JPH06231986A - 三相巻鉄心変圧器の製造方法 - Google Patents
三相巻鉄心変圧器の製造方法Info
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- JPH06231986A JPH06231986A JP5034726A JP3472693A JPH06231986A JP H06231986 A JPH06231986 A JP H06231986A JP 5034726 A JP5034726 A JP 5034726A JP 3472693 A JP3472693 A JP 3472693A JP H06231986 A JPH06231986 A JP H06231986A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 非晶質磁性合金薄帯からなる三相巻鉄心を、
一括整形及び磁場中焼鈍を行って、効率的に製造する方
法を提供することを目的とする。 【構成】 非晶質磁性合金薄帯からなる1ターンカット
方式の外側巻鉄心28aに、同種材料からなる1ターン
カット方式の2つの内側巻鉄心28b,28cを嵌め込
み、これら内,外両巻鉄心28a〜28cを矩形状に一
括整形して三相巻鉄心28の原形を形成し、前記三相巻
鉄心28の外側脚鉄部に巻回方向を逆にした励磁コイル
を巻装し、これら励磁コイルを一定時間毎に、交互通電
を行うことにより磁場中焼鈍を行い、このあと、接合部
を有する継鉄部等を除いて三相巻鉄心28の積層端面に
第1の接着剤層33を設け、この状態で接合部を有する
継鉄部を拡開して巻線34を脚鉄部に嵌挿したあと、再
度拡開した継鉄部を再接合し、前記継鉄部を含む第1の
接着剤層33以外の部位に第2の接着剤層33aを形成
して三相巻鉄心変圧器36を製造するようにしたことを
特徴とする。
一括整形及び磁場中焼鈍を行って、効率的に製造する方
法を提供することを目的とする。 【構成】 非晶質磁性合金薄帯からなる1ターンカット
方式の外側巻鉄心28aに、同種材料からなる1ターン
カット方式の2つの内側巻鉄心28b,28cを嵌め込
み、これら内,外両巻鉄心28a〜28cを矩形状に一
括整形して三相巻鉄心28の原形を形成し、前記三相巻
鉄心28の外側脚鉄部に巻回方向を逆にした励磁コイル
を巻装し、これら励磁コイルを一定時間毎に、交互通電
を行うことにより磁場中焼鈍を行い、このあと、接合部
を有する継鉄部等を除いて三相巻鉄心28の積層端面に
第1の接着剤層33を設け、この状態で接合部を有する
継鉄部を拡開して巻線34を脚鉄部に嵌挿したあと、再
度拡開した継鉄部を再接合し、前記継鉄部を含む第1の
接着剤層33以外の部位に第2の接着剤層33aを形成
して三相巻鉄心変圧器36を製造するようにしたことを
特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非晶質磁性合金薄帯を
使用した1ターンカット方式の三相巻鉄心変圧器の製造
方法に関する。
使用した1ターンカット方式の三相巻鉄心変圧器の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、配電用変圧器等の静止誘導電気機
器に用いる巻鉄心には、鉄心材料として非晶質磁性合金
薄帯(以下、単に磁性薄帯という。)を用いることが種
々検討されている。この磁性薄帯は磁性合金の熔融体を
超急冷して固体化することにより製造していたので、鉄
損が非常に小さく優れた磁気特性を備えている反面、前
記磁性薄帯は製造上の理由からその厚さが20〜50μ
で、けい素鋼帯の厚さに比べて1/10と極端に薄く、
又、歪取り焼鈍後は脆弱化しているため、取扱い時に破
損するおそれがある。
器に用いる巻鉄心には、鉄心材料として非晶質磁性合金
薄帯(以下、単に磁性薄帯という。)を用いることが種
々検討されている。この磁性薄帯は磁性合金の熔融体を
超急冷して固体化することにより製造していたので、鉄
損が非常に小さく優れた磁気特性を備えている反面、前
記磁性薄帯は製造上の理由からその厚さが20〜50μ
で、けい素鋼帯の厚さに比べて1/10と極端に薄く、
又、歪取り焼鈍後は脆弱化しているため、取扱い時に破
損するおそれがある。
【0003】前記の点から磁性薄帯で、例えば、巻鉄心
(三相)を製作する場合、次の二つの方式が考えられて
いる。即ち、磁性薄帯を連続的に巻回して切断部が存在
しない構造、所謂、ノーカット方式と、磁性薄帯を1タ
ーン毎に切断し、この切断した磁性薄帯の切断部を順次
ずらしながら巻線に1ターンづつ巻回して巻鉄心を構成
する1ターンカット方式とがある。
(三相)を製作する場合、次の二つの方式が考えられて
いる。即ち、磁性薄帯を連続的に巻回して切断部が存在
しない構造、所謂、ノーカット方式と、磁性薄帯を1タ
ーン毎に切断し、この切断した磁性薄帯の切断部を順次
ずらしながら巻線に1ターンづつ巻回して巻鉄心を構成
する1ターンカット方式とがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】然るに、前者のノーカ
ット方式における三相巻鉄心の場合、巻線を鉄心に直接
巻回しなければないので、巻線作業に手間等がかかると
ともに、鉄心占有率を良好に維持するには、鉄心断面を
円形に近い段付構造とする必要があったので、巻鉄心の
製造工程が複雑化し、かつ、巻線自体はボビンを廻して
巻線を巻回していたため、巻線の径寸法が大きくなり、
三相巻鉄心変圧器が大型化するという問題があった。
ット方式における三相巻鉄心の場合、巻線を鉄心に直接
巻回しなければないので、巻線作業に手間等がかかると
ともに、鉄心占有率を良好に維持するには、鉄心断面を
円形に近い段付構造とする必要があったので、巻鉄心の
製造工程が複雑化し、かつ、巻線自体はボビンを廻して
巻線を巻回していたため、巻線の径寸法が大きくなり、
三相巻鉄心変圧器が大型化するという問題があった。
【0005】又、後者の1ターンカット方式における三
相巻鉄心の場合は、1ターンカット毎に切断した磁性薄
帯を、巻線に1ターンづつ切断部をずらしながら巻回し
ていたので、巻鉄心は巻線に比較的密接させた状態での
巻回が可能となり、前記ノーカット方式の巻鉄心を用い
た場合に比べ、三相巻鉄心変圧器を小形に製作できる利
点がある。しかし、この1ターンカット方式におけるエ
バンス形の三相巻鉄心においても、次に示すような問題
があった。 (1)従来の三相巻鉄心変圧器は、図13で示すよう
に、磁性薄帯を巻回して互いに相並べて組立てた2個の
内側巻鉄心1,2と、前記内側巻鉄心1,2と同様磁性
薄帯を用いて2個並置した内側巻鉄心1,2の外周を包
囲して巻回した外側巻鉄心3とを組んで三相巻鉄心4を
構成していたが、前記三相巻鉄心4を作る場合、内側巻
鉄心1,2と外側巻鉄心3はそれぞれ個別に巻回して形
成し、又、歪取りの磁場焼鈍も個々に行い、これら内側
と外側との各巻鉄心1,2,3を図示しない巻線に組込
むことにより、はじめて三相巻鉄心4を構成することと
なるため、即ち、前記各巻鉄心1〜3は巻線に組込むま
で個別に独立した状態にあるため、三相巻鉄心4を形成
するのに手間と時間を要す問題があった。
相巻鉄心の場合は、1ターンカット毎に切断した磁性薄
帯を、巻線に1ターンづつ切断部をずらしながら巻回し
ていたので、巻鉄心は巻線に比較的密接させた状態での
巻回が可能となり、前記ノーカット方式の巻鉄心を用い
た場合に比べ、三相巻鉄心変圧器を小形に製作できる利
点がある。しかし、この1ターンカット方式におけるエ
バンス形の三相巻鉄心においても、次に示すような問題
があった。 (1)従来の三相巻鉄心変圧器は、図13で示すよう
に、磁性薄帯を巻回して互いに相並べて組立てた2個の
内側巻鉄心1,2と、前記内側巻鉄心1,2と同様磁性
薄帯を用いて2個並置した内側巻鉄心1,2の外周を包
囲して巻回した外側巻鉄心3とを組んで三相巻鉄心4を
構成していたが、前記三相巻鉄心4を作る場合、内側巻
鉄心1,2と外側巻鉄心3はそれぞれ個別に巻回して形
成し、又、歪取りの磁場焼鈍も個々に行い、これら内側
と外側との各巻鉄心1,2,3を図示しない巻線に組込
むことにより、はじめて三相巻鉄心4を構成することと
なるため、即ち、前記各巻鉄心1〜3は巻線に組込むま
で個別に独立した状態にあるため、三相巻鉄心4を形成
するのに手間と時間を要す問題があった。
【0006】(2)又、内側巻鉄心1,2と外側巻鉄心
3は、巻線に組込むまでの間個々に独立状態で保管され
ている関係上、これら各巻鉄心1〜3を巻線に組込むこ
とにより、はじめて内,外両巻鉄心1〜3を一体的に組
合せて組立てることになる。しかし、内側巻鉄心1,2
と外側巻鉄心3は、前記のように、個別に製作して次工
程で三相巻鉄心4を組立ていたので、外側巻鉄心3の外
周長は2個の内側巻鉄心1,2を並置したときの外周縁
より幾分大きくして組立作業を行うための余裕を必要と
していた。この場合、前記余裕はそれが大きいほど組立
作業が容易である反面、内側巻鉄心1,2の外周と外側
巻鉄心3の内周面との間に図13で示すように隙間Cが
生じ、この隙間Cにより外側巻鉄心3の上部継鉄部が撓
んだり、この撓み現象によって外側巻鉄心3の接合部3
aの密着性が損なわれることになる結果、前記撓みによ
る磁性薄帯に加わる応力によって鉄心特性が低下した
り、接合部の密着性が損なわれることにより、電磁機械
力による騒音発生を誘発するという問題があった。
3は、巻線に組込むまでの間個々に独立状態で保管され
ている関係上、これら各巻鉄心1〜3を巻線に組込むこ
とにより、はじめて内,外両巻鉄心1〜3を一体的に組
合せて組立てることになる。しかし、内側巻鉄心1,2
と外側巻鉄心3は、前記のように、個別に製作して次工
程で三相巻鉄心4を組立ていたので、外側巻鉄心3の外
周長は2個の内側巻鉄心1,2を並置したときの外周縁
より幾分大きくして組立作業を行うための余裕を必要と
していた。この場合、前記余裕はそれが大きいほど組立
作業が容易である反面、内側巻鉄心1,2の外周と外側
巻鉄心3の内周面との間に図13で示すように隙間Cが
生じ、この隙間Cにより外側巻鉄心3の上部継鉄部が撓
んだり、この撓み現象によって外側巻鉄心3の接合部3
aの密着性が損なわれることになる結果、前記撓みによ
る磁性薄帯に加わる応力によって鉄心特性が低下した
り、接合部の密着性が損なわれることにより、電磁機械
力による騒音発生を誘発するという問題があった。
【0007】(3)前記の問題を解決するために、例え
ば、外側巻鉄心3の内周面と、内側巻鉄心1,2の前記
外側巻鉄心3の内側面と対応する外側面との間に、絶縁
物等からなる帯状の詰め物5を介挿させて前記隙間Cを
埋めることにより、この隙間Cの存在によって生じる問
題を解決する技術も開発されているが、この場合、内,
外両巻鉄心1〜3間に生じる隙間Cが比較的小さいとき
は、隙間Cを埋めることが可能であるが、前記隙間Cの
大きさが不均一であったり、隙間Cが詰め物5の板厚よ
り大きい場合は、隙間Cを良好に埋めることは困難であ
った。しかも、詰め物5を使用することはそれだけ三相
巻鉄心4が大きくなり、かつ、詰め物5自体を特別に用
意して介挿しなければならず、この種の三相巻鉄心はそ
の製作に手間がかかり、コスト高を招くおそれがあっ
た。
ば、外側巻鉄心3の内周面と、内側巻鉄心1,2の前記
外側巻鉄心3の内側面と対応する外側面との間に、絶縁
物等からなる帯状の詰め物5を介挿させて前記隙間Cを
埋めることにより、この隙間Cの存在によって生じる問
題を解決する技術も開発されているが、この場合、内,
外両巻鉄心1〜3間に生じる隙間Cが比較的小さいとき
は、隙間Cを埋めることが可能であるが、前記隙間Cの
大きさが不均一であったり、隙間Cが詰め物5の板厚よ
り大きい場合は、隙間Cを良好に埋めることは困難であ
った。しかも、詰め物5を使用することはそれだけ三相
巻鉄心4が大きくなり、かつ、詰め物5自体を特別に用
意して介挿しなければならず、この種の三相巻鉄心はそ
の製作に手間がかかり、コスト高を招くおそれがあっ
た。
【0008】(4)更に、内側及び外側の各巻鉄心1〜
3を巻線に組込む場合、矩形状に整形されて焼鈍を行っ
た前記各巻鉄心1〜3を、1〜数10枚を1ブロックと
して矩形状態から巻戻し、これを巻線に順次組込んで三
相巻鉄心4の組立てを行っていたが、前記内,外の各巻
鉄心1〜3は、焼鈍により非常に脆くなっているので、
巻鉄心の組立時に細心の注意をはらっても、巻線と衝接
したり、既に巻線に挿入した鉄心と衝突したりすると、
簡単に欠損して破片を生じ、この破片が巻線の鉄心挿入
孔内に残留していた場合、変圧器の運転中、絶縁油の対
流ににより浮遊し、巻線の層間に侵入することによっ
て、巻線の短絡事故を誘発するという問題があった。そ
の上、内側及び外側の各巻鉄心1〜3は、焼鈍作業を個
々の鉄心毎に励磁コイルを巻回して磁場中焼鈍を行って
いたので、焼鈍作業のリードタイムに長時間を要すると
いう問題もあった。
3を巻線に組込む場合、矩形状に整形されて焼鈍を行っ
た前記各巻鉄心1〜3を、1〜数10枚を1ブロックと
して矩形状態から巻戻し、これを巻線に順次組込んで三
相巻鉄心4の組立てを行っていたが、前記内,外の各巻
鉄心1〜3は、焼鈍により非常に脆くなっているので、
巻鉄心の組立時に細心の注意をはらっても、巻線と衝接
したり、既に巻線に挿入した鉄心と衝突したりすると、
簡単に欠損して破片を生じ、この破片が巻線の鉄心挿入
孔内に残留していた場合、変圧器の運転中、絶縁油の対
流ににより浮遊し、巻線の層間に侵入することによっ
て、巻線の短絡事故を誘発するという問題があった。そ
の上、内側及び外側の各巻鉄心1〜3は、焼鈍作業を個
々の鉄心毎に励磁コイルを巻回して磁場中焼鈍を行って
いたので、焼鈍作業のリードタイムに長時間を要すると
いう問題もあった。
【0009】本発明は、前記種々の問題に鑑み、磁性薄
帯を巻回してなる三相巻鉄心の内側巻鉄心と外側巻鉄心
とを同時に整形加工し、かつ、焼鈍処理を行い、しか
も、磁性薄帯の剛性を強化して欠損等により破片が生じ
るのを確実に阻止して、鉄心特性及び生産性の向上をは
かるようにした三相巻鉄心変圧器の改良された製造方法
を提供することを目的とする。
帯を巻回してなる三相巻鉄心の内側巻鉄心と外側巻鉄心
とを同時に整形加工し、かつ、焼鈍処理を行い、しか
も、磁性薄帯の剛性を強化して欠損等により破片が生じ
るのを確実に阻止して、鉄心特性及び生産性の向上をは
かるようにした三相巻鉄心変圧器の改良された製造方法
を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、所定の径寸法
で円形に巻回した磁性薄帯の周囲の1ヶ所を切断してこ
れを直線状に展開し、つづいて、直線状に展開した磁性
薄帯の端部を階段状にずらした後、再び円形に加工して
円形な1ターンカット方式の内側巻鉄心を形成し、この
内側巻鉄心の外周に囲繞される外側巻鉄心も、前記内側
巻鉄心と同様にして1ターンカット方式で形成する。次
に、外側巻鉄心の内側に内接する2個の内側巻鉄心を円
形又はだ円形の状態で嵌め込み、これら内側巻鉄心内に
これを矩形整形する整形部材を圧入するとともに、外側
巻鉄心の周囲からはこれを矩形状に押圧保持する押圧板
をプレスにて押圧することにより、内側及び外側の両巻
鉄心を、互いに相対応するコーナー部を良好に密接させ
た状態で、矩形状に整形加工して三相巻鉄心を形成す
る。
で円形に巻回した磁性薄帯の周囲の1ヶ所を切断してこ
れを直線状に展開し、つづいて、直線状に展開した磁性
薄帯の端部を階段状にずらした後、再び円形に加工して
円形な1ターンカット方式の内側巻鉄心を形成し、この
内側巻鉄心の外周に囲繞される外側巻鉄心も、前記内側
巻鉄心と同様にして1ターンカット方式で形成する。次
に、外側巻鉄心の内側に内接する2個の内側巻鉄心を円
形又はだ円形の状態で嵌め込み、これら内側巻鉄心内に
これを矩形整形する整形部材を圧入するとともに、外側
巻鉄心の周囲からはこれを矩形状に押圧保持する押圧板
をプレスにて押圧することにより、内側及び外側の両巻
鉄心を、互いに相対応するコーナー部を良好に密接させ
た状態で、矩形状に整形加工して三相巻鉄心を形成す
る。
【0011】次に前記三相巻鉄心の2つの外側脚鉄部に
磁場印加用の励磁コイルを互いに逆方向に所定回数巻回
する。この状態で、三相巻鉄心を焼鈍炉に入れて所要温
度で加熱するとともに、外側脚鉄部の一方の励磁コイル
に一定時間通電を行い最初の磁場中焼鈍を行う。つづい
て、他方の励磁コイルにも同様の通電を行い2回目の磁
場中焼鈍を行う。この場合、最初に通電を行った励磁コ
イル側には通電を行わない。このように、2つの励磁コ
イルに交互に、かつ、連続的に通電し、これらの通電を
所定時間内に複数回繰り返して磁場中焼鈍を行うことに
より、三相巻鉄心は良好に磁場焼鈍を行うことができ
る。
磁場印加用の励磁コイルを互いに逆方向に所定回数巻回
する。この状態で、三相巻鉄心を焼鈍炉に入れて所要温
度で加熱するとともに、外側脚鉄部の一方の励磁コイル
に一定時間通電を行い最初の磁場中焼鈍を行う。つづい
て、他方の励磁コイルにも同様の通電を行い2回目の磁
場中焼鈍を行う。この場合、最初に通電を行った励磁コ
イル側には通電を行わない。このように、2つの励磁コ
イルに交互に、かつ、連続的に通電し、これらの通電を
所定時間内に複数回繰り返して磁場中焼鈍を行うことに
より、三相巻鉄心は良好に磁場焼鈍を行うことができ
る。
【0012】前記磁場中焼鈍を行った三相巻鉄心は、1
ターンカットの接合部を有する継鉄部を除き、残りの外
側脚鉄部と継鉄部の全部あるいは一部にまたがってその
積層端面に合成樹脂を塗布しこれを硬化させた後、前記
接合部を備えた継鉄部を、前記接合部の位置で開放して
ほぼW字状に拡開する。そして、前記拡開した2つの外
側脚鉄部と1つの中央脚鉄部にそれぞれ巻線を挿入し、
つづいて、前記拡開した継鉄部を再接合したあと、この
部位に合成樹脂を塗布して加熱固化することにより、三
相巻鉄心を備えた変圧器の組立を終える。
ターンカットの接合部を有する継鉄部を除き、残りの外
側脚鉄部と継鉄部の全部あるいは一部にまたがってその
積層端面に合成樹脂を塗布しこれを硬化させた後、前記
接合部を備えた継鉄部を、前記接合部の位置で開放して
ほぼW字状に拡開する。そして、前記拡開した2つの外
側脚鉄部と1つの中央脚鉄部にそれぞれ巻線を挿入し、
つづいて、前記拡開した継鉄部を再接合したあと、この
部位に合成樹脂を塗布して加熱固化することにより、三
相巻鉄心を備えた変圧器の組立を終える。
【0013】
【作用】本発明は、前記のようにして三相巻鉄心変圧器
を製造するようにしたので、三相巻鉄心の整形加工及び
焼鈍作業を迅速・容易に行うことができる。しかも、内
側巻鉄心と外側巻鉄心とを同時に、かつ、一体的に整形
加工を行う方法の採用により、内側巻鉄心と外側巻鉄心
との周長の余裕をあらかじめ設ける必要がないため、鉄
心中に無用な隙間が生じるのを皆無とすることが可能と
なり、前記鉄心中に存在する無用な隙間によって生じる
弊害を確実に解消することができる。又、、三相巻鉄心
の脚鉄部と接合部を有しない継鉄部の一部には、巻線と
の組立に際して合成樹脂製の接着剤等の塗布によって事
前に剛性強化がはかられているので、巻線への組立時と
か輸送時等に外力が加えられた場合、あるいは、巻線と
の衝接による磁性薄帯の損傷を極力低減させることが可
能であるため、磁性薄帯の損傷に伴う破片の発生による
弊害も良好に回避することができる。
を製造するようにしたので、三相巻鉄心の整形加工及び
焼鈍作業を迅速・容易に行うことができる。しかも、内
側巻鉄心と外側巻鉄心とを同時に、かつ、一体的に整形
加工を行う方法の採用により、内側巻鉄心と外側巻鉄心
との周長の余裕をあらかじめ設ける必要がないため、鉄
心中に無用な隙間が生じるのを皆無とすることが可能と
なり、前記鉄心中に存在する無用な隙間によって生じる
弊害を確実に解消することができる。又、、三相巻鉄心
の脚鉄部と接合部を有しない継鉄部の一部には、巻線と
の組立に際して合成樹脂製の接着剤等の塗布によって事
前に剛性強化がはかられているので、巻線への組立時と
か輸送時等に外力が加えられた場合、あるいは、巻線と
の衝接による磁性薄帯の損傷を極力低減させることが可
能であるため、磁性薄帯の損傷に伴う破片の発生による
弊害も良好に回避することができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし12よっ
て説明する。図1ないし4において、非晶質磁性合金薄
帯11を巻枠12に所定回数円形状に巻取って巻層体1
3を形成する。つづいて、図2で示すように、前記巻層
体13から巻枠12を取出し、この巻層体13の周囲の
一部を締付部材14,14aと、ボルト14bとからな
る挟圧装置15にて一定の間隔を空けて締着・固定し、
この状態で、図示しない切断装置により、前記締付部材
14,14aの間に位置する巻層体13を、その径方向
に図2で示す切断線16に沿って切断する。次に、前記
2分割した締付部材14,14aの一方を巻層体13か
ら取外し、図3のように、切断された巻層体13を直線
状に展開し、その最上及び下層には、巻層体13と同幅
な金属板、例えば、けい素鋼帯を配置して展開積層体1
7を形成する。前記展開積層体17の締付部材14にて
拘束される一方の切断面は、前記展開積層体17の長さ
方向に対して直角となっており、又、自由端となってい
る他方の切断面は、展開積層体17の長さ方向に対して
傾斜しており、これによって長さが順次大きくなる多数
枚の非晶質磁性合金薄帯(以下、単に磁性薄帯とい
う。)11を直線状に積層した状態となす。そして、前
記図3に示す直線状の状態から例えば、図4で示すよう
に、磁性薄帯11を複数組に分割した状態でそれぞれ1
枚,あるいは、複数枚毎に所定寸法で長さ方向に順次ず
らし、これにより、多数の磁性薄帯11が積層され、か
つ、両端を階段状にずらした積層ブロック18を形成す
る。なお、前記積層ブロック18は成形加工すべき巻鉄
心を所定厚み毎に径方向に複数段に分割した単位積層ブ
ロック18a,18b,18cを構成する。この単位積
層ブロック18a〜18cは3ブロックに限定されるこ
となく、必要に応じたブロック数で形成されることは云
うまでもない。
て説明する。図1ないし4において、非晶質磁性合金薄
帯11を巻枠12に所定回数円形状に巻取って巻層体1
3を形成する。つづいて、図2で示すように、前記巻層
体13から巻枠12を取出し、この巻層体13の周囲の
一部を締付部材14,14aと、ボルト14bとからな
る挟圧装置15にて一定の間隔を空けて締着・固定し、
この状態で、図示しない切断装置により、前記締付部材
14,14aの間に位置する巻層体13を、その径方向
に図2で示す切断線16に沿って切断する。次に、前記
2分割した締付部材14,14aの一方を巻層体13か
ら取外し、図3のように、切断された巻層体13を直線
状に展開し、その最上及び下層には、巻層体13と同幅
な金属板、例えば、けい素鋼帯を配置して展開積層体1
7を形成する。前記展開積層体17の締付部材14にて
拘束される一方の切断面は、前記展開積層体17の長さ
方向に対して直角となっており、又、自由端となってい
る他方の切断面は、展開積層体17の長さ方向に対して
傾斜しており、これによって長さが順次大きくなる多数
枚の非晶質磁性合金薄帯(以下、単に磁性薄帯とい
う。)11を直線状に積層した状態となす。そして、前
記図3に示す直線状の状態から例えば、図4で示すよう
に、磁性薄帯11を複数組に分割した状態でそれぞれ1
枚,あるいは、複数枚毎に所定寸法で長さ方向に順次ず
らし、これにより、多数の磁性薄帯11が積層され、か
つ、両端を階段状にずらした積層ブロック18を形成す
る。なお、前記積層ブロック18は成形加工すべき巻鉄
心を所定厚み毎に径方向に複数段に分割した単位積層ブ
ロック18a,18b,18cを構成する。この単位積
層ブロック18a〜18cは3ブロックに限定されるこ
となく、必要に応じたブロック数で形成されることは云
うまでもない。
【0015】次に、前記積層ブロック18において、三
相巻鉄心の内側巻鉄心となる巻鉄心素体を形成する場合
は、図5,6で示すように、前記内側巻鉄心の長さ寸法
を備えた積層ブロック18を、図示しない円形な巻枠部
材を用いてリング状に加工し、その最外周に配置した図
示しないけい素鋼帯を粘着テープ等を用いて止着するこ
とにより、円形な巻鉄心素体19,19aを形成する。
この際、積層ブロック18の長さ方向の両端は前記円形
加工を行うことにより、互いに接合して図5で示すよう
に、階段状の接合部aが形成される。又、三相巻鉄心の
外側巻鉄心となる巻鉄心素体20を形成する場合は、前
記積層ブロック18を外側巻鉄心の長さ寸法で形成し、
この外側巻鉄心用の積層ブロックを図5で示すように、
長円形状に加工し、その最外周に配置した図示しないけ
い素鋼帯を粘着テープ等により止着して外側巻鉄心素体
20を形成する。この巻鉄心素体20においても、階段
状の接合部bが形成されることは云うまでもない。
相巻鉄心の内側巻鉄心となる巻鉄心素体を形成する場合
は、図5,6で示すように、前記内側巻鉄心の長さ寸法
を備えた積層ブロック18を、図示しない円形な巻枠部
材を用いてリング状に加工し、その最外周に配置した図
示しないけい素鋼帯を粘着テープ等を用いて止着するこ
とにより、円形な巻鉄心素体19,19aを形成する。
この際、積層ブロック18の長さ方向の両端は前記円形
加工を行うことにより、互いに接合して図5で示すよう
に、階段状の接合部aが形成される。又、三相巻鉄心の
外側巻鉄心となる巻鉄心素体20を形成する場合は、前
記積層ブロック18を外側巻鉄心の長さ寸法で形成し、
この外側巻鉄心用の積層ブロックを図5で示すように、
長円形状に加工し、その最外周に配置した図示しないけ
い素鋼帯を粘着テープ等により止着して外側巻鉄心素体
20を形成する。この巻鉄心素体20においても、階段
状の接合部bが形成されることは云うまでもない。
【0016】前記のようにして、三相巻鉄心の内,外両
巻鉄心を構成するための巻鉄心素体19,19a,20
を形成した後、つづいて、図5に示すように、長円形の
巻鉄心素体20内に円形な巻鉄心素体19を挿入し、こ
れら巻鉄心素体19,20を三相巻鉄心の脚鉄部となる
部位(1ヶ所)で、締付板21と締付ボルト22とから
なる締付部材23を用いて一体的に仮固定することによ
り、図5のように、内,外両巻鉄心素体19,20を良
好に接触させることができる。この場合、巻鉄心素体1
9,20の素材となる磁性薄帯は、極めて薄く、しか
も、靭性に富んでいるので、焼鈍前においては任意の形
状に変形させることが可能となる。従って、前記のよう
に、外側の巻鉄心素体20に内側の巻鉄心素体19を1
個挿入した状態で、更に、もう一方の内側の巻鉄心素体
19aを挿入するときは、図6で示すように、既に挿入
されている巻鉄心素体19をだ円形に変形させて巻鉄心
素体20内の空間を拡げた状態でもう一方の内側の巻鉄
心素体19aを挿入し、この巻鉄心素体19aと外側の
巻鉄心素体20とを締付部材23を用いて前記巻鉄心素
体19と同様に仮固定すると、図6のように、巻鉄心素
体20の内側コーナー部において、内側の巻鉄心素体1
9,19aはそれぞれ良好に接触して三相巻鉄心の原形
を形成する。なお、内側巻鉄心19,19aと外側巻鉄
心20は締付部材23を用いる代わりに、しゃこ万力を
用いて仮固定するようにしてもよい。
巻鉄心を構成するための巻鉄心素体19,19a,20
を形成した後、つづいて、図5に示すように、長円形の
巻鉄心素体20内に円形な巻鉄心素体19を挿入し、こ
れら巻鉄心素体19,20を三相巻鉄心の脚鉄部となる
部位(1ヶ所)で、締付板21と締付ボルト22とから
なる締付部材23を用いて一体的に仮固定することによ
り、図5のように、内,外両巻鉄心素体19,20を良
好に接触させることができる。この場合、巻鉄心素体1
9,20の素材となる磁性薄帯は、極めて薄く、しか
も、靭性に富んでいるので、焼鈍前においては任意の形
状に変形させることが可能となる。従って、前記のよう
に、外側の巻鉄心素体20に内側の巻鉄心素体19を1
個挿入した状態で、更に、もう一方の内側の巻鉄心素体
19aを挿入するときは、図6で示すように、既に挿入
されている巻鉄心素体19をだ円形に変形させて巻鉄心
素体20内の空間を拡げた状態でもう一方の内側の巻鉄
心素体19aを挿入し、この巻鉄心素体19aと外側の
巻鉄心素体20とを締付部材23を用いて前記巻鉄心素
体19と同様に仮固定すると、図6のように、巻鉄心素
体20の内側コーナー部において、内側の巻鉄心素体1
9,19aはそれぞれ良好に接触して三相巻鉄心の原形
を形成する。なお、内側巻鉄心19,19aと外側巻鉄
心20は締付部材23を用いる代わりに、しゃこ万力を
用いて仮固定するようにしてもよい。
【0017】前記のようにして三相巻鉄心の原形を形成
したら、図7で示すように、内側の巻鉄心素体19,1
9aに巻鉄心の継鉄部に相当する位置において、1対の
成形金型24,24を、この成形金型24,24に凹設
した凹溝25を互いに相対向させて挿入配置し、この状
態で、前記成形金型24,24の凹溝25,25間に、
テーパー状の整形板26を挿入してこれを油圧プレス等
により押圧して前記整形金具24,24間に圧入する。
前記整形板26の圧入と同時に、外側巻鉄心素体20の
外側に押圧板27を当接し、これを図7で示すように、
前後左右方向からプレス等にて押圧することにより、前
記内,外両巻鉄心素体19,19a,20を、その内,
外両方向から矩形状に押圧・付勢させて外側及び内側の
各巻鉄心28a〜28cからなる三相巻鉄心28を形成
する。前記矩形状に整形された三相巻鉄心28は、図8
で示すように、矩形整形枠体29に嵌挿させることによ
り、押圧板27の押圧を解除しても、成形金型24,2
4と該成形金型24,24間に挿入した整形板26及び
前記矩形整形枠体29とによって良好に矩形保持するこ
とができる。
したら、図7で示すように、内側の巻鉄心素体19,1
9aに巻鉄心の継鉄部に相当する位置において、1対の
成形金型24,24を、この成形金型24,24に凹設
した凹溝25を互いに相対向させて挿入配置し、この状
態で、前記成形金型24,24の凹溝25,25間に、
テーパー状の整形板26を挿入してこれを油圧プレス等
により押圧して前記整形金具24,24間に圧入する。
前記整形板26の圧入と同時に、外側巻鉄心素体20の
外側に押圧板27を当接し、これを図7で示すように、
前後左右方向からプレス等にて押圧することにより、前
記内,外両巻鉄心素体19,19a,20を、その内,
外両方向から矩形状に押圧・付勢させて外側及び内側の
各巻鉄心28a〜28cからなる三相巻鉄心28を形成
する。前記矩形状に整形された三相巻鉄心28は、図8
で示すように、矩形整形枠体29に嵌挿させることによ
り、押圧板27の押圧を解除しても、成形金型24,2
4と該成形金型24,24間に挿入した整形板26及び
前記矩形整形枠体29とによって良好に矩形保持するこ
とができる。
【0018】次に、前記のようにして矩形整形した三相
巻鉄心28の外側脚鉄部U,Wに、図8で示すように、
耐熱性の電線を互いに逆方向に所定回数巻装して磁場印
加用第1,第2の励磁コイル30,31を設ける。これ
らコイル30,31は電流開閉器S1 ,S2 を介して直
流電源装置32に接続し、直流電流を通電したとき鉄心
中に発生する磁束の流れる方向が、互いに逆方向となる
ように形成されている。そして、前記励磁コイル30,
31の巻回数については、通常任意とするものの、一般
に、磁性薄帯11の磁場中焼鈍には、800〜1,20
0A/mが適しており、印加する励磁電流との関係から
選択すればよい。例えば、今、800A/mの磁化の大
きさを必要とする場合、鉄心の磁路長を0.5mとし、
直流電源装置32からの出力電流が80Aと設定した場
合、800/80×0.5=5となる。この結果、三相
巻鉄心28の外側脚鉄部U,Wには耐熱電線を5巻回す
ることにより、励磁コイル30,31を設けることがで
きるので、励磁コイル30,31を迅速・容易に製作す
ることが可能となる。なお、出力電流が80Aより大き
い直流電源装置を用いることができれば、更に、巻回数
を少なくすることが可能となる。
巻鉄心28の外側脚鉄部U,Wに、図8で示すように、
耐熱性の電線を互いに逆方向に所定回数巻装して磁場印
加用第1,第2の励磁コイル30,31を設ける。これ
らコイル30,31は電流開閉器S1 ,S2 を介して直
流電源装置32に接続し、直流電流を通電したとき鉄心
中に発生する磁束の流れる方向が、互いに逆方向となる
ように形成されている。そして、前記励磁コイル30,
31の巻回数については、通常任意とするものの、一般
に、磁性薄帯11の磁場中焼鈍には、800〜1,20
0A/mが適しており、印加する励磁電流との関係から
選択すればよい。例えば、今、800A/mの磁化の大
きさを必要とする場合、鉄心の磁路長を0.5mとし、
直流電源装置32からの出力電流が80Aと設定した場
合、800/80×0.5=5となる。この結果、三相
巻鉄心28の外側脚鉄部U,Wには耐熱電線を5巻回す
ることにより、励磁コイル30,31を設けることがで
きるので、励磁コイル30,31を迅速・容易に製作す
ることが可能となる。なお、出力電流が80Aより大き
い直流電源装置を用いることができれば、更に、巻回数
を少なくすることが可能となる。
【0019】つづいて、励磁コイル30,31の巻回後
三相巻鉄心28を不活性ガスが充満する図示しない焼鈍
炉に入れ、約350〜400℃の温度で約2時間焼鈍を
行う。そして、前記加熱焼鈍時における磁場中焼鈍は、
三相巻鉄心28の加熱開始と同時に行う。即ち、最初に
電流開閉器S1 を閉じて第1の励磁コイル30のみに直
流電流を通電すると、三相巻鉄心28には図9の(a)
のように、1対の外側脚鉄部U,Wのうち、U相となる
外側脚鉄部Uと内側巻鉄心28cとを最大励磁するよう
にして磁束が流れる。前記第1の励磁コイル30に一定
時間通電させたあと、電流開閉器S1 を開放し、つづい
て、もう一方の電流開閉器S2 を閉じて第2の励磁コイ
ル31にのみ通電を行うと、このコイル31は前記U相
に巻回した第1の励磁コイル30と逆方向に巻回されて
いるため、三相巻鉄心28には図9の(b)のように、
外側脚鉄部U,Wのうち、W相となる外側脚鉄部Wと内
側巻鉄心28bとを最大励磁するようにして磁束が流れ
る。このように、第1の励磁コイル30と第2の励磁コ
イル31とに一定時間毎に交互に、かつ、連続的に通電
を行うことにより、三相巻鉄心28の各脚鉄部U,V,
Wに流れる磁束を均等化させて良好に磁場中焼鈍を行う
ことが可能となる。
三相巻鉄心28を不活性ガスが充満する図示しない焼鈍
炉に入れ、約350〜400℃の温度で約2時間焼鈍を
行う。そして、前記加熱焼鈍時における磁場中焼鈍は、
三相巻鉄心28の加熱開始と同時に行う。即ち、最初に
電流開閉器S1 を閉じて第1の励磁コイル30のみに直
流電流を通電すると、三相巻鉄心28には図9の(a)
のように、1対の外側脚鉄部U,Wのうち、U相となる
外側脚鉄部Uと内側巻鉄心28cとを最大励磁するよう
にして磁束が流れる。前記第1の励磁コイル30に一定
時間通電させたあと、電流開閉器S1 を開放し、つづい
て、もう一方の電流開閉器S2 を閉じて第2の励磁コイ
ル31にのみ通電を行うと、このコイル31は前記U相
に巻回した第1の励磁コイル30と逆方向に巻回されて
いるため、三相巻鉄心28には図9の(b)のように、
外側脚鉄部U,Wのうち、W相となる外側脚鉄部Wと内
側巻鉄心28bとを最大励磁するようにして磁束が流れ
る。このように、第1の励磁コイル30と第2の励磁コ
イル31とに一定時間毎に交互に、かつ、連続的に通電
を行うことにより、三相巻鉄心28の各脚鉄部U,V,
Wに流れる磁束を均等化させて良好に磁場中焼鈍を行う
ことが可能となる。
【0020】三相巻鉄心28の磁場中焼鈍は以上説明し
たように、外側脚鉄部U,Wを個別に集中して2回行う
ことにより、これを1サイクルとなし、又、外側脚鉄部
U,Wにおける第1,第2の励磁コイル30,31の1
回当りの通電時間(最大励磁時間)を10分以内に設定
し、これを焼鈍終了までの所定時間内において連続して
繰り返すことにより焼鈍を終了するものである。本発明
の実施例においては、三相巻鉄心28の焼鈍時間を2時
間と設定した場合、前記磁場中焼鈍は1サイクルが約2
0分となるため、6サイクルを繰り返すことにより焼鈍
作業は完了することになる。前記磁場中焼鈍の1サイク
ルの時間を20分以内と設定したのは、実験により割り
出したもので、各脚鉄部U,V,Wにおける励磁コイル
の通電時間をそれぞれ30分として実験した場合(即
ち、1サイクルを60分)と、10分として実験した結
果(即ち、1サイクルを20分とした場合)とを焼鈍後
において、それぞれの鉄心特性を検証したところ、脚鉄
部U,Wをそれぞれ30分間励磁するよりも、10分づ
つ励磁させた方が良好であることが判明したので、本発
明では各脚鉄部U,Wをそれぞれ10分以内で順次励磁
場所をかえながら、連続的に励磁させて磁場中焼鈍を行
う方式を採用したものである。この結果、三相巻鉄心の
焼鈍に際して本発明は、従来のように、2個の内側巻鉄
心と1個の外側巻鉄心をそれぞれ個別に行う場合に比
べ、三相巻鉄心28自体を一括して磁場中焼鈍を行う方
式の採用により、焼鈍時間は実質的に1/3の時間で完
了することとなるため、焼鈍作業を合理的に行うことが
できる。
たように、外側脚鉄部U,Wを個別に集中して2回行う
ことにより、これを1サイクルとなし、又、外側脚鉄部
U,Wにおける第1,第2の励磁コイル30,31の1
回当りの通電時間(最大励磁時間)を10分以内に設定
し、これを焼鈍終了までの所定時間内において連続して
繰り返すことにより焼鈍を終了するものである。本発明
の実施例においては、三相巻鉄心28の焼鈍時間を2時
間と設定した場合、前記磁場中焼鈍は1サイクルが約2
0分となるため、6サイクルを繰り返すことにより焼鈍
作業は完了することになる。前記磁場中焼鈍の1サイク
ルの時間を20分以内と設定したのは、実験により割り
出したもので、各脚鉄部U,V,Wにおける励磁コイル
の通電時間をそれぞれ30分として実験した場合(即
ち、1サイクルを60分)と、10分として実験した結
果(即ち、1サイクルを20分とした場合)とを焼鈍後
において、それぞれの鉄心特性を検証したところ、脚鉄
部U,Wをそれぞれ30分間励磁するよりも、10分づ
つ励磁させた方が良好であることが判明したので、本発
明では各脚鉄部U,Wをそれぞれ10分以内で順次励磁
場所をかえながら、連続的に励磁させて磁場中焼鈍を行
う方式を採用したものである。この結果、三相巻鉄心の
焼鈍に際して本発明は、従来のように、2個の内側巻鉄
心と1個の外側巻鉄心をそれぞれ個別に行う場合に比
べ、三相巻鉄心28自体を一括して磁場中焼鈍を行う方
式の採用により、焼鈍時間は実質的に1/3の時間で完
了することとなるため、焼鈍作業を合理的に行うことが
できる。
【0021】前記のようにして磁場中焼鈍を終了した三
相巻鉄心28は、図8において第1,第2の励磁コイル
30,31のみを一旦除去する。この状態で、三相巻鉄
心28の各脚鉄部U,V,Wと接合部a,bを有しない
継鉄部Yの一部又は全部の積層端面側に、常温硬化性の
接着剤を塗布して第1の接着剤層33を形成することに
より、三相巻鉄心28の剛性強化を事前に図っておく。
なお、前記接着剤を塗布した三相巻鉄心28は加熱炉に
入れて接着剤を強制的に加熱硬化させるようにしてもよ
い。前記のように、三相巻鉄心28の接合部を備えた継
鉄部Xを除く部分が事前に接着剤により剛性強化がはか
られているため、三相巻鉄心28はその窓内から整形板
26を整形金型24,24から抜き取って金型24,2
4を除去するとともに、矩形整形枠体29を取外して矩
形保持状態を完全に解消しても、前記接着剤を塗布した
第1の接着剤層33(図10参照)の存在により剛性強
化がはかられているので、自立性に優れ自重変形するこ
となく矩形状態を維持することができる。なお、第1の
接着剤層33は、継鉄部Yの積層端面全体を塗布する代
わりに、該継鉄部Yの脚鉄部U,V,Wとつながる1部
のみに接着剤を塗布して設けるようにしてもよい。
相巻鉄心28は、図8において第1,第2の励磁コイル
30,31のみを一旦除去する。この状態で、三相巻鉄
心28の各脚鉄部U,V,Wと接合部a,bを有しない
継鉄部Yの一部又は全部の積層端面側に、常温硬化性の
接着剤を塗布して第1の接着剤層33を形成することに
より、三相巻鉄心28の剛性強化を事前に図っておく。
なお、前記接着剤を塗布した三相巻鉄心28は加熱炉に
入れて接着剤を強制的に加熱硬化させるようにしてもよ
い。前記のように、三相巻鉄心28の接合部を備えた継
鉄部Xを除く部分が事前に接着剤により剛性強化がはか
られているため、三相巻鉄心28はその窓内から整形板
26を整形金型24,24から抜き取って金型24,2
4を除去するとともに、矩形整形枠体29を取外して矩
形保持状態を完全に解消しても、前記接着剤を塗布した
第1の接着剤層33(図10参照)の存在により剛性強
化がはかられているので、自立性に優れ自重変形するこ
となく矩形状態を維持することができる。なお、第1の
接着剤層33は、継鉄部Yの積層端面全体を塗布する代
わりに、該継鉄部Yの脚鉄部U,V,Wとつながる1部
のみに接着剤を塗布して設けるようにしてもよい。
【0022】三相巻鉄心28に接着剤層33を設けたあ
と、前記三相巻鉄心28の外側及び内側の各巻鉄心28
a〜28cの最外周に配置したけい素鋼帯の止着を一旦
解き、接合部a,bを有する前記各巻鉄心28a〜28
cの継鉄部Xを、それぞれ接合部a,bの位置で開放
し、図10で示すように、三相巻鉄心28をW字状に拡
開する。前記W字状に拡開した三相巻鉄心28は、開放
された継鉄部Xを、図10のように巻線34の鉄心挿入
孔35と相対向させ、この状態で、拡開された継鉄部X
側から三相巻鉄心28を前記巻線34の鉄心挿入孔35
に嵌め込む。この場合、三相巻鉄心28は継鉄部Xを除
く積層端面が接着剤層33により剛性強化が図られてい
るため、自重変形を起したり、三相巻鉄心28自体の素
材である磁性薄帯11が巻線34と衝接した際の損傷に
より破片が外部に飛散するということもなく、図11で
示すように、三相巻鉄心28の各脚鉄部U,V,Wを対
応する巻線34に円滑に、しかも、一動作で嵌め込むこ
とができる。
と、前記三相巻鉄心28の外側及び内側の各巻鉄心28
a〜28cの最外周に配置したけい素鋼帯の止着を一旦
解き、接合部a,bを有する前記各巻鉄心28a〜28
cの継鉄部Xを、それぞれ接合部a,bの位置で開放
し、図10で示すように、三相巻鉄心28をW字状に拡
開する。前記W字状に拡開した三相巻鉄心28は、開放
された継鉄部Xを、図10のように巻線34の鉄心挿入
孔35と相対向させ、この状態で、拡開された継鉄部X
側から三相巻鉄心28を前記巻線34の鉄心挿入孔35
に嵌め込む。この場合、三相巻鉄心28は継鉄部Xを除
く積層端面が接着剤層33により剛性強化が図られてい
るため、自重変形を起したり、三相巻鉄心28自体の素
材である磁性薄帯11が巻線34と衝接した際の損傷に
より破片が外部に飛散するということもなく、図11で
示すように、三相巻鉄心28の各脚鉄部U,V,Wを対
応する巻線34に円滑に、しかも、一動作で嵌め込むこ
とができる。
【0023】前記のように、W字状に拡開した三相巻鉄
心28を巻線34の鉄心挿入孔35に挿入したあと、内
側及び外側の両巻鉄心28a〜28cの各拡開した継鉄
部Xを開放前の状態(内側)に折り曲げて接合部a,b
を図11で示すように、再接合する。そして、前記再接
合を行った継鉄部Xは、図12で示すように、内,外両
巻鉄心28a〜28cの最外周に配置したけい素鋼帯を
止着して接合部a,bの解離防止を行ったあと、前記継
鉄部Xの積層端面(継鉄部Yに接着剤を事前に塗布して
いないときも含む)を、他の部位と同様に接着剤を塗布
して第2の接着剤層33aを形成することにより、三相
巻鉄心28の組立を終了するものである。なお、前記三
相巻鉄心28の組立後、巻線34と三相巻鉄心28との
間の隙間にスペーサや楔等を用いて三相巻鉄心28が揺
動することによって損傷するのを防ぐ手段を講ずること
によって最終的に三相巻鉄心28の組立を完了し、図1
2で示す三相巻鉄心変圧器36を製作する。なお、本発
明は、三相巻鉄心28を横に寝かせた状態で巻線34に
嵌め込むようにした実施例について説明したが、これに
限定することなく、W字状に開放した三相巻鉄心28を
引起し、巻線34を三相巻鉄心28の開放端側から嵌め
込むことにより、三相巻鉄心28の組立を行うようにし
ても本発明は成立する。
心28を巻線34の鉄心挿入孔35に挿入したあと、内
側及び外側の両巻鉄心28a〜28cの各拡開した継鉄
部Xを開放前の状態(内側)に折り曲げて接合部a,b
を図11で示すように、再接合する。そして、前記再接
合を行った継鉄部Xは、図12で示すように、内,外両
巻鉄心28a〜28cの最外周に配置したけい素鋼帯を
止着して接合部a,bの解離防止を行ったあと、前記継
鉄部Xの積層端面(継鉄部Yに接着剤を事前に塗布して
いないときも含む)を、他の部位と同様に接着剤を塗布
して第2の接着剤層33aを形成することにより、三相
巻鉄心28の組立を終了するものである。なお、前記三
相巻鉄心28の組立後、巻線34と三相巻鉄心28との
間の隙間にスペーサや楔等を用いて三相巻鉄心28が揺
動することによって損傷するのを防ぐ手段を講ずること
によって最終的に三相巻鉄心28の組立を完了し、図1
2で示す三相巻鉄心変圧器36を製作する。なお、本発
明は、三相巻鉄心28を横に寝かせた状態で巻線34に
嵌め込むようにした実施例について説明したが、これに
限定することなく、W字状に開放した三相巻鉄心28を
引起し、巻線34を三相巻鉄心28の開放端側から嵌め
込むことにより、三相巻鉄心28の組立を行うようにし
ても本発明は成立する。
【0024】
【発明の効果】本発明は、以上説明したようにして三相
巻鉄心変圧器を製造するようにしたので、次に示すよう
な効果を有する。 (1)本発明は、三相巻鉄心の整形加工に際して、外側
巻鉄心と内側巻鉄心とが、内接するコーナー部において
あらかじめ接触させた状態で、内,外両巻鉄心を一体的
に整形加工する方式を採用しているので、内,外両巻鉄
心の内接するコーナー部において、隙間が生じるのを抑
制することが可能となり、この結果、前記隙間によって
生じる鉄心特性及び騒音特性の低下を良好に防ぐことが
できる。しかも、整形作業は内側と外側との巻鉄心を三
相状態に組合せて一体的に行うことができるため、整形
作業の簡素化をはかることができる。 (2)又、磁場中焼鈍に際しては、三相巻鉄心の2つの
外側脚鉄部のみに励磁コイルを互いに逆方向に巻回して
設け、通電時は、前記2つの励磁コイルを一定時間毎
に、交互に、通電させるように区分したものを1サイク
ルとして、これを磁場中焼鈍に要する所定時間内に、連
続して所定のサイクルを順次繰り返して磁場中焼鈍を行
うようにしたので、従来のように、三相巻鉄心を構成す
る3個の巻鉄心を個別に磁場中焼鈍を行う場合に比べ、
本発明は三相巻鉄心そのものを直接焼鈍するようにして
いるため、磁場中焼鈍の時間は、従来に比べて1/3で
行うことが可能となるため、三相巻鉄心変圧器の生産性
を著しく向上させることができる。 (3)更に、三相巻鉄心を巻線に組込む場合、本発明は
三相巻鉄心の脚鉄部と接合部を有しない継鉄部との積層
端面に接着剤を事前に塗布して剛性を強化してあるの
で、焼鈍によって脆くなっている脚鉄部が損傷するのを
確実に防ぐことができるとともに、巻線への挿入作業を
円滑に行うことができるため、三相巻鉄心の組立作業を
容易に、かつ、迅速に行うことができる。その上、巻線
に組込んだ三相巻鉄心は、接合部を再接合した継鉄部に
も接着剤を塗布して剛性強化がはかられているので、三
相巻鉄心の巻線から露出している部分が外的要因によっ
て損傷するのを確実に防ぐことができる。
巻鉄心変圧器を製造するようにしたので、次に示すよう
な効果を有する。 (1)本発明は、三相巻鉄心の整形加工に際して、外側
巻鉄心と内側巻鉄心とが、内接するコーナー部において
あらかじめ接触させた状態で、内,外両巻鉄心を一体的
に整形加工する方式を採用しているので、内,外両巻鉄
心の内接するコーナー部において、隙間が生じるのを抑
制することが可能となり、この結果、前記隙間によって
生じる鉄心特性及び騒音特性の低下を良好に防ぐことが
できる。しかも、整形作業は内側と外側との巻鉄心を三
相状態に組合せて一体的に行うことができるため、整形
作業の簡素化をはかることができる。 (2)又、磁場中焼鈍に際しては、三相巻鉄心の2つの
外側脚鉄部のみに励磁コイルを互いに逆方向に巻回して
設け、通電時は、前記2つの励磁コイルを一定時間毎
に、交互に、通電させるように区分したものを1サイク
ルとして、これを磁場中焼鈍に要する所定時間内に、連
続して所定のサイクルを順次繰り返して磁場中焼鈍を行
うようにしたので、従来のように、三相巻鉄心を構成す
る3個の巻鉄心を個別に磁場中焼鈍を行う場合に比べ、
本発明は三相巻鉄心そのものを直接焼鈍するようにして
いるため、磁場中焼鈍の時間は、従来に比べて1/3で
行うことが可能となるため、三相巻鉄心変圧器の生産性
を著しく向上させることができる。 (3)更に、三相巻鉄心を巻線に組込む場合、本発明は
三相巻鉄心の脚鉄部と接合部を有しない継鉄部との積層
端面に接着剤を事前に塗布して剛性を強化してあるの
で、焼鈍によって脆くなっている脚鉄部が損傷するのを
確実に防ぐことができるとともに、巻線への挿入作業を
円滑に行うことができるため、三相巻鉄心の組立作業を
容易に、かつ、迅速に行うことができる。その上、巻線
に組込んだ三相巻鉄心は、接合部を再接合した継鉄部に
も接着剤を塗布して剛性強化がはかられているので、三
相巻鉄心の巻線から露出している部分が外的要因によっ
て損傷するのを確実に防ぐことができる。
【図1】非晶質磁性合金薄帯の巻回状態を示す概略図で
ある。
ある。
【図2】巻層体の切断状態を示す説明図である。
【図3】巻層体を直線状に展開した状態を示す展開積層
体の説明図である。
体の説明図である。
【図4】展開積層体を単位積層ブロックに分割した状態
を示す説明図である。
を示す説明図である。
【図5】本発明の三相巻鉄心の製造途中を説明する説明
図である。
図である。
【図6】同じく、三相巻鉄心の製造途中において外側の
巻鉄心素体に内側の巻鉄心素体を2個嵌め込んだ状態を
説明する説明図である。
巻鉄心素体に内側の巻鉄心素体を2個嵌め込んだ状態を
説明する説明図である。
【図7】本発明の三相巻鉄心を矩形整形する状態を説明
するための説明図である。
するための説明図である。
【図8】本発明の三相巻鉄心の磁場中焼鈍を説明するた
めの説明図である。
めの説明図である。
【図9】図9の(a),(b)は磁場中焼鈍において鉄
心中に磁束が流れる状態を示す説明図である。
心中に磁束が流れる状態を示す説明図である。
【図10】本発明の三相巻鉄心と巻線との組立途中を示
す説明図である。
す説明図である。
【図11】本発明の三相巻鉄心に巻線を組込んだ状態を
示す平面図である。
示す平面図である。
【図12】本発明の三相巻鉄心を備えた変圧器の平面図
である。
である。
【図13】従来の三相巻鉄心を示す斜視図である。
【図14】従来の三相巻鉄心の他の実施例を示す斜視図
である。
である。
11 非晶質磁性合金薄帯 19,19a 内側巻鉄心素体 20 外側巻鉄心素体 28 三相巻鉄心 28a 外側巻鉄心 28b,28c 内側巻鉄心 30,31 励磁コイル 33,33a 接着剤層 34 巻線 36 三相巻鉄心変圧器
Claims (2)
- 【請求項1】 周縁の1ヶ所を切断して突合せ等の接合
部を備えてほぼ円形状に巻回した非晶質磁性合金薄帯か
らなる外側巻鉄心と、突合せ等の接合部を周縁に備えて
前記外側巻鉄心に内接する非晶質磁性合金薄帯からなる
2個の内側巻鉄心とを矩形状に加工して三相巻鉄心を整
形する工程と、この三相巻鉄心の外側脚鉄部に励磁コイ
ルを巻回して磁場中焼鈍を行う工程と、前記磁場中焼鈍
を終えた三相巻鉄心の接合部を有する継鉄部を除く他の
積層端面に接着剤を塗布して第1の接着剤層を形成する
工程と、前記接合部を有する継鉄部を該接合部の位置で
開放して三相巻鉄心をW字状に拡開する工程と、前記W
字状に拡開した三相巻鉄心の各脚鉄部に巻線を嵌挿した
あと前記接合部を再接合する工程と、再接合を行った継
鉄部等に接着剤を塗布して第2の接着剤層を形成する工
程とを備えたことを特徴とする三相巻鉄心変圧器の製造
方法。 - 【請求項2】 前記磁場中焼鈍の工程において、三相巻
鉄心の2つの外側脚鉄部には、巻回方向をそれぞれ逆に
して巻装した励磁コイルを設け、磁場中焼鈍時は前記2
つの励磁コイルを一定時間毎に、交互に、しかも、連続
的に通電を行う工程を所定の時間内に所要回数繰り返し
て磁場中焼鈍を行うようにしたことを特徴とする請求項
1記載の三相巻鉄心変圧器の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5034726A JP2588106B2 (ja) | 1993-01-29 | 1993-01-29 | 三相巻鉄心変圧器の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP5034726A JP2588106B2 (ja) | 1993-01-29 | 1993-01-29 | 三相巻鉄心変圧器の製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06231986A true JPH06231986A (ja) | 1994-08-19 |
JP2588106B2 JP2588106B2 (ja) | 1997-03-05 |
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ID=12422329
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP5034726A Expired - Fee Related JP2588106B2 (ja) | 1993-01-29 | 1993-01-29 | 三相巻鉄心変圧器の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2588106B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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CN116168943A (zh) * | 2022-12-27 | 2023-05-26 | 海鸿电气有限公司 | 非晶合金卷铁心热处理方法及设备 |
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-
1993
- 1993-01-29 JP JP5034726A patent/JP2588106B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2588106B2 (ja) | 1997-03-05 |
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