JPH0622980U - 高速船用障害物探知装置 - Google Patents

高速船用障害物探知装置

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JPH0622980U
JPH0622980U JP4581292U JP4581292U JPH0622980U JP H0622980 U JPH0622980 U JP H0622980U JP 4581292 U JP4581292 U JP 4581292U JP 4581292 U JP4581292 U JP 4581292U JP H0622980 U JPH0622980 U JP H0622980U
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祥生 渡辺
敏史 松本
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Kawasaki Motors Ltd
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Kawasaki Jukogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 水面はもとより水面付近の水中にある障害物
を探知する探知性能に優れる高速船用障害物探知装置を
提供する。 【構成】 レーザー発振装置30で発振させたレーザー
光を回転多鏡31から高速船の進行方向前方約200m
へ左右方向へ走査させつつ投射し、その反射レーザー光
を受信装置36で受信し、受信信号を増幅装置37で増
幅し、その増幅受信信号に基いて水面又は水面付近の水
中にある障害物の有無を判別する。更に、方位距離演算
装置39により障害物の方位と距離とを演算し、表示装
置41に表示させ、警報装置42に警報を出力させる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、高速船用障害物探知装置に関し、特に鯨類や水上浮遊物等の水面又 は水面付近の障害物を探知する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、特公昭53−37636号公報に記載されているような高速水中翼船が 実用化されており、近海航路に就航しているが、45ノットもの高速で翼走する 関係上、水上浮遊物或いはイルカや鯨等の障害物と衝突したときに、翼やストラ ットに大きな衝撃力が作用する。そして、前記水中翼船の前部ストラット回動機 構及び後部ストラット回動機構には、大きな衝撃力が作用したときに衝撃を吸収 して乗客・乗員や船体の損傷を防止する為の衝撃吸収装置が設けられており、浮 遊物等の衝突時には衝撃吸収装置のショックアブソーバーが伸長し、前部ストラ ット又は後部ストラットが後方へ回動し、前部翼または後部翼の仰角がマイナス となって水中翼船は緊急着水するようになっている(特開平3−57791号公 報参照)。
【0003】 一方、特公昭58−14167号公報には、漁場の魚類保護の為、水中に10 kHz〜100kHzの周波数でイルカ類の可聴しきい値より約100dB以上 高い音圧の超音波を放射してイルカ類を威嚇する技術が記載されている。 また、特開平3−57791号公報には、水中翼船の進行方向前方の水中に向 けて約100〜120mの前方の水中でイルカや鯨が忌避する120〜130d Bの音圧となる100kHz以下の周波数の指向性を有する超音波を発振するよ うにした水中翼船のイルカ・鯨類衝突予防装置が記載されている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
前記のように、従来装置では、障害物の探知に電磁波に比較して水中に於ける 吸収減衰の少ない超音波を活用し、通常船底部に設けた超音波発振器から進行方 向前方へ向けて超音波を発振して、水面又は水面付近の障害物を探知するが、超 音波の特性上、水面で反射する超音波の反射波と障害物で反射する反射波とを判 別するのが困難であり、超音波は波や泡等からも反射するため海象の影響を受け やすく、それ故探知精度が低下すること、等実用化する上で種々の問題がある。 一方、赤外線を活用した従来装置では、水中に於ける吸収減衰が大きいため、水 中の障害物を探知することが困難となっている。 本考案の目的は、水中に於ける吸収減衰の少ないある種のレーザー波を使って 水面はもとより水面付近の水中にある障害物を探知する探知性能に優れる高速船 用障害物探知装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の高速船用障害物探知装置は、高速船の進行方向前方の水面又は水面 近傍の水中にある障害物を探知する障害物探知装置において、前記高速船の高所 部分からその進行方向前方の水面に向けてレーザー光を投射するレーザー光投射 手段と、前記レーザー光投射手段から投射されるレーザー光を左右方向に所定角 度走査させるレーザー走査手段と、前記レーザー光の反射光を受信するレーザー 受信手段と、前記レーザー受信手段で受信した信号を増幅する増幅手段と、前記 増幅手段の出力信号を受けて、障害物の有無を判別する判別手段と、前記レーザ ー走査手段からの走査角度信号と判別手段の判別結果とに基いて障害物の方位を 演算するとともに障害物までの距離を演算する位置演算手段と、前記位置演算手 段で求めた障害物の方位と距離とをディスプレイに表示する表示手段とを備えた ものである。
【0006】 請求項2の高速船用障害物探知装置は、請求項1の装置において、前記レーザ ー光投射手段は、太陽光と区別する為に、レーザー光を断続的に投射するように 構成したものである。
【0007】
【作用】
請求項1の高速船用障害物探知装置においては、高速船の進行方向前方の水面 又は水面近傍の障害物を探知する際、レーザー光投射手段により、高速船の高所 部分からその進行方向前方の水面に向けてレーザー光を投射するが、このレーザ ー光は、レーザー走査手段により、左右方向に所定角度走査される。 前記レー ザー光の反射光は、レーザー受信手段により受信され、その受信信号は、増幅手 段により増幅される。増幅手段の出力信号を受ける判別手段により、障害物の有 無が判別されると、位置演算手段は、前記レーザー走査手段からの走査角度信号 と判別手段の判別結果とに基いて障害物の方位を演算するとともに障害物までの 距離を演算し、表示手段は、位置演算手段で求めた障害物の方位と距離とをディ スプレイに表示する。
【0008】 このように、高速船の高所部分から進行方向前方の水面に向けて投射される走 査レーザー光の反射光から水面又は水面近傍の水中にある障害物を探知するよう に構成したので、所定距離前方の水面の左右方向に並ぶ多数点を探知対象区域に 設定して、その区域のみを探知対象とすることが出来、またすべて水中を伝わる 超音波式探知装置と違って、大部分が空中で一部分のみ水中を伝わるため、波や 泡等の影響をあまり受けずに、比較的簡単な演算処理を介して、高い探知精度で 障害物を探知でき、且つ障害物の位置を高精度に求めることが出来る。しかも、 前記投射されるレーザー光を、左右方向に所定角度走査させるため、進行方向前 方の広幅の区域を探知対象とすることが出来る。
【0009】 請求項2の高速船用障害物探知装置においては、前記レーザー光投射手段は、 太陽光と区別する為に、レーザー光を断続的(パルス的)に投射するので、レー ザー光の反射光と太陽光とを区別できるため、障害物を探知する探知精度を高め ることが出来る。
【0010】
【考案の効果】
前記作用の欄で説明したように、本考案によれば次の効果が得られる。 請求項1の高速船用障害物探知装置によれば、レーザー投射手段、レーザー走 査手段、レーザー受信手段、増幅手段、判別手段、位置演算手段、表示手段を設 け、高速船の高所部分から進行方向前方の水面に向けて走査レーザー光を投射し 、その反射光を受信し、その受信信号に基いて障害物を判別し、その障害物の方 位と位置を演算して表示するように構成したので、所定距離前方の水面の左右方 向に並ぶ多数点を探知対象区域に設定して、その区域のみを探知対象とすること が出来るため、波や泡等の影響をあまり受けずに、比較的簡単な演算処理を介し て、高い探知精度で障害物を探知でき、且つ障害物の位置を高精度に求めること が出来る。しかも、前記投射されるレーザー光を、左右方向に所定角度走査させ るため、進行方向前方の広幅の区域を探知対象とすることが出来る。
【0011】 請求項2の高速船用障害物探知装置によれば、前記レーザー光投射手段は、太 陽光と区別する為に、レーザー光を断続的に投射するので、レーザー光の反射光 と太陽光とを区別でき、障害物を探知する探知精度を高めることが出来る。
【0012】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面に基いて説明する。 本実施例は、通称ジェットフォイルと称する高速の水中翼船に本発明を適用し た場合の一例である。 図1、図2に示すように、水中翼船JFの船体10の船首部の下部中央には翼 形断面のラダーを兼ねる前部ストラット12がその上端部において鉛直軸回り及 び左右方向水平軸回りに回動可能に設けられ、前部ストラット12の下端のセン ターポッド部12Aには前部翼13が設けられ、前部翼13の後縁部には前部フ ラップ14が設けられている。翼走時に前部ストラット12は図示のように鉛直 に下方へ伸張され、艇走時には矢印11方向へ回動して前方へ水平に起される。
【0013】 船体10の船尾部の下部には、左右1対の翼形断面の後部ストラット22・2 2がその上端部において左右方向の水平枢支ピン21を介して回動可能に設けら れ、左右の後部ストラット22・22の中間位置にはセンターストラット23が その上端において左右方向の水平枢支ピンを介して回動可能に設けられ、左舷後 部ストラット22と右舷後部ストラット22の下端部同士に亙って後部翼24が 設けられ、後部翼24はセンターストラット23の下端部にも固着されている。
【0014】 上記後部翼24の後縁部には左舷側2枚及び右舷側2枚計4枚の後部フラップ が設けられている。但し、通常の場合各舷の内側後部フラップと外側後部フラッ プとは同期作動される。上記センターストラット23及びその上端近傍の船体底 部とに亙ってウォータジェット方式の推進装置(図示略)が設けられている。但 し、これに代えてプロペラ方式の推進装置を設けることも可能である。翼走時に 後部ストラット22・22及びセンターストラット23は図示のように鉛直に下 方へ伸張され、艇走時に矢印25方向へ回動して後方へ水平に起される。
【0015】 前部フラップ14と左舷内側後部フラップと左舷外側後部フラップと右舷内側 後部フラップと右舷外側後部フラップとを夫々回動駆動する油圧式アクチュエー タが設けられ、また前部ストラット12を鉛直軸回りに回動駆動する油圧式アク チュエータが設けられ、更に前部ストラット12を水平軸回りに前方へ回動駆動 する油圧式アクチュエータ及び後部ストラット22・22・23を枢支軸21回 りに回動駆動する油圧式アクチュエータも設けられている。
【0016】 更に、この水中翼船JFは、45ノットもの高速で航行するので、翼走時に水 上の障害物(材木、ボンベ、ドラム缶など)やイルカや鯨などが前部ストラット 12又は後部ストラット22・22に衝突したときに、船体10に作用する衝撃 を緩和する為、前部ストラット12の上端部と船体10とに亙って衝撃吸収機構 (図示略)が設けられ、後部ストラット22・22の上端部と船体10とに亙っ て衝撃吸収機構(図示略)が設けられているが、衝突時に前部ストラット12や 後部ストラット22・22が後方へ回動し、前部翼13や後部翼24の迎え角が マイナスとなるので水中翼船JFは緊急着水する。
【0017】 この緊急着水時に乗客や乗員に大きな慣性力が作用するので好ましくなく、衝 撃吸収機構の一部の部品も損耗するので前部ストラット12または後部ストラッ ト22・22を正規の立向き姿勢に応急的に復旧するのに相当の時間がかかる。 そこで、この水中翼船JFには、以下に説明するような水面及び水面付近の水 中にある浮遊物や鯨類との衝突を予防する為に、これらを探知する障害物探知装 置が設けられている。
【0018】 次に、図1〜図6に基いて障害物探知装置について説明する。 図4は、障害物探知装置の全体構成を示すブロック図であり、レーザー発振装 置30は、水に吸収されにくい300〜700nmの範囲の波長のレーザー光( 例えばArレーザー)を発振する装置であり、そのレーザー光は、回転多面鏡3 1で反射させて水中翼船JFの進行方向前方へ投射される。走査装置32は、回 転多面鏡31を一定方向へ回転駆動させてレーザー光を水中翼船JF の進行方 向に向かって右から左へ走査させる。 前記回転多面鏡32は、水面に対するレーザー光の入射角を極力大きくする為 に、水中翼船JFの極力高い高所部分、つまり水中翼船JFのランプ等の為のポ スト26の上端近くに設けられ、水中翼船JFの進行方向前方約200mの水面 に向けてレーザー光を投射するように構成してある。
【0019】 図5に示すように、回転多面鏡31は、鉛直軸回りに回転駆動される例えば1 2面鏡からなり、レーザー発振装置30から発振されたレーザー光は側方から回 転多面鏡31に投射され、回転多面鏡31で反射して進行方向前方の正船首方向 に対して左右に約30度開く扇状の範囲にレーザー光を断続的に投射するが、回 転多面鏡31が、例えば反時計回り方向に回転するため、レーザー光は進行方向 前方に向かって右から左へ走査するのを繰り返すことになる。
【0020】 前記レーザー光を断続的(パルス的)に投射する為、回転多面鏡31の各反射 ミラー面には、微小の複数の縦凹溝が微小間隔おきに形成してあり、縦凹溝では レーザー光が乱反射状になるためレーザー光が前方へ投射されず、不連続的なレ ーザー光が投射されることになる。これは、レーザー光の反射光を受信したとき に太陽光等の自然光と区別する為であるが、必要に応じて連続のレーザー光を発 振するように構成してもよい。 但し、レーザー発振装置30としてレーザー光のパルスを発振する装置を用い る場合には前記複数の縦凹溝を省略できる。 前記走査装置32は、回転多面鏡31を回転駆動するパルスモータ33と、こ のパルスモータ33を制御するモータ制御装置34と、光センサ35等からなる 。前記レーザー光の各走査の走査開始端において回転多面鏡31から反射したレ ーザー光を受信する光センサ35が設けられ、この光センサ35で各走査の開始 を表す基準信号が発生する。
【0021】 レーザー受信装置36は、回転多面鏡31から進行方向前方へ投射され、水面 で反射したり、又は水面及び水面付近の水中に浮かんだ障害物や鯨類で反射した りして水中翼船JFの方へ反射する反射レーザー光を受信するものであり、例え ば高感度の光センサ等で構成されている。 前記レーザー受信装置36の受信信号は、信号増幅装置37で増幅して障害物 判別装置38に供給される。 障害物判別装置38は、信号増幅装置37で増幅された受信信号を受けて、そ の信号をA/D変換してから、各一連の増幅受信信号毎に、その平均値を求め、 その各平均値を所定のしきい値Thと比較し、平均値がしきい値Thよりも大き いときに障害物有りと判別する(図6参照)。
【0022】 即ち、図6に示すように、基準信号の発生後、次の基準信号の発生までの間に 、つまり各走査毎に、例えば6つのパルス状にレーザー光が発振されると、各投 射の微小時間後に水面から反射した反射レーザー光が受信され、受信信号が発生 する。そして、進行方向前方に何ら障害物が存在しない場合には、反射レーザー 光は微弱であるが、障害物があるときには障害物で反射した比較的強い反射レー ザー光が検出される。従って、各一連の増幅受信信号の平均値は、何ら障害物が 存在しない場合には小さな値になるが、障害物がある場合には大きな値になる。
【0023】 尚、増幅受信信号から障害物を判別する方法としては、前記のように平均値を 比較する方法以外に、所定値以上の増幅受信信号の数から判別したり、予め実験 的に、水面で反射した水面反射レーザー光の受信特性を求めて、判別装置38に 入力格納しておき、その受信特性と増幅受信信号の特性とを比較することにより 障害物を判別したりすることも出来る。
【0024】 前記判別装置38により検出した障害物の方位と障害物までの距離を求める構 成について説明する。 方位距離演算装置39は、走査装置32からの信号と、水面レベル検知装置4 0及び船体ピッチ/ロール角検出装置43からの信号と、判別装置38からの信 号とに基いて、障害物の方位と障害物までの距離とを演算する。 先ず、障害物の方位に関して、図5、図6から判るように、回転多面鏡31の 回転角はパルスモータ33に供給される駆動パルスの数に比例することから、基 準信号の発生の時点からの駆動パルス数をカウントすることにより、回転多面鏡 31の回転角つまりレーザー光の投射方向を検知することができ、方位距離演算 装置39は、モータ制御装置34から供給される駆動パルスカウント信号と、光 センサ35からの基準信号と、障害物判別装置38から供給される障害物検知信 号とに基いて、障害物の方位を検知する。
【0025】 次に、障害物までの距離に関して、回転多面鏡31は船体10の所定位置に 水平面に対して所定角度下方へ傾けた状態に設けられているが、水面に対する船 体10の高さ位置や船体10のピッチ角やロール角が変動すると、障害物までの 距離が変動する。 この水中翼船JFには、前部ストラット12の位置と後部ストラット22の位 置において、水面に上方から超音波を発振しその反射波を検知することにより、 水面レベルを夫々検知する水面レベル検知装置40及び船体の姿勢を制御する為 に船体ピッチ/ロール角検出装置43が設けられており、その水面レベル検知装 置40からの水面レベル信号が、方位距離演算装置39に供給されており、方位 距離演算装置39は、前記水面レベル信号に基いて、船体10の水面からの高さ と、船体ピッチ/ロール角検出装置43からの信号により船体10のピッチ角及 びロール角とを求め、これらの値と回転多面鏡31の取付け高さ位置情報とから 前記検知された障害物までの距離を演算する。
【0026】 表示装置41は、CRTディスプレイとディスプレイ制御装置とからなり、方 位距離演算装置39から障害物の方位と距離のデータを受けて、所定の表示形式 で障害物の方位と距離とをディスプレイに表示する。 警報装置42は、警報ブザーと警報表示ランプと方位距離演算装置39に接続 された警報制御装置とからなり、障害物が検知されたときに作動して警報を発す るように構成してある。
【0027】 次に、以上説明した障害物探知装置の作用について説明する。 前記レーザー光として水の分子による吸収減衰の最も少ない300〜700n mの波長のものを用いるため、浅い水中の障害物を探知する性能が高くなる。 前記左右方向に走査されるレーザー光により障害物を探知するように構成した ので、水中翼船10の所定距離前方の左右方向に並ぶ線分状の探知対象区域を効 果的に探知でき、波や泡等の外乱の影響を最小限にして障害物を探知できる。 前記レーザー光を、断続的(パルス的)に投射するため、太陽光等の自然光と 反射レーザー光とを確実に識別して、障害物を高精度に探知できる。 前記レーザー光を左右方向に走査させるため、探知対象区域を拡大して鯨類な ど移動する障害物をも早期に探知できる。
【0028】 尚、前記実施例では、自船前方約200mに向けてレーザー光を投射するもの としたが、自船前方約100〜400mの範囲のうちの所定距離の位置へ向けて レーザー光線を投射するように構成することも有り得る。 更に、前記実施例では、レーザー光を左右方向に走査させるように構成したが 、左右方向への走査に加えて、自船の前方約100〜400mの範囲に亙って前 後方向にも走査させることも有り得る。この場合、回転多面鏡31から出射した レーザー光を、左右方向向きの水平支軸回りに小角度往復揺動する揺動式平面鏡 で反射させて方向変換させるものとする。但し、揺動式平面鏡を揺動駆動するパ ルスモータのパルス数から揺動角つまりレーザー光が水面に入射する位置までの 自船からの距離を求めることが出来る。
【0029】 尚、レーザー発振装置30と回転多面鏡31とがレーザー投射手段に相当し、 また、回転多面鏡31と走査装置32とがレーザー走査手段に相当する。 尚、前記回転多面鏡31は一例を示すものであり、回転多面鏡31の代わりに 回転1面鏡を適用してもよく、また、レーザー光の走査角は、±15度(合計開 角30度)程度の値に設定してもよく、また、モータ制御34と障害物判別装置 38と方位距離演算装置39とはマイクロコンピュータを主体として構成するこ ともできる。前記レーザー発振装置30としては、300〜700nmの波長の レーザー光を発振するものであれば、その他種々の種類のレーザー発振装置を適 用でき、また、前記実施例では、水面レベル検知装置40及び船体ピッチ/ロー ル角検出装置43からの信号を用いて、方位距離演算装置39により、障害物ま での距離を精密に演算するように構成したが、水面レベル検知装置40や船体ピ ッチ/ロール角検出装置43からの信号を用いずに障害物までの距離を概略的に 演算するように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る水中翼船の右側面図である。
【図2】レーザー光発振状態を示す水中翼船の右側面図
である。
【図3】レーザー光発振状態を示す水中翼船の平面図で
ある。
【図4】障害物探知装置の全体構成ブロック図である。
【図5】回転多面鏡と走査装置等の説明図である。
【図6】基準信号とレーザー光発振と受信信号等のタイ
ムチャートである。
【符号の説明】
JF 水中翼船 30 レーザー発振装置 31 回転多面鏡 32 走査装置 33 パルスモータ 34 モータ制御装置 35 光センサ 36 レーザー受信装置 37 信号増幅装置 38 障害物判別装置 39 方位距離演算装置 40 水面レベル検知装置 41 表示装置 43 船体ピッチ/ロール角検出装置

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高速船の進行方向前方の水面又は水面付
    近の水中にある障害物を探知する障害物探知装置におい
    て、 前記高速船の高所部分からその進行方向前方の水面に向
    けてレーザー光を投射するレーザー光投射手段と、 前記レーザー光投射手段から投射されるレーザー光を左
    右方向に所定角度走査させるレーザー走査手段と、 前記レーザー光の反射光を受信するレーザー受信手段
    と、 前記レーザー受信手段で受信した信号を増幅する増幅手
    段と、 前記増幅手段の出力信号を受けて、障害物の有無を判別
    する判別手段と、 前記レーザー走査手段からの走査角度信号と判別手段の
    判別結果とに基いて障害物の方位を演算するとともに障
    害物までの距離を演算する位置演算手段と、 前記位置演算手段で求めた障害物の方位と距離とをディ
    スプレイに表示する表示手段と、 を備えたことを特徴とする高速船用障害物探知装置。
  2. 【請求項2】 前記レーザー光投射手段は、太陽光と区
    別する為に、レーザー光を断続的に投射するように構成
    したことを特徴とする請求項1に記載の高速船用障害物
    探知装置。
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