JPH06230169A - ループ型高速増殖炉 - Google Patents

ループ型高速増殖炉

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Publication number
JPH06230169A
JPH06230169A JP50A JP1461293A JPH06230169A JP H06230169 A JPH06230169 A JP H06230169A JP 50 A JP50 A JP 50A JP 1461293 A JP1461293 A JP 1461293A JP H06230169 A JPH06230169 A JP H06230169A
Authority
JP
Japan
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heat exchanger
intermediate heat
flow
reactor
coolant
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Pending
Application number
JP50A
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English (en)
Inventor
Tomoko Fujita
朋子 藤田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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Publication of JPH06230169A publication Critical patent/JPH06230169A/ja
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Landscapes

  • Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)
  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】ガスの巻き込みを防止して原子炉構造物への熱
的緩和を図り、信頼性を向上する。 【構成】原子炉容器1内に設置されたホットレグ配管6
の下端部にフローガイド23を取り付ける。このフローガ
イド23は水平方向のドーナツ盤状リングプレート23a
と、このリングプレート23aの内側に垂直に取り付けた
多孔板23bからなっている。炉心出口4aから流出した
冷却材は炉心上部機構16の下段に突きあたり、原子炉容
器1の内壁へ向かう速い流速の冷却材は壁面に到達して
上昇流となり、フローガイド23内に流入する。フローガ
イド23内に流入した冷却材は優先的にホットレグ配管6
から流し、流出できない流れは多孔板23bにより整流さ
せて炉心上部プレナム5内に送る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は原子炉容器および内部構
造物に加わる熱応力を低減したループ型高速増殖炉に関
する。
【0002】
【従来の技術】図7により従来のループ型高速増殖炉の
概要を説明する。ループ型高速増殖炉は図7に示したよ
うに炉心4および炉心上部機構16を内蔵する原子炉容器
1と、中間熱交換器8を内蔵する中間熱交換器容器7
と、ポンプ13を内蔵するポンプ容器11から構成されてお
り、各々の容器1,7,11は逆U字管等の配管によって
連結されている。
【0003】高速増殖炉の冷却材には液体金属ナトリウ
ム2が使用されており、炉心4はポンプ13によって送り
込まれた低温ナトリウム2aで冷却され、炉心4を冷却
して高温になったナトリウム2bは中間熱交換器8で二
次系冷却材と熱交換して冷却され、再びポンプ13を介し
て炉心4へ送り込まれる。
【0004】原子炉容器1内には炉心4のほかに冷却材
である液体金属ナトリウム2と、この液体金属ナトリウ
ム2を覆うカバーガス3が収納されている。原子炉容器
1は液体金属ナトリウム2が収納されている炉心上部プ
レナム5から逆U字管のホットレグ配管6により中間熱
交換器容器7と連結されている。
【0005】中間熱交換器容器7は中間熱交換器8を隔
壁9で支持しており、原子炉容器1内と同様に低温と高
温のナトリウム2a,2bが収納され、高温ナトリウム
2b上にはカバーガス3が収納されている。
【0006】中間熱交換器容器7は隔壁9で仕切られた
低温プレナム10を有しており、低温プレナム10からポン
プ容器11と逆U字管のミドルレグ配管12により連結され
ている。ポンプ容器11内のポンプ13の吐出側に接続した
逆U字管のコールドレグ配管14の一端は原子炉容器1内
の炉心下部プレナム15内まで延在している。
【0007】しかして、上記構成によるループ型高速増
殖炉の冷却材、つまり、液体金属ナトリウム2はポンプ
容器11内からコールドレグ配管14を流れて原子炉容器1
内の炉心下部プレナム15に送り込まれ、冷却材の低温ナ
トリウム2aが炉心4を冷却する。
【0008】炉心4を冷却して加熱された高温ナトリウ
ム2bは、炉心上部プレナム5からホットレグ配管6を
流れて中間熱交換器容器7内に流入し、中間熱交換器8
内に導かれる。
【0009】中間熱交換器8内に流入した高温ナトリウ
ム2bは図示していない多数本の伝熱管の外側を通り二
次冷却材のナトリウムが流れる伝熱管と熱交換して冷却
される。
【0010】冷却された低温ナトリウム2aはポンプ13
により低温プレナム10からミドルレグ配管12を流れてポ
ンプ容器11に流入する。そして、低温ナトリウム2aは
コールドレグ配管14を流れて再び原子炉容器1へと送り
込まれる。
【0011】このように炉心4の熱は中間熱交換器8に
よって二次冷却材のナトリウムへと伝えられるが、原子
炉容器1内では炉心上部プレナム5に流れ込む高温ナト
リウム2bの流速がかなり大きい。
【0012】図8は原子炉容器1内の炉心4より上方部
を拡大して示したもので、図8から明らかなように、炉
心出口4aから流出した高温ナトリウムの流れ2cは矢
印のように炉心上部機構16の下段に衝突し、原子炉容器
壁面17側へ流速の大きい状態で向かう。
【0013】原子炉容器壁面17に到達した高温ナトリウ
ムの流れ2cは壁面に沿う原子炉容器内液面18への上昇
流となり、該液面18へ到達すると、原子炉容器1の中心
に向かう水平成分の速い流れを形成する。
【0014】この流れは、炉心上部機構16の付近で下降
流となって炉心上部機構16の下段に衝突した流れと合流
し、炉心上部プレナム5内を循環しながらホットレグ配
管6から流出する。
【0015】また、中間熱交換器容器7内においては、
図9および図10に示すようにホットレグ配管6から流出
した高温ナトリウムの流れ2cは隔壁9の上面に衝突し
た後、大略してそのまま中間熱交換器8に沿って隔壁9
の上面を流れ、急に立ち上がって中間熱交換器容器内液
面19に向かう上昇流となる流れf1 と、コールドトラッ
プ20あるいはミドルレグ配管12と中間熱交換器容器壁面
21との狭いギャップ間を大きな流速で立ち上がりながら
すり抜け、前記液面19に到達する流れf2 とに分かれ
る。
【0016】両者は前記液面19付近で相対する水平成分
の流れとなり、衝突して下降流f3を形成する。このよ
うな複雑な流れを形成しながら高温ナトリウムの流れ2
cはフローシュラウド22と中間熱交換器8とのギャップ
に流入し、二次系冷却材のナトリウムに熱交換して低温
プレナム10に向かう。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】原子炉容器1内におい
ては、冷却材の液体金属ナトリウムが上記のような流動
状況により原子炉容器内液面18付近の速い水平成分の流
れが液面を撹乱して液面揺動や波立ちを引き起こし、ホ
ットレグ配管6、コールドレグ配管14等の内部構造物の
影響も重ね合わさって渦を発生させる原因にもなってい
る。また、原子炉容器内液面18での炉心上部機構16付近
では水平流速成分が下降流に変わるため、渦によるガス
巻き込み減少を発生させ易くする恐れがある。
【0018】中間熱交換器容器7内においては、上述し
たような流動状況によって液面揺動を引き起こしてお
り、相対する水平成分の流れは中間熱交換器容器内液面
19を乱し、その衝突時(あるいは淀みとの衝突でも)渦
を形成し易く、また、下降流f3 が生じた際には形成さ
れた渦からガスを巻き込み易くする課題がある。
【0019】同時に、コールドトラップ20あるいはミド
ルレグ配管12と中間熱交換器容器壁面21との狭いギャッ
プ間をすり抜ける流れf2 は液面19に噴流として現れ、
もぐり込みを生じさせ易くしている課題がある。
【0020】本発明は上記課題を解決するためになされ
たもので、前述した冷却材の流動状況を制御して原子炉
容器内および中間熱交換器容器内での液面変動や波立ち
を抑制し、カバーガスの巻き込みを防止することによ
り、炉心での反応度異常や冷却材の液面に接している炉
内機器に対して生じる繰り返し熱応力を防止するととも
に、炉心および構造材の健全性を確保し、信頼性の大き
いループ型高速増殖炉を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】第1の発明は炉心および
炉心上部機構を内蔵する原子炉容器と、中間熱交換器を
内蔵する中間熱交換器容器と、ポンプを内蔵するポンプ
容器とを配管で連結して前記各々の容器内および配管内
に冷却材を収納し循環させるループ型高速増殖炉におい
て、前記原子炉容器内に設けたホットレグ配管の冷却材
流入口より若干上部でかつ前記原子炉容器の内壁面から
中心に向けて水平に前記ホットレグ配管を包括する程度
まで突き出させて形成したフローガイドを設けてなり、
このフローガイドはリングプレートと、このリングプレ
ートの内心円から軸方向下側に垂直に配設した多孔板ま
たは無孔板とからなることを特徴とする。
【0022】第2の発明は炉心および炉心上部機構を内
蔵する原子炉容器と、中間熱交換器を内蔵する中間熱交
換器容器と、ポンプを内蔵するポンプ容器とを配管で連
結して前記各々の容器内および配管内に冷却材を収納し
循環させるループ型高速増殖炉において、前記中間熱交
換器容器内に設けたホットレグ配管の冷却材流出口およ
びフローシュラウド流入口を収納し、差込み口にわずか
な隙間を有して前記ホットレグ配管の下側、中間熱交換
器周り下側にフローガイドを設けてなることを特徴とす
る。
【0023】第3の発明は炉心および炉心上部機構を内
蔵する原子炉容器と、中間熱交換器を内蔵する中間熱交
換器容器と、ポンプを内蔵するポンプ容器とを配管で連
結して前記各々の容器内および配管内に冷却材を収納し
循環させるループ型高速増殖炉において、前記中間熱交
換器容器内の冷却材液面に不活性ガスを封入したガス巻
き込み防止構造を浮かせてなることを特徴とする。
【0024】
【作用】第1の発明において、図1に示したように炉心
出口4aから流出した高温ナトリウムの流れ2cは、矢
印のごとく炉心上部機構16の下段に衝突して原子炉容器
壁面17側へ流速の大きいまま向かい、原子炉容器壁面17
に到達した高温ナトリウムの流れ2cは壁面に沿う原子
炉容器内液面18への上昇流となる。
【0025】この上昇流は第1のフローガイド23のリン
グプレート23aでせき止められて周方向の循環流となり
優先的にホットレグ配管6から流出することになる。ま
た、流出しない流れも多孔板23bにより整流されて炉心
上部機構16側のプレナム内に戻る。
【0026】したがって、原子炉容器内液面18を乱すよ
うな速い流れは液面側に到達することがなく、液面の変
動、波立ちが抑制され、カバーガスの巻き込みを防止す
ることが可能となる。
【0027】また、多孔板23bの代りに無孔板を使用し
た第2のフローガイドの場合には、上昇流はリングプレ
ート23aでせき止められて周方向の循環流となり優先的
にホットレグ配管6から流出することになる。
【0028】したがって、原子炉容器内液面18を乱すよ
うな速い流れは液面側に到達せず、液面の変動、波立ち
が抑制されてカバーガスの巻き込みを防止することが可
能となる。
【0029】第2の発明において、中間熱交換器容器7
内、ホットレグ配管6の流出口から出た高温ナトリウム
の流れ2cは図3および図4に示すように、箱型に形成
された第3のフローガイド24内に流入し、中間熱交換器
8側に向かってそのままほとんどの流量がフローシュラ
ウド22と中間熱交換器8外壁のギャップに吸い込まれ、
中間熱交換器8内部へと向かう。
【0030】ホットレグ配管6の流出口、フローシュラ
ウド22の流入口は第3のフローガイド24に対して差込ん
であるため、構造物の熱膨張も許容することができ、プ
レナム内にはこの差込み口のわずかな隙間からのみ高温
ナトリウムの流れ2cが流出する。
【0031】したがって、中間熱交換器容器内液面19を
乱すような速い流れは液面側に到達せず、液面の変動、
波立ちが抑制されてカバーガス3の巻き込みを防止する
ことが可能となる。
【0032】第3の発明において、中間熱交換器容器7
内ホットレグ配管6の流出口から流出した高温ナトリウ
ムの流れ2cは、図5および図6に示すように従来例と
同様にプレナム内に流入し、中間熱交換器容器内液面19
に速い流れが到達するが、該液面19に蓋状のガス巻き込
み防止構造25を設置することにより自由液面の表面積を
減らしカバーガス巻き込みを生じさせることはない。
【0033】また、上記防止構造25自身の重みにより、
液面揺動や波立ちも抑制され、かつ上下の動きが全く自
由であるために、過流量時などの事象にも対応可能であ
る。
【0034】
【実施例】本発明に係るループ型高速増殖炉の第1の実
施例を図1および図2を参照して説明する。図1は図8
に対応し、図7に示した原子炉容器1内の炉心4から上
方のみを示している。図2は図1のA−A矢視方向に沿
って切断した横断面図である。
【0035】すなわち、図1および図2において原子炉
容器1内には冷却材である高温ナトリウム2bが収納さ
れ、中心に炉心出口4a、その上部に炉心上部機構16が
設置され、原子炉容器壁面17近傍には熱交換器26、ホッ
トレグ配管6、コールドレグ配管14が配設されている。
【0036】ホットレグ配管6の冷却材流入口6aより
若干上部で、かつ原子炉容器壁面17から中心に向けて水
平にホットレグ配管6の外側を包括する程度まで突き出
て形成した第1のフローガイド23が設けられている。
【0037】この第1のフローガイド23は水平方向のリ
ングプレート23aと、このリングプレート23aの内心円
から軸方向下側に垂直に配設した垂直方向の多孔板23b
とからなっている。
【0038】このような構成による冷却材の流れは、炉
心出口4aから流出した高温ナトリウムの流れ2cが図
1の矢印のごとく炉心上部機構16の下段に衝突して流速
の大きいまま原子炉容器壁面17側へ向かい、該壁面17に
到達した高温ナトリウムの流れ2cは該壁面17に沿う原
子炉容器内液面18への上昇流となる。
【0039】第1のフローガイド23のリングプレート23
aはホットレグ配管6の流出口6bやや上部に設置して
あり、リングムプレート23aの内心円に多孔板23bを設
置しているため、上記上昇流はリングプレート23aでせ
き止められて周方向の循環流となり優先的にホットレグ
配管6から流出することになる。
【0040】また、流出しない流れも多孔板23bにより
整流されて炉心上部機構16側のプレナム内に戻る。した
がって、液面18を乱すような速い流れは液面側に到達せ
ず、液面の変動、波立ちが抑制され、カバーガスの巻き
込みを防止することが可能となる。
【0041】なお、上記第1の実施例において、第1の
フローガイド23の多孔板23bの代りに無孔板を使用して
第2のフローガイドを形成した場合には次に述べる作用
効果がある。
【0042】リングプレート23aの内心円に無孔板を使
用した場合、原子炉容器内液面18への上昇流はリングプ
レート23aでせき止められて周方向の循環流となり優先
的にホットレグ配管6から流出することになる。したが
って、前記液面18を乱すような速い流れは液面側に到達
せず、液面の変動、波立ちが抑制され、カバーガスの巻
き込みを防止することが可能となる。
【0043】次に、図3および図4を参照して本発明の
第2の実施例を説明する。図3は本実施例に係るループ
型高速増殖炉の中間熱交換器容器7内の上部プレナムを
概略的に示し、図4は図3のB−B矢視断面を示してい
る。
【0044】すなわち、中間熱交換器容器7は冷却材で
ある高温ナトリウム2bを収納し、中間熱交換器8とそ
れを覆うフローシュラウド22、ホットレグ配管6、ミド
ルレグ配管12、コールドトラップ20、遅発中性子検出器
27など多くの内部構造物を有している。
【0045】また、ホットレグ配管6の流出口6b、フ
ローシュラウド22の流入口22a、中間熱交換器8の周り
下側に箱型状第3のフローガイド24を設置している。ホ
ットレグ配管6の流出口6bから流出した高温ナトリウ
ムの流れ2cは図3および図4に示すように、第3のフ
ローガイド24内に流入し、中間熱交換器8側に向かって
そのままほとんどの流量がフローシュラウド22と中間熱
交換器8外壁のギャップに吸い込まれ、中間熱交換器8
内部へと向かう。
【0046】ホットレグ配管6の流出口6b、フローシ
ュラウド22の流入口22aは第3のフローガイド24に対
し、差込んであるため差込み口にわずかな隙間を有し、
構造物の熱膨張も許容することができる。プレナム内に
はこの差込み口のわずかな隙間からのみ高温ナトリウム
の流れ2cが流出するのを許容する。
【0047】したがって、中間熱交換器容器内液面19を
乱すような速い流れは液面側に到達せず、液面の変動、
波立ちが抑制されてカバーガス3の巻き込みを防止する
ことが可能となる。
【0048】次に図5および図6を参照して本発明の第
3の実施例を説明する。なお、図5は中間熱交換器容器
7内を概略的に示しており、図6(a)は図5のC−C
矢視方向断面を縮小して示しており、図6(b)は図5
のD−D矢視方向断面図である。
【0049】本実施例によるループ型高速増殖炉の中間
熱交換器容器7内上部プレナムを示す図5および図6に
おいて、中間熱交換器容器7は冷却材である高温ナトリ
ウム2bを収納し、中間熱交換器8とそれを覆うフロー
シュラウド22、ホットレグ配管6、ミドルレグ配管12、
コールドトラップ20、遅発中性子検出器27など多くの内
部構造物を有している。液面には不活性ガスとして例え
ばアルゴンガス25bを封入した箱であるガス巻き込み防
止構造25を配置している。
【0050】ホットレグ配管6の流出口6bから流出し
た高温ナトリウムの流れ2cは、図5に示すように従来
例と同様にプレナム内に流入し、中間熱交換器容器内液
面19には速い流れが到達するが、該液面19にガス巻き込
み防止構造25を設置することにより自由液面の表面積を
減らしカバーガス巻き込みを生じさせることはない。
【0051】また、ガス巻き込み防止構造25自身の重み
により、液面揺動や波立ちも抑制され、かつ上下の動き
が全く自由であるために、過流量時などの事象にも対応
可能である。
【0052】なお、上記第3の実施例において、ガス巻
き込み防止構造25の上面に軸方向に可動であり、かつ水
平方向を拘束したサポートを設けることができる。これ
によって液面にインパクトを与える流れが生じても、ガ
スの巻き込みが生じることはない。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、液面変動や波立ちによ
る構造材への繰り返し熱応力を低減し炉内機器への健全
性を確保するとともに、ガス巻き込みによる炉心への反
応度異常、液面揺動の原因となるガス溜りの形成等を防
止し、炉心および構造材の健全性を確保し、信頼性の大
きいループ型高速増殖炉を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るループ型高速増殖炉の第1の実施
例の要部を概略的に示す縦断面図。
【図2】図1におけるA−A矢視方向切断面を縮小して
示す横断面図。
【図3】本発明に係るループ型高速増殖炉の第2の実施
例における中間熱交換器容器内を概略的に示す縦断面
図。
【図4】図3におけるB−B矢視方向切断面を縮小して
示す横断面図。
【図5】本発明に係るループ型高速増殖炉の第3の実施
例における中間熱交換器容器内を概略的に示す縦断面
図。
【図6】(a)は図5におけるC−C矢視方向切断面を
縮小して示す横断面図、(b)は同じくD−D矢視断面
を示す縦断面図。
【図7】従来のループ型高速増殖炉を示す全体構成図。
【図8】図7における原子炉容器内の要部を示す縦断面
図。
【図9】図7における熱交換器容器内を透視的に示す斜
視図。
【図10】図9におけるE−E矢視方向から見た上面
図。
【符号の説明】
1…原子炉容器、2…液体金属ナトリウム、2a…低温
ナトリウム、2b…高温ナトリウム、2c…高温ナトリ
ウムの流れ、3…カバーガス、4…炉心、4a…炉心出
口、5…炉心上部プレナム、6…ホットレグ配管、6a
…冷却材流入口、6b…流出口、7…中間熱交換器容
器、8…中間熱交換器、9…隔壁、10…低温プレナム、
11…ポンプ容器、12…ミドルレグ配管、13…ポンプ、14
…コールドレグ配管、15…炉心下部プレナム、16…炉心
上部機構、17…原子炉容器壁面、18…原子炉容器内液
面、19…中間熱交換器容器内液面、20…コールドトラッ
プ、21…中間熱交換器容器壁面、22…フローシュラウ
ド、22a…流入口、23…第1のフローガイド、23a…リ
ングプレート、23b…多孔板、24…第3のフローガイ
ド、25…ガス巻き込み防止構造、26…熱交換器、27…遅
発中性子検出器、f1 …隔壁上面から急に立ち上がって
液面側へ向かう上昇流、f2 …中間熱交換器容器壁面と
ミドルレグ配管外壁のギャップをすり抜けて立ち上がる
上昇流、f3 …下降流。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炉心および炉心上部機構を内蔵する原子
    炉容器と、中間熱交換器を内蔵する中間熱交換器容器
    と、ポンプを内蔵するポンプ容器とを配管で連結して前
    記各々の容器内および配管内に冷却材を収納し循環させ
    るループ型高速増殖炉において、前記原子炉容器内に設
    けたホットレグ配管の冷却材流入口より若干上部でかつ
    前記原子炉容器の内壁面から中心に向けて水平に前記ホ
    ットレグ配管を包括する程度まで突き出させて形成した
    フローガイドを設けてなり、このフローガイドはリング
    プレートと、このリングプレートの内心円から軸方向下
    側に垂直に配設した多孔板または無孔板とからなること
    を特徴とするループ型高速増殖炉。
  2. 【請求項2】 炉心および炉心上部機構を内蔵する原子
    炉容器と、中間熱交換器を内蔵する中間熱交換器容器
    と、ポンプを内蔵するポンプ容器とを配管で連結して前
    記各々の容器内および配管内に冷却材を収納し循環させ
    るループ型高速増殖炉において、前記中間熱交換器容器
    内に設けたホットレグ配管の冷却材流出口およびフロー
    シュラウド流入口を収納し、差込み口にわずかな隙間を
    有して前記ホットレグ配管の下側、中間熱交換器周り下
    側にフローガイドを設けてなることを特徴とするループ
    型高速増殖炉。
  3. 【請求項3】 炉心および炉心上部機構を内蔵する原子
    炉容器と、中間熱交換器を内蔵する中間熱交換器容器
    と、ポンプを内蔵するポンプ容器とを配管で連結して前
    記各々の容器内および配管内に冷却材を収納し循環させ
    るループ型高速増殖炉において、前記中間熱交換器容器
    内の冷却材液面に不活性ガスを封入したガス巻き込み防
    止構造を浮かせてなることを特徴とするループ型高速増
    殖炉。
JP50A 1993-02-01 1993-02-01 ループ型高速増殖炉 Pending JPH06230169A (ja)

Priority Applications (1)

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JP50A JPH06230169A (ja) 1993-02-01 1993-02-01 ループ型高速増殖炉

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JP50A JPH06230169A (ja) 1993-02-01 1993-02-01 ループ型高速増殖炉

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JP (1) JPH06230169A (ja)

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