JPH0623751A - 再生成形物の製造方法 - Google Patents

再生成形物の製造方法

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JPH0623751A
JPH0623751A JP17976192A JP17976192A JPH0623751A JP H0623751 A JPH0623751 A JP H0623751A JP 17976192 A JP17976192 A JP 17976192A JP 17976192 A JP17976192 A JP 17976192A JP H0623751 A JPH0623751 A JP H0623751A
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JP
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waste material
powdery
matter
waste
powder
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JP17976192A
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Yoshihiro Matsuo
芳宏 松尾
Minoru Kawamura
実 川村
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】従来は産業廃棄物として埋め立てや焼却されて
いた熱可塑性樹脂製廃材と、熱硬化性または常温硬化性
合成樹脂製廃材、無機硬化体製廃材、木製廃材などとを
利用して簡単に成形物を得ることができる再生成形物の
製造方法を提供することを目的としている。 【構成】熱可塑性樹脂製廃材からなる第1粉状物と、熱
硬化性樹脂製廃材,常温硬化性樹脂製廃材,無機硬化体
製廃材および木製廃材からなる群より選ばれた少なくと
も一種の廃材からなる第2粉状物とを所望割合で混合
し、この混合物を成形型に入れて前記第1粉状物を構成
する熱可塑性樹脂の軟化温度以上に加熱しつつ加圧成形
するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、製品製造段階
で発生する熱可塑性樹脂製廃材と、熱硬化性樹脂製廃
材、無機硬化体製廃材、木製廃材等とを使用して簡単に
再生成形品を得ることができる再生成形物の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】熱硬化性または常温硬化性樹脂は、耐熱
性や強度的に優れていることからガラス繊維等を補強繊
維として含有するFRP製品や、砕石、砂等の基材を含
有するレジンコンリート製品などいろいろな分野で使用
されている。ところで、FRP製品やレジンコンクリー
ト製品などを製造する際には、仕上げ加工工程などにお
いて、端部のトリミング屑、切断粉等や成形不良品が廃
材として多量に発生する。
【0003】これらFRP製品やレジンコンクリート製
品などの廃材は、一部の切断粉が、熱硬化性樹脂フィラ
ーとして選別して使用されているが、その他は、硬化性
樹脂の特性である耐熱性および硬度が致命的な欠陥とな
り、産業廃棄物として埋め立てするか、焼却などを行っ
て処理しているのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のように
埋め立てるにしても、焼却するにしても非常にコストが
かかるとともに、環境破壊を起こしたり、資源の無駄使
いになると言う問題がある。一方、熱可塑性樹脂の場合
は、上記熱硬化性樹脂や常温硬化性樹脂に比べ廃材のリ
サイクル化が数倍進んでいるが、熱可塑性樹脂成形物の
後加工時に廃材として発生する屑は、加工に使用される
装置等によって不揃いで、加工時に摩擦変質を起こした
りするため、リサイクルできないものも多量に発生して
いる。
【0005】さらに、彫刻等に使用される珪酸カルシウ
ムや石膏等の無機硬化物の加工屑も廃材として非常に多
量に発生するが、これらのものは水和しており、一般的
には、リサイクルすることができず、やはり産業廃棄物
として埋め立てされている。本発明は、このような事情
に鑑みて、従来は産業廃棄物として埋め立てや焼却され
ていた熱可塑性樹脂製廃材と、熱硬化性または常温硬化
性合成樹脂製廃材、無機硬化体製廃材、木製廃材などと
を利用して簡単に成形物を得ることができる再生成形物
の製造方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる再生成形
物の製造方法は、このような目的を達成するために、熱
可塑性樹脂製廃材からなる第1粉状物と、熱硬化性樹脂
製廃材,常温硬化性樹脂製廃材,無機硬化体製廃材およ
び木製廃材からなる群より選ばれた少なくとも一種の廃
材からなる第2粉状物とを所望割合で混合し、この混合
物を成形型に入れて前記第1粉状物を構成する熱可塑性
樹脂の軟化温度以上に加熱しつつ加圧成形するようにし
た。
【0007】上記構成において、廃材とは、特に限定さ
れず、成形物製造に際して発生する成形不良品や最終加
工工程で発生する切断屑、トリミング屑は勿論のこと、
使用済み製品までも含まれる。粉状物は、加工時に粉状
化したものだけでなく、大きな廃材を粉砕機等により細
かく粉砕して得ることができる。
【0008】また、硬化性樹脂製廃材の中には、上記樹
脂単体からなる成形物の不良品や加工屑は勿論のこと、
補強繊維を含んだFRP(繊維強化プラスチック)製品
や骨材等を含んだレジンコンクリート製品の不良品や加
工屑なども含まれる。第1粉状物を構成する熱可塑性樹
脂としては、特に限定されないが、たとえば、ポリ塩化
ビニル(PVC)、ポリメチルメタクリレート(PMM
A)、ポリカーボネイト(PC)、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体(EVA)等が挙げられる。
【0009】第2粉状物を構成する熱硬化性または常温
硬化性の合成樹脂としては、特に限定されないが、たと
えば、ポリアミン硬化のエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、
フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等が挙げられ
る。第2粉状物を構成する無機硬化体としては、特に限
定されず、たとえば、彫刻に用いられる珪酸カルシウ
ム,石膏などの硬化体が挙げられる。
【0010】第1粉状物および第2粉状物の粒度は、得
ようとする再生成形物の形状、大きさ等によって決定さ
れるが、10mm以下が望ましい。第1粉状物および第2
粉状物の混合割合は、第2粉状物の粒度によってその適
性な範囲が異なるが、例えば、第2粉状物の粒径が1mm
以下、1〜3mm、3〜5mm、5〜10mmである場合に
は、第1粉状物の混合割合を下記表1のようにすること
が好ましい。
【0011】
【表1】
【0012】また、第1粉状物と第2粉状物が略同一形
状をしていたとしても、両者の間に比重差があり、効率
よく混合しないと上部と下部で混合比が異なる恐れがあ
るため、混合は、タンブラー,リボン,バーチカルの様
なFRTP(ガラス繊維強化熱可塑性樹脂)製造に用い
るブレンダー等を用いて行うことが好ましい。
【0013】また、上記第1粉状物および第2粉状物の
混合物に加えて抗菌剤、導電性物質、肥料等の添加剤を
さらに混合し、この混合物を加熱加圧成形するようにし
ても構わない。肥料としては、特に限定されず、化学肥
料、天然肥料(油粕等)の粉状、粒状のものが好まし
い。本発明の製造方法によって得られる再生成形物の用
途は、特に限定されないが、たとえば、低圧で形成した
ものは、概ね多孔質となり、塗装性、吸音性、断熱性等
に優れるため、壁材や床材等の住宅建設資材として有用
である。また、銅粉を含んだ混合物を成形したのもの
は、低圧で成形すれば、連続多孔質な成形物となり、殺
菌フィルターとして使用でき、高圧でかつ容器形状に成
形すれば、抗菌容器や磁気メディア商品の保管材として
使用できる。
【0014】因に、第1粉状物としてPVCの粉状物
を、第2粉状物としてガラス繊維補強発泡ポリウレタン
の粉状物を用いた系にさらに石灰および/または肥料や
殺菌剤を混合した混合物を成形して得た成形物は、土壌
の改質に使用することができる。すなわち、石灰、肥
料、殺菌剤を含む再生成形物を、棒状に成形して土中に
打ち込むか、塊状に成形して地表に蒔ておくと、長期間
にわたり成形物中の石灰、肥料、殺菌剤が徐々に溶出し
て土中の酸性成分を中和して、土壌を一定のpHに保った
り、土中に栄養分を徐々に供給したり、土壌を常に滅菌
状態することができる。
【0015】なお、PVCの粉状物、ガラス繊維補強発
泡ポリウレタンの粉状物、石灰および/または肥料を用
いた系において、各組成の混合割合は、以下のとおりに
することが好ましい。 石灰の添加量は、PVCに対して5wt%以上とする
ことが好ましい。すなわち、石灰を含む成形物を製造す
るにあたっては、PVCの遊離塩素を抑えるために15
0℃以上で30分以上加熱することが必要である。しか
も、この温度下で加工時に発生する塩素は、石灰によっ
て吸収される。したがって、石灰は、充分に塩素を吸収
できるだけ必要で、計算上では、PVCの5wt%以上
(均一な対応をとるためには10wt%以上が特に好まし
い)添加することが好ましい。このような条件下で加熱
されたPVCは化学的・物理的に劣化して崩壊(これは
あくまでも、分解でなく自然界に害のない形で分散す
る)しやすくなっている。
【0016】 石灰+肥料の添加量は、PVCの粉状
物およびガラス繊維補強発泡ポリウレタンの粉状物の総
重量の55wt%以下とすることが好ましい。 ガラス繊維補強発泡ポリウレタンの粉状物の総重量
は、PVCの粉状物の総重量の90wt%以下とすること
が好ましい。
【0017】
【作用】上記構成によれば、熱可塑性樹脂からなる第1
粉状物が加熱によって型内で軟化状態となり、加圧によ
って変形しつつ第1粉状同士が一体化するとともに、第
2粉状物を内部に取り込んだ形に成形される。そして、
この状態で冷却すれば、熱可塑性樹脂が固化して熱可塑
性樹脂内部に第2粉状体が分散された成形体を得ること
ができる。
【0018】すなわち、従来廃棄物として処理されてい
た熱可塑性樹脂製廃材を構成する熱可塑性樹脂がバイン
ダー(結合剤)となって同じく廃棄物として処理されて
いた熱硬化性樹脂製廃材、常温硬化性樹脂製廃材、無機
硬化体製廃材、木製廃材等の粉状物を一体化して新しい
成形物とすることができる。
【0019】
【実施例】以下に、本発明を、その実施例を参照しつつ
詳しく説明する。 (実施例1)図1に示すようなプレス成形装置1を用意
した。このプレス成形装置1は、図1に示すように、シ
リンダで上下動する水冷装置付きの電熱ヒーター11,
12を備え、このヒーター11,12の間に、ステンレ
ス鋼板13,ヒーター付き上型14、分解可能な型枠1
5、および、下型16が配置されていて、型枠15に第
1粉状物と第2粉状物との混合物を入れて両電熱ヒータ
ー11,12のシリンダを操作して上型14および下型
16によって混合物を加熱しつつプレスして板状の成形
物を得ることができるようになっている。図1中、11
a,12aは図外の冷却装置に連結された電熱ヒーター
11,12をそれぞれ冷却する冷却水の冷却水パイプで
ある。
【0020】また、下記のとおり、第1粉状物としてA
〜D、第2粉状物としてE〜Kを用意した。 A ポリ塩化ビニル製パイプ製造時に発生する切断粉
(約3mm以下のフレーク状) B ポリ塩化ビニル製パイプ加工時の面取り屑(カンナ
屑状のもの)をはさみでランダムに切断し、これを6mm
の篩により篩分けして篩をパスした粉状物 C ポリ塩化ビニル製パイプ製造時に発生する切断粉
(約3mm以下のフレーク状)をほぼ体積等量の水と一緒
にミキサーにいれ約3分間ミキシングして細かく(約2
mm以下)したものを布袋に入れて脱水機で脱水したの
ち、風乾した粉状物 D アクリル板の切断時に発生する屑(フレーク状で約
2〜3mmのもの) E FRP(SMC型バスタブ成形品の不良品)を粉砕
機にて粉砕したのち10mmのスクリーンをパスしたもの
をさらに分級して得た粒径約6〜10mmの粉状物 F FRP(SMC型バスタブ成形品の不良品)を粉砕
機にて粉砕したのち10mmのスクリーンをパスしたもの
をさらに分級して得た粒径約3〜6mmの粉状物 G FRP(SMC型バスタブ成形品の不良品)を粉砕
機にて粉砕したのち10mmのスクリーンをパスしたもの
をさらに分級して得た粒径約3mm以下の粉状物 H プリント基板(PCB)用銅貼り積層板(ガラスエ
ポキシ絶縁板に銅貼りしたもの)の不良品を粉砕機にて
粉砕したのち3mmのスクリーンをパスした粉状物 I レジンコンクリートパイプ(積水化学工業(株)製
エスロンRCP)の切断加工時に発生する粉状物(約
4mm以下のもの) J ガラス繊維強化発泡ウレタン(積水化学工業(株)
製 エスロンネオランバーFFU)の製造時に発生する
切断粉、表面研磨粉等から目視で判別できる異物を除去
した残りの粉状物 K 紙・フェノール積層板の産業廃棄物処理用として粉
砕された粉状物(約3mm以下のフレーク状のもの) 上記A〜Kの粉状物から第1粉状物と第2粉状物とをそ
れぞれ選択して所定割合ずつバケツに入れ園芸用スコッ
プ(移植こて)で均一に混合したのち、得られた混合物
2を図2に示すように、型枠15内に入れたのち、上下
の電熱ヒーター11,12によって加熱しつつ圧縮成形
して図3に示すような板状の成形物3を得た。
【0021】なお、成形物3を型枠15から離型する前
に、成形物3の表面温度が50℃になるまで水冷装置に
よって冷却した。上記の方法によって得た成形物3の外
観および強度を評価した結果を第1粉状物と第2粉状物
の組み合わせと割合、プレス条件と併せて表2〜表5に
示した。なお、表2〜5中、〇は外観および強度がとも
に良好、△は外観または強度のいずれかが良好、×は外
観および強度がともに不良を表す。
【0022】
【表2】
【0023】
【表3】
【0024】
【表4】
【0025】
【表5】
【0026】なお、上記で得た成形物3は、何れも熱可
塑性樹脂と熱硬化性樹脂の中間的性質を持っており、熱
可塑性樹脂用接着剤と熱硬化性樹脂用接着剤の両方の接
着剤を用いて接着することができる。また、多孔質であ
るため、塗装性、吸音性、断熱性にも優れている。さら
に、表3の17〜22および表5の41の成形物は、い
ずれも銅を含んでいるため、殺菌性があった。
【0027】(実施例2)第1粉状物としてのアクリル
板切断時に発生したPMMA屑(フレーク状2mm以下の
もの)と、第2粉状物としてのPMMA屑と略同粒径の
石膏(硫酸カルシウム)の彫刻屑とを1:1の割合で混
合したのち、実施例1と同様にして板状の成形物3を得
た。
【0028】得られた成形物3は、石膏の原材と比較し
てつぎのような特徴を有していた。 もろさがない。 白度が同等。 機械加工性は同等以上。 比重がやや重い。 吸水性が少ない。 塗装性が著しくよく、樹脂類との濡れ性がよい。 強度がある。
【0029】(実施例3)透明アクリル板切断片・切り
屑と珪酸カルシウムの彫刻屑とをそれぞれ1mmスクリー
ンを持つ粉砕機にかけて、第1粉状物としての透明アク
リル樹脂粉状物と第2粉状物としての珪酸カルシウム粉
状物とを実施例2と同様にして板状の成形物3を得た。
【0030】この成形物3は、アクリル樹脂が使用され
ているので、耐候性が良好で、屋外で6ヶ月放置しても
外観は成形時と差がなかった。また、珪酸カルシウム単
体の成形物では、表面塗装を行うと表面のみに塗膜がフ
ィルム状に形成され、接着力が弱いが、この実施例の成
形物3では、非常に塗料と成形物3との接着性が強い。
特に、表面にアクリル性クリア塗装を行うと、見掛けが
セラミック状の美しい白色ボードとなった。しかも、実
施例2の成形物と同様の物理的特性も備えていた。
【0031】(実施例4)第1粉状物としてポリ塩化ビ
ニル製パイプ製造時に発生する切断粉(約3mm以下のフ
レーク状)をほぼ体積等量の水と一緒にミキサーにいれ
約3分間ミキシングして細かく(約2mm以下)したもの
を布袋に入れて脱水機で脱水したのち、風乾した粉状物
のうち40メッシュの篩を通過した粉状物を、第2粉状
物としてガラス繊維強化発泡ポリウレタン(積水化学工
業(株)製 エスロンネオランバーFFU)の製造時に
発生する切断粉、表面研磨粉等から目視で判別できる異
物を除去した残りの粉状物のうら40メッシュの篩を通
過した粉状物ををそれぞれ用意するとともに、これら用
意した第1および第2粉状物と粉状の石灰および肥料
(粉状の油粕)とを重量比で第1粉状物:第2粉状物:
石灰:肥料=3:3:2:2となるように混合し、この
混合物を縦200mm×横200mm×高さ25mmの金型に
入れ、150℃×30kg/cm2 の条件で10分間加熱加
圧し、次に、170℃×30kg/cm2 の条件で20分間
さらに加熱加圧したのち、水冷によって50℃まで冷却
したのち型から取り出して縦200mm×横200mm×厚
み25mmの板状成形物を得た。
【0032】こうして得られた成形物を10mm角、長さ
200mmで一端が尖った杭形状に加工したのち、この加
工物を土中に打ち込んで6ヶ月間放置したところ、加工
物を中心として半径20cmの範囲で土壌のpHが1上昇し
ていた。そして、1年を経過しても土壌は同様のpHに保
たれているとともに、植物の成育に必要な養分を備えて
いた。また、加工物はその形状をそのまま残しているも
のの、石灰の影響により劣化してすでに強度がなく簡単
に折ることができ、土中に埋まった尖頭部はすでに崩壊
していた。
【0033】すなわち、石灰のみの添加では、土壌のpH
を上昇させるだけで、加工物を打ち込んだ部分の周囲が
無栄養土壌になってしまうが、この加工物は肥料も含ん
でいるため、徐々にこの肥料が土壌に供給され、植物の
成育に必要な養分を備えた土壌に保つと考えられる。ま
た、加工物から溶出する過剰アルカリ(石灰)分は、加
工物中のガラス繊維によって中和もしくは吸収され、加
工物を打ち込んだ周囲の土壌のpHを大きく上昇させるこ
となく略一定に保つことができる。
【0034】(実施例5)実施例4と同様の第1粉状
物、第2粉状物、石灰、肥料を、下記の表6に示す〜
の混合割合で混合したのち、実施例4と同じ形状の加
工物を実施例4と同様にして形成し、得られた加工物を
土中に打ち込んで、その石灰および肥料が土壌への作用
する速度を調べた。その結果、の混合割合の加工物が
一番速効性があり、以下番号順に徐々に遅くなり、に
到って一番遅効性を有していた。
【0035】
【表6】
【0036】(実施例6)実施例4の第1粉状物と第2
粉状物とをそれぞれ5重量部ずつ、および、カーバメイ
ド系殺菌剤(三共(株)製 商品名ベンレート水和剤原
体)を2重量部ずつ均一に混合し、これを150℃×3
0kg/cm2 の条件で15分間プレス成形し、縦200mm
×横200mm×厚み25mmの板状成形物を得た。そして
この成形物を10mm×10mm×250mmのペンシル状加
工物(殺菌バリアペンシル)に加工し、この加工物を用
いて次のような実験を行った。
【0037】図4に示すように長手幅800mm、短手幅
230mmのプランター5に消毒済みの園芸用土6を入
れ、長手方向の両端より10cmのところに高さ20cm程
度の小さい沈丁花の苗木A,Bを植えたのち、苗木A側
の端部から30cmのところに短手方向に3本の加工物
(図では1本しかあらわれていない)4を等間隔に打ち
込んだ。つぎに、図に示すように、白絹病の感染苗木C
をプランター5の中央部に移植してところ、1ヶ月経過
すると感染苗木Cと間に加工物4が打ち込まれていない
苗木Bは白絹病菌に感染して枯れてしまったが、感染苗
木Cと間に加工物4が打ち込まれている苗木Aは、感染
することなく正常に育っていた。
【0038】さらに、感染苗木Cおよび白絹病菌に感染
した苗木Bを抜いて6ヶ月後に苗木B,Cのあった位置
に新しい正常な苗木を植えたところ、苗木は枯れること
なく正常に育った。すなわち、6ヶ月間にプランター5
内の病原菌は加工物4中から溶出する殺菌剤によって絶
滅したものと思われる。
【0039】(実施例7)実施例4の第1粉状物と第2
粉状物との混合比を10:1〜3:7の間で変化させて
実施例6と同様の実験を行ったところ、上記混合比の範
囲では、全て実施例6と同様の殺菌効果を示した。
【0040】本発明にかかる再生成形物の製造方法は、
上記の実施例に限定されない。例えは、上記の実施例で
は、板状の成形物のみを成形しているが、振動プレス装
置を用いれば、複雑な形状の容器なども成形することが
できる。
【0041】
【発明の効果】本発明にかかる再生成形物の製造方法
は、以上のように、加熱加圧と言う簡単な操作を経て従
来廃棄物として処理されていた熱可塑性樹脂製廃材を構
成する熱可塑性樹脂がバインダーとなって、同じく廃棄
物として処理されていた熱硬化性樹脂製廃材、常温硬化
性樹脂製廃材、無機硬化体製廃材、木製廃材等の粉状物
が一体化した新しい成形物が形成がされる。
【0042】したがって、従来の廃棄処理費用が不要
で、設備コストをあまりかけずに成形することができる
とともに、資源保護および環境汚染の防止を図ることも
できる。しかも、粉状物の原料となる硬化物に近い特性
の成形物を得ることができ、全く元の硬化物と同じ製品
にリサイクルすることもできる。また、本発明の製造方
法によれば、得られた再生成形品を再び粉砕して粉状物
とすれば、同様にして別の再生成形品を得ることもでき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる再生成形品の製造方法に用いる
プレス成形装置の1例をあらわす分解斜視図である。
【図2】図1のプレス成形装置に成形原料となる混合物
を入れた状態をあらわす断面図である。
【図3】実施例1で得た再生成形物の斜視図である。
【図4】実施例6で得た再生成形物の殺菌効果の実験方
法を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 ブレス成形装置 2 混合物 3 成形物(再生成形物) 4 加工物(再生成形物)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性樹脂製廃材からなる第1粉状物
    と、熱硬化性樹脂製廃材,常温硬化性樹脂製廃材,無機
    硬化体製廃材および木製廃材からなる群より選ばれた少
    なくとも一種の廃材からなる第2粉状物とを所望割合で
    混合し、この混合物を成形型に入れて前記第1粉状物を
    構成する熱可塑性樹脂の軟化温度以上に加熱しつつ加圧
    成形することを特徴とする再生成形物の製造方法。
JP17976192A 1992-07-07 1992-07-07 再生成形物の製造方法 Pending JPH0623751A (ja)

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