JPH06231160A - 自動取引管理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】取引データ用記録媒体の管理が容易で、記録媒
体に記録途中の任意の取引データをアクセスできて、取
引データの取出しが容易で、保存されている取引データ
で顧客サービスを向上でき、顧客の取引データの取出し
に規制を掛けて顧客のプライバシーを保護でき、不正や
トラブルの発生時に顧客と取引データと対応できて、そ
れぞれの解決が容易で、顧客と取引データの対応で取引
データに基づく顧客のサービス向上が図れる自動取引管
理装置の提供。 【構成】複数の自動取引機の取引データを電子記録媒体
に記録する電子記録装置を第１の電子記録装置と第２の
電子記録装置とで並列記録処理に構成し、取引データに
顧客の撮像データを記録処理し、取引データを構成する
各要素に通し符号を設定し、取引データのアクセスにキ
ーワードを設定し、アクセス権限を設定し、キーワード
とアクセス権限で取引データのアクセスを許容し、取引
データを用途別にアクセスできる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、自動預金支払い機、
自動支払い機、自動両替機等の自動取引機の複数台の取
引データを同時に記録管理する自動取引管理装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、自動取引機において、取引データ
の保存は各自動取引機に装備したジャーナル記録装置で
ジャーナル用紙に印刷して保存していた。このような保
存の場合次のような問題点を有する。すなわち、ジャー
ナル用紙は一般にロール紙を使用するが、このロール紙
には約１０００件分の取引データしか記録できないた
め、記録が一杯になれば用紙を交換する必要があり、そ
のため各自動取引機のジャーナル用紙の管理が必要とな
り、しかも上述の交換サイクルが短いため、管理作業が
大変わずらわしく、また、用紙を交換しているときは自
動取引機を停止させるので、稼動率が低下する等の問題
点を有する。

【０００３】さらに、ジャーナル用紙に記録されている
特定の取引データを後に確認する場合、ロール状ジャー
ナル用紙の記録を順に追って読取らなければならず、こ
の作業は甚だ困難であり、また、記録を見ることはだれ
にでも可能で、これを規制することが困難であって、顧
客プライバシーのデータ（顧客講座番号、残高等）が簡
単に取出されて、顧客プライバシーの保護が不完全であ
る問題点を有する。

【０００４】さらに、上述のように顧客との取引データ
をジャーナル用紙に保存をしてはいるものの、該用紙で
はデータの編集が困難であるため、取引データを顧客の
サービスに利用することができない問題点を有する。

【０００５】さらに、自動取引機を備える店舗には防犯
のためにカメラを設置しているが、自動取引機を使用し
ての犯罪に対しては、上述のカメラで撮像した人物と取
引データとの対応が困難であり、さらに、無人運用時で
の取引トラブル発生時に、顧客と取引との確認ができな
い等の問題点を有する。

【０００６】また、顧客データとしての顔写真を店舗と
して有していないので、顧客個人に対するサービスは行
員の記憶に頼ることになり、顧客本人の確認や顧客別の
親密きめ細かなサービスができない等の問題点をも有す
る。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】この発明は、取引デー
タを記録する記録媒体の管理が容易で、該記録媒体を交
換するにも自動取引機を停止させることなく取引継続の
ままで可能な自動取引管理装置の提供を目的とする。

【０００８】さらに、この発明は、記録媒体に記録され
ている記録途中の任意の取引データをアクセスすること
ができて、取引データの取出しが容易であり、保存され
ている取引データで顧客サービスを向上させることがで
き、斯る利点があるも、顧客の取引データの取出しに規
制を掛けて顧客のプライバシーを保護することもできる
自動取引管理装置の提供である。

【０００９】さらにまた、不正やトラブルの発生時に顧
客と取引データとを対応させることができて、それぞれ
の解決が容易であるばかりか、顧客と取引データの対応
で取引データに基づく顧客のサービス向上が図れる自動
取引管理装置の提供を目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】この発明の請求項１記載
の発明は、複数の自動取引機の取引データを電子記録媒
体に記録する電子記録装置を有した自動取引管理装置で
あって、前記電子記録装置を、取引データを保存のため
に記録処理する第１の電子記録装置と、上記取引データ
を上記第１の電子記録装置と並列に記録処理すると共
に、サイクリックに記録処理する第２の電子記録装置と
で構成した自動取引管理装置であることを特徴とする。

【００１１】この発明の請求項２記載の発明は、複数の
自動取引機の取引データを電子記録媒体に記録する電子
記録装置を有した自動取引管理装置であって、前記取引
データに取引日時、顧客コード、取引銀行コード等のキ
ーワードを設定して、上記キーワードで取引データをア
クセスするアクセス手段と、上記取引データにアクセス
権限を設定し、このアクセス権限をアクセス時に入力す
るアクセス権限入力手段と、前記アクセス手段でアクセ
スされた取引データのアクセス権限と入力手段から入力
されたアクセス権限とを比較して、両アクセス権限が対
応するときアクセスを許容し、非対応であればアクセス
を禁止する規制手段とを備えた自動取引管理装置である
ことを特徴とする。

【００１２】この発明の請求項３記載の発明は、複数の
自動取引機の取引データを電子記録媒体に記録する電子
記録装置を有した自動取引管理装置であって、上記電子
記録装置の記録処理を、取引データを構成する各要素に
通し符号を設定して処理する自動取引管理装置であるこ
とを特徴とする。

【００１３】この発明の請求項４記載の発明は、複数の
自動取引機の取引データを電子記録媒体に記録する電子
記録装置を有した自動取引管理装置であって、前記取引
データに取引日時、顧客コード、取引銀行コード等のキ
ーワードを設定して、上記キーワードで取引データをア
クセスするアクセス手段と、前記取引データを用途別に
アクセスする用途別指定手段と、前記アクセス手段でア
クセスし、用途別指定手段で指定された取引データを出
力する出力手段とを備えた自動取引管理装置であること
を特徴とする。

【００１４】この発明の請求項５記載の発明は、複数の
自動取引機の取引データを電子記録媒体に記録する電子
記録装置を有した自動取引管理装置であって、各自動取
引機に顧客を撮像するカメラを装備し、該カメラからの
顧客の撮像データを前記取引データに対応して前記電子
記録媒体に記録処理する自動取引管理装置であることを
特徴とする。

【００１５】

【発明の効果】この発明の請求項１記載の自動取引管理
装置によれば、取引データをハードディスク、フロッピ
ディスク、光デスク等の電子記録媒体に記録すること
で、記録容量が多くて交換サイクルが極めて長くなり、
記録媒体の管理が容易となると共に、複数台の自動取引
機の取引データを１つの管理装置で管理することがで
き、管理作業がより一層容易となる。

【００１６】さらに、電子記録装置を取引データの保存
用の第１の電子記録装置と、サイクリックに記録処理す
る第２の電子記録装置とを備えることで、保存用の第１
の電子記録装置の電子記録媒体の保存容量が一杯になっ
て交換する場合、あるいは、該電子記録媒体に障害があ
って修理交換する場合、サイクリック記録処理側の第２
の電子記録装置で一時的に取引データを避難させたあと
で交換した電子記録媒体に転送すれば、自動取引機を停
止することなく続けて運用でき、自動取引機の稼動率の
低下を防止することができる。また、保存用の電子記録
媒体の取引データの一部が失われても、サイクリック記
録側の電子記録媒体にある範囲内なら、保存用の失われ
た取引データの再現が図れる。

【００１７】この発明の請求項２記載の発明によれば、
取引データの記録が電子記録媒体であるため、取引日
時、顧客コード、取引銀行コード等の設定したキーワー
ドで、目的のデータをいろいろな項目から短時間にアク
セスすることができ、また、取引データにアクセス権限
を設定しておくことで、アクセスを特定人に規制するこ
とができるので、顧客のプライバシーを確実に保護する
ことができる。

【００１８】この発明の請求項３記載の発明によれば、
取引データを構成する各要素に通し符号を設定して処理
するので、取引データの連続性がその通し符号により容
易に確認できる。すなわち、電子記録媒体の場合は取引
順に記録されることが保証されず、すなわち、連続性が
保証されないので、取引の順番を確認する場合、不完全
となる。この連続性を保証するためには、例えば、デー
タ項目として取引日付やセンタから送信される取引通し
番号を記録することが考えられるが、しかし、取引日付
の場合は係員の設定等人的ミスによりずれる可能性があ
り、また、取引通し番号については合計処理後にクリア
されることがあるので、前述の連続性の保証が不完全で
ある。これを前述のように構成することで、取引データ
の連続性を保証することができる。

【００１９】この発明の請求項４記載の発明によれば、
取引データをキーワードでアクセスすると共に、取引デ
ータを用途別にアクセスすることで、取引データを編集
して、顧客サービスに有効に利用することができる。す
なわち、店舗内の機器単位での現金使用量統計により、
機器毎の最適配分ができ、また、毎日の現金使用量統計
により、日々の最適準備金の準備ができて、これらによ
って機器が準備する現金量を最適化でき、現金運用の効
率を向上させることができる。機器の稼動データ、障害
データの統計により、最適な保守ができ、稼動率を向上
させることができ、また、最適な設置台数の決定、機種
の選定ができ、さらには、顧客ごとの取引頻度や取引金
額に応じたサービスの付加、取引残高や内容に応じた金
融商品等の情報提供ができ、データの統計で顧客別のき
め細かいサービスが行なえる。

【００２０】この発明の請求項５記載の発明によれば、
カメラで撮影した顧客の撮像データを取引データに対応
して電子記録媒体に記録しているので、顧客と取引デー
タとが対応し、自動取引機を使用しての犯罪に対しては
解決の一手段としてデータを提供でき、さらに、無人運
用時での取引トラブル発生時に、顧客と取引との確認が
できるため、トラブルの解決ができる。さらにまた、店
舗として顧客の顔写真を有することで、顧客本人の確認
や顧客別の親密きめ細かなサービスができ、顧客に対す
るサービスがより一層向上する。

【００２１】

【実施例】この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳
述する。図面は自動取引管理装置を示し、この実施例で
は自動取引機の例として自動預金支払い機を示し、図１
において、自動預金支払い機１０（ＡＴＭと略記され
る）は前面に接客部１１を形成し、この接客部１１はカ
ードや通帳の挿入口、紙幣や硬貨の投入口および放出
口、取引を指定するファンクションキー等の接客面を形
成している。

【００２２】接客部１１の上部の本体内部には監視カメ
ラ１２を装備しており、該監視カメラ１２は顧客の顔を
撮影してその画像信号を出力する。また、本体後部には
係員パネル１３を備え、該係員パネル１３は自動預金支
払い機１０を係員が保守点検管理するとき操作する。ま
た、自動預金支払い機１０の内部には制御部１４を有
し、該制御部１４は内蔵される各装置を駆動制御する。
また、この制御部１４には記録部１５を接続し、この記
録部１５は記録媒体に取引データを記録するが、該記録
部１５はフロッピデスク（ＦＤ）を電子記録媒体として
用いて取引データを保存するＦＤ記録装置１６と、ハー
ドディスク（ＨＤ）を電子記録媒体として用いてサイク
リックに取引データを記録するＨＤ記録装置１７とで構
成している。

【００２３】上述のように構成される自動預金支払い機
１０は複数台を併設し、これらの制御部１４…は遠隔し
たエリア１８に設置された遠隔監視装置（リモートモニ
タコントローラで、ＲＭＣと略記される）１９に伝送ラ
イン２０を介してオンライン接続する。上述の遠隔監視
装置１９は取引データのアクセスのために設定したキー
ワードや設定した項目等を入力するに必要な入力キー２
１、必要な取引データを出力して表示する表示器２２を
有し、必要によっては出力機器としてプリンタを接続す
ることも可能であり、さらに、各自動預金支払い機１０
…から伝送される取引データを電子記録媒体に記録する
記録部２３を接続している。

【００２４】上述の記録部２３はフロッピディスク（Ｆ
Ｄ）を電子記録媒体として用いて取引データを保存する
ＦＤ記録装置２４と、ハードディスク（ＨＤ）を電子記
録媒体として用いてサイクリックに取引データを記録す
るＨＤ記録装置２５で構成しているが、それぞれの記録
媒体の記録容量は前述の記録部１５のそれより大きく設
定している。

【００２５】なお、前述の遠隔監視装置１９の機能が拡
張されていないときは、図２に示すように、パソコン２
６を用いることができる。この場合、遠隔監視装置１９
に入力された取引データをパソコン２６介して前述の記
録部２３に記録し、記録した取引データをアクセスする
場合、設定したキーワードや設定した項目等の入力処理
や、必要な取引データを出力して表示する表示処理をパ
ソコン２６で実行し、さらに、必要によっては出力機器
としてプリンタを接続することも可能である。

【００２６】図３は自動預金支払い機１０の構成ブロッ
ク図を示し、制御部１４は例えば、ＣＰＵ、ＲＯＭ、Ｒ
ＡＭによって構成し、各回路装置を格納したプログラム
に沿って駆動制御する。カードリーダ部２７は、投入さ
れたカードに対して、該カードに磁気記録されたカード
データの読取りおよび更新データの書込み等の磁気処理
と、カードに形成されたカード表面のエンボス符号その
他をＣＣＤアレイで構成されるようなイメージリーダで
読取ってデータ化するカードイメージデータ処理とを行
なう。通帳処理部２８は、挿入された通帳あるいは単票
に対して取引データをプリンタにより印刷処理を行な
う。紙幣処理部２９は入金のために投入された紙幣の真
偽判別、金種判別、金額計数を行なうと共に、出金紙幣
の放出処理を行なう。硬貨処理部３０も入金のために投
入された硬貨の真偽判別、金種判別、金額計数を行なう
と共に、出金硬貨の放出を行なう。

【００２７】なお、カメラ１２で撮像された顧客の画像
信号はＡ／Ｄ変換器３１でディジタルデータ化し、さら
に、データ圧縮器３２で圧縮して顧客の撮像データとし
て制御部１４に入力する。

【００２８】上述のように複数の自動預金支払い機１０
…と遠隔監視装置１９とで構成する自動取引管理装置に
よれば、各自動預金支払い機１０…が預金取引、支払い
取引、振込み取引等の各種取引を実行すると、その実行
した取引データ（なお、取引データには、前述のカード
イメージデータおよび顧客の撮像データの他、取引中に
発生した故障やトラブルの故障データおよびトラブルデ
ータも含まれる）は各機１０…の記録部１５のＦＤ記録
装置１６およびＨＤ記録装置１７でフロッピディスクお
よびハードディスクに電子記録される。なお、フロッピ
ディスクの場合記録容量が一杯になると該フロッピディ
スクは交換されるが、ハードディスクの場合は先頭に戻
って上書きされてサイクリックに記録される。

【００２９】上述の各自動預金支払い機１０…取引デー
タは伝送ライン２０を介してオンラインで遠隔監視装置
１９に伝送され、該装置１９側の記録部２３のＦＤ記録
装置２４およびＨＤ記録装置２５でフロッピディスクお
よびハードディスクに電子記録される。なお、この場合
も、フロッピディスクの記録容量が一杯になると該フロ
ッピディスクは交換され、また、ハードディスクも記憶
容量が一杯になると、先頭に戻って上書きされてサイク
リックに記録される。

【００３０】上述取引データにおいて、フロッピディス
クおよびハードディスクに記録されるデータは図４に示
すように設定している。すなわち、データの記録の連続
性を保証するために、データの要素ごとに通し番号を付
与して記録し、この要素の設定は純粋の取引データでは
印字行の１行を１要素に設定し、また、カードイメージ
データや顧客の撮像データはデータ量が多いので複数要
素に分割してそれぞれを記録する。このように通し番号
を付けると、フロッピディスクおよびハードディスクの
記録エリアに連続性が保証できなくても、データの連続
性を通し番号で保証することができる。

【００３１】さらに、記録部２３をＦＤ記録装置２４お
よびＨＤ記録装置２５でフロッピディスクおよびハード
ディスクに二重化電子記録することにより、保存用のフ
ロッピディスクをハードディスクがバックアップするこ
とになり、フロッピディスクの記録容量（保存容量）が
一杯になって交換する場合、あるいは、フロッピディス
クやＦＤ記録装置２４に障害があって修理交換する場
合、サイクリック記録処理側のハードディスクで一時的
に取引データを避難させたあとで交換したフロッピディ
スクに転送すれば、自動預金支払い機１０を停止するこ
となく続けて運用でき、自動預金支払い機１０の稼動率
の低下を防止することができる。また、保存用のフロッ
ピディスクの取引データの一部が失われても、サイクリ
ック記録側のハードディスクにある範囲内なら、保存用
の失われた取引データの再現が図れる。なお、自動預金
支払い機１０側の記録部１５も上述の記録部２３と同様
に記録されるので、上述と等価な作用・効果を奏する。

【００３２】上述のように記録部１５および２３で記録
した取引データをアクセスする場合、該取引データに、
例えば、取引日時、顧客コード（顧客名、口座番号）、
取引銀行コード等でキーワードを設定して、このキーワ
ードでアクセスすると目的の取引データが短時間で探し
出すことができる。

【００３３】上述のキーワードの設定は自動預金支払い
機１０では制御部１４のプログラムに持ち、また、遠隔
監視装置１９ではそのプログラムに持つ。そして、キー
ワードの入力は、自動預金支払い機１０側でアクセスす
る場合は、係員パネル１３から入力して該係員パネル１
３の表示部に出力し、また、遠隔監視装置１９側でアク
セスする場合は、その入力キー２１またはパソコン２６
で行なって表示器２２またはパソコンの表示器に出力す
る。

【００３４】さらに、上述のようにしてキーワードで取
引データをアクセスする場合、この取引データにアクセ
ス権限を設定しておくと、不要なアクセスを規制して顧
客のプライバシーを保護することができる。

【００３５】上述のアクセス権限は、例えば、［表１］
に示すように複数のレベルを設定する。

【００３６】

【表１】

【００３７】上述のレベルの設定は操作する操作者に対
応して行ない、例えば、行員、保守員、警備員等に対応
させることができる。しかし、単一レベルで特定人のみ
の操作を許容することもできる。

【００３８】上述のアクセス権限の設定は、自動預金支
払い機１０では制御部１４のプログラムに持ち、また、
遠隔監視装置１９もそのプログラムに持つ。そして、入
力は前述の取引データのアクセス時に操作者が入力する
暗証番号、ＩＤコード、またはＩＤカードを使用する場
合はカード内のデータにより行ない、これらの入力によ
りアクセス権限を特定することができる。

【００３９】このように構成することにより、アクセス
を特定人に規制することができるので、顧客のプライバ
シー、例えば、顧客口座番号、口座残高等の取出しを確
実に保護することができる。

【００４０】次に、前述のようにして取引データをＦＤ
記録装置２４で電子記録媒体であるフロッピディスクに
電子記録すると、取引データを用途別にアクセスするこ
とで、取引データを加工編集して、顧客サービスに有効
に利用することができる。

【００４１】すなわち、下記の［表２］は、各自動預金
支払い機１０…の１日の出金量、入金量、準備金量の実
績を示し、［表３］は、１台の自動預金支払い機１０の
１月間の同実績を示し、これらは取引データから統計を
取ることで得られる。

【００４２】

【表２】

【００４３】

【表３】

【００４４】このような実績に、曜日係数、天気係数、
イベント係数等を加味して、その日の準備必要枚数デー
タを得ることができる。すなわち、また、店舗内の機器
単位での現金使用量統計により、機器毎の最適配分がで
き、また、毎日の現金使用量統計により、日々の最適準
備金の準備ができて、これらによって機器が準備する現
金量を最適化でき、現金運用の効率を向上させることが
できる。

【００４５】下記の［表４］は、１台の自動預金支払い
機１０の障害の統計を前述の取引データから取出したも
のである。

【００４６】

【表４】

【００４７】この障害統計によれば、障害の傾向、例え
ば、障害Ａ，Ｃは取引件数と比例して発生し、障害Ｂは
雨天と関連して発生していることが把握でき、このよう
な統計を得ることで、最適な保守ができ、稼動率を向上
させることができる。

【００４８】また、自動預金支払い機１０の稼動データ
の統計により、最適な設置台数の決定、機種の選定がで
きる。

【００４９】下記の［表５］は、各顧客の利用状況の統
計を前述の取引データから取出している。

【００５０】

【表５】

【００５１】この統計に基づいて、顧客毎の取引頻度や
取引金額に応じたサービスの付加、取引残高や内容に応
じた金融商品等の情報提供ができ、データの統計で顧客
別のきめ細かいサービスが行なえる。

【００５２】次に、記録部１５および２３で記録した取
引データをアクセスして、係員パネル１３の表示器、あ
るいは、遠隔監視装置１９の表示器２２、または、パソ
コン２６の表示器に表示する場合、取引データ中にカー
ドイメージデータおよび顧客の撮像データが存在するの
で、図５に示すように、表示画面３３には取引の種別内
容データの他に、顧客の顔写真３４、カードのエンボス
符号等のイメージ３５を表示することができる。

【００５３】また、図６に示すように、表示画面３３に
顧客の顔写真３４と同時に、顧客の近況の利用状況を表
示することができる。なお、この図６に示す表示例の場
合は窓口でテラーが顧客を確認する場合に有効である。

【００５４】上述のように、取引データを出力すること
で、顧客と取引データとが対応し、自動預金支払い機１
０を使用しての犯罪に対しては解決の一手段としてデー
タを提供でき、さらに、無人運用時での取引トラブル発
生時に、顧客と取引との確認ができるため、トラブルの
解決ができる。さらにまた、店舗として顧客の顔写真３
４を有することで、顧客本人の確認や顧客別の親密きめ
細かなサービスができ、顧客に対するサービスがより一
層向上する。

【００５５】なお、上述の実施例では自動預金支払い機
１０を自動取引機の例としているが、他の取引機である
もよいことは勿論である。

【００５６】この発明の構成と、上述の実施例の構成と
の対応において、この発明の各請求項の自動取引機は、
実施例の自動預金支払い機１０に対応し、 以下同様
に、電子記録装置は、記録部２３のＦＤ記録装置２４お
よびＨＤ記録装置２５に対応し、自動取引管理装置は、
自動預金機支払い機１０および遠隔監視装置１９に対応
し、請求項２のアクセス手段、アクセス権限入力手段
は、遠隔監視装置１９の入力キー２１に対応し、さらに
規制手段は、遠隔監視装置１９の処理動作に対応し、請
求項３の通し符号の設定は、図４に基づいて説明した通
し番号の設定に対応し、請求項４のアクセス手段、用途
別指定手段は、遠隔監視装置１９の入力キー２１に対応
し、さらに、出力手段は、遠隔監視装置１９の表示器２
２に対応し、請求項５のカメラは、監視カメラ１２に対
応するも、この発明は、実施例の構成のみに限定される
ものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】自動取引管理装置の系統図。

【図２】遠隔監視装置の他の例を示す系統図。

【図３】自動預金支払い機の構成ブロック図。

【図４】取引データの記録状態を示す説明図。

【図５】顔写真を含む表示例を示す説明図。

【図６】顔写真を含む他の表示例を示す説明図。

【符号の説明】

１０…自動預金支払い機 １９…遠隔監視装置 ２１…入力キー ２２…表示器 ２３…記録部 ２４…ＦＤ記録装置 ２５…ＨＤ記録装置 ２６…パソコン

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】複数の自動取引機の取引データを電子記録
   媒体に記録する電子記録装置を有した自動取引管理装置
   であって、前記電子記録装置を、取引データを保存のた
   めに記録処理する第１の電子記録装置と、上記取引デー
   タを上記第１の電子記録装置と並列に記録処理すると共
   に、サイクリックに記録処理する第２の電子記録装置と
   で構成した自動取引管理装置。
2. 【請求項２】複数の自動取引機の取引データを電子記録
   媒体に記録する電子記録装置を有した自動取引管理装置
   であって、前記取引データに取引日時、顧客コード、取
   引銀行コード等のキーワードを設定して、上記キーワー
   ドで取引データをアクセスするアクセス手段と、上記取
   引データにアクセス権限を設定し、このアクセス権限を
   アクセス時に入力するアクセス権限入力手段と、前記ア
   クセス手段でアクセスされた取引データのアクセス権限
   と入力手段から入力されたアクセス権限とを比較して、
   両アクセス権限が対応するときアクセスを許容し、非対
   応であればアクセスを禁止する規制手段とを備えた自動
   取引管理装置。
3. 【請求項３】複数の自動取引機の取引データを電子記録
   媒体に記録する電子記録装置を有した自動取引管理装置
   であって、上記電子記録装置の記録処理を、取引データ
   を構成する各要素に通し符号を設定して処理する自動取
   引管理装置。
4. 【請求項４】複数の自動取引機の取引データを電子記録
   媒体に記録する電子記録装置を有した自動取引管理装置
   であって、前記取引データに取引日時、顧客コード、取
   引銀行コード等のキーワードを設定して、上記キーワー
   ドで取引データをアクセスするアクセス手段と、前記取
   引データを用途別にアクセスする用途別指定手段と、前
   記アクセス手段でアクセスし、用途別指定手段で指定さ
   れた取引データを出力する出力手段とを備えた自動取引
   管理装置。
5. 【請求項５】複数の自動取引機の取引データを電子記録
   媒体に記録する電子記録装置を有した自動取引管理装置
   であって、各自動取引機に顧客を撮像するカメラを装備
   し、該カメラからの顧客の撮像データを前記取引データ
   に対応して前記電子記録媒体に記録処理する自動取引管
   理装置。