JPH06233682A - 組換えマレック病ウィルス - Google Patents

組換えマレック病ウィルス

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JPH06233682A
JPH06233682A JP3190332A JP19033291A JPH06233682A JP H06233682 A JPH06233682 A JP H06233682A JP 3190332 A JP3190332 A JP 3190332A JP 19033291 A JP19033291 A JP 19033291A JP H06233682 A JPH06233682 A JP H06233682A
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Abstract

(57)【要約】 家禽中で外来遺伝子を発現できるウィルスベクターとし
てのマレック病ウィルスI型の使用。ウィルスのDNA
ゲノム上の非必須挿入領域;この領域を含むプラスミ
ド;プラスミドを含有する宿主細胞;及び組換えウィル
スを含むワクチン。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特にニワトリ(chicke
n )で、外来遺伝子を発現できるウィルスベクターに係
る。特に、本発明は、挿入領域由来のDNA配列に隣接
した外来遺伝子からなる異種核酸配列を挿入しうるマレ
ック(Marek )病ウィルス(「MDV」)血清型1のD
NAゲノムの挿入領域;前記核酸配列を含むプラスミ
ド;組換えMDVを含むワクチン;及び抗−組換えMD
V抗体を含有する抗血清の発見に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】マレッ
ク病はヘルペスウィルスであるマレック病ウィルスが引
き起こすニワトリの悪性のリンパ腫疾患である。ウィル
スはニワトリに感染し、感染後数週間以内に種々の組織
でT−細胞リンパ腫を起こし、その後最終的には感染し
たニワトリは死亡するかまたは不治となる。この疾患
は、米国や世界中の多くの場所で商業用ブロイラーやブ
ロイラーの畜産家全てにワクチンを接種することにより
20年間にわたり家禽業界で抑制されてきた点で、ヘル
ペスウィルスによる疾患の中で独特である。
【0003】MDVはエンベロープを有するDNAウィ
ルスであり、Herpesviridae 科に分類される。これはさ
らに次の3つの血清型に分類される: I型:ニワトリに対して病原性であり、発癌性であるM
DVの毒性のある株及びその株由来の弱毒化した非病原
性株; II型:MDVの天然の非病原性株; III型:ニワトリに対して非病原性の七面鳥ヘルペス
ウィルス(「HVT」)株。
【0004】20世紀を通し、MDV感染の病因学及び
MDVの古典的なウィルス学の研究が行われてきた。こ
の10年間に、MDVの分子分析が進展してきた。重要
な進展の中には、ウィルスDNA分子のクローニング
(Fukuchi ら、J. Virol. 51:102-109, 1984);MDV
に対するモノクローナル抗体の生成;ウィルスポリペプ
チドの同定;転写地図の作成(Schat ら、Int. J. Canc
er 44:101-109, 1989 )、及びMDVゲノム上の遺伝子
の同定(Buckmasterら、J. Gen. Virol. 69:2033-2042,
1988 )が含まれる。今のところ、HVTのホスホノア
セテート耐性変異体が1つ報告されているが、ウィルス
の遺伝分析は実際には行われていない。
【0005】マレック病は経済的に非常に重要であり、
有効なマレック病ワクチンは家禽業界の生計に重要なも
のである。現在、多くの地域でニワトリにMDVワクチ
ン種の複合ワクチンを接種しているが、最も広範に使用
されているワクチンはHVTである。既存のマレック病
ワクチンは将来適切なものではない可能性があり、この
分野の研究者にとって組換えマレック病ワクチンの開発
は引続き重要な課題である。既存のマレック病ワクチン
はヘルペスウィルスの生ワクチンとして家禽業界で既に
20年間使用されてきているため、これらは現在、家禽
に適した強力なヘルペスウィルスベクターとして研究さ
れている。
【0006】例えば、ワクシニア、パピローマウィル
ス、バキュロウィルス、パルボウィルス及びタバコモザ
イクウィルスを使用するウィルスベクターが報告されて
いる。これらは全て外来遺伝子のクローニングベクター
または発現ベクターとして報告されている。MDVも、
欧州特許出願第0334530号にT. Ishikawa らが記
載しているように、外来遺伝子の発現ベクターとして報
告されている。この出願はHVTのA抗原部位コード遺
伝子(gp 57−65遺伝子)へのニューキャッスル
病ウィルス(「NDV」)のヘムアグルチニン及びノイ
ラミニダーゼをコードする遺伝子のような外来遺伝子の
挿入を記載している。組換えHVTを使用してNDV及
びMDVの両方に対するワクチンを製造する。
【0007】WO88/07088で、S. Martin らは
HVTの非必須領域に外来遺伝子を挿入し、最終的には
外来遺伝子産物とHVTの両方と免疫原性反応を起こす
ウィルスベクターにトリを感染させる方法を記載してい
る。特に、HVTはウィルスベクターとして教示されて
いる唯一のトリヘルペスウィルスであり、チミジンキナ
ーゼ及び1−β−D−アラビノフラノシルチミン耐性を
コードするのに使用する非必須領域である。
【0008】PCT出願WO89/0140で、Cochra
n らは弱毒化したヘルペスウィルスベクターへの外来D
NAの挿入を記載している。かれらは偽狂犬病ウィルス
由来のgpX糖蛋白質部分に融合した抗原性アミノ酸配
列からなる組換え融合蛋白質を記載している。3つのポ
リペプチド、すなわち、VP2、VP4及びVP3をコ
ードする感染性ファブリキウス嚢病ウィルス(「IBD
V」)RNA大断片のcDNAコピー並びに大腸菌β−
ガラクトシダーゼ遺伝子をHVTゲノムの非反復長領域
内の非必須部位に挿入した。この組換えウィルスをIB
DVに対するワクチンとして使用した。MDV A抗原
遺伝子(gp 57−65)をMDVに対する改良ワク
チンを製造するためにHVTの同じ部位に挿入した。
【0009】単純包疹ウィルス及び偽狂犬病ウィルスを
含むいくつかのヘルペスウィルスの遺伝子分析が行われ
ているが、MDV血清型1(「MDV−1」)のDNA
ゲノムの遺伝子構造はよく判っていない。
【0010】種々の家禽疾患に対する現在のワクチンは
弱毒化した生病原体を使用して製造することが多いが、
不適切に弱毒化した病原性微生物を動物に接種する危険
性がある。
【0011】不活化ワクチンは一般に追加免疫を必要と
する低いレベルの免疫しか誘発しない。さらに、ウィル
スの中和誘導抗原性決定因子は不活化処理により変化
し、ワクチンの保護能を低下させることがある。
【0012】1種以上の弱毒化した、生病原体を1つの
ワクチンに組み合わせると、もう1つの問題が生じるこ
とがある。抗原性成分の相互作用により1つ以上の構成
抗原の免疫原性が低下することがある。
【0013】MDVのDNAゲノムがもう1つのトリ疾
患原因体由来抗原をコードする外来遺伝子を含有してい
るMDVベクターを使用してマレック病及び少なくとも
1つの他のトリの疾患に対する強力なワクチンを製造す
るためには、MDVゲノムの非必須領域を発見し、挿入
領域として使用する必要がある。外来遺伝子が挿入領域
に挿入されると、対応の遺伝産物が発現されるにちがい
ない。MDVベクターをニワトリに投与すると、好まし
くは複合ワクチンより強い強度で、MDV及び他の遺伝
産物例えば蛋白質の両方への免疫応答を誘発しよう。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明はこれまで未知
の、MDV−1のDNAゲノムの非必須挿入領域を開示
する。この領域はゲノムの非反復短領域のBamHI-A の末
端4.3 kb EcoRI-BamHIサブ断片の読み取り枠を含む。Ba
mHI-A はMDV−1ゲノムをBamHI で完全に消化して得
た29個のBamHI 断片中最大のものであり、BamHI-A は
ゲノムの非反復短領域にマッピングされる。この領域は
第1図に示す制限地図で定義される。この領域は本質的
に第2図に示すようにヌクレオチド位置238−105
0のDNA配列からなる。本発明にはこの挿入領域を含
むプラスミドも含まれる。
【0015】本発明には外来遺伝子、好ましくはもう1
種の家禽疾患原因体の免疫原をコードする外来遺伝子を
含有する組換えMDV−1も含まれる。この組換えウィ
ルスをワクチンに使用して、MDVと、MDV−1ゲノ
ムにその外来遺伝子を挿入した疾患原因体の両方に対す
る免疫応答を誘発することにより健康な動物を保護する
ことができる。
【0016】特異な病原体に既に感染している動物をそ
の病原体に対する抗血清で治療できることはよく知られ
ている。本発明では、特異な病原体由来の抗原性ポリペ
プチドをコードする異種遺伝子を含む組換えMDV−1
により抗体を得る。本発明の組換えMDV−1に対する
抗血清は、適当な免疫応答を誘発するために有効量の前
記組換えMDV−1で動物例えば家禽を免疫感作するこ
とにより調製できる。その後、動物から採血し、標準法
で抗血清を調製することができる。
【0017】有用な組換えMDV−1の前提条件は、M
DV−1ゲノムの非必須位置または領域、すなわちウィ
ルスの必須機能例えば感染または複製に必要な機能を破
壊することなく導入に使用できる位置または領域に異種
核酸配列を導入されていることである。このような領域
は挿入領域と呼ばれている。異種DNAの導入について
は本発明の挿入領域はこれまで記述されたことがない。
さらに、本明細書に記載の、異種DNA配列の導入に使
用するMDV−1のゲノム領域の制限酵素地図について
の情報はなかった。
【0018】第2図のヌクレオチド位置238−105
0のDNA配列として定義される、本発明の組換えMD
Vを調製するための異種DNA配列導入に使用する好ま
しい挿入領域はゲノムの非反復短領域にある。挿入領域
は第1図の読み取り枠(openreading frame )を含有す
るゲノム領域の制限酵素地図に示されるようにBamHI-A
の4.3 kb EcoRI-BamHIサブ断片内にある。具体的には、
挿入領域は、第1図の読み取り枠を含有するゲノム領域
の制限酵素地図に示されるようにBamHI-A の4.3 kb Eco
RI-BamHIサブ断片内にBaglII部位を含有する。
【0019】上記に概説した非必須挿入領域に対応する
DNA配列はMDV−1ゲノムへの遺伝子の挿入に使用
できる。
【0020】MDV−1ゲノムのDNA配列については
株の間で天然の変異が存在しうるものと理解されよう。
これらの変異は1つ以上の制限部位の位置に影響する可
能性のある1つ以上のヌクレオチドの欠失、置換、挿
入、逆位または付加を招き、第1図に示すような地図に
関係した制限酵素地図ができる。
【0021】さらに、遺伝子工学の手法を使用して上記
の変異をもたらし、第1図に示す地図に関係する制限酵
素地図を有するDNA配列を得ることもできる。このよ
うな関連した制限酵素地図のいずれかを特徴とするMD
V−1ゲノム領域内にある挿入領域に導入された異種遺
伝子を含む組換えMDV−1も本発明に含まれるものと
する。さらに、本発明で同定される挿入領域は本質的な
機能は示さないので、前記領域を部分的または完全に削
除した後、異種遺伝子を前記領域に挿入することができ
る。本発明の挿入領域またはこの挿入領域の一部に対応
するMDV−1ゲノムの領域に導入された異種遺伝子を
含む、及び本明細書で特徴付けた組換えMDV−1も本
発明に含まれる。
【0022】要約すると、本質的に上記に定義した挿入
領域は、異種核酸配列の導入に使用できるMDVゲノム
内の領域の位置の特徴となる。
【0023】挿入領域のDNA配列は第2図に示すが、
ヌクレオチド位置238−1050のDNA配列を含
む。本発明の挿入領域の特徴付けでは、MDV−1ウィ
ルスの間には1つ以上のヌクレオチドの欠失、置換、挿
入、逆位等を引き起こす天然の変異があることに注意す
ることが重要である。これらの変異は遺伝子工学でも得
られる。MDV−1ゲノムのこのような関連しているが
同一ではない領域に導入した異種遺伝子を含む組換えM
DV−1も本発明に含まれる。例えば、第2図に示すM
DV−1ゲノムの核酸配列に欠失を有するMDV−1株
に異種遺伝子を導入することができる。第2図に示すD
NA配列で本明細書に定義のMDV−1挿入領域は異種
核酸配列の導入に使用できるMDV−1ゲノム内の領域
の位置の特徴となる。
【0024】本発明のMDV−1ゲノムに導入する異種
核酸配列は任意の源例えばウィルス、原核細胞、真核細
胞または合成物質由来であってよい。前記核酸配列は病
原体、好ましくはトリの病原体由来であり、MDV−1
ゲノムに挿入した後に疾患に対する免疫性誘発に使用で
きる。感染性気管支炎ウィルス(「IBV」)、MD
V、NDV、IBDV、ニワトリ貧血病原体(CA
A)、レオウィルス、トリレトロウィルス、家禽アデノ
ウィルス、七面鳥鼻気管炎ウィルス、感染性咽頭気管炎
ウィルス、エイメリア種、サルモネラ種、大腸菌及びマ
イコプラズマガリセプチクム(Mycoplasma galliseptic
um)がMDV−1ゲノムの挿入領域への導入されよう。
さらに、医薬品または診断用途特に免疫調節剤例えばリ
ンホカイン、インターフェロンまたはサイトカインのポ
リペプチドをコードする核酸配列を前記挿入領域に挿入
することができる。
【0025】このような異種核酸配列の発現には配列を
適切で機能性のプロモータに結合することが必要であ
る。このようなプロモータはMDV−1に感染した細胞
で遺伝子発現させることのできる原核、真核、ウィルス
または合成プロモータのいずれであってもよい。
【0026】組換えMDV−1は次のステップからなる
方法で調製できる:適切なベヒクルにクローニングした
MDV−1ゲノムのBamHI-A 制限断片の4.3 kb BamHI-E
coRIサブ断片を含有する第一ベクターを得;第一ベクタ
ーのMDV−1DNA断片に少なくとも1つの外来遺伝
子配列を挿入して第二ベクターを形成し;第二ベクター
からのDNAとMDV−1からのDNAで細胞をコトラ
ンスフェクト(co-transfect)し;外来遺伝子で中断さ
れたMDV−1DNAを含有する第二ベクターのDNA
断片と第二ベクターのMDV−1DNA断片と相同また
は類似のヌクレオチド配列を有する弱毒化したMDV−
1のゲノムDNAの間で相同的組換えが起こるのに十分
な時間コトランスフェクトした細胞をインキュベート
し;トラスフェクトした細胞から弱毒化したMDV−1
及びその中に挿入した外来遺伝子を含む組換えウィルス
を単離する。
【0027】第1ステップでは、MDV−1ゲノムのBa
mHI-A 制限断片の4.3 kb BamHI-EcoRIサブ断片を適切な
ベクターに連結して第一ベクターを形成する。ベクター
は好適なプラスミド、コスミドまたはバクテリオファー
ジのいずれの由来であってよく、プラスミドが好まし
い。最も好ましいプラスミドはpMD100プラスミド
である。BamHI-A 制限断片の4.3 kb BamHI-EcoRIサブ断
片は、慣用法でMDV−1の23 kb BamHI-A 断片を含有
するクローンをBamHI 及びEcoRI で消化することにより
単離する。
【0028】必要に応じ、MDV−1の23 kb BamHI-A
断片を含有するクローンをMDV−1のゲノムライブラ
リーから単離することができる。ウィルスのゲノムライ
ブラリーは、慣用法で宿主細胞培養例えばトリの細胞培
養中でMDV−1を培養し、慣用法でMDV−1に感染
した宿主細胞培養からウィルスDNAを単離することに
より調製できる。例えば、MDV−1をニワトリの胚繊
維芽細胞に接種し、培養してウィルスに感染した細胞を
得る。ウィルス感染した細胞を採取し、バッファで洗
い、遠心し、1ml当り1−5×108 細胞の密度でト
リス塩酸及びEDTA中に再懸濁する。ドデシル硫酸ナ
トリウム(「SDS」)を最終濃度0.5%まで加え、
プロテイナーゼKを最終濃度 200μg/mlまで加え
る。インキュベーション後、さらにプロテイナーゼKを
加え、1時間インキュベーションを続ける。溶液をフェ
ノール−クロロホルム(1:1)混合物で2回抽出し、
慣用法で核酸をエタノール沈澱させる。感染細胞からの
全DNAを遠心で回収し、10mMトリス−塩酸(pH
7.5)及び1mMEDTA(「TE」)に溶解させ
る。酵素供給者の推奨した条件に従って、DNAをSau3
A のような制限酵素と共にインキュベートする。反応生
成物をアガロースゲルで分離し、16から20kbの大
きさの画分を単離する。慣用法で、適当な制限酵素で消
化した好適ベクターDNAとこれらのDNA断片100
ナノグラムを連結する。好適ベクターは例えばBamHI-Ec
oRI で消化したλEMBL3 DNAであろう。連結後、反応
混合物を市販の抽出物を使用してin vitroでパッケージ
する。組換えバクテリオファージを約100PFU/プ
レートの密度でLE392 またはK802のような適当なE. col
i 宿主株にプレートする。慣用法に従ってニトロセルロ
ースフィルターを使用して2枚組で皿のレプリカを調製
する。第一セットのフィルターは慣用法を使用して非感
染細胞由来の放射性標識DNAとハイブリッド形成さ
せ、第二セットのフィルターはMDV−1感染細胞由来
の放射性標識DNAとハイブリッド形成させる。洗浄
し、X線フィルムに露光した後、2枚組のフィルターの
イメージを正確な配向に重ね、MDV−1感染細胞から
得たプローブで特異的にシグナルを与えるいくつかのプ
ラークを単離し、それら由来のバクテリオファージを増
幅させる。これらのバクテリオファージクローンを挿入
物の制限マッピングで詳細に分析し、制限酵素認識パタ
ーンを有するクローンを見いだすと、これはMDV−1
ゲノムのBamHI-A 断片を含有していることを示す。
【0029】上記に概説するように、慣用法によりBamH
I 及びEcoRI 制限酵素でBamHI-A を含有するゲノムクロ
ーンを消化してMDV−1ゲノムのBamHI-A 制限断片の
4.3kb BamHI-EcoRIサブ断片を単離する。消化断片を低
融点アガロースゲル電気泳動で分離し、4.3 kb EcoRI-B
amHIサブ断片を単離し、例えばフェノール抽出及びエタ
ノール沈澱を含む標準法で精製する。精製した4.3 kb E
coRI-BamHIサブ断片をDNAリガーゼを使用する慣用法
に従って好適ベクターに連結して第一ベクターを生成す
る。好適ベクターはプラスミドpUC18またはpUC
19であり、これはLife Technologies, Inc., P.O. Bo
x 6009, Gaithersburg, MD 20877から入手できる。連結
産物を好適な宿主細胞にトランスフォームする。トラン
スフォーマントからのDNAを慣用法で精製、分析し、
正しい第一ベクターが得られたことを確認する。第一ベ
クターは4.3 kb BamHI-EcoRIサブ断片内にBglII 制限酵
素認識部位を含有している。好適な第一ベクターは第3
図に示すプラスミドpMD100である。
【0030】次のステップでは、少なくとも1つの外来
遺伝子配列を第一ベクターのMDV−1DNA断片に挿
入して第二ベクターを形成する。
【0031】第一ベクターのBglII 部位への挿入には任
意の外来遺伝子を使用できる。第一ベクターへの挿入に
使用する外来遺伝子はMDV−1とは異種の生物から調
製してもよい。外来ゲノムがRNAからなるときには、
市販の逆転写酵素を使用する慣用法によりゲノムに相補
的なDNAを調製する必要がある。第一ベクターに外来
遺伝子を適切に挿入するためには、外来遺伝子の制限地
図を作成し、外来遺伝子のヌクレオチド配列を決定する
ことが好ましい。制限地図の作成及びヌクレオチド配列
の決定は慣用法で実施できる。
【0032】外来遺伝子の発現には、適当な機能性プロ
モータを外来遺伝子に連結する必要がある。プロモータ
は組換えMDV−1に感染した細胞に遺伝子転写を行わ
せることのできる原核、真核またはウィルスプロモータ
でありうる。例としては、レトロウィルスLTR由来の
プロモータ、SV40プロモータ、またはMDVもしく
はHVTゲノムに存在するプロモータがある。
【0033】第一ベクターへの外来遺伝子の挿入は慣用
法で実施できる。第一ベクターをMDV−1ゲノムのBa
mHI-A 制限断片の4.3 kb EcoRI-BamHIサブ断片内にある
BglIIで切断する。DNAリガーゼ及び慣用法を使用し
て外来遺伝子をBglII 部位に連結し、第二ベクターを形
成する。連結産物を適切な宿主細胞にトランスフォーム
する。トランスフォーマントを慣用法で精製、分析し、
正しい第二ベクターが得られたことを確認する。第二ベ
クターからのプラスミドDNAは慣用法で調製し、塩化
セシウム平衡遠心により2回バンド化する。
【0034】第3ステップでは、上記概説したようにし
て得た第二ベクター由来のDNA及びMDV−1株由来
のDNAで細胞をコトランスフェクトさせる。第二ベク
ター由来DNAでMDV−1感染細胞をトランスフェク
トさせることもできる。
【0035】慣用法に従って、二次ニワトリ胚繊維芽細
胞培養を適当な弱毒化MDV−1に感染させ、強力な細
胞病理作用が明かとなるまで培養物をインキュベートす
ることによりMDV−1からのDNAを得る。0.2m
g/mlプロテイナーゼK、0.5%SDS、100m
M塩化ナトリウム、10mMトリス塩酸(pH8)及び
1mMEDTAを含有する消化溶液中でMDV−1感染
細胞を4時間インキュベートすることにより全細胞DN
Aを精製する。溶液をフェノールで1回、クロロホルム
−イソアミルアルコール(24:1)で2回抽出する。
DNAは2容の無水エタノールを加えて沈澱させ、遠心
で回収し、TEに溶解し、260nmの吸光度により定
量する。この方法で調製したDNAを本明細書中では
「MDVDNA」と呼ぶ。MDV DNAは任意の好適
なMDV−1に感染した培養物から調製できる。
【0036】第二ベクターからのDNAとMDV DN
Aによるコトランスフェクションは、燐酸カルシウムに
よるトランスフェクションの慣用法(F.L. Graham ら、
Virology 52:456-467, 1977 ;及びN.D. Stow ら、J. G
en. Virol. 33:447-458, 1976 )を以下のように変えて
実施する。一次(初代)ニワトリ胚繊維芽細胞は特定の
病原体を含まない卵から得た10日齢のニワトリの胚か
ら得る。1日後に、二次ニワトリ胚繊維芽細胞を一次培
養物から調製する。二次ニワトリ胚繊維芽細胞を調製す
る一方、燐酸カルシウム/DNA沈澱を作り、微細な沈
澱が見えるまで管を放置し、次に内容物を新しくプレー
トした細胞の2枚の皿に均等に分ける。インキュベーシ
ョン後、培養物を血清を含まない維持培地中ですすぎ、
1xHBSP(0.75mM Na2 HPO4 ・7H2 O, 5mM KCl,
140mM NaCl, 6mM グルコース, 25mM HEPES, pH7 )中の
15%グリセロールで3分間処理し、すすぎ、完全維持
培地を加える。
【0037】第4ステップでは、外来遺伝子と共にMD
V−1ゲノムのDNA断片を含有する第二ベクターのD
NA断片と、第二ベクター内のMDV−1DNA断片と
相同または類似のヌクレオチド配列を有する弱毒化した
MDV−1のDNAの部分との間で相同的組換えが起こ
るに十分な時間、コトランスフェクトした細胞をインキ
ュベートする。
【0038】最後に、弱毒化したMDV−1及び挿入し
た外来遺伝子を含有する組換えウィルスを培養したトラ
ンスフェクトした細胞から単離し、他の外来遺伝子を含
有する組換え体は適当なプローブとのハイブリッド形
成、特異的抗体との反応性及び関連酵素活性の消失また
は獲得を含む多くの方法で同定できる。
【0039】例えば、ハイブリッド形成により組換えウ
ィルスを同定するためには、培養物からの維持培地を捨
て、アガロースを含有する新しい維持培地を細胞上に重
ねる。プラーク形成が始まるまで培養物を1−3日イン
キュベートする。各プラークの一部をアガロースゲルの
一部と共に集め、市販のメンブレンフィルター上に移
す。慣用法に従って、フィルターを変性、中和させ、各
プラークからのDNAをフィルター上に不動化する。外
来遺伝子からなる放射性標識プローブを使用する慣用法
に従って、得られたフィルターをプラークハイブリッド
形成法にかける。プローブとハイブリッド形成するプラ
ークを陽性とみなす。正のハイブリッド形成シグナルに
対応する組換えプラークを組織培養皿上のアガロース上
層から単離し、MDV−1について慣用の手順に従って
増殖させる。
【0040】他の方法を使用してトランスフェクタント
(transfectant)中の外来遺伝子の存在を検出すること
ができる。例えば、外来遺伝子産物に特異的な抗体を使
用して組換えMDV−1プラークを含有する組織培養皿
を染色することができる。外来遺伝子産物産生組換えM
DV−1を含有するプラークは抗体により特異的に認識
されよう。
【0041】上記に概説したように組換えMDV−1を
培養細胞中で増殖させる。全DNAを組換えMDV−1
感染細胞から単離し、慣用法を使用してサザンブロット
分析にかけて標的部位すなわちBamHI-A の4.3kb EcoRI-
BamHI サブ断片に外来遺伝子が挿入されたことを確認す
る。
【0042】トリの病原体の1種以上の異種ポリペプチ
ドを発現する生きた組換えMDV−1を使用してこれら
の病原体に感受性のある動物、特にニワトリ及び七面鳥
に予防接種することができる。本明細書に記載のように
組換えMDV−1から調製したベクター生ワクチンでの
予防接種の後に、接種された宿主内で、in vivo で異種
ポリペプチド及びMDV−1ポリペプチドを発現する組
換えMDV−1を複製させるのが好ましい。保護免疫応
答が生じると、接種された動物はそれらの病原体による
その後の感染から保護されよう。
【0043】1種以上の異種ポリペプチドを含有及び発
現する本発明の組換えMDV−1は1価または多価ワク
チンとして作用しうる。このようなMDV−1は不活化
ワクチンの製造にも使用できる。これらワクチンはワク
チン製造業の当業者によく知られた方法で製造される。
【0044】実施例を挙げてさらに本発明を説明する
が、本発明を限定するものではない。
【0045】
【実施例】実施例1−材 料 MDV−1のGA株は M. Nonoyama(Showa Research In
stitute for Biomedicine, St. Petersburg, Florida)
から得た。この株を使用してMDV−1のBamHI プラス
ミドライブラリーを作成した(Fukuchi ら、198
4)。継代レベルが約75になるまで二次ニワトリ胚繊
維芽細胞(「CEF」)内で株を継代した。
【0046】実施例2−プラスミドの構築 標準法を使用してクローニング手順を実施した。製造業
者の指示に従って制限酵素消化を実施した。プラスミド
pMD100は第3図に示すようにプラスミドベクター
pUC19にクローニングしたBamHI-A の末端4.3kb Ec
oRI-BamHI サブ断片を含有する。4.3 kb EcoRI-BamHIサ
ブ断片は完全にゲノムの非反復短領域内にある。lacZカ
セットは Intervet International, Boxmeer, オランダ
から得た。カセットは真核アッセイベクターpCH11
0(Pharmacia, Inc., Piscataway, NJ )からlacZ遺伝
子を除去し、次のように改変して構築した。すなわち、
SV40複製起源に近くの72塩基対Sph1断片を次の構
造: 5′-GGATCCGTCGACCATG- 3′ 3′-GTACCCTAGGCAGCTG- 5′ の二本鎖合成オリゴヌクレオチドで置き換えた。pCH
110の2つのSph1制限部位間へのリンカーの挿入によ
りどちらの部位にもSph1の認識配列は回復せず、SV4
0初期プロモータの上流にBamHI とSaII部位の両方が作
成された。次にこの構築物をBamHI で消化すると4.0 kb
発現カセットが生成された。第4図に示すように、lacZ
遺伝子は長さ4056bpであり、SV40初期プロモ
ータの制御下にある。
【0047】pMD100にlacZカセットを挿入するた
めに、1μgのpMD100をBglII (Bethesda Resea
rch Laboratories[BRL], Gaithersburg, MD )で消化し
た。子牛腸アルカリ性ホスファターゼ(Boehringer Man
nhaim, Indianapolis, IN )約1単位を加え、30分間
インキュベーションを続けた。反応条件を20mMトリ
ス塩酸(pH7.4)、5mMEDTA、0.5%ドデ
シル硫酸ナトリウム(SDS)及び100μg/mlプ
ロテイナーゼK(BRL)に調整し、さらに1時間イン
キュベーションを続けた。反応液をフェノールで1回抽
出し、酢酸ナトリウムを最終濃度0.1Mまで加え、2
容の無水エタノールを加えた。DNAをマイクロフュー
ジで、最高速度で15分間遠心して集めた。DNAペレ
ットを10mMトリス塩酸(pH7.4)、1mMED
TA(TE)の20μlに溶解した。
【0048】改変したlacZ遺伝子を次の連結反応でpM
D100のBglII 部位に挿入した。66mMトリス塩酸
(pH7.6)、6mM MgCl2 及び1mM AT
Pからなる連結バッファ全量10μl中で、T4DNA
リガーゼ(BRL)の2単位と共に、BglII で消化した
pMD100の50ng及び lacZ カセットの10ng
を4℃で1晩インキュベートした。連結反応物をTE中
でμl当りベクター1ngまで希釈し、希釈した反応液
の2μlを使用してDH5αコンピテント細胞を形質転
換した。プラスミドDNAを各コロニーから精製し、la
cZ配列の存在について分析した。第5図に示すようにla
cZ含有pMD100をpMT1Aと表した。第5図の第
二プラスミドpMT1Bを構築したが、lacZカセットの
配向についてpMT1Aとは異なっている。プラスミド
DNAは標準手順で調製し、塩化セシウム平衡遠心で2
回バンド化した。
【0049】実施例3−MDV DNAの調製 上記のようにMDV感染したCEFからの全DNAを調
製した。簡単には、75cm2 のフラスコ内で増殖した
二次CEF(フラスコ当り1.6×107 細胞をプレー
ト)を細胞性ウィルス(105 PFU/フラスコ)に感
染させ、6日間インキュベートした。0.2mg/ml
プロテイナーゼK(BRL)、0.5%SDS、100
mMNaCl、10mMトリス塩酸(pH8)及び1m
MEDTAを含有する消化溶液中で4時間、細胞をイン
キュベートしてDNAを精製した。溶液をフェノールで
1回、クロロホルム−イソアミルアルコール(24:
1)で2回抽出した。2容の無水エタノールを加えてD
NAを沈澱させ、遠心で回収し、TEに溶解し、260
nmの吸光度により定量した。この方法で調製したDN
AをMDV DNAと呼ぶことにする。
【0050】実施例4−トランスフェクション 各MDV DNA調製物についてMDV DNAによる
プラーク形成の用量反応を測定し、最大のプラーク収量
が得られるMDV DNAの量をコトランスフェクショ
ン(co-transfection )に使用した。トランスフェクシ
ョンの前に、MDV DNAの4〜8μg及びプラスミ
ドDNAの0.5μgをエタノール沈澱させ、遠心で回
収し、50μlのTEに溶解した。
【0051】一次ニワトリ胚繊維芽細胞を特定病原体を
含まない卵から得た10日齢のニワトリ胚から調製し
た。細胞を8×105 細胞/mlの濃度で懸濁し、1.
6×107 細胞/75cm2 フラスコ(20ml/フラ
スコ)の密度でプレートした。1日後、一次(初代)培
養物を血清を含まない維持培地で1回洗い、0.05%
トリプシンで処理してフラスコから除去した。約0.5
mlの子牛血清を加えてトリプシンを不活化し、細胞を
2500rpmで10分間遠心し、始めの1.5倍の容
量に再懸濁し、約8×105 細胞/mlの濃度で一次培
養物としてプレートし、チーズクロスで2回濾過した。
燐酸カルシウム/DNA沈澱物を加える直前に、細胞を
4×106 細胞/皿(5ml/皿)の密度で60mmの
グリッドのある組織培養皿にプレートした。
【0052】二次ニワトリ胚繊維芽細胞を調製する一
方、15mlのポリスチレン管に次の試薬を順次加えて
燐酸カルシウム/DNA沈澱物を作成した:水388μ
l、TE中のDNA50μl、及び2M塩化カルシウム
62μl。正確に500μlの2×HBSP(2×HB
SP=1.5mM Na2 HPO4 ・7H2 O、10m
M KCl、280mM NaCl、12mM グルコ
ース、50mM HEPES、pH7)をゆっくりと加
え、溶液にピペットの先から5−6個の泡をそっと吹き
込んで試験管の内容物を混合した。試験管は微細な沈澱
が見えるまで室温で30分間放置し、緩和に混合し、新
しくプレートした細胞の2つの皿に均等に分けた。37
℃で4時間インキュベートした後、培養物を血清を含ま
ない維持培地で注意深くすすぎ、1xHBSP中の15
%グリセロール(1.5ml/皿)で3分間処理し、す
すぎ、完全維持培地を加えた。
【0053】6日後にプラークを計測した。第1表に示
すように、使用したMDV DNA調製物によってコト
ランスフェクション実験のプラーク形成頻度は変化し
た。
【0054】
【表1】
【0055】a 材料及び方法に概説したようにGA感
染CEFからの全DNAを調製した。
【0056】b MDV DNAと500ngのプラス
ミドDNAを共沈した。
【0057】c 各燐酸カルシウム沈澱物は2枚の60
mmグリッド付皿に均等に分けた。数値は沈澱当りに存
在するプラークの合計である。
【0058】d 100%β−ガラクトシダーゼ陽性の
プラーク精製単離体の数。
【0059】大腸菌のlacZ遺伝子を含有する組換え体は
次のように同定した。トランスフェクションの7日後、
組織培養培地を2mlに減らし、皿に20μlの Bluog
al(BRL)溶液(ジメチルスルホキシド中に新たに調
製、20mg/ml)を加え、Bluogal 最終濃度を0.
2mg/mlとした。組織培養インキュベータで皿を1
−2時間インキュベートした。青色のプラークが現れた
ら取り、0.05%トリプシンに懸濁させて細胞をバラ
バラにした。5分後、子牛血清を1−2滴加えてトリプ
シンを不活化し、単離したプラークを新たにプレートし
た二次CEFでタイター(titer )した。7日後に、皿
を染色し、青色のプラークを取り、再度プレートした。
【0060】染色後、上記表1に示すように、計測した
プラークの0.3〜1.0%がガラクトシダーゼ活性に
ついて陽性であった。各陽性プラークについて約4回採
取・染色を繰り返し、安定なプラーク精製単離体を得
た。安定な、プラーク単離体は最初に採取した青色のプ
ラークの18%について得られ、従って、安定な組換え
単離物はトランスフェクション皿に存在する最初のプラ
ークの約0.1%から得られた。安定な組換え体を単離
すると、細胞培養でウィルスを継代してもウィルスDN
Aを二次CEFに再トランスフェクトしても、それから
得たプラークは100%β−ガラクトシダーゼ陽性のま
まであった。全体で4つの、lacZを発現する組換えウィ
ルスが単離された。これらの単離物はGAlac1、G
Alac2、GAlac3及びGAlac4と表した。
単離物のうち3つ(GAlac1、GAlac2及びG
Alac3)はpMT1Bを使用して、1つ(GAla
c4)はpMT1Aを使用して作成した。
【0061】実施例6−GAlac組換えDNAの分
75cm2 のフラスコ内で増殖している二次CEFを精
製したGAlac組換え体に感染させ、約10,000
プラーク/フラスコを得た。組換えウィルスに感染した
培養物からの全DNAを上記のように精製した。標準法
を使用してサザーンブロットを作成し、第6図に示すよ
うにpMD100からの4.3 kb挿入物、lacZ遺伝子の
5’末端を含有するpCH110の2.5 kb PvuII断片ま
たはpBR322でプローブした。ランダムプライムD
NA合成キット(Boehringer Mannheim, Indianapolis,
IN )を使用して、プローブを32P−デオキシヌクレオ
チドで放射性標識した。50%ホルムアミド、10mM
トリス塩酸(pH7.5)、0.1%SDS、100μ
g/ml変性サケ精子DNA、0.1%Ficoll 400(Si
gma Chemical Company, St. Louis, MO USA )含有5xD
enhardt 溶液、0.1%ポリビニルピロリドン、及び6
xSSC(1×SSCは0.15M塩化ナトリウム及び
0.015Mクエン酸ナトリウムを含有している[pH
7])中、42℃で16時間DNA−DNAハイブリッ
ド形成を実施した。ハイブリッド形成したニトロセルロ
ースフィルターを0.1×SSC及び0.1%SDSか
らなる洗浄溶液中、65℃で、30分ずつ4回洗った。
【0062】ジデオキシ配列決定法及びSequenase I
(United States Biochemical Corporation, Clevelan
d, Ohio)を使用してRNAを含まないプラスミドのD
NA配列決定を実施した。市販のソフトウェアー「Micr
ogenie」(Beckman Instruments,Inc., Palo Alto, C
A)を使用して配列を分析した。
【0063】実施例7−GAlac組換え体でのサザ
ン分析 BamHI-A の4.3 kb EcoRI-BamHIサブ断片内で部位特異的
に組換えが起こっているかを調べるために、組換えウィ
ルス由来のDNAを第6図に示すようにサザンブロット
分析にかけた。パネルAでは、ブロットをpMD100
から得たBamHI-A の4.3 kb EcoRI-BamHIサブ断片でプロ
ーブした。パネルBでは、使用したプローブはlacZ遺伝
子内にある2.5 kb PvuII断片であった。各サンプルにつ
いて、10μgのDNAをBamHI またはBamHI とEcoRI
の組合せで消化した。レーン1、6、13はBamHI で切
断したCEF DNAであり;レーン2、7、14はBa
mHI で切断した親GA株に感染したCEF由来のDNA
であり;レーン3、8、15はBamHI 及びEcoRI で切断
した親GA株に感染したCEF由来のDNAであり;レ
ーン4、9、11、16はそれぞれBamHI で切断したG
Alac1、2、3または4に各々感染したCEF由来
のDNAであり;レーン5、10、12、17はそれぞ
れBamHI 及びEcoRI で切断したGAlac1、2、3ま
たは4に感染したCEF由来のDNAである。全例で組
換えは標的部位で起こっていた。pMD100の4.3 kb
挿入物はGAlac1、GAlac2及びGAlac3
の4.6及び3.8 kbのバンドとハイブリッド形成し、親4.3
kbバンドが1つのEcoRI 部位を含有するDNAの4 kb
の付加により改変されたことを示した。lacZプローブは
これらの組換え体の4.6 kbのバンドとハイブリッド形成
し、4.6 kbのバンドがlacZ配列を含有していることを示
した。使用した2.5 kb PvuIIプローブは lacZ 遺伝子の
5’末端に相同であり、lacZ遺伝子内のEcoRI 部位を超
えていないので、3.8 kbのバンドはlacZプローブでは検
出されなかった。同じプローブのGAlac4とのハイ
ブリッド形成は同様に組換えが起こっていることを示し
ているが、lacZ遺伝子はウィルス中で反対の配向に位置
していた(第6図)。
【0064】MDVゲノム内へのlacZの組換えは2つの
方法で起こりうる。pMD100内のlacZ遺伝子の両側
端に関与する二重交差により、BamHI-A の4.3 kb EcoRI
-BamHIサブ断片がlacZ含有誘導体で置き換わる。lacZ遺
伝子の側端のいずれかでの単一交差では、pUC19配
列を含むpMT1AまたはpMT1B及び親配列を全て
含有する誘導体ウィルスが生じたであろう。
【0065】サザンブロット分析の結果は二重交差によ
り組換えが起こったことを示している。先ず、単一交差
によりpUC19配列がMDVに挿入されたのであれ
ば、pMD100の4.3 kb挿入物が、GAlac1、2
及び3の場合には4.6 、4.3 及び3.8 kbの大きさの3つ
の断片と、GAlac4の場合には6.9 、4.3 及び1.5
の3つの断片とハイブリッド形成すると予想される。p
MD100由来のプローブが4.3 kbのバンドを検出しな
かったことから、pUC19配列はMDV組換え体には
組換えられなかったことが明らかになった。第二に、p
UC19とDNA配列を共有するpBR322がどの組
換え体ともハイブリッド形成しなかったことはpUC1
9配列はウィルスに組換えられなかったことを示す。
【0066】実施例8−挿入部位の配列 BamHI-A の4.3 kb EcoRI-BamHIサブ断片のBglII 部位へ
のlacZの挿入から、この部位は細胞培養でのウィルスの
複製に必須ではないことが示された。関連 BglII部位付
近の両方向の配列決定を実施して第2図に示すように破
壊された可能性のある遺伝子を同定した。BglII 部位へ
の挿入は左方向の読み取り枠810塩基対長及び右方向
の読み取り枠462塩基対長を破壊したであろう。
【0067】実施例9−親及び組換えMDV単離体上
での成長曲線 一次CEFを調製し、75cm2 のフラスコにプレート
した。一次培養を採取し、必要に応じて第0、1、2、
4及び6日に二次培養として再プレートした。第0日
に、12枚の60mm皿の二次CEFに約300PFU
の親MDV株を接種し、12枚の皿には約300PFU
のGAlac1組換え体を接種した。接種6日後に、各
株について皿のうちの2枚にあるプラークを計測し、プ
レートされたPFUの実数を測定した。第0、1、2、
4及び6日目に、接種皿の2枚から採取し、存在するウ
ィルスを新しく調製した二次CEFでタイターした。タ
イターした6日後に、プラークを計測し、元の接種皿上
に存在するPFUの数を測定した。
【0068】6日間の期間にわたり、第7図及び第8図
に示すように37℃でも41℃でも二次CEF中の2つ
の株の増殖特性に差は検出されなかった。両方の株共3
7℃より41℃で早く増殖したが、皿当りの得られたウ
ィルスの最終収量は両方の温度で等しかった。
【0069】実施例10−親及び組換えMDV単離体
のin vivo 分析 日齢特定病原体を含まない単冠白色レグホンチキンの羽
を縛り、親MDV株に感染した細胞、GAlac1組換
え体に感染した細胞または非感染細胞を腹腔内に接種し
た。接種後(PI)1週間に各鳥から血漿サンプルを得
た。脾臓細胞を各群から単離し、計測し、同数の生存細
胞(5×107 及び5×106 )を新たに調製したCE
F上で共培養した。リンパ球を「Histopaque 1077 」
(Sigma Chemical Co., St. Louis, MO )を用いて遠心
して精製し、計測し、同数の生存細胞(1×107 及び
1×106 )を新たに調製したCEF上で共培養した。
これらの測定(titration )の結果を、脾臓細胞につい
ては第2表に、リンパ球については第3表に示す。
【0070】 表2. 脾臓からのウィルスの再単離 株 用量 得られたプラーク 得られたプラークの平均 (PFU) (プレートした細胞数) (プレートした細胞数) 5×107 5×106 5×107 5×106 親 216 54, 60 12, 19 57 16 390 17, 18 2, 5 18 4 682 4, 3 1 , 0 4 1 GAlac 526 30, 20 1, 6 25 4 914 32, 47 6, 2 40 4 1554 62, 68 4, 7 65 5 --- 0, 0 0 , 0 0 0 表3. リンパ球からのウィルスの再単離 株 用量 得られたプラーク 得られたプラークの平均 (PFU) (プレートした細胞数) (プレートした細胞数) 1×107 1×106 1×107 1×10 親 216 9, 9 1, 1 9 1 390 9, 4 0, 0 7 0 682 1, 4 1 , 0 3 1 GAlac 526 19, 35 2, 7 27 5 914 79, 93 9, 16 86 13 1554 128,142 11, 18 135 15 --- 0, 0 0 , 0 0 0 これらの結果は、BamHI-A の4.3 kb EcoRI-BamHIサブ断
片のBglII 部位に挿入したβ−ガラクトシダーゼ遺伝子
を含有する組換えMDVは脾臓細胞から再単離でき、親
MDV株と同様にニワトリでウィルス血症を起こしうる
ことを示している。測定皿のいくつかをβ−ガラクトシ
ダーゼ活性に関して基質としてBluogalを使用して染色
し、ニワトリで増殖した後のGAlac組換え体の安定
性を評価した。GAlac測定物の染色した473のプ
ラークの内、全てがβ−ガラクトシダーゼ活性陽性であ
った。PI3及び6週に、再度血漿サンプルを得、リン
パ球を精製し、MDVの存在についてアッセイしで各株
についてのウィルス血症の持続期間を評価した。3週間
目の観察の時点でウィルス血症は顕著に減少したが、両
ウィルス共リンパ球内で少なくともPI6週間持続し
た。間接免疫蛍光アッセイで、PI1週、3週及び6週
の各血漿サンプルの全てについてMDVに対する抗体応
答をアッセイした。親ウィルスまたはGAlac組換え
体のいずれかを注射した群全てで抗MDV抗体応答が観
察された。抗体応答は3週目のサンプル採取時に現れ、
6週目のサンプル採取時に強度が強まった。 これらの実
施例から、BamHI-A の4.3 kb EcoRI-BamHIサブ断片内に
あるBglII部位は感染及び複製に必要な本質的なMDV
の機能に顕著な作用を与えることなく外来配列を安定に
統合するために使用できると結論できる。さらに、ウィ
ルスの抗−MDV免疫応答誘導能は挿入部位への外来配
列の統合により損なわれることはないと結論できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1図。マレック病ウィルス血清型1のDNA
ゲノムの非反復短領域中のBamHI-A の末端4.3kb EcoRI-
BamHI サブ断片にある読み取り枠の制限地図。 使用した略号:ORF−読み取り枠;B−BamHI;
E−EcoRI; TR−I−非反復長領域末端リピー
ト;IR−I−非反復長領域逆方向リピート;TR−S
−非反復短領域末端リピート;IR−S−非反復短領域
逆方向リピート。
【図2】第2図。マレック病ウィルス血清型1挿入領域
のDNA配列。
【図3】第2図(続き)。
【図4】第2図(続き)。
【図5】第2図(続き)。
【図6】第3図。プラスミドベクター pUC19にクローニ
ングしたBamHI-A の末端4.3kbEcoRI-BamHI サブ断片を
含有するプラスミド pMD100 。BamHI-A の4.3kb EcoRI-
BamHI サブ断片は非反復 BglII部位を含有する。
【図7】第4図。SV40初期プロモータから発現し
た、β−ガラクトシダーゼをコードする、lacZ遺伝子を
含有するカセットのダイアグラム。
【図8】第5図。BamHI-A の4.3 kb EcoRI-BamHIサブ断
片内にある BglII部位に挿入したSV40初期プロモー
タから発現されたlacZ遺伝子を含有するプラスミドpM
T1A及びpMT1B。
【図9】第6図。組換えが部位特異的であることを示し
ている、GA親及びGAlac組換えMDV−1単離体
からのDNAのサザンブロット分析。
【図10】第7図。親(GA親)及び組換えMDV−1
(GAlac1)単離体の37℃での増殖曲線。
【図11】第8図。親(GA親)及び組換えMDV−1
(GAlac1)単離体の41℃での増殖曲線。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年8月23日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】第1図。マレック病ウィルス血清型1のDNA
ゲノムの非反復短領域中のBamHI−Aの末端4.3
kb EcoRI−BamHIサブ断片にある読み取り
枠の制限地図。使用した略号:ORF−読み取り枠;B
−BamHI;E−EcoRI;TR−I−非反復長領
域末端リピート;IR−I−非反復長領域逆方向リピー
ト;TR−S−非反復短領域末端リピート;IR−S−
非反復短領域逆方向リピート。
【図2A】マレック病ウィルス血清型1挿入領域のDN
A配列。
【図2B】マレック病ウィルス血清型1挿入領域のDN
A配列。
【図2C】マレック病ウィルス血清型1挿入領域のDN
A配列。
【図2D】マレック病ウィルス血清型1挿入領域のDN
A配列。
【図3】プラスミドベクターpUC19にクローニング
したBamHI−Aの末端4.3kb EcoRI−B
amHIサブ断片を含有するプラスミドpMD100。
BamHI−Aの4.3kb EcoRI−BamHI
サブ断片は非反復BglII部位を含有する。
【図4】SV40初期プロモータから発現した、β−ガ
ラクトシダーゼをコードする、lacZ遺伝子を含有す
るカセットのダイアグラム。
【図5】BamHI−Aの4.3kb EcoRI−B
amHIサブ断片内にあるBglII部位に挿入したS
V40初期プロモータから発現されたlacZ遺伝子を
含有するプラスミドpMT1A及びpMT1B。
【図6】組換えが部位特異的であることを示している、
GA親及びGAlac組換えMDV−1単離体からのD
NAのサザンブロット分析による電気泳動の写真。
【図7】親(GA親)及び組換えMDV−1(GAla
c1)単離体の37℃での増殖曲線。
【図8】親(GA親)及び組換えMDV−1(GAla
c1)単離体の41℃での増殖曲線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07K 13/00 8318−4H C12P 21/02 C 8214−4B (C12N 15/11 C12R 1:92) (C12N 7/01 C12R 1:92) (C12P 21/02 C12R 1:91)

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本質的に第1図に示す制限酵素部位地図
    を有する、マレック病ウィルス血清型1(「MDV−
    1」)DNAゲノムの非反復短領域のBamHI-Aの末端4.3
    kb EcoRI-BamHIサブ断片内の読み取り枠を含むマレッ
    ク病ウィルス血清型1(「MDV−1」)DNAゲノム
    の挿入領域。
  2. 【請求項2】 第2図に示すヌクレオチド位置238−
    1050のDNA配列を含む請求項1に記載の挿入領
    域。
  3. 【請求項3】 前記領域がBglII 制限酵素認識配列を含
    有する挿入部位を含む請求項2に記載の挿入領域。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の挿入領域を含むプラス
    ミド。
  5. 【請求項5】 プラスミドがpMD100である請求項
    4に記載のプラスミド。
  6. 【請求項6】 家禽疾患原因体由来の外来遺伝子が前記
    挿入領域に挿入されている請求項4に記載のプラスミ
    ド。
  7. 【請求項7】 本質的にマレック病ウィルス、感染性気
    管支炎ウィルス、ニューキャッスル病ウィルス、感染性
    ファブリキウス嚢病ウィルス、ニワトリ貧血病原体、レ
    オウィルス、トリレトロウィルス、家禽アデノウィル
    ス、七面鳥鼻気管炎ウィルス、感染性咽頭気管炎ウィル
    ス、エイメリア、サルモネラ、大腸菌及びマイコプラズ
    マガリセプチクムからなる群から前記外来遺伝子を選択
    し、前記外来遺伝子が前記配列を発現させることのでき
    るプロモータの制御下にある請求項6に記載のプラスミ
    ド。
  8. 【請求項8】 前記外来遺伝子が前記配列を発現させる
    ことのできるプロモータの制御下にある請求項6に記載
    のプラスミド。
  9. 【請求項9】 前記プロモータがSV40初期プロモー
    タである請求項8に記載のプラスミド。
  10. 【請求項10】 請求項4に記載のプラスミドを含む宿
    主細胞。
  11. 【請求項11】 MDV−1のゲノムDNA及び少なく
    とも1つの家禽疾患原因体由来外来遺伝子を含み、前記
    外来遺伝子が請求項1に記載の挿入領域のゲノムDNA
    に挿入されている組換えMDV−1。
  12. 【請求項12】 挿入領域のためのプロモータを含み、
    前記プロモータが宿主細胞中で前記外来遺伝子発現機能
    を有している請求項11に記載の組換えMDV−1。
  13. 【請求項13】 前記外来遺伝子がBamHI-A の4.3 kb E
    coRI-BamHIサブ断片のBglII 制限部位に導入されている
    請求項11に記載の組換えMDV−1。
  14. 【請求項14】 前記外来遺伝子がコードする少なくと
    も1種のポリペプチド及び前記MDV−1の前記ゲノム
    DNAがコードする少なくとも1種のポリペプチドが発
    現される請求項12に記載の組換えMDV−1。
  15. 【請求項15】 請求項12に記載の組換えMDV−1
    ベクターが発現するポリペプチドを含むワクチン。
  16. 【請求項16】 請求項12に記載の組換えMDV−1
    を含むワクチン。
  17. 【請求項17】 前記MDV−1が発現する少なくとも
    1種のポリペプチドを含む請求項16に記載のワクチ
    ン。
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