JPH06239735A - 酵素内包ゼラチンカプセル - Google Patents

酵素内包ゼラチンカプセル

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JPH06239735A
JPH06239735A JP5157393A JP5157393A JPH06239735A JP H06239735 A JPH06239735 A JP H06239735A JP 5157393 A JP5157393 A JP 5157393A JP 5157393 A JP5157393 A JP 5157393A JP H06239735 A JPH06239735 A JP H06239735A
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JP
Japan
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enzyme
capsule
gelatin
gelatin capsule
encapsulated
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Pending
Application number
JP5157393A
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English (en)
Inventor
Katsuhiko Yoshida
勝彦 吉田
Masakatsu Ota
昌勝 大田
Takanori Kashiwagi
尊紀 柏木
Takashi Kondo
隆 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanebo Ltd
Fuji Capsule Co Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
Fuji Capsule Co Ltd
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Publication date
Application filed by Kanebo Ltd, Fuji Capsule Co Ltd filed Critical Kanebo Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 水系の洗顔料類に配合しても内包された酵素
が長期間安定で、カプセルが製剤中で過度に膨潤せず、
使用時に適度なスクラブ効果を有するスクラブ剤用酵素
内包ゼラチンカプセルを提供することを目的とする。 【構成】 流動パラフィン、スクアラン、シリコーンの
1種以上を30〜79.9部、プロテアーゼ、リパー
ゼ、ムラミターゼから選ばれる酵素を0.1〜10部、
ゼラチンを20〜60部配合してなるゼラチンカプセル
をカプセル重量に対して0.1〜3%のアセトアルデヒ
ド及び/またはプロピオンアルデヒドで不溶化した粒径
0.1〜3.0mmのスクラブ剤用酵素内包ゼラチンカ
プセル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、改良されたスクラブ剤
用酵素内包ゼラチンカプセル組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、家庭用洗剤及び洗顔料等の洗浄料中にプロテアー
ゼ、リパーゼ、セルラーゼ、ムラミターゼ等の酵素を配
合し商品が開発されている。
【0003】これらの目的に適した酵素としては、通常
の保存条件下では安定であり長期間活性が保持されるも
のが望ましい。近年、各種細菌類が産生する酵素のスク
リーニング及び遺伝子操作等の技術を駆使することによ
り、比較的安定な酵素が幾つか見いだされており、粉末
洗剤等に応用されているが、液状またはクリーム状等の
水が共存する系でも安定な酵素は未だ見いだされていな
い。
【0004】これらの問題点を解決するために、酵素を
ポリオキシエチレングリコールまたは多糖類等で化学修
飾する試みや、セリシン、フィブロイン、ラウロマクロ
ゴール等に酵素を包埋し水不溶物とした酵素安定化技術
が知られている。しかし、これらの技術では酵素の安定
化は図れるものの、水不溶性担体に固定化されたもので
は適用可能な製剤が制限されるという問題点があった。
【0005】これらの問題を解決するために、カラギー
ナン、メチルセルロース、アミロペクチン、ヒドロキシ
プロピルセルロース等の多糖類やセルロース誘導体、ゼ
ラチン、ポリビニルアルコール等の水溶性高分子でカプ
セル化することにより安定化する技術が知られている。
しかし、これらのカプセルを水系剤型に配合すると、長
期保存によりカプセルが膨潤し、内包された酵素が失活
するばかりでなく、製剤的にも好ましくない。
【0006】カプセルの膨潤を防ぐ目的で、カプセル表
面を不溶化することが知られているが、適度な物理的応
力により崩壊し使用時に酵素が放出され、内包された酵
素が長期間安定であるものは無かった。
【0007】一方、洗顔料類には洗顔時の汚れ除去効率
を高める目的でスクラブ剤が配合されている。従来のス
クラブ剤としてはポリエチレンビーズ、結晶性セルロー
ス、クルミ殻粒及びおがくず等の硬スクラブと寒天、ポ
リアクリル酸塩及びアルギン酸塩等の軟スクラブが用い
られていた。
【0008】しかし、従来の硬スクラブは使用時に刺激
を感じたり異物感を伴うものが多く、また軟スクラブは
製剤中で膨潤し系に悪影響を及ぼすものや使用時に効果
を感じられないものが多く、適度な硬さを有し製剤中で
安定なスクラブ剤が求められていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】係る事情に鑑み研究した
結果、流動パラフィン、スクアラン及びシリコーンから
選ばれる1種以上の油性基剤30〜79.9部にプロテ
アーゼ、リパーゼ及びムラミターゼから選ばれる酵素
0.1〜10部を分散させた後20〜60部のゼラチン
でカプセル化し、カプセル重量の0.1〜3重量%のア
セトアルデヒド及び/またはプロピオンアルデヒドで処
理することにより、内包された酵素が長期間安定で、カ
プセルが適度な物理的応力で崩壊するため使用時適度な
スクラブ剤として機能する酵素内包ゼラチンカプセルを
完成するに至った。
【0010】即ち、本発明の目的は水系の洗顔料類に配
合しても内包された酵素が長期間安定で、カプセルが製
剤中で過度に膨潤せず、使用時に適度なスクラブ効果を
有するスクラブ剤用酵素内包ゼラチンカプセルを提供す
ることにある。
【0011】以下に本発明の構成を詳細に説明する。本
発明の酵素内包ゼラチンカプセル組成物は、酵素を特定
の油性基剤に分散させた後ゼラチンでカプセル化し、適
当量のアセトアルデヒド及び/またはプロピオンアルデ
ヒド処理することにより不溶化して得られる。
【0012】本発明に用いられる酵素としては、プロテ
アーゼ、リパーゼ、ムラミターゼが挙げられる。また、
これらの酵素をシルクフィブロイン、ポリエチレングリ
コール(以下PEGと略記する)、デキストラン等の担
体に固定化された固定化酵素を用いることが好ましい。
その理由として、酵素の安定性が向上すること、及びカ
プセル基剤への影響が少ないこと等があげられる。
【0013】カプセル中への酵素の配合量はカプセルの
総量を基準に0.1%〜10%が望ましい。0.1%未
満では本カプセルを配合した製剤での酵素活性発現が期
待できない。10%を超える量を配合するとカプセル化
が困難になる。
【0014】本発明に用いられる流動パラフィン及びス
クアランは通常化粧料に用いられるもので、その起源及
び製法は特に問わない。本発明に用いられるシリコーン
は通常化粧料に用いられるもので、環状ジメチルポリシ
ロキサン、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポ
リシロキサン等が好ましく、製法、粘度及び重合度等は
特に問わない。本発明にはこれらの1種または2種以上
を組み合わせて用いることが出来る。
【0015】その配合量は最終組成物の総量を基準に3
0%〜79.9%が好ましい。30%未満では酵素を均
一分散させることが困難であり、79.9%を超える量
を配合するとカプセル化が困難になる。
【0016】本発明に用いられるゼラチンは医薬品、化
粧品及び食品に用いられるゼラチンでよく起源及び調製
方法は問わない。
【0017】その使用量は、最終組成物を基準に20%
〜60%が好ましい。20%未満では安定なカプセルを
形成出来ず、60%を超える場合、膜が厚過ぎ適度な硬
度のものが得られ難い。
【0018】本発明に用いられるアセトアルデヒド及び
/またはプロピオンアルデヒドは通常の合成反応等に用
いられるもので良く起源及び調製方法は問わない。
【0019】処理量はゼラチンカプセルの重量の0.1
〜3.0重量%が好ましい。0.1重量%未満では、カ
プセルが柔らか過ぎ、化粧料等に配合し長期間保存する
と製剤中でカプセルが壊れる。3.0重量%を超える濃
度で処理すると、カプセルが硬過ぎ、最終製品を使用す
る際に適度な物理的応力で崩壊せず、内包された酵素が
放出されず、スクラブ剤としても硬すぎ官能上好ましく
ない。不溶化処理に際しては、カプセル表面に均一にア
ルデヒド類を作用させるため、エタノール等の溶媒を適
宜用いることが出来る。
【0020】本カプセルの粒径は0.1〜3mmであ
り、0.2〜1mmが好ましい。0.1mm未満では内
包される酵素の量が制限されるとともに、生産性が悪く
なる。3mmを超える粒径では使用時に異物感がありス
クラブ剤として官能特性に劣る。
【0021】本発明の酵素内包ゼラチンカプセルは、例
えば、ボディーソープ、クレンジングクリーム、マッサ
ージクリーム、クレンジングローション、化粧石鹸及び
クリーミーソープ等の洗顔料類に適用される。
【0022】
【実施例】以下、実施例及び比較例によって本発明を詳
細に説明する。尚、実施例中の%は特に指定しない場合
重量%を意味する。実施例及び比較例で用いた、保存安
定性試験及びスクラブ剤としての官能評価は、以下の方
法で実施した。
【0023】(1)保存安定性試験 試料1gを水100mlに溶解又は分散した後、40℃
の恒温層に保存し直後及び1カ月後の酵素活性を比較
し、直後の酵素活性に対する1カ月後の酵素活性の百分
率で示した。
【0024】(2)官能評価 20〜40才の男女パネラー20名による実用テストを
実施した。試料の3%水分散液を用い顔をマッサージ
し、硬さの項目で「柔らかい」、「適度」、「硬い」及
びスクラブ効果項目で「効果有り」、「効果なし」、
「異物感有り」と答えた人数で評価した。
【0025】実施例1〜4、比較例1〜8 下記組成に従い本発明及び比較用の酵素内包ゼラチンカ
プセルを調製し、上記保存安定性試験及び官能評価を実
施した。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】〔製造方法〕流動パラフィン及び/または
スクアランに酵素を加え、均一に混和し内容液とする。
ゼラチンに5倍量の水を加え、加温溶解しカプセル基剤
とする。内容液及びカプセル基剤を軟カプセル製造装置
を用い、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン中に
滴下し、カプセルを調製する。これを遠心分離し得られ
たカプセルを室温で気流中24時間放置する。次に、ア
セトアルデヒド・エタノール溶液を加え密封容器中で3
日間放置する。これに20倍量の温水を加え3時間洗浄
した後室温で24時間乾燥し、酵素内包ゼラチンカプセ
ルをえる。
【0029】表3に実施例の、表4に比較例のそれぞれ
保存安定性試験及び官能評価の結果を示す。
【0030】
【表3】
【0031】
【表4】
【0032】表3に示した如く、本発明の酵素内包ゼラ
チンカプセルは、内包された酵素の保存安定性及びスク
ラブ効果に優れていた。
【0033】表4に示した如く、酵素の配合量の少ない
比較例1では酵素活性が確認できず、酵素配合量の多い
比較例2ではカプセル強度が不十分なため保存安定性が
悪い。
【0034】ゼラチン比率または油性基剤比率が高すぎ
る比較例3,4は、内包された酵素の保存安定性が十分
でなく、官能評価においても適度なスクラブ剤として機
能しない。
【0035】アセトアルデヒド処理量が少ない比較例5
はカプセル強度が不十分であり、内包された酵素の保存
安定性が悪く、スクラブ剤としても柔らかすぎ、処理量
が多すぎる比較例6は酵素の保存安定性には優れている
ものの、硬すぎるためスクラブ剤としての官能評価に劣
る。
【0036】粒径が細かすぎる比較例7はスクラブ効果
に劣り、大きすぎる比較例8は使用時に異物感があり好
ましくない。
【0037】実施例5 下記組成の如く本発明の固定化酵素内包ゼラチンカプセ
ルを上記実施例1〜4の製造法に準じ調製した。
【0038】
【表5】
【0039】実施例5のPEG固定化プロテアーゼを内
包したゼラチンカプセルは保存安定性試験において1カ
月後の酵素活性残存率が95.6%と極めて安定であっ
た。また、官能評価においても優れたスクラブ効果を有
するという評価を受けた。
【0040】
【発明の効果】以上記載の如く、本発明の酵素内包ゼラ
チンカプセル組成物は、特に、固定化酵素を内包したも
のは、保存安定性に優れ、適度な物理的応力で崩壊する
ためスクラブ剤として有効に機能し、洗顔料類に応用す
ると有効であるとは明かである。
フロントページの続き (72)発明者 柏木 尊紀 静岡県富士宮市大岩1562番地の2 (72)発明者 近藤 隆 静岡県清水市入江3丁目10番21号

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流動パラフィン、スクアラン、シリコー
    ンの1種以上を30〜79.9部、プロテアーゼ、リパ
    ーゼ、ムラミターゼから選ばれる酵素を0.1〜10
    部、ゼラチンを20〜60部配合してなるゼラチンカプ
    セルをカプセル重量に対して0.1〜3%のアセトアル
    デヒド及び/またはプロピオンアルデヒドで不溶化した
    粒径0.1〜3.0mmのスクラブ剤用酵素内包ゼラチ
    ンカプセル。
  2. 【請求項2】 内包する酵素が固定化酵素である請求項
    1記載の酵素内包ゼラチンカプセル。
JP5157393A 1993-02-16 1993-02-16 酵素内包ゼラチンカプセル Pending JPH06239735A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5811112A (en) * 1997-05-30 1998-09-22 Chesebrough-Pond's Usa Co., Division Of Conopco Inc. Oil-in-water cosmetic emulsions containing a stabilized protease
JP2000007558A (ja) * 1998-06-17 2000-01-11 Morishita Jintan Kk 長期保存安定性に優れたカプセル製剤

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62220598A (ja) * 1986-03-22 1987-09-28 関西酵素株式会社 カプセル化酵素含有サニタリ−製品
JPS63185914A (ja) * 1987-01-28 1988-08-01 Pola Chem Ind Inc 洗顔用スクラブ洗浄料
JPH01268621A (ja) * 1988-04-18 1989-10-26 Shiseido Co Ltd 外用剤

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