JPH06230277A

JPH06230277A - 読み取り用レンズ

Info

Publication number: JPH06230277A
Application number: JP3254893A
Authority: JP
Inventors: Kazuo Kikutani; 和男菊谷
Original assignee: MARK KK; Mark KK
Current assignee: MARK KK; Mark KK
Priority date: 1993-01-29
Filing date: 1993-01-29
Publication date: 1994-08-19
Anticipated expiration: 2012-03-19
Also published as: TW253045B; JP2592033B2

Abstract

(57)【要約】【目的】２枚のレンズからなる簡単な構成で、イメー
ジスキャナー，ファクシミリ等の画像読み取りに十分な
性能を有する読み取り用レンズを提供することを目的と
する。【構成】物体側に凸面を向けた正メニスカス結像レン
ズと、物体側に凸面を向けた正メニスカス補助レンズと
から構成され、結像レンズの少なくとも１面が非球面ま
たは球面ガラスレンズの表面に透明材料による非球面層
を接合して構成され、補助レンズは両面非球面からな
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、イメージスキャナ
ー，ファクシミリ等の画像読み取り装置に用いられる縮
小結像読み取り用レンズに関する。

【０００２】

【従来の技術】縮小結像読み取り用レンズは３枚以上の
構成のガラスレンズが主流であるが、価格が高いため、
安価で高性能なレンズが必要とされている。そこで最
近、２枚構成の樹脂非球面レンズが提案されているが、
収差補正が十分でない、読み取り性能の温度依存性が大
きい等の問題がある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】２枚構成の縮小結像読
み取り用レンズでは、収差補正が不十分であったり、樹
脂レンズでは、読み取り性能の温度依存性が大きい等の
問題がある。

【０００４】

【発明の目的】この発明の目的は、２枚構成で十分な収
差補正がなされ、読み取り性能の温度依存性が少ない縮
小結像読み取り用レンズを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段および作用】前述した目的
を達成するために、この発明は物体側から順に、物体側
に凸面を向けた正メニスカス結像レンズと物体側に凸面
を向けた正メニスカス補助レンズとから構成され、結像
レンズの少なくとも１面が非球面であり、補助レンズが
両面非球面からなる読み取り用レンズであり、全系の焦
点距離をｆ，結像レンズの焦点距離をｆ₁，補助レンズ
の焦点距離をｆ₂とすると、０．７＜ｆ／ｆ₁＜１・・・（１）１．７＜ｆ₂／ｆ₁ ・・・（２）結像レンズの材質のアッベ数をν₁，前面の軸上曲率半
径をｒ₁，後面の軸上曲率半径をｒ₂とすると、 ν₁＞５６・・・（３）０．８＜ｒ₁／ｒ₂＜１．２・・・（４）なる条件を満足する構成としたことを特徴とする。

【０００６】（１）式は、像面湾曲および非点隔差に関
する条件で、下限を越えるとサジタルの像面湾曲が大き
くなり、上限を越えると非点隔差が大きくなる。（２）
式は温度補償に関する条件で、補助レンズを樹脂で構成
した場合、下限を越えると補助レンズの屈折率の温度依
存性が無視できなくなり、読み取り用レンズのバックフ
ォーカスが大きく変化し、読み取り性能が悪くなる。
（３）式は色収差に関する条件で、結像レンズ，補助レ
ンズ共に正レンズのため、ν₁が小さいと軸上色収差，
倍率色収差が補正不足になる。（４）式は像面湾曲に関
する条件で、この範囲を越えるとペッツバール和が悪く
なり、像面湾曲が大きくなる。下限を越えると像面湾曲
は負で大きくなり、上限を越えると像面湾曲は正で大き
くなる。結像レンズを球面ガラスレンズの表面に透明材
料による非球面層を接合することにより構成する場合、
結像レンズにおける球面ガラスレンズ部分の材質のアッ
ベ数をν₁とし、前面の軸上曲率半径をｒ₁，後面の軸
上曲率半径をｒ₂とすると、

【０００７】ν₁＞５６・・・（５）０．８＜ｒ₁／ｒ₂＜１．２・・・（６）なる条件を満足することを特徴とする。

【０００８】球面ガラスレンズの軸上曲率半径とこれに
接合される非球面層の軸上曲率半径は同一または若干異
なっても良く、非球面層の厚みも全系の焦点距離の１％
以下ならば実施可能であり、非球面層の結像レンズに対
する影響も少ない。（５）式は結像レンズの色収差の補
正を良好にするための条件である。（６）式は結像レン
ズの球面ガラスレンズ部分の前面および、後面の軸上曲
率半径の比率の範囲を定めるもので、下限を越えると像
面湾曲は負で大きくなり、上限を越えると像面湾曲は正
で大きくなる。

【０００９】

【実施例】以下に、本発明の実施例のデータを記載す
る。ここで、ＦｎｏはＦナンバー，ｆは焦点距離，ｆ₁
は結像レンズの焦点距離，ｆ₂は補助レンズの焦点距
離，Ｍは倍率，ωは半画角（単位：度）である。実施例
１のレンズ構成を示す図１のように、物体側から数えて
第ｉ番目の画の曲率半径（非球面においては軸上曲率半
径）をｒｉ，面間隔をｄｉ，物体側から数えて第ｊ番目
のレンズの５６７ｎｍでの屈折率をｎｊ，アッベ数をν
ｊとする。なお、実施例のデータの「′」，「″」マー
クは樹脂層を表す。また、レンズ構成を示す図１，図
３，図５，図７，図９，図１１には撮像素子のカバーガ
ラスが示されている。カバーガラスの５６７ｎｍでの屈
折率は１．５２３９７，アッベ数は６０．４，厚さは
０．７である。また、非球面は光軸上での頂点からの距
離をＸ，Ｘの位置での非球面上での高さをＨ，光軸上で
の曲率半径をｒ，円錐係数をＫ，４次，６次，８次，１
０次の非球面係数をＡ４，Ａ６，Ａ８，Ａ１０とすると
き、

【数１】Ｘ＝（Ｈ²／ｒ）／〔１＋（１−（１＋Ｋ）（Ｈ／ｒ）²）^1/2〕＋Ａ４＊Ｈ⁴＋Ａ６＊Ｈ⁶＋Ａ８＊Ｈ⁸＋Ａ１０＊Ｈ¹⁰ なる式で与えられる曲線を光軸の回りに回転して得られ
る曲面である。

【表１】実施例１Ｆｎｏ＝５．０ｆ＝１００Ｍ＝−０．１１２ ω＝２３．５° ｒ₁＝２２．５６２ｄ₁＝１９．５３４ｎ₁＝１．５９０２１ ν₁＝６１．３ｒ₂＝２１．６９１ｄ₂＝４．６０３ｒ₃＝ ∞ ｄ₃＝１０．９６４ｒ₄＝１１８．５０９ｄ₄＝１７．０４８ｎ₂＝１．４９９７４ ν₂＝５７．２ｒ₅＝４４３５．９５４非球面係数ｒ₂：Ｋ＝１．４０４４４３Ａ４＝１．８９７２０５×１０^-6，Ａ６＝−４．８９１７６３×１０^-10 Ａ８＝−２．０７５５０３×１０^-10，Ａ１０＝８．６５３８４４×１０^-13 ｒ₄：Ｋ＝−１．５５６５１６×１０² Ａ４＝５．２８７１３９×１０^-6，Ａ６＝１．８５２４５５×１０^-9 Ａ８＝１．６３９６００×１０^-12，Ａ１０＝１．０７０１１４×１０^-14 ｒ₅：Ｋ＝３．５４４３５８×１０⁴ Ａ４＝−５．１２６２２７×１０^-6，Ａ６＝４．６３４１２１×１０^-9 Ａ８＝−１．６５２８８９×１０^-13，Ａ１０＝１．８５５１２４×１０^-15 ｆ／ｆ₁＝０．７６９ｆ₂／ｆ₁＝１．８７２ｎ₁＝１．５９０２１ ν₁＝６１．３ｒ₁／ｒ₂＝１．０４０実施例１のレンズ構成を図１に、収差図を図２に示す。

【表２】実施例２Ｆｎｏ＝５．０ｆ＝１００Ｍ＝−０．１１２ ω＝２３．５° ｒ₁＝２０．７２ｄ₁＝１７．４３ｎ₁＝１．５１７７ ν₁＝６４．２ｒ₂＝２２．４９３ｄ₁′＝０．０２ｎ₁′＝１．５０８１ ν₁′＝５３．４ｒ₂′＝２２．４９３ｄ₂＝２．１１１ｒ₃＝ ∞ ｄ₃＝１３．１９３ｒ₄＝１８０．９３６ｄ₄＝１８．７０７ｎ₂＝１．４９９７４ ν₂＝５７．２ｒ₅＝１２１２．２８５非球面係数ｒ₂′：Ｋ＝１．４７０００７Ａ４＝５．８４５２２８×１０^-6，Ａ６＝−２．５０４１７５×１０^-8 Ａ８＝１．００９６９０×１０^-9，Ａ１０＝−９．０３７０５０×１０^-12 ｒ₄：Ｋ＝−４．０９３８１２×１０² Ａ４＝−１．５２３４２８×１０^-6，Ａ６＝１．５３０８５８×１０^-9 Ａ８＝３．４９０５５９×１０^-11，Ａ１０＝−３．３０５２６５×１０^-14 ｒ₅：Ｋ＝−８．７７２７７６×１０³ Ａ４＝−５．４１０８２５×１０^-6，Ａ６＝１．１７４１８４×１０^-9 Ａ８＝８．６２８２８５×１０^-13，Ａ１０＝１．５５４５８４×１０^-15 ｆ／ｆ₁＝０．８５８ｆ₂／ｆ₁＝３．６３０ｎ₁＝１．５１７７０ ν₁＝６４．２ｒ₁／ｒ₂＝０．９２１実施例２のレンズ構成を図３に、収差図を図４に示す。

【表３】実施例３Ｆｎｏ＝５．０ｆ＝１００Ｍ＝−０．１１２ ω＝２３．５° ｒ₁＝２０．１６２ｄ₁＝１７．３８５ｎ₁＝１．４９７６８ ν₁＝８１．６ｒ₂＝２２．１２６ｄ₁′＝０．０４ｎ₁′＝１．５０８１ ν₁′＝５３．４ｒ₂′＝２２．１２６ｄ₂＝２．０３３ｒ₃＝ ∞ ｄ₃＝１２．８５１ｒ₄＝１９０．１７ｄ₄＝１８．８２８ｎ₂＝１．４９９７４ ν₂＝５７．２ｒ₅＝１２２４．５６２非球面係数ｒ₂′：Ｋ＝１．４９１０３７Ａ４＝６．３４０３３９×１０^-6，Ａ６＝−２．３３１６７８×１０^-8 Ａ８＝１．２１６５８６×１０^-9，Ａ１０＝−１．１１３８７９×１０^-11 ｒ₄：Ｋ＝−４．５３１３８５×１０² Ａ４＝−９．６０６５７６×１０^-7，Ａ６＝３．６７３５８２×１０^-9 Ａ８＝３．９３１１１５×１０^-11，Ａ１０＝−４．０３２２０５×１０^-14 ｒ₅：Ｋ＝−８．７７２７７６×１０³ Ａ４＝−５．１６４６１４×１０^-6，Ａ６＝１．２３６４７５×１０^-9 Ａ８＝１．１３７９８８×１０^-12，Ａ１０＝２．４３９６１３×１０^-15 ｆ／ｆ₁＝０．８６５ｆ₂／ｆ₁＝３．８７４ｎ₁＝１．４９７６８ ν₁＝８１．６ｒ₁／ｒ₂＝０．９１１実施例３のレンズ構成を図５に、収差図を図６に示す。

【表４】実施例４Ｆｎｏ＝５．０ｆ＝１００Ｍ＝−０．１１２ ω＝２７．３° ｒ₁＝１９．７４３ｄ₁＝１４．４１４ｎ₁＝１．４９７６８ ν₁＝８１．６ｒ₂＝２１．６１ｄ₁′＝０．０３８ｎ₁′＝１．５０８１ ν₁′＝５３．４ｒ₂′＝２１．６１ｄ₂＝１．９４６ｒ₃＝ ∞ ｄ₃＝１８．４２８ｒ₄＝６５．６２４ｄ₄＝２２．５４６ｎ₂＝１．４９９７４ ν₂＝５７．２ｒ₅＝８８．２８６非球面係数ｒ₂′：Ｋ＝９．１４２９９７×１０^-1 Ａ４＝６．５１３７０８×１０^-6，Ａ６＝６．８２０３９１×１０^-8 Ａ８＝−９．８６７９７８×１０^-10，Ａ１０＝９．２７６１０７×１０^-12 ｒ₄：Ｋ＝−２．６７０７２０×１０¹ Ａ４＝４．２７４４２１×１０^-6，Ａ６＝−３．９６１２１２×１０^-9 Ａ８＝１．０７２７０７×１０^-11，Ａ１０＝−７．１７２１３４×１０^-15 ｒ₅：Ｋ＝−４．８９２４００Ａ４＝−３．９９５４２７×１０^-6，Ａ６＝４．５４９６６３×１０^-9 Ａ８＝−３．３８５５１８×１０^-12，Ａ１０＝２．３９４２３３×１０^-15 ｆ／ｆ₁＝０．７７８ｆ₂／ｆ₁＝２．９８９ｎ₁＝１．４９７６８ ν₁＝８１．６ｒ₁／ｒ₂＝０．９１４実施例４のレンズ構成を図７に、収差図を図８に示す。

【表５】実施例５Ｆｎｏ＝４．８ｆ＝１００Ｍ＝−０．１１２ ω＝２７．２° ｒ₁＝２１．３８８ｄ₁＝１５．０６７ｎ₁＝１．４９７６８ ν₁＝８１．６ｒ₂＝２４．１６８ｄ₁′＝０．０２ｎ₁′＝１．５０８１ ν₁′＝５３．４ｒ₂′＝２４．１６８ｄ₂＝４．４０７ｒ₃＝ ∞ ｄ₃＝２１．６０５ｒ₄＝４９．８４７ｄ₄＝１９．６５２ｎ₂＝１．４９９７４ ν₂＝５７．２ｒ₅＝６１．４４２非球面係数ｒ₂′：Ｋ＝１．００６９３３Ａ４＝３．３１４２３１×１０^-6，Ａ６＝７．６７２３０４×１０^-8 Ａ８＝−８．８９４３８６×１０^-10，Ａ１０＝４．７７８３７８×１０^-12 ｒ₄：Ｋ＝−１．２７５４４３×１０¹ Ａ４＝４．７２８２２８×１０^-6，Ａ６＝−３．２２１８３９×１０^-9 Ａ８＝３．０８７３７２×１０^-12，Ａ１０＝−１．０１００６７×１０^-15 ｒ₅：Ｋ＝−４．８９２４００Ａ４＝−１．７５７５００×１０^-6，Ａ６＝３．８４４４９２×１０^-9 Ａ８＝−２．７３００４３×１０^-12，Ａ１０＝１．３４８７９１×１０^-15 ｆ／ｆ₁＝０．７５ｆ₂／ｆ₁＝２．５３５ｎ₁＝１．４９７６８ ν₁＝８１．６ｒ₁／ｒ₂＝０．８８５実施例５のレンズ構成を図９に、収差図を図１０に示
す。

【表６】

【００１０】

【発明の効果】以上詳しく説明したように、本発明によ
れば、２群２枚構成と簡単な構成で十分な読み取り性能
を有した安価な読み取り用レンズを提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明による読み取り用レンズの実施例１の
レンズ断面図である。

【図２】本発明による読み取り用レンズの実施例１の諸
収差図である。

【図３】本発明による読み取り用レンズの実施例２のレ
ンズ断面図である。

【図４】本発明による読み取り用レンズの実施例２の諸
収差図である。

【図５】本発明による読み取り用レンズの実施例３のレ
ンズ断面図である。

【図６】本発明による読み取り用レンズの実施例３の諸
収差図である。

【図７】本発明による読み取り用レンズの実施例４のレ
ンズ断面図である。

【図８】本発明による読み取り用レンズの実施例４の諸
収差図である。

【図９】本発明による読み取り用レンズの実施例５のレ
ンズ断面図である。

【図１０】本発明による読み取り用レンズの実施例５の
諸収差図である。

【図１１】本発明による読み取り用レンズの実施例６の
レンズ断面図である。

【図１２】本発明による読み取り用レンズの実施例６の
諸収差図である。

【符号の説明】

１結像レンズ２補助レンズＳ絞りｃｇカバーガラス

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】物体側から順に、物体側に凸面を向けた
正メニスカス結像レンズと物体側に凸面を向けた正メニ
スカス補助レンズとから構成され、結像レンズの少なく
とも１面が非球面であり、補助レンズが両面非球面から
なる読み取り用レンズであり、全系の焦点距離をｆ，結
像レンズの焦点距離をｆ₁，補助レンズの焦点距離をｆ
₂とすると、０．７＜ｆ／ｆ₁＜１・・・（１）１．７＜ｆ₂／ｆ₁ ・・・（２）結像レンズの材質のアッベ数をν₁とし、前面の軸上曲
率半径をｒ₁，後面の軸上曲率半径をｒ₂とすると、 ν₁＞５６・・・（３）０．８＜ｒ₁／ｒ₂＜１．２・・・（４）なる諸条件を満足することを特徴とする読み取り用レン
ズ。
【請求項２】請求項１記載の読み取り用レンズにおい
て、結像レンズの非球面は球面ガラスレンズの表面に透
明材料による非球面層を接合することにより構成され、
全系の焦点距離をｆ，結像レンズの焦点距離をｆ₁，補
助レンズの焦点距離をｆ₂とすると、０．７＜ｆ／ｆ₁＜１・・・（１）１．７＜ｆ₂／ｆ₁ ・・・（２）結像レンズにおける球面ガラスレンズ部分の材質のアッ
ベ数をν₁とし、前面の軸上曲率半径をｒ₁，後面の軸
上曲率半径をｒ₂とすると、 ν₁＞５６・・・（５）０．８＜ｒ₁／ｒ₂＜１．２・・・（６）なる諸条件を満足することを特徴とする読み取り用レン
ズ。