JPH06232420A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JPH06232420A
JPH06232420A JP1857193A JP1857193A JPH06232420A JP H06232420 A JPH06232420 A JP H06232420A JP 1857193 A JP1857193 A JP 1857193A JP 1857193 A JP1857193 A JP 1857193A JP H06232420 A JPH06232420 A JP H06232420A
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JP
Japan
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type
region
gate
source
conductivity
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JP1857193A
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English (en)
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Muneyoshi Yamamoto
宗是 山本
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Toyota Industries Corp
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Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 埋込みゲート構造の半導体装置の電流増幅率
および逆バイアス耐圧を向上する。 【構成】 n+ 型ドレイン領域11の上面にn- 型エピ
タキシャル層12を形成し、そのn- 型エピタキシャル
層12の表面から所定の深さにp+ 型埋込みゲート13
をそれぞれ間隔Wchを隔てて複数形成する。そして、そ
れら各p+ 型埋込みゲート13に接続しながらn- 型エ
ピタキシャル層12の表面に到達してp-型第2ゲート
領域14を形成し、そのp- 型第2ゲート領域14の表
面部にn+型ソース領域を選択的に形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、埋込みゲート構造の半
導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高周波大電力分野において各種大
型半導体装置が盛んに研究され急速に進歩しつつある。
これら装置のうち、静電誘導トランジスタ(以下、SI
Tという)は、優れた大出力性,高速性,低雑音性,負
温度特性などから音響用,工業用へと応用開発が進めら
れている。また、静電誘導サイリスタ(以下、SIサイ
リスタという)は、高速スイッチング性能と低損失性能
を有することによって、パワーエレクトロニクス分野に
おいて電力用スイッチング素子として普及しつつある。
【0003】上記半導体装置は、ゲート電圧が無印加状
態のときのスイッチング状態に応じて、ノーマリオフ型
素子とノーマリオン型素子に分けられる。ノーマリオフ
型素子のスイッチング動作は、通常(ゲート電圧無印加
時)オフ状態で、所定のゲート電圧を印加することによ
ってオン状態となる。一方、ノーマリオン型素子のスイ
ッチング動作は、通常オン状態で、ゲートから所定の逆
電圧を印加することによってオフ状態となる。これらノ
ーマリオフ型素子およびノーマリオン型素子は、その用
途に応じて使い分けられている。
【0004】また、静電誘導型半導体装置は、埋込みゲ
ート構造で形成されることが多い。これは、埋込みゲー
ト構造にすると表面ゲート構造と比べて面積効率が向上
し、ある一定面積当たりに形成できるトランジスタセル
(サイリスタセル)の数が増加して大容量化を行いやす
くなるためである。
【0005】以下に、上述のノーマリオフ型の静電誘導
型半導体装置の一例として、SITを採り上げて、その
構造および動作を説明する。図3は、従来の埋込みゲー
ト構造のノーマリオフ型SITの構造を示す断面図であ
る。
【0006】同図において、n型半導体基板であるn+
型ドレイン領域1の上面に、n- 型エピタキシャル層2
が形成されており、そのn- 型エピタキシャル層2の表
面にn+ 型ソース領域4が形成されている。また、n-
型エピタキシャル層2内には、n+ 型ソース領域4から
所定の深さの位置に、複数のp+ 型埋込みゲート3がそ
れぞれ間隔wchを隔てて形成されている。そして、n+
型ソース領域4の表面にはソース電極5が形成されてお
り、n+ 型ドレイン領域1の下面にはドレイン電極6が
形成されている。さらに、p+ 型埋込みゲート3に到達
するように、n + 型ソース領域4およびn- 型エピタキ
シャル層2が選択的にエッチングされ、そのエッチング
された面には酸化膜7が形成されている。そして、上記
酸化膜7はp+ 型埋込みゲート3表面で選択的に除去さ
れており、その除去された部分でp+ 型埋込みゲート3
に接続してゲート電極8が形成されている。
【0007】次に、上記ノーマリオフ型SITの動作
を、図3を参照しながら説明する。同図に示すノーマリ
オフ型SITは、上記各p+ 型埋込みゲート3,3間の
間隔wchが十分小さく、通常状態、すなわちゲート電圧
が印加されていない状態のとき、各p+ 型埋込みゲート
3からn- 型エピタキシャル層2側へ広がる空乏層が、
破線で示すように重なり合っている。このため、n+
ドレイン領域1とn + 型ソース領域4との間のキャリア
の流れは上記空乏層によって遮られ、通常状態において
上記SITはオフ状態となる。
【0008】一方、上記SITをオン状態にするために
は、ゲートに正の電圧を印加する。この正の電圧の印加
は、p+ 型埋込みゲート3とn- 型エピタキシャル層2
との間のpn接合に対して順方向バイアスであるので、
- 型エピタキシャル層2に広がる空乏層の幅が薄くな
る。そして、上記印加電圧が所定値以上になると各p +
型埋込みゲート3,3間の空乏層は重なり合わなくなっ
て、その間にキャリアが流れるチャネルが形成されるよ
うになる。この結果、n+ 型ソース領域4から放出され
たキャリア(電子)がそのチャネルを通過してn+ 型ド
レイン領域1に到達できるようになり、SITはオン状
態となる。
【0009】また、上述のようにゲートに正の電圧を印
加すると、p+ 型埋込みゲート3とn- 型エピタキシャ
ル層2との間のpn接合の電位障壁が低下し、p+ 型埋
込みゲート3からn+ 型ソース領域4へホール(正孔)
が注入するようになり、このホールの注入がn+ 型ソー
ス領域4からn- 型エピタキシャル層2への電子の供給
を促進する。このように、上記ノーマリオフ型SIT
は、電子とホールの双方がオン時の動作に係わるバイポ
ーラ静電誘導トランジスタである。
【0010】以上、ノーマリオフ型SITについて説明
を行ったが、ノーマリオフ型SIサイリスタのスイッチ
ング動作も、基本的には上記SITと同じである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、埋込みゲー
ト構造の静電誘導型半導体装置は、上述したような利点
があるが、半導体デバイス製造技術の限界およびその他
の諸特性などにより、埋込みゲートをソース(あるい
は、カソード)が形成されている表面に近づけて形成す
るには限界があった。
【0012】このため、図3に示したノーマリオフ型S
ITにおいて、n+ 型ソース領域4からn- 型エピタキ
シャル層2に注入されたキャリアが、各p+ 型埋込みゲ
ート3,3間に形成されるチャネルを通ってn+ 型ドレ
イン領域1に到達するとき、n+ 型ソース領域4から上
記チャネルを通過するまでの距離が大きくなってしま
う。
【0013】このように、上記距離が大きくなると、キ
ャリア再結合などによってチャネルを通過する前に消滅
するキャリアの割合が高くなり、n+ 型ソース領域4か
ら放出されたキャリアのうちn+ 型ドレイン領域1に到
達するキャリアの数が減少してしまう。換言すれば、キ
ャリアの輸送効率(バイポーラトランジスタのベース効
率に相当)が低下することになるので、p+ 型埋込みゲ
ート3からn+ 型ソース領域4へ注入する電流とドレイ
ン・ソース間電流との比率である電流増幅率h FSが小さ
くなってしまうという問題があった。
【0014】また、n+ 型ドレイン領域1とn+ 型ソー
ス領域4との間は、p+ 型埋込みゲート3およびそれら
の周辺に形成される空乏層によって電気的に遮られてい
るが、この空乏層によるブロックはp+ 型埋込みゲート
3によるブロックに比べて非常に弱く、逆バイアス時に
各p+ 型埋込みゲート3,3間の空乏層部においてブレ
イクダウンが発生しやすい。このようなブレイクダウン
が発生すると、n+ 型ドレイン領域1とn+ 型ソース領
域4との間はほとんど導通状態となり(バイポーラトラ
ンジスタのパンチスルーに相当)、ドレイン・ソース間
電流をゲート電極によって制御することができなくなっ
てしまう。このように、従来の埋込み構造のSITにお
いては、ゲートオープン時のドレイン・ソース間耐圧V
DSO および、ゲート・ソースショート時のドレイン・ソ
ース間耐圧VDSS が低くなってしまうという問題があっ
た。
【0015】なお、上記問題点は、SIサイリスタにつ
いても同様であった。本発明は上記問題点を解決するも
のであり、その目的は、埋込みゲート構造の半導体装置
の電流増幅率および逆バイアス耐圧を向上することであ
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の半導体装
置は、第1導電型の半導体領域の表面部に複数の第1導
電型のソース領域と、その半導体領域中に上記各ソース
領域から所定距離を隔てた下方に複数の第2導電型のゲ
ート領域と、その各ゲート領域に接続して上記ソース領
域を包む第2導電型の半導体領域を有する。
【0017】請求項2記載の半導体装置は、第1導電型
の半導体基板上に第2導電型の半導体領域を形成し、そ
の半導体領域の表面部に複数の第2導電型のカソード領
域と、上記半導体領域中に上記各カソード領域から所定
距離を隔てた下方に複数の第1導電型のゲート領域と、
その各ゲート領域に接続して上記カソード領域を包む第
1導電型の半導体領域を有する。
【0018】
【作用】請求項1記載の半導体装置は、第1導電型のソ
ース領域を包むようにして第2導電型の半導体領域が形
成されているので、ゲート電圧が印加されていないとき
は、上記ソース領域と第1導電型の半導体領域との間の
キャリアの流れは第2導電型の半導体領域によって遮断
される。したがって、各ゲート領域間(チャネル)を介
して流れるキャリアが存在しないので、ノーマリオフ型
の素子を実現するために各ゲート領域間の間隔を狭くし
て空乏層によるキャリアの流れの遮断を行う必要がなく
なり、主電流路となるチャネルの幅を広くすることが可
能となる。
【0019】オン時には、所定のゲート電圧を印加する
ことによって、ゲート領域から上記第2導電型の半導体
領域を介してソース領域にホール(電子)を注入する。
この注入により、主電流となる電子(ホール)がソース
領域から上記第2導電型の半導体領域へ注入され、その
第2導電型の半導体領域を拡散により通過して上記第1
導電型の半導体領域領域に到達する。そして、この第1
導電型の半導体領域領域に到達した電子(ホール)は、
さらに上記チャネルを通過して第1導電型の半導体領域
領域の底面側(ドレイン領域)に達する。このとき、上
記第2導電型の半導体領域の不純物濃度を低く、かつソ
ース領域と上記第1導電型の半導体領域との間の距離を
短く形成すれば、その領域で消滅するキャリアの割合は
減少するので、キャリアの輸送効率は向上し、電流増幅
率が高くなる。
【0020】また、ソース領域とドレイン領域との間の
電気的なブロックは、それらの領域と反対の導電型を有
する上記第2導電型の半導体領域によって行われている
ので、逆バイアス耐圧が高くなる。
【0021】請求項2記載の半導体装置においては、請
求項1記載の半導体装置と同様の理由によってノーマリ
オフ型素子となる。ターンオン時には、所定のゲート電
圧を印加することによってゲート領域から上記第1導電
型の半導体領域を介してカソード領域にホール(電子)
を注入する。この注入により、電子(ホール)がカソー
ド領域から上記第1導電型の半導体領域に注入され、そ
の第1導電型の半導体領域を拡散により通過して第2導
電型の半導体領域に到達する。そして、この第2導電型
の半導体領域領域に到達した電子(ホール)は、さらに
上記チャネルを通過して半導体基板(アノード領域)に
到達し、アノード領域からカソード領域へホール(電
子)の流入を促進してサイリスタ状態となる。このと
き、上記第1導電型の半導体領域の不純物濃度を低く、
かつカソード領域と上記第2導電型の半導体領域との間
の距離を短く形成すればキャリアの輸送効率は高くな
り、半導体装置のオン抵抗およびオン電圧が小さくな
る。
【0022】また、カソード領域とアノード領域との間
の電気的なブロックを、カソード領域を包む第1導電型
に半導体領域によって行っているので、逆バイアス耐圧
が高くなる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しながら
説明する。図1は、本発明の一実施例である埋込みゲー
ト構造のSITの断面図である。
【0024】同図において、シリコン半導体基板である
+ 型ドレイン領域11の上面にはn- 型エピタキシャ
ル層12が形成されており、そのn- 型エピタキシャル
層12の表面から所定の深さに、複数のp+ 型埋込みゲ
ート13が互いに間隔Wchを隔てて形成されている。こ
の間隔Wchは、ノーマリオン型のSITを形成するとき
の間隔であって、従来例として図3に示したノーマリオ
フ型のSITのゲート間間隔wchよりも広い。そして、
各p+ 型埋込みゲート13に接続しながらn-型エピタ
キシャル層12の表面に到達してp- 型第2ゲート領域
14が形成されている。さらに、各p- 型第2ゲート領
域14の表面部には選択的にn+ 型ソース領域15が形
成されている。ここで、n+ 型ソース領域15はp-
第2ゲート領域14によってn- 型エピタキシャル層1
2から分離されているが、n+ 型ソース領域15からn
- 型エピタキシャル層12までの距離(p- 型第2ゲー
ト領域14の幅)は、n- 型エピタキシャル層12の表
面からp+ 型埋込みゲート13までの深さに比べて十分
短い。
【0025】上記各領域は、たとえば以下のようにして
形成する。すなわち、まずn+ 型ドレイン領域11の上
面にエピタキシャル成長によってn- 型エピタキシャル
層12を形成する。次に、そのn- 型エピタキシャル層
12の表面に一様に酸化膜を形成し、その酸化膜を選択
的に除去する。そして、上記酸化膜をマスクとしてp型
不純物を高濃度に導入し、さらに、上記酸化膜を除去し
た後にその上面に再び一様にn- 型エピタキシャル層1
2を形成する。そして、上記高濃度に導入したp型不純
物を熱拡散して、n- 型エピタキシャル層12の表面か
ら所定の深さにp+ 型埋込みゲート13を形成する。
【0026】この後の工程は、n- 型エピタキシャル層
12の表面において一般的な酸化・エッチング工程を繰
り返すことにより酸化膜マスクを形成し、そのマスクを
利用して選択的な不純物の拡散を行う。すなわち、p-
型第2ゲート領域14の形成は、上述のマスクを用い
て、p+ 型埋込みゲート13の上部からp+ 埋込みゲー
ト13にまで接続するようにp型不純物を深くドライブ
インさせることによって行う。また、n+ 型ソース領域
15の形成は、p- 型第2ゲート領域14表面から、上
述のマスクを用いて、選択的にn型不純物を拡散させて
行う。
【0027】本実施例のSITは、さらに、部分的にn
- 型エピタキシャル層12がp+ 型埋込みゲート13に
達するまでエッチングされており、そこでp+ 型埋込み
ゲート13の一部が表面に現れている。そして、n-
エピタキシャル層12表面およびn- 型エピタキシャル
層12をエッチングした面には一様に酸化膜16が形成
されており、その酸化膜16は各n+ 型ソース領域15
の上面、および露呈しているp+ 型埋込みゲート13の
上面で選択的に除去されている。さらに、各n + 型ソー
ス領域15の表面にはソース電極17が形成され、p+
型埋込みゲート13の表面にはゲート電極18が形成さ
れ、n+ 型ドレイン領域11の下面にはドレイン電極1
9が形成されている。
【0028】次に、上記埋込みゲート構造のSITの動
作を説明する。まず、ゲート電圧を印加していない状態
においては、n+ 型ソース領域15とn- 型エピタキシ
ャル層12との間にp- 型第2ゲート領域14が形成さ
れているために、n+ 型ソース領域15とn+ 型ドレイ
ン領域11との間でキャリアは流れず、ドレイン・ソー
ス間はオフ状態となる。
【0029】このように、本実施例のSITにおいて
は、p+ 型埋込みゲート13近傍に形成される空乏層に
よってではなく、p- 型第2ゲート領域14を設けたこ
とによってノーマリオフ型素子を実現している。
【0030】上記SITをオン状態にするためには、所
定の正の値よりも大きいゲート電圧を印加することによ
って、p+ 型埋込みゲート13からp- 型第2ゲート領
域14を介してn+ 型ソース領域15にホールを注入す
る。そして、このホールの注入によって、n+ 型ソース
領域15からp- 型第2ゲート領域14へ電子が注入さ
れる。
【0031】このようにして注入された電子は、p-
第2ゲート領域14内を拡散してしてゆくことによって
- 型エピタキシャル層12に到達し、さらに各p+
埋込みゲート13,13の間のチャネルを介してn+
ドレイン領域11に流れ込む。
【0032】ここで、本実施例のSITは、p- 型第2
ゲート領域14の不純物濃度を低く形成してあり、かつ
+ 型ソース領域15からn- 型エピタキシャル層12
までのp- 型第2ゲート領域14の幅を狭く形成してあ
るので、上記p- 型第2ゲート領域14へ注入された電
子は、その領域内でほとんど消滅することなく、拡散に
よってn- 型エピタキシャル層12へ到達することがで
きる。したがって、p - 型第2ゲート領域14における
電子の輸送効率は向上し、この結果、p+ 型埋込みゲー
ト13からn+ 型ソース領域15へ注入する電流とドレ
イン・ソース間電流との比率で表される電流増幅率hFS
が大きくなる。
【0033】また、ドレイン・ソース間のパンチスルー
に対する耐圧は、図3に示す従来のSITにおいて空乏
層によってブロックしていた構造に比べて、本実施例の
ようにp- 型第2ゲート領域14によってブロックする
構造とすることによって高くなる。換言すれば、ゲート
オープン時のドレイン・ソース間耐圧VDSO 、およびゲ
ート・ソースショート時のドレイン・ソース間耐圧V
DSS が高くなる。この理由は、p- 型第2ゲート領域1
4とn- 型エピタキシャル層12との間のpn接合から
- 型第2ゲート領域14側に広がる空乏層がn+ 型ソ
ース領域15にまで到達するような逆バイアス電圧の値
が比較的大きいためである。
【0034】さらに、ドレイン・ソース間電流の通路で
ある各p+ 型埋込みゲート13,13間のチャネル幅
が、従来の埋込みゲート構造のSITのチャネル幅と比
べて広いので、そのチャネル部の抵抗値が小さくなる。
したがって、チャネル部における電圧降下が小さくなる
ので、ドレイン・ソース間のオン抵抗が小さくなる。
【0035】上述のように、埋込みゲート構造のノーマ
リオフ型SITにおいて、各p+ 型埋込みゲート13に
接続したp- 型第2ゲート領域14を、n+ 型ソース領
域15を包むように形成することによって、電流増幅率
FS特性およびドレイン・ソース間耐圧特性を向上させ
ることができる。
【0036】なお、図1に示したSITのp- 型第2ゲ
ート領域14は、隣接するp- 型第2ゲート領域14と
分離して形成されているが、これら各p- 型第2ゲート
領域14どうしがn- 型エピタキシャル層12の表面近
傍において互いに重なり合って形成されてもよい。
【0037】また、本発明を、図1に示したSITの各
領域の導電型を反転させたSITにも適用することが可
能である。次に、本発明をサイリスタに適用した場合の
実施例をに示す。
【0038】図2は、本発明を適用した埋込みゲート構
造のSIサイリスタの一実施例を示す断面図である。同
図に示すSIサイリスタは、p型シリコン半導体基板の
上面に、図1に示す12〜15の領域と同等の構造を形
成している。すなわち、シリコン半導体基板であるp+
型アノード領域21の上面にn- 型ベース領域22が形
成されており、そのn- 型ベース領域22の表面から所
定の深さに、複数のp+ 型埋込みゲート23が互いに所
定間隔を隔てて形成されている。そして、各p+ 型埋込
みゲート23に接続しながらn- 型ベース領域22の表
面に到達してp- 型第2ゲート領域24が形成されてい
る。さらに、各p- 型第2ゲート領域24の表面部には
選択的にn+ 型ソース領域25が形成されている。電極
などの構造は、基本的に図1に示したSITの電極構造
を同じであるので説明を省略する。
【0039】なお、本発明を、図2に示したSIサイリ
スタの各領域の導電型を反転させたSIサイリスタに適
用することができる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
埋込みゲート型のSITにおいて埋込みゲートに接続す
る第2ゲート領域を設け、その第2ゲート領域がソース
領域を包む構造としたので、各埋込みゲート間の間隔を
広くしたノーマリオフ型素子を実現できる。ここで、第
2ゲート領域の不純物濃度を低く、かつその幅を薄く形
成することによってキャリアの輸送効率が向上して電流
増幅率が高くなる。また、ドレイン・ソース間のパンチ
スルーに対するブロックを、埋込みゲート近傍の空乏層
によってではなく、第2ゲート領域によって行っている
ので、ドレイン・ソース間の逆バイアス耐圧が高くな
る。さらに、上記第2ゲート領域を埋込みゲート型のS
Iサイリスタにおいてカソード領域を包むように形成し
ても同等の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である埋込みゲート構造のS
ITの断面図である。
【図2】本発明の他の実施例である埋込みゲート構造の
SIサイリスタの断面図である。
【図3】従来の埋込みゲート構造の半導体装置の一例を
示すSITの断面図である。
【符号の説明】
11 n+ 型ドレイン領域 12 n- 型エピタキシャル層 13 p+ 型埋込みゲート 14 p- 型第2ゲート領域 15 n+ 型ソース領域 21 p+ 型アノード領域 22 n- 型ベース領域 23 p+ 型埋込みゲート 24 p- 型第2ゲート領域 25 n+ 型カソード領域

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型の半導体領域の表面部に複数
    の第1導電型のソース領域と、前記半導体領域中に前記
    各ソース領域から所定距離を隔てた下方に複数の第2導
    電型のゲート領域と、該各ゲート領域に接続して前記ソ
    ース領域を包む第2導電型の半導体領域とを有すること
    を特徴とした半導体装置。
  2. 【請求項2】 第1導電型の半導体基板上に第2導電型
    の半導体領域を形成し、該半導体領域の表面部に複数の
    第2導電型のカソード領域と、前記半導体領域中に前記
    各カソード領域から所定距離を隔てた下方に複数の第1
    導電型のゲート領域と、該各ゲート領域に接続して前記
    カソード領域を包む第1導電型の半導体領域とを有する
    ことを特徴とした半導体装置。
JP1857193A 1993-02-05 1993-02-05 半導体装置 Withdrawn JPH06232420A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010024237A1 (ja) * 2008-08-26 2010-03-04 本田技研工業株式会社 接合型半導体装置およびその製造方法

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