mL)
溶液を室温で加えた。30分間攪拌した後にホスホノ酢酸
トリエチル(1.68 g, 7.50mmol)と炭酸カリウム水溶液
(7.00 g/14.0 mL)を順次加え、室温で3時間攪拌した。
反応混合物にリグロイン(70 mL)を加え、水、2 N塩酸、
飽和食塩水、70 mLで順次洗浄した。有機層をMgSO4で乾
燥し、減圧濃縮して得られた残渣をカラムクロマトグラ
フィー(ヘキサン:酢酸エチル,18:1)で精製することによ
り2位の立体に基づく2対1の異性体の混合物より成る(2R
S,3S,5S)-3-[2'(E),4'(E)-ヘキサジエニル]-5-[2-(エト
キシカルボニル)-(E)-エテニル]-2-メトキシテトラヒド
ロフラン(1.28 g, 91%)を無色油状物質として得た。
【0053】1H NMR (2種類のジアステレオマー混合物,
CDCl3, 200 MHz) δ 1.29 (3H, t, J= 7.1 Hz), 1.34
(1H, m), 1.73(3H, d, J = 6.2 Hz), 2.04-2.39 (4H,
m), 3.35 (0.67x3H, s), 3.39 (0.33x 3H, s), 4.20
(2H, q, J = 7.1 Hz), 4.57-4.75 (1H, m), 4.75 (0.67
x1H, d, J= 1.2 Hz), 4.80 (0.33x1H, d, J = 3.5 Hz),
5.36-5.70 (2H, m), 5.93-6.09 (3H, m), 6.92 (0.33x
1H, dd, J = 15.6, 6.1Hz), 6.94 (0.67x1H, dd, J = 1
5.7, 5.3 Hz) IR(neat) 2920, 1720, 1660, 1300, 1260, 1100, 980 c
m-1 MS(低分解能) 280(M+), 248, 234, 220, 207, 122 MS(高分解能)測定値 280.1674, 計算値(C16H24O4) 280.
1673 [α]20 D -2.84 o (c 0.986, CHCl3)
【0054】実施例3
【0055】
【化16】
【0056】2位の不斉に基づく2対1の異性体の混合物
より成る(2RS,3S,5S)-3-[2'(E),4'(E)-ヘキサジエニル]
-5-[2-(エトキシカルボニル)-(E)-エテニル]-2-メトキ
シテトラヒドロフラン(280 mg, 1.00 mmol)をクロルベ
ンゼン(5.0mL)に溶解し、2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフ
ェノール(11 mg)を加え、封管中130 ℃で130時間加熱し
た。反応混合物を濃縮し、カラムクロマトグラフィー
(ヘキサン:酢酸エチル, 20:1)で精製することにより、
(1S,2S,3S,4S,7R,9S)-3-エトキシカルボニル-10-メトキ
シ-4-メチル-11-オキサ-5-トリシクロ[7.2.1.02,7]ウン
デセン(198 mg, 70%)を無色油状物質として得た。
【0057】1H NMR(CDCl3, 400 MHz) δ 0.86 (d, 3
H, J = 7.2 Hz), 1.21 (dt, 1H, J =2.2, 13.1 Hz), 1.
27 (t, 3H, J = 7.1 Hz), 1.43 (dd, 1H, J = 10.7, 1
1.9Hz), 1.53 (d, J = 11.2 Hz), 1.76 (m, 1H), 2.25
- 2.10 (m, 2H), 2.31 (m,1H), 2.63 (m, 1H), 2.80 (d
d, 1H, J = 12.0, 6.7 Hz), 3.35 (s, 3H), 4.15(m, 2
H), 4.61 (d, 1H, J = 6.2 Hz), 4.71 (s, 1H), 5.45
(s like, 2H) IR(neat) 2960, 1730, 1160, 1090 cm-1 MS(高分解) 測定値 280.1655, 計算値(C16H24O4) 280.1
683 [α]20 D +254 o (c 1.086, CHCl3)
【0058】実施例4
【0059】
【化17】
【0060】2位の不斉に基づく2対1の異性体の混合物
より成る(2RS,3S,5S)-3-[2'(E),4'(E)-ヘキサジエニル]
-5-[2-(エトキシカルボニル)-(E)-エテニル]-2-メトキ
シテトラヒドロフラン(280 mg, 1.00 mmol)をメシチレ
ン(2.8 mL)に溶解し、封管中165℃で90時間加熱した。
反応混合物を濃縮して得られる未精製の(1S,2S,3S,4S,7
R,9S)-3-エトキシカルボニル-10-メトキシ-4-メチル-11
-オキサ-5-トリシクロ[7.2.1.02,7]ウンデセンをTHF(2.
8 mL)に溶解し、氷冷下1 N塩酸(0.5 mL)を加え室温で8
時間攪拌した。反応混合物に飽和重曹水(30 mL)を加え
てクロロホルム(20mL)で3回抽出し、有機層を合わせ、
硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤をろ別し、減圧濃
縮して得られる残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキ
サン:酢酸エチル=2:1)で精製することにより(1S,2S,4a
R,6S,8aS)-1-エトキシカルボニル-6-ホルミル-8-ヒドロ
キシ-1,2,4a,5,6,7,8,8a-オクタヒドロ-2-メチルナフタ
レン(200 mg,2段階の通し収率75%)を無色結晶として得
た。このものはCDCl3中では対応するラクトールとの平
衡混合物(ヒドロキシアルデヒド体:ラクトール体=0.7
5:0.25)であることが1H-NMRによって示された。しかし
結晶状態では融点幅が小さいこと、IR(KBr)スペクトル
においてアルデヒドのC-H伸縮振動(2730 cm-1)が観測さ
れることから、専らヒドロキシアルデヒドの構造をとる
ものと考えられる。
【0061】mp. 97-99 ℃ (ヘキサン−酢酸エチル)1 H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ 0.87 (0.25x3H, d, J =
7.2 Hz), 0.91 (0.75x3H, d, J = 7.1 Hz), 1.27 (3H,
t, J = 7.1 Hz), 1.19-1.60 (2H, m), 1.78(0.25x1H,
m), 1.89 (0.75x1H, ddd, J = 2.9, 6.5, 14.9 Hz), 2.
11 - 2.41(3H, m), 2.17 (0.75x1H, br d, J = 4.1 H
z), 2.48 (0.25x1H, br d, J = 4.8Hz), 2.57-2.67 (2
H, m), 2.78 (0.25x1H, dd, J = 6.6, 11.7 Hz), 2.79
(0.75x1H, dd, J = 5.8, 11.5 Hz), 4.10-4.21 (2H,
m), 4.32 (0.75x1H, br s),4.65 (0.25x1H, d, J = 6.2
Hz), 5.20 (0.25x1H, d, 4.7 Hz), 5.41-5.48 (1H+ 0.
25x1H, m), 5.58 (0.75x1H, ddd, J = 2.7, 4.6, 9.8 H
z), 9.77 (0.75x1H,s)
【0062】IR(KBr) 3520, 2910, 2730, 1720, 1170,
1130 cm-1 分析 C15H22O4: 計算値 C, 67.65; H,8.33. 測定値 C,
67.42; H, 8.33. [α]20 D +190 o (c 0.981, CHCl3)
【0063】参考例1
【0064】
【化18】
【0065】(1S,2S,4aR,6S,8aS)-1-エトキシカルボニ
ル-6-ホルミル-8-ヒドロキシ-1,2,4a,5,6,7,8,8a-オク
タヒドロ-2-メチルナフタレンと対応するラクトール体
の平衡混合物(20 mg, 0.075 mmol)をジクロロメタン(2.
0 mL)に溶解し、クロム酸ピリジニウム(50 mg)を加えて
室温で15時間攪拌した。反応混合物をシリカゲルカラム
上に開けエーテルで洗浄した。溶出液を濃縮して得られ
た残渣を分取TLC(ヘキサン-酢酸エチル,1:1)により精製
することにより(1S,2S,4aR,6S,8aS)-1-エトキシカルボ
ニル-1,2,4a,5,6,7,8,8a-オクタヒドロ-2-メチル-6,8-
ナフタレンカルボラクトン(8.0 mg, 40%)を無色油状物
質として得た。このものの各種スペクトルデータは文献
値(C.M.Blackwell, A.H.Davidson, S.B.Launchbury, C.
N.Lewis,E.M.Morrice, M.M.Reeve, J.A.R.Roffey, A.S.
Tipping, R.S.Todd, J.Org.Chem.57,1935(1992))と完全
に一致した。
【0066】1H NMR (CDCl3, 200 MHz) δ 0.89 (3H,
d, J = 7.1 Hz), 1.28 (3H, t, J =7.3 Hz), 1.41 (1H,
dt, J = 1.8, 13.0 Hz), 1.74 (1H, t, J = 11.3 Hz),
1.88 (1H, d, J = 11.7 Hz), 2.05 (1H, m), 2.35 (1H,
m), 2.49 (1H, m),2.70 (2H, m), 2.86 (1H, dd, J =
6.6, 11.7 Hz), 4.17 (2H, q, J = 7.1 Hz),5.05 (1H,
d, J = 6.1 Hz), 5.50 (2H, br s) [α]20 D +256 o (c 0.795, CHCl3), [lit. +260 o (c
1.0, CHCl3)]
【0067】参考例2
【0068】
【化19】
【0069】(1S,2S,4aR,6S,8aS)-1-エトキシカルボニ
ル-6-ホルミル-8-ヒドロキシ-1,2,4a,5,6,7,8,8a-オク
タヒドロ-2-メチルナフタレンと対応するラクトール体
の平衡混合物(133 mg, 0.50 mmol)をジメチルスルホキ
シド(1.5 mL)に溶解し、トリエチルアミン(0.53 mL)と
三酸化硫黄ピリジンコンプレックス(239 mg)のジメチル
スルホキシド(1.2 mL)溶液を順次加えて室温で30分間攪
拌した。反応混合物にジエチルエーテル(30 mL)を加
え、水(30 mL)、2N塩酸(30 mL)、飽和食塩水(30 mL)
で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を
ろ別後、減圧濃縮して得られた残渣をカラムクロマトグ
ラフィー(ヘキサン-酢酸エチル,3:1)で精製することに
より(1S,2S,4aR,6S,8aS)-1-エトキシカルボニル-1,2,4
a,5,6,7,8,8a-オクタヒドロ-2-メチル-6,8-ナフタレン
カルボラクトン(108 mg, 82%)を無色油状物質として得
た。
【手続補正書】
【提出日】平成5年12月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明の2−オキシテトラヒドロ
フラン誘導体およびデカリン誘導体はいずれも下記式
(1)
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0052
【補正方法】変更
【補正内容】
【0052】2位の立体異性に基づく2対1の異性体の混
合物より成る(2RS,3S,5S)-3-[2'(E),4'(E)-ヘキサジエ
ニル]-5-ヒドロキシメチル-2-メトキシテトラヒドロフ
ラン(1.06 g, 5.00 mmol)をトリエチルアミン(5.3 mL)
に溶解し、 これに三酸化硫黄ピリジンコンプレックス
(2.38 g, 15.0 mmol)のジメチルスルホキシド(10.6 mL)
溶液を室温で加えた。30分間攪拌した後にホスホノ酢酸
トリエチル(1.68 g, 7.50mmol)と炭酸カリウム水溶液
(7.00 g/14.0 mL)を順次加え、室温で3時間攪拌した。
反応混合物にリグロイン(70 mL)を加え、水、2 N塩酸、
飽和食塩水で順次洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥し、
減圧濃縮して得られた残渣をカラムクロマトグラフィー
(ヘキサン:酢酸エチル,18:1)で精製することにより2位
の立体に基づく2対1の異性体の混合物より成る(2RS,3S,
5S)-3-[2'(E),4'(E)-ヘキサジエニル]-5-[2-(エトキシ
カルボニル)-(E)-エテニル]-2-メトキシテトラヒドロフ
ラン(1.28g, 91%)を無色油状物質として得た。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式 【化1】 [式中、R1は水素原子、炭素数1〜5の直鎖状もしく
    は分枝状低級アルキル基、置換もしくは未置換のアラル
    キル基、または置換もしくは未置換のアリール基を表
    し、R2はヒドロキシメチル基、ホルミル基またはトラ
    ンス型の−CH=CHCO23(R3は水素原子、炭素
    数1〜5の直鎖状もしくは分枝状低級アルキル基、置換
    もしくは未置換のアラルキル基、または置換もしくは未
    置換のアリール基を表す)で示される基を表す]で表さ
    れる2−オキシテトラヒドロフラン誘導体。
  2. 【請求項2】 下記一般式 【化2】 [式中、R1'は炭素数1〜5の直鎖状もしくは分枝状低
    級アルキル基、置換もしくは未置換のアラルキル基、ま
    たは置換もしくは未置換のアリール基を表し、R3は水
    素原子または炭素数1〜5の直鎖状もしくは分枝状低級
    アルキル基、置換もしくは未置換のアラルキル基、また
    は置換もしくは未置換のアリール基を表す]で表される
    デカリン誘導体。
  3. 【請求項3】 下記一般式 【化3】 および/または下記一般式 【化4】 [式中、R3は水素原子、炭素数1〜5の直鎖状もしく
    は分枝状低級アルキル基、置換もしくは未置換のアラル
    キル基、または置換もしくは未置換のアリール基を表
    す]で表されるデカリン誘導体。
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