JPH06233555A - 静電アクチュエータ - Google Patents

静電アクチュエータ

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Publication number
JPH06233555A
JPH06233555A JP3453993A JP3453993A JPH06233555A JP H06233555 A JPH06233555 A JP H06233555A JP 3453993 A JP3453993 A JP 3453993A JP 3453993 A JP3453993 A JP 3453993A JP H06233555 A JPH06233555 A JP H06233555A
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JP
Japan
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strip
electrodes
electrostatic actuator
stator
electrode
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Application number
JP3453993A
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English (en)
Inventor
Nobuki Konishi
暢樹 小西
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 容易な構成と、容易な駆動方法により移動子
に複雑な運動をさせることができ、十分な駆動力が得ら
れる微細ピッチの帯状電極を備えた静電アクチュエータ
を得る。 【構成】 絶縁材料に3極以上の複数組の帯状電極4を
設けた固定子1と、高抵抗層を有する移動子10と、前
記帯状電極4に電圧を印加する電源装置20から構成
し、帯状電極4に電源装置20より繰り返し正負の電圧
を印加する静電アクチュエータにおいて、絶縁材料に設
ける帯状電極4のピッチ間隔を一定間隔とせず、その一
部において不等間隔とする。また、絶縁材料に設ける帯
状電極4の一部において、配線作業を容易に行うために
その間隔を拡大した領域を設けるとともに、前記複数組
の帯状電極4を1箇所に配線するための引出し部23a
〜23cを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、静電気を利用した薄型
または小型アクチュエータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図13、図14、図15は例えば特開平
2−285978号公報に示された従来の静電アクチュ
エータの斜視図、断面図、および拡大断面図である。図
14において、1は絶縁体2と絶縁体2に配線された複
数の帯状電極4からなる固定子、10はPETフィルム
11と高抵抗層12より構成されるシートであり、静電
アクチュエータの基本構成をなす。さらに、図15にお
いて、2は絶縁体であり、固定子1の基板となるガラス
エポキシ基板3と、該ガラスエポキシ基板上に設けられ
た帯状電極4の表面に塗布されるエポキシ樹脂5、およ
びそのカバーフィルムとして貼つけられたPETフィル
ム6、7よりなる。
【0003】次に、上記の構成の静電アクチュエータの
動作を説明する。第1ステップとして、前記帯状電極4
に所定の電圧を印加する。帯状電極4には印加電圧など
の物性諸元に応じて帯状電極4の静電容量に対応する量
の電荷が生じる。シート10の高抵抗層12は、帯状電
極4に生じた電荷による電界の影響で誘電される。その
結果、高抵抗層12には、帯状電極4の電荷がほぼ鏡像
反転されたかたちで、その表面に電荷が生じる。高抵抗
層12は、抵抗値が大きく内部で電荷が移動しにくいた
め、十分に誘電するまでに時間を要する場合もあるが、
一旦その表面に生じた電荷は内部で移動しにくい性質を
有する。
【0004】第2ステップとして、前記帯状電極4に印
加していた電圧値を切り換える。このとき、第1ステッ
プで前記移動子10の高抵抗層12に生じている電荷に
対して静電気力による浮上力と、横方向への吸引力が作
用するように帯状電極4に印加する電圧を切り換える
と、移動子10は横方向に帯状電極4の1ピッチ分だけ
移動する。
【0005】これらの操作を繰り返すことにより、移動
子10は固定子1上を印加電圧の切り換え速度に応じた
速度で移動する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の構成による静電
アクチュエータにおいては、帯状電極4が固定子1上に
等間隔に1列に設けられている。したがって、移動子1
0に作用する駆動力は移動子10の全体にわたって均等
であり、直線的に駆動することしかできない。すなわ
ち、回転運動などの複雑な動作を行うことができる静電
アクチュエータを得ることができない構成であった。
【0007】また、静電アクチュエータにおいては、そ
の単位面積当りの駆動力を増すために帯状電極4の間隔
を十分に小さくする必要がある。上記従来例においては
詳細について記述されていないが、等間隔に設けられた
帯状電極4はその端部から直接リード線に配線されてい
る。固定子1上に設けられる複数組の帯状電極4の間隔
が小さくなった場合、複数組のそれぞれの帯状電極4を
1箇所に配線する作業は技術的に困難になり、精度良く
全ての帯状電極を配線するには労力と時間を要するよう
になる。例えば、帯状電極4の間隔がオーダーとして数
mm間隔であれば手作業でリード線に半田付けすること
が可能であるが、数10μm以下の間隔になると、手作
業では不可能になる。
【0008】本発明は上記の問題点を解決するためにな
されたものであり、直進運動以外に回転運動が可能な静
電アクチュエータを得ることを目的とする。
【0009】また、本発明は帯状電極の間隔が小さい場
合であっても、複数組の帯状電極を容易に配線すること
ができる静電アクチュエータを得ることを目的としてい
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る静電アクチ
ュエータは、絶縁材料とその表面に設けられた3極以上
からなる複数組の帯状電極とからなる固定子と、所定の
表面抵抗率を有する高抵抗体をその少なくとも一部に有
する移動子と、前記固定子の帯状電極に高電圧を印加す
る電源装置と、駆動回路を構成要素とし、前記移動子を
前記固定子表面に配し、前記電源装置より駆動回路によ
って帯状電極に正負の電圧を繰り返し切り換えて印加す
る静電アクチュエータにおいて、前記複数組の帯状電極
を前記絶縁材料の少なくとも一部において、不等間隔に
設けたものである。
【0011】また、絶縁材料と、その表面に設けられた
3極以上からなる複数組の帯状電極とからなる固定子
と、所定の表面抵抗率を有する高抵抗体をその少なくと
も一部に有する移動子と、前記固定子の帯状電極に高電
圧を印加する電源装置と、駆動回路を構成要素とし、前
記移動子を前記固定子表面に配し、前記電源装置より駆
動回路によって帯状電極に正負の電圧を繰り返し切り換
えて印加する静電アクチュエータにおいて、前記複数組
の帯状電極を1箇所に配線する引出し部を設けると共
に、該引出し部近傍に帯状電極間隔を拡大した領域を設
けたものである。
【0012】
【作用】本発明に係る静電アクチュエータは、固定子に
設けられた帯状電極4に電源装置から繰り返し切り換え
て正負の電圧を印加する。帯電した帯状電極によって誘
電される移動子は、印加される電圧が切り換わるごとに
静電気による反発力と吸引力を受けて固定子上を駆動さ
れる。その際、移動子は帯状電極の1ピッチ分の距離づ
つ移動する。帯状電極は、固定子上の一部において不等
間隔に設けられているため、場所によって1回の切り換
えに対して駆動される距離が異なる。たとえば、帯状電
極の長手方向にピッチの異なる領域を設ける場合には、
移動子に帯状電極の間隔の分布に応じて(直進運動)+
(回転運動)を行わせることができる。
【0013】また、帯状電極のピッチ方向に間隔の異な
る領域を設ける場合には、一定の周波数で印加電圧の切
り換えを行っても、移動子は固定子上を速度を換えなが
ら移動する。
【0014】また、本発明に係る静電アクチュエータ
は、複数組の帯状電極を1箇所に配線するための引出し
部を有するとともに、帯状電極の一部においてその間隔
が拡大されている。したがって、狭ピッチ間隔の帯状電
極であっても、容易に全ての帯状電極を引出し部に配線
することが可能である。たとえば、帯状電極の間隔が数
10μmピッチ間隔のものであっても、その一部を数m
mピッチ間隔に拡大することが可能であり、容易に配線
することができる。
【0015】
【実施例】実施例1.図1は本発明の実施例1における
静電アクチュエータを示す概略図、図2、図3はその部
品図、図4は一部の断面図、図5は動作原理図である。
図1において、1は絶縁材料であるPETフィルム上に
銅箔の帯状電極4を備える固定子基板である。4は相互
に絶縁された3極からなる複数組の帯状電極であって、
エッチングによりPETフィルム上に設けられている。
また、本実施例では、帯状電極4はPETフィルム上に
そのピッチ方向にわたって徐々にその間隔が変化するよ
うに配列されている。図1において、帯状電極4は左か
ら右に徐々にその間隔が狭くなるよう構成されている。
10は表面に界面活性剤をわずかに塗布されて表面抵抗
率が1012〜1013ΩのPETフィルムからなるシート
であって、固定子基板1上に自然に置かれている。23
a〜cは、3極からなる複数組の帯状電極4に対してそ
れぞれ1箇所づつ設けられている引出し部であって、全
ての帯状電極4が該部分に配線されている。20は帯状
電極4に正負の高電圧を印加するための高圧電源であっ
て、その切り換えをリレースイッチ22で行うととも
に、その制御をパソコン21で行う。
【0016】図4において、25はPETフィルムであ
って固定子基板1の基材をなし、その上面にはエッチン
グにより銅箔からなる第1の帯状電極4aと第2の帯状
電極4bが設けられている。24は、前記PETフィル
ム25より薄いPETフィルムであって、固定子基板1
の基材をなすとともに、その下面に銅箔からなる第3の
帯状電極4cを有する。26は帯状電極間の絶縁性を向
上させるために、PETフィルム24とPETフィルム
25の間に塗布されたシリコン樹脂である。シリコン樹
脂26は、均一な厚さに塗布するために、スピナやシル
クスクリーンを使用して塗布する。なお、図2に示され
た第1の帯状電極4a、4bおよび、図3に示された第
3の帯状電極4cは、PETフィルム24と25が図4
に示すように重ね合わされた際に、交互に順番に並列す
るようパターン化されている。
【0017】動作を図5(a)〜(d)により説明す
る。まず、図5(a)は初期状態を示す図である。パソ
コン21の制御信号にしたがってリレースイッチ22に
よって、高圧電源20の高電圧は遮断され固定子基板1
に設けられた帯状電極4には電圧は印加されていない。
したがって、帯状電極4およびシート10も全く帯電し
ていない。
【0018】図5(b)はつぎにパソコン21の制御信
号を切り換えることにより、リレースイッチ22を介し
て固定子基板1に設けられている帯状電極4に高圧電源
20から所定の正負の高電圧を印加した状態を示す。た
とえば、第1の帯状電極4aに正の所定電圧+Vを印
加、第2の帯状電極4bおよび第3の帯状電極4cに負
の電圧−Vを印加する。帯状電極4の表面には、それぞ
れ印加された電圧および帯状電極4の間隔、シリコン樹
脂26の誘電率などに応じて所定の電荷が発生する。固
定子基板1の上に置かれたシート10の表面は、わずか
に界面活性材が塗布されて高抵抗体になっているあるた
め、若干の時間遅れの後、帯状電極4と対向した部分が
電界により誘電され一定量帯電する。
【0019】図5の(c)はパソコン21の制御信号を
さらに次のステップに切り換え、帯状電極4に印加する
電圧を切り換えた状態を示す。第1の帯状電極4aを−
Vに、第2の帯状電極4bはそのままで、第3の帯状電
極4cは+Vに電圧を切り換える。その際、シート10
の表面の帯電した電荷は、高抵抗体であるから瞬時には
移動できない。この瞬間、シート10において第1の帯
状電極4aと対向した部分は、−Vが印加されている第
1の帯状電極4aとは反発力が作用するとともに、+V
が印加されている隣接する第3の帯状電極4cとは吸引
力が作用する。すなわち、図においてシート10には左
方向に駆動しようとする力が作用する。またシート10
において第2の帯状電極4bと対向する部分は、第2の
帯状電極4bが−Vのままであり相互に吸引力が作用し
ているが、隣接する第1の帯状電極4aとも吸引力が作
用する。さらに、右に隣接する第3の帯状電極4cは+
Vであり、反発力が作用する。トータルとして、第2の
帯状電極4bと対抗する部分には左方向に駆動しようと
する力が作用する。また、シート10において、第3の
帯状電極4cと対抗する部分は、第3の帯状電極4cか
ら反発力を受けるとともに、両隣から吸引力が作用し、
不安定な状態となる。これらの力を総合すると、シート
10には帯状電極4から左に移動するように力が作用
し、帯状電極4の1ピッチ分だけ左に移動する。
【0020】図5(d)はシート10が左に帯状電極4
の1ピッチ分だけ移動した状態を示す。この状態で、帯
状電極4の電荷とシート10の電荷による静電気力はつ
り合って停止する。上記の操作を繰り返すことにより、
シート10は固定し基板1上を移動し続ける。その際の
駆動速度は、帯状電極4の間隔とパソコン21による印
加電圧の切り換え周波数によって決まる。また、駆動力
は印加電圧の大きさや、帯状電極4の間隔および面積占
有率、シリコン樹脂26の誘電率、PETフィルム24
の厚さなどの物性値によって決まる。
【0021】上記のように構成された静電アクチュエー
タにおいては、説明した動作原理にしたがって、一定の
切り換え周波数で帯状電極4に正負の高電圧を繰り返し
印加すると、シート10は帯状電極4の1ピッチ分づつ
進行する。したがって、図1において帯状電極4に高電
圧を一定周波数で切り換えて印加し続けると、シート1
0は固定子基板1上の帯状電極4の分布に応じた移動速
度で移動する。すなわち、一定の切り換え周波数で駆動
するだけで、たとえば左から右にシート10を駆動する
場合には、徐々に走行速度が遅くなり、右から左にシー
ト10を駆動する場合には徐々に走行速度を早くするこ
とができる。
【0022】実施例2 図6は本発明の実施例2における静電アクチュエータを
示す概略図、図7は一部の拡大図である。前記実施例1
と同一部材は同一符号で示してある。4a、4b、4c
は固定子基板1上に設けられた銅箔の帯状電極であっ
て、固定子基板1の左半分の領域に設けられた電極ピッ
チが右半分の領域のピッチの約1.5倍になるように構
成されている。
【0023】上記のように構成された静電アクチュエー
タにおいては、前記実施例1において図5により説明し
た原理にしたがって、シート10は固定子基板1上を移
動する。その際、高圧電源20よりリレースイッチ22
を介して帯状電極4に印加される電圧が1回切り換わる
ごとに、前記帯状電極4の1ピット分の距離づつシート
10は移動する。本実施例においては、固定子基板1の
右半分の領域より左半分の領域の帯状電極ピッチ4が
1.5倍大きく構成されているため、固定子基板1の上
をシート10が移動する際、その左側は右側より1ステ
ップごとに1.5倍速く移動するように力が作用する。
従って、シートは単純に直進運動を行うのではなく、回
転しながら進行する。図の下から上方向にシートが移動
する際には、シートは時計方向に回転しながら上方向に
シート、上から下方向に移動する際には、シートは反時
計方向に回転しながら下方向に移動する。
【0024】実施例3 図8は本発明の実施例3における静電アクチュエータを
示す概略図、図9は一部の拡大図、図10は一部の拡大
断面図である。図において、前記実施例1と同一の部材
には同一符号を記載して示してある。図8において、1
は1枚のポリイミドフィルムと、その片面に設けられた
3極からなる帯状電極と、電極の引出し部とからなる固
定子基板である。4はエッチングによってポリイミドフ
ィルム25の片面に等ピッチ間隔で設けられた全8組の
銅箔の帯状電極であって、相互に絶縁された3極から構
成されており、かつ後述する引出し部23近傍の一部に
おいて間隔が拡大されている。23a〜23cは前記帯
状電極4の引出し部であって、3極からなる8組の帯状
電極4が、それぞれ1箇所の該引出し部に配線されてい
る。図10において、32は金線のワイヤであって、前
記8組からなる第3極の帯状電極4cを1箇所の引出し
部23cに他の帯状電極と接触しないようそれぞれ立体
的に配線している。この手法を一般にワイヤボンディン
グという。
【0025】静電アクチュエータにおいては、その単位
面積当りの駆動力を増すためには帯状電極4のピッチ間
隔を小さくする必要がある。例えば、単位面積当り数g
f/cm2以上の駆動力を得るためには、帯状電極4の
ピッチ間隔を数10μm以下に設定する必要があること
が実験によりわかっている。上記のような構成による静
電アクチュエータにおいては、固定子基板1上に設けら
れた微細ピッチ間隔の帯状電極4は相互に絶縁された3
極に構成する必要がある。そのため、例えばこの実施例
3に示すように第3電極を他の第1電極や第2電極と接
触しないようにワイヤボンディングによって1箇所づつ
配線する必要がある。
【0026】ワイヤボンディングとは、微細面積の電極
同士を電気的に接続するために、非常に細いワイヤを用
いて立体的に他の電極と接触しないように接続する技術
である。ワイヤ32を最初に接続する方をファースト、
もう一方をセカンドという。この実施例では、前記第3
電極4cの間隔を拡大した領域にファーストを設定し、
セカンドを前記引出し部23cに設定している。すなわ
ち、金線のワイヤ32をまず1つの第3帯状電極4cの
端部に接続した後、ワイヤ32を引き伸ばして引出し部
23cに接続し、ワイヤ32をカットする。ワイヤボン
ディングにおいては、ファーストにワイヤを接続する際
の位置決め精度が重要であるが、通常微細ピッチの電極
では作業が困難である。とくに、静電アクチュエータの
ようにサイズの規格がない基板では自動ボンダの機械を
使用することができず、全てが手作業になることが多
い。
【0027】この実施例では、微細ピッチの電極21で
あっても、ファーストに相当する部分が拡大されている
ため、容易に第3の帯状電極を配線することができる。
たとえば、帯状電極4の間隔が数μm以下であっても、
ワイヤを配線する領域の間隔を任意に拡大して設定でき
るため、容易に製造することができる。
【0028】実施例4.図11は本発明の実施例4を示
す静電アクチュエータの固定子基板の概略図、図12は
一部の断面図である。図において、前記実施例3と同一
部材は同一符号で表示した。この実施例4は前記実施例
3において、第3帯状電極4cの引出し部23cへの接
続方法をスルーホール方式に変えた例である。スルーホ
ールとは、回路上で相互に絶縁する必要がある配線どう
しが幾何学的に交錯して短絡するのを防ぐために、一部
の配線箇所を基板裏面に穴を開けて逃がすように配線す
ることである。23cは第3帯状電極4cの引き出し部
であって、スルーホール加工により固定子基板1の裏面
に設けられると共に、その一部は第3帯状電極4cの拡
大した領域の裏側に位置するよう構成されている。
【0029】微細ピッチのスルーホール加工を行う場
合、レーザー光により前記固定子基板1に裏面より穴加
工を行うが、その際レーザー光の位置決め精度が重要で
ある。この例の場合、固定子基板1のおもて面に設けら
れた8組からなる第3の帯状電極4cの全てに対して、
裏面より穴加工を施す必要がある。その際、裏面から穴
加工を行うレーザ光の位置決め精度が不十分であれば、
第3の帯状電極4cを引出し部23cに配線することが
できない。前記のような構成の静電アクチュエータの固
定子基板1においては、第3の帯状電極4cを引出し部
23cにスルーホール加工する際に、電極間隔が拡大し
た領域に穴加工を施せばよく、位置決め精度を緩和でき
る。駆動力を増すために、帯状電極4の間隔が数μm以
下のものであっても、帯状電極の一部を任意の拡大率に
拡大してスルーホール加工を施すため、容易に製造する
ことができる。
【0030】
【発明の効果】以上のように、本発明による静電アクチ
ュエータは、帯状電極の間隔が小さい場合であっても、
複数組の帯状電極を容易に配線できると共に、直進運動
以外に回転運動が可能なように構成したので、以下のよ
うな効果がある。
【0031】絶縁フィルム上に設けられた帯状電極が、
そのピッチ方向に間隔が異なる領域を有するために、一
定周波数で印加電圧を切り換えて駆動しても、移動子の
駆動速度を変化させることができる。
【0032】絶縁フィルム上に設けられた帯状電極が、
その長手方向に間隔が異なる領域を有するために、一定
の正負の電圧を切り換えて印加するだけで、移動子に回
転運動などの複雑な運動を行わせることができる。
【0033】絶縁フィルム上に設けられた3極以上の複
数組の帯状電極に対して、その一部に間隔を拡大した領
域を設けるとともに、その引出し部を設ける構成を有し
ているために、帯状電極の間隔が微細であっても電極ど
うしが相互に接触して短絡することなく容易に配線して
製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における静電アクチュエータ
を示す概略図である。
【図2】本発明の実施例1における静電アクチュエータ
の部品図である。
【図3】本発明の実施例1における静電アクチュエータ
の部品図である。
【図4】本発明の実施例1における静電アクチュエータ
の断面図である。
【図5】本発明の実施例1における静電アクチュエータ
の動作原理図である。
【図6】本発明の実施例2における静電アクチュエータ
を示す概略図である。
【図7】本発明の実施例2における静電アクチュエータ
の拡大図である。
【図8】本発明の実施例3における静電アクチュエータ
を示す概略図である。
【図9】本発明の実施例3における静電アクチュエータ
の拡大図である。
【図10】本発明の実施例3における静電アクチュエー
タの断面図である。
【図11】本発明の実施例4における静電アクチュエー
タを示す概略図である。
【図12】本発明の実施例4における静電アクチュエー
タを示す断面図である。
【図13】従来の静電アクチュエータを示す概略図であ
る。
【図14】従来の静電アクチュエータを示す断面図であ
る。
【図15】従来の静電アクチュエータを示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 固定子基板 4 帯状電極 4a 第1の帯状電極 4b 第2の帯状電極 4c 第3の帯状電極 10 シート(移動子) 20 電源 21 パソコン 22 リレースイッチ 23 引出し部 24、25 ポリイミドフィルム 26 シリコン樹脂 32 ワイヤ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁材料とその表面に設けられた3極以
    上からなる複数組の帯状電極とからなる固定子と、所定
    の表面抵抗率を有する高抵抗体をその少なくとも一部に
    有する移動子と、前記固定子の帯状電極に高電圧を印加
    する電源装置と、駆動回路を構成要素とし、前記移動子
    を前記固定子表面に配し、前記電源装置より駆動回路に
    よって帯状電極に正負の電圧を繰り返し切り換えて印加
    する静電アクチュエータであって、前記複数組の帯状電
    極を前記絶縁材料の少なくとも一部において、不等間隔
    に設けることを特徴とする静電アクチュエータ。
  2. 【請求項2】 絶縁材料と、その表面に設けられた3極
    以上からなる複数組の帯状電極とからなる固定子と、所
    定の表面抵抗率を有する高抵抗体をその少なくとも一部
    に有する移動子と、前記固定子の帯状電極に高電圧を印
    加する電源装置と、駆動回路を構成要素とし、前記移動
    子を前記固定子表面に配し、前記電源装置より駆動回路
    によって帯状電極に正負の電圧を繰り返し切り換えて印
    加する静電アクチュエータであって、前記複数組の帯状
    電極を1箇所に配線する引出し部を設けるとともに、該
    引出し部近傍に帯状電極間隔を拡大した領域を設けるこ
    とを特徴とする静電アクチュエータ。
JP3453993A 1993-01-29 1993-01-29 静電アクチュエータ Pending JPH06233555A (ja)

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JP3453993A JPH06233555A (ja) 1993-01-29 1993-01-29 静電アクチュエータ

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001251871A (ja) * 2000-03-07 2001-09-14 Toto Ltd 静電アクチュエータおよびその製造方法
JP2003070265A (ja) * 2001-08-23 2003-03-07 Toto Ltd 静電アクチュエータおよびその製造方法

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