JPH06232238A - 試料処理装置および試料処理方法 - Google Patents

試料処理装置および試料処理方法

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JPH06232238A
JPH06232238A JP5018419A JP1841993A JPH06232238A JP H06232238 A JPH06232238 A JP H06232238A JP 5018419 A JP5018419 A JP 5018419A JP 1841993 A JP1841993 A JP 1841993A JP H06232238 A JPH06232238 A JP H06232238A
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heating
heater
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Masanari Takaguchi
雅成 高口
Hiroshi Kakibayashi
博司 柿林
Masahiro Tomita
正弘 富田
Minoru Fujita
実 藤田
Fumihiko Uchida
史彦 内田
Isao Suzuki
鈴木  勲
Isamu Mitomo
勇 三友
Yasuhiro Mitsui
▲泰▼裕 三井
Masabumi Kanetomo
正文 金友
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 CVD、MBE、スパッタ等の各種のプロセ
ス装置や、透過電子顕微鏡、2次イオン質量分析装置、
光電子分光装置等の各種の評価装置を初め、各種処理装
置間で試料を環境制御しながら搬送し、例えば結晶構
造、元素組成、結合状態等を、作製直後の状態を保った
まま、或いは変化を動的に処理する。 【構成】 トランスファロッド9の先端に着脱可能な試
料ホルダ本体1を格納し、成膜装置と評価装置間を真空
状態あるいはガスパージ状態で試料温度を制御しながら
搬送するためのトランスファチャンバ23、各種成膜装
置および薄膜装置との連結部、試料加熱および試料傾斜
機構、バッテリー式可搬型イオンポンプ24等から構成
される。 【効果】 各種のプロセス装置および評価装置にフレキ
シブルに連結可能なので、Si-ULSIを始めとする製
品デバイスの作製プロセスラインにおけるプロセス条件
のオンライン検査に用いることができる。また、環境制
御を行ないながらの試料搬送装置としても単独に使用で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体、磁性体、超電
導体材料などの極薄膜構造から成る製品デバイスを初め
とする各種試料を、各作製工程における処理直後の状態
を正確に保ったまま、もしくは自由な環境下において複
数の処理装置間で搬送し、その場動的に任意方向より原
子レベルで多角的にかつ迅速にオンライン検査を初めと
する処理装置における各種処理を行なうための試料処理
装置および試料処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】処理装置間で試料を搬送する従来の試料
処理方法として、特開平4-206547記載の装置間搬送方法
がある。この方法は、製造、分析装置に接続可能な搬送
装置内を真空もしくは不活性ガス密閉状態とし、試料を
装置間搬送するものである。搬送装置内の真空度や雰囲
気ガス(分圧を含む)において圧力を、ガス供給口、排気
口の両方にバルブを設けることで圧力を制御可能として
いた。
【0003】処理装置間で試料を搬送する従来の試料処
理装置として、特開平3-163736記載の電子顕微鏡(以下
TEMと略す)または類似装置がある。この装置は試料
処理室、試料移送室とTEMから構成される。試料処理
室は、バルブ1を介して試料移送室と接続され、さらに
該試料移送室はバルブ2を介してTEMの試料室と接続
されている。試料は試料ホルダ上に固定された支持膜上
に、試料処理室内で蒸着して作製する。支持膜温度は試
料ホルダ加熱用ヒータによって制御できるが、該試料ホ
ルダ加熱用ヒータは、構造上試料処理室外で用いること
はできない。試料作製後、試料ホルダを試料処理室を経
てTEMの試料室まで移動する。こうして試料を大気に
曝すことなく搬送、観察可能となる。
【0004】また実開平3-48851には電子顕微鏡用試料
加熱ホールダが示されている。本発明の試料ホルダで
は、金属ワイヤをコイル状に巻いた厚さ5mm程度のマン
トル型ヒータが試料台に埋め込まれている。試料ホルダ
上の2軸傾斜には試料台を傾斜させるための板バネが用
いられている。該板バネはヒータが埋め込まれ、高温と
なる試料台に接している。ヒータにはヒータ加熱用の2
本の電流導入線と熱電対が接続されており、それらはホ
ルダの軸を通って外部電源もしくは熱電温度計に配線さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の試料処理装置及
び試料処理方法について、以下に述べる問題点が指摘で
きる。特開平4-206547記載の装置間搬送方法において、
試料搬送中に搬送室は真空状態、もしくは雰囲気ガス充
填状態となるが、これをモニタし、排気系もしくはガス
供給系にフィードバックする手段がなく、搬送中の環境
を自由に制御することは不可能である。
【0006】次に特開平3-163736記載の電子顕微鏡(以
下TEMと略す)または類似装置において、試料ホルダ
は、成膜後試料処理室から試料移送室を介して評価室
(ここではTEM試料室)に搬送されるが、試料ホルダ自
体が加熱機構を持たないため、試料ホルダを試料処理室
から取り出すと試料加熱が不可能となった。従って、例
えば試料基板を成膜から評価段階まで連続的に高温に保
ったまま搬送することができず、搬送時の環境制御が不
可能であった。また試料加熱が特定の試料処理室内のヒ
ータを用いた時のみ可能であるため、半導体デバイスや
磁気デバイス等の製造プロセスで用いられているスパッ
タ装置、化学気相成長装置(CVD)、分子線成長装置
(MBE)等に代表される成膜装置や、透過電子顕微鏡
(TEM)、光電子分光装置(ESCA)、オージェ電子分
光装置(AES)、二次イオン質量計(SIMS)等の評価
装置に適用する汎用性が無かった。更に温度以外の搬送
環境、例えば真空度、雰囲気ガス、試料周囲の電磁場な
どを複数の処理装置間で一貫して連続的に、かつ自由に
制御する必要が試料によって生じるが、従来装置ではこ
うした制御は不可能であった。
【0007】上記課題を解決するためには、その手段と
してTEM用試料加熱ホルダがその構造の複雑さ等から
大きなポイントとなっていた。従来加熱ホルダの問題点
として、マントル型ヒータを用いているためにヒータ部
が厚くなることが挙げられる。TEM対物レンズのギャ
ップは像分解能が高くなるほど狭くなるが、マントル型
ヒータを用いた試料ホルダはこの高分解能対応対物レン
ズ内に挿入不可能であった。また、加熱ホルダは主とし
てホルダ支持用トランスファロッドを備えたサイドエン
トリー型であるため、該ロッドを媒体として外部の振動
が試料まで伝播し、分解能を低下させる要因となってい
た。従来のTEM用試料加熱ホルダに用いられているバ
ネ材の耐熱温度は低い(通常約300℃)ために、試料傾斜
(通常2軸傾斜)と高温加熱(通常1000℃以上)を両立する
試料ホルダを構成することは困難であった。また、従来
はヒータの温度測定に熱電対を用いているため、これを
媒体とした熱伝導によるヒータ温度の低下を避けられな
かった。さらに、熱電対は試料台に直接接続されるた
め、特に2軸傾斜ホルダの場合、試料台のスムーズな傾
斜動作に対し支障をもたらすものであった。同様の影響
は、ヒータ通電加熱用の2本の電流導入線によってもも
たらされていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記従来技術の問題点を
解決するために、複数の処理装置に接続可能な試料搬送
室に、様々な環境制御手段を設けた。例えば試料温度制
御については、評価装置内で傾斜可能な試料ホルダ自身
に加熱、冷却機構を設けた。さらに複数の処理装置間で
の使用を可能とするため、試料ホルダをホルダ支持用ト
ランスファロッド(試料搬送棒)と物理的かつ電気的に着
脱できる形状にした。また、真空度、雰囲気ガス制御に
ついては、試料搬送室に可搬型真空排気ポンプとパージ
ガス用高純度化装置を設けた。
【0009】TEMに挿入可能な極めて薄型の2軸傾斜
試料ホルダ用加熱ヒータとしては、CVDで作製した薄
型ヒータを用いた。またヒータを載せる試料台および試
料傾斜機構の形状を熱伝導を最小限に抑えたものとし、
かつヒータ通電加熱用電流導入線と試料傾斜機構を兼用
する構造にした。
【0010】
【作用】試料搬送装置に各種環境制御手段を設け、例え
ば試料ホルダ上に加熱ヒータ、冷却素子、コイル、等を
設置し、搬送中に通電可能な形状とすることなどによ
り、処理装置間で連続的に自由に環境制御しながら試料
搬送可能となる。試料ホルダ自身に加熱、冷却機構を備
えていることにより、試料搬送用チャンバを複数の成膜
装置、評価装置等の処理装置と連結した時にも試料の加
熱成長および熱処理が可能となるばかりでなく、成膜、
搬送、評価、加工、保管等の全ての工程に渡り、様々な
処理装置において温度制御を連続的に行なうことが可能
となり、ヒートサイクルによる試料の変質を抑えること
が可能となる。また試料搬送用チャンバの真空排気系と
してバッテリー式のイオンポンプを備えることにより、
超高真空環境を処理装置間で維持することが可能とな
り、かつ数時間以上の長距離搬送に対応できる。またパ
ージガス用高純度化装置を備えることにより、試料搬送
用チャンバに導入する不活性ガス中の不純物濃度をppt
オーダ以下に低減可能となる。
【0011】次に特にTEM用試料ホルダの本発明によ
る作用を示す。試料加熱ヒータとしてCVDヒータを使
用することにより、高分解能像観察対応の対物レンズの
上極と下極のギャップに挿入、かつ傾斜可能な形状に薄
くできる。試料台と試料傾斜機構の構造は、試料加熱時
のバネ材の温度を耐熱温度以下に抑える効果を持ち、試
料傾斜と高温試料加熱の両立を可能にする。
【0012】試料傾斜機構と兼用したヒータ通電加熱用
電流導入機構とヒータ抵抗値を用いた温度制御回路は、
従来の試料加熱ホルダで用いられていたヒータ通電用電
流導入線と熱電対を不要とするため、ヒータを載せた試
料台周辺の配線を大幅に減少でき、熱伝導によるヒータ
温度低下の防止とスムーズな2軸傾斜動作と試料ホルダ
とホルダ支持用トランスファロッドの着脱を可能とす
る。試料ホルダとホルダ支持用トランスファロッドの物
理的、電気的着脱を可能にしたことは、外部振動の伝播
によるTEM像分解能の低下を防止するばかりでなく、
TEM以外の処理装置の試料ホルダとの互換性を確保す
る。
【0013】
【実施例】(実施例1)以下、本発明の実施例を説明す
る。図1は本発明の一実施例を示す試料搬送装置の基本
構成図である。本実施例においては処理装置として成膜
装置(スパッタ装置)と評価装置(TEM)を取り上げた。
また制御する環境としては試料温度を取り上げた。試料
搬送装置は、試料ホルダ本体1、トランスファロッド
9、チャック10、トランスファチャンバ23、バッテ
リー、または太陽電池駆動の可搬型イオンポンプ24、
液体窒素シュラウド(shroud)25、チャンバ電流導入端
子26、リード線27、リード線を巻き取るためのリー
ル28、中間排気室30、ゲートバルブ31から構成さ
れている。前記構成部品は図8に示す台車53および架
台54に搭載される。トランスファチャンバ23と成膜
装置29あるいは評価装置は、成膜装置29あるいは評
価装置側のゲートバルブ32と中間排気室30の間で連
結される。中間排気室30は連結部にコンフラットフラ
ンジを備えており、該フランジ径はゲートバルブ32の
径に合わせて変換される。中間排気室30は高速排気を
可能とするためできる限り小体積なものとし、ここにタ
ーボ分子ポンプ等の排気容量の大きい粗引きポンプを接
続する。トランスファロッド9により試料ホルダ本体1
をトランスファチャンバ23と成膜装置29あるいは評
価装置との間で移動させる。またトランスファロッド9
の先端にあるチャック10により、試料ホルダ本体1と
トランスファロッド9との物理的かつ電気的着脱を行な
う。チャンバ電流導入端子26は外部温度制御回路と接
続され、試料ホルダ本体1に設置される試料加熱用ヒー
タ或いは冷却用素子に通電される。バッテリー駆動の可
搬型イオンポンプ24と液体窒素シュラウド25は、試
料搬送装置を成膜装置29あるいは評価装置と連結して
いる時、および成膜装置29と評価装置間で移動してい
る時のトランスファチャンバ23内の真空排気を行な
う。
【0014】試料ホルダ及びトランスファロッドとの接
続部の詳細を、図2と図3にそれぞれ断面図と平面図で
示す。試料は試料台6上に固定される。この試料ホルダ
は2軸傾斜機構および試料温度制御手段を持つ。2軸傾
斜機構では、試料台6が試料台軸周りと、それに直交す
る軸周りに回転することによって2軸傾斜が成される。
先ず、試料台軸周りの傾斜動作を以下に示す。試料ホル
ダ本体1には、軸2とそれに連動したバネ3及び傾斜板
4が付けられており、軸受け5を矢印A方向に押すと、
軸2と傾斜板4が軸受け5に押され、バネ3が伸びる。
試料およびヒータを載せる試料台6が傾斜板4と接触す
る部分は曲率を持っており、傾斜板4が軸2と共に矢印
Aの方向に押されると試料台6は矢印B方向に回転し傾
斜する。この時試料台6は、傾斜用バネ7の弾性力を受
けている試料台押さえ8によって下側から矢印Bの逆方
向への復元力を受ける。そこで、軸受け5を試料ホルダ
本体1から離すと、つまり矢印Aの逆方向に動かすと、
バネ3により傾斜板4が矢印Aの逆方向に引っ張られ、
試料台押さえ8により試料台6の傾斜が元に戻る。もう
1つの前記とは直交する軸方向の傾斜は、ピン11を図
3の紙面に垂直方向に押して試料ホルダ本体1を回転す
ることにより成される。前記2軸傾斜機構のうち、試料
台6、傾斜用バネ7、試料台押さえ8は、後述のように
試料台6上に固定されるヒータへの温度制御用電流導入
機構と兼用されるので、従来の試料加熱ホルダで用いら
れたような電流導入線は無い。従って、試料台6のスム
ーズな傾斜動作が可能である。
【0015】試料ホルダ本体1とトランスファロッド9
の着脱は以下のように成される。装着時は、トランスフ
ァロッド9の先端に付けられたチャック10を試料ホル
ダ本体1に、溝12とピン11を合わせるように挿入
し、次にトランスファロッド9を矢印C方向に回転させ
てピン11を溝12のL字部分に噛ませる。脱離時は、
前記とは逆の操作を行なう。この着脱操作によって試料
ホルダを種々の評価装置あるいは成膜装置の試料室への
出し入れする。従来のTEM用サイドエントリー型の試
料加熱ホルダとは異なり、試料ホルダをトランスファロ
ッド9から切り離して試料室に置いてくることができ
る。これによって、特に評価装置がTEMである場合
に、トランスファロッド9を媒体として外部から伝播す
る振動を防ぐことができるので、原子レベルでの高分解
能像観察が可能となる。振動が問題とならない評価装置
あるいは成膜装置の場合は、上記操作なしに、試料ホル
ダ本体1とトランスファロッド9を接続したまま評価お
よび成膜に供することもできる。特に成膜、評価プロセ
スで一貫して試料の温度制御を行なう際は、試料ホルダ
本体1とトランスファロッド9を接続したまま試料温度
制御手段を用いる。
【0016】図4に加熱ヒータによる試料温度制御を行
なう場合の試料ホルダ本体1内に設置する試料台6の詳
細を示す。外形が5mm角程度の大きさで、中央に約1mm径
の穴があり、さらに溝13が切られている。該溝13は
加熱ヒータ台14から試料台6への熱伝導を抑え、ヒー
タの温度低下および傾斜用バネ7の温度上昇を低減す
る。これによって、1000℃以上の試料高温加熱と、バネ
材を耐熱温度(〜300℃)以下に抑えることが同時に可能
となる。図5に加熱ヒータ15の構造を示す。外径約3
mmで、中心には評価用のプローブ例えば電子線を通過さ
せるための約1mm径の穴があいている。加熱ヒータ15
を加熱ヒータ台14上に固定するときは、この穴と試料
台6の穴を合わせる。ヒータの構成は、例えばPBN
(パイロリティックボロンナイトライド)のヒータ基板1
6上に数十μm厚さのPG(パイロリティックグラファ
イト)のヒータ線17をCVD(Chemical Vapor Deposit
ion)で形成し、さらにその上を数十μm厚さのPBNの
CVD膜で覆ったものとする。但し、ヒータ線の終端部
18,19はPGを露出させておき、電極として用い
る。ヒータ線17の形は、ここを流れる電流によって磁
場を発生しないように(評価用プローブに対する磁場の
影響が無いように)無誘導巻きにする。ヒータ自身は200
0℃以上の加熱が可能である。ヒータ基板16の材料と
しては絶縁性、耐熱性、低熱膨張性が、ヒータ線17の
材料としては高融点性、低抵抗性、低熱膨張性が満足さ
れる他の材料でも良いが、ヒータ厚さを薄くできること
が重要である。上記の例の場合は、ヒータ厚さを0.4mm
以下にできるので、該ヒータを試料台6に載せ更にカバ
ーを被せたとしても、全体厚さを2mm以下にできる。こ
れによって、試料ホルダがTEM観察に供される場合で
も、高分解能用対物レンズのギャップに挿入でき、かつ
数十度の試料傾斜が可能である。
【0017】試料台6は、この上に冷却用素子、例えば
ペルティエ素子を設置する際も同型のものが使用可能で
ある。この場合は溝13により、試料台6から加熱ヒー
タ台14への熱伝導が抑さえられ、冷却用素子の温度上
昇を防ぐことが可能となる。
【0018】次に、上記加熱ホルダ用ヒータへの加熱用
電流導入法について図1、2、3、および6により説明
する。図6は、加熱ヒータ15が加熱ヒータ台14上に
固定され、さらに試料台押さえ8がヒータの終端部19
と接している状態を示す。ヒータへの通電は、電極とな
る終端部18、19から行なうが、それらへの通電は以
下に示す電流導入機構により行なう。先ず、終端部18
をリード線あるいはヒータを覆う金属性カバーを用いて
試料台6と電気的に導通させる。試料台6は試料ホルダ
本体1、チャック10、トランスファロッド9を介して
接地されている。もう片方の終端部19は試料台6と電
気的に絶縁されており、試料台押さえ8とのみ導通して
いる。さらに該試料台押さえ8は図2に示すように、軸
22を介して傾斜用バネ7と導通しており、該傾斜用バ
ネ7はホルダ電流導入端子21と導通している。軸22
とホルダ電流導入端子21は試料ホルダ本体1と絶縁さ
れている。上述したように、これらの電流導入機構は2
軸傾斜機構と兼用されている。ホルダ電流導入端子21
はチャック10内に絶縁して固定されている単芯コネク
タ20と接続され、該単芯コネクタ20は図1に示すよ
うにリード線27によってチャンバ電流導入端子26と
導通している。結果として、終端部18はトランスファ
チャンバ23のアースと、終端部19はチャンバ電流導
入端子26と導通している。従って、ヒータの温度制御
回路はアースとチャンバ電流導入端子26に接続され
る。上記電流導入機構は、ヒータへの外部からの配線を
従来の2本から1本に削減し、試料ホルダとトランスフ
ァロッドの電気的着脱を単芯コネクタ20の1本で可能
にしている。これは上述の試料ホルダとトランスファロ
ッドの物理的着脱操作で示した図3の矢印C方向の回転
操作を可能にする効果もある。
【0019】試料冷却用ホルダでも同様の機構が使用可
能であり、図5に示したヒータの代わりにペルティエ素
子を加熱ヒータ台14上に固定する。この場合も素子へ
の通電は傾斜機構と兼用した単芯電流導入機構により行
なう。
【0020】次に、ヒータ温度の計測と制御法を説明す
る。図7にヒータ温度制御回路の構成図を示す。端子3
4の間は前記電流導入機構によって接続されている。加
熱ヒータ33には電源35から電流を供給し加熱する。
この時電流計36、及び電圧計37によって加熱ヒータ
33に印加されている電流値と電圧値をディジタルで読
みだし、演算回路38により電圧値を電流値で除算して
ヒータ抵抗値に変換する。ヒータの抵抗値は温度依存性
を持つので、あらかじめヒータの抵抗値と温度の関係を
調べておけば、上記ヒータ抵抗の測定値からヒータ温度
を知ることができる。演算器39には上記ヒータの抵抗
値と温度の関係がデータとして記録されており、該デー
タと演算回路38から得られるヒータ抵抗値を比較し
て、その時のヒータ温度を表示する。さらに演算器39
はヒータ温度を所望の値に制御する機能を持ち、該制御
は以下のように行なわれる。演算器39には所望のヒー
タ設定温度が入力されており、上記の方法で得られた測
定温度と比較して不足ならばヒータ電流の増加を、過剰
ならば減少を指示する信号を電源35に与える。電源3
5は該信号に応じた電流を出力する。この操作は、設定
温度と測定温度が等しくなるまで繰り返される。上記の
ヒータ温度計測および制御法に依れば、従来用いられて
いた熱電対を試料台上のヒータに設置する必要が無くな
るため、熱電対を媒体とした熱伝導によるヒータ温度の
低下、および試料台のスムーズな2軸傾斜動作に対する
支障を解消できる。
【0021】以上の試料ホルダ構造によって、評価装置
あるいは成膜装置等種々の処理装置への挿入、および10
00℃以上の試料高温加熱、-50℃以下の試料冷却と数十
度の2軸傾斜の両立が可能となり、成膜時だけでなく、
搬送、評価に至る工程全般の連続的な試料温度制御を行
ないながら、その多角的かつ任意方向からの評価を行な
うことが可能となる。
【0022】以下に本発明の試料搬送装置を用いた薄膜
試料の作製と該試料の微細構造をTEM観察する手順を
図1を用いて説明する。試料ホルダ本体1の試料台上に
は、あらかじめ電子線が十分に透過する厚さの薄い基板
または支持膜を固定した後にトランスファチャンバ23
内に格納し、ゲートバルブ31を閉じた状態で可搬型イ
オンポンプ24により10-8Paオーダー以上のの超高真空
状態にしておく。ここで、試料ホルダの加熱ヒータを用
いた熱処理により、基板または支持膜の表面をクリーニ
ングすることや、非晶質化している表面を再結晶化する
ことなどの表面状態の制御を必要に応じて行なう。こう
した準備の後、試料搬送装置と成膜装置29を連結す
る。この際に、中間排気室30のコンフラットフランジ
径を成膜装置29のゲートバルブ32の径と合うように
変換しておく。連結後、中間排気室30を排気容量の大
きなターボ分子ポンプ等で高速排気し、成膜装置29あ
るいはトランスファチャンバ23の真空度との差が一桁
以下になったら、ゲートバルブ31、32を開け、試料
ホルダ本体1をトランスファロッド9により成膜装置2
9の試料室に挿入する。この時、リール28に巻き取ら
れていたリード線27が一緒に延びていく。成膜装置2
9内では、試料ホルダ上の試料基板、又は支持膜上に直
接成膜する。図1では成膜装置29がスパッタ装置であ
る場合の例を示してあり、Arイオンビームでスパッタさ
れたターゲット材の薄膜試料が成長する。試料を加熱成
長するときには、ヒータ温度制御回路によって試料ホル
ダのヒータ温度を成長温度に設定しておく。成膜終了後
は直ちに試料ホルダ本体1をトランスファチャンバ23
内に格納し、ゲートバルブ31、32を閉じ、中間排気
室30を真空リークして試料搬送装置と成膜装置29を
切り離す。そしてトランスファチャンバ23内をバッテ
リー式の可搬型イオンポンプ24で真空排気しながら評
価装置であるTEMまで台車により搬送する。
【0023】試料搬送装置とTEMとの連結は上記成膜
装置の場合と同様に、TEMの試料室に設けられたゲー
トバルブと中間排気室30のコンフラットフランジ間で
行なう。中間排気室30を高速排気した後、トランスフ
ァロッド9により試料ホルダをTEM試料室に挿入す
る。ここで、試料の高分解能TEM像を観察するときは
試料ホルダとトランスファロッド9を切り離すが、外部
振動の伝達が問題とならない像観察の場合は切り離さな
くとも良い。後者の場合には、TEM像を観察しながら
試料加熱できるので、加熱による試料構造の変化たえば
結晶粒子成長、表面原子のマイグレーション(migratio
n)、結晶欠陥の生成消滅などをその場動的観察できる。
また低温成長させる試料については、成長後常温に戻す
と欠陥の生成、蒸発などを伴うことがある。この場合、
試料ホルダ上の試料冷却機構を用い、成膜から評価まで
連続的に低温状態を保持することにより、初めて作製時
のままの状態で試料観察が可能となる。
【0024】試料を傾斜して観察する場合、例えば種々
の結晶方位から観察して転位のバーガースベクトルを決
定したり、ステレオ像を観察する際には、試料ホルダの
2軸傾斜機構とTEM試料室の試料ステージに組み込ま
れた傾斜駆動機構により試料を傾斜して、試料に対する
電子線の入射方向を変える。
【0025】上記の方法により、成膜装置29で作製し
た試料を大気に曝すことなく、汚染や酸化などの変質を
させずにTEMまで搬送し、原子レベルの観察に供する
ことができる。さらにTEMの分析機能であるエネルギ
ー分散型X線分光法や電子エネルギー損失分光法を用い
れば、元素組成や結合状態の評価も可能である。
【0026】(実施例2)本発明を用いた試料搬送の他
の実施例を以下に示す。ここでは真空度制御手段、雰囲
気ガス導入手段、不純物吸脱着制御手段を用いた環境制
御を行なうこととする。実施例1では試料搬送を真空状
態で行なうことにより試料の汚染や変質を防いだが、本
実施例では、超高純度の不活性ガス雰囲気で搬送するこ
とにより、同様の効果を得る。図10に本実施例で用い
るガスパージ方式の試料搬送装置を示す。実施例1のト
ランスファチャンバと同様、中間室排気室30のコンフ
ラットフランジ部で成膜装置側のゲートバルブ32と連
結される。また、図には示されていないが2軸傾斜機構
および試料加熱機構付きの試料ホルダがトランスファロ
ッド9の先端において着脱される。
【0027】パージガスで10-8Pa台の超高真空に匹
敵する不純物分圧の状態を達成するためには、pptオ
ーダのガスを準備する必要がある。そのためのガス導入
系とその動作について以下に説明する。パージ用トラン
スファチャンバ55には、アルゴン、ヘリウム、フッ素
など搬送する試料に適した雰囲気ガスのガスボンベ57
を接続し、ゲートバルブ56の開閉によりガスを導入す
る。ここでガス中に含まれる水や炭酸ガスなどの多量の
不純物を前段吸着機構58、例えばモレキュラーシーブ
で吸収し、更にここで吸収できないメタン等の少量の不
純物を後段吸着機構59、例えばチタン合金ゲッタやケ
ミカルフィルタで吸収する。この工程により不純物吸脱
着量を制御し、pptオーダの超高純度パージガスを作
製することができる。これをパージ用トランスファチャ
ンバ55に導入する。さらにゲートバルブ56をバリア
ブルリークバルブのような流量調節可能なバルブを用い
ることで、パージ用トランスファチャンバ55内のパー
ジガス分圧を制御することが可能である。
【0028】パージ用トランスファチャンバ55や配管
等の材質および内面処理にも超高純度パージガスを得る
ための以下のような配慮をする。例えば電解研磨処理し
たSUS316L−EPやアルミニウムは脱ガスも極め
て少なく、材質として適当である。またSUS316を
酸化不動態処理(パッシベーション処理)する方法も脱ガ
スの抑制、吸着分子の低減のために極めて有効である。
アルミニウム製のチャンバでは、チャンバ内にヒータ6
0を設置することで、チャンバ全体が均一な温度でベー
キングすることができ、脱ガスでチャンバの真空度が劣
化した際に有効である。チャンバベーキングには、排気
しながら行なう方法と、不活性ガスを流しながら行なう
方法とが考えられ、チャンバの形状や吸着したガスの種
類により使い分けられる。更にゲートバルブ31、3
2、56はダイアフラムバルブのような真空内部の表面
積の小さく、脱ガスの少ないバルブを用いるか、ベーキ
ング可能なオールメタルバルブを用いる。また、パージ
用トランスファチャンバ55を搬送後成膜装置や評価装
置に接続する際、中間排気室30をターボ分子ポンプ6
1やロータリーポンプ62で排気するが、これらポンプ
にはオイルが使用されており、ゲートバルブ31を開い
たとき、このオイルが逆流してパージ用トランスファチ
ャンバ55内が汚染される恐れがある。従って中間排気
室30とターボ分子ポンプ61の間にもモレキュラーシ
ーブ等のトラップ63を備える。
【0029】チャンバに導入したガスの純度をモニタす
るために、中間排気室30に高感度不純物検出器64を
設置する。特にpptオーダの微量ガス定量分析のため
には大気圧質量分析計(API−MS)が極めて有効であ
る。このような高感度のモニタを備え、このデータに基
づいて排気、ガス流量調節バルブにフィードバックをか
けることにより、真空度、パージガス分圧を制御し、初
めて内部環境を自由に制御可能となるということができ
る。
【0030】(実施例3)以下に本発明において電磁場
制御手段を用いた環境制御例を示す。パーマロイ薄膜に
代表される磁性体において、成膜時に数十ガウスの磁場
を印加することにより、薄膜に磁気異方性を持たせる。
この磁気異方性はその後の試料に対する処理、特に高温
処理により次第に失われていく。薄膜の磁気情報を評価
する装置として、例えばスピン偏極走査電子顕微鏡があ
るが、従来の試料処理方法では正しい評価が不可能であ
った。従って試料ホルダ上に微小なコイルを設置し、各
種処理工程中絶えず薄膜に作製時と同様の磁場を印化し
つづけるようにする。図11にその1例としてスピン偏
極走査電子顕微鏡用試料ホルダ構成を示す。このホルダ
は、図3に示したTEM用ホルダの試料台6周りを変更
したものである。従って試料の2軸傾斜観察が可能であ
る。試料は試料設置台66に固定する。そしてこの両側
にコイル65を設置し、試料に磁場を印化する。本ホル
ダを用いることで成膜時のままの磁気情報を保存したま
ま試料を搬送可能となる。
【0031】(実施例4)以下に本発明において放射線
量制御手段を用いた環境制御例を示す。硝酸銀に代表さ
れる感光材試料の化学分析を行なう際は、試料作製後遮
光だけでなく、宇宙線を初め自然放射線に対するシール
ドをする必要がある。また遺伝子などに代表される生体
試料は同様に自然放射線によりその構造が変化してしま
うためシールドが必要となる。このため試料ホルダを鉛
や透磁率の大きい金属等で囲み、試料搬送を行なう。図
12に実施例を示す。ここでは図1に示したトランスフ
ァチャンバ23の後段に、厚い鉛で囲んだシールドチャ
ンバ67を接続してある。試料搬送時はトランスファロ
ッド9により試料ホルダをシールドチャンバ67内に格
納する。この試料の場合は試料作製装置、評価装置共に
同様のシールドが必要である。また試料作製装置、評価
装置、搬送装置間での試料の移動時間が十分に短い場合
は必要ないが、そうでない場合や、微小な試料構造変化
さえ許されない高精度な実験を行なう際は、トランスフ
ァチャンバ23やゲートバルブ31を初め、試料の通過
する配管部などはすべて高透磁率材料等で作製するもの
とする。
【0032】(実施例5)本発明を複数の成膜装置およ
び評価装置との間の環境制御、試料搬送に用いた場合の
実施例を以下に示す。実施例1で示したスパッタ装置以
外の成膜装置およびTEM以外の評価装置にも本発明を
適用することにより、種々の成膜法で作製した多層構造
試料に対し多角的な評価が可能となる。例えば図8に示
したようにスパッタ装置41、MOCVD装置42、M
BE装置43で作製した多層構造試料を、試料搬送装置
40により搬送する。該試料搬送装置40には試料搬送
装置本体を移動するための台車53および前記試料搬送
装置本体を上下及び左右方向に微動可能な架台54を備
えている。台車53には振動を押さえるために振動制御
手段、例えば空気入りタイヤを備えることにより、試料
搬送中における試料の破壊を防ぐ。また作製した試料が
固化しやすい場合は、撹拌装置を振動制御手段として用
い、作製時にままの試料状態を工程全般に渡り維持する
ことが可能である。
【0033】また、微動可能な架台54により、試料搬
送装置本体の連結部を種々の成膜装置および評価装置の
試料室ゲートバルブの位置に合わせることができるの
で、連結操作を容易にかつ短時間で実行できる。
【0034】試料を評価装置まで搬送し、先ず結晶構造
をTEM44で調べた後、他評価装置45例えば2次イ
オン質量分析装置やオージェ電子分光装置に搬送し、同
一試料の組成分析や状態分析を行なう。上記の搬送工程
は超高真空あるいは超高純度ガスパージ状態で行なわれ
るため、例えば従来の大気中で試料を搬送する方法では
表面層の変質により不可能だった数オングストローム深
さの極表面の不純物分析や状態分析が可能となる。ま
た、実施例1で示した試料加熱ホルダを用いて試料加熱
しながら上記分析を行なうことにより、不純物元素の熱
拡散、熱酸化膜形成等をその場動的観察することも可能
である。
【0035】(実施例6)本発明をSi-ULSI等の真
空一貫プロセスラインに適用した場合の実施例を図9を
用いて以下に示す。試料であるSiウエハは、ウエハテス
ト室46、ウエハ前処理室47、薄膜形成室48、不純
物導入室49、パターン形成室50から成る真空一貫プ
ロセスラインで各プロセスを受けることにより、DRAM、
BiCMOS等のデバイスの形態に加工される。前記各プロセ
ス室におけるプロセス条件の仕様からのずれ、あるいは
プロセス不良発生の有無をチェックすることは、最終的
なデバイス形態での不良を未然に防ぐために必要不可欠
である。各プロセスにおけるウエハ状態を正確に評価す
るために、本発明の試料搬送装置を以下のように用い
る。各プロセス室には試料搬送装置40が接続する共通
ポートを設けておき、該ポートからウエハを抜き取る。
この時、試料搬送装置のトランスファロッドの先端に
は、実施例1で用いた2軸傾斜試料加熱ホルダではな
く、Siウエハ対応の試料ホルダを設置しておく。次に、
試料搬送装置で評価装置52へ搬送する。場合によって
は試料をウエハ加工装置51に搬送し、劈開やイオンシ
ニング等によってウエハを評価可能な形状に加工できる
ものとする。これは装置によっては規格の大きさのウエ
ハを挿入することができないことがあるからである。ま
たTEMでは、ウエハ状態では厚すぎて観察できないの
でイオンシニングによって薄膜化する必要があることも
ある。また試料薄膜の積層構造を走査電子顕微鏡(SE
M)やオージェ電子分光装置で分析する場合には、ウエ
ハの断面を劈開により作り、観察する。評価装置がTE
Mである場合には、ウエハ加工装置51内に備えられた
マニピュレータによって、加工された試料をSiウエハ対
応の試料ホルダから実施例1で用いた2軸傾斜試料加熱
ホルダに載せ替える。但しこうしたウエハ加工工程を経
ることにより、一部の環境を連続的に維持することがで
きなくなることもあり得るが、なお他の環境は維持可能
である。上記加工や試料の載せ替えが不要な場合は、ウ
エハ加工装置51を経由せず直接評価装置52へ搬送す
る。
【0036】上記の一連の処理装置における処理を終了
した後、ウエハを試料保管装置としてのウエハ保管装置
68に格納し、搬送時の環境制御を引き続き継続し保管
する。従ってウエハ保管装置68には、ヒータや排気装
置、シールド等を必要に応じて具備させることにする。
【0037】上記の試料搬送により、例えばウエハテス
トおよびウエハ前処理プロセスにおけるウエハ表面汚染
の光電子分光分析、薄膜形成およびパターン形成プロセ
スにおける膜厚、パターン寸法、結晶構造のTEM観
察、不純物導入プロセスにおける不純物元素深さ方向分
布の2次イオン質量分析等の各プロセスにおけるオンラ
イン評価が可能となる。ここでのオンラインとは、試料
を作製時のままの状態で極めて迅速に評価するという意
味に他ならない。これは本発明の環境制御手段をもった
試料搬送装置によって初めて得られるものである。
【0038】また、図9に示した真空一貫プロセスライ
ンが複数個独立に配列した大規模ラインにおいては、本
発明を各プロセスライン間の環境制御ウエハ搬送装置と
して用いることもできる。
【0039】
【発明の効果】本発明を用いることにより、真空度、温
度等の環境を制御しながら目的の試料を複数の処理装置
間で搬送可能となる。更に例えばスパッタ、CVD、M
BE等の各種の成膜装置で作製した試料における、結晶
構造、元素組成、結合状態などを作製直後の状態を保っ
たまま、その場動的に透過電子顕微鏡、2次イオン質量
分析装置、光電子分光装置等の各種の評価装置により多
角的に分析することができる。さらに、本発明は各種の
プロセス装置および評価装置にフレキシブルに連結可能
なので、Si-ULSIを始めとする製品デバイスの作製
プロセスラインにおけるプロセス条件のオンライン検査
に用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】試料搬送装置の全体構成と成膜装置との連結状
態を示す一実施例を示す図。
【図2】2軸傾斜試料加熱ホルダおよびトランスファロ
ッド先端部の一実施例を示す断面図。
【図3】2軸傾斜試料加熱ホルダおよびトランスファロ
ッド先端部の一実施例を示す平面図。
【図4】加熱ヒータを載せる試料台の一実施例の構成
図。
【図5】加熱ヒータの一実施例であるPBN/PGヒー
タの構成図。
【図6】試料台上の加熱ヒータへの電流導入法を示す一
実施例を示す図。
【図7】ヒータ温度制御回路の構成図。
【図8】試料搬送装置による種々の成膜装置で作製した
試料の多角的評価例を示す図。
【図9】試料搬送装置を用いた真空一貫プロセスライン
におけるオンライン評価例を示す図。
【図10】ガスパージ方式トランスファチャンバの一実
施例の構成図。
【図11】試料にバイアス磁界を印加する試料ホルダの
試料台付近の構成図。
【図12】自然放射線をシールドする機能を持つトラン
スファチャンバの一実施例の構成図。
【符号の説明】
1…試料ホルダ本体、2…軸、3…バネ、4…傾斜板、
5…軸受け、6…試料台、7…傾斜用バネ、8…試料台
押さえ、9…トランスファロッド、10…チャック、1
1…ピン、12…溝、20…単芯コネクタ、21…ホル
ダ電流導入端子、22…軸、13…溝、14…加熱ヒー
タ台、15…加熱ヒータ、16…ヒータ基板、17…ヒ
ータ線、18…終端部、19…終端部、23…トランス
ファチャンバ、24…可搬型イオンポンプ、25…液体
窒素シュラウド、26…チャンバ電流導入端子、27…
リード線、28…リール、29…成膜装置、30…中間
排気室、31…ゲートバルブ、32…ゲートバルブ、3
3…加熱ヒータ、34…端子、35…電源、36…電流
計、37…電圧計、38…演算回路、39…演算器、4
0…試料搬送装置、41…スパッタ装置、42…MOC
VD装置、43…MBE装置、44…透過型電子顕微
鏡、45…他評価装置、53…台車、54…架台、46
…ウエハテスト室、47…ウエハ前処理室、48…薄膜
形成室、49…不純物導入室、50…パターン形成室、
51…ウエハ加工装置、52…評価装置、68…ウエハ
保管装置、55…ガスパージ式トランスファチャンバ、
56…ゲートバルブ、57…ガスボンベ、58…前段吸
着機構、59…後段吸着機構、60…ヒータ、61…タ
ーボ分子ポンプ、62…ロータリーポンプ、63…トラ
ップ、64…高感度不純物検出器、65…コイル、66
…試料設置台、67…シールドチャンバ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤田 実 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 内田 史彦 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 鈴木 勲 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 三友 勇 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 三井 ▲泰▼裕 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 金友 正文 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】環境制御手段付き搬送装置により、外部環
    境と遮断された状態で少なくとも連続的に環境制御を行
    ないながら試料を処理装置間で搬送する工程、該処理装
    置において処理する工程と、該搬送装置と処理装置を着
    脱する工程から成ることを特徴とした試料処理方法。
  2. 【請求項2】環境制御手段付き搬送装置と、試料を保持
    する試料ホルダと、該搬送装置からの試料ホルダを処理
    装置へ受け渡しする受け渡し手段と、該搬送装置と処理
    装置が着脱するための着脱手段と、該搬送装置を移動す
    る移動手段から成ることを特徴とした試料処理装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の処理装置は、デバイスプロ
    セス装置、試料作製装置、試料清浄化装置、試料加工装
    置、試料保管装置、試料評価装置のいずれかからなるこ
    とを特徴とした試料処理装置。
  4. 【請求項4】請求項2記載の環境制御手段は、試料温度
    制御手段、真空度制御手段、雰囲気ガス導入制御手段、
    不純物吸脱着制御手段、電磁場制御手段、放射線量制御
    手段、振動制御手段のいずれかからなることを特徴とし
    た試料処理装置。
  5. 【請求項5】請求項2記載の受け渡し手段は、該環境制
    御手段付き搬送装置から試料ホルダを出し入れするため
    の試料搬送棒から成ることを特徴とした試料処理装置。
  6. 【請求項6】請求項1記載の試料処理方法において、該
    処理する工程として、試料ホルダを試料搬送棒により試
    料作製装置内に挿入する工程と、試料作製装置内で該試
    料ホルダ上にあらかじめ固定しておいた基板を加熱もし
    くは冷却する工程と、該基板上に直接試料を成長させる
    工程から成ることを特徴とした試料処理方法。
  7. 【請求項7】請求項5記載の試料処理装置において、試
    料を処理装置内外で処理するための試料ホルダを具備
    し、更に該試料ホルダ内の試料台に設置する試料加熱用
    ヒータとして、化学気相成長法(CVD:Chemical Vapo
    r Deposition)等により基板上にヒータ配線を作製した
    薄型ヒータを備えた試料加熱ホルダを用いることを特徴
    とした試料処理装置。
  8. 【請求項8】請求項5記載の試料ホルダにペルティエ素
    子もしくはシュラウドを備えた試料冷却ホルダを用いる
    ことを特徴とした試料処理装置。
  9. 【請求項9】請求項7記載の試料加熱ホルダにおいて、
    該試料加熱ホルダの厚さが透過電子顕微鏡の高分解能像
    観察用対物レンズの上極と下極のギャップに挿入し、更
    に該ギャップ内で試料台が傾斜可能であることを特徴と
    した試料処理装置。
  10. 【請求項10】請求項7記載の試料台において、ヒータ
    で発生した熱の該試料台外への伝導を遮断するため、該
    試料台上のヒータ設置部と周辺部との間に溝を設けるこ
    とを特徴とした試料処理装置。
  11. 【請求項11】請求項7記載の試料台を傾斜するための
    弾性力を与える傾斜用バネを、該試料台より離れた位置
    に設置することを特徴とした試料処理装置。
  12. 【請求項12】請求項7記載の試料台を傾斜するための
    手段の一部が、傾斜用バネと組み合わせた試料台押さえ
    から成ることを特徴とした試料処理装置。
  13. 【請求項13】請求項12記載の傾斜用バネと試料台押
    さえを、試料温度制御手段のための電流導入手段と兼用
    することを特徴とした試料処理装置。
  14. 【請求項14】請求項13記載の電流導入手段におい
    て、該電流導入手段の一方の電極を接地電位である試料
    ホルダ本体と接触させ、もう一方は請求項11記載の試
    料台押さえと接触させ、更に該試料台押さえを傾斜用バ
    ネを介して試料ホルダ本体とは絶縁された電流導入端子
    と接触させ、該電流導入端子に外部から通電させること
    を特徴とした試料処理装置。
  15. 【請求項15】請求項5記載の試料搬送棒において、該
    試料搬送棒の先端には試料ホルダとの物理的な着脱を可
    能とするチャックを設けることを特徴とした試料処理装
    置。
  16. 【請求項16】請求項15記載のチャックにおいて、電
    流導入端子と接続するための単芯コネクタを、該試料ホ
    ルダの回転軸上にチャックと絶縁して設置することを特
    徴とした試料処理装置。
  17. 【請求項17】請求項15記載の試料搬送棒において、
    該試料搬送棒の先端には単芯コネクタと電流導入端子と
    の電気的な着脱を可能とするのチャックを設けることを
    特徴とした試料処理装置。
  18. 【請求項18】請求項4記載の真空度制御手段として、
    可般型真空排気ポンプを用いることを特徴とした試料処
    理装置。
  19. 【請求項19】請求項7記載の試料加熱用ヒータとし
    て、該試料加熱用ヒータの抵抗値を温度に変換して読み
    取る回路を接続し、温度計測および温度制御する工程を
    含むことを特徴とした試料処理装置。
  20. 【請求項20】請求項4記載の雰囲気ガス導入制御手段
    として、パージガス高純度化装置を備えることを特徴と
    した試料処理装置。
  21. 【請求項21】請求項5記載の搬送装置移動手段とし
    て、環境制御手段付き搬送装置を上下、左右方向に微動
    可能な手段と除震装置を備える架台からなることを特徴
    とした試料処理装置。
  22. 【請求項22】請求項4記載の振動制御手段として、除
    震手段を備えた台車からなることを特徴とした試料処理
    装置。
  23. 【請求項23】請求項1記載の試料処理方法において、
    上記処理する工程として、試料加熱ホルダを用い試料を
    加熱する工程と、加熱による試料状態の変化を処理装置
    によりその場動的観察する工程を含むことを特徴とした
    試料処理方法。
  24. 【請求項24】請求項1記載の試料処理方法において、
    上記処理する工程として、試料加熱ホルダを用い加熱に
    より基板または試料のクリーニングを行なう工程を含む
    ことを特徴とした試料処理方法。
  25. 【請求項25】請求項1記載の試料処理方法において、
    上記処理する工程として、試料加熱ホルダを用い基板を
    加熱し、該基板表面の非晶質層を再結晶化し、該基板上
    に成膜する際の基板表面状態を制御する工程を含むこと
    を特徴とした試料処理方法。
  26. 【請求項26】請求項1記載の試料処理方法において、
    試料加工装置を用い、試料劈開、イオンシニング等を施
    し、他の処理装置における処理に適した形状に加工する
    工程を含むことを特徴とした試料処理方法。
  27. 【請求項27】請求項1記載の試料を処理装置間で搬送
    する工程において、パージガス高純度化装置を用い、搬
    送装置に該パージガス高純度化装置から導いたガスを密
    封もしくはフローさせる工程を含むことを特徴とした試
    料処理方法。
  28. 【請求項28】請求項27記載の試料処理方法におい
    て、パージガス高純度化装置および環境制御手段付き搬
    送装置、処理装置を電解研磨処理、酸化不動態処理した
    ステンレスやアルミニウムで作製することにより、パー
    ジガスをpptオーダに超高純度化する工程を含むことを
    特徴とした試料処理方法。
  29. 【請求項29】請求項4記載の雰囲気ガス導入制御手段
    として、大気圧質量分析計を用いることを特徴とした試
    料処理装置。
  30. 【請求項30】請求項7記載の試料加熱ホルダにおい
    て、上記試料加熱用ヒータ用の電源として定電流電源を
    用い、電流経路上の抵抗値揺らぎに関係なく時間変動の
    ない電力を該試料加熱用ヒータに供給できることを特徴
    とした試料処理装置。
  31. 【請求項31】請求項1記載の環境制御手段付き搬送装
    置を用い、半導体、磁性体、超電導体材料などの極薄膜
    構造から成る微細構造デバイスの、各作製工程における
    表面状態、結晶構造、元素組成などを、その場動的にあ
    るいは工程直後の状態を正確に保ったまま、任意方向よ
    り原子レベルで多角的に評価する工程を含むことを特徴
    とした試料処理方法。
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