JPH06236813A - 直流電磁石装置 - Google Patents

直流電磁石装置

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JPH06236813A
JPH06236813A JP5152523A JP15252393A JPH06236813A JP H06236813 A JPH06236813 A JP H06236813A JP 5152523 A JP5152523 A JP 5152523A JP 15252393 A JP15252393 A JP 15252393A JP H06236813 A JPH06236813 A JP H06236813A
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circuit
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output
power supply
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JP5152523A
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Minoru Ishikawa
稔 石川
Kimitada Ishikawa
公忠 石川
Tsuneo Ebisawa
恒雄 海老澤
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】電源電圧の変化により生じる不要の投入コイル
電流の通電を防止する。 【構成】操作コイル1と、この操作コイルに直列に接続
されたスイッチング素子7および電流検出用抵抗8と、
操作コイル1の投入コイル電流の通電期間に対応するパ
ルス幅のワンショットパルスを出力するワンショットパ
ルス発生回路6と、このワンショットパルス発生回路か
ら出力されたワンショットパルスが入力され所定の立ち
上がり速度,波高値およびこのワンショットパルスのパ
ルス幅にほぼ等しいパルス幅の台形波パルスを出力する
ミラー回路29と、投入コイル電流をこのミラー回路の
台形波パルスに比例した電流値に制御する制御信号をス
イッチング素子7に出力するコンパレータ3とを備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電磁接触器などの駆動用
として用いられる直流電磁石装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に電磁石装置は操作コイルが巻かれ
た固定鉄心とこの固定鉄心にギャップを介して対向する
可動鉄心とより成り、操作コイルを励磁すると固定鉄心
に可動鉄心が吸引され、前記ギャップだけ移動し吸着さ
れる。このとき可動鉄心は駆動すべき負荷とスプリング
の反発力に打ち勝って移動する。この場合、鉄心ギャッ
プが大きい吸引初期においては、大きい吸引力を要し、
吸着完了後は小さい吸引力で維持することができる。
【0003】このような特性に対応するものとして、従
来例えば特開昭59−168607号公報に記載された
ような駆動回路が用いられた電磁石装置がある。図10
はその従来回路を示すものであり、同図において、電磁
石の操作コイル1は、スイッチ素子5d、例えばトラン
ジスタと直列にして直流電源端子P,Nに接続されてい
る。このスイッチ素子5dは制御電源回路6,電圧検出
回路7,タイマ回路8,発振回路9により制御されるも
ので、電圧検出回路7およびタイマ回路8の信号と発振
回路9の信号がオア回路10,抵抗11を経てスイッチ
素子5dへ入力されるようにしている。また電源回路を
開閉する操作スイッチ4が設けられている。
【0004】次に、図10の回路の動作を図11に示す
動作波形図を参照して説明すると、操作スイッチ4が投
入され、端子P,Nから電源電圧が供給され電源電圧が
一定値以上になると、電圧検出回路7が出力信号を出
し、この信号はオア回路10,抵抗11を経てスイッチ
素子5dへ閉信号を与え、スイッチ素子5dがオンにな
り(図11のt1 時点)、電磁石投入に必要な大きな電
流を操作コイル1に供給する。この電流により電磁石は
投入動作を行ない、投入状態となる(図11のt 2
点)。このとき、スイッチ素子5dはオンのままで操作
コイル1には大きなコイル電流が流れている。電圧検出
回路7の出力信号は、またタイマ回路8を始動させ、所
定時間後タイマ回路8が出力を出し電圧検出回路7から
の信号を停止してスイッチ素子5dはオフとなる。同時
にタイマ回路8の出力は発振回路9にも印加され、発振
回路9が動作を開始し断続出力信号を出す(図11のt
3 時点)。この断続信号はオア回路10および抵抗11
を経てスイッチ素子5dへ印加され、スイッチ素子5d
はオン,オフを繰返す。これにより操作コイル1には断
続した電圧(実際に操作コイル1に流れるコイル電流は
フライホィールダイオード14により平滑化されてい
る)が印加されることになり前記オン,オフの時間を適
正に選ぶことにより電磁石は小さいコイル電流で保持状
態を続ける。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述の直流電磁石装置
においては次のような問題点がある。この問題点を図1
2により説明する。図10の回路の場合投入時は電源電
圧をそのまま印加している為、電源電圧により電磁石の
吸引力が大きく変化する。現在、電磁接触器の使用電圧
範囲は定格電圧の85〜110%と規格で定められてお
り、従って電磁石部は定格の85%の電圧でも投入動作
に必要な充分な吸引力を有するように設計しておかなけ
ればならない。ところが、電磁石の吸引力は印加電圧の
2乗に比例するので、図12に示す通り印加電圧が大き
くなるにつれ必要以上に大きな吸引力が生じ、電磁石の
鉄心やその他の部分に大きな衝撃が加わり機械的寿命が
短かくなったり、主接触部がチャタリングを起して接点
寿命が短かくなる等の問題があった。
【0006】図12は電磁石の一般的な吸引力特性図
で、横軸に印加電圧vで、縦軸に吸引力fを表わし、f
は電磁石の吸引力、f0 は電磁石の動作に必要な吸引力
である。電磁石の最低動作電圧のときの吸引力に比し、
印加電圧vが増すに従って吸引力fが急速に増大してい
ることが分る。前述の問題点を解決するために特開昭6
1−187304号公報で記載された直流電磁石装置が
提案されている。図13はその回路を示し、図14は図
13における操作コイル1の電流変化に対する定電流回
路16の出力関係を示す動作波形図である。この内容の
説明は省略するが、要は操作コイル1に流れるコイル電
流iを検出し、電磁石投入時において定電流回路16の
設定レベルV1 より小さい場合は出力を出して操作コイ
ル1に電圧を印加し、これによりコイル電流iを増加さ
せる。コイル電流iが設定レベルV1 より大きくなる
と、定電流回路16は出力を停止してこれによりコイル
電流iを減少させる。コイル電流iが設定レベルV1
り小さくなると、定電流回路16は再び出力を出してコ
イル電流iを増加させ、以上のような動作を繰り返して
コイル電流iを一定に保つようにする。また電磁石保持
時において設定レベルV1 より低い値の設定レベルV2
に対して制御を行い、同様電磁石保持に必要な低い値の
コイル電流iに保つようにしたものである。
【0007】しかしながら、この直流電磁石装置におい
ても、次のような問題点がある。図15は電源電圧vが
低い値のv1 と高い値のv2 における電磁石の動作を示
す波形図であり、図15において電源電圧が時刻t0
印加されると{図15(1)}、操作コイルに流れるコ
イル電流iは電源電圧vが低いv1 の時は実線で示すi
1 のように低い立ち上がりで上昇し、電源電圧vが高い
2 の時は破線で示すi2 のように高い立ち上がりで上
昇する{図15(2)}。このためにコイル電流iの大
きさを設定値V1 に抑えても、電磁石は低い電源電圧v
1 の時は長い動作時間TM1 の後に、高い電源電圧v2
の時には短かい動作時間TM2 後に、それぞれ時刻t1
およびt2 で投入されるようになる。なお、図15
(2)においてコイル電流iが上昇後一時低下する点は
電磁石が投入された点であり、この電流低下は電磁石が
投入されたため操作コイル1のインダクタンスが増加す
るために生じたものである。このように電源電圧vが高
いv2 のときには、投入動作時間TM2 で投入が完了し
ているにもかかわらず、電源電圧vがv1 で低いときの
投入動作時間TM1 をカバーする時刻t3 までの期間T
Cの間、操作コイルに通電する必要があり、T2 −T1
の時間の不要な投入コイル電流が流れることにより投入
時の衝撃の低減を困難にしている。
【0008】また、前述の各直流電磁石装置の動作は電
源電圧が時間に対しほぼ一定の直流電圧の場合について
述べたが、実際には電源電圧が、例えば単相交流電圧を
全波整流して得られる脈動波の直流電圧(以下脈動電圧
と称する)の場合も多い。電源電圧がこのような脈動電
圧の場合、電磁石の吸引力が低下するので、投入コイル
電流を脈動電圧のときに適正な値に設定すると、ほぼ一
定の直流電圧の場合は急速に吸引されて不要な投入コイ
ル電流が通電されて、同様電磁石の鉄心やその他の部分
に大きな衝撃が加わり機械的寿命が短かくなったり、主
接触部がチャタリングを起して接点寿命が短かくなるな
どの問題を生じる。図16はこのような場合の電磁石の
動作を説明するための波形図であり、図16において
(1)は電源電圧が脈動電圧vl の場合のコイル電流i
l 、(2)は電源電圧がほぼ一定の直流電圧vの場合の
コイル電流i、および(3)はこれら脈動電圧vl ある
いはほぼ一定の直流電圧vが印加されたときの電磁石の
動作を示したものである。図16(1)において、時刻
0 に脈動電圧vl が印加されるとコイル電流il は時
刻t1 まで通電されて図16(3)に示すように電磁石
は投入され、多少余裕を見た時刻t2 から保持コイル電
流に切り換えられるが、図16(2)に示すように時刻
0 に一定の直流電圧vが印加されるとコイル電流iは
時刻ts まで通電されると、図16(3)に示すように
電磁石は投入されて一時電流値は低下する(電磁石の吸
引によって電磁石コイルのインピーダンスが増加するた
め)。しかし、再び上昇して保持コイルに切り換えられ
る時刻t2 までの間、不要な投入コイル電流が流れるよ
うになる。このために投入時の衝撃の低減が更に困難に
なる。
【0009】本発明の目的は電源電圧の変化により操作
コイルに生じる不要な投入コイル電流の通電を防止した
直流電磁石装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前述の目的を達成するた
めに本発明の第1形態の直流電磁石装置は、操作コイル
が巻かれた固定鉄心と、この固定鉄心にギャップを介し
て対向する可動鉄心と、前記操作コイルにそれぞれ直列
に接続されたスイッチング素子および電流検出用抵抗
と、電源電圧を検出し、この電圧が設定値以上のとき検
出信号を出力する電圧検出回路と、この電圧検出回路か
ら出力された検出信号により始動し、前記操作コイルの
投入コイル電流の通電期間に対応するパルス幅のワンシ
ョットパルスを出力するワンショットパルス発生回路
と、このワンショットパルス発生回路から出力されたワ
ンショットパルスが入力され所定の立ち上がり速度,波
高値および前記ワンショットパルスのパルス幅にほぼ等
しいパルス幅の台形波パルスを出力するミラー回路と、
一方の入力端子に前記電圧検出回路の検出信号の分圧電
圧と前記ミラー回路の台形波パルスのうちいずれか電圧
値が高い方が入力され、他方の端子に前記電流検出用抵
抗の電圧降下が積分回路を介し入力され、前記一方の入
力端子に入力される信号の大きさが他方の入力端子に入
力される信号の大きさより大きいときオンの制御信号を
前記スイッチング素子の制御端子に出力するコンパレー
タとからなるようにする。この直流電磁石装置におい
て、電源電圧の脈動を検出するリップル検出回路と、こ
のリップル検出回路が電源電圧の脈動を検出したとき、
ミラー回路から出力される台形波パルスの電圧値を上昇
させる基準電圧切換回路を設ける。
【0011】また、本発明の第2形態の直流電磁石装置
は、操作コイルが巻かれた固定鉄心と、この固定鉄心に
ギャップを介して対向する可動鉄心と、前記操作コイル
にそれぞれ直列に接続されたスイッチング素子および電
流検出用抵抗と、電源電圧を検出し、この電圧が設定値
以上のとき検出信号を出力する電圧検出回路と、この電
圧検出回路から出力された検出信号により始動し、前記
操作コイルの投入コイル電流の通電期間に対応するパル
ス幅のワンショットパルスを出力するワンショットパル
ス発生回路と、電源電圧の脈動を検出するリップル検出
回路と、前記ワンショットパルス発生回路のワンショッ
トパルスおよび前記リップル検出回路の検出信号が入力
され、電源電圧がほぼ一定の直流電圧のときは所定の波
高値で前記ワンショットパルスのパルス幅にほぼ等しい
パルス幅の第1の短形波パルスを出力し、電源電圧が脈
動電圧のときは前記第1の短形波パルスの波高値より高
い波高値で、前記ワンショットパルス幅にほぼ等しいパ
ルス幅の第2の短形波パルスを出力する可変基準電圧発
生回路と、一方の入力端子に前記電圧検出回路の検出信
号の分圧電圧と前記可変基準電圧発生回路の短形波パル
スのうちいずれか電圧値が高い方が入力され、他方の端
子に前記電流検出用抵抗の電圧降下が積分回路を介し入
力され、前記一方の入力端子に入力される信号の大きさ
が他方の入力端子に入力される信号の大きさより大きい
ときオンの制御信号を前記スイッチング素子の制御端子
に出力するコンパレータとからなるようにする。前記電
圧検出回路はその正側入力端子に電源電圧の分圧電圧
が、その負側入力端子に定電圧回路の出力電圧の分圧電
圧がそれぞれ入力され、前記電源電圧の分圧電圧が前記
定電圧回路の出力電圧の分圧電圧より大きいとき、その
出力端子から検出信号を出力するオペアンプとからなる
ようにし、前記ワンショットパルス発生回路は電圧検出
回路から出力された検出信号が入力されるコンデンサと
抵抗とが直列に接続された充電回路と、その正側入力端
子に定電圧回路の出力電圧の分圧電圧が、その負側入力
端子に前記充電回路の抵抗の電圧降下がそれぞれ入力さ
れ、この抵抗の電圧降下が前記定電圧回路の分圧電圧よ
り大きいときその出力端子から信号電圧を出力するオペ
アンプとからなるようにする。前記ミラー回路はその正
側入力端子に基準電圧が入力され、その負側入力端子に
ワンショットパルス発生回路から出力されたワンショッ
トパルスが入力され、このワンショットパルスが前記基
準電圧より大きいときその出力端子から信号電圧を出力
するオペアンプと、このオペアンプの出力端子とワンシ
ョットパルス発生回路の間に接続された充・放電回路と
からなるようにする。更に前記ミラー回路の台形波パル
スの立ち上がり速度は使用時における電源電圧の変化範
囲で生じる電流検出用抵抗の電圧降下の立ち上がり速度
より低く設定する。前記リップル電圧検出回路は電源電
圧の分電圧が入力され、この電源電圧が零点近くに低下
したとき動作するトランジスタと、このトランジスタの
動作により検出信号を出力するラッチ回路とからなるよ
うにする。前記基準電圧切換回路はミラー回路の出力電
圧の分圧抵抗の一部に並列に接続され、リップル検出回
路の検出信号によって動作するトランジスタからなるよ
うにする。前記可変基準電圧発生回路は定電圧回路の出
力電圧を分圧して所定の電圧値を出力する分圧抵抗と、
この分圧抵抗の一部に並列に接続され、リップル検出回
路の検出信号によって動作するトランジスタと、ワンシ
ョットパルス発生回路のワンショットパルス出力期間中
導通し、前記分圧抵抗の分電圧で定まる各電圧をコンパ
レータに出力する第2のトランジスタとからなるように
する。
【0012】
【作用】本発明の第1形態の直流電磁石装置において
は、ワンショットパルス発生回路から出力されたワンシ
ョットパルス(このパルス幅は操作コイルの通電期間に
対応する)によってミラー回路は所定の立ち上がり速
度,波高値およびワンショットパルスのパルス幅にほぼ
等しいパルス幅の台形波パルスを出力する。この台形波
パルスの波高値は電圧検出回路の検出信号の分圧電圧よ
り高く設定されているので、この台形波パルスの出力時
はコンパレータの一方の入力端子にはこの台形波パルス
が入力される。同時にコンパレータの他方の入力端子に
は、電流検出用抵抗を介して操作コイルのコイル電流
(投入コイル電流になる)に比例した電圧が入力される
ので、電磁石投入時にはスイッチング素子はこのコンパ
レータから出力される制御信号によって、投入コイル電
流をミラー回路の台形波パルスで定まる立ち上がり速
度,電流値および通電期間を越えないように制御する。
ここで、使用時における電源電圧の変化範囲内で生じる
操作コイルの投入コイル電流の立ち上がり速度(厳密に
は投入コイル電流によって生じる電流検出用抵抗の電圧
降下の立ち上がり速度)よりミラー回路の台形波パルス
の立ち上がり速度を低く設定することで、投入コイル電
流は電源電圧の変化に関係なく一定の立ち上がり速度に
制御される。ここで台形波パルスの立ち上がり速度,波
高値,パルス幅を投入コイル電流の立ち上がり速度,電
流値,通電期間に対応させることにより、電源電圧に変
化があっても投入コイル電流は一定となり不要な投入コ
イル電流の通電は防止される。更に、この直流電磁石装
置において、電源電圧の脈動を検出するリップル検出回
路と、このリップル検出回路が電源電圧の脈動を検出し
たとき、ミラー回路から出力される台形波パルスの電圧
値を上昇させる基準電圧切換回路とを設けたので、電源
電圧が脈動電圧のときミラー回路の台形波パルスの電圧
値が増加し、脈動電圧のときの電磁石の吸引トルクは電
源電圧がほぼ一定の直流電圧のときと同じになるように
増加される。
【0013】本発明の第2形態の直流電磁石装置におい
ては、電源電圧の脈動を検出するリップル検出回路と、
前記ワンショットパルス発生回路のワンショットパルス
および前記リップル検出回路の検出信号が入力され、電
源電圧がほぼ一定の直流電圧のときは所定の波高値で前
記ワンショットパルスのパルス幅にほぼ等しいパルス幅
の第1の短形波パルスを出力し、電源電圧が脈動電圧の
ときは前記第1の短形波パルスの波高値より高い波高値
で、前記ワンショットパルス幅にほぼ等しいパルス幅の
第2の短形波パルスを出力する可変基準電圧発生回路
と、一方の入力端子に前記電圧検出回路の検出信号の分
圧電圧と前記可変基準電圧発生回路の短形波パルスのう
ちいずれか電圧値が高い方が入力され、他方の端子に前
記電流検出用抵抗の電圧降下が積分回路を介し入力さ
れ、前記一方の入力端子に入力される信号の大きさが他
方の入力端子に入力される信号の大きさより大きいとき
オンの制御信号を前記スイッチング素子の制御端子に出
力するコンパレータとを設けたので、電源電圧がほぼ一
定の直流電圧のときはコンパレータの一方の入力端子に
はその波高値が所定電圧値の第1の短形波パルスが入力
され、電源電圧が脈動電圧のときは前記第1の短形波パ
ルスの波高値より高い波高値の第2の短形波パルスが入
力され、脈動電圧のときの電磁石の吸引トルクは電源電
圧がほぼ一定の直流電圧のときと同じになるように増加
される。これらによって不要な投入コイル電流の通電は
防止される。
【0014】
【実施例】図1は本発明の第1形態の直流電磁石装置の
一実施例を示す回路図である。図1において、直流電磁
石装置は、操作コイル1が巻かれた図示しない固定鉄心
と、この固定鉄心にギャップを介して対向する図示しな
い可動鉄心と、操作コイル1にそれぞれ直列に接続され
たスイッチング素子7および電流検出用抵抗8と、電源
電圧vを検出し、この電圧が設定値以上のとき検出信号
を出力する電圧検出回路5と、この電圧検出回路5から
出力された検出信号により始動し操作コイル1の投入コ
イル電流の通電期間に対応する時間幅のワンショットパ
ルスを出力するワンショットパルス発生回路6と、この
ワンショットパルス発生回路6から出力されたワンショ
ットパルスが入力され所定の立ち上がり速度,波高値お
よびワンショットパルスのパルス幅にほぼ等しいパルス
幅を有する台形波パルスを出力するミラー回路29と、
その一方の入力端子aに分圧抵抗15,16により分圧
された電圧検出回路5の検出信号の分電圧とミラー回路
29の台形波パルスとがそれぞれダイオード30および
31を介し入力され(ダイオード30および31の作用
でこれら検出信号の分電圧か台形波パルスのいずれか電
圧値の高い方が入力される)、その他方の入力端子bに
電流検出用抵抗8の電圧降下がダイオード10,コンデ
ンサ11,抵抗12からなる積分回路13を介し入力さ
れ、その一方の入力端子aに入力される信号の大きさが
他方の入力端子bに入力される信号の大きさより大きい
ときオンの制御信号をスイッチング素子7の制御端子に
ゲート用抵抗9を介し出力するコンパレータ3とからな
っている。なお、P,Nは電源端子、14は操作コイル
1に逆極性並列に接続されたフライホィールダイオー
ド、2は電源電圧vが入力されて定電圧Vs の制御電圧
を出力する定電圧回路である。また、ミラー回路29は
定電圧回路2の出力側に直列に接続された抵抗23およ
びツェナーダイオード28からなり、このツェナーダイ
オード28の両端子間に基準電圧を発生する基準電圧回
路と、その正側入力端子にこの基準電圧が入力され、そ
の負側入力端子にワンショットパルス発生回路6から出
力されたワンショットパルスが抵抗21およびダイオー
ド20を介して入力され、その出力端子からの信号電圧
が分圧抵抗26および27で分圧されてコンパレータ3
側に出力されるオペアンプ22と、このオペアンプ22
の出力端子と負側入力端子との間に接続されたコンデン
サ17と、前記抵抗21およびダイオード20からなる
直列回路と逆極性並列に接続された抵抗19およびダイ
オード18とからなる直列回路とからなっている。
【0015】この直流電磁石装置の動作を図1の他に図
4の動作波形図を参照して説明する。図4において、
(1)は電源電圧vを示しており、時刻t0 で電源端子
P,Nに印加され、時間とともに徐々に上昇している。
これは、例えば誘導モータを起動するときスイッチ投入
直後は、この誘導モータは短絡状態に近く電源電圧は大
きく低下し、誘導モータの回転の上昇とともに正規の電
源電圧に回復する場合の一例を示したもので、通常この
ような場合電磁石装置は動作不良を生じ易いので、特に
このような悪い条件における電源電圧を示したものであ
る。そして電源電圧vが時刻t1 において設定値以上に
なると電圧検出回路5から検出信号が出力される{図4
(2)}。この検出信号はワンショットパルス発生回路
6に入力され、このワンショットパルス発生回路6から
操作コイル1の投入コイル電流の通電期間に対応するパ
ルス幅TCのローレベルのワンショットパルスが出力さ
れる{図4(3)}。また、電圧検出回路5の検出信号
は抵抗15,16によって分圧される。ここで、ミラー
回路29は初期状態として抵抗23およびツェナーダイ
オード28とからなる基準電圧回路のツェナーダイオー
ド28の基準電圧がオペアンプ22の正側入力端子に入
力されている。一方、このオペアンプ22の負側入力端
子にはワンショットパルス発生回路6からこの基準電圧
より電圧値の高いハイレベルの出力信号が抵抗21,ダ
イオード20を通して入力されるので、オペアンプ22
の出力端子はローレベルとなっている。この状態におい
て、時刻t1 にワンショットパルス発生回路6のハイレ
ベルの出力信号がパルス幅TCのローレベルのワンショ
ットパルスに切り換わるとオペアンプ22の出力端子は
ハイレベルに切り換わり、この出力端子からコンデンサ
17,ダイオード18,抵抗19を通してワンショット
パルス発生回路6に電流が流れコンデンサ17が充電さ
れる。この充電の時定数は主にコンデンサ17の容量と
抵抗19の抵抗値によって定まり、オペアンプ22から
立ち上がり速度de1 /dtの電圧が出力される。コン
デンサ17の充電が完了するとこのオペアンプ22の出
力電圧で定まる一定の電圧e2 となる。更に時間TCの
後時刻t3 において、このワンショットパルスが消滅す
るとワンショットパルス発生回路6の出力は再びハイレ
ベルとなり、ワンショットパルス発生回路6から抵抗2
1,ダイオード20,コンデンサ17を通してオペアン
プ22の出力端子に電流が流れコンデンサ17が放電さ
れる。この放電の時定数は主にコンデンサ17の容量と
抵抗21の抵抗値によって定まり、この出力電圧は立ち
下がり速度de3 /dt降下して0となる。この台形波
パルスは分圧抵抗26,27で分圧され図4(4−2)
に示すような立ち上がり速度dE1 /dt,波高値
2 ,立ち下がり速度dE3 /dtの台形波パルスが出
力される。
【0016】ここで、ミラー回路29の台形波パルスは
その電圧値を高くして投入パルスを与え、電圧検出回路
5の検出信号の分電圧はその電圧値を低くして保持パル
スを与えるように設定する。すなわち、ミラー回路29
から時刻t1 に電圧値の高い台形波パルスが出力される
と、この電圧値はdE1 /dtで上昇するので、出力直
後に電圧値の低い電圧検出回路5の検出信号の分電圧を
越えるので、コンパレータ3の一方の端子aにはこの台
形波パルスが入力される。コンパレータ3の他方の入力
端子bには電流検出用抵抗8の電圧降下分が印加されて
いるが、時刻t 1 〜t2 の期間においては入力端子bに
印加される電圧に対して入力端子aに印加される電圧の
方が高いことからコンパレータ3からハイレベルの出力
信号がスイッチング素子7のベースに供給されてスイッ
チング素子7がオンする。これにより操作コイル1には
コイル電流iが流れ、電流検出用抵抗8に電圧降下を生
じ{図4(5)}、この電圧降下は積分回路13で平滑
化されコンパレータ3の他方の入力端子bに入力される
{図4(6)}。コンパレータ3は、前述したように入
力端子aに入力される電圧の大きさが入力端子bに入力
される電圧の大きさより大きいときオンの制御信号をス
イッチング素子7の制御端子に出力してスイッチング素
子7がオンすることによりコイル電流iが流れる。この
コイル電流iの増加によりコンパレータ3の入力端子b
に印加される電圧が入力端子aに印加される電圧を超え
るとコンパレータ3の出力からローレベルの制御信号が
出力されてスイッチング素子7がオフする。時刻t2
3 の期間においてはコンパレータ3の出力がローレベ
ル,ハイレベルを繰り返してスイッチング素子7を制御
する。このようにしてコイル電流iは(投入コイル電流
となる)他方の入力端子bに入力された台形波パルスに
対応した電流値を越えないように制御され、操作コイル
1にはフライホィールダイオード14で平滑化されたコ
イル電流iが流れる{図4(7)}。そして、次に時刻
3 において、ワンショットパルスの出力期間が終ると
{図4(3)}、ミラー回路29の台形波パルスは低下
して消滅し、コンパレータ3の一方の端子aには電圧検
出回路5から出力された検出信号を抵抗15,16で分
圧した分圧電圧が印加され、この分圧電圧の電圧値は前
記台形波パルスの電圧値より小さく設定されているの
で、操作コイル1には電流値の低いコイル電流(保持コ
イル電流となる)が流れる{図4(4),(5),
(6),(7)}。
【0017】ここでミラー回路29の台形波パルスの立
ち上がり速度dE1 /dtを、例えば使用時における電
源電圧の変化範囲で生じる投入コイル電流iの立ち上が
り速度(厳密には投入コイル電流iによって生じる電流
検出用抵抗8の電圧降下の立ち上がり速度)より低く設
定すると、電源電圧の変化に関係なく投入コイル電流i
は一定の立ち上がり速度に制御される。また、ミラー回
路29の台形波パルスの波高値E2 を、この直流電磁石
装置の投入時に機械的衝撃を与えることのない投入コイ
ル電流iの電流値(厳密には投入コイル電流iによって
生じる抵抗8の電圧降下)に等しく設定することによっ
て、必要な電流値の投入コイル電流となる(投入コイル
電流の通電期間は台形波パルスのパルス幅、すなわちワ
ンショットパルスのパルス幅で必要とされる通電期間に
定められる)。このようにして不要な投入コイル電流が
流れることが防止され、投入時の衝撃が低減される。な
お、台形波パルスの立ち下がり速度dE3 /dtは高く
して、できるだけ早く低い電流値の保持コイル電流に切
り換えることが望ましい。
【0018】また、この直流電磁石装置では、投入コイ
ル電流は前述のようにミラー回路29の台形波パルスに
よって定められるので使用電源電圧範囲を、例えば10
0Vから200Vの範囲に拡大できる。図8は電圧検出
回路5およびワンショットパルス発生回路6の回路の一
例を示す。図8において電圧検出回路5はその正側入力
端子に分圧抵抗51,52によって分圧された電源電圧
vの分電圧が、その負側入力端子に分圧抵抗53,54
によって分圧された定電圧回路2の出力電圧vs の分圧
電圧がそれぞれ入力され、電源電圧vの分圧電圧が定電
圧回路2の出力電圧vs の分電圧より大きいとき、その
出力端子から検出信号を出力するオペアンプ55からな
っている。従って電源電圧vが定電圧回路2の出力電圧
s の分圧電圧で定められる設定値以上のとき検出信号
を出力する。
【0019】また、図8においてワンショットパルス発
生回路6は、電圧検出回路5から出力された検出信号が
入力されるコンデンサ61と抵抗62とが直列に接続さ
れた充電回路63と、その正側入力端子に分圧抵抗6
4,65によって分圧された定電圧回路2の出力電圧v
s の分圧電圧が、その負側入力端子に前記充電回路63
の抵抗62の電圧降下がそれぞれ入力されるオペアンプ
66とからなっている。図9はその動作を示し、電圧検
出回路5の検出信号が入力されると{図9(1)}、充
電回路63は充電され、その抵抗62には、初期電流か
らその時定数で立ち下がる電流が流れ図9(2)に示す
電圧降下を生じる。この電圧降下が定電圧回路2の出力
電圧vs の分圧電圧より大きいとき、図9(3)に示す
ように信号電圧が、すなわちワンショットパルスがオペ
アンプ66の出力端子から出力される。そして前述した
ようにこのワンショットパルスのパルス幅TCを電磁石
の投入動作時間TMにほぼ合せるようにする。
【0020】図2は本発明の直流電磁石装置の異なる実
施例を示す回路図である。図2に示す本発明の直流電磁
石装置は、図1に示す直流電磁石装置においてミラー回
路29の出力側に基準電圧切換回路42とこの基準電圧
切換回路42を制御するリップル検出回路38を設けた
もので、このリップル検出回路38は直流電源端子P,
N間に直列に接続された抵抗33および34と、そのコ
レクタが抵抗35を介し定電圧回路2の正側出力端子に
そのエミッタが直流電源端子Nにそのベースが抵抗33
と34の接続点に接続されたトランジスタ36と、その
入力端子がトランジスタ36のコレクタに接続されたラ
ッチ回路37とからなっている。また、基準電圧回路4
2はそのコレクタ・エミッタが電流ミラー回路29の抵
抗26に抵抗41を介し並列に接続され、そのベースが
リップル検出回路38のラッチ回路37の出力端子に接
続されたトランジスタ40からなっている。
【0021】この直流電磁石装置の動作を図2の他に図
5の動作波形図を参照して説明する。この直流電磁石装
置の動作は図4に示す直流電磁石装置の動作と基本的に
同様であるが、電源電圧が脈動電圧vl のとき、リップ
ル検出回路38のトランジスタ36のベースに入力され
る電圧がほぼ零になる期間があり、このときトランジス
タ36はオフしてそのコレクタ電圧は上昇しラッチ回路
37に「H」信号を出力する。この「H」信号はラッチ
回路37でラッチされ出力端子から「H」検出信号が出
力される。この「H」検出信号は基準電圧切換回路42
のトランジスタ40に入力されこのトランジスタ40を
オンする。トランジスタ40のオンによって、オペアン
プ22の出力電圧の分圧抵抗の一部を構成する抵抗26
に抵抗41が並列に接続され、オペアンプ22の出力電
圧の分圧比は式(1)に示すように上昇する。
【0022】
【数1】 α=(R27+R26)(R26+R40)/R27(R26+R40)+R26・R40 ・・・・式(1) 但し α:分圧比の上昇率 R26:抵抗26の抵抗値 R27:抵抗27の抵抗値 R40:抵抗40の抵抗値 図5(4−2)に示すようにミラー回路29の出力電圧
はこの分圧比の上昇率α分上昇するので、この分圧比の
値を適当に設定することによって、図7に示すように電
源電圧がほぼ一定の直流電圧のときと脈動電圧のときの
電磁石の吸引力を同じにして不要な投入コイル電流の通
電を防止できる。
【0023】図3は本発明の第2形態の直流電磁石装置
の実施例を示す回路図である。図3に示す本発明の直流
電磁石装置は図1に示す直流電磁石装置において、ミラ
ー回路29を廃止して、可変基準電圧回路53と、この
可変基準電圧回路53を制御するリップル検出回路38
とを設けたもので、リップル検出回路38は図2におけ
るリップル検出回路38と同様であり、可変基準電圧回
路53は定電圧回路2の正側出力端子と負側直流電源端
子N間に直列に接続され分圧抵抗を構成する抵抗46,
47および48と、そのコレクタが抵抗47と48の接
続点にそのエミッタが負側直流電源端子Nにそのベース
がリップル検出回路38のラッチ回路37の出力端子に
接続されたトランジスタ49と、抵抗46と47の接続
点と負側直流端子Nとの間に接続されたコンデンサ43
と、定電圧回路2の正側出力端子と負側直流電源端子N
間に直列に接続された抵抗44および45と、その−入
力端子が抵抗46と47の接続点にその+入力端子が抵
抗44と45の接続点に接続されたオペアンプ52と、
そのエミッタがオペアンプ52の出力端子にそのベース
が抵抗50を介しワンショットパルス発生回路6の出力
端子に、そのコレクタが抵抗15と16の接続点および
ダイオード31を介しコンパレータ3の一方の入力端子
aに接続されたトランジスタ51とからなっている。こ
の直流電磁石装置の動作を図3の他に図6の動作波形図
を参照して説明する。図6において(1)は電源電圧v
を示しており、時刻t0 で電源端子P,Nに印加され時
間とともに徐々に上昇している。そして電源電圧vが時
刻t1 において設定値以上になると電圧検出回路5から
検出信号が出力される{図6(2)}。この検出信号は
ワンショットパルス発生回路6に入力され、このワンシ
ョットパルス発生回路6から操作コイル1の投入コイル
電流の通電期間に対応するパルス幅TCのローレベルの
ワンショットパルスが出力される{図6(3)}。ここ
までは図4に示す動作と同様である。そしてこのワンシ
ョットパルスは可変基準電圧回路53のトランジスタ5
1に入力されこのトランジスタ51はオンする。トラン
ジスタ51がオンすると、コンパレータ3の一方の入力
端子aの電圧にはオペアンプ52の出力電圧が入力され
る。このオペアンプ52の出力電圧はこの−入力端子の
入力電圧eと+入力端子の入力電圧の差に比例する。こ
こでこの−入力端子の入力電圧eは、電源電圧がほぼ一
定の直流電圧vのときは、リップル検出回路38から基
準電圧切換回路53のトランジスタ49に「H」検出信
号が出力されておらずトランジスタ49はオフ状態にあ
るので、式(2)に示すように定電圧VS を抵抗46,
47および48で分圧した電圧値e1 となる。
【0024】
【数2】 e1 =VS ・R47+R48/R46+R47+R48 ・・・・式(2) 但し R48:抵抗48の抵抗値 また、電源電圧vが脈動電圧vl のときは、リップル検
出回路38のトランジスタ36のベースに入力される電
圧がほぼ零になる期間が生じ、このときこのトランジス
タ36はオフしてそのコレクタ電圧は上昇しラッチ回路
37に「H」信号を出力する。この「H」信号はラッチ
回路37でラッチされ、その出力端子から「H」検出信
号が出力される。この「H」検出信号は基準電圧切換回
路53のトランジスタ49に入力されこのトランジスタ
49はオンする。トランジスタ49のオンによって抵抗
48が短絡されるので、オペアンプ52の−入力端子に
入力される電圧eは式(3)に示すように定電圧VS
抵抗46および47で分圧した電圧値e2 になる。
【0025】
【数3】 e2 =VS ・R47/R46+R47 ・・・・式(3) 但し R46:抵抗46の抵抗値 R47:抵抗47の抵抗値 従って、基準電圧切換回路53のオペアンプ52の出力
端子からは電源電圧がほぼ一定の直流電圧のときは、入
力電圧e1 により定まる基準電圧E1 が、電源電圧が脈
動電圧のときは入力電圧e2 により定まる基準電圧E2
が出力される。ここでこの基準電圧E2 を図7に示すよ
うに、電源電圧がほぼ一定の直流電圧のときと脈動電圧
のときの電磁石の吸引力が同じになるように設定する。
そしてこれら基準電圧E1 あるいはE2 はワンショット
パルス発生回路6のワンショットパルスでオンするトラ
ンジスタ51を通してコンパレータ3の一方の入力端子
aに入力される。以下の動作は図4に示す動作と同様で
ある。このようにリップル検出回路38および可変基準
電圧回路53を設け、基準電圧E1 およびE2 を適当に
設定することにより、電源電圧がほぼ一定の直流電圧の
ときと、脈動電圧のときの電磁石装置の吸引力を合せて
不要の投入コイル電流の通電を防止できる。
【0026】
【発明の効果】本発明の直流電磁石装置においては、電
源電圧の変化に対し操作コイルの投入コイル電流の立ち
上がり速度を一定に制御することにより不要の投入コイ
ル電流の通電を防止したので投入時の衝撃が低減され
る。また投入コイル電流の電流値および通電期間は電源
電圧に関係なく定められるので、使用電圧範囲を、例え
ば100Vから200Vまでの範囲に拡大できる。また
電源電圧が、例えば単相交流を全波整流して得られる脈
動電圧であっても、電磁石の吸引力をほぼ一定の直流電
圧のときの吸引力に合せるようにして不要の投入コイル
電流の通電を防止したので同様投入時の衝撃が低減され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1形態の直流電磁石装置の一実施例
を示す回路図
【図2】本発明の直流電磁石装置の異なる実施例を示す
回路図
【図3】本発明の第2形態の直流電磁石装置の実施例を
示す回路図
【図4】図1に示す本発明の直流電磁石装置の動作波形
【図5】図2に示す本発明の直流電磁石装置の動作波形
【図6】図3に示す本発明の直流電磁石装置の動作波形
【図7】図2あるいは図3に示す本発明の直流電磁石装
置において、電源電圧がほぼ一定の直流電圧の場合と脈
動電圧の場合における動作状態を示し、(1)は電源電
圧が脈動電圧の場合のコイル電流の波形図、(2)は電
源電圧がほぼ一定の直流電圧の場合のコイル電流の波形
図、(3)は電源電圧が脈動電圧の場合およびほぼ一定
の直流電圧における電磁石の動作特性図
【図8】図1ないし図3に示す本発明の直流電磁石装置
の電圧検出回路およびワンショットパルス発生回路の回
路図
【図9】図1ないし図3に示すワンショットパルス発生
回路の動作波形図
【図10】従来の電磁石装置の一例を示す回路図
【図11】図10に示す従来の電磁石装置の動作波形図
【図12】電磁石の一般的な吸引力特性図
【図13】従来の電磁石装置の異なる例を示す回路図
【図14】図13に示す従来の電磁石装置の動作波形図
【図15】図13に示す従来の電磁石装置の動作波形図
【図16】図10あるいは図13に示す従来の直流電磁
石装置において、電源電圧がほぼ一定の直流電圧の場合
と脈動電圧の場合における動作状態を示し、(1)は電
源電圧が脈動電圧の場合のコイル電流の波形図、(2)
は電源電圧がほぼ一定の直流電圧の場合のコイル電流の
波形図、(3)は電源電圧が脈動電圧の場合およびほぼ
一定の直流電圧における電磁石の動作特性図
【符号の説明】
1 操作コイル 2 定電圧回路 3 コンパレータ 5 電圧検出回路 6 ワンショットパルス発生回路 7 スイッチング素子 8 電流検出用抵抗 13 積分回路 17 コンデンサ 18 ダイオード 19 抵抗 20 ダイオード 21 抵抗 22 オペアンプ 28 ツェナーダイオード 29 ミラー回路 30 ダイオード 31 ダイオード 33 抵抗 34 抵抗 36 トランジスタ 37 ラッチ回路 38 リップル検出回路 40 トランジスタ 42 基準電圧切換回路 46 抵抗 47 抵抗 48 抵抗 49 トランジスタ(第1の) 51 トランジスタ(第2の) 53 可変基準電圧回路 55 オペアンプ 61 コンデンサ(充電回路63の) 62 抵抗(充電回路63の) 63 充電回路 66 オペアンプ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】操作コイルが巻かれた固定鉄心と、この固
    定鉄心にギャップを介して対向する可動鉄心と、前記操
    作コイルにそれぞれ直列に接続されたスイッチング素子
    および電流検出用抵抗と、電源電圧を検出し、この電圧
    が設定値以上のとき検出信号を出力する電圧検出回路
    と、この電圧検出回路から出力された検出信号により始
    動し、前記操作コイルの投入コイル電流の通電期間に対
    応するパルス幅のワンショットパルスを出力するワンシ
    ョットパルス発生回路と、このワンショットパルス発生
    回路から出力されたワンショットパルスが入力され所定
    の立ち上がり速度,波高値で前記ワンショットパルスの
    パルス幅にほぼ等しいパルス幅の台形波パルスを出力す
    るミラー回路と、一方の入力端子に前記電圧検出回路の
    検出信号の分圧電圧と前記ミラー回路の台形波パルスの
    うちいずれか電圧値が高い方が入力され、他方の端子に
    前記電流検出用抵抗の電圧降下が積分回路を介し入力さ
    れ、前記一方の入力端子に入力される信号の大きさが他
    方の入力端子に入力される信号の大きさより大きいとき
    オンの制御信号を前記スイッチング素子の制御端子に出
    力するコンパレータとからなることを特徴とする直流電
    磁石装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の直流電磁石装置において、
    電源電圧の脈動を検出するリップル検出回路と、このリ
    ップル検出回路が電源電圧の脈動を検出したとき、ミラ
    ー回路から出力される台形波パルスの電圧値を上昇させ
    る基準電圧切換回路とを設けたことを特徴とする直流電
    磁石装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の直流電磁石装置において、
    ミラー回路はその正側入力端子に基準電圧が入力され、
    その負側入力端子にワンショットパルス発生回路から出
    力されたワンショットパルスが入力され、このワンショ
    ットパルスが前記基準電圧より大きいときその出力端子
    から信号電圧を出力するオペアンプと、このオペアンプ
    の出力端子とワンショットパルス発生回路の間に接続さ
    れた充・放電回路とからなることを特徴とする直流電磁
    石装置。
  4. 【請求項4】請求項1あるいは3記載の直流電磁石装置
    において、ミラー回路の台形波パルスの立ち上がり速度
    は使用時における電源電圧の変化範囲で生じる電流検出
    用抵抗の電圧降下の立ち上がり速度より低く設定される
    ことを特徴とする直流電磁石装置。
  5. 【請求項5】請求項2記載の直流電磁石装置において、
    基準電圧切換回路はミラー回路の出力電圧の分圧抵抗の
    一部に並列に接続され、リップル検出回路の検出信号に
    よって動作するトランジスタからなることを特徴とする
    直流電磁石装置。
  6. 【請求項6】操作コイルが巻かれた固定鉄心と、この固
    定鉄心にギャップを介して対向する可動鉄心と、前記操
    作コイルにそれぞれ直列に接続されたスイッチング素子
    および電流検出用抵抗と、電源電圧を検出し、この電圧
    が設定値以上のとき検出信号を出力する電圧検出回路
    と、この電圧検出回路から出力された検出信号により始
    動し、前記操作コイルの投入コイル電流の通電期間に対
    応するパルス幅のワンショットパルスを出力するワンシ
    ョットパルス発生回路と、電源電圧の脈動を検出するリ
    ップル検出回路と、前記ワンショットパルス発生回路の
    ワンショットパルスおよび前記リップル検出回路の検出
    信号が入力され、電源電圧がほぼ一定の直流電圧のとき
    は所定の波高値で前記ワンショットパルスのパルス幅に
    ほぼ等しいパルス幅の第1の短形波パルスを出力し、電
    源電圧が脈動電圧のときは前記第1の短形波パルスの波
    高値より高い波高値で、前記ワンショットパルス幅にほ
    ぼ等しいパルス幅の第2の短形波パルスを出力する可変
    基準電圧発生回路と、一方の入力端子に前記電圧検出回
    路の検出信号の分圧電圧と前記可変基準電圧発生回路の
    短形波パルスのうちいずれか電圧値が高い方が入力さ
    れ、他方の端子に前記電流検出用抵抗の電圧降下が積分
    回路を介し入力され、前記一方の入力端子に入力される
    信号の大きさが他方の入力端子に入力される信号の大き
    さより大きいときオンの制御信号を前記スイッチング素
    子の制御端子に出力するコンパレータとからなることを
    特徴とする直流電磁石装置。
  7. 【請求項7】請求項6記載の直流電磁石装置において、
    電圧検出回路はその正側入力端子に電源電圧の分圧電圧
    が、その負側入力端子に定電圧回路の出力電圧の分圧電
    圧がそれぞれ入力され、前記電源電圧の分圧電圧が前記
    定電圧回路の出力電圧の分圧電圧より大きいとき、その
    出力端子から検出信号を出力するオペアンプからなるこ
    とを特徴とする直流電磁石装置。
  8. 【請求項8】請求項6記載の直流電磁石装置において、
    ワンショットパルス発生回路は電圧検出回路から出力さ
    れた検出信号が入力されるコンデンサと抵抗とが直列に
    接続された充電回路と、その正側入力端子に定電圧回路
    の出力電圧の分圧電圧が、その負側入力端子に前記充電
    回路の抵抗の電圧降下がそれぞれ入力され、この抵抗の
    電圧降下が前記定電圧回路の分圧電圧より大きいときそ
    の出力端子から信号電圧を出力するオペアンプとからな
    ることを特徴とする直流電磁石装置。
  9. 【請求項9】請求項6記載の直流電磁石装置において、
    リップル検出回路は電源電圧の分電圧が入力され、この
    電源電圧が零点近くに低下したとき動作するトランジス
    タと、このトランジスタの動作により検出信号を出力す
    るラッチ回路とからなることを特徴とする直流電磁石装
    置。
  10. 【請求項10】請求項6記載の直流電磁石装置におい
    て、可変基準電圧発生回路は定電圧回路の出力電圧を分
    圧して所定の電圧値を出力する分圧抵抗と、この分圧抵
    抗の一部に並列に接続され、リップル検出回路の検出信
    号によって動作するトランジスタと、ワンショットパル
    ス発生回路のワンショットパルス出力期間中導通し、前
    記分圧抵抗の分電圧で定まる各電圧をコンパレータに出
    力する第2のトランジスタとからなることを特徴とする
    直流電磁石装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008130930A (ja) * 2006-11-22 2008-06-05 Kobe Steel Ltd 駆動電流制御回路、及び電磁比例弁制御システム
JP2009027178A (ja) * 2007-07-23 2009-02-05 Schneider Electric Industries Sas 少なくとも2つの巻き線を有する電磁アクチュエータ

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