JPH0623307B2 - 樹脂組成物 - Google Patents
樹脂組成物Info
- Publication number
- JPH0623307B2 JPH0623307B2 JP7445787A JP7445787A JPH0623307B2 JP H0623307 B2 JPH0623307 B2 JP H0623307B2 JP 7445787 A JP7445787 A JP 7445787A JP 7445787 A JP7445787 A JP 7445787A JP H0623307 B2 JPH0623307 B2 JP H0623307B2
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- JP
- Japan
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- resin
- oxazoline
- nylon
- bis
- examples
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 ・産業上の利用分野 本発明は樹脂組成物に関し、更に詳しくは優れた熔融時
の熱安定性を示すナイロン46樹脂に関する。
の熱安定性を示すナイロン46樹脂に関する。
・従来技術 テトラメチレンジアミンまたはその機能誘導体とアジピ
ン酸またはその機能誘導体とから作られるポリテトラメ
チレンアジパミド(以下ナイロン46樹脂という)は古く
から知られている。このナイロン46樹脂は、引張強度,
曲げ強度,衝撃強度等の機械的強度に優れ、また耐熱
性,摺動特性にも優れるため有用なエンジニアリングプ
ラスチックとしてその利用上の価値が大きいと考えられ
ている。
ン酸またはその機能誘導体とから作られるポリテトラメ
チレンアジパミド(以下ナイロン46樹脂という)は古く
から知られている。このナイロン46樹脂は、引張強度,
曲げ強度,衝撃強度等の機械的強度に優れ、また耐熱
性,摺動特性にも優れるため有用なエンジニアリングプ
ラスチックとしてその利用上の価値が大きいと考えられ
ている。
然るに、ナイロン46樹脂はその成形性が劣る点が大きな
欠点となり、使用上の大きな支障となっている。
欠点となり、使用上の大きな支障となっている。
一般にポリマー、特に、プラスチックスにあっては、成
形の難易は、その樹脂自体の評価において重要な位置を
占める。仮令ポリマーとして本質的に優れた性質を有し
ていても、成形性が劣ると製品を経済的に製造すること
が難しいばかりでなく、その優れた性質を製品に充分反
映させることができない。
形の難易は、その樹脂自体の評価において重要な位置を
占める。仮令ポリマーとして本質的に優れた性質を有し
ていても、成形性が劣ると製品を経済的に製造すること
が難しいばかりでなく、その優れた性質を製品に充分反
映させることができない。
ナイロン46樹脂はその融点が約290℃であるにも拘ら
ず、その熱分解は約320℃以上の温度で起こることか
ら、成形に適した温度範囲は極めて狭い。
ず、その熱分解は約320℃以上の温度で起こることか
ら、成形に適した温度範囲は極めて狭い。
しかも、通常の成形材料として使用されているナイロン
46樹脂は熔融粘度の温度依存性が大きく、且つ、滞留に
よる熔融粘度の低下(熱分解に起因)が大きいために、
僅かな成形温度,熔融(滞留)時間などの変化により、
熔融樹脂の流動性が大巾に変化し、安定した状態で成形
することが非常に難しい。
46樹脂は熔融粘度の温度依存性が大きく、且つ、滞留に
よる熔融粘度の低下(熱分解に起因)が大きいために、
僅かな成形温度,熔融(滞留)時間などの変化により、
熔融樹脂の流動性が大巾に変化し、安定した状態で成形
することが非常に難しい。
即ち、成形時のいわゆる鼻タレ現象を誘発し、また成形
品のショートショット,ヒケ,フローマーク,バリ等の
発生の原因となり、外観において致命的欠点をもたらす
のみならず機械的強度も著しく低下するという問題があ
る。
品のショートショット,ヒケ,フローマーク,バリ等の
発生の原因となり、外観において致命的欠点をもたらす
のみならず機械的強度も著しく低下するという問題があ
る。
他のポリアミド樹脂、例えばナイロン46樹脂では融点が
低く熱分解温度がナイロン46樹脂と同等であるため成形
温度範囲は約50℃とナイロン46樹脂の20℃に比べかなり
広い。即ち、かかる熱安定性の低さはポリアミドの中で
もナイロン46樹脂は特異であり改質が嘱望されている。
低く熱分解温度がナイロン46樹脂と同等であるため成形
温度範囲は約50℃とナイロン46樹脂の20℃に比べかなり
広い。即ち、かかる熱安定性の低さはポリアミドの中で
もナイロン46樹脂は特異であり改質が嘱望されている。
・発明の目的 本発明は上述の事情を背景として為されたものであり、
その目的は、ナイロン46樹脂の優れた特性を保持しつ
つ、その成形性を改良する点にある。
その目的は、ナイロン46樹脂の優れた特性を保持しつ
つ、その成形性を改良する点にある。
・発明の構成 本発明者らは、ナイロン46樹脂の成形性を改良すべく鋭
意研究の結果、ナイロン46樹脂に少量の下記一般式
[I]で示される化合物 を配合することにより熔融成形時の粘度低下を抑え、安
定な成形が可能であることを見出し本発明に到達した。
意研究の結果、ナイロン46樹脂に少量の下記一般式
[I]で示される化合物 を配合することにより熔融成形時の粘度低下を抑え、安
定な成形が可能であることを見出し本発明に到達した。
即ち、本発明の樹脂組成物は、(A)ナイロン46樹脂100重
量部と(B)下記一般式[I]で示される化合物0.1〜10重
量部、好ましくは0.3〜3重量部、とを配合してなる樹
脂組成物である。
量部と(B)下記一般式[I]で示される化合物0.1〜10重
量部、好ましくは0.3〜3重量部、とを配合してなる樹
脂組成物である。
本発明を説明する。
本発明において用いられる(A)成分のナイロン46樹脂と
は、酸成分としてアジピン酸またはその機能誘導体を用
い、アミン成分としてテトラメチレンジアミンまたはそ
の機能誘導体を用いて、常法の縮合反応により得られる
ポリアミドを主たる対象とする。勿論、そのアジピン酸
成分又はテトラメチレンジアミン成分の一部を他の共重
合成分で置き換えたものでもよい。
は、酸成分としてアジピン酸またはその機能誘導体を用
い、アミン成分としてテトラメチレンジアミンまたはそ
の機能誘導体を用いて、常法の縮合反応により得られる
ポリアミドを主たる対象とする。勿論、そのアジピン酸
成分又はテトラメチレンジアミン成分の一部を他の共重
合成分で置き換えたものでもよい。
本発明で用いられるナイロン46樹脂の極限粘度はm−ク
レゾールを用い35℃で測定したとき、0.80〜2.50、更に
は1.00〜1.80の範囲にあることが望ましい。
レゾールを用い35℃で測定したとき、0.80〜2.50、更に
は1.00〜1.80の範囲にあることが望ましい。
極限粘度が2.50を超えるナイロン46樹脂では、上記一般
式[I]で示される化合物を配合したときの成形性向上
効果が少なく、得られた成形物の外観の光沢が失われる
のみならず、その機械的熱的性質のバラツキが大きくな
るので好ましくない。
式[I]で示される化合物を配合したときの成形性向上
効果が少なく、得られた成形物の外観の光沢が失われる
のみならず、その機械的熱的性質のバラツキが大きくな
るので好ましくない。
一方、0.80未満の低い極限粘度では、樹脂組成物の機械
的強度が低く、実用上問題がある。
的強度が低く、実用上問題がある。
本発明において用いられる(B)成分は、上述した下記一
般式[I]で示される。
般式[I]で示される。
上記一般式[I]において が5員環のものはビスオキサゾリンと呼ばれる化合物で
あり、6員環のものはビスオキサジンと呼ばれる化合物
である。Xの有機基としてはエチレン,置換エチレン,
トリメチレン,置換トリメチレン等が好ましくあげら
れ、また置換エチレン又は置換トリメチレンの置換基と
しては、例えば炭素数1〜10のアルキル基,炭素数6〜
12のアリール基,炭素数5〜12のシクロアルキル基,炭
素数8〜20のアラールキル基等があげられる。
あり、6員環のものはビスオキサジンと呼ばれる化合物
である。Xの有機基としてはエチレン,置換エチレン,
トリメチレン,置換トリメチレン等が好ましくあげら
れ、また置換エチレン又は置換トリメチレンの置換基と
しては、例えば炭素数1〜10のアルキル基,炭素数6〜
12のアリール基,炭素数5〜12のシクロアルキル基,炭
素数8〜20のアラールキル基等があげられる。
更に具体的にはアルキル基としては、メチル,エチル,
プロピル,ブチル,ペンチル,ヘキサメチル,オクタメ
チル,ノナメチル,デカメチル,ジメチルメチル等が例
示でき、またアリール基としてはフェニル,ナフチル,
ジフェニル, (ここでR′は−O−,−CO−,−S−,−SO
2−,−CH2−,−CH2・CH2−,−C(C
H3)2−等である)等が例示でき、また、シクロアル
キル基としてはシクロヘキシルが例示できる。これらの
うちXとしては、エチレン,トリメチレンが特に好まし
い。前記一般式[I]中のDは2価の有機基であるが、
この基としては例えば炭素数1〜10のアルキレン基,炭
素数6〜12のアリーレン基,炭素数5〜12のシクロアル
キレン基,炭素数8〜20のアラールキレン基等があげら
れる。
プロピル,ブチル,ペンチル,ヘキサメチル,オクタメ
チル,ノナメチル,デカメチル,ジメチルメチル等が例
示でき、またアリール基としてはフェニル,ナフチル,
ジフェニル, (ここでR′は−O−,−CO−,−S−,−SO
2−,−CH2−,−CH2・CH2−,−C(C
H3)2−等である)等が例示でき、また、シクロアル
キル基としてはシクロヘキシルが例示できる。これらの
うちXとしては、エチレン,トリメチレンが特に好まし
い。前記一般式[I]中のDは2価の有機基であるが、
この基としては例えば炭素数1〜10のアルキレン基,炭
素数6〜12のアリーレン基,炭素数5〜12のシクロアル
キレン基,炭素数8〜20のアラールキレン基等があげら
れる。
更に具体的にはアルキレン基としては、メチレン,エチ
レン,プロピレン,ブチレン,ペンチレン,ヘキサメチ
レン,オクタメチレン,ノナメチレン,デカメチレン,
ジメチルメチレン等が例示でき、また、アリーレン基と
してはフェニレン,ナフチレン,ジフェニレン, (ここでR′は−O−,−CO−,−S−,−SO
2−,−CH2−,−CH2CH2−,−C(CH2)
2−等である)等が例示でき、またシクロアルキレン基
としてはシクロヘキシレンが例示できる。
レン,プロピレン,ブチレン,ペンチレン,ヘキサメチ
レン,オクタメチレン,ノナメチレン,デカメチレン,
ジメチルメチレン等が例示でき、また、アリーレン基と
してはフェニレン,ナフチレン,ジフェニレン, (ここでR′は−O−,−CO−,−S−,−SO
2−,−CH2−,−CH2CH2−,−C(CH2)
2−等である)等が例示でき、またシクロアルキレン基
としてはシクロヘキシレンが例示できる。
また、一般式[I]中のnは0又は1であるが、このう
ち0であるのが好ましい。
ち0であるのが好ましい。
前記一般式[I]で示される化合物は、具体的には次の
如き化合物を例示できる。
如き化合物を例示できる。
2,2′−ビス(2−オキサゾリン),2,2′−ビス(4−
メチル−2−オキサゾリン),2,2′−ビス(4,4−ジメ
チル−2−オキサゾリン),2,2′−ビス(4−エチル
−2−オキサゾリン),2,2′−ビス(4,4−ジエチル−
2−オキサゾリン),2,2′−ビス(4−プロピル−2
−オキサゾリン),2,2′−ビス(4−ブチル−2−オ
キサゾリン),2,2′−ビス(4−ヘキシル−2−オキ
サゾリン),2,2′−ビス(4−フェニル−2−オキサ
ゾリン),2,2′−ビス(4−シクロヘキシル−2−オ
キサゾリン),2,2′−ビス(4−ベンジル−2−オキ
サゾリン),2,2′−p−フェニレンビス(2−オキサ
ゾリン),2,2′−m−フェニレンビス(2−オキサゾ
リン),2,2′−o−フェニレンビス(2−オキサゾリ
ン),2,2′−p−フェニレンビス(4−メチル−2−
オキサゾリン),2,2′−p−フェニレンビス(4,4−ジ
メチル−2−オキサゾリン),2,2′−m−フェニレン
ビス(4−メチル−2−オキサゾリン),2,2′−m−
フェニレンビス(4,4−ジメチル−2−オキサゾリ
ン),2,2′−エチレンビス(2−オキサゾリン),2,
2′−テトラメチレンビス(2−オキサゾリン),2,2′
−ヘキサメチレンビス(2−オキサゾリン),2,2′−
オクタメチレンビス(2−オキサゾリン),2,2′−デ
カメチレンビス(2−オキサゾリン),2,2′−エチレ
ンビス(4−メチル−2−オキサゾリン),2,2′−テ
トラメチレンビス(4,4−ジメチル−2−オキサゾリ
ン),2,2′−9,9′−ジフェノキシエタンビス(2−オ
キサゾリン),2,2′−シクロヘキシレンビス(2−オ
キサゾリン),2,2′−ジフェニレンビス(2−オキサ
ゾリン)等のビスオキサゾリン化合物;2,2′−ビス
(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン),2,2′−
メチレンビス(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジ
ン),2,2′−エチレンビス(5,6−ジヒドロ−4H−1,
3−オキサジン),2,2′−プロピレンビス(5,6−ジヒ
ドロ−4H−1,3−オキサジン),2,2′−ブチレンビス
(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン),2,2′−
ヘキサメチレンビス(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキ
サジン),2,2′−p−フェニレンビス(5,6−ジヒドロ
−4H−1,3−オキサジン),2,2′−m−フェニレンビ
ス(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン),2,2′
−ナフチレンビス(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサ
ジン),2,2′−p,p′−ジフェニレンビス(5,6−ジ
ヒドロ−4H−1,3−オキサジン)等のビスオキサジン
化合物である。
メチル−2−オキサゾリン),2,2′−ビス(4,4−ジメ
チル−2−オキサゾリン),2,2′−ビス(4−エチル
−2−オキサゾリン),2,2′−ビス(4,4−ジエチル−
2−オキサゾリン),2,2′−ビス(4−プロピル−2
−オキサゾリン),2,2′−ビス(4−ブチル−2−オ
キサゾリン),2,2′−ビス(4−ヘキシル−2−オキ
サゾリン),2,2′−ビス(4−フェニル−2−オキサ
ゾリン),2,2′−ビス(4−シクロヘキシル−2−オ
キサゾリン),2,2′−ビス(4−ベンジル−2−オキ
サゾリン),2,2′−p−フェニレンビス(2−オキサ
ゾリン),2,2′−m−フェニレンビス(2−オキサゾ
リン),2,2′−o−フェニレンビス(2−オキサゾリ
ン),2,2′−p−フェニレンビス(4−メチル−2−
オキサゾリン),2,2′−p−フェニレンビス(4,4−ジ
メチル−2−オキサゾリン),2,2′−m−フェニレン
ビス(4−メチル−2−オキサゾリン),2,2′−m−
フェニレンビス(4,4−ジメチル−2−オキサゾリ
ン),2,2′−エチレンビス(2−オキサゾリン),2,
2′−テトラメチレンビス(2−オキサゾリン),2,2′
−ヘキサメチレンビス(2−オキサゾリン),2,2′−
オクタメチレンビス(2−オキサゾリン),2,2′−デ
カメチレンビス(2−オキサゾリン),2,2′−エチレ
ンビス(4−メチル−2−オキサゾリン),2,2′−テ
トラメチレンビス(4,4−ジメチル−2−オキサゾリ
ン),2,2′−9,9′−ジフェノキシエタンビス(2−オ
キサゾリン),2,2′−シクロヘキシレンビス(2−オ
キサゾリン),2,2′−ジフェニレンビス(2−オキサ
ゾリン)等のビスオキサゾリン化合物;2,2′−ビス
(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン),2,2′−
メチレンビス(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジ
ン),2,2′−エチレンビス(5,6−ジヒドロ−4H−1,
3−オキサジン),2,2′−プロピレンビス(5,6−ジヒ
ドロ−4H−1,3−オキサジン),2,2′−ブチレンビス
(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン),2,2′−
ヘキサメチレンビス(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキ
サジン),2,2′−p−フェニレンビス(5,6−ジヒドロ
−4H−1,3−オキサジン),2,2′−m−フェニレンビ
ス(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン),2,2′
−ナフチレンビス(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサ
ジン),2,2′−p,p′−ジフェニレンビス(5,6−ジ
ヒドロ−4H−1,3−オキサジン)等のビスオキサジン
化合物である。
これらの化合物のうち、特に2,2′−ビス(2−オキサ
ゾリン),2,2′−m−フェニレンビス(2−オキサゾ
リン)が好ましい。これらの化合物は対応するビスアミ
ドアルコールに濃硫酸または塩化チオニル等の脱水剤を
作用させて閉環させる方法、あるいは対応するビスアミ
ドハライドにアルカリを作用させて閉環させる方法等に
より容易に合成できるが、これらの方法に限定されるも
のではなく、他の方法も適宜使用できる。
ゾリン),2,2′−m−フェニレンビス(2−オキサゾ
リン)が好ましい。これらの化合物は対応するビスアミ
ドアルコールに濃硫酸または塩化チオニル等の脱水剤を
作用させて閉環させる方法、あるいは対応するビスアミ
ドハライドにアルカリを作用させて閉環させる方法等に
より容易に合成できるが、これらの方法に限定されるも
のではなく、他の方法も適宜使用できる。
これらの上記一般式[I]で示される化合物の配合量
は、ナイロン46樹脂100重量部に対し、0.1〜10重量部、
好ましく0.3〜3重量部、である。配合量が0.1未満であ
ると本発明の効果は現われず実用上の意味はない。一方
10重量部を超える量を配合しても最早効果の増加が期待
されないばかりでなく、部分的にナイロン46樹脂の架橋
化に起因すると思われるゲル状物が形成され、成形時に
おける熔融樹脂流動性が損われる。
は、ナイロン46樹脂100重量部に対し、0.1〜10重量部、
好ましく0.3〜3重量部、である。配合量が0.1未満であ
ると本発明の効果は現われず実用上の意味はない。一方
10重量部を超える量を配合しても最早効果の増加が期待
されないばかりでなく、部分的にナイロン46樹脂の架橋
化に起因すると思われるゲル状物が形成され、成形時に
おける熔融樹脂流動性が損われる。
本発明の樹脂組成物には、必要に応じて顔料その他の配
合剤をその発現量添加しても良い。このような配合剤と
しては充填剤、例えばガラス繊維,アスベスト,炭素繊
維,芳香族ポリアミド繊維,チタン酸カリウム繊維,ス
チール繊維,セラミックス繊維,ボロンウイスカー等の
如き繊維状物;マイカ,シリカ,タルク,炭酸カルシウ
ム,ガラスビーズ,ガラスフレークス,クレー,ウオラ
ストナイド等の如き粉状,粒状或いは板状の無機フイラ
ーが例示できる。
合剤をその発現量添加しても良い。このような配合剤と
しては充填剤、例えばガラス繊維,アスベスト,炭素繊
維,芳香族ポリアミド繊維,チタン酸カリウム繊維,ス
チール繊維,セラミックス繊維,ボロンウイスカー等の
如き繊維状物;マイカ,シリカ,タルク,炭酸カルシウ
ム,ガラスビーズ,ガラスフレークス,クレー,ウオラ
ストナイド等の如き粉状,粒状或いは板状の無機フイラ
ーが例示できる。
これらの充填剤は、通常補強剤,表面改質材として、或
いは電気的,熱的その他の特性改質を目的として配合さ
れるが、添加による効果発現の最小量と過剰添加による
組成物本体の優れた特性、成形上の利点を損失しない範
囲で配合されるべきである。
いは電気的,熱的その他の特性改質を目的として配合さ
れるが、添加による効果発現の最小量と過剰添加による
組成物本体の優れた特性、成形上の利点を損失しない範
囲で配合されるべきである。
更にまた難燃剤、例えば臭素化ビフェニルエーテル、臭
素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル及びそのオ
リゴマー,臭素化ビスフェノールAを原料として製造さ
せるポリカーボネートオリゴマー等の如きハロゲン含有
化合物;赤燐,トリフェニルホスフェートの如き燐化合
物;ホスホン酸アミドの如き燐窒素化合物など;難燃助
剤、例えば三酸化アンチモン,硼酸亜鉛等の添加が可能
である。その多、耐熱性向上を目的として、ヒンダード
フェノール化合物、有機燐化合物や、硫黄化合物等の如
き酸化防止剤或いは熱安定剤を添加することもできる。
素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル及びそのオ
リゴマー,臭素化ビスフェノールAを原料として製造さ
せるポリカーボネートオリゴマー等の如きハロゲン含有
化合物;赤燐,トリフェニルホスフェートの如き燐化合
物;ホスホン酸アミドの如き燐窒素化合物など;難燃助
剤、例えば三酸化アンチモン,硼酸亜鉛等の添加が可能
である。その多、耐熱性向上を目的として、ヒンダード
フェノール化合物、有機燐化合物や、硫黄化合物等の如
き酸化防止剤或いは熱安定剤を添加することもできる。
その他安定剤,着色剤,酸化防止剤,滑剤,紫外線吸収
剤,帯電防止剤の添加もできる。
剤,帯電防止剤の添加もできる。
また少量の割合で熱可塑性樹脂、例えばスチロール樹
脂,アクリル樹脂,ポリエチレン,ポリプロピレン,フ
ッ素樹脂,他のポリアミド樹脂,ポリカーボネート樹
脂,ポリスルホン等;熱硬化性樹脂、例えばフェノール
樹脂,メラミン樹脂,不飽和ポリエステル樹脂,シリコ
ーン樹脂等;更には軟質熱可塑性樹脂、例えばエチレン
酢酸ビニル共重合体,ポリエステルエラストマー,エチ
レン−プロピレン−ターポリマー等を添加しても良い。
脂,アクリル樹脂,ポリエチレン,ポリプロピレン,フ
ッ素樹脂,他のポリアミド樹脂,ポリカーボネート樹
脂,ポリスルホン等;熱硬化性樹脂、例えばフェノール
樹脂,メラミン樹脂,不飽和ポリエステル樹脂,シリコ
ーン樹脂等;更には軟質熱可塑性樹脂、例えばエチレン
酢酸ビニル共重合体,ポリエステルエラストマー,エチ
レン−プロピレン−ターポリマー等を添加しても良い。
本発明の樹脂組成物を得るのには任意の配合方法を用い
ることができる。通常これらの配合成分はより均一に分
散させることが好ましく、その全部もしくは一部を同時
に或いは別々に、例えばブレンダー,ニーダー,ロー
ル,押出機等の如き混合機で混合し均質化させる方法や
混合成分の一部を同時に或いは別々に、例えばブレンダ
ー,ニーダー,ロール,押出機等で混合し、更に残りの
成分を、これらの混合機或いは押出機で混合し、均質化
させる方法を用いることができる。更に予めドライブレ
ンドされた組成物を加熱した押出機中で熔融混練して均
質化したあと、針金状に押出し、次いで所望の長さに切
断して粒状化する方法がある。斯様にして作られた成形
用組成物は通常充分乾燥された状態に保たれて成形機ホ
ッパーに投入され、成形に供される。更にまた組成物の
構成原料をドライブレンドして直接成形機ホッパー内に
投入し成形機中で熔融混練することも可能である。
ることができる。通常これらの配合成分はより均一に分
散させることが好ましく、その全部もしくは一部を同時
に或いは別々に、例えばブレンダー,ニーダー,ロー
ル,押出機等の如き混合機で混合し均質化させる方法や
混合成分の一部を同時に或いは別々に、例えばブレンダ
ー,ニーダー,ロール,押出機等で混合し、更に残りの
成分を、これらの混合機或いは押出機で混合し、均質化
させる方法を用いることができる。更に予めドライブレ
ンドされた組成物を加熱した押出機中で熔融混練して均
質化したあと、針金状に押出し、次いで所望の長さに切
断して粒状化する方法がある。斯様にして作られた成形
用組成物は通常充分乾燥された状態に保たれて成形機ホ
ッパーに投入され、成形に供される。更にまた組成物の
構成原料をドライブレンドして直接成形機ホッパー内に
投入し成形機中で熔融混練することも可能である。
・実施例 以下実施例により本発明を詳述する。尚、実施例中の各
特性の測定は以下の方法によった。
特性の測定は以下の方法によった。
(1)静的強度: 引張試験……ASTM D-638準拠。
衝撃強度……ASTM D-256(アイゾット・ノッチ付)に準
拠。
拠。
(2)熔融安定性: ラボプラストミル混練機(東洋精機(株)製 型式10-2
00)により樹脂組成物を混練(設定温度310℃,回転数6
0回転/分)し、そのときの混練トルクの減少を測定し
た。混練開始後10分及び15分におけるトルクを比較する
ことにより熔融熱安定性を評価した。
00)により樹脂組成物を混練(設定温度310℃,回転数6
0回転/分)し、そのときの混練トルクの減少を測定し
た。混練開始後10分及び15分におけるトルクを比較する
ことにより熔融熱安定性を評価した。
実施例1〜3及び比較例1〜3 110℃,10Torrの減圧下で8時間乾燥した極限粘度1.67
のナイロン46樹脂(STANYLオランダ国DSM社製)と2,
2′−m−フェニレンビス(2−オキサゾリン)を表−
1に示す量割合でラボプラストミル混練機に供し、その
混練トルクを測定した。また同割合のナイロン46樹脂と
2,2′−m−フェニレンビス(2−オキサゾリン)を予
めタンブラーで均一に混合したあとスクリュー径68mmφ
中のベント付押出機を用いて真空に引きながらシリンダ
ー温度310℃にて熔融混練し、ダイスから吐出するスレ
ッドを冷却切断して、成形用ペレットを得た。
のナイロン46樹脂(STANYLオランダ国DSM社製)と2,
2′−m−フェニレンビス(2−オキサゾリン)を表−
1に示す量割合でラボプラストミル混練機に供し、その
混練トルクを測定した。また同割合のナイロン46樹脂と
2,2′−m−フェニレンビス(2−オキサゾリン)を予
めタンブラーで均一に混合したあとスクリュー径68mmφ
中のベント付押出機を用いて真空に引きながらシリンダ
ー温度310℃にて熔融混練し、ダイスから吐出するスレ
ッドを冷却切断して、成形用ペレットを得た。
次いでこのペレットを用いて5オンスの射出成形機にて
シリンダー温度300℃,射出圧力800Kg/cm2,金型温度1
20℃冷却時間20秒、および全サイクル時間50秒の条件で
特性測定用のテストピースを成形した。
シリンダー温度300℃,射出圧力800Kg/cm2,金型温度1
20℃冷却時間20秒、および全サイクル時間50秒の条件で
特性測定用のテストピースを成形した。
このテストピースを用いて、静的強度を測定(テストピ
ースは成形後デシケーターに保存し試験に供した)し
た。
ースは成形後デシケーターに保存し試験に供した)し
た。
これらの結果を表−1に示す。表−1の結果から明らか
なように2,2′−m−フェニレンビス(2−オキサゾリ
ン)を添加することにより混練トルクの減少が大巾に抑
えられ、それに対応して成形品の外観も向上し、成形性
が改良されていることがわかる(実施例1〜3)。添加
量が少ないときには、このような効果は発現せず(比較
例2)、また添加量が多くなると効果がないばかりか、
長時間の混練によりナイロン46樹脂の架橋化に起因する
ゲル化を起こすため使用には適さない。
なように2,2′−m−フェニレンビス(2−オキサゾリ
ン)を添加することにより混練トルクの減少が大巾に抑
えられ、それに対応して成形品の外観も向上し、成形性
が改良されていることがわかる(実施例1〜3)。添加
量が少ないときには、このような効果は発現せず(比較
例2)、また添加量が多くなると効果がないばかりか、
長時間の混練によりナイロン46樹脂の架橋化に起因する
ゲル化を起こすため使用には適さない。
更に実施例1〜3の樹脂組成物は、その引張強度の低下
などは全くなくナイロン46樹脂の優れた機械的特性を保
持していることがわかる。
などは全くなくナイロン46樹脂の優れた機械的特性を保
持していることがわかる。
実施例4及び比較例4 実施例1〜3及び比較例1〜3と同様の方法により熔融
安定性及び成形品強度を測定した。
安定性及び成形品強度を測定した。
表−1に示すように2,2′−ビス(2−オキサゾリン)
を用いたときにも、2,2′−m−フェニレンビス(2−
オキサゾリン)を用いたときと同様にナイロン46樹脂の
熔融安定性の向上が見られた。
を用いたときにも、2,2′−m−フェニレンビス(2−
オキサゾリン)を用いたときと同様にナイロン46樹脂の
熔融安定性の向上が見られた。
実施例5〜6及び比較例5 表−1中に示す(A)ナイロン46樹脂,(B)2,2′−m−フ
ェニレンビス(2−オキサゾリン)及び長さ3mmのチョ
ップドストランドガラス繊維の配合量により、実施例1
〜3,比較例1〜3においてシリンダー設定温度を310
℃にし、他の条件は変更しないで成形した。
ェニレンビス(2−オキサゾリン)及び長さ3mmのチョ
ップドストランドガラス繊維の配合量により、実施例1
〜3,比較例1〜3においてシリンダー設定温度を310
℃にし、他の条件は変更しないで成形した。
ガラス繊維を配合した系では熔融安定性が改良されると
同時に機械的強度の向上も見られた(実施例5〜6)。
同時に機械的強度の向上も見られた(実施例5〜6)。
・発明の効果 以上詳述したように本発明の樹脂組成物は、ナイロン46
樹脂に特定化合物を配合することにより、熔融熱安定性
の向上に極めて顕著な効果を奏する。
樹脂に特定化合物を配合することにより、熔融熱安定性
の向上に極めて顕著な効果を奏する。
Claims (1)
- 【請求項1】(A)ナイロン46樹脂100重量部と(B)下記一
般式 で示される化合物を0.1〜10重量部とを配合してなる樹
脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7445787A JPH0623307B2 (ja) | 1987-03-30 | 1987-03-30 | 樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7445787A JPH0623307B2 (ja) | 1987-03-30 | 1987-03-30 | 樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63243160A JPS63243160A (ja) | 1988-10-11 |
JPH0623307B2 true JPH0623307B2 (ja) | 1994-03-30 |
Family
ID=13547792
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7445787A Expired - Lifetime JPH0623307B2 (ja) | 1987-03-30 | 1987-03-30 | 樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0623307B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3083245A1 (fr) * | 2013-12-19 | 2016-10-26 | Hutchinson | Élément d'un compartiment moteur d'un véhicule automobile et procédé de protection de l'élément contre des agressions chimiques d'un halogénure métallique |
-
1987
- 1987-03-30 JP JP7445787A patent/JPH0623307B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63243160A (ja) | 1988-10-11 |
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Legal Events
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