JPH06232886A - バッファ挿入型リングネットワークアクセス制御装置 - Google Patents

バッファ挿入型リングネットワークアクセス制御装置

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Publication number
JPH06232886A
JPH06232886A JP1997393A JP1997393A JPH06232886A JP H06232886 A JPH06232886 A JP H06232886A JP 1997393 A JP1997393 A JP 1997393A JP 1997393 A JP1997393 A JP 1997393A JP H06232886 A JPH06232886 A JP H06232886A
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JP
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cell
node
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acf
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Application number
JP1997393A
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English (en)
Inventor
Daisuke Yamaguchi
大輔 山口
Kazuhiro Sato
和弘 佐藤
Hiroaki Sadata
洋明 貞田
Naganari Yokota
修成 横田
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 伝送路の使用効率を維持しつつ、アクセス権
の公平性制御が正常に動作する、セルによるバッファ挿
入型リングネットワークのノードにおけるアクセス制御
を実現する。 【構成】 リンク101で上位から受信したセルのヘッ
ダのACF領域を103で分離する。該セルの宛先を1
06で判定し、自ノード宛てならバッファ108へ、他
ノード宛てで高優先なら中継路110へ、低優先なら中
継バッファ111へ導く。自ノードからの送信セルは、
高優先ならバッファ113に、低優先ならバッファ11
5に格納する。優先順序に従ってスイッチ112で選択
したセルを105でACFと結合しリンク102から下
位へ送る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バッファ挿入型リング
ネットワークにおけるメディアアクセス制御装置に関す
るものであり、特に画像、音声、データ情報を統一し固
定長パケット(以下セルと称す)で統一的に転送するス
ロットリング型ネットワークに有効に適用できるメディ
アアクセス制御装置としての、バッファ挿入型リングネ
ットワークアクセス制御装置に関するものである。
【0002】ここで、バッファ挿入型リングネットワー
クというのは、各ノード間を伝送路でつないで行くこと
により構成したリング型ネットワークであって、各ノー
ドに備えたバッファが、伝送路に挿入した形になること
から、このように称されるものである。
【0003】またメディアアクセス制御というのは、L
ANでは一つの伝送路を各接続された複数個のノードで
共有しているために、伝送路に対するアクセスのルール
を決めておかないと、お互いの送信パケットが衝突して
正しい伝送が行われない。このアクセスのルールがメデ
ィアアクセス制御(MAC:media access
control)である。
【0004】
【従来の技術】第一の従来技術として、バッファ挿入リ
ングネットワークにおけるリングノードのメディアアク
セス制御について説明する。
【0005】図5は、バッファ挿入リングネットワーク
により、リングノード間を2優先クラス(高優先、低優
先)で通信を行う場合のリングノードのアクセス制御部
の構成を示すブロック図である。高優先のセルは、低優
先のセルよりも優先して送信され、低優先のセルは、高
優先のセルが送信されてからでないと、送信できないと
いうわけである。
【0006】図5において、501は受信側リンク(上
位ノードから伝送路を介して送られてくるセルを受信す
るリンク)、502は送信側リンク(伝送路を介して下
位ノードへセルを送信するためのリンク)、503は宛
先判定部、504は送信セルスイッチ制御部、505は
リング(伝送路)へ送信するセルを選択する送信セルス
イッチ、506は受信セルスイッチ、である。
【0007】そのほか、507は中継バッファ、508
はリングから受信する自ノード宛のセルを蓄積する受信
バッファ、509はリングへ送信できるまで高優先セル
を蓄積するための高優先セル送信バッファ、510はリ
ングへ送信できるまで低優先セルを蓄積するための低優
先セル送信バッファ、511は上位レイヤ処理部であ
る。
【0008】バッファ挿入リングは、ノードの中でセル
のバッファリングを行う。リングネットワーク中の各々
のノードは、中継セルのための中継バッファ507と、
新たなセルを送出するための高優先送信バッファ509
および低優先送信バッファ510を持っている。ノード
が受信側リンク501で受信するセルのうち、中継しな
ければならないセルは、その旨を宛先判定部503で判
定し、受信セルスイッチ506でスイッチして中継バッ
ファ507に一旦格納される。
【0009】当該ノードにおいて新しく生成された送信
セルは、その優先度に応じて、高優先送信バッファ50
9または低優先送信バッファ510に格納される。ノー
ドから送信側リンク505により伝送路へセルを送信す
る場合には、高優先送信バッファ509、低優先送信バ
ッファ510、中継バッファ507のいずれかより、送
信セルスイッチ制御部504の判断により送信セルスイ
ッチ505が、セルを読みだし、送信を行う。
【0010】第二の従来技術として、画像、音声、デー
タ情報を、セルで統一的に転送するスロットリング型ネ
ットワークにおけるメディアアクセス制御方式について
説明するが、これには、ATMR(ATMリング)プロ
トコル(笠原英樹、森田直孝、伊藤匡、今井和雄:“A
TMリングのアーキテクチャと高速マルチメディアネッ
トワークへの適用”,情報処理学会研究報告,Vol.91,N
o.38(DPS-50),87-94,1991.)がある。
【0011】ATMRプロトコルは、ノードをリング上
に接続し、低優先クラスのセルより高優先クラスのセル
を優先的にリングに送信することによって、高優先クラ
スのセルの伝送遅延時間を保証し、かつノード間で公平
にセルが送信できるようにしたメディアアクセスプロト
コルである。以下、ATMRプロトコルについて説明す
る。
【0012】ここで図2は、セルのフォーマットを示す
説明図である。同図において、201はメディアアクセ
ス制御に必要なACF(アクセス制御領域)、202は
セルヘッダ領域、203は情報領域、204はセル、2
05は宛先ノード識別子を示す。ACF領域201を除
くセルヘッダ領域202には、少なくとも該セルの宛先
ノードを識別するための情報が含まれているものであ
る。
【0013】さて図6は、ATMRプロトコルを用いて
リングノード間を2優先クラス(高優先、低優先)で通
信を行う場合のリングノードのアクセス制御部の構成を
示すブロック図である。優先クラスの割り当ては、例え
ば、動画、音声などのようにリアルタイムであることが
要求される情報の通信に対しては高優先クラスを割り当
て、データのように比較的リアルタイム性が要求されな
い通信に対しては低優先クラスを割り当てる。通信され
る情報は、必ずこのどちらかの優先クラスの割り当てが
なされるものとしている。
【0014】図6において、601は受信側リンク、6
02は送信側リンク、603はACF抽出部、604は
ACF処理部、605は宛先判定部、606は受信セル
スイッチ、607はリングから受信する自ノード宛のセ
ルを蓄積する受信バッファ、608は送信セルスイッチ
制御部、609はリングへ送信するセルを選択する送信
セルスイッチ、610はリングへ送信できるまで高優先
セルを蓄積するための高優先セル送信バッファ、であ
る。
【0015】そのほか、611は高優先送信バッファ6
10から送信する高優先セル数を計測する高優先セル送
信カウンタ、612はリングへ送信できるまで低優先セ
ルを蓄積するための低優先セル送信バッファ、613は
低優先送信バッファ612から送信する低優先セル数を
計測する低優先セル送信カウンタ、614は上位レイヤ
処理部である。
【0016】ATMRプロトコルでは、各ノードが公平
にセルを送信できるようにするために(或る特定のノー
ドだけがセルの送信を続け、他のノードではセルの送信
がなかなか出来ないというような事態の発生をなくすた
めに)、各ノードは送信可能なセル数を制限し、リング
上の全ノードが送信可能なセルを全て送信した場合に、
最後にセルを送信したノードが、再度全ノードがセルを
送信できるような状態に移行させる制御を行う。
【0017】全ノードがセルを送信できるような状態に
移行させるために、後述するACF領域201中の特定
値で示される通常リセットを用いる。またこの送信可能
なセル数を計測するために、高優先セル送信カウンタ6
11および低優先セル送信カウンタ613が用いられ、
この制限数はあらかじめリング帯域を管理しているノー
ド等から通知されているものとする。
【0018】なお以下高優先セルに対する制限数を高優
先ウインドウサイズと呼び、低優先セルに対する制限数
を低優先ウインドウサイズと呼ぶ。また高優先セル送信
カウンタ611が高優先ウインドウサイズに達しておら
ず、かつ送信すべきセルが高優先送信バッファ610に
ある状態を高優先クラスの送信状態、低優先セル送信カ
ウンタ613が低優先ウインドウサイズに達しておら
ず、かつ送信すべきセルが低優先送信バッファ612に
ある状態を低優先クラスの送信状態と呼ぶ。
【0019】ノードが高優先クラスの送信状態か、また
は、低優先クラスの送信状態にあるとき、この状態をノ
ードの送信状態と呼ぶ。送信状態にない状態、ノードが
高優先クラスの送信状態にも、低優先クラスの送信状態
にもない状態をノードの送信停止状態と呼ぶ。
【0020】ここで図7は、ACFに書き込まれる番号
体系を示す説明図である。即ち、701は各ノードに対
して固有に割り振られるノードアドレス、702は後述
する通常リセットを示す値、703は送信完了リセット
を示す値、704は次周期移行リセットである。
【0021】図6に戻り、まずACFに関する処理を除
くセル受信処理について説明する。受信側リンク601
を介して伝送路からのセルを受信すると、該セルは受信
セルスイッチ606に転送されると同時に、宛先判定部
605が該セル中の宛先ノード識別子205から該セル
の宛先、および該セルを中継するか解放するか否かを判
定する。
【0022】宛先が自ノードのみである場合、宛先判定
部605は該セルを受信後解放すると判断し、宛先判定
部605は該セルを受信バッファ607に転送するよう
に受信セルスイッチ606を制御する。受信セルスイッ
チ606は、この制御にしたがって該セルを受信バッフ
ァ607に転送するとともに、該セルを解放し空きセル
を生成する。
【0023】生成した空きセルはACF処理部604に
転送される。宛先が自ノードを含む複数のノードの場
合、宛先判定部605は受信後に中継と判断し、該セル
を受信バッファ607、およびACF処理部604に転
送するように受信セルスイッチ606を制御する。宛先
が他ノードである場合、宛先判定部605は、該セルを
中継すると判断し、該セルをACF処理部604に転送
するように受信セルスイッチ606を制御する。
【0024】次にACFに関する処理を除くセル送信処
理について説明する。ノードが送信状態にある場合、送
信セルスイッチ制御部608は、宛先判定部605、高
優先送信バッファ610、高優先セル送信カウンタ61
1、低優先送信バッファ612、低優先セル送信カウン
タ613からの制御信号をもとに、送信セルスイッチ6
09を制御し、高優先送信バッファ610、低優先送信
バッファ612のいずれかを選択する。
【0025】ACF処理部604から空きセルが到着し
次第、送信セルスイッチ608は、選択したバッファか
ら送信セルを読みだし、該セルを送信側リンク602上
へ送出する。ノードが送信停止状態にある場合は、AC
F処理部604より転送されてきたセルが、そのまま送
信側リンク602上へ送出される。
【0026】次に、ACF処理部604におけるACF
処理について示す。リングネットワーク上の各ノードに
は、予め該リングネットワーク内で固有の番号をノード
アドレス701の中から一つ選択され割り当てられる。
該ノードアドレスを以下では、自ノードアドレスと呼ぶ
ことにする。
【0027】ノードが高優先クラス、あるいは低優先ク
ラスが送信状態にある場合、ACF処理部604は、受
信セルのACF領域201にノードアドレスのうち自ノ
ードに割り当てられたノードアドレス701を上書きし
て中継する。
【0028】ノードが送信停止状態にある場合、ACF
処理部604は、ACF201を上書きせずに、そのま
ま送信処理部に転送する。したがって、リング内ノード
が、ACF領域201に自ノードアドレス701が記載
されているセルを受信した場合は、該ノードを除いた全
てのノードが送信停止状態にあることになる。また、A
CF領域201に通常リセット値が記載されたセルを受
信したノードは、高優先セル送信カウンタ611と低優
先セル送信カウンタ613の両方のカウンタを0に初期
化する。
【0029】次に通常リセット値702の送信セル20
4のACF領域201への記載条件と、通常リセット値
702による公平性制御について示す。各ノードは、到
着するACF201のノードアドレス701を見ること
により、リング上のノードの通信状態を知る。受信セル
204のACF201のノードアドレス701が自ノー
ドアドレスであれば、リング上の自ノード以外の全ての
ノードが、送信停止状態にあることが分かる。
【0030】リングを周回して戻ってきた自ノードアド
レス701を検出したノードが、送信停止状態に移行し
た時に、該ノードは、到着したセルのACF領域201
に通常リセット値702を記載して該セルを下流ノード
に中継し、該通常リセットセルがリングネットワークを
一周して、該ノードに戻ってきた時点で、該セルのAC
F領域に該ノードの自ノードアドレス701を上書きす
る。
【0031】通常リセットセルがリングを一周する過程
で、リング内全ノードの高優先セル送信カウンタ611
および、低優先セル送信カウンタ613が0にリセット
されるため、リング内各ノードは、再びセルの送信が可
能となり、送信すべきセルを持ったノードは、セルの送
信を再開する。
【0032】次に優先制御について示す。優先度に応じ
て、ネットワーク中に送出できるセル種を制限するため
に、ノードは、複数の通信レベルの状態をとる。ここで
は、高優先セルのみ送信可能な状態を通信レベル1と呼
び、高優先セルと低優先セルの両方が送信可能な状態を
通信レベル2と呼ぶ。全ノードは、通信を開始した初期
状態においては通信レベル2の状態にあるものとする。
【0033】ノードは、送信完了リセット703を受信
した場合は、通信レベル1に移行し、通常リセット70
2を受信した場合は通信レベル2の状態から遷移しな
い。また、ノードが通信レベル1の状態の時に、通常リ
セット702を受信した場合には、ノードは通信レベル
2の状態に移行する。通常の状態では、ネットワークは
通信レベル2の状態にあり、リング上の全てのノードは
高優先セルと低優先セルの両方を送信できる。
【0034】ネットワークが通信レベル2の状態にあ
り、リング上のトラヒックが大きくなって、あるノード
での高優先セルの遅延品質が保証できないと判断された
場合には、該ノードはリング上の他ノードの通信状態に
かかわらず、送信完了リセット703を送出する。送信
完了リセット703がリング上を周回することにより、
リング上の全ノードは通信レベル1に移行する。その結
果、全ノードからの新たな低優先セル送信が禁止され、
リング上に空きセルができ、高優先セルの送信が可能に
なる。
【0035】この低優先セルの送信を禁止するための送
信完了リセット703の発生タイミングは、自ノードに
蓄積されている送信待ち状態の高優先セルの遅延時間予
測を行うことにより決定される。この遅延時間予測は、
自ノードの高優先セルの待ち時間と、自ノードの未送信
セル数をもとに行う。
【0036】最後に、高優先クラスセルの最大遅延時間
の制御機構について示す。ATMRプロトコルでは、高
優先のセルの送信間隔が一定遅延時間以下となるように
遅延時間を保証することができる。
【0037】図6において、ACF処理部604は、高
優先セルの送信待ち時間を制御するための次周期移行リ
セットタイマを持ち、該タイマは、高優先カウンタ61
1のリセットと同時に動作を開始し、規定時間を越える
とタイムアウトする。該タイマがタイムアウトした時、
ACF領域201に次周期移行リセット信号303を記
載した次周期移行リセットセルを送出すると同時に、自
ノードの高優先セル送信カウンタ611をリセットす
る。次周期移行リセットセルを受信したノードは、自ノ
ードの高優先セル送信カウンタ611をリセットする。
【0038】この手続きにより、ノード中の高優先セル
送信カウンタ611をリセットする間隔の最大値が規定
時間以下になる。高優先セル送信カウンタ611が高優
先ウインドウサイズに達し、送信停止状態に入ったノー
ドは、最後のリセットセル受信から高々該規定時間待て
ば、高優先セル送信カウンタ611をリセットし、高優
先セル送信状態になる。
【0039】また、リング上全ノードの高優先ウインド
ウサイズの総和を時間に換算した値を該規定時間以下に
なるように設定する。これより、全ノードがウインドウ
サイズ分の高優先セルを送信するのに必要な時間は規定
時間に等しくなる。
【0040】従って、送信待ち状態にある高優先セル
は、高優先セル送信カウンタ611がリセットされるま
で最大で該規定時間待ち、リセット後、リング上に送信
されるまで、最大で、全ノードがウインドウサイズ分の
高優先セルを送信するのに必要な該規定時間を待てば必
ず送信可能になる。このとき、高優先セルの送信間隔
は、最大で該規定時間の2倍である。該規定時間を保証
遅延時間の1/2にしておくことにより、高優先セルの
到着間隔は保証する遅延時間以下になる。
【0041】
【発明が解決しようとする課題】第一の従来技術である
バッファ挿入リングにおけるメディアアクセス制御で
は、他ノードのセル送信状態に関わらず、自ノードから
のセル送信を行うため、伝送路使用効率は高いが、リン
グネットワークへのアクセス権の公平な割当と、アクセ
ス機会の保証がないという問題がある。
【0042】第二の従来技術であるATMR方式には、
公平性制御により、ノード間のアクセス機会の公平性は
保証しているが、遅延予測による優先制御機能に伴う以
下の問題がある。即ちATMR方式では、高優先セルの
通信品質が保証出来ないと判断した場合、高優先セルの
帯域を確保するため、低優先セル送信を禁止するための
送信完了リセットを発生し通信レベル1に移行する。通
信レベル1に移行すると、高優先セルを優先的に送信す
るために必要な帯域の大小にかかわらず、リング一周時
間の間は必ず全ての低優先セルの送信が禁止される。こ
のため、伝送路使用率が低下する場合がある。
【0043】また、送信完了リセットを発生するタイミ
ングは、送信する高優先セルの遅延予測に基づいて行な
われるが、遅延予測を正確に行うことができない。その
ため、予測が外れた場合、不必要な送信完了リセットが
発生する。これらの結果、低優先度のセル送信を必要以
上に抑圧し、伝送路使用効率が低下するという問題があ
る。
【0044】また、遅延予測のアルゴリズムの設定や、
このアルゴリズムに必要な情報の設定が、繁雑であると
いう問題がある。さらに、第一の従来技術と第二の従来
技術を組み合わせようとする場合には、以下の様な問題
がある。即ちバッファ挿入リングでは、ノード中のバッ
ファリングにより、ACF領域のノードへの到着順序の
逆転が起こる場合や、ACF領域がリングネットワーク
を一周するのに要する時間が一定でなくなる場合があ
る。このため、ACF領域を用いて公平性制御を行うA
TMR方式の様な方式と組み合わせると、公平性制御が
正常に動作しなくなるという問題がある。
【0045】本発明の目的は、上記第一の従来技術及び
第二の従来技術における問題点を克服し、伝送路の使用
効率を維持しつつ、アクセス権の各ノードへの公平な割
当とアクセス機会の保証も行えるようにし、かつAFC
領域のノードへの到着順序の逆転が起きたり、AFC領
域がリングネットワークを一周するのに要する時間が一
定でなくなる場合が起きたりしないようにして、公平性
制御が正常に動作するようにしたバッファ挿入型リング
ネットワークアクセス制御装置を提供することにある。
【0046】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、本
発明では、リング型ネットワークにおける個々のノード
において、媒体アクセス制御を、パケットのヘッダ領域
に含まれるアクセス制御領域(ACF)に依存して行う
バッファ挿入型リングネットワークアクセス制御装置に
おいて、
【0047】前記各ノードに、受信パケットの優先度を
判定する判定手段と、受信パケットをACFとそれ以外
の本体部分に分離する分離手段と、前記判定手段の判定
結果により当該パケットの本体を高優先中継路に導き、
或いは中継バッファに導くスイッチ手段と、
【0048】自ノードにおいて発生するパケットの本体
部分を、高優先度を持つものと、低優先度を持つものと
に分け、前者を格納しておく高優先送信バッファ及び後
者を格納しておく低優先送信バッファと、
【0049】前記高優先中継路に存在する当該本体は待
ち時間なしに優先して選択し、前記高優先中継路に本体
が存在しないときは、前記中継バッファ、高優先送信バ
ッファ及び低優先送信バッファの中から予め定められ優
先順位に従ってそこに格納されている本体を選択し、出
力するスイッチ制御手段と、
【0050】前記分離手段で分離された前記ACFを吟
味し、それに所定の処理を施すACF処理手段と、該処
理手段により処理後のACFと前記スイッチ制御手段か
ら出力された本体とを結合するACF結合部(105)
と、を備えた。
【0051】また更に前記各ノードに、前記高優先送信
バッファに格納された本体部分の送信数をカウントする
高優先送信カウンタ及び前記低優先送信バッファに格納
された本体部分の送信数をカウントする低優先送信カウ
ンタと、
【0052】前記両カウンタを監視していて、該カウン
タのそれぞれのカウント値が予め設定した制限数に達し
たことを検出すると、前記高優先送信バッファ及び低優
先送信バッファの中からそこに格納されている本体を選
択して出力することを止める前記スイッチ制御手段と、
AFCに特定の値を持ったパケットを受信すると、それ
を検出して前記カウンタをリセットする前記ACF処理
手段と、
【0053】前記カウンタのカウント数が予め定められ
た制限数に達するか、送信すべき本体が前記高優先送信
バッファ又は低優先送信バッファに存在せず、かつ前記
中継バッファに格納されている本体が0になったことが
検出されたとき、その時点で到来しているAFCに前記
特定の値を書き込む前記ACF処理手段と、を備えた。
【0054】
【作用】ACFを、パケット本体から分離して処理する
ことにより、中継バッファへのパケット取り込みに関係
無く、ACFの処理順序が守られ、ACFを用いたアク
セス制御を適用できる。すなわち、従来技術のバッファ
挿入リングとATMR方式を組み合わせ、両者の長所を
活かすことが可能となる。
【0055】低優先の中継パケットをノードの中継バッ
ファに一時取り込んで空きパケットを確保するため、ノ
ードの高優先パケット送信時に、伝送路上のパケットが
空きかあるいは低優先パケットであれば、高優先パケッ
トは常に優先的に送信できる。高優先パケットの遅延予
測を行う必要がないことから、予測はずれによる不要な
低優先パケット送信禁止が起こらない。すなわち、低優
先パケットの送信を禁止しないため、その禁止に伴うオ
ーバーヘッドが無くなり高い伝送路使用効率が得られ、
遅延予測のためのアルゴリズムの設定等を行う必要がな
い。
【0056】ACFを用いたアクセス制御が適用可能な
ため、ATMR方式等の公平性制御を行うことができ、
ノードのリングネットワークへのアクセス権の公平な割
当と、アクセス機会の保証を行うことができる。
【0057】さらに、中継バッファに格納されているパ
ケット数を検出すると共に、ノードが送信状態か、また
はノード中の中継バッファ内にパケットが格納されてい
る時に、該ノードの受信パケットのACFに自ノードア
ドレスを上書きして中継するノードアドレス上書き条件
と、
【0058】ノードが送信停止状態となり、なおかつノ
ード中の中継バッファにパケットが格納されていない場
合、受信パケットのACFに自ノードアドレスを上書き
せず、該ノードが受信したパケットのACFをそのまま
中継するノードアドレス上書き条件により、受信パケッ
トのACF領域に自ノードアドレスが記載されているパ
ケットを受信したノードは、他ノードの中継バッファの
空を知ることができる。
【0059】このことと、自ノードアドレスが書き込ま
れたパケットを受信したノードは、該ノードの送信バッ
ファおよび中継バッファ内パケットを送出し終わった時
点で、リセットパケットを送出するリセット発生条件に
よって、中継バッファに滞留する中継低優先パケットの
最大数が制限されるため、中継バッファのオーバーフロ
ーを回避することができる。
【0060】
【実施例】(実施例1)図1は、本発明の第一の実施例
を説明するための、スロットリング型のネットワークの
ノードにおけるアクセス制御部の構成を示すブロック図
である。2優先クラス(高優先、低優先)の優先制御機
能を持つ場合の構成を示している。
【0061】同図において、101は受信側リンク、1
02は送信側リンク、103はACF分離部、104は
ACF処理部、105はACF結合部、106は宛先/
高優先・低優先判定部、107は受信セルスイッチ、1
08は受信バッファ、109は送信セルスイッチ制御
部、110は高優先中継路、111は低優先中継バッフ
ァ、112は送信セルスイッチ、113は高優先セル送
信バッファ、114は高優先セル送信カウンタ、115
は低優先セル送信バッファ、116は低優先セル送信カ
ウンタ、117は上位レイヤ処理部である。
【0062】図2は(先にも説明した通り)セルのフォ
ーマットを示す説明図であるが、図1の第一の実施例に
おけるセルも、これと同じフォーマットを持つものであ
る。201はアクセス制御領域(ACF)、202はセ
ルヘッダ、203は情報領域、204はセル、205は
宛先ノード識別子である。
【0063】図3は、図2におけるACF(アクセス制
御領域)の内容としての番号体系を示したものであり、
301は各ノード毎に固有に割り振られるノードアドレ
ス、302は通常リセット信号である。
【0064】図1に戻り、リングネットワーク上の各ノ
ードは、高優先送信バッファ113から送信する高優先
セルを高優先セル送信カウンタ114でカウントし、低
優先送信バッファ115から送信する低優先セルを低優
先セル送信カウンタ116でカウントする。
【0065】リングネットワーク上の各ノードでは、高
優先セル送信カウンタ114および低優先セル送信カウ
ンタ116のカウント値がある制限数に達するまで、高
優先セルおよび低優先セルの送信がぞれぞれ可能であ
る。以下では、高優先セル送信カウンタ114の制限数
を高優先ウインドウサイズと呼び、低優先セル送信カウ
ンタ116の制限数を低優先ウインドウサイズと呼ぶこ
ととする。また、ノードの低優先中継バッファ111の
容量は、該ノードの高優先ウインドウサイズ数より大き
いものとする。
【0066】また高優先セル送信カウンタ114が高優
先ウインドウサイズに達しておらず、かつ送信すべきセ
ルが高優先セル送信バッファ113にある状態を高優先
クラスの送信状態、低優先セル送信カウンタ116が低
優先ウインドウサイズに達しておらず、かつ送信すべき
セルが低優先セル送信バッファ115にある状態を低優
先クラスの送信状態と呼ぶ。ノードが高優先クラスの送
信状態か、または、低優先クラスの送信状態にあると
き、この状態をノードの送信状態と呼ぶ。
【0067】送信状態にない状態、ノードが高優先クラ
スの送信状態にも、低優先クラスの送信状態にもない状
態をノードの送信停止状態と呼ぶ。
【0068】まず、ノードにおけるセルの受信処理につ
いて示す。図1において、受信側リンク101よりノー
ドにセル204が到着すると、ACF分離部103によ
り、セルヘッダ202中のACF201(アクセス制御
領域)がセルより分離される。受信セル204はACF
201の分離後に受信セルスイッチ107に送られる。
【0069】該セルが受信セルスイッチ107に転送さ
れると同時に、宛先/高優先・低優先判定部106が該
セル中の宛先ノード識別子205を識別し、該セルを受
信するか否か、および該セルを中継するか解放するかを
判定する。セルの宛先が自ノードのみである場合、宛先
/高優先・低優先判定部106は該セルを受信後に解放
すると判断し、該セルを受信バッファ108に転送する
ように受信セルスイッチ107を制御する。
【0070】受信セルスイッチ107はこの制御にした
がって該セルを受信バッファ108に転送するととも
に、該セルを解放して空きセルを生成する。生成した空
きセルは高優先中継路110に転送される。
【0071】宛先が自ノードを含む複数ノードである場
合、宛先/高優先・低優先判定部106は該セルを受信
後に中継すると判断し、該セルを受信バッファ108に
転送するよう受信セルスイッチ107を制御する。その
後に、受信セルの優先度に応じて受信セルスイッチ7を
制御して中継を行う。該セルが低優先セルであれば低優
先中継バッファ111に蓄積して空きセルを生成し、生
成した空きセルを高優先中継路110に転送する。該セ
ルが高優先セルであれば高優先中継路110に転送す
る。
【0072】宛先が他ノードであると宛先/高優先・低
優先判定部106が判断した場合、宛先/高優先・低優
先判定部106は該セルが低優先セルであれば、該低優
先セルを低優先中継バッファ111に蓄積することによ
り空きセルを生成する。宛先/高優先・低優先判定部1
06は生成した空きセルを高優先中継路110に転送す
るよう受信セルスイッチ107を制御する。該受信セル
が高優先セルであれば、宛先/高優先・低優先判定部1
06は該高優先セルを高優先中継路110に転送するよ
うに受信セルスイッチ7を制御する。
【0073】次に、ノードにおけるセルの送信処理につ
いて示すノードが送信状態にある場合、送信セルスイッ
チ制御部109は、宛先/高優先・低優先判定部10
6、高優先セル送信バッファ113、高優先セル送信カ
ウンタ114、低優先セル送信バッファ115、低優先
セル送信カウンタ116、低優先中継バッファ111、
からの制御信号をもとに送信セルスイッチ112を制御
し、優先度の高い順に、高優先セル送信バッファ11
3、低優先中継バッファ111、低優先セル送信バッフ
ァ115のいずれかを選択する。
【0074】高優先中継路110から空きセルが到着し
次第、送信セルスイッチ112によって選択されたバッ
ファから送信セルを読みだし、該セルをACF結合部1
05に転送する。ACF結合部105は、該セルとAC
F処理部104より送られてきたACFとを結合し、送
信側リンク102上へ送出する。
【0075】ノードが送信停止状態にある場合は、受信
したセルが高優先セルであれば、該受信セルは、高優先
中継路110に転送され、送信セルスイッチ112を経
た後、ACF結合部105において、ACF処理部より
送られてきたACFと結合され、そのまま送信側リンク
102上へ送出される。受信セルが低優先セルであれ
ば、該受信セルは、一旦低優先中継バッファ111に蓄
積される。この場合は低優先中継バッファ111から空
きセルが読みだされ、ACF結合部105において、A
CF処理部より送られてきたACFと結合された後、送
信側リンク102上へ送出される。
【0076】次に、ACF処理部104におけるACF
処理について示す。リングネットワーク上の各ノード
は、予めリングネットワーク内で固有の番号をノードア
ドレス301の中から一つ選択され割り当てられる。該
ノードアドレス301を以下では、自ノードアドレスと
呼ぶこととする。
【0077】ノードが送信状態か、または、ノード中の
低優先中継バッファ111にセルが格納されている場
合、ACF処理部104は、受信セルのACF(領域)
201にノードアドレス301のうち自ノードに割り当
てられたノードアドレスを上書きして中継する。
【0078】ノードが送信停止状態にあり、かつ、該ノ
ード中の低優先中継バッファ111にセルが格納されて
いない場合、ACF処理部4は該ACF201を上書き
せずに、ACF結合部105に送る。
【0079】これらのACF処理を受けた後、ACF2
01はACF結合部105に送られる。該ACF201
は該ACF201が分離される以前に結合していたセル
とは異なる送信セルと結合される。ただし、ノード中の
低優先中継バッファ111にセルがない場合は分離前と
同じセルと結合される。
【0080】ACF201にリセット値302が記載さ
れたセルを受信したノードは、高優先セル送信カウンタ
114と低優先セル送信カウンタ116の両方のカウン
タを0にリセットする。
【0081】次に通常リセット値302の送信セル20
4のACF201への記載条件について示す。リングを
周回して戻ってきた自ノードアドレスを検出したノード
が、送信停止状態に移行し、かつ、該ノードの低優先中
継バッファ111が空になったときに、該ノードは、到
着したセルのACF201にリセット値302を記載し
て該セルを下流ノードに中継し、該セルがリングネット
ワークを一周して、該ノードに戻ってきた時点で、該セ
ルのACF201に該ノードの自ノードアドレスを記載
する。
【0082】リセットセルがリングを一周する過程で、
リング内全ノードの高優先セル送信カウンタ114およ
び、低優先セル送信カウンタ116が0にリセットされ
るため、リング内各ノードは、再びセルの送信が可能と
なり、送信すべきセルを持ったノードは、セルの送信を
再開する。
【0083】最後に、高優先クラスセルの最大遅延時間
の制御機構について示す。ACF処理部104は、高優
先セルの送信待ち時間を制御するための次周期移行リセ
ットタイマを持ち、該タイマは、高優先セル送信カウン
タ114のリセットと同時に動作を開始し、規定時間を
越えるとタイムアウトする。該タイマがタイムアウトし
た時、ACF201に次周期移行リセット信号303を
記載した次周期移行リセットセルを送出すると同時に、
自ノードの高優先セル送信カウンタ114をリセットす
る。次周期移行リセットセルを受信したノードは、自ノ
ードの高優先セル送信カウンタ114をリセットする。
【0084】この手続きにより、ノード中の高優先セル
送信カウンタ114をリセットする間隔の最大値が規定
時間以下になる。高優先セル送信カウンタ114が高優
先ウインドウサイズに達し、高優先クラスの送信停止状
態に入ったノードは、最後のリセットセル受信から高々
該規定時間待てば、高優先セル送信カウンタ114をリ
セットし、高優先クラスの送信状態になる。
【0085】また、リング上全ノードの高優先ウインド
ウサイズの総和を時間に換算した値を該規定時間以下に
なるように設定する。これより、全ノードがウインドウ
サイズ分の高優先セルを送信するのに必要な時間は規定
時間に等しくなる。
【0086】従って、送信待ち状態にある高優先セル
は、高優先セル送信カウンタ114がリセットされるま
で最大で該規定時間待ち、リセット後、リング上に送信
されるまで、最大で、全ノードがウインドウサイズ分の
高優先セルを送信するのに必要な該規定時間を待てば必
ず送信可能になる。このとき、高優先セルの送信間隔
は、最大で該規定時間の2倍である。該規定時間を保証
遅延時間の1/2にしておくことにより、高優先セルの
到着間隔は保証する遅延時間以下になる。
【0087】(実施例2)図4は、本発明の第二の実施
例を説明するためのブロック図であって、通信に使われ
るセルの優先度が、高優先と低優先の2種類の場合の、
リングネットワーク上のノードにおけるアクセス制御部
の構成を示している。
【0088】同図において、401は受信側リンク、4
02は送信側リンク、403はACF分離部、404は
ACF処理部、405はACF結合部、406は宛先/
高優先・低優先判定部、407は受信セルスイッチ、4
08は受信バッファ、409は送信セルスイッチ制御
部、410は高優先中継路、411は低優先中継バッフ
ァ、412は送信セルスイッチ、413は高優先セル送
信バッファ、414は低優先セル送信バッファ、415
は低優先セル送信カウンタ、416は上位レイヤ処理部
である。
【0089】リング上の各ノードでは、低優先セル送信
バッファ414から送信する低優先セルの数をカウンタ
415でカウントする。
【0090】リングネットワーク上の各ノードでは、高
優先セルについては制限無しに、低優先セルは、低優先
セル送信カウンタ415のカウント値がある制限数に達
するまで、送信がそれぞれ可能である。以下では低優先
セル送信カウンタ415の制限数を低優先ウインドウサ
イズと呼ぶこととする。また、ノードの低優先中継バッ
ファ411の容量は、該ノードを除く他ノードの低優先
ウインドウサイズ数の総和より大きいものとする。
【0091】低優先セル送信カウンタ415のカウント
数がウインドウサイズに達していず、低優先セル送信バ
ッファ414に送信セルを持つ状態を低優先セル送信状
態と呼ぶ。自ノードからの低優先送信セルを持たない
か、またはノード中の低優先セル送信カウンタ415
が、ウインドウサイズに達している状態を低優先セル送
信停止状態と呼ぶ。
【0092】まず、ノードにおけるセルの受信処理につ
いて示す。受信側リンク401よりノードにセル204
が到着すると、ACF分離部403により、セルヘッダ
202中のACF201(アクセス制御領域)がセルよ
り分離される。受信セル204はACF201の分離後
に受信セルスイッチ407に送られる。
【0093】該セルが受信セルスイッチ407に転送さ
れると同時に、宛先/高優先・低優先判定部406が該
セル中の宛先ノード識別子205を識別し、該セルを受
信するか否か、および該セルを中継するか解放するかを
判定する。
【0094】セルの宛先が自ノードのみである場合、宛
先/高優先・低優先判定部406は該セルを受信後に解
放すると判断し、該セルを受信バッファ408に転送す
るように受信セルスイッチ407を制御する。受信セル
スイッチ407はこの制御にしたがって該セルを受信バ
ッファ408に転送するとともに、該セルを解放して空
きセルを生成する。生成した空きセルは高優先中継路4
10に転送される。
【0095】宛先が自ノードを含む複数ノードである場
合、宛先/高優先・低優先判定部406は該セルを受信
後に中継すると判断し、該セルを受信バッファ408に
転送するよう受信セルスイッチ407を制御する。その
後に、受信セルの優先度に応じて受信セルスイッチ40
7を制御して中継を行う。該セルが低優先セルであれば
低優先中継バッファ411に蓄積して空きセルを生成
し、生成した空きセルを高優先中継路410に転送す
る。該セルが高優先セルであれば高優先中継路410に
転送する。
【0096】宛先が他ノードであると宛先/高優先・低
優先判定部406が判断した場合、宛先/高優先・低優
先判定部406は該セルが低優先セルであれば、該低優
先セルを低優先中継バッファ411に蓄積し空きセルを
生成する。宛先/高優先・低優先判定部406は、生成
した空きセルを高優先中継路410に転送するよう受信
セルスイッチ407を制御する。宛先/高優先・低優先
判定部406は該受信セルが高優先セルであれば、該高
優先セルを高優先中継路410に転送するように受信セ
ルスイッチ407を制御する。
【0097】次に、ノードにおけるセルの送信処理につ
いて示す。ノードが低優先セル送信状態にある場合、送
信セルスイッチ制御部409は、宛先/高優先・低優先
判定部406、高優先セル送信バッファ413、低優先
セル送信バッファ414、低優先セル送信カウンタ41
5、低優先中継バッファ411からの制御信号をもとに
送信セルスイッチ412を制御し、優先度の高い順に、
高優先セル送信バッファ413、低優先中継バッファ4
11、低優先セル送信バッファ414のいずれかを選択
する。
【0098】高優先中継路410から空きセルが到着し
次第、送信セルスイッチ412によって選択されたバッ
ファから送信セルが読み出され、該セルはACF結合部
405に転送される。ACF結合部405は、該セルと
ACF処理部404より送られてきたACFとを結合
し、送信側リンク402上へ送出する。
【0099】ノードが低優先セル送信停止状態にある場
合は、受信したセルが高優先セルであれば、該受信セル
は、高優先中継路410に転送され、送信セルスイッチ
412を経た後、ACF結合部405において、ACF
処理部404より送られてきたACFと結合され、送信
側リンク402上へ送出される。
【0100】受信セルが低優先セルであれば、該受信セ
ルは、一旦低優先中継バッファ411に蓄積され空きセ
ルを生成するが、送信セルスイッチ412において再び
もとの低優先セルとなり、ACF結合部405におい
て、ACF処理部404より送られてきたACFと結合
され、送信側リンク402上へ送出される。
【0101】また、ACF201にリセット値302が
記載されたセルを受信したノードは、低優先セル送信カ
ウンタ415を0にリセットする。
【0102】次に、ACF処理部404におけるACF
処理について示す。リングネットワーク上の各ノード
は、予めリングネットワーク内で固有の番号をノードア
ドレス301の中から一つ選択され割り当てられる。該
ノードアドレスを以下では、自ノードアドレスと呼ぶこ
ととする。
【0103】ノードが低優先セル送信状態か、または、
ノード中の低優先中継バッファ411にセルが格納され
ている場合、ACF処理部404は、受信セルのACF
201にノードアドレス301のうち自ノードに割り当
てられたノードアドレスを上書きして中継する。
【0104】ノードが低優先セル送信停止状態にあり、
かつ、該ノード中の低優先中継バッファ411にセルが
格納されていない場合、ACF処理部404は該ACF
201を上書きせずに、ACF結合部405に送る。こ
れらのACF処理を受けた後、ACF201はACF結
合部405に送られる。該ACF201は該ACF20
1が分離される以前に結合していたセルとは異なる送信
セルと結合される。ただし、ノード中の低優先中継バッ
ファ411にセルがない場合は分離前と同じセルと結合
される。
【0105】次に通常リセット値302の送信セル20
4のACF201への記載条件について示す。リングを
周回して戻ってきた自ノードアドレスを検出したノード
が、低優先セル送信停止状態に移行し、かつ、該ノード
の低優先中継バッファ411が空になったときに、該ノ
ードは、到着したセルのACFにリセット値302を記
載して該セルを下流ノードに中継し、該セルがリングネ
ットワークを一周して、該ノードに戻ってきた時点で、
該セルのACFに該ノードの自ノードアドレスを記載す
る。
【0106】リセットセルがリングを一周する過程で、
リング内全ノードの低優先セル送信カウンタが0にリセ
ットされるため、リング内各ノードは、再びセルの送信
が可能となり、送信すべきセルを持ったノードは、セル
の送信を再開する。なお、本実施例では、高優先セルの
送信に制限を設けていないため、次周期移行リセットは
使用しない。
【0107】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、リン
グ内の特定のノードの高優先セル送信バッファからセル
を送信する際、該ノードの上流ノードから転送されてく
る低優先セルにより、空きセルが到着しない場合でも、
該低優先セルを低優先中継バッファに一時格納すること
により空きセルを生成し、高優先セル送信バッファから
セルの送出を該空きセルを使って行うため、高優先セル
送信のための全ノードの低優先セル送信禁止が起こらな
い。このため、高優先セルの使用していない帯域を、低
優先セルが有効利用できる利点がある。
【0108】全ノードの低優先セル送信禁止が不要であ
るため、全ノードの低優先セル送信禁止を行うタイミン
グを決める為の高優先セルの遅延時間予測が不要である
という利点がある。
【0109】さらに、自ノードの高優先セルの送信時
に、他ノードに対して制御をかける必要がなく、その結
果、優先制御を行うための、リセット信号等の制御信号
の送信が不要であるという利点がある。
【0110】ACFをセルから分離して取り扱うため、
ACFの低優先中継バッファ内での滞留やACFの到着
順の入れ替わりが起こらず、セルの優先制御部と、AC
Fを用いたノード間の公平性制御部が独立に動作可能で
あり、従来技術で用いられていた公平性制御等の適用が
可能という利点がある。
【0111】実施例1では、ノードが初期化されてか
ら、送信停止状態に至るまでに、ノードの出す高優先セ
ルの総数の最大値は、ノードに設けられた高優先セル送
信カウンタのウインドウサイズに等しく、高優先セル送
信時に上流ノードより低優先中継セルを受信したときに
のみ、中継バッファ中のセル数は1増加する。そのた
め、低優先中継バッファには最大で、高優先セルのウイ
ンドウサイズに等しい数のセルが格納されることにな
る。
【0112】また、実施例2では、ノードが初期化され
てから、送信停止状態に至るまでにノードの受信する中
継低優先セルの最大値は、自ノードを除く全ノードの低
優先ウインドウサイズの総和であり、高優先送信セルの
送信数制限は無い。そのため、低優先中継バッファには
最大で、自ノードを除く全ノードのウインドウサイズの
総和に等しい数のセルが格納されることになる。従っ
て、実施例1では高優先セル送信カウンタのウインドウ
サイズ数以上、実施例2では自ノードを除く全ノードの
低優先ウインドウサイズの総和以上の容量を持つ低優先
中継バッファを備えることで、低優先中継バッファのオ
ーバーフローを防ぐことができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を説明するための、スロ
ットリング型のネットワークのノードにおけるアクセス
制御部の構成を示すブロック図である。
【図2】パケット通信に用いられるセルのフォーマット
を示す説明図である。
【図3】本発明の実施例におけるノードアドレスと通常
リセットの番号体系を示す説明図である。
【図4】本発明の第2の実施例を説明するための、スロ
ットリング型のネットワークのノードにおけるアクセス
制御部の構成を示すブロック図である。
【図5】第一の従来技術であるバッファ挿入リングにお
ける、スロットリング型ネットワークのノードのアクセ
ス制御部の構成を示すブロック図である。
【図6】第二の従来技術であるATMR方式における、
スロットリング型ネットワークのノードのアクセス制御
部の構成を示すブロック図である。
【図7】従来技術における、ノードアドレスと通常リセ
ットの番号体系を示す説明図である。
【符号の説明】
101…受信側リンク、102…送信側リンク、103
…ACF分離部、104…ACF処理部、105…AC
F結合部、106…宛先/高優先・低優先判定部、10
7…受信セルスイッチ、108…受信バッファ、109
…送信セルスイッチ制御部、110…高優先中継路、1
11…低優先中継バッファ、112…送信セルスイッ
チ、113…高優先セル送信バッファ、114…高優先
セル送信カウンタ、115…低優先セル送信バッファ、
116…低優先セル送信カウンタ、117…上位レイヤ
処理部、201…アクセス制御領域(ACF)、202
…セルヘッダ、203…情報領域、204…セル、20
5…宛先ノード識別子、301…各ノード毎に固有に割
り振られるノードアドレス、302…通常リセット信
号、303…次周期移行リセット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横田 修成 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノード間を伝送路でつないで行くことに
    より構成したリング型ネットワークにおける前記個々の
    ノードにおいて、上流のノードから伝送路を介して受信
    したパケットを自ノードへ取り込む制御、自ノードへ取
    り込まずに一旦中継バッファに蓄えた後、下流のノード
    へ転送する制御、及び自ノードにおいて発生したパケッ
    トを下流のノードへ送出する制御、を媒体アクセス制御
    として、前記パケットを構成するヘッダ領域と情報領域
    の中の前記ヘッダ領域に含まれるアクセス制御領域(A
    CF)の内容に依存して行うバッファ挿入型リングネッ
    トワークアクセス制御装置において、 前記各ノードに、 上流のノードから伝送路を介してパケットを受信したと
    き、当該パケットに予め付与されている伝送上の優先度
    を判定する判定手段(106)と、受信した当該パケッ
    トをACFとそれ以外の本体部分に分離する分離手段
    (103)と、 前記判定手段が最高位の優先度であると判定したとき
    は、当該パケットの分離された前記本体を高優先中継路
    (110)に導き、それ以下の低優先度であると判定し
    たときは、その低優先度に対応した中継バッファ(11
    1)に導くスイッチ手段(107)と、 自ノードにおいて発生するパケットの本体部分を、最高
    位の優先度を持つものと、それ以下の低優先度を持つも
    のとに分け、前者を格納しておく高優先送信バッファ
    (113)及び後者を格納しておく低優先送信バッファ
    (115)と、 前記高優先中継路に前記本体が存在するときは当該本体
    を待ち時間なしに優先して選択し、前記高優先中継路に
    前記本体が存在しないときは、前記中継バッファ、高優
    先送信バッファ及び低優先送信バッファの中から予め定
    められ優先順位に従ってそこに格納されている本体を選
    択し、選択された本体を出力するスイッチ制御手段(1
    09,112)と、 前記分離手段で分離された前記ACFを吟味し、それに
    所定の処理を施すACF処理手段(104)と、該処理
    手段により処理後のACFと前記スイッチ制御手段から
    出力された本体とを、パケットとして下流のノードへ送
    出するため、結合するACF結合部(105)と、 を備えたことを特徴とするバッファ挿入型リングネット
    ワークアクセス制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のバッファ挿入型リング
    ネットワークアクセス制御装置において、 前記高優先送信バッファに格納された本体部分を送信し
    たらその数をカウントする高優先送信カウンタ(11
    4)及び前記低優先送信バッファに格納された本体部分
    を送信したらその数をカウントする低優先送信カウンタ
    (116)と、 前記両カウンタを監視していて、該カウンタのそれぞれ
    のカウント値が予め設定した制限数に達したことを検出
    すると、前記高優先送信バッファ及び低優先送信バッフ
    ァの中からそこに格納されている本体を選択して出力す
    ることを止める前記スイッチ制御手段(109,11
    2)と、 ACFに特定の値を持ったパケットを上流のノードから
    伝送路を介して受信すると、それを検出して前記カウン
    タをリセットする前記ACF処理手段(104)と、 前記カウンタのカウント数が予め定められた制限数に達
    するか、送信すべき本体が前記高優先送信バッファ又は
    低優先送信バッファに存在せず、かつ前記中継バッファ
    に格納されている本体が0になったことが検出されたと
    き、その時点で到来しているACFに前記特定の値を書
    き込む前記ACF処理手段(104)と、 を前記各ノードに更に備えたことを特徴とするバッファ
    挿入型リングネットワークアクセス制御装置。
JP1997393A 1993-02-08 1993-02-08 バッファ挿入型リングネットワークアクセス制御装置 Pending JPH06232886A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005303827A (ja) * 2004-04-14 2005-10-27 Ntt Docomo Inc 無線基地局、通信経路制御方法およびパケット転送方法
WO2017002244A1 (ja) * 2015-07-01 2017-01-05 三菱電機株式会社 スレーブ装置及び通信方法及び通信プログラム

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