JPH0623521U

JPH0623521U - 介護布

Info

Publication number: JPH0623521U
Application number: JP059967U
Authority: JP
Inventors: 豊嵩原
Original assignee: 新高物産株式会社
Priority date: 1992-06-26
Filing date: 1992-08-03
Publication date: 1994-03-29

Abstract

(57)【要約】【目的】この考案は、被介護者の移動や体位変更を容
易に行うことができる介護布を提供する。【構成】この考案では、布体２の周縁に設けた孔４に
介護者が手や指を入れて布体２をつかみ上に持ち上げる
ことにより、被介護者を楽な姿勢のまま簡単に持ち上げ
ることができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、病人や老人或は身障者等を別の場所へ移動させたり、体位を変更させたりするための介護布に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

例えば長期療養者や体の不自由な老人等（以下被介護者とよぶ）にあっては、ベッド等に長期間横臥していると床擦れをおこし易く、そのため床擦れ防止用のマット等が各種開発され使用されている。ところが、このマット等は専らクッション性や通気性を改善することに留まり、床擦れ防止のための有効な手段となっていない。即ち、これらの被介護者にとって床擦れを防止するためには体位を時々変更させて血液が局部的に滞留せぬようにすることが重要となっており、そのため体位変換用の介護用品が開発されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、このような被介護者のうち特に自分では全く動けぬような者にあっては、先のような介護用品を使うことはできず、看護婦（看護士）或は付添者等の介護者によって体位を変更させてもらわねばならなかった。即ち、このような被介護者の場合には、時々介護者が体を手でかかえる等して体位を変更させてやらねばならないが、手では体をつかみ難いため困難であった。しかも、体の大きな被介護者では一層困難であり、また無理な姿勢での作業が多く問題となっている。さらに、例えば被介護者を風呂やトイレ等を行なわせるため起き上がらせる等の作業には大きな力と無理な姿勢を強要し、より一層困難なものとなっている。そこで、この考案は、上記した従来の欠点に鑑み、被介護者の移動や体位変更を容易に行うことができる介護布を提供することを目的とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

即ち、この考案は、病人や老人或は身障者等の被介護者を移動させたり体位を変更させるための介護布であって、布の周縁に把持手段を設け、介護者がこの把持手段に手や指を入れて被介護者の体全体若しくは体の一部を持ち上げるように構成したものである。

【０００５】

【作用】

この考案の介護布は、布の周縁に設けた把持手段に手や指を入れて布をつかみ、これによって被介護者を持ち上げて動かすことができる。

【０００６】

【実施例】

以下この考案の実施例について添付図面を参照しながら説明する。図１はこの考案に係る第１実施例の介護布１を示すものであり、この介護布１は、布体２周縁に沿って補強用の帯体３が全体に取付けられていると共に、その帯体３近傍の布体２周縁には把持手段として孔４が複数設けられている。布体２は、少なくとも被介護者の両肩から臀部に至る部位をカバーすることができるような大きさ形状に形成されており、この実施例ではバスタオルのような生地が厚手で丈夫なものであって、矩形状に形成されている。帯体３は、被介護者を持ち上げたときに体重で孔４が裂けるのを防止するためのものであり、丈夫な材質のもので帯状に形成したものを布体２の周縁全体に縫着けた構成となっている。

【０００７】孔４は、被介護者を体ごと抱えて動かしたり、体の一部、例えば下半身を持ち上げたりする際に、布体２を引き上げるときの手や指を差し入れるものであり、この実施例では布体２周縁部を複数個所半月状に開口させたものから構成されている。なお、この実施例では半月状に孔を開口させているが特にこれに限定されるものではなく、またその孔の開口位置としては布体上でなく帯体上であってもよい。また、さらにその孔の開口数としては、特にこの実施例と同数にする必要がない。従って、この実施例によれば、例えば被介護者の上半身をおこす場合には図２に示すように布体２の長手方向一方側の孔、つまり両側の２人の介護者により被介護者の肩側の孔４Ａに指を入れ、布体２を持ち上げることによって簡単に上半身をおこすことができる。また、例えば入浴やトイレを行うために被介護者をベッド等から降ろす場合には、２人の介護者が、布体２の長手方向両端側の孔４をつかんで被介護者を上に持ち上げることができ、さらに非常用の担架としても使用できる。

【０００８】次にこの考案に係る第２実施例の介護布について説明する。図３は第２実施例の介護布５を示すものであり、この介護布５は、第１実施例と同様に布体６の裏面周縁に沿って全体に亙り補強用の帯体７を設けると共に、帯体７に把持手段として把手８が複数縫着されている。この把手８は、図４に示すように、丈夫な材質の布地を略Ｕ字形に形成したものから構成されており、通常は図４中Ａ方向に折り返して布体６裏面に縫着したマジックテープ８Ｂに貼付けておくようにするため、裏面にマジックテープ８Ａが縫着されている。従って、この実施例によれば、被介護者の体位を変更させるような場合には、図４中Ｂ方向に広げ、手の指を入れて把持して布体５ごと被介護者を持ち上げることができる。また、普段使用しないときには、布体５の裏面へ（図中Ａ方向へ）折り返してマジックテープ８Ａをマジックテープ８Ｂと貼合せるようにして納めておけば、被介護者が誤って把手８に手や足を引掛ける虞れがない。なお、この把手の形状としては、特にこの形状に限定されるものではなく、例えば図５に示すような略コ字形の把手９等のように各種のものが可能である。

【０００９】

【考案の効果】

以上説明してきたように、この考案によれば、布の周縁に設けた把持手段に手や指をいれて布をつかみ、この布をつかみながら持ち上げることにより被介護者の体を無理なく簡単に、持ち上げることができ、特に寝たきりの病人や老人の床擦れを防止でき、さらにリネン類の交換，入浴やトイレ等の際に被介護者を簡単に動かすことができ、その上非常用の担架としても使用できる等低コストで各種の用途に使用することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の第１実施例に係る介護布の示す斜視
図。

【図２】この考案の第１実施例に係る介護布の使用例を
示す斜視図。

【図３】この考案の第２実施例に係る介護布を示す斜視
図。

【図４】同実施例に係る把手を示す要部斜視図。

【図５】同実施例の変形例を示す把手の要部斜視図。

【符号の説明】

１，５介護布２，６布体３，７帯体４孔（把持手段）８，９把手（把持手段）

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】病人や老人或は身障者等の被介護者を移
動させたり体位を変更させるための介護布であって、布の周縁に把持手段を設け、介護者がこの把持手段に手
や指を入れて被介護者の体全体若しくは体の一部を持ち
上げるように構成したことを特徴とする介護布。