JPH06236749A - アルミナ製品およびナトリウムアーク放電ランプ - Google Patents

アルミナ製品およびナトリウムアーク放電ランプ

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JPH06236749A
JPH06236749A JP5312382A JP31238293A JPH06236749A JP H06236749 A JPH06236749 A JP H06236749A JP 5312382 A JP5312382 A JP 5312382A JP 31238293 A JP31238293 A JP 31238293A JP H06236749 A JPH06236749 A JP H06236749A
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JP
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alumina
arc tube
coating
tube
arc
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JP5312382A
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English (en)
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Curtis E Scott
カーティス・エドワード・スコット
Charles I Mcvey
チャールズ・アービン・マックベイ
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Original Assignee
General Electric Co
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J61/00Gas-discharge or vapour-discharge lamps
    • H01J61/02Details
    • H01J61/30Vessels; Containers
    • H01J61/35Vessels; Containers provided with coatings on the walls thereof; Selection of materials for the coatings

Abstract

(57)【要約】 【目的】 アルミナ製品、特に高圧ナトリウムアーク放
電ランプのアルミナ製アーク管において、ナトリウムの
拡散およびアルミナの蒸発を低減する。 【構成】 イットリウム、ジルコニウム、ハフニウム、
ランタン、ジスプロシウム、スカンジウムおよびそれら
の混合物から成る群より選ばれた金属の酸化物の被膜
(25)でアルミナ製品(アーク管20の内面22およ
び外面24の一方また両方)を被覆する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】本発明は、耐火性金属酸化物で被覆され
たアルミナ製アーク管およびアーク放電ランプにおける
それの使用に関するものである。更に詳しく言えば本発
明は、Y、Zr、Hf、La、Dy、Scおよびそれら
の混合物から成る群より選ばれた1種以上の金属の酸化
物で被覆されたアルミナ製アーク管、並びにそれを使用
した高圧ナトリウムアーク放電ランプに関する。
【0002】
【発明の背景】高圧ナトリウムアーク放電ランプ(以後
は「HPSランプ」と呼ぶ)は当業者にとって公知であ
る。これらのランプは、アルミナ製アーク管内における
ナトリウムアーク放電を光源として使用するものであ
る。かかるアーク管はガラス質のランプ外管内に封入さ
れている。なお、かかるアーク管は焼結された多結晶質
アルミナ(PCA)またはサファイアとしても知られる
単結晶アルミナから製造されている。HPSランプの故
障の主たる原因は、アーク管からナトリウムが失われる
ことである。かかるナトリウム損失は光出力の低下、光
色のずれおよび電圧の上昇をもたらし、最終的にはラン
プの故障を引起こす。ナトリウム損失の主たる原因は、
ナトリウムがアルミナと反応してβ−アルミナを生成
し、次いでかかるナトリウムがアーク管を通って外部に
拡散することにある。このような反応は点灯中のHPS
ランプのアーク管内に存在する温度および圧力条件下で
熱力学的に起こり易いことが知られており、しかも温度
および圧力の上昇に伴って悪化する。
【0003】他方、HPSランプのアルミナ製アーク管
内の温度および圧力を上昇させれば、ランプ効率または
光出力(すなわち、1ワット当りのルーメン値)が向上
すると共に、演色指数(CRI)が改善されることも知
られている。換言すれば、温度および圧力を上昇させる
のに伴い、アークから放射される光の白色度がより高く
なると共に、かかる光によって照明された物体(たとえ
ば、駐車場内の自動車)がより真実の色を示すようにな
るのである。しかしながら、温度および圧力を上昇させ
ることはアークからのナトリウム損失を悪化させる。も
しアルミナ製アーク管の温度が約1100または115
0℃を越えると、アーク管の外壁からのアルミナ蒸発が
顕著に増加し、そのためにランプのガラス質外管の黒化
およびそれに伴う光出力の低下が起こる。すなわち、外
管の黒化はアルミナ製アーク管の材料が蒸発しかつそれ
の蒸気がランプのガラス質外管のより冷たい内壁上に凝
縮することによって引起こされるものと考えられるので
ある。このような凝縮は、外管の光透過率を低下させる
ことによってランプ性能の低下をもたらす。それはまた
ランプ動作温度の上昇をももたらすが、これはアルミナ
の蒸発速度を増大させることによってランプ寿命の短縮
を加速する。
【0004】このようなわけで、白色度のより高い光出
力およびより高いCRIを達成すると共に従来のHPS
ランプの寿命を延長させるため、より高い温度および圧
力に耐え得るようなHPSランプ用のアルミナ製アーク
管またはアーク室が要望されているのである。
【0005】
【発明の概要】本発明による、Y、Zr、Hf、La、
Dy、Scおよびそれらの混合物から成る群より選ばれ
た金属の酸化物から成る被膜で被覆されたアルミナ製ア
ーク管を使用したHPSランプは、本発明の被膜を有し
ないアーク管を使用した従来のHPSランプの欠点の一
部を解消し得ることが見出された。アルミナ製アーク管
の内面を被覆することは、アークからのナトリウム損失
およびアーク管を通してのナトリウム拡散を低減させ
る。また、アルミナ製アーク管の外面を被覆すること
は、アーク管外壁からのアルミナの蒸発およびそれの蒸
気がガラス質外管の内面上に凝縮することによるランプ
の黒化を低減させる。このように本発明は、内面および
外面の一方または両方がY、Zr、Hf、La、Dy、
Scおよびそれらの混合物から成る群より選ばれた1種
以上の金属の酸化物から成る被膜で被覆されたようなア
ルミナ製アーク管、並びにかかる被覆済みのアルミナ製
アーク管を使用したHPSランプに関する。金属酸化物
としては、酸化イットリウムまたはイットリアが特に好
適である。本発明の被覆済みアルミナ製アーク管を使用
したHPSランプは、ランプの全寿命期間にわたって電
圧上昇を減少させかつ光出力およびCRIの低下を減少
させながら寿命の延長を示す。その上、本発明の被覆済
みアルミナ製アーク管を使用したHPSランプは未被覆
のアルミナ製アーク管を使用した従来のHPSランプよ
りも高い温度および圧力の下で点灯することができるば
かりでなく、未被覆のアルミナ製アーク管を使用した従
来のHPSランプに比べ、ランプの全寿命期間にわたっ
てより高い白色度、より高いCRIおよびより少ない電
圧上昇と並んで適度に長い寿命を示し得るのである。こ
こで言う「アルミナ製アーク管」とは、多結晶質アルミ
ナ製のアーク管および(サファイア管としても知られ
る)単結晶アルミナ製のアーク管の両方を意味する。ま
た、ここで言う「Y、Zr、Hf、La、Dy、および
Scの混合物の酸化物」とは、個々の金属酸化物の混合
物ばかりでなく、それらの金属の複酸化物をも意味す
る。
【0006】
【好適な実施の態様の詳細な説明】先ず図1を見ると、
代表的なHPSランプ1が示されている。このHPSラ
ンプ1はガラスから成るガラス質外管2を含むと共に、
金属製のねじ込みシェル7およびアイレット8から成る
標準的なねじ込み口金3を有している。比較的太い導入
線5および6がくぼみ形ステムのつまみシール部4を貫
通して伸びていて、アークへの電力供給およびアーク管
の支持のため、それらの一端は図示されない手段によっ
てねじ込みシェル7およびアイレット8に取付けられて
いる。外管2の中心には光透過性のアルミナ製アーク管
20が配置されていて、それの上端は多結晶質アルミナ
製の上部端栓部材10によって気密封止されている。か
かる上部端栓部材10を貫通してニオブ製のリード線1
1が伸び、かつそれに気密封止されている。リード線1
1はアーク管20内に収容された上方の熱電子電極12
を支持している。なお、上方の熱電子電極12はアーク
管の反対端に配置された下方の熱電子電極(図示せず)
とほぼ同様なものであって、両電極は概して同じ構造を
有していればよい。リード線11の外側部分は、側方の
棒状支持部材14に取付けられた横断支持線13に接続
されている。アーク管20用の下部端栓部材15は、下
方の熱電子電極(図示せず)から伸びるリード線19を
通すための中心開口を有している。気密封止されたアー
ク管20は棒状支持部材14に溶接された金属リボン1
6によって外管内に物理的に支持されており、また金属
リボン16はセラミック製の絶縁ブッシュ17によって
リード線19から電気的に絶縁されている。この種のH
PSランプ構造は当業者にとって公知である。
【0007】図2および3には、本発明に基づく金属酸
化物被膜25を内面22および外面24上に有するアル
ミナ製アーク管20が略示されている。詳しく述べれ
ば、アルミナ製アーク管20の内面22および外面24
の両方が、Y、Zr、Hf、La、Dy、Scおよびそ
れらの混合物から成る群より選ばれた1種以上の金属の
酸化物から成る被膜25で被覆されている。
【0008】上記のごとく、本発明に従って被覆するた
めに有用なアルミナ製アーク管としては、多結晶質アル
ミナ製のアーク管および単結晶アルミナ(またはサファ
イア)製のアーク管が挙げられる。これらのアーク管は
いずれも商業的に入手可能であり、また当業者にとって
公知である。現在のところ、HPSランプのアーク管と
して使用される商業的に入手可能な単結晶アルミナ製ア
ーク管は多結晶質アルミナ製アーク管よりもかなり高価
であり、しかもやや脆い。しかしながら、単結晶アルミ
ナ製アーク管は多結晶質アルミナ製アーク管よりも光透
過性が良く、かつナトリウム拡散に対する抵抗性が大き
い。とは言え、多結晶質アルミナ製アーク管および単結
晶アルミナ(またはサファイア)製アーク管のいずれに
ついても、それの内面、外面またはそれら両面を本発明
に基づく被膜で被覆することは、アークからのナトリウ
ム損失並びにナトリウムとアーク管との反応およびアー
ク管を通してのナトリウム拡散を低減させるのに有効で
ある。また、これらのアーク管の外面を本発明に基づく
被膜で被覆することは、ランプ点灯時において酸化アル
ミニウムがアーク管の外壁からガラス質外管のより冷た
い内面に昇華もしくは移行するのを低減させると共に、
かかるアーク管をより高い動作圧力下で使用することを
も可能にする。
【0009】多結晶質アルミナ製アーク管は商業的に入
手可能であり、また当業者にとって公知である。かかる
アーク管は押出された圧粉管を高温下で焼結することに
よって製造されるのであって、それらは焼結および一様
な結晶粒成長を促進するために少量のMgOを添加した
実質的に純粋な(すなわち、純度99.9%以上の)ア
ルミナから成っている。このような多結晶質アルミナ製
アーク管はまた、Y23 、ZrO2 、HfO2 、Dy
2 3 などのごとき耐火性金属酸化物の1種以上を含有
することもある。米国特許第4285732号明細書中
には、本発明の実施に際して有用なHPSランプ用アー
ク管として使用し得る多結晶質アルミナ管の製造方法が
開示されている。この方法において使用されるアルミナ
は、ジルコニア、ハフニアおよびそれらの混合物から成
る群より選ばれた少なくとも1種の成分とマグネシアと
を極めて僅かな量で含有するものとして記載されてい
る。
【0010】本発明の実施に際しては、アルミナ製アー
ク管上に金属酸化物被膜を設置するのに先立ち、それの
外面を機械的または化学的に研磨すれば有用であること
が判明した。サファイア製アーク管の場合には、かかる
研磨は機械的に行われるのが普通である。多結晶質アル
ミナ製アーク管の場合には、米国特許第4033743
および4079167号明細書中に開示されているよう
なフラックス研磨処理法を使用することができる。かか
る処理法においては、表面のアルミナ結晶粒を溶解して
比較的平滑な表面状態を生み出すアルカリ金属酸化物成
分を含むアルカリ金属塩/二元酸化物系から成る溶融フ
ラックス中に未研磨の多結晶質アルミナ製アーク管が浸
漬される。フラックス研磨処理法によれば、個々の表面
アルミナ結晶粒の突出部が結晶粒界を顕著に腐食するこ
となしに削磨され、しかも残留するフラックスは一般に
室温下における酸洗いによって処理表面から除去され
る。また、米国特許第4690727号明細書中には、
うわぐすりを使用する別の化学的研磨方法が開示されて
いる。この方法によれば、多結晶質アルミナ製アーク管
の内面、外面またはそれら両面上にアルカリ金属ホウ酸
塩フリットが塗布される。次いで、かかるフリットをア
ルミナ上で加熱して液化することにより、アルミナ結晶
粒の突出部が溶解される。その後、酸浴中への浸漬によ
ってフリットが除去される。
【0011】これらの化学的研磨方法は、結晶粒界を腐
食することなしにアルミナ表面上における個々のアルミ
ナ結晶粒の突出部を除去し、従って金属酸化物被膜によ
る被覆に先立って多結晶質アルミナ製アーク管上に平滑
な表面を生み出すために役立つ。単結晶アルミナ(また
はサファイア)製アーク管が平滑でなくかつ研磨されな
い場合、あるいは多結晶質アルミナ製アーク管が研磨さ
れない場合には、設置された金属酸化物被膜が結晶粒界
に存在する裂け目や割れ目を埋める結果、不連続の被膜
を生じる可能性のあることが判明した。なお、かかる被
膜は連続していることが好ましい。従って、研磨されな
いアルミナを使用した場合には、アルミナ結晶粒の突出
部を覆ってアルミナ表面上に実質的に連続した被膜を得
るためにより多量の被膜材料を設置することが必要とな
るわけである。
【0012】特定の理論によって拘束されることは望ま
ないが、本発明に基づく耐火性金属酸化物の被膜でアー
ク管の内面を被覆することは、HPSランプの点灯時に
アーク管内でイオン化したナトリウムとアーク管のアル
ミナとが反応してアルミン酸ナトリウムおよびβ−アル
ミナを生成する反応に対する障壁として働くことによっ
てナトリウムの損失を低減させるものと考えられる。β
−アルミナは多結晶質アルミナの結晶粒界に沿って樹枝
状または指状に成長する傾向を示し、そして最終的には
多結晶質アルミナ製アーク管の内面と外面とを橋絡す
る。β−アルミナ相がアーク管の管壁を横切って成長し
た場合には、ナトリウムの損失は極めて急速になる。な
ぜなら、β−アルミナはナトリウムイオンに対する良好
な伝導体であることが知られているからである。本発明
に基づく耐火性金属酸化物の被膜でアーク管の外面を被
覆することは、HPSランプの点灯時に(特に1150
℃以上の温度下で)アーク管の外面からアルミナが蒸発
もしくは昇華し、次いでガラス質外管のより冷たい内面
上に凝縮して外管の緩徐な黒化および光出力の実質的な
低下をもたらすのを抑制する。このようなわけで、本発
明に基づくHPSランプの多くの用途においては、アル
ミナ製アーク管の内面および外面の両方に被膜が設置さ
れるのである。
【0013】本発明に基づくアーク管被膜はY、Zr、
Hf、La、Dy、Scおよびそれらの混合物から成る
群より選ばれた1種以上の金属の酸化物から成るから、
内面および外面が相異なる金属酸化物で被覆されたアー
ク管を製造することも可能である。その場合には、内側
の被膜はナトリウムの攻撃に対してより安定となるよう
に選定され、また外側の被膜はアルミナの蒸発または昇
華を抑制するように選定される。かかる金属酸化物被膜
は各種の方法によってアルミナ製アーク管上に設置する
ことができるが、実際の方法は実施者の都合に応じて選
定すればよい。かかる方法としては、金属酸化物または
有機金属化合物の水性もしくは有機ゾル(たとえば、金
属アルコキシドの有機溶液)あるいは極めて微細な粒度
の金属酸化物のスラリー中に浸漬することによって被覆
する方法、蒸気状態の有機金属化合物を分解することに
よって金属酸化物を生成させる方法、および分解可能な
金属酸化物前駆体を化学蒸着する方法が挙げられる。適
当な金属酸化物前駆体としては、三塩化イットリウム、
金属のアセチルアセトン錯体(たとえば、アセチルアセ
トンイットリウム、アセチルアセトンジルコニウムおよ
び希土類金属のアセチルアセトン錯体)、金属のジオン
錯体(たとえば、2,2,6,6−テトラメチル−3,
5−ヘプタンジオンイットリウム)、トリス(シクロペ
ンタジエニル)M[ただし、Mは本発明において使用さ
れる金属(たとえばY)である]、キレート化金属化合
物(たとえば、β−ジケトンキレート)などが挙げられ
るが、それらの選択は実施者に任される。
【0014】詳しく述べれば、水の蒸発によって生起さ
れる応力に原因する被膜のひび割れを抑制しかつ金属酸
化物ゾルの加熱融解によって金属酸化物の連続被膜を形
成する工程前および工程中における取扱いを容易にする
ために水溶性の有機液体および結合剤を添加した所望の
金属酸化物(たとえば、イットリア)の水性ゾル中にア
ーク管を浸漬することにより、約1〜5μmの範囲内の
厚さを有する金属酸化物被膜を容易に得ることができ
た。実例について述べれば、サブミクロン粒度(すなわ
ち、粒度<0.1μm)のイットリア(Y2 3 )の1
4重量%水性懸濁液であるナイコール(Nycol) にメタノ
ール、水、(結合剤としての)ポリビニルピロリドンお
よび(乾燥時におけるひび割れを低減させるための)ホ
ルムアミドを添加しかつ酸安定化することによって調製
されたイットリアの水性ゾル中に多結晶質アルミナ製ア
ーク管を浸漬することにより、該アーク管の内面および
外面上にイットリア被膜を設置した。また、やはりナイ
コール、水、ポリビニルピロリドン、メタノールおよび
ホルムアミドから調製された酸安定化ジルコニア(Zr
2 )の水性ゾルを用いて同様なアーク管を製造した。
このようにしてアーク管をイットリアまたはジルコニア
で被覆した後、それらを数時間にわたって室温下で風乾
し、次いで一夜にわたって100℃で風乾した。その
後、アーク管を室温から1500℃までゆっくりと加熱
し、そして90分間にわたってその温度に保持した。な
お、室温から1500℃における90分間の保持の終了
までの合計時間は280分であった。こうして設置され
たイットリアおよびジルコニア被膜を光学顕微鏡および
走査電子顕微鏡によって分析し、また被覆アーク管の表
面をX線回折法および電子分光法(ESCA)によって
評価した。光度計を用いた光度測定により、これらのア
ーク管から下記のごとくにして製造されたランプの点灯
時間に対して光出力を測定した。
【0015】更にまた、第一および第二ジルコニウムア
ルコキシドの混合物を使用しながら、ジルコニア被膜で
被覆された多結晶質アルミナ製アーク管を製造した。か
かる混合ジルコニウムアルコキシドは、ジルコニウムn
−プロポキシドと1−アミルアルコールとの交換反応に
よって調製した。多結晶質アルミナ製アーク管の表面を
数分間にわたってリン酸で活性化したところ、引続いて
形成されるジルコニア被膜のアーク管に対する密着性が
改善され、また表面全域にわたってひび割れのほとんど
無い被膜が得られた。上記のごとき混合ジルコニウムア
ルコキシドの溶液を使用しながら、多結晶質アルミナ製
アーク管上に厚さ200〜300オングストロームの一
様なジルコニア被膜を形成した。詳しく述べれば、混合
ジルコニウムアルコキシドを1−アミルアルコール中に
約30重量%の濃度で溶解した溶液中にアーク管を窒素
雰囲気下で浸漬し、次いでアルコキシド被覆アーク管を
500℃で3時間にわたり加熱することによって前駆体
をジルコニアに転化させた。このような方法を用いてジ
ルコニアで被覆されたアーク管を1200℃で170時
間以上にわたり加熱し、次いで室温にまで戻したとこ
ろ、1145℃で公知の相転移およびそれに伴う体積変
化が起こったにもかかわらず、ジルコニア被膜の物理的
結合性は維持された。なお、1600℃ではジルコニア
被膜の結合性の破壊が始まった。
【0016】約5mmの内径、約6.5mmの外径、約0.
75mmの肉厚(管壁の厚さ)および約40mmの長さを有
する被覆済みおよび未被覆の多結晶質アルミナ製アーク
管を使用しながら、図1に示されるような複数のHPS
ランプを製造した。なお、アークギャップの長さは16
mmであった。かかるランプは、20mmのアークギャップ
を有する通常の70ワット型HPSランプの構造に基づ
くものであった。アーク管の両端の封止部に悪影響を及
ぼすことなしにアーク管の温度を上昇させ得るようにす
るため、両端における電極先端と封止部との距離を2mm
だけ増加させた結果、アークギャップの長さは16mmに
減少した。かかるランプは70ワットで動作するように
設計されたが、それらを70ワット、120ワットおよ
び150ワットで点灯したところ、管壁はそれぞれ21
V/cm2 、37V/cm2 および46V/cm2 の負荷を受けた。
70ワット、120ワットおよび150ワットで点灯し
た場合、アーク管の中心管壁温度はそれぞれ約1040
℃、1235℃および1315℃であった。これらのラ
ンプを点灯した結果、(上記のごときゾル浸漬被覆技術
を用いて)内面および外面をイットリア被膜で被覆した
アーク管を有するランプはアーク管壁におけるナトリウ
ム攻撃の減少およびアルミン酸ナトリウム生成の減少を
示すことが判明した。アーク管の内面および外面のいず
れにおいても、イットリア被膜は2〜3μmの厚さを有
していた。5000時間の点灯時間にわたってランプを
試験したところ、未被覆のアーク管を有するランプに比
べ、被覆済みのアーク管を有するランプは外管の黒化の
減少に由来する25%も高い光出力を維持すると共に、
実質的に長い寿命を示した。また、特に71%だけ過大
のワット数(120ワット)で試験した場合には、電圧
上昇の抑制および光色のずれの減少という二次的効果も
認められたが、これはナトリウムの損失速度が実質的に
小さいことを示唆していた。
【0017】図4は、未被覆の多結晶質アルミナ製アー
ク管並びに内面および外面をイットリアで被覆した多結
晶質アルミナ製アーク管を有するHPSランプを150
ワットで点灯することによって得られた結果を示すグラ
フである。図から直ちにわかる通り、本発明に基づくイ
ットリア被覆アーク管を有するランプについては、未被
覆のアーク管を有する同様なランプに比べ、5000時
間の点灯時間にわたって実質的に高い相対光出力が維持
された。また、250ワットで点灯するように設計され
た同様なHPSランプを製造した。これらのランプにお
いては、未被覆の多結晶質アルミナ製アーク管並びに
(上記のごとくジルコニアゾルなどの中に浸漬すること
により)内面および外面をジルコニアで被覆した多結晶
質アルミナ製アーク管を使用した。これらのランプを定
格ワット数より約50%だけ高い約400ワットで点灯
した。約1000時間の点灯後、ジルコニア被覆アーク
管を有するランプにおける外管の黒化はより少なかっ
た。アーク管の内壁の顕微鏡検査によれば、ジルコニア
被覆アーク管に対するナトリウムの攻撃はより少ないこ
とが判明した。
【0018】上記のごとき実施の態様は本発明の実施を
例示するものであって、本発明の範囲を制限するもので
はない。それ以外にも様々な変更態様が可能であること
は、当業者にとって自明であろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく金属酸化物被膜を管壁の少なく
とも一部分上に有するアルミナ製アーク管を使用した外
管付きHPSランプの略図である。
【図2】本発明に基づく金属酸化物被膜を内面および外
面上に有するアルミナ製アーク管の縦断面図である。
【図3】図2のアルミナ製アーク管の横断面図である。
【図4】アルミナ製アーク管上に被膜を有しない従来の
HPSランプに比べ、本発明に従ってアルミナ製アーク
管上にイットリア被膜を有するHPSランプが実質的に
高い光出力を維持することを示すグラフである。
【符号の説明】
1 HPSランプ 2 ガラス質外管 3 ねじ込み口金 5 導入線 6 導入線 12 熱電子電極 20 アルミナ製アーク管 22 内面 24 外面 25 金属酸化物被膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 チャールズ・アービン・マックベイ アメリカ合衆国、オハイオ州、ツインズバ ーグ、ピー・オー・ボックス127(番地な し)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1つの表面の少なくとも一部
    分がY、Hf、La、Zr、Dy、Scおよびそれらの
    混合物から成る群より選ばれた1種以上の金属の酸化物
    から成る被膜で被覆されていることを特徴とするアルミ
    ナ製品。
  2. 【請求項2】 前記アルミナ製品がナトリウムアーク放
    電ランプ用のアーク管として使用するのに適した中空の
    アルミナ管であり、前記アルミナ管の内面および外面の
    一方または両方が1種以上の前記金属の酸化物から成る
    被膜で被覆されている請求項1記載のアルミナ製品。
  3. 【請求項3】 前記外面上に配置された前記被膜の組成
    が前記内面上に配置された前記被膜の組成と異なる請求
    項2記載のアルミナ製品。
  4. 【請求項4】 前記アルミナ管の材料が多結晶質アルミ
    ナおよび単結晶アルミナから成る群より選ばれたもので
    ある請求項2または3記載のアルミナ製品。
  5. 【請求項5】 前記アルミナ管の前記外面上に配置され
    た前記被膜の組成が前記アルミナ管の前記内面上に配置
    された前記被膜の組成と異なる請求項4記載のアルミナ
    製品。
  6. 【請求項6】 請求項2〜5のいずれか1項に記載のア
    ルミナ管から成るアーク管を有し、かつ前記アーク管内
    にナトリウムおよび1対の互いに離隔した電極が封入さ
    れていることを特徴とする高圧ナトリウムアーク放電ラ
    ンプ。
  7. 【請求項7】 前記アーク管が多結晶質アルミナから成
    る請求項6記載のランプ。
  8. 【請求項8】 前記被膜で被覆された前記アーク管の表
    面が予め研磨されている請求項7記載のランプ。
  9. 【請求項9】 前記被膜がイットリアから成る請求項6
    〜8のいずれか1項に記載のランプ。
  10. 【請求項10】 前記被膜がイットリア、ジルコニアま
    たはそれらの混合物から成る請求項9記載のランプ。
JP5312382A 1992-12-18 1993-12-14 アルミナ製品およびナトリウムアーク放電ランプ Pending JPH06236749A (ja)

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