JPH06235804A - 光線制御板およびそれを用いた表示装置 - Google Patents

光線制御板およびそれを用いた表示装置

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JPH06235804A
JPH06235804A JP5024109A JP2410993A JPH06235804A JP H06235804 A JPH06235804 A JP H06235804A JP 5024109 A JP5024109 A JP 5024109A JP 2410993 A JP2410993 A JP 2410993A JP H06235804 A JPH06235804 A JP H06235804A
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JP
Japan
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light
light beam
control plate
display device
beam control
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Withdrawn
Application number
JP5024109A
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English (en)
Inventor
Motohiko Fukuhara
元彦 福原
Shinpei Nagatani
真平 永谷
Toshimitsu Minemura
敏光 峯村
Yukio Iigahama
行生 飯ケ浜
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光線損失率が低く、効率よく狭い角度に光線
を絞り込むことが可能な光線制御板および、それを用い
た表示装置により表示画面の高輝度化、装置の低消費電
力化・小型化を実現する。 【構成】 透明体からなる複数個の錐状の突起2を、突
起2の先端側が光線9の出射側を向くよう透明基板1に
一体形成し、突起2各々の内部に突起2と中心軸を共有
し、その外側斜面および底面が反射面4となる錐状の反
射体3を反射体3の先端側が光線9の出射側を向くよう
に設け光線制御板10とする。さらに、その光線制御板
10を表示装置の光源20と表示機器30の間に、突起
2の先端側が光線9の出射側を向くように設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は主に透過型表示装置に係
り、特にその輝度向上・電力の高効率化に好適な光線制
御板および、それを用いた透過型表示装置に関する。近
年、公衆表示用途や高精細表示用途が拡がり、表示装置
に対して大画面化・高表示容量化などの要求がますます
高まってきているが、モノリシックな形態でこのような
大表示画面・高表示容量を有する表示装置を実現するこ
とは、いまだ非常に困難である。
【0002】このような要求を満たす一つの手段とし
て、CRT(Cathod Ray Tube )等の表示機器を複数配
列して大画面化・高精細化を図ったマルチディスプレイ
装置が考えられ、一部は既に製品化されている。しか
し、このようなマルチディスプレイ装置においては、各
表示機器の継ぎ目部分が表示画面中に格子状のラインと
して現れ、著しく表示品質を阻害している。
【0003】
【従来の技術】この継ぎ目部分をなくす方式が幾つか提
案されているが、図7に示すような正立結像手段と拡大
手段を用いた平面投写型表示装置であるマルチディスプ
レイ装置もその一つである。図7は、従来のマルチディ
スプレイ装置の説明図である。
【0004】同図において、20は光源、30は透過型
表示機器、31は透過型表示機器30の表示画面、40
は正立結像手段、50は拡大手段、60はスクリーンで
あり、70はそれらで構成されるマルチディスプレイ装
置である。この従来のマルチディスプレイ装置70は、
透過型表示機器30の表示画面31を正立結像手段40
および拡大手段50を介してスクリーン60に投写する
ものである。
【0005】図8は、図7に示される正立結像手段40
および拡大手段50による光学系の説明図である。同図
に示すように、正立結像手段40は、表示機器30上の
表示画面31の等倍正立実像32を正立結像手段40に
関して表示画面31と対称の位置に結ぶように作用す
る。しかし、正立結像手段40と等倍正立実像32の間
に拡大手段となる凹レンズ51を配置すると、像32が
結像する位置より離れたところに配置されたスクリーン
60上に表示画面31の拡大正立実像33を結ぶ。この
操作を複数の表示画面について行い、それによって得ら
れる複数の表示画面31の拡大正立実像32を同一のス
クリーン60上に投写することにより、継ぎ目のない大
画面・大容量表示が実現できる。
【0006】さらに、この方式は通常のCRTや背面投
写型表示機器を用いたマルチディスプレイ装置と比較し
て、装置全体の厚みを非常に薄くすることができるとい
う利点を持っている。図9は、正立結像手段の説明図で
あり、正立結像手段40の一部を示す斜視図である。同
図において、41は屈折率分布レンズを示している。
【0007】同図に示すように、正立結像手段40は屈
折率分布レンズ41を平面状に多数配列したものであ
り、屈折率分布レンズ41は細い円筒状で、屈折率がレ
ンズ軸(光軸)からの距離に従って変化するという特性
を有するレンズである。図10は、屈折率分布レンズ4
1の説明図であり、(a)図は端面図、(b)図は側面
図である。また、(c)図は光軸からの距離と屈折率の
関係を示す図であり、横軸は光軸からの距離r、縦軸は
光の屈折率nを表している。
【0008】(a)、(b)図に示すように、屈折率分
布レンズ41は円筒状であり、光は一方の端面から入射
し、他方の端面より出射するようになっている。そし
て、(c)図に示すように、屈折率nの分布状態はレン
ズ中央部(光軸上)が最も屈折率が大きく、軸から離れ
るに従って屈折率が小さくなるという特性を有してい
る。
【0009】また、光軸からの距離rと屈折率nとの関
係は、光軸上における屈折率をn0、屈折率分布定数を
1/2 とすると、 n=n0 (1−A・r2/2)・・・・・・・・・・・(1) の式で表され、屈折率分布レンズ41の左端面(入射側
端面)のr1 点より、r 1 ′方向の光が入射すると、そ
の入射光は屈折率分布レンズ41の中を正弦波状に蛇行
して進み、屈折率分布レンズ41の右端面(出射側端
面)のr2 点よりr 2 ′方向に出射する。
【0010】光の出射点r2 、出射方向r2 ′は、光の
入射点r1 、入射方向r1 ′に依存し、屈折率分布レン
ズ41の光軸方向の長さをZ0 としたとき、 r2 =r1 cos[A1/2 0 ]+ r1 ′sin[A1/2 0 ]/n0 1/2 ・・・(2) r2 ′=−n0 1/2 1 sin[A1/2 0 ]+ r1 ′cos[A1/2 0 ]・・・(3) なる関係が成立する。
【0011】図11は、屈折率分布レンズの動作説明図
である。同図に示すように、前述のような屈折率分布レ
ンズ41と物体34をある適当な間隔で配置すると、物
体34の物点pから出た光線はレンズ41の入射端面4
2に入射し、レンズ41内を曲がりながら進んだのち出
射端面43から出射して、レンズ41を挟んで物体34
と反対側の像点p′に集まり結像する。また、物点pか
ら屈折率分布レンズ41の入射端面42までの距離lお
よび像点p′から出射端面43までの距離l′を作動距
離と呼び、距離lおよびl′は互いに等しい。
【0012】しかしながら、一つの屈折率分布レンズ4
1を透過できる光線のレンズ入射角度は、屈折率分布レ
ンズ41が開口角を有するため限られている。よって、
一つの屈折率分布レンズ41は物体34のある限られた
範囲のみを結像し、その範囲外からレンズ41に入射さ
れた光線は、レンズ壁面に吸収されてしまい結像するこ
とができない。すなわち、図11に示すように、物体3
4の屈折率分布レンズ41による物体像35は実線部分
のみであり、点線で示す部分は一つの屈折率分布レンズ
41では結像することができない。
【0013】したがって、このような屈折率分布レンズ
を多数平板状に配列し、各々のレンズによって結ばれた
部分像を合成することによって、全体像を結像すること
が可能となる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、屈折率
分布レンズがある一定の開口角を有しているために、こ
のようなレンズを多数配列した正立結像手段において
も、表示機器から光線の内で屈折率分布レンズの開口角
よりも大きい角度で正立結像手段に入射した光線は、全
て損失となってしまう。
【0015】さらに、正立結像手段の出射側で拡大作用
を行うためには作動距離の長い屈折率分布レンズが必要
となるが、一方で、作動距離と開口角のあいだには作動
距離が長くなるほど開口角が狭くなるという関係があ
り、前述の方法では狭い開口角を有するレンズが必要と
なり、光線損失率が高くなってしまうという問題点があ
った。
【0016】したがって、表示機器に液晶ディスプレイ
等の透過型表示機器を用いた表示装置においては、その
表示機器を透過する光線を屈折率分布レンズの開口角よ
りも狭い角度に効率よく絞り込む手段を光源に設ける必
要があるが、従来の平面光源ではこのような狭い角度へ
の絞り込み手段がなかった。また、通常の投写型表示装
置で用いられるメタルハライドランプ等の点光源を絞り
込む場合は、光路長が非常に長くなり装置の薄型化とい
う利点が損なわれる。
【0017】そこで本発明は、光線損失率が低く、効率
よく光線を絞り込むことが可能な光線制御板および、そ
れを用いた表示装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】図1は、本発明になる光
線制御板の原理構成図であり、(a)図は斜視図、
(b)図は(a)図のA−A′線における断面図であ
る。同図において、1は透明基板、2は突起、3は突起
2内の反射体、4は反射体3表面の反射面であり、10
はそれらで構成される光線制御板である。
【0019】同図に示すように、本発明になる光線制御
板10においては、透明体からなる複数個の錐状の突起
2が、突起2の先端側が光線の出射側を向くよう透明基
板1に一体形成され、錐状の突起2それぞれの内部に
は、突起2と中心軸を共有する錐状の反射体3が形成さ
れ、反射体3はその外側斜面を反射面4とし、かつ、そ
の先端側が光線の出射側を向くよう設けられていること
を特徴とする。
【0020】なお、突起2の錐状形状は、円錐や角錐、
あるいはその頂部が除去された円錐台や角錐台などを含
んでいる。さらに、突起2の頂角αと、突起2を構成す
る透明体の屈折率nおよび反射体3の頂角βとの間に、 α≧cos-1[n・sin{θ0 −(α−β)}]・・・・・(4) θ0 =sin-1(1/n) ・・・・・(5) α>β ・・・・・(6) なる関係があることを特徴とする光線制御板である。
【0021】また、上記光線制御板を用いた本発明にな
る表示装置は、光源と、光源の出射側に突起2の先端側
が出射側を向くように配置され、光源からの光線を集光
して出射する本発明になる前述の光線制御板10と、光
線制御板10の出射側に配置され、光線制御板10の出
射光の透過および非透過により表示を行う透過型表示機
器とを備えたことを特徴とする直視型表示装置である。
【0022】さらに、光源と、光源の出射側に突起2の
先端側が出射側を向くように配置され、光源からの光線
を集光して出射する本発明になる前述の光線制御板10
と、光線制御板10の出射側に配置され、光線制御板1
0の出射光の透過および非透過により表示を行う複数の
透過型表示機器と、透過型表示機器の出射側に配置さ
れ、透過型表示機器の表示画面の等倍正立実像を表示画
面から離れた点に結像する正立結像手段と、正立結像手
段の出射側で正立結像手段と表示画面の等倍正立実像の
結像点との間に配置され、表示画面の拡大正立実像を表
示画面の等倍正立実像の結像点よりも離れた点に結像す
る拡大投影手段と、拡大投影手段の出射側で表示画面の
拡大正立実像が結像される点に配置され、透過型表示機
器の表示画面の拡大正立実像が投影されるスクリーンと
を備えたことを特徴とする投写型表示装置である。
【0023】
【作用】図2は、図1に示される本発明になる光線制御
板の動作説明図であり、(a)図は光線制御板を光源上
に設けた装置の断面図、(b)図は(a)図に示される
突起の一部拡大図である。また、同図に示す光線制御板
においては突起2および反射体3は円錐状に形成されて
いる。
【0024】同図において、1は透明基板、2-1〜2-n
は円錐状突起、3-1〜3-nは反射体、4-1〜4-nは反射
面、5は光線の入射面、6-1〜6-nは突起2への光線の
入射口、7-1〜7-nは導光部、8-1〜8-nは出射面、9
-1〜9-nは光源からの光線であり、10はそれらで構成
される光線制御板である。また、20は光源であり、2
1は光源20内の蛍光管、22は光源20底部の反射鏡
である。
【0025】(a)図に示すように、光線制御板10
は、透明基板1から頂角がαである複数の突起2-1〜2
-nが光線9-1〜9-nの出射方向に立ち上がっている。そ
して、突起2-1〜2-n内にはそれぞれ頂角がβである反
射体3-1〜3-nが設けられおり、突起2-1〜2-n表面の
出射面8-1〜8-nと反射体3-1〜3-nとの間は透明体か
らなる導光部7-1〜7-nとなっている。また、光源20
の内部には蛍光管21が設けられ、蛍光管21からは光
線9-1〜9-nが出射されており、蛍光管21に関して出
射側と反対側には反射鏡22が設けられている。
【0026】光線9-1〜9-nは、導光部7-1〜7-n内を
進みながら出射面8-1〜8-nでは全反射を、反射面4-1
〜4-nでは鏡面反射を繰り返して突起頂部に向かい、出
射面8-1〜8-nと光線9-1〜9-nとのなす角度が臨界角
よりも小さくなったときに、出射面8-1〜8-nより突起
-1〜2-n外へ出射される。次に、(b)図によりこの
動作を説明する。(b)図は、(a)図における突起2
-1を拡大した図である。
【0027】突起2-1の頂角をα、反射体3-1の頂角を
βとし、突起2-1の出射面8-1上の点Pで出射面8-1
光線9-1のなす角度がθk で全反射を起こしたとする
と、反射面4-1上の点Qで一度鏡面反射した後、再び出
射面8-1上の点Rで出射面8-1と光線9-1のなす角度θ
k+1 は、 θk+1 =θk −(α−β) ・・・・・(7) となり、出射面8-1と反射面4-1の間を一往復する度
に、出射面8-1と光線9-1のなす角度は(α−β)だけ
小さくなる。
【0028】したがって、臨界角をθ0 とすると、出射
直前に出射面8-1と光線9-1のなす角度θは、 θ0 ≧θ≧θ0 −(α−β) ・・・・・(8) となるので、出射後に出射面8-1と光線9-1のなす角度
φは、 φ0 ≧φ≧0 ・・・・・(9) なる範囲に限定される。ただし、 φ0 =cos-1[n・sin{θ0 −(α−β)}]・・・・(10) であり、nは導光部6-1を構成する材料の屈折率であ
る。
【0029】ここで、 α≧φ0 ・・・・・(11) を満たすようにnおよびβの値を選択すると、一つの突
起2-1から出射された光線9-1は隣接する他の突起2-2
あるいは2-3に突起外部から再度入射することないよう
に制御される。
【0030】したがって、光源20の上にこのような突
起2-1〜2-nを平面状に多数配置した光線制御板10を
設けることにより、入射面5から入射し突起2-1〜2-n
の根元側の入射口6-1〜6-nに入射する光線9-1〜9-n
は、突起2-1〜2-nの頂角α以内の角度に絞られること
になり、光源20から出射される様々な角度の光線の出
射範囲を大きく絞り込むことができる。
【0031】また、光源20内の蛍光管21から出射
し、反射面4-1の底面で鏡面反射された光線9-2は突起
-1からは出射されず蛍光管21方向へ戻るが、反射鏡
22と反射面4-1〜4-n底面との間で何度か反射を繰り
返した後、最終的には入射口6 -3に入射し突起2-3の出
射面8-3から出射され、反射面4-1〜4-3底面および反
射鏡22での吸収が全くなければ本方式での光線損失は
無くなる。
【0032】したがって、制御板裏の光線入射面に様々
な角度で入射する散乱光の出射範囲を絞り込むことが可
能であり、光線利用率の高い高効率な光線制御板を得る
ことができる。また、このような光線制御板を用いた直
視型表示装置においては、光線損失が減少すると同時に
光線を絞り込めるため光線利用率が向上し、従来のもの
と同じ消費電力であれば輝度が上昇する。すなわち、低
消費電力で従来と同様な輝度の表示装置を得ることがで
きる。
【0033】さらに、このような光線制御板を用いた投
写型表示装置においても、拡大投写像の輝度の向上ある
いは低消費電力化が図れると共に、光線制御板により光
線を狭い角度に絞り込むことができるため、装置の薄型
化を図ることができる。
【0034】
【実施例】図3は、本発明になる光線制御板の第1の実
施例を示す図である。同図において、11はAl反射体
であり、1aはアクリル樹脂からなる透明基板、2aは
透明基板1aと同様なアクリル樹脂からなる円錐台状の
突起、3aは反射体であり、本実施例ではAl反射体1
1からなり、4aは円錐台状のAl反射体13表面の反
射面、7aは導光部、10aはそれらで構成される光線
制御板である。
【0035】同図に示すように、本実施例の光線制御板
10aは、円錐台状の突起2a内部にその上面が突起2
aの上面と共通であり、突起2aと同様に円錐台状の反
射体3aとなるAl反射体11が設けられており反射面
4aを形成している。そして、突起2aを透明基板1a
上に俵積み状に配置することにより形成されている。ま
た、突起2aおよび反射体3aとなるAl反射体13の
円錐台は、中心軸を共通とし頂点が略一致している頂角
がそれぞれ10°および8.5°である円錐体から、中
心軸に直交する同一の平面によって頂部を取り除いた形
状になっており、円錐体底面からの高さは30mmであ
る。
【0036】本実施例に示す光線制御板10aは、平板
に俵積み状に配列された突起2aを形成する複数の逆円
錐状の凹部を有する金型に、その金型の逆円錐状の凹部
内に反射体3aとなる円錐状のAl反射体11を、頂点
および中心軸が一致するように上方から押さえて固定
し、金型とAl反射体11の間にアクリル樹脂を逆円錐
状の凹部の縁まで流し込み導光部7aを形成する。そし
て、アクリル樹脂がおおよそ固まった後にAl反射体1
1の押えをはずし、さらにアクリル樹脂を流し込み透明
基板1aを形成する。最後に、突起2aの頂部を除去す
ることにより本実施例に示す光線制御板10aが得られ
る。
【0037】本実施例においては、突起2aおよび反射
体3aの形状を円錐台状としたが、このような形状にし
ても充分な効果を得ることができ、光源と対向する入射
面5aに入射する様々な角度の入射光を効率よく出射
し、かつ、必要に応じた角度に光線を絞り込むことがで
きる。また、本実施例においては、突起2a内の反射体
3aとしてAl反射体11を用いたが、反射体3aはA
lに限定されるものではなく、光反射性を有する他の金
属材料などを用いてもよい。
【0038】さらに、突起2aの頂角αおよび反射体3
aの頂角βは本実施例によって限定されるものではな
く、透明基板1aおよび突起2aを構成する透明体の屈
折率nと、前述の条件式(4)〜(6)とによって最適
な角度が決定されるものであって、突起2aおよび反射
体3aの高さhに関しても、光線制御板を使用する状況
によって適宜その値を定められるものである。すなわ
ち、透過型の表示装置などに利用する場合において、表
示装置の視角特性や装置の要求視角範囲に合わせて値を
定められるものである。
【0039】図4は、本発明になる光線制御板の第2の
実施例を示す図である。同図において、12は円錐状の
中空部、13はAg膜であり、1bはアクリル樹脂から
なる透明基板、2bは透明基板1bと同様なアクリル樹
脂からなり、内部に中空部12を設けた円錐状の突起、
3bは中空部12の側面および底面にAg膜13を設け
た反射体、4bは反射体3b表面のAg膜13からなる
円錐状の反射面であり、4b′および4b″は反射面4
bの反射側面および反射底面、10bはそれらで構成さ
れる光線制御板である。
【0040】同図に示すように、本実施例の光線制御板
10bは、円錐状の突起2b内部に反射体3bとなる円
錐状の中空部12が、突起2bと中心軸を共通とし頂点
が略一致するように設けられ、中空部12の側面および
底面、すなわち突起2bの内壁にAg膜13が蒸着され
反射体3aとなり、Ag膜表面が反射側面4b′および
反射底面4b″からなる反射面4bを形成している。
【0041】本実施例に示す光線制御板10bは、平板
に俵積み状に配列された突起2bを形成する複数の逆円
錐状の凹部を有する金型と、突起2b内の中空部12を
形成する複数の凸部がその中心軸が逆円錐状の凹部の中
心軸と一致するように設けられた金型により、中空部1
2を有する複数の突起2bがモールド成形される。そし
て、突起2bの背面より全面に反射側面4b′となるA
g膜13を蒸着したのち、反射側面4b′となる部分以
外のAg膜13をエッチングにより除去することによ
り、中空部12およびAg膜13からなる反射面4bの
反射側面4b′を有する突起2bが形成される。また、
予め成形された透明基板1b上には突起2b内の反射面
4bが配置される位置に、反射側面4b′の下端断面と
同径となるようにAg膜13を円形に蒸着し、反射面4
bの反射底面4b″を形成する。最後に、反射側面4
b′と反射底面4b″の位置を合わせ、透明基板1bと
突起2bをその間に境界面ができないように熱圧着、あ
るいは透明性接着剤などで貼り合わせることにより本実
施例に示す光線制御板10bが得られる。
【0042】ここで、光線の絞り込み角度、すなわち各
円錐状突起2bの頂角αを20°(法線方向に対して±
10°)に設定し、透明基板1bおよび突起2bを構成
するアクリル樹脂の屈折率nが1.494である場合、 θ0 =sin-1(1/n)≒42.0(deg)・・・・・(12) φ0 =α=20(deg) ・・・・・(13) より、 θ0 −(α−β)=sin-1(cosφ0 /n) ≒39.0(deg) ・・・・・(14) β≒17(deg) ・・・・・(15) となり、突起2b内の円錐状反射体3bの最適な頂角β
は17°と定められる。
【0043】また、円錐状突起2bの底面半径r1 およ
び突起2b内の円錐状反射体3bの底面半径r2 は、円
錐状突起2bの高さをhとすると、 r1 =h・tan(α/2) ・・・・・(16) r2 =h・tan(β/2) ・・・・・(17) となり、開口率Aは、 A=(r1 2 −r2 2 )/r1 2 ・・・・・(18) となる。また、反射による損失を考慮したときの推定出
射効率τは、突起2b内の反射面4bおよび、図示しな
い光源内の反射鏡での反射率をRとして、 τ=A/{1−R(1−A)} ・・・・・(19) となり、 α=20°、β=17°、R=0.9 ・・・・・(20) とすると、 A≒0.28 ・・・・・(21) τ≒0.80 ・・・・・(22) となり、光線の出射効率の高い光線制御板となる。
【0044】本実施例のように、突起2bおよび反射体
3bの形状を円錐状とすると、第1実施例のような円錐
台状のものに比べ光線の絞り込み効率は向上する。さら
に、反射体3bを、突起2b内に設けられた中空部12
の側面および底面に金属蒸着膜を形成する構成であるた
め、反射体として金属体を用いる場合より軽いものとな
り装置の軽量化を図ることができる。
【0045】また、本実施例においては、反射面4bと
して蒸着Ag膜13を用いているが、反射面4bはAg
蒸着膜13に限定されるものではなく、Al膜など光反
射性を有する他の金属蒸着膜などを用いてもよい。さら
に、本実施例においては、突起2b内部に円錐状の中空
部12を形成し、中空部12の側面および底面に金属蒸
着膜を設け反射体3bとしているが、第1実施例のよう
に、中空部12に金属材料などを設け反射体3bとする
こともできる。
【0046】図5は、本発明になる光線制御板の第3の
実施例を示す図であり、(a)図は平面図、(b)図は
正面図、(c)図は側面図である。同図において、1c
は透明基板、2cは突起、3cは突起2c内の反射体、
4cは反射体3c表面の反射面であり、10cはそれら
で構成される光線制御板である。
【0047】同図に示すように、本実施例の光線制御板
10cは突起2cの形状が第1の実施例および第2の実
施例とは異なっている。本実施例においては突起2c底
面の幅(LおよびL′)が方向により異なっており(L
≠L′、L>L′)、底面が円形ではない錐状の突起2
cと、その内部に突起2cと同様に底面が円形ではな
く、底面の幅(RおよびR′)が方向により異なり(R
≠R′、R>R′)、頂部が略一致している錐状の反射
体3cが設けられている。
【0048】本実施例に示す光線制御板10cにおいて
は、光線の出射側平面に対する垂直方向と水平方向にお
いて光線の絞り込み角度が異なっている。このような光
線制御板は、投写型の表示装置よりもむしろ直視型液晶
ディスプレイなど、垂直方向と水平方向の視角範囲が異
なる特性を有する直視型の透過型表示装置に利用する
際、突起を表示機器の特性に合った形状にすることによ
り光源からの出射光をその特性に合わせ効率よく利用す
ることができる。
【0049】図6は、本発明になる投写型表示装置の一
実施例を示す図である。同図において、10は光線制御
板、20は光源、30は透過型表示機器、40は正立結
像手段、50は拡大手段、60はスクリーン、70はそ
れらで構成されるマルチディスプレイ装置である。同図
に示すように、本実施例の投写型表示装置においては、
平面光源20の光線出射側に、光線絞り込みのための突
起を有する光線制御板10がその突起が光線出射側を向
くように配置され、光線制御板10の光線出射側には透
過型表示機器30が配置されている。さらに、透過型表
示機器30の表示面側には正立結像手段40および拡大
手段50が順次配置され、拡大手段50による拡大表示
画像がスクリーン60に投写されるようになっている。
そして、このような装置を多数格子状に配列することに
よりマルチディスプレイ装置70が構成されている。
【0050】本実施例のように構成されたマルチディス
プレイ装置70においては、光線制御板10を光源20
と透過型表示機器の間に配置することにより、光源20
からの出射光の損失を低減し、効率よく透過型表示機器
に出射することができるため、スクリーン60上の表示
画面の高輝度化を図ることができる。さらに、光線制御
板10により、狭い角度へ光線を絞り込むことが可能で
あるため薄型構造の装置となる。
【0051】
【発明の効果】本発明になる光線制御板によれば、内部
に反射面を設けた透明材からなる突起を透明基板上に配
置する構成により、制御板に入射する様々な角度の光線
を狭い角度の出射範囲に絞り込むことができ、さらに、
光線の損失量を低減できるため光線の利用効率が高くな
る。
【0052】また、本発明になる透過型表示装置によれ
ば、光源と表示機器との間に光線制御板を配置する構成
により、光源からの出射光を効率よく利用できるため表
示画面の高輝度化が図ることができ、同時に低消費電力
化を図ることができる。さらに、光源からの様々な角度
の光線を短い光路長で狭い角度に絞り込むことが可能な
ため、装置の小型化、薄型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる光線制御板の原理構成図である。
【図2】本発明になる光線制御板の動作説明図である。
【図3】本発明になる光線制御板の第1の実施例を示す
図である。
【図4】本発明になる光線制御板の第2の実施例を示す
図である。
【図5】本発明になる光線制御板の第3の実施例を示す
図である。
【図6】本発明になる投写型表示装置の一実施例を示す
図である。
【図7】従来のマルチディスプレイ装置の説明図であ
る。
【図8】正立結像手段および拡大手段による光学系の説
明図である。
【図9】正立結像手段の説明図である。
【図10】屈折率分布レンズの説明図である。
【図11】屈折率分布レンズの動作説明図である。
【符号の説明】
1…透明基板 2…突起 3…反射体 4…反射面 5…入射面 6…入射口 7…導光部 8…出射面 9…光線 10…光線制御板 11…Al反射体 12…中空部 13…Ag膜 20…光源 21…蛍光管 22…反射鏡 30…透過型表示装置 31…表示画面 32…等倍正立実像 33…拡大正立実像 34…物体 35…物体像 40…正立結像手段 41…屈折率分布レンズ 42…入射端面 43…出射端面 50…拡大手段 51…凹レンズ 60…スクリーン 70…マルチディスプレイ装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯ケ浜 行生 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明体からなる複数個の錐状の突起
    (2)が、該突起(2)の先端側が光線(9)の出射側
    を向くよう透明基板(1)に一体形成され、錐状の該突
    起(2)各々の内部には、該突起(2)と中心軸を共有
    する錐状の反射体(3)が形成され、該反射体(3)は
    その外側斜面および底面を反射面(4)とし、かつ、そ
    の先端側が光線(9)の出射側を向くよう設けられてい
    ることを特徴とする光線制御板。
  2. 【請求項2】 前記突起(2)の頂角αと、前記突起
    (2)を構成する材料の屈折率nおよび前記突起(2)
    内部の前記反射体(3)の頂角βとの間に、 α≧cos-1[n・sin{θ0 −(α−β)}] θ0 =sin-1(1/n) α>β なる関係があることを特徴とする請求項1に記載の光線
    制御板。
  3. 【請求項3】 光源(20)と、前記光源(20)の出
    射側に前記突起(2)の先端側が出射側を向くように配
    置され、光源(20)からの光線(9)を集光して出射
    する請求項1記載の光線制御板(10)と、前記光線制
    御板(10)の出射側に配置され、前記光線制御板(1
    0)の出射光の透過および非透過により表示を行う透過
    型表示機器(30)とを備えたことを特徴とする直視型
    表示装置。
  4. 【請求項4】 光源(20)と、前記光源(20)の出
    射側に前記突起(2)の先端側が出射側を向くように配
    置され、光源(20)からの光線(9)を集光して出射
    する請求項1記載の光線制御板(10)と、前記光線制
    御板(10)の出射側に配置され、前記光線制御板(1
    0)の出射光の透過および非透過により表示を行う複数
    の透過型表示機器(30)と、前記透過型表示機器(3
    0)の出射側に配置され、前記透過型表示機器(30)
    の表示画面(31)の等倍正立実像(32)を前記表示
    画面(31)から離れた点に結像する正立結像手段(4
    0)と、前記正立結像手段(40)の出射側で前記正立
    結像手段(40)と前記表示画面(31)の等倍正立実
    像(32)の結像点との間に配置され、前記表示画面
    (31)の拡大正立実像(33)を前記表示画面(3
    1)の等倍正立実像(32)の結像点よりも離れた点に
    結像する拡大投影手段(50)と、前記拡大投影手段
    (50)の出射側で前記表示画面(31)の拡大正立実
    像(33)が結像される点に配置され、前記透過型表示
    機器(30)の表示画面(31)の拡大正立実像(3
    3)が投影されるスクリーン(60)とを備えたことを
    特徴とする投写型表示装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009527793A (ja) * 2006-02-21 2009-07-30 エルジー・ケム・リミテッド 異方性拡散シート

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